1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十年三月三十一日(水曜日)
午前十時四十六分開議
出席委員
委員長代理理事 坂田 英一君
理事 仮谷 忠男君 理事 谷垣 專一君
理事 長谷川四郎君 理事 本名 武君
理事 赤路 友藏君 理事 東海林 稔君
理事 芳賀 貢君
池田 清志君 宇野 宗佑君
亀岡 高夫君 吉川 久衛君
熊谷 義雄君 倉成 正君
小枝 一雄君 澁谷 直藏君
田口長治郎君 田邉 國男君
高見 三郎君 塚田 徹君
中川 一郎君 中山 榮一君
丹羽 兵助君 細田 吉藏君
卜部 政巳君 川俣 清音君
松浦 定義君 森 義視君
山田 長司君 湯山 勇君
小平 忠君 中村 時雄君
林 百郎君
出席政府委員
経済企画政務次
官 伊東 隆治君
総理府事務官
(経済企画庁総
合開発局長) 鹿野 義夫君
農林政務次官 舘林三喜夫君
農林事務官
(農地局長) 丹羽雅次郎君
農林事務官
(畜産局長) 桧垣徳太郎君
委員外の出席者
専 門 員 松任谷健太郎君
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三月三十一日
委員金子岩三君、藤田義光君、松田鐵藏君及び
千葉七郎君辞任につき、その補欠として澁谷直
藏君、塚田徹君、熊谷義雄君及び川俣清音君が
議長の指名で委員に選任された。
同日
委員熊谷義雄君、澁谷直藏君、塚田徹君及び川
俣清音君辞任につき、その補欠として松田鐵藏
君、金子岩三君、藤田義光君及び千葉七郎君が
議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
山村振興法案起草の件
農地開発機械公団法の一部を改正する法律案
(内閣提出第六九号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/0
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001・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 これより会議を開きます。
この際、山村振興法案起草の件につき議事を進めます。
本件につきましては、かねて自由民主党、日本社会党及び民主社会党の各党間におきまして、案文の作成について御協議を願っておりましたが、今般各党の意見の一致を見、お手元に配付いたししてありますとおりの起草案が作成されました。
この際、便宜委員長からその趣旨について御説明申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/1
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002・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 山村が、その経済的文化的諸条件からきわめて後進的な地位に置かれていることは、すでに周知のとおりでありますが、特に最近、国民経済の急速な進展に伴い、ますますその立ちおくれが顕著となってきております。すなわち、大都市及びその周辺地帯を中心として産業の発展、生活文化水準の向上は目ざましく、また、平地農村地帯においても、農業構造改善事業の実施等を通じ生産性の向上、所得の増大等の目標に向かって着実な前進のあとがうかがわれるのに対し、ひとり山村においては、その産業基盤及び生活環境が劣悪であるため、人口の流出と地域社会の機能の低下の悪循環を続けているのであります。
かかる事態を放置すれば、地域間の格差はますます拡大し、国民経済の均衡ある発展をはかる上でも、ゆゆしい問題となりかねないのであります。
このため、政府においても、従来から各種の後進地域対策、僻地対策等の施策を通じ格差是正に努力のあとはうかがわれるのでありますが、何ぶんにも各種施策の総合的方向づけと強力な財政的措置の裏づけを欠き、その成果は見るべきものがあらわれていない現状であります。
このような現状に対処し、従来の施策欠陥を補い、山村振興を強力に推進することを目的とするもので、その内容といたしましては、まず、山村振興の目標を明らかにするとともに、これに対する国及び地方公共団体の講ずべき施策について規定いたしたものであり、さらに個別の山村についての山村振興計画の策定及びこれに基づく事業の実施に関する政府の措置を定めたものであります。
なお、国有林野における共用林及び部分林の設定等、積極的な活用をはかり、適切な施策の確立及び拡充につとめるとともに、中央及び地方の必要な財政上の配慮をしなければならないものとしております。
詳細な内容につきましては、案文により御承知願いたいと存じます。
この際、本草案につきまして、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣に対し、意見を述べる機会を与えることといたします。伊東経済企画政務次官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/2
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003・伊東隆治
○伊東政府委員 本法案の趣旨を尊重いたしまして、山村振興に関して必要な措置を講ずるにあたりましては、十分その趣旨を生かしまして、山村におきまする経済力の培養と住民の福祉の向上をはかりますとともに、地域格差の是正と国民経済の発展に寄与してまいりたいと考えておる次第でございます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/3
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004・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 おはかりいたします。
お手元に配付してあります山村振興法案の草案を本委員会の成案と決定し、これを委員会提出の法律案といたしたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/4
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005・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 起立多数。よって、本案は委員会提出の法律案とすることに決しました。
なお、本法律案提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/5
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006・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 御異議なしと認めます。さよう決しました。
この際、暫時休憩いたします。
午前十時五十二分休憩
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午後三時開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/6
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007・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。
農地開発機械公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、補足説明を聴取いたします。檜垣畜産局長。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/7
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008・桧垣徳太郎
○桧垣政府委員 農地開発機械公団法の一部を改正する法律案につきまして、補足して御説明申し上げます。
この法律案の主要改正内容であります農地開発機械公団による共同利用模範牧場建設売り渡し事業の趣旨につきましては、すでに政務次官からの提案理由説明において申し述べましたので、ここでは省略することといたし、最初に、この事業の概要について簡単に御説明いたします。
第一に、共同利用模範牧場建設売り渡し事業の概要でございます。
この事業の対象といたします牧場の種類は、大面積の草地を利用した牧場を建設するという趣旨から、農事組合法人その他のいわゆる農業法人の行なう搾乳経営または肉用牛生産経営の牧場と、地方公共団体、農業協同組合または同連合会が行なう乳牛または肉用牛の育成事業の牧場でありまして、その用地は、原則として当該牧場施設等の譲渡を受けて経営しようとする農事組合法人等や地方公共団体等が、牧場の建設に先立って、あらかじめ、所有権または使用収益権を取得しておくことといたしております。
次に、牧場建設についてでありますが、牧場の建設に関する調査計画は国が都道府県の協力を得て行ない、建設は農林大臣の指示に従って公団が行なうこととなります。その内容は、基本施設たる草地、道路及び飲雑用水施設の造成整備はもちろん、看視舎、畜舎、サイロ等の経営施設の整備及び事業用機械等の経営手段を、さらに農事組合法人等の牧場にあっては家畜の導入までを、公団が一貫して行なうわけであります。このうち草地造成につきましては、用地についての権利を最終買い受け者が取得している関係から、公団は委託によりその工事を行ない、その他の施設等については、公団がみずからこれを造成して売り渡す形式をとることといたしております。
建設事業に要する資金については、家畜導入費及び建設利息を除いて、牧場の建設に要する経費の五〇%、北海道にあっては五五%を国が補助することととし、残額については公団が資金運用部から資金を借り入れて事業を行ない、売り渡し対価として回収することとなります。
牧場の売り渡しについては、原則として都道府県を通じて売り渡すこととしたいと考えており、その対価は、事業費総額から国の補助金額を差し引いた額とし、三年の据え置き期間を含めて償還期間十五年、年利率六分五厘の元利均等年賦支払いの方法によることとしたいと考えております。
第二に、昭和四十年度の事業でございます。
以上がこの事業の概要でございますが、昭和四十年度におきましては、三地区について国が建設のための調査計画を行なうとともに、一地区、これは栃木県那須地区の予定でございますが、一地区において建設工事に着工することといたしております。
第三に、法律案の内容でございます。
次に、法律案の内容に即して各条ごとに簡単に御説明申し上げます。
まず第一条の改正は、公団の業務範囲の拡大に伴い、目的を拡大するものであります。
次に、第七条の改正は、理事一名を増員するものであり、第八条の改正は、先年の行政管理庁の勧告に従い、同条に一項を加えて監事の権限を強化するものであります。
第十八条は「業務の範囲」の規定でありまして、このうち第一項第一号及び第二号中「農地」とありますのを「農用地」と改めておりますのは、従来公団の付帯的な業務として行なっていた草地造成事業に関する業務を公団の本来的な業務としてその一そうの推進をはかろうとするものであります。
次に、第十八条第一項に新たに加えております第三号から第五号までが、共同利用模範牧場建設売り渡し事業に関する業務でありまして、牧場施設につき、第三号は草地の造成または改良の工事を委託により行なうことを、第四号は農業用施設の造成及びその売り渡しを行なうことを、第五号は乳牛、肉用牛、機械器具等を導入して売り渡すことを、それぞれ規定したものであります。
これらの業務は三号に分けて規定されていますが、各号の業務はあわせ一体的に行なうこととなっております。
さらに、この事業は、農林大臣が各地区ごとに建設計画を公団に指示いたしまして一体的に行なうものでありますので、その旨を第十八条第四項に規定しております。
次に、第二十四条から第二十八条までの改正は、農地開発機械公団債券の発行に関する規定でありまして、第二十四条第五項に債券を発行することができる旨を規定するとともに、この債券に関する所要の規定を設けたものでありまして、この規定により資金運用部資金の借り入れを円滑にすることができるものと考えております。
以上、簡単でありますが、共同利用模範牧場建設売り渡し事業の概要及び法律案の内容について御説明を申し上げました。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願いいたす次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/8
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009・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 この際、芳賀貢君より資料要求に関し発言を求められておりますので、これを許します。芳賀貢君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/9
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010・芳賀貢
○芳賀委員 法案の審議の必要上、次のような資料を要求いたします。
第一に、三十七年に公団法の改正が行なわれたわけでございますが、その改正の際に当委員会において指摘しました事項について、事項別の改善措置の内容。第二に、三十七年度以降の公団の財務諸表並びに業務方法書。第三は、公団設立以降の事業の詳細な内容。第四は、保有機械とその稼働状況について。第五は、公団導入の乳牛、いわゆるジャージー種の乳牛の状態について。第六は、那須牧場及びほか二地区の概要、つまり、事業規模あるいは事業費等についての概要を出してもらいたい。第七は、四十年度の公団の事業計画。正式な事業がまだ大臣から承認されていない場合には、事業目論見書でもいいと思います。
以上、審議に間に合うように政府から提出されるようにお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/10
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011・桧垣徳太郎
○桧垣政府委員 御要求のございました資料のうち、本年度調査をいたしますもので、那須地区は調査をし、着手の予定でございますので、那須地区についての事業概要は、現在確定しておるものではございませんが、提出することができます。他の地区の調査地区が決定いたしておりませんので、提出いたしかねます。その他は調製をいたしまして提出をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/11
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012・坂田英一
○坂田(英)委員長代理 次会は明四月一日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後三時九分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104805007X02119650331/12
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