1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十年三月十六日(火曜日)
午前十時十五分開議
出席委員
委員長 長谷川 峻君
理事 大西 正男君 理事 進藤 一馬君
理事 關谷 勝利君 理事 田邉 國男君
理事 山田 彌一君 理事 肥田 次郎君
理事 矢尾喜三郎君
有田 喜一君 浦野 幸男君
小渕 恵三君 川野 芳滿君
木村 俊夫君 塚原 俊郎君
西村 英一君 小川 三男君
島上善五郎君 泊谷 裕夫君
野間千代三君 山口丈太郎君
内海 清君 竹谷源太郎君
出席国務大臣
運 輸 大 臣 松浦周太郎君
出席政府委員
運輸政務次官 大久保武雄君
運輸事務官
(大臣官房長) 堀 武夫君
運輸事務官
(自動車局長) 坪井 為次君
委員外の出席者
運輸事務官
(自動車局業務
部自動車道課
長) 秋富 公正君
専 門 員 小西 真一君
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三月十六日
委員小渕恵三君辞任につき、その補欠として前
尾繁三郎君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員前尾繁三郎君辞任につき、その補欠として
小渕恵三君が議長の指名で委員に選任された。
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三月十五日
臨時行政調査会の答申における運輸行政に関す
る請願(島村一郎君紹介)(第一四四一号)
同外一件(高瀬傳君紹介)(第一四六一号)
同(舘林三喜男君紹介)(第一四九〇号)
同(井出一太郎君紹介)(第一七三七号)
同(成田知巳君紹介)(第一七三八号)
同(三木喜夫君紹介)(第一七三九号)
同(中垣國男君紹介)(第一七九二号)
川西市の大阪国際空港による騒音防止に関する
請願(原健三郎君紹介)(第一四六二号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
日本自動車ターミナル株式会社法案(内閣提出
第八一号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/0
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001・長谷川峻
○長谷川委員長 これより会議を開きます。
日本自動車ターミナル株式会社法案を議題とし、審査を行ないます。
質疑の通告がありますので、順次これを許します。野間千代三君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/1
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002・野間千代三
○野間委員 トラックターミナルの問題について若干質問があるのですが、その前に、先日の毎日新聞によると、自動車の車両検査がたいへんに最近おくれている、東京で一週間くらい前に予約をしなければ受けられない、そういう状態になっているということが新聞紙上で取り上げられておりましたけれども、確かに六百何十万台という車両数の急増でございますから、車検の設備、要員等が追っついていかないというのが実情であろうと思います。しかしながら、この状態では、将来一週間の予約が十日から一カ月くらいになるのではないかという心配もされておりますので、先に、車両検査の設備あるいは要員等の現在の実情と、将来どういう計画でこういう問題について対処されていこうとされておられるのかについて御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/2
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003・坪井為次
○坪井政府委員 車両検査及び登録事務が、自動車の非常に大きな伸びに対しまして、要員予算が非常に不足がちであるということで、意外に円滑が阻害されているということについては、われわれ十分承知しておりまして、この強化について毎年格段の努力を払っておるわけでございますが、いろいろの情勢でわれわれの思うような段階にまで到達できないことは非常に遺憾に思っております。
しかし車検登録の特別会計を昨年から実施いたしまして、本年度は第二年目を迎えるわけでございます。これによりまして、現場事務として、これを独立な会計にしまして、車検登録収入をもってまかなっていくという体制ができましたので、われわれとしましては、今後はこの体制を強化することによってそういったことについての特別な改善を行ないたいと思っておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/3
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004・野間千代三
○野間委員 特別会計が昨年設定されましてから、その方針に基づいて改善をされていくということがこの前のときにもお話があったのですが、実際問題としてまだ特別会計の体制が完全ではないのかもしれませんが、しかし最近このように問題になるくらいに車検登録がおくれておるという実態ですが、結局は設備なり要員ということになるだろうと思いますけれども、いま局長の言われるようにそういう実態について把握していらっしゃるわけですから、これを解消する方法としてどういうふうに考えておられるのかということを聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/4
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005・坪井為次
○坪井政府委員 従来は一般会計のワクの中で操作いたしましたので、要員関係の問題について非常に苦しい制約があったわけでございます。今回特別会計ができましたので、その辺については、われわれとして相当自主的に設備関係と要員関係をその収入の範囲内で計画できるという体制ができましたので、これを基礎に今後改善をはかっていきたい。
ただ、何ぶんできたばかりでありまして、まだ基礎も十分でございませんので、三十九年度は十分な手当ができませんでしたけれども、四十年度は十分現場の実態を調査しまして、いろいろと現場では部内教育その他によってまかなっておる面もございますので、そういった実態関係も十分把握した上で、われわれとしてはこうあるべきであるという一つの理念を出しまして、それに基づいてすべての計画を組んでいきたい。その場合に、場合によっては、ある程度手数料というようなものの変更を要するかもわかりませんけれども。それらにつきましても、両方合わせて、サービスの改善になる面と、そういったものがかりに値上げになりましても、そういった面とどちらがいいかということも十分判断した上で特別会計として責任を持ってやっていきたい、そういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/5
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006・野間千代三
○野間委員 それは局長、話としてはわかるのですが、私が聞いているのは、車検は巡回していきますね。それと、新しく車両がふえてくる。そういう関係で当面どの程度の人員が必要で、そうしてどの程度の設備が必要であるかということは、見通しとして計画が立つのではないか。この前たしか特別会計のときにもそういうことが論議になったと思うのですが、たとえば、この新聞によると、指定工場が全国で一千工場で東京都内で八十七工場くらいしかない。これは民間にやってもらう場合ですが、こういう状態で非常におくれている。たとえば西ドイツなりでは、民間施設を一〇〇%利用することがいいかどうかというのは、これは相当問題があろうと思いますから、それはまた別の論議になるにしても、たとえば、民間企業を使うにしても、どういう計画でこれからやっていこうとしておるのか。あるいは現在、たとえば要員の問題であれば、どこにネックがあるのか、そういう問題をひとつ分折していただいて、そうしてたとえば今年度なら今伸度、来年なら来年、こういう体制でこのように急増してくる自動車の車検、登録の激増に対して万全を期していきたい。少なくともこの程度の、たとえば一週間なら一週間、三日なら三日の予約であれば消化がついていくとか、運輸省としては、そういう見通しなり計画なりを持って対処していくべきではないか、かように考えるのですが、そういう面についての計画について伺いたい、こう言っているわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/6
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007・坪井為次
○坪井政府委員 車検事務の合理化あるいは登録事務の改善、こういったものにつきましては、いろいろの方法も考えられるのでありまして、事務能率の向上をはかるために、できれば機械化をはかる、あるいはまた車検の分担を軽くするために整備工場の指定制度をもっと活用する、そういった方法もあわせて現在措置しておるわけでありますが、何ぶんにもやはり根本的には事務所の車検、登録の事務の強化ということに重点を置きまして、一応特別会計をつくりましたときには、五カ年計画というような計画を現在われわれとしては持っておるわけでありますから、今回この特別会計が実施されまして、その実績その他を勘案しまして、われわれとしてはさらにこれを強力に進めるよう、今年度検討を加えたい、そういうことでやっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/7
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008・野間千代三
○野間委員 局長、一番困難なところは結局は人員の配置が足らないということなのです。人員がこのくらい足らないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/8
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009・坪井為次
○坪井政府委員 人員につきましては、足りないことは事実でございますが、われわれとしましては、本年度も車検、登録要員につきましては、二百名くらいたしか要求したと思うのでありますが、いろいろの事情で百五名いただいたわけであります。しかし、この数字は本年度としては非常に大きな数字であるわけでございますが、前年と比較しましても、相当大きな数字をいただいたわけであります。これは特別会計という特別な事情によって、これだけの数字が獲得できたと思うのです。われわれとしては、これで決して満足するものではありませんので、今後要員充実にはなお努力したい、そう思っておるわけでありますが、それらの具体的な問題につきましては、現地の実態調査をした上でさらにわれわれとしては要員計画を立てまして、それを補うために特別会計として責任がありますので、そういったものも十分手当ても考えた上で、来年度は本格的に要員問題に取り組んでいきたい、そういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/9
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010・野間千代三
○野間委員 特別会計ですから、確かにやたらに人員をふやすというわけにはなかなかまいらぬでしょう。会計との見合いを見ながら要員配置をするということになるでしょうけれども、いま局長の言われるように、逐次態勢を整えながら需要に応じていきたいということですから、それはそれでけっこうですが、ただ私は、これは次官に申し上げたいのですが、運輸省関係、つまり交通関係に従事をしておる従業員全体に、たとえば空港関係にしても、国鉄にしても、運輸省の出先機関にしても、全般的に要員が足りないですね。この前、泊谷委員の質問のときに、自動車なりあるいは交通という問題がきわめて大きな政治上の問題として、あるいは政策として新しい問題として提起をされてきておる。しかもそれが急激に出てきておるという実情であるということを言っておられましたが、そういう状態の中で要員の配置は非常に少ない。これは大蔵省の問題なり、もちろん財政上の問題になりますけれども、いま交通戦争といわれておるくらいに実際としては交通問題がきわめて重要な政治問題になっておる時期ですから、これは車検の問題に限らず、交通に携わっている従業員の要因配置について十分な配置を考えるべきじゃないか。それはもちろん運輸省としては十分な計画を立て要求もしておるとは思いますが、それが折衝の段階でなかなかスムーズにいかない、要求が削減されるということであろうとは思います。そういう点については、運輸省全体として現在のような実情にとにかく沿えるようにして、交通戦争という実態の一部分でも解消していくことが必要じゃないかというように思うのですが、それはどういうふうにお考えでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/10
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011・大久保武雄
○大久保政府委員 ただいま御質問のございましたように、運輸省の交通関係のふくそう化と申しますものは、経済の成長に先駆して拡大していく、私はかように考えております。
たとえば二十九年から三十九年までの十年間の自動車の倍率は約四・三倍といわれております。すなわち経済成長率をはるかに上回る倍率をもって増加していっておるわけでありまして、これはあながち自動車にとどまらず、すべて経済の動向に先駆して交通関係の事業が拡大されていく、かように考えておる次第であります。
そういうような関係からいたしまして、ただいま御指摘がございましたように、交通関係の要員に不足の点がありますことは御指摘のとおりでございます。私どもといたしましては、今後とも予算折衝その他のあらゆる面におきまして、経済の成長に先駆する交通関係の要員の確保という点につきましては、全力をあげたいと考えておるような次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/11
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012・野間千代三
○野間委員 それでは、車両検査、登録の問題については以上で終わります。
次にトラック運送事業の問題ですが、先般提出をいただきました資料によりましても、たとえば従業員別で見た企業の規模を見ますと、四人以下が比率で見ると三四・五%、十人までが八・二%、二十人までが二〇・九%、つまり二十人以下で見ると、大体全体の六三・六%くらいになるわけですね。過半数を越えるということになります。それから資本金別に見ても個人並びに百万円以下という資本の構成でやはり五五%という状態ですね。つまりトラック運送事業というのは非常に零細企業であるというふうに言えると思います。したがって、企業の内容については、相当不安定な要素が大きいんじゃないかというふうに言えるのです。
最近中小企業、零細企業の倒産という問題が非常に大きな問題になっておるわけですが、いまのところトラック事業の全体の情勢、これは最近の荷動きが非常に減少している、あるいは大きな会社が専用トラックを持っていて、それが非常に増加をしている、そういう状態ですから、あるいはトラック運送事業というものがある一つの危機の状態にあるんではないかというふうに言っても過言ではないんじゃないかと考えるのですが、このトラック運送事業の、たとえば最近のような倒産の例、あるいは企業が非常に危ういとか、そういう実態はどうなっているかについて、概略の御説明をいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/12
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013・坪井為次
○坪井政府委員 トラックの事業の実態が非常に零細なものであるということは、この表の示すとおりでございます。それだけにまた実態把握が非常に困難でございまして、最近の荷動きに対しまして、これらのトラック事業者が相当に影響を受けているということは推測されるのでありますが、どの程度どういうふうに影響を受けているかという具体的なものについては、詳細にはわかっておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/13
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014・野間千代三
○野間委員 いま局長さんのお答えで、詳細についてはおわかりでないようですから、それをどうこう言うのはなんですが、やはりトラック運送業界というものがになっている日本の経済の中での立場、位置、そういうものを考えると、重要な問題じゃないかというふうに思うわけです。ですからこれは調査をする方法は業界を通じてなり、あるいは何か方法があろうと思うのですが、そういう各種の方法を通じて実態の把握をしませんと、たとえばターミナルの問題にしても、将来板橋だけでなく、主要都市の周辺にターミナルを置こうというふうに考えておられるわけですが、したがって、トラック運送業全体の傾向なり実態なりを把握をしておく必要があるんじゃないかと存じますから、そういう点についてはできるだけ早急に実態の把握を願って、適当な機会に御報告をいただきたいと思います。
ただ、ぼくらが新聞紙上なりあるいはいろいろな機会を通じて伺っておる状態では、自己資本に対する負債の額というものが非常に大きいということがあらわれておるわけです。路線のトラックでは三六五%にも達しておる。小型で二五八%に達しておる。こういう状態は全室業の平均が二七二%となっておりますが、そういうものから考えても自己資本に対する負債の比率が非常に大きいということになっておるわけです。こういう実態がトラック運送事業全体の状態にいろいろな意味で影響があろうと思う。たとえば料金の標準が守れなかったり、あるいは無理な輸送が行なわれたり、あるいは労働者に対する無理な労働過重が行なわれたりというふうにあらわれてくるのが当然だろうと思います。そういう意味で、今後政府としても運輸省としても、そういう実態がもしつかめるとすれば、それに対する措置をすべきじゃないかという政策が当然あらわれてくると思いますが、これはそういう意味でぜひ早急に対策を立てる必要があると思います。いま私は倒産の例はどうかというふうに聞いたのですが、倒産の例を言うまでもなく、トラック、特に中小零細企業のトラック事業が金利がかさんできて、相当企業的に影響を受けておるということは、運輸省でも十分つかんでいらっしゃいます。そういう問題に対して今後どういうふうに指導をされ、あるいは援助をされようとしておるのか。これは政策ですから出ておると思います。その点について御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/14
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015・坪井為次
○坪井政府委員 トラック事業の育成といいますか、これにつきましては、中小企業対策に結びつくわけでございまして、御承知のように、中小企業近代化促進法なりあるいは助成法というような法律がありますので、われわれとしては、この法律の指定をトラック事業あるいは通運事業に受けまして、これによって近代化をはかる。御承知のように日本経済が相当近代化していかなければならぬということから、われわれとしては、流通部門としてのトラックの果たす役割りも大きいので、そういった意味からもこれの近代化を強力に進めていかなければならぬ。
また一方において、そういった零細企業者が協同組合を結成しまして、それによって近代化の促進をはかる、そういうような手を考えておるわけであります。
なお、この近代化促進法その他の指定を受けますと、いろいろと資料その他を整備しなければいけませんので、こういったことによって実態把握も容易になると思うのであります。われわれとしてはそういったことによりまして、まず業界の結束をはかることによって、近代化、合理化の線に乗せまして流通部門の合理化に大きく資したい、そういうふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/15
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016・野間千代三
○野間委員 共同化というのはいままでに指導をされておられたのかどうか。それから実際に共同化を行なわれた件数があるのかどうかについてどうでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/16
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017・坪井為次
○坪井政府委員 協同組合の結成は各地において現在行なわれておるのでありまして、われわれとしては強力な行政指導によってその方向に進めておるわけであります。ただその内容につきましては、資材の共同購入とか、あるいは施設の共用、こういったようないろいろと内容においては多岐にわたると思います。できれば共同集配あるいは共同集金、共同荷役というようなところまで進めば相当成果を上げるのじゃないか、そういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/17
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018・野間千代三
○野間委員 例はありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/18
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019・坪井為次
○坪井政府委員 具体的な例として、中小企業等協同組合法に基づく全国組織としての連合会が昨年発足したわけであります。これは中央の組織でございますが、これの下部組織としては、地方に協同組合が結成されておるわけでありまして、三十九年八月現在で全国に百七十七組合がありまして、加入者としては四千六百三十事業者が加入しておるという実態でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/19
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020・野間千代三
○野間委員 これは自動車運送事業の共同化ですね。共同化されたものですね。それならよくわかりました。
次に料金の問題なんですが、いま言われましたように、共同化なり、あるいは企業の整備なり、そういうものが確実に行なわれてまいりますれば、料金も事業法できめられた標準が安定してくるんだろうと思いますが、実際の状態としては、いまこの料金が守られていないというのが相当多いというふうに聞いておるのですが、その実態はどういうふうにつかんでいらっしゃいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/20
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021・坪井為次
○坪井政府委員 実態把握の数字はいま手元にございませんが、最近は定額主義も相当徹底してまいりまして、内容は相当よくなっていると思われます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/21
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022・野間千代三
○野間委員 これは私も資料が手元にないので、なかなか資料としてもつかみにくいと思います。つかみにくいとは思うのですが、実際の状態は、相当過当競争が激しい。したがって料金も必ずしも安定していない。これはもちろん荷主のほうがしっかりした荷主ですね。大企業なりそういうしっかりした荷主は正確な輸送を望んでいますから、必ずしも値引きをすることはないと思いますが、いまの日本の経済の、しかも激しい状態の中では、必ずしもすべてがそうでない実態のようであります。したがって、トラック運送事業の業界においても、過当競争から来る、あるいは最近の荷動きの減少等から、料金の引き下げがあり、相当無理な輸送が各所において行なわれているということは、これはもう推測にかたくないし、実態もそのようである。ぼくらも国鉄の職場におって、そういう関係の仕事に多少でも関係をする中で察知をしている問題ですが、そういう問題について、やはり運輸省としても相当大きな関心を持って——これは結局は、その過当競争をしている企業そのものが、そのために自分で墓穴を掘るということに結果的にはなっておるわけですから、もちろんこれは企業の規模そのものに問題がありますけれども、十分な行政指導によってそういう過当競争をできるだけ排除していくということもできるんじゃないかというふうに思うのです。たとえば、これはいまの実態がそうであれば、将来はどういうふうに指導されることを考えておられるかについて、お伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/22
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023・坪井為次
○坪井政府委員 先ほどもお話ししましたように、現在は非常に多くの事業者が乱立している、また荷主関係においても中小企業が相当多いという関係から、運賃関係もなかなか乱れておるということは推測されるのでありますが、トラック事業の共同化を促進することによって、こういった面からも内容をよくしていきたい、そういうふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/23
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024・野間千代三
○野間委員 結局は、トラック事業の事業者の経営規模等の内容を改善する以外にはないわけですが、たしか三十五年でしたかに料金改定を行なって、それ以降は行なっていないと思います。全国的にどうなっているのかということと、これはもちろん物価に相当影響を与えますから、改定をすることがいいかどうかについては、なお論議があろうと私は思いますが、そうかといって現状に合わない料金のままで、それを無理に押しつけることには、やはり問題があろうというふうに思います。したがって、この料金の全国的な実態と、それからたしか改定されていないと思いますが、改定されていないとすれば、これに対する今後の取り扱いの方法について、計画があれば伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/24
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025・坪井為次
○坪井政府委員 トラック運賃の改定につきましては、路線運賃は一昨年でしたか、すでに改定が済みましたけれども、区域運賃については昨年、一部改定が済みまして、今年度まだ改定が済んでないものが十件ばかり残っております。前回の改定が昭和三十二年でございまして、一般区域運賃の今回の改定申請が出ましたのが三十六年、その間相当人権費の高騰あるいは諸経費の高騰によりまして、事業としては相当苦しくなっております。運賃を据え置くことによって内容が非常に悪化しておる。しかも人件費その他の値上がりのために容易に人が得られないので、事業そのものの遂行も非常に苦しくなっているという実情でありますので、われわれとしては適正な運賃を早く認めて、これによって内容の整備をはかる必要があると感じておるわけです。残る件につきましても、さらに検討しまして、必要なものは早く改定しなければならない、そういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/25
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026・野間千代三
○野間委員 路線のほうは全国的に改定になったのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/26
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027・坪井為次
○坪井政府委員 そうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/27
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028・野間千代三
○野間委員 わかりました。それでは次に移りますが、いまたしか池袋の西口でしたかに、バスのターミナルが建設中というふうに聞いておるのですが、これは会社の専用のバスターミナルというふうに伺っておりますけれども、この問題について、どこの会社でどういう状態でつくられているか、それが専用であるかどうかという点について伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/28
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029・坪井為次
○坪井政府委員 池袋周辺が道路交通が非常にふくそうしまして、池袋駅の前の広場が行き詰まっておって、バスの増加もできないという状態にありますので、あの周辺地区に早くターミナルを整備したいということで、われわれとしては土地を見つけておったわけでありますが、あそこの豊島師範のあとがあくということで、国際興業、東武鉄道、西武鉄道、関東バス、この四社が共同して設立しました会社が、いまその土地の払い下げを受けて、バスターミナルを建設する計画を進めておるわけであります。ターミナル事業の免許そのものは一昨年の八月に与えましたけれども、また土地の払い下げの話が完全についておりませんので、そのままになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/29
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030・野間千代三
○野間委員 これは四社だけが使うわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/30
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031・坪井為次
○坪井政府委員 一般バスターミナルでございますので、全業者に開放されるたてまえになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/31
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032・野間千代三
○野間委員 そうすると、四社が共同出資をして、一般に開放をするバスターミナルを計画しているわけですね。わかりました。
それで今回の日本自動車ターミナルの問題ですが、板橋のは、これはトラックターミナルですね。将来バスターミナル等についても、この日本自動車ターミナルが計画をするのかどうか、まずそれを伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/32
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033・坪井為次
○坪井政府委員 今回の法案で考えておりますターミナルはトラックターミナルでございまして、一応その機関だけに限っております。これはバスターミナルは民間企業でも比較的経営が成り立ち得るという想定でございまして、トラックターミナルにつきましては、民間ベースではなかなか困難なものが相当に多いという要素が多いものですから、そういった意味でトラックターミナルに一応限ってはおりますが、将来バスターミナルについても必要があればまたそういった助成措置を考えなければならぬ時期がくると思っておるわけです。
その場合にこのターミナル会社がやるのがいいのか、あるいはまた別にバスターミナルとしての専門の方法を考えるのがいいかはいままだ別にきめておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/33
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034・野間千代三
○野間委員 確かにトラックターミナルのほうが施設が相当かかりますから、民間ベースで採算がとりにくいということになるのであろうと思いますが、これはたとえばバスの場合でも、これはたしかドイツでしたかイギリスでしたかの資料で見たのですが、何階建てかの建物にして、そうしてできるだけ土地の使用面積を少なくしてバスのターミナルを建設をした例があったと思いますが、そういうふうになってまいりますと、必ずしも経費の面ではバスターミナルのほうが安いということだけにはなかなかいかぬじゃないかというふうに思いますから、これは将来あるいはバスターミナルの問題についても民間ベースでなかなか採算がとりにくいという状態があらわれてくることも可能じゃないかというふうに思うのですが、その辺はいかがでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/34
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035・坪井為次
○坪井政府委員 バスターミナルは一般的に見まして旅客が相当に集まってまいりますので、付帯事業その他で相当ターミナルの赤を吸収し得るという、一般論でございますけれども、具体的にはなかなかむずかしい場面も起こってくる。また、どうしても運輸上、あるいは社会的に、そこにターミナルをつくらなければならぬというような事態も起こり得ると思いますので、そういった場合には何らかの助成措置が必要だ。現在は開銀の融資なり用地のあっせんということで助成策を講じておりますけれども、それ以上の策を必要とする場合もあると思うのであります。その場合にはわれわれとしてやはりこういったターミナル株式会社のような方式も考えられると思います。そのほかのことについでもなお検討していきたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/35
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036・野間千代三
○野間委員 今度池袋にできます計画をされているバスのターミナルの場合、この場合にいま言われたように四つの会社が共同に出資をして一般に開放をするというようになっている模様ですが、実際問題として、たとえば池袋のように交通事情の非常に混雑している場所で、もちろん認可されている路線等の問題があるでしょうけれども、結局はこれはそのターミナルを四社が使用をする。それ以外に、一般に開放するというふうになっておっても、実際の問題としてたとえば相当採算があがってくれば別ですけれども、必ずしもそうでないとすれば、四社に限らないということはなかなか無理になってくるのじゃないか。将来このトラックの場合でも問題になると思うのですが、時に四社だけが共同出資をしているというふうになってまいりますと、それを四社以外に一般に開放するということはなかなか困難になりはしないか、もしそれがそうであるとすると、路線の認可をする場合にそれがセーブを与えるようなことになる危険はないか、心配を感ずるわけです。したがって、共同出資の、特にバスのような場合、バスのターミナルであってもそれが一般に開放されるということについての何か確たる保証と言ってはなんですが、保証的なものがあり得るのかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/36
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037・坪井為次
○坪井政府委員 保証と申しますと、法律上一般バスターミナルは開放の義務があるわけでございまして、ただその場合に出資者の利益擁護といいますか、あるいは路線権の問題というようなものも当然事実上はからみ合ってくると思うのでありますが、われわれとしましては、路線は路線としての運輸上の見地から、これらの構成会社とは関係なしに運行系統その他政策上必要なものはその立場からものを考えていく、その場合にこのターミナルを利用することが合理的と思われるものはこのターミナルを使用させる、こういう体制でいきたい。それと出資関係とをからめて考えますと非常に複雑になりますので、われわれとしては割り切って対処したい、そういうふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/37
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038・野間千代三
○野間委員 それは話としては理解がつくのです、わかるのですが、実際の問題ですね。これはいまバスターミナルの問題ですが、トラックターミナルの場合でも今回の場合にはたくさんの会社が共同出資をしております。ですからわりあいにそういう傾向は少ないと思います。バスにしてもトラックにしてもあるいは将来ハイヤーなどが考えられるとすれば、そういうターミナルは一つの駅ですね、重要な駅になるわけです。しかもそれが都会の中心というきわめて土地価格の高いところ、したがって、設備にしてもいろんな制約の中で設備をする、したがって、相当高価な設備になるということは当然想定される。そうなってまいりますと、しかもそのターミナルが持っている、将来トラックの場合でも想定されますが、ターミナルがあげてくる収益というものをそう無視できない。特にバスなどの場合にはそう無視できないということになってまいりますと、これはどうしても出資した会社が、いま各会社で、たとえばトラックの場合でも専用のターミナルを持っております。そういうふうに自分のところで建設したものは自分のところで使うということになってくることは、人情、自然の状態であると思います。そうなってまいりますから、ターミナル会社なりが持っている性格は——きょうまたあとで少し質問したいと思うのですが、非常に重要性があると思うのです。したがって、今回池袋にできるバスターミナルの問題にしても、相当運輸省のほうで将来の方向について考えながら監督したり行政指導したりする必要が生まれてくるというふうに思います。法律上なりあるいはたてまえ上からいえば、いま局長の言われたとおりですけれども、世の中はなかなか額面どおりにいっていない場合が非常に多いですから、特にたとえば路線認可というふうに全然問題が別の場合でも、それがもしターミナルに影響するとすれば、それはターミナルを持っている会社から何らかの意思表示があるだろう、これは想定ができます。したがって、とりあえずこの池袋にできる相当大がかりなバスのターミナルについては相当な関心を持ち、指導をする必要があると思います。これはいまどういうように考えられているか、何か計画されておりますか、伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/38
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039・坪井為次
○坪井政府委員 現在池袋西口にバスの発着しておる回数が千六百回ありますが、ターミナルができることによりましてそれが倍の三千二百回くらいまで可能となるだろうということが想定されるわけであります。その場合に、この回数をどうやってふやしていくかということは、いま先生のお話しのように、この会社のそれぞれの発言力というものが相当影響するんではないかというような問題であろうと思うのでありますが、われわれとしては、先ほども申し上げましたように、旅客の輸送上あるいは運輸上の見地から、それらの問題についてははっきりと割り切って考えまして、ターミナル会社としては一般供用義務によってこれを受け入れるというたてまえを貫いていきたい、そう思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/39
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040・野間千代三
○野間委員 いま局長さんが言われますように、ターミナルの建設によって交通事情が緩和ということになる。したがって、発着の回数が相当大幅にふえてくるということになるでしょう。したがって、そういう近代化をされ、便利になってくることが、結局は乗客の利益になり、たとえばバスにしてもトラックにしても、すべての企業が平等にいい影響を受ける、利益を受けるというふうにすべきだろうと思います。そういう意味で、いま局長さんが言われたようなことでけっこうなんですが、これはそういう態勢については今後十分に監視といいますか、指導をしていただきたいというふうに思います。あとでまたトラックと一緒に問題にさしていただきます。
それで、いまのように、バスにしてもトラックにしても、ターミナルの建設によって輸送回数がふえ、全体として交通事情の緩和というようにいろいろな影響が出てくるのですが、問題は、ターミナルを建設する背景なりに多少私は問題があると思うのです。まず第一に、バスにしてもトラックにしても、いま非常にワンマンカーというのが利用されておるんです。これは業者にすれば、人件費の削減ということで、あるいは車両の改造等によってワンマンカーが使われるということは、利益を追求する立場では当然考えられることですから、それはそれとして、ただ問題は、それが一人の運転手に多くの労働が非常に加重されるということは当然です。したがって、いろいろな意味でそれを規制する必要がある。そうしてその規制によって労働過重をなるべく緩和していくという処置が必要だろう。これはその会社の良心に訴えるだけでは、なかなかそう簡単にまいらぬと思う。先般の泊谷委員の質問でも多少出ましたけれども、これが自家用の場合にはなかなか規制がしにくい。法律では道交法等によって取り締まる以外にはないと思いますが、その規制については別にあらためて考えることにして、とりあえず、バスなりあるいはトラックなりのワンマンカーの実態については、十分に掌握をしながら規制措置をしていく。バスの場合にはたしかこれは認可になっておると思います。認可をする場合の条件なりで規制をして労働過重を防ぐということが必要だろうと思います。これはいま職員の人たちの間で相当大きな問題になっているわけです。たとえば自動車の運転手さんは、首筋から背中、それから腰椎にかけての病人が非常に多い。たしか従業員のうち全然病気でないというものは少ないんじゃないかといわれているくらいで、自動車の運転手の場合、六〇%ぐらいが何らかの身体故障を持っているということが統計にあらわれているようです。これは特にワンマンカーの人たちに非常に多いというふうにいわれています。そういう状態ですから、ワンマンカーの問題については、特に私は、ターミナルなどの発展によって、もちろん都会の中心はワンマンカーは認可になっていないはずですけれども、便利になるに従って、相当大がかりなワンマンカーの計画が行なわれていく可能性があるというふうに存じます。
それで、トラックとバスと両方ありますが、初めにバスの場合に、ワンマンカーを許可をする条件が道路運送法等によってきめられていると思いますが、いま運輸省としてはどういう基準でバスのワンマンカーについての認可をしていらっしゃるのか、ちょっとお知らせをいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/40
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041・坪井為次
○坪井政府委員 バスにつきましては、陸運局長が指定する運行系統または運行の経路についてワンマンカーを認めるということになっておりまして、道路及び交通の状況あるいは輸送の状況、使用する自動車の大きさ等を考慮しまして、総合的に判断した結果、車掌を乗務させないでも運転上の危険がなく、かつ、旅客の利便を著しく阻害するおそれがないと認める場合において指定を行なうよう、陸運局長に指示いたしております。そういったことで、最近経営上の問題、あるいは車掌がなかなか集まらないというような状況から、事業者においてワンマンバスの申請は相当多いような様子でありますが、われわれとしてはあくまでも交通保安の見地を厳重に審査した上で指定していきたいと思っておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/41
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042・野間千代三
○野間委員 それはそういうことなんですけれども、これは認可する場合に、たとえば道路の幅とか、交通の量とか、踏切の状態とか、あるいは一方交通の指定があるのかどうか、あるいは距離、区間、そういうこまかい基準はないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/42
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043・坪井為次
○坪井政府委員 道路及び交通の状況、輸送状況というふうに運輸規則では表現されておりまして、これらの中身についてはさらに通達で指示しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/43
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044・野間千代三
○野間委員 その通達というのは、陸運局ごとに違うのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/44
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045・坪井為次
○坪井政府委員 通達そのものは全国一緒でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/45
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046・野間千代三
○野間委員 それではそう膨大なものでないと思いますから、その通達の、たとえば道路の幅、それから交通量、乗車効率、そういうおも立ったものでけっこうですから、四つか五つ、認可をする場合にはこういう基準でしているということについてちょっとお願いしたいのですが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/46
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047・坪井為次
○坪井政府委員 道路の幅がどうであるとか、そういった具体的なことではなしに、通達そのものは、いまちょっとありませんので覚えておりませんが、そういったことについて十分陸運局長が判断した上でやれというたてまえになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/47
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048・野間千代三
○野間委員 つまり、幅とか距離とか、あるいは乗車効率とかいうふうに、ある一定した基準というものはないのですか。つまり、私が心配するのは、たとえば六メートルなら六メートルというふうにきめておかないと、昭和四十年一月現在はこの程度の状況であるからワンマンカーでもいい。ところがそれが一カ月か二カ月後に、たとえば団地ができるとか何かして相当大きく状況が変わってくる。そうなってくると、しかしそのまま運行されるわけですね。そういうことを心配するわけです。ですからやはり認可をする場合には一定の基準があってしかるべきではないかと思うのですが、それはきめてないのでしょうかどうでしょうか。通達の趣旨はどうなっておりますか。道幅が何メートルということはいま御承知ないにしても、基準そのものはどういう考え方でつくられているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/48
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049・坪井為次
○坪井政府委員 ワンマンを認める場合の一番重要な問題点は保安の問題でございますので、ここにありますように、道路及び交通の状況を十分審査しろということになっておりまして、この道路及び交通の状況とは何かという項目がある程度通達によって指示されておりますけれども、その項目の具体的な内容、たとえば道路については何メートルというようなことではなしに、道路事情あるいは交通量の状況とかそういった項目で指示しておりますので、具体的には陸運局長がそういった項目に当てはめて危険があるかないかを判断する、そういう体制になっておると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/49
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050・野間千代三
○野間委員 それは私はたいへん危険じゃないかというように思うのです。つまり認可申請をしている道路がたとえば四メートルだ、それでいまのような大型のバスが走る、そして通行量がただ単に状況ということになっておるというと、これは一日を通算すれば大したことはない、しかし朝なり晩なりは通勤者が相当通るという状態もあると思います。ところが申請をするほうは、一日を平均して申請をしたり何かすることがあると思うのです。そうなってまいりますと、認可をする局長は、書面によればそう問題はないと考えておっても、実態は必ずしもそれとは違うというものが認可をされているということがあり得ると思います。したがって、やはり道の幅とか、もし狭ければそれが一方交通でなければならぬとか、あるいは乗車効率は何時から何時くらいまでの間は大体どの程度であるとか、通行量がどのくらいであるとか、これは当然あらわれてくるわけです。しかもそれが将来にわたって影響がありますから、そういう程度の基準くらいはつくっておかないと、実は私が経験しておるのですが、非常に道幅が狭くてしかも両面交通だというようなところをワンマンカーが走っておる。したがって、運転者は前万だけの監視でなくて、左右から後方にわたっての監視までしなければならぬということがあるのです。東京陸運局で発表された資料によると、ワンマンカーの路線で起きた交通事故とそうでない交通事故とを比較すると、ワンマンカーの路線のほうが実際は割合に少ないですね。しかしそれは、つまりそれだけ安全なところを走っているというよりも、一人の運転者が非常な注意を払いながら、しかも銭勘定までしながら注意をしていることのあらわれだと見るべきだと思うのです。
そうなってまいりますと、これはたいへん私は意外に思うのですが、少なくともトラックにしてもバスにしても、ワンマンカーを認可する条件というのは、相当きつく規制する必要があるというふうに思います。一例を申し上げると、三十九年の例でみると、たしか自動車事故の半分くらいが運転者の過労ないしは長時間労働によって事故が起きている。三十九年のハイヤーの事故による死亡件数は百五十六件ある。そのうちの百件が運転者の過労と長時間労働にあるというふうにあらわれています。それから営業トラックの死亡事故は三百十三件三十九年にある。そのうち運転者の過労や時間外労働で百五十件、つまり半分が運転者の過労というふうにいわれているくらいです。こういうふうな状態が運転者の実態なんですから、特にこのワンマンカーについては運転者の労働条件をできるだけ緩和して、そのためには認可条件にきつい規制が必要ではないかと思います。したがって、これはいまのところではやや概念的な抽象的な表現になっているというふうに私は思いますが、あとで私も通達を見たいと思いますけれども、いまございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/50
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051・坪井為次
○坪井政府委員 通達としてはある程度概念的にならざるを得ないのでありまして、現地の陸運局長が現実の事案を処理する場合には必ず現地調査をさせますし、それから警察とも十分連絡をとった上で非常に慎重にやっております。やる場合には問題が起こらないように十分慎重にやっておりますので、具体的に何メートルとか何とかということでなしに、そういったことで運用していくというたてまえになっております。
なお、ワンマンカーは、交通保安の問題と、それから旅客の利便が確保されるという二つの観点から指定を行なうというたてまえになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/51
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052・野間千代三
○野間委員 それは陸運局長の任務ですから、局長が十分な現地調査に基づいて認可をしているとは思います。これは私も別に疑念を差しはさむものではございませんけれども、ただ実態は、統計によると、全国的に民間なり都市交通を合わせると、たしか全車両の一割くらいがワンマンカーになっているというふうに聞いておったのですが、運輸省のほうでいまワンマンカーがどの程度の比率になっているかおわかりですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/52
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053・坪井為次
○坪井政府委員 三十九年三月末現在で六十五の事業者が四百三十六系統にワンマンバスを使用しております。三十八年度の輸送人員は二億六千九百万人で、乗り合いバスによる全輸送量の三・三%に当たっております。それから三十九年十二月末現在では、これが八十八業者、運行系統が九百十六にふえております。三十六年度末を一〇〇とした場合に、三十八年度末には事業者数が二一七、−系統数で二七三、系統キロで二二三、輸送人員で二九五という比例を示しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/53
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054・野間千代三
○野間委員 いま御説明がありましたように、ワンマンカーの運行系統あるいは状態なりは、相当大がかりに行なわれているというふうに見ていいと思います。
それからもう一つは、バスの場合ですが、ワンマンカーを認可をする場合に、最近は二区間、三区間、四区間という区間が認可をされておるのですが、これは料金がたしか変わってくるはずだと思いますが、これはどうなんでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/54
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055・坪井為次
○坪井政府委員 ワンマンは、旅客の扱い上の問題もございまして、ラッシュ時は避けるとか、いろいろ必要があれば、陸運局長が指定をする場合には、そういった制限をつけることもあります。昔は単純な一区間でなければなかなかワンマンは採用しにくかったのでありますが、最近はそういった機械が発達しまして、数区間にわたるものも扱えるような機械ができましたので、そういったものも使って行なうようになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/55
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056・野間千代三
○野間委員 それは多少機械化が行なわれて、運転者の注意を緩和することができるでしょうけれども、たとえば東京陸運局の資料によると、東京陸運局管内でワンマンバス運行の状況で見ると、五区間のものが一一%になっていますね。パーセントで見れば非常に少ないかもしれないが、これは千葉県にあらわれていて、四区間のものが全県にわたってありますね。たしか最初のうちは一区間が重点で、特殊な場合に二区間も認可をするというふうになっていたと思いますが、最近は、この例で見ると、東京陸運局管内だけでも相当な長区間にわたっている。五区間というと私は相当長いと思うのです。五区間、四区間のものがある。四区間は二五%ありますね。東京陸運局管内でもこれだけあるのですから、全国的には、いま局長の言われたように、相当多くのワンマンカーが、しかも複区間の認可をされているというふうな実態もあらわれていますけれども、これは私が先ほど言いましたように、相当きつい規制による措置が行なわれないと、問題じゃないかというふうに思うのです。運輸大臣がちょうどいらっしゃっていますので、いま私の質疑で明らかなように、あとでトラックの問題も出てくるのですが、特にバスのワンマンカーの認可の状況は、これは私は放漫的だとは言いません。そうは言いませんけれども、実際問題としては四区間、五区間にわたってきており、いま局長が述べられたように、九百十六系統にわたっている。しかもこの九百十六系統の中に、三区間以上のものが東京管内だけでもたくさんあるのですから、相当多数あると見なければならないと思います。ですから、道幅なりあるいは乗車効率なりの規制を十分にして、いまのような抽象的な通達でなくて、もう少し厳重な基準を設けて、その基準に合っていなければ認可をしない、そうして二区間以上のものはできるだけ認可をしないというふうにすべきじゃないかと思うのですが、これはいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/56
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057・松浦周太郎
○松浦国務大臣 先ほど来自動車局長と数次にわたるいろいろの質問を伺っておりまして、ワンマンバスがふえる傾向にありますことは、やはり相当調整を加えていかなければならぬと思いますので、御期待に沿うように努力いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/57
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058・野間千代三
○野間委員 大臣がそうおっしゃっていますから、大臣としてはけっこうですけれども、これは局長にお願いしたいのですが、一つには、これは地方の陸運局長の状況判断によって行なわれているわけですね。これは運輸省としてどういう規制がいいか十分に御検討いただいて、まず第一に規制をする具体的な基準をきちっと示すべきだと思いますが、それについて御検討いただけますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/58
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059・坪井為次
○坪井政府委員 ワンマンにつきましては、交通保安の問題、旅客の取り扱い上の問題等もありまして、従来も慎重に扱っておりますけれども、相当増加の傾向にありますので、なお通達その他においても再検討を要すべきものもあるかと思いますので、そういった情勢を加味して検討を加えてみたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/59
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060・野間千代三
○野間委員 それは御検討いただくのですが、これは実は私どもも運輸行政に関するものとして検討をしてみたいと思うのですけれども、こういう資料はできるでしょうか。現在認可されているワンマンカーの、たとえば東京管内でもいいが、道路の状態とか道幅、その認可されている路線の交通量であるとか、あるいは乗車効率であるとか、あるいは踏切の状態であるとか、区間であるとか、そういうような問題で何か特徴的なものでもけっこうです。たとえば道幅がわりあいに狭い例であるとか、あるいは交通量が非常に多い例であるとか、そういう例についてもし資料がとれればとっていただいてそうして委員会に御提示をいただいて検討の素材にしたい。それでできるだけ近い機会にお互いにワンマンカーの認可について、実情を無視するわけにいかぬでしょうが、できるだけ具体的な基準について検討したいと考えますが、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/60
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061・坪井為次
○坪井政府委員 ただいま通達の内容が一部わかりましたので申し上げますと、指定してはならない場合ということで、一、著しく狭い道路、交通がふくそうしている道路、二、第四種踏切がある場合、三、第四種踏切以外でも車掌の降車誘導を必要とするような見通し不良の場合、四、一方交通でない道路で待避所等を利用しなければすれ違いが不可能な場合等、交通保安と旅客の利便を考慮して行なう、そういうことになっております。ある程度具体化はしているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/61
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062・野間千代三
○野間委員 それはいいんですけれども、いま私の言ったことは……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/62
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063・坪井為次
○坪井政府委員 それらの点につきまして、さらにわれわれのほうも調査して、必要があればまた内容について御検討願うことはけっこうだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/63
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064・野間千代三
○野間委員 それでは、バスのワンマンカーについては、将来なお検討をしていただく、私どもも検討したいということで、一応以上で終わりたいと思います。
次に、同じワンマンカーの問題で、トラックの場合ですが、トラックの場合には、たしか一、二年前に組合と事業者間に交渉が行なわれて、その際に中央労働委員会の見解として、東京−大阪を往復する場合に、二人乗務で三日間、したがって一カ月間には八往復くらいが限度ではないか。トラック輸送についてはそう考えられるという裁定が行なわれておりましたが、最近は実際には十五くらい行なわれていると見られますので、実態はどういうふうにつかんでいらっしゃるかということと、それからトラック運転手の場合に、実ハンドルが現在どのくらいになっていて、運輸省としてはどの程度が妥当であるというふうに考えていらっしゃるかについて伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/64
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065・坪井為次
○坪井政府委員 トラックの路線、特に長距離の路線などについても、運転者の実態把握については、運輸省として調査したものがございますけれども、ただいま手元にありませんので、後ほどお届けします。
なお、何時間が適当であるかというような問題につきましては、われわれとしては、タクシー等についてはある程度の規制を設けておりますけれども、トラックについては具体的な規制はやっておりませんので、労働条件その他として労使の話し合いになっておるわけでありますが、われわれとしては、やはり安全運転の見地からしまして、具体的にそういったことを運輸省としてきめたものはございません。労使の話し合いにまかせているというのが現状でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/65
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066・野間千代三
○野間委員 前のほうのはあとでまた資料を出していただきたいと思いますが、実ハンドルの運転時間というのは、最近相当延びている傾向にあるようです。これは最初の問題のトラック運送事業の規模あるいは経営の状態などからあらわれてくる実情なのですが、大体平均的にはある程度の実ハンドル時間の限定があろうと思います。鉄道等では規則によってきめられておるような実情であろうと思います。これが大きな会社の場合には、それぞれ就業規則なり何なりで規制されますから、それを見れば大体わかるのですが、そうでない企業については、なかなか実情は把握しにくい状態があるのと、相当長時間にわたってハンドルを持たされているということがありますので、これはもちろん私企業の問題ですから、労使双方の問題になるのですが、そういう慣行のない企業もありますから、やはりある程度監督行政の立場では規制をする必要があるのではないか。規制までしなくても、勧告をして、結局はその従業員の問題よりも、交通事故に直接関係をしてくることになりますから、そういう問題についても、やはり運輸省として十分な行政指導が行なわれる態勢が必要じゃないかと思うのですが、これはいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/66
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067・坪井為次
○坪井政府委員 運輸省としましては、乗り合いバス、貸し切りバスあるいはハイタク等、直接乗客を運送する事業については、相当きつく規制を設けておりますけれども、トラック関係になりますと、いろいろ事業の実態も相当多岐にわたるので、一律にいまこの基準ということを示すのはなかなか実態的に困難な情勢にありますので、できる限り行政指導によって、ある程度のレベルを高めることによって、そういった安全を期したい、そう思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/67
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068・野間千代三
○野間委員 言われるように、行政指導をもう少し強化をしていただいて、少なくとも実態についてもう少し運輸省のほうでも把握していただくことがまず前提じゃないか。そういう調査が行なわれることによって、やはりある程度の改善が行なわれるししますから、実態把握について御努力いただきたいと思います。たとえば東京陸運局管内でも、先ほどのワンマンバスの場合で、一日の勤務時間が五つの事業者はツーマンバスの実働時間よりも短くしてあるけれども、十二の事業者の場合にはツーマンバスと同じ勤務時間でワンマンバスの運転者が勤務をしておるというふうに陸運局で報告をしております。これは確かに問題だと思うのです。こういうふうなことがありますから、ぜひトラックの実態についても把握をしていただけるようにお願いしたいと思います。
それではターミナルの問題の前提となる諸条件について、以上で一応終わります。
私はターミナルというものに近代的な設備を行なって、道路運送の緩和をはかったりあるいは交通事情の緩和をはかることは当然必要なことであり、このターミナルの設置について意見を差しはさむのではありませんが、いま申しましたようなトラック事業にしてもあるいはバス事業にしても、いまの労働条件なりあるいは運行の条件なりに今日まで積み重なってきた相当多くの問題がある。したがって、そういう多くの問題についてやはり解消をしていきながらターミナル法の行政も行なっていく必要があるのではないかというふうに思いますから、いま懸案になりました問題については、十分なしかも早急な措置を願いたいというふうに思います。
次にターミナルの問題ですが、今度板橋につくられますターミナルは、これは株式会社名で提出をされました 業界の出資が行なわれ、それに東京都並びに国のほうから援助を行なってつくられるわけです。そしてこれは出資者だけでなくて一般的に開放がされるということは当然であろうと思います。いままでそういう説明が行なわれていましたから、これは一般的に開放されるというふうに考えておりますが、そうなりますと、まず最初に、一般開放をすることになってまいりますと、提出をされました資料にもありますように、昭和四十六年ころまではあまりもうからないということでありますが、もうかる、もうからないは別にして、たとえばもうかってきたような場合、先ほど、一番最初に問題にしましたように、出資者としての権利はどうなるか。権利というものは生まれてくるのか。一般に開放するんだが、一般開放という原則がどの程度守られるのか。あるいは一般原則が当然優先をしてまいりますと、出資をした者の先取特権というか権利というものがあるのかどうか。それはどういう関係になるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/68
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069・坪井為次
○坪井政府委員 それらは一切運営の問題になるのでございますけれども、われわれとしましては一般ターミナルの性格上、出資者、非出資者を問わず、平等に会社としては扱うべきであるというたてまえでございます。ただ事実問題として、出貧者のある程度の出資関係に基づく発言力というものがこの会社で行なわれることはいま事実と思いますけれども、われわれとしてはやはり最小限度の公共部門といいますか、開放部門というものについては絶対に確保したい、そういうふうに思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/69
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070・野間千代三
○野間委員 そういう運営については、これはどこがこの運営に当たるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/70
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071・坪井為次
○坪井政府委員 それはターミナル会社が当たるわけでありますけれども、われわれはそれを事業計画その他において運輸省としてまた別に監督する、そういうかっこうになるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/71
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072・野間千代三
○野間委員 やはり運営の主体は、できてまいります株式会社日本ターミナルがやるわけですね。そうしてその背景になっている出資者は、この名簿にあるような出資者であるというふうになるわけですね。しかも行なわれておることは公共的な事業ですね。そういう性格を持っている。したがって運輸省のほうで監督することになるのですが、実際の問題として、毎日毎日運輸省で監督するわけになかなかまいらぬと思う。そうなってまいりまして、これは年間を通しての事業計画についてはターミナル株式会社がなされるわけですけれども、問題は日常の問題ですね。やはりターミナル、特に貨物などは日常荷動きの激しいものですから、一日一日の運営というのが相当基本的な経営になると思うのです。その際に、しかも荷動きが激しいときはやはり全体を通じて激しいと思いますね。これは申すまでもなくそうなると思います。そうなってまいりますと、これは私は、出資者をどうこうというのじゃなくて、出資者がやはり出資者として当然の権利を持たなければならぬというふうになってくると思うのです。またそれをむげに否定するわけにはまいらぬと思うのです。そういう関係になると思う。しかしでき上がっているものは、これは明らかに公共投資が行なわれ——比率は別にして、自治体の投資が行なわれているのですから。したがって、日常そういう問題が起きたときには、出資者は出資者としての権利というものは当然あるだろう、あるべきだと思うでしょうし、一般公共施設ということでは、一般の者がやはり一般として主張するでしょうし、そういう問題が限られた施設の中においては当然行なわれているのですが、それはどういうふうにさばいていくことになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/72
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073・坪井為次
○坪井政府委員 出資者は、この会社の運営において相当強力な株式上の発言者でもありますので、そういった意味ではある程度の発言力はあると思うのでありますが、われわれとしましては、先ほど申しましたように、一般ターミナル会社であるという性格を出資者自身も十分認識しておりますし、そういった意味で、また一方政府の公共投資もありますので、そういった意味からも公共部分といいますか、ターミナルにおける公共部分というものを必要最小限度そういったものは確保していく、そういうことによって運営を円滑に行なっていくべきじゃないか、そう思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/73
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074・野間千代三
○野間委員 いま自動車局長がちょっと言われたのですが、一般の業者の権利は最小限度確保されるべきだというふうに言われたのですが、つまりそうなるのですね。一般のほうは最小限度になるのです。ところが出資者のほうは最高限度になる危険はないかというのです。それはそうなると思うのです。しかも運営の主体は会社なんですから……。それはそうならない保証はあるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/74
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075・坪井為次
○坪井政府委員 運営の具体的な方法としていろいろの方法が考えられるのでありまして、そういったことも方法なんですが、本来ターミナル会社は、法律上供用の義務を負っておるというたてまえがありますので、不当に拒むことができないという法律上の義務があるわけであります。それらを円滑にするために、そういったいろいろの方法を考えるというだけで、たてまえとしては何も最小限度だけを確保するという気持だけではないのでありまして、ただ、一つの運営の方法としては、円滑にやるための方策として、そういった方法も考えられるというだけでありまして、たてまえとしてはあくまでも一般に開放というのが法律の趣旨であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/75
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076・野間千代三
○野間委員 この株主名に出ている出資者で、専用のターミナルを持っている会社と持っていない会社があると思うのですが、それは区分けがつきますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/76
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077・坪井為次
○坪井政府委員 ここにあります株主については、全部専用ターミナルは持っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/77
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078・野間千代三
○野間委員 それから※じるしのところは、これは中仙道路線の認可をされている業者ですね。今回つくられますのは、大体この中仙道を中心にして、それの緩和をはかるための板橋のターミナルということになりますね。そうしてこの※じるしのところは、これは私どもしろうとですけれども、相当大きな企業というふうに見られるのです。別に資本の内容等について伺うまでもないのですが、そうなってまいりますと、もちろん専用ターミナルの所在地にも多少問題があると思いますが、いま私が懸念しているような実態が日常あらわれてくる危険は——別に私はこの会社、出資者をどうこうと問題にしているのではないのです。むしろ出資者のほうが、しかも一株五百万円ですか、二株のところは一千万円ですね。そういう多額な金を、最初問題になったように、いまのトラック業が大企業にしても、やはり負債のほうが多いという実態だろうと思うのです。そうすると必ずしも、大企業といえども、トラック企業という特性から見ると、そう経営としてはのんびりしたものではない。トラック業というのは、最近放漫経営だという風評がありますが、必ずしもそうも言っていられないというふうに思います。したがって、十分な権利を二株は二株、一株は一株なりに主張されるでしょう。ところが中仙道を中心にした最近のような荷動きの激しい状況の中では、これはこの出資者以外のトラック業者も非常に多いわけです。しかも板橋というあの辺は出荷といいますか、そういう状況がわりあいに多いほうだと思いますが、そういう状態でまいりますと、荷動きの非常に多い土地柄のように思います。そういうふうに見てまいりますと、この限られた施設の中で、当面はそう心配はないのでしょうが、当面の問題よりも将来にわたって、日常争いが起こる可能性がある。私は国鉄に勤務しておったのですが、たとえば汐留とかあるいは隅田川、ああいう方面で常日ごろ荷物の順番、積みおろしの順番によって争いというのが相当大きいのです。しかもそれが殺傷とまではいかないが、傷害事故が起きるくらいの実態ですね。国鉄の場合には幸いか何か、公安官の制度がありまして、国鉄職員というものがある程度の権限でそれを整理することができます。ところがこの日本ターミナル株式会社で、はたして職員がそれだけの権限が持てるかどうか。そうなってくると、日常これは株主あるいは株主同士の会社——株主が争うのではないのです。荷物を迅速に運ぶその人たちが争うのですから、あるいは株主同士あるいは一般との間に不測の事態が起きないとは限らない。したがって、そういう場合に対する処置なりも考え、こういう施設をつくる場合には相当重要な問題になりはしないかと思うのですが、それはそういう心配はないのですか、どうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/78
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079・坪井為次
○坪井政府委員 現在の板橋のトラックターミナルの計画では、相当ゆとりを持っておりますので、一部が締め出しを食うというような事態にはならぬと思いますが、将来、たとえば昭和五十年ごろになりますと、これが飽和状態に達するであろうという見込みでございますので、その際にはそういった問題は起こり得る。その場合に、到着順にさばくとか、いろいろ問題はあるかと思いますが、ターミナル計画の現実からいいますと、大体坪貸し制度でいきますので、ある程度長期的な計画のもとに、各事業者がそれぞれの分野をターミナル会社から借り受けるというかっこうで運営されていくと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/79
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080・野間千代三
○野間委員 それは資料として提出をされたこの板橋トラックターミナル平面図、これによりますと、ホームの設置の状況、こういうものから、当然あるホームなどは、これは陸上の港と同じですから、専用のホームというようなものになってくる。それはいろいろ運営の方法があろうと思いますが、やはり一般の業者に開放をされるホームもあるいは生まれてきましょうし、そしてその一般のホームというのも専用のホームのものが全然使っちゃいかぬということにはなかなかならぬでしょうし、ときには、一般ホームが混雑をしているときには、専用のホームもときには借りるとかいうような、やはりある程度融通のついた運営が行なわれると思います。そういうことが想定されますから、私がいま心配したようなことを心配するわけです。
これは、私の思いますのに、そういう事態があらわれてくるということは、つまり公共性が非常に強いことなんですね。これは陸上の港なんだ。したがって公共の施設なんだ。したがって、公共ということに貫いていくのか、あるいは営利というものを考えるのか、あるいはこのそれぞれの運輸業者の利益を考えるのかという、ターミナルの持っている性格上の問題だと思います。これは民間だけで、自分たちが出資をして、自分たちのものだけをつくるということには、これは土地の問題がある。そういう制約がある。都市周辺ですから、利用できる土地には範囲の限定がございます。そういう問題があったりして、しかもそれに加えて資本力の問題があるということなどから、局長の説明されるように、民間の出資、公共の投資ということが合わさって考えられたようですが、これはやはりそういうふうなところに矛盾の生まれてくる問題があるのではないか。公共の施設というものは、これはやはり公共ということで徹底をしていく。そうしていけば、たとえば例を引いた国鉄の隅田川なりそういうところで多少起きても、それは整理がついていくというものです。また、運輸業者のほうでも、それはそこの管理をしているものの整理によってきちんと整理をされていくべきものですね。これはやはり公共の立場にあるからです。したがって、この公共性の強いというよりも、公共性によって施設をされるべきものは、これは出資の段階から運営の段階に至るまで、やはり公共性というものによって貫いていくということであるべきではないかというふうに私は思うのです。そういう立場からくると、この日本自動車ターミナルのつくり方、設立の起こし方自体にやはり問題があるのではないかというふうに思うのであります。ですからこれは、もし建設をするのならば、よくいわれる公団であるとかあるいは国の施設であるとか——国の施設の例でいえば空港などは国で全部施設をされるわけですね。例があるわけです。公団というのは、最近の内閣が好きだとは言いませんけれども、たくさん例があるわけですね。財政上の問題もあるでしょうとは思いますけれども、そういうふうに、企業の形態としては公共性を貫いていく各種の方法があるわけです。それから考えていくと、この日本自動車ターミナル株式会社というのは問題があるというふうに思うのですが、これは局長さんよりもむしろ運輸大臣の問題と思いますが、いかがでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/80
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081・松浦周太郎
○松浦国務大臣 お説のように、先ほどからの御議論を聞きますと、金をよけい出したもののために、あとから荷物が入ってきてもそれを先に積まれるというようなことが必ず行なわれるという御指摘でございますが、そういう心配がないとは言われないと私は実は思うのです。でありますから、公団方式がいいと思いますが、実はこれだけやるのにもずいぶん苦労してようやく承認をとったので、公団だったら実は問題にならなかった。一応これをやってみて、それで公団にまたあとからひとつ皆さんのお知恵を拝借して直すとして、まずこれをテストケースとしてやっていこう。先ほど来仰せになりましたように、道路交通法並びに日本橋に問屋を一カ所に集めておいて、一ぺんあそこに荷物を全部集めて、またあそこから荷物を全国にさばくということを避けるために、いま自動車局で考えたこの方式ができれば、都内の交通緩和のためには非常なためになる、こういうことで極力同志の応援を得まして、努力をいたしまして、ようやく認められたのですから、ひとつこの次に、一ぺんできてから公団にひとつがんばりますから、これはこのままお通しを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/81
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082・野間千代三
○野間委員 今度公共の性格を持った自動車ターミナルをつくるのは、これが大臣の言うように初めてなんです。私は、公共施設としての自動車ターミナル、これはトラックにしてもバスにしても必要だと思います。これは運輸行政としてきわめて有効なことであり、交通緩和の問題にしても、大きく貢献があるでしょうし、ぜひとも必要だということは、これは認めます。ただ問題は、いま池袋でつくられておるターミナルの場合でも、これは私企業の出資ですから、一応ある程度やむを得ないとしても、法律として日本自動車ターミナルというものをつくるとすれば、これは最初なんですから、とりあえずつくってみてということもありますけれども、やはり最初がものごとは肝心なわけです。公共の性格を持ったものは、公共の性格として貫いていかないと、会社の設立自体に問題が起きてきはしないか。将来の運営についても、これは問題になる可能性をはらんでおるというような気がいたしますので申し上げたのですが、肥田先生のほうで御質問があるそうですから、一応私の希望を申し述べて、二、三あとありますが、十分御検討願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/82
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083・長谷川峻
○長谷川委員長 肥田次郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/83
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084・肥田次郎
○肥田委員 先般資料をいただきましたので、その資料に基づいて、若干質問をいたします。
これは形式的なことなんですが、東京トラックターミナル株式会社は、三十九年十二月十八日に設立され、そうして事務所は東京トラック協会に間借りをしておる、こういうことなんですが、これはいわゆる東京トラックターミナル株式会社としての運輸省の認可というものは、これは当然行なっているのでしょうね。いつごろでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/84
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085・坪井為次
○坪井政府委員 四十年の一月二十八日に一般のトラックターミナルの免許申請が出ております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/85
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086・肥田次郎
○肥田委員 そうすると、会社を設立して、そして、ざっくばらんに言うと、この法案の準備もできておるころ、いわゆる一月の二十八日に認可をした、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/86
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087・坪井為次
○坪井政府委員 いや、申請が出たのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/87
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088・肥田次郎
○肥田委員 そうすると、この会社はまだ認可はないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/88
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089・坪井為次
○坪井政府委員 まだです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/89
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090・肥田次郎
○肥田委員 そうすると、この株式会社の額面が五百万円で、そして五十株を二十三事業者、一法人で払い込んでいるという、この会社の商法によるところの登記手続というようなものはどうなっているのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/90
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091・坪井為次
○坪井政府委員 設立年月日では昭和三十九年十二月十八日で、登記はやはり去年のこの日に済んでおるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/91
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092・肥田次郎
○肥田委員 それからもう一つ、この財産目録が出ましたが、この財産目録には三十九年十二月三十一日の財産目録というふうになっておりますが、この目録によるところの当座あるいは定期預金、そういうふうなものは、これも事務的なことなんですが、会社の信用上そういう経過で出てきておるということでお聞きするのですが、現在高証明というようなものも全部これは所定の手続をとられた財産目録だ、こういうことに理解してよろしいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/92
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093・坪井為次
○坪井政府委員 公認会計士の監査は終わっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/93
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094・肥田次郎
○肥田委員 それからこの会社の事業目的、定款というようなものはありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/94
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095・坪井為次
○坪井政府委員 ございます。いま資料を提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/95
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096・肥田次郎
○肥田委員 これはあとでひとつ資料を見せてください。
それからこれは意見というわけではないのですが、会社の設立と、それから先ほどの一番最初にお聞きしたところのこの東京トラックターミナルというものの認可というものとの関係は一体どういうふうに理解したらいいのですか。会社をつくるのはかってだ、商法の手続さえ踏めばそれでよろしい。けれどもトラックターミナル株式会社を運輸省としては一人前に扱っておるのに、実はこれは何らのいわゆる法的な手続は踏まれておらない。こういうことになるのですか。これはどういうふうに理解をしたらよろしいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/96
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097・坪井為次
○坪井政府委員 ターミナル法によるターミナル事業の免許申請でございまして、これは申請を受けまして建設省やその他関係のところと相談した上で認可処分をする予定になっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/97
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098・肥田次郎
○肥田委員 そうすると、この申請が出ている会社を今度は日本自動車ターミナルのほうに出資相手として認めるということとの関係、これもどういうふうにわれわれは理解したらいいのですか。
ざっくばらんにはっきり言ってください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/98
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099・坪井為次
○坪井政府委員 これはトラックターミナル会社そのものがどんどん進展していっておりまして、この法案が通りますと、その段階においてこの特殊法人が出資を受けるというかっこうになっております。したがいまして、このトラックターミナル会社そのものは土地買収なり何なり必要な計画を自分の計画として現在は進めておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/99
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100・肥田次郎
○肥田委員 局長、私がお聞きしているのは、東京トラックターミナル株式会社としての人格を聞いておるわけなんです。だから日本自動車ターミナルに対しての出資者としてのことではなしに、東京トラックターミナルというものの人格というものは、ただそういう名称でこの会社ができたということだけで東京トラックターミナルとしてのターミナル法によるところの事業をやっておる会社ではない、こういうことになるでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/100
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101・坪井為次
○坪井政府委員 これは昨年の十二月に設立されまして、いまターミナル事業の免許申請を行ない、そうして一方土地の買収その他、この事業の遂行に必要な準備行為を現在行なっておるわけでございます。そうしてそれらとこの特殊会社とは一応いまのところ何も関係がございませんので、特殊会社ができたときに、その段階においてその事務を引き継ぐ、こういうかっこうになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/101
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102・肥田次郎
○肥田委員 わかりやすく言うと、このトラックターミナルというものは、これはまだ戸籍上一人前のものと認められておらないもの、そういうことでしょう。これは正式に日本自動車ターミナルというものがこの法案が通過して成立したときに、初めて東京トラックKKというものが認可される、こういうことになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/102
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103・坪井為次
○坪井政府委員 そういうことではございませんで、この会社は、もう特殊会社ができてもできなくても現実に存在しておるし、存在し得るのであります。これはただ特殊会社ができた場合に、特別決議をもって出資をするという会社の自発的行為によって、特殊会社に評価をされて入る、こういうかっこうになるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/103
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104・肥田次郎
○肥田委員 ですから東京トラックターミナル株式会社というものは、自動車ターミナル法によるところの事業をするところの会社としては、まだ形は何もないということになるでしょう。なるほど名称はありますよ。しかし申請をしておるだけですから、あなたのほうでは申請に対する許可もやらないで、そのままの形のものを、これを出資相手として日本自動車ターミナルというものを考えておる、そういうことだけでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/104
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105・坪井為次
○坪井政府委員 免許申請がありますので、この会社の免許についていま審査を行なっております。そうしてこの会社自体は免許をもらった上でトラックターミナル会社として経営しようとして土地買収その他の交渉を始めておるわけであります。どんどん事態が進展しておりまして、ただこの会社が将来特殊会社ができますときに評価を受けた上でそのまま吸収される、そのときにそういう状態になる、そういうことでございます。会社自体は現在進んでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/105
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106・肥田次郎
○肥田委員 ですから、こういうふうに理解したらいいのですか。東京トラックターミナル会社というものは、いまはまだ免許も何もしておらないで事業をやっておらない。事実上は何かはやっておりますが、東京トラックターミナル法によるところの免許は出ておらないのですから、これは何もやっていない。結局免許はもうおろさずじまいで日本自動車ターミナルのほうに出資する、こういう形にするのか、それとも免許をおろして自動車ターミナルというものを一人前のものとして、そうしてそれを今度出資者の相手にするのか、そのいずれをとるのかということを聞いておるのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/106
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107・坪井為次
○坪井政府委員 土地買収その他の関係がありますので、この会社はターミナル会社として免許をして、早くそういうことについて進めさせたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/107
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108・肥田次郎
○肥田委員 わかりました。することの是非は別として、そういう手続を踏もうというお考えがあることはわかりました。それでなかったら架空のものを相手にしてわれわれは議論しなければならぬから、したがって、それが免許がおりなければわれわれはこれを一人前のものとして法案の対象にすることがむずかしいのじゃないか、そういう考え方を持っておるのです。よろしいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/108
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109・坪井為次
○坪井政府委員 この特殊会社ができますと、それが出資のかっこうで入ります。その場合には、準備委員会なりあるいは評価委員会、そういったものによってこの会社の評価が行なわれるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/109
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110・肥田次郎
○肥田委員 どうも私の質問と局長の答弁とちょっとすれ違うんですが、わかりますか。私の言うことは不十分でよくわからなかったら言い直しますが、私の言っておるのは、東京ターミナルとうものは、これを東京ターミナルとして認可をして、そして認可をした一人前のものをこの法案に基づくところの出資者にするという形をおとりになるのか。そうじゃなしに、それはさて置いても、とにかく現在ある架空のこの東京トラックターミナルという会社を出資相手としてあなたのほうでは考えておられるのか、この点を聞いておるのです。ですから、その中であなたのほうの考えておられるやり方のこまかい問題じゃなしに、この処置だけをどういうふうにおやりになるのか、これを聞いておるわけなんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/110
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111・坪井為次
○坪井政府委員 私の説明があるいはなかなか下手なのかもわかりませんけれども、この会社自体がいまありまして、会社が設立されまして、いまターミナル事業の申請を出し、それからターミナル事業を営むためにいろいろ行為を行なっておる。その段階において、一方、特殊会社設立した場合に、そのままその事業をすべて吸収する。その場合には、さらに厳重な評価なりなんなりが行なわれる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/111
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112・肥田次郎
○肥田委員 評価の問題は、私は、いま問題にしているんじゃないですから、これはちょっと預けておきます。
それからもう一つ、この資料によるところの中仙道経由で東京に入ってくる事業者は、二十三事業者中八社、こういうことでありますが、これはその他の東海道それから甲州街道、陸羽、水戸、千葉、それぞれこの系路別にすると、この二十三事業者というものの数はどういう数字になりますか。中仙道系の八社はわかっていますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/112
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113・坪井為次
○坪井政府委員 街道別の事業者数ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/113
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114・肥田次郎
○肥田委員 いや出資二十三事業者の……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/114
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115・坪井為次
○坪井政府委員 二十三事業者の中の街道別の内訳ですか。たとえば日本運送などは、街道別にいろいろダブっておりますけれども、そういった出資者別にやりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/115
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116・肥田次郎
○肥田委員 これはダブってをっても、そういうことを聞いておるわけですが、さらにもう一つ、その次に、五百五というのが路線業者ですが、この五百五の路線業者をさらに街道別に極分するとどういう数字になるのか。これはあとでいいですが、いまわかりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/116
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117・秋富公正
○秋富説明員 お答えいたします。現在東京に入っています路線業者は百八十六業者でございます。ただいま先生がおっしゃいました五百五業者のうち百八十六でございます。さらにこれを方面別に分けますと、東海道方面に出入しております業者が五十三業者、厚木街道が九業者、甲州街道が十五業者、川越街道が五業者、板橋地区につきましては三十六業者、陸羽街道が二十五業者、陸前浜街道が二十四業者、千葉街道が十九業者、こういう数字になっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/117
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118・肥田次郎
○肥田委員 そこで、先ほどのこの出資二十三業者の中の、これはあとでひとつ聞かしてもらいますが、私この数字をお聞きした理由は一その前に、この森弘義さんが社長である新日本運輸、豊岡市というのは、あの豊岡ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/118
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119・秋富公正
○秋富説明員 兵庫の豊岡です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/119
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120・肥田次郎
○肥田委員 城崎のこっちの豊岡ですね。
そうすると、これが事業者別にダブっておる動向はよくわかりませんが、出資業者の中で、これが十になるのですか、先ほどお聞きすると、各社がそれぞれ東京にいわゆるたまり場といいますか、ターミナルのようなものを持っておるというのですがそれを考慮に入れながらもなおかつ先ほどの数字で示されたように、中仙道系には三十五路線業者、そして出資業者は八、東海道方面では、東海道だけで五十三業者、出資業者は十、こういうことになるのですが、本来なら常識的には第一期のターミナル着工というものは、中仙道筋ではなしに、むしろ東海道筋に第一期着工としての施設の目標を置かれるべきじゃないか、こういうふうに考えるのですが、この点特に何かあなたのほうでお考えがあったのか、お伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/120
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121・坪井為次
○坪井政府委員 優先順位からいいますと、われわれのほうとしては東海道を受けました調布地区なり京浜二区、この辺を早くやったほうが適当と思っておりますが、いろいろな事情、たとえば京浜二区については埋め立てが完了していないとか、調布地区についてはなかなか土地の見通しがつかないというようなことで、板橋地区が第一に具体化したわけでございます。板橋地区については適当な土地も見当たりまして、東京都あるいは建設省、首都圏、そういったところと協議しまして、ここに流通団地の計画を進めたわけでございまして、そういった意味で、たまたま試験的にやるのに非常に適当である土地があったということであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/121
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122・肥田次郎
○肥田委員 そうすると、局長はいま初めて言われたのですが、あなたのほうの考え方として、この板橋に場所を選んだということは、流通団地としてのいわゆるテスト的なものをいろいろな条件から考えてこの場所に選んだ、こういうことなんですが、実際上の必要性の問題というのは甲乙があるとしても、とりあえず板橋を選んだという主たる目的というのは、いわゆる流通団地のテスト的なもの、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/122
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123・坪井為次
○坪井政府委員 団地の計画としては五カ所一応地図の上では書いておりまして、その中で一番具体化したのが板橋地区である、そういうことであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/123
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124・肥田次郎
○肥田委員 具体化したものがということでなしに、必要性という面ではどうなんでしょう。実際当面この東京に集中するところのトラックを整理する、いわゆる流通渋滞をなくしていこうとするその手段としての板橋ということではないのですね。それもあるけれども、その他のいろいろな条件で、板橋が一番いい条件のもとにあるから、流通団地としてのテスト的なものを第一次としてここにきめた、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/124
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125・坪井為次
○坪井政府委員 計画としては五カ所を考えておるわけでございますけれども、なかなか土地の事情その他規模等ありまして、その際板橋が最も具体化しやすいということでございます。運送上はやはり五カ所必要であるという考え方を持っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/125
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126・肥田次郎
○肥田委員 この板橋に選ばれたという関係と、現在ターミナルとして申請を出しておる会社との関係というものは、どういうふうに理解したらいいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/126
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127・坪井為次
○坪井政府委員 東京トラックターミナル株式会社につきましては、現在も御説明しましたように、昨年度の予算要求で、われわれとしては板橋を中心にして公団計画で大蔵省に折衝したわけでございますけれども、いろいろの事情もありまして、これはやはりトラックターミナルであるからトラックターミナル会社が中心になってやるべきではないか、そのかわり開銀の融資を見ようということで、われわれとしては行政指導しまして、トラックターミナル会社をつくるべくトラック業界に呼びかけたわけでございます。開銀の融資十億円というものを助成措置としてそういったことをしたわけで、そういういきさつもありまして、トラック業者としてはその間非常に、採算性その他で相当いろいろ問題があったのでありますけれども、やはり先行きどうしてもこれはわれわれとしては必要なものである。しかしなかなか金融その他の資金事情からいきまして、いろいろと問題がありましたけれども、この十二月にやっと発足した。それらはいずれも公団方式に切りかわったものとしてわれわれが行政指導をして、開銀の融資をこれにつけて建設する、そういった指導のもとにやっておったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/127
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128・肥田次郎
○肥田委員 東京トラックターミナル株式会社というものは、そうすると、この法案にあるところの日本自動車ターミナルをつくるために必要な措置として急造した、こういうことですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/128
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129・坪井為次
○坪井政府委員 そうではなくて、われわれが予算要求しましたのは夏でございますけれども、トラックターミナル会社をつくってトラックターミナルを推進しよう、必要であるということについては、トラック事業者も納得しておるわけでありまして、もう昨年の公団予算が不成功に終わった直後に、われわれとしては行政指導しまして、そういった計画を業者のほうで進めておったわけであります。特に開銀の融資十億がありますので、土地の値上がり状況も考えまして、できるだけ早く手をつけたいということで構想して実は進んでおったのでありますが、いろいろ資金事情その他でなかなか発足ができなかったということでございまして、一応この特殊会社とは別個の計画で、これは進んでおったものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/129
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130・肥田次郎
○肥田委員 そうすると、この特殊会社はかりにできない場合でも、東京トラックターミナル株式会社というものはできるわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/130
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131・坪井為次
○坪井政府委員 そうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/131
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132・肥田次郎
○肥田委員 そうすると、いまほっておいても、とにかく免許をやればこの東京トラックターミナル株式会社というものはできていく、こういうことになる。今度の特殊会社については、先般のあなたのほうの答弁では、これは会社ができた上でその運営は実績にまかす。本日もそういうような御意向でしたが、この運営をまかすということはともかくとして、それに対して必要な指導ということもこれは当然必要なことなんですが、当面もしこの特殊会社ができるとした暁には、結局現在の出資者であるところの東京トラックターミナル株式会社の代表者が設立運営責仕者になる、大体常識的にこういうことになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/132
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133・坪井為次
○坪井政府委員 運営そのものはトラックターミナル会社がやるわけでございますが、その構成につきましては普通の商法の手続によって行なわれるわけでございます。運輸省といたしましては、その中で必要な、たとえば代表取締役の認可とか、そういったような権限は持っておりますけれども——失礼しました。設立委員が任命されまして、これが株式会社総会にかわるものとなるわけであります。この設立委員には関係官庁の職員あるいは旧会社の役員あるいは金融関係等が予定されておりまして、そういったものが事実上設立発起人総会にかわる役割りを果たすわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/133
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134・肥田次郎
○肥田委員 もう一度繰り返してお聞きしますが、大臣、この東京トラック株式会社は、免許をおろして、そしてはっきりした事業形態をとれるようにおやりになるのですね。それからもう一つは、特殊会社がかりに流れた場合でもこの東京トラックターミナルというものは当然免許がおりれば事業を継続する能力もある、こういうことになるのですか。これは確認をしておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/134
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135・松浦周太郎
○松浦国務大臣 先ほど来質疑応答が大体そのように承っておりますが、いま民間のものを認可してやりました場合、先ほど来局長がいろいろ話しております中の一番重大なことは、そこにトラックのターミナルをつくるということになれば土地が直ちに暴騰してしまうのです。だから、やるとするならば、必要な土地をあらかじめもう手に入れてしまわなければいけないということがこの問題の一番重点だと私は思うのです。そういう意味において、認可をやって、土地を買わして、そしてでき上がったものを、今度いま申しました設立委員というものができて、それで東京都からと政府と、並びにこういう一口五百万円ですかずつのものを出したものが全部集まって創立総会をやって設立して、でき上がったものは厳重なる評価をして吸収して、いわゆるいま皆さんに審議していただいております会社をつくり上げるべきものである、私はかように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/135
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136・矢尾喜三郎
○矢尾委員 関連してちょっとお尋ねしますが、先ほどの局長の答弁によりますると、東京トラックターミナル会社というものは現在申請はされておるけれども、まだ認可になっておらないが、土地の買収その他についてはなぜやっておるかということは、いま大臣の答弁によると大体了承することができますが、先ほどの肥田君の質問によりますると、この東京トラックターミナル会社は別個のものであって、もしも一緒にならない場合においては独立した会社としてやっていく、こういうように私は聞いたのですが、この日本自動車ターミナル株式会社法案要綱という出されたこれによりますと、すでにこの中に「昭和三十九年十二月十八日に設立された東京トラックターミナル株式会社は、会社の設立に際し、会社に対してその営業の全部を出資することができるものとし、この場合の営業の価格は、臨時に運輸省に置く評価審議会が決定するものとする。」このようにはっきり出ているのです。それを何か疑いを持って見られておるというようなことを取り除くために、この会社とは全然別個の——この会社は独立した会社のような答弁をしておられますけれども、内容的にはもうすでに話ができておって、結局においてこの特殊会社をこしらえるというのは事実なんですよ。それを何かこの会社との間において特殊な関係があるとかなんとか疑われるということを取り除くために、この会社とは現在の段階においては何にも関係ありませんと申請しておるのですが、関係のないものなら、認可も何も受けていない会社が土地の買収であるとか、そういうことをやるということは、もしも認可がおりなかった場合においては、これは運輸省が現在厳格な調査をしておるということを言われておるが、もしも認可がおりなかった場合にはどうなるかというところまで、この質問の中において発展していかなければならないと思うのです。そのときにおいてどうするかということになって、何かされるか知りませんが、しかし、もうすでにそういうことの話はできている。公団でしょうと思ったけれども、公団でやることができないからこういう特殊会社をこしらえてやるという、いわゆる出発の際に、もうすでに東京トラックターミナルというものが、できるまで代行をつとめるということが計画の中に入っておるということは、これではっきりわかっておるのです。そういうような答弁をしてもらえば事態ははっきりするのですけれども、何かいまは別々だ。認可されていないものがやったらどうというようなことを突っ込んでいくような、われわれはあげ足を取るためにそういう質問をしているわけじゃないのです。こういうようなことをはっきりしてもらいたいということを質問しているのですから、そういう点についてひとつ、わけのわかったようなわからぬような答弁じゃなしに、はっきりこの点の関係を、最初からこうだというような答弁をしてもらえばこの事態ははっきりすると思うのです。その点について答弁してもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/136
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137・坪井為次
○坪井政府委員 私の説明が非常にまずかったかもわかりませんが、要するに現在この特殊会社は審議中のものでございますので、これとの関係なしに、一応独立したものとして現在は進んでおる。しかし、当然この会社がこれを吸収するということは、この法案にもありますように予定されておることでございます。ただそれまでにこの会社自体が何にもしないでいるということではなしに、会社としても活動できる基礎もできておるわけですから、一応どんどん活動しておってもらって、この特殊会社ができた段階において、その現在の評価によって吸収する、そういうかっこうになっておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/137
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138・矢尾喜三郎
○矢尾委員 その点はよくわかるのですが、何かいまの特殊会社ができるまでの前提として、東京ターミナル会社に代行してやらせておるという趣旨じゃないですか。事実はそうじゃないですか。形式的には認可のないものがやったらどうとかというように、形式的なことはあっても、現実においては、東京ターミナルがやっておることは、この会社ができるまで、この法案が通過するまで、その前提として、さっき大臣が言われたように、土地の暴騰とか、そういうようなことを防止するためにこれがかわってやっておるんじゃないですか、事実においては。形式的に、そんな認可をしていない会社がどうとかこうとかということではないのです。事実はそうじゃないですか。別にあげ足を取るために質問しているんじゃないのですが、事実はその会社がやらなければならないことを、できてないからこの会社がかわって事実上やっておる、そういうことじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/138
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139・山口丈太郎
○山口(丈)委員 追加して関連して……
自動車局長のさっきの答弁、ますます私どもは東京ターミナルというものに疑惑を生じてくる。関連があるじゃないですか。いま何を審議しているのか。日本自動車ターミナル株式会社法案を審議しているのでしょう。その中に、はっきり附則のところに出ているじゃありませんか。説明しているじゃありませんか。全然関係がないとは何事ですか。そんなばかなことがどこにあるか。盛んに日本自動車ターミナル株式会社と東京トラックターミナル株式会社とは関係がない、関係がないと外ワクに置いておいて、そしてこの特殊会社であるところの日本自動車ターミナル株式会社法案を審議しろといったって審議できぬじゃないですか。何を言っているのですか。われわれをめくらにしておいて法案だけ通せというのですか。私はあとで独立して徹底的にこれは説明を要求いたしますけれども、さっきからの答弁を聞いていると、黙っていられませんよ。何ということを言っているのですか。われわれをめくらにして法案だけ通すというのですか。とんでもない話です。通さぬですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/139
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140・松浦周太郎
○松浦国務大臣 局長さんがいろいろこまかしく、皆さんに一そうおわかりをよくするために丁寧に答弁されているものですからいろいろに御解釈されるのですが、別にうらはらは何もないのです。これを衆参両議院を通して、それからその会社をつくって土地を買いにかかるまでの間には、あそこでやるということが法律に出ているものですから、どんどん土地が上がっちゃうのです。幸い昨年から出発しているものがあるから、それにどんどん土地を買わして準備をさしておいて、こちらの登記ができて会社ができ上がったならば、厳重なる評価をもってこれを吸収する、ということは、国民の税金でつくる会社ですから、それは公平に厳重な評価が必要であるということが前提条件にございます。そしてこの法案にあるように、皆さんに御相談するように、最低価格で土地を買って、安くよいものをつくりたいというのが私どもの考えでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/140
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141・肥田次郎
○肥田委員 私が先ほどから繰り返して質問したのは、もう少しざっくばらんにおっしゃってくださいということを前提にして言ったのです。それに、東京トラックというのはこの特殊会社の法案がかりに通らない場合でも、一人前に事業をやっていくような姿になるものだというように局長はおっしゃるから、そうするとこれはいよいよ別なものだということをあなたのほうでは強調されているわけなんです。先ほどから質問に対する答弁を聞いておっても、大体いまあるところの卵が大きくなって、かえったら、これは特殊会社になるのだということは、この法案の趣旨からわかっているのだけれども、そのことをはっきりあなたにおっしゃってもらおうと思っても、あなたのほうでおっしゃらないから、そうするとこの会社は特殊会社以外の会社としても、今後はっきり会社としての姿をとることになるのかということを念を押したら、あなたはそうだとおっしゃる。
そこで、私は本日これをはっきりしなくても、まだ質問が続きますから、そのときにあらためてその点は確認すればいいと思っていたのですが、同僚委員からこういうふうになってまいりますと、この関係はあなたのほうではっきりさしてもらわなければいかぬ。これはいわゆる特殊会社ができるその前段のものであって、これはいわば人間でいえば胎盤です。そしてこれがちゃんと一人前になったときに特殊会社になるのだということならば、その上でこれに対するいろいろな質疑が積み上げられていくわけです。けれども、別なものを審議の対象にしなければならぬ、こういうふうな答弁をされるから、私のほうでは先ほどから似たようなかっこうで同じことを聞いておるわけです。ですから、これははっきりしてもらいたいと思います。
それから具体的なもので、これはひとつ資料をお願いしたいのですが、先ほど野間君からちょっと意見が出ておりましたように、私も、この膨大な土地を必要とするところのターミナルというものが平面的なものである、こういうことについては疑問を持っておるのです。あなたのほうでこの資料に出されたところの事業計画の平面図、これは二千分の一の平面図が出ておりますが、平面的なものにした場合に、この施設の建設費用は一体どれくらいの計算をしておられるのか。それから今度私のほうで提案があるのは、これを三階あるいは四階、これには限定はいたしませんが、このホームの区分を見ても、少なくともこれは二階以上の立体的なものにはなし得る姿が考えられるので、どうせ上屋をつくらなければいけませんし、上屋なしということになってまいりますと、貨物の保存、保護上よくない場合も当然あるので、これは上屋が要るということなら、これを立体的なものにして、二階ないし三階、四階、五階のものにしても差しつかえないと思う。そういう場合のいわゆる建設費、こういうものの対象について、そうこまかい計算は要りませんが、大ざっぱに平面にした場合、土地の価格とそれから平面施設の関係、立体的なものにした場合に、その不必要な土地の減額したものと、それから施設の増額するものとの関係、こういうものについて、あまり詳しいものは要りませんが、ひとつ審議の対象ということで、野間君からも平面と立体との意見が出ましたから、これについてひとつ資料を見ていただきたい。
それから先ほどの会社の東京トラックの定款、これを見せていただきまして、そしてさらに次の質問の必要があれば継続していきたいと思います。
きょうはこれで私の質問は終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/141
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142・長谷川峻
○長谷川委員長 私からちょっと質問します。
ただいままでの肥田、矢尾、山口君の質問に対する運輸省側の答弁については、運輸大臣が運輸省に対して責任を持っていると思います。運輸大臣の先ほど以来の答弁で、運輸省は統一されていると理解してよろしゅうございますか。将来の質疑上の参考になりますからお尋ねしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/142
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143・松浦周太郎
○松浦国務大臣 ただいま委員長の御発言に対しまして、責任を持ちます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/143
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144・長谷川峻
○長谷川委員長 次会は明十七日水曜日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時四十四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104803830X01219650316/144
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