1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十年六月一日(火曜日)
午後五時四十五分開会
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委員の異動
六月一日
辞任 補欠選任
天埜 良吉君 鈴木 恭一君
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出席者は左のとおり。
委員長 松平 勇雄君
理 事
江藤 智君
金丸 冨夫君
前田佳都男君
吉田忠三郎君
委 員
天埜 良吉君
井野 碩哉君
加賀山之雄君
木暮武太夫君
鈴木 恭一君
平島 敏夫君
松野 孝一君
相澤 重明君
大倉 精一君
小酒井義男君
浅井 享君
中村 正雄君
国務大臣
運 輸 大 臣 松浦周太郎君
政府委員
運輸政務次官 大久保武雄君
運輸大臣官房長 堀 武夫君
運輸省航空局長 栃内 一彦君
事務局側
常任委員会専門
員 吉田善次郎君
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本日の会議に付した案件
○新東京国際空港公団法案(内閣提出、衆議院送
付)
○継続調査要求に関する件
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001・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) ただいまから委員会を開会いたします。
新東京国際空港公団法案を議題といたします。前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のおありの方は、順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/1
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002・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 ただいままでにこの案についてそれぞれの委員から多角的な質問がございまして・関係者からそれぞれ適当な答弁がなされてまいりました。そこで、できるだけ前の委員の方々の質問とダブらないようにお尋ねをいたしてみたいと思います。一貫した法律の質問でありますから、場合によってはダブることもあり得ると思いますので、あらかじめ委員長に御了解願いたいと思います。
第一番先にお伺いいたしますものは、飛行場そのものの建設の必要性は何人も今日的な段階では認めなくてはならないであろう、この点は理解つくわけですが、それにいたしましても、今日、たとえば国内の航空事情等々を勘案してみましても、まだまだ、かりに新東京国際空港をつくるにあたっても、解決しておかなければならぬ問題がたくさん存在していると思うのであります。その一つには、先般も運輸大臣からいろいろ答弁されましたが、まだ私は国民全体に理解させる要素にはなっていない、こう考えるものの一つは、何と申し上げましても航空管制の問題だと思います。この問題は、大事な航空事業、航空保安の関係から見ましても必要であることなんですが、いまのやり方は、米軍との関係もあるであろうが、どうもばらばらなやり方である。この際、航空管制については、行政的にやはり統一された管制の体制をつくり上げていくということが必要ではないかというように思うんですが、この航空管制は運輸大臣よりも航空局長のほうがよく事務的に承知していると思いますから、具体的にお答え願いたいと思います。
それともう一つは、本会議でも私は質問をしておいたのですが、本会議の運輸大臣の答弁は、いわゆる本会議答弁、何を言っておるのかさっぱりわからぬような答弁をしていました。ですから、私はあれでは納得いきませんので、アメリカの日本に存在しています航空基地、端的に言えばアメリカの軍事基地でございますけれども、その関係と、それからもう一つはアメリカに支配されています航空管制との関連性を、大臣から、本会議の答弁ではありませんから、時間も十分ございますので、ゆるゆるとひとつ詳しい答弁を私は求めておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/2
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003・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) 航空管制の問題については、統一の問題——あるいはアメリカ軍との関係、あるいは日本の自衛隊との関係、その他の統一の問題については、局長から専門的に答弁させたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/3
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004・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) ただいま後質問ございました管制の統一の問題でございますが、この点は、御承知のように、当初は米軍が管制をやっておったわけでございますが、わが国の管制体制が整うとともに管制の権限が日本政府に移譲されまして、現在運輸大臣が管制を一元的にやる、こういうことになっております。ただ・実際問題としまして、米軍が米軍の飛行場の周辺における管制というものを事実上やっておるということは過渡的な段階としてはやむを得ないのではないか、かように考えております。具体的に申しますと、三沢、それから横田、それから岩国、板付というようなところにおきましては、米軍が事実上管制をやっております。この点は、今後日本が一元的にやるということにすべきであるというふうに考えます。ただ、現在のところ、たとえば横田の管制というような点をとって考えました場合、横田に現在ラプコンというレーダーがございますが、この能力によって四軍用飛行場及びその周辺の管制をやっておりますが、現在建設中の箱根のレーダーというものが完成するということになりますと、箱根のレーダーのカバーということによりまして、現在米軍がやっておるある部分につきましては日本でやり得るというようなことで、こういうレーダー施設を完備していくということによってできるだけ早く管制の一元化ということを行ないたい、かように考えております。
それから自衛隊との関係につきましては、これは法律的に運輸大臣の権限を委任しておるということでございまして、法律上特定の自衛隊の飛行場につきましては自衛隊が管制をしております。これは運輸大臣の一種の統制に服するという関係になっておりして、基準等も相互に共通のものを使っておるというようことで、管制自体は自衛隊の隊員がやっておりますが、これはある意味では一元的にやっておる、かように言うことができると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/4
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005・大倉精一
○大倉精一君 関連してお伺いしますけれども、まず根本方針として、国内航空について、民間の航空と自衛隊の航空——軍の航空とどちらを優先に考えていくか、その基本方針を政府はどういうように考えておられるか、民間優先であるか、あるいは自衛隊優先であるか、これをひとつお聞かせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/5
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006・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) その用途によって、その主目的に対して重点を置いているわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/6
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007・大倉精一
○大倉精一君 まあ用途もいろいろありますけれども、民間の航空、それから自衛隊の航空、これが併用されておる場所、たとえば小牧のような場所、こういう場合にはどっちを優先に運営するか、これをひとつ聞かしてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/7
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008・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) 現在いわゆる軍民共用飛行場というのがございます。たとえば小牧につきましては、これは米軍でなく、自衛隊と民間との共用ということになっております。それから米軍との共用は、具体的には、たとえば板付というようなものがございます。こういう飛行場におきまして、たとえば小牧の例をとりますと、自衛隊と航空局との間で協定を結びまして、そして自衛隊の訓練はたとえば何曜日の何時から何時までやるというような協定を結んでおりまして、できるだけ定期便の運航に支障のないように両者で調整いたしておりますので、原則的には定期便がおくれるというようことはないわけでございます。たとえば、定期便が時間がおくれてくるというような場合に、たまたまそこで自衛隊の訓練をやっておるというような場合、特に自衛隊のジェット機が着陸するというような場合には、燃料を使い果たしておりますので、おくれてきた民間機をホールドするというようなことはございます。ただ、自衛隊の戦闘機というものが着陸するという場合には、自衛隊機をホールドしますというと危険な状態になるというような点もございますので、そういう場合には結果的には自衛隊の飛行機を先におろすということがございますが、決して自衛隊機を優先させてやるというような基本的な考えでやっているということでなく、むしろ定期便というものの運航に支障のないような訓練ということをやるということで相談し合っておる、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/8
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009・大倉精一
○大倉精一君 考えとしては、自衛隊機優先という考えはない。こういうことですけれども、往々にして、実態を見ておりますというと、やはり自衛隊優先という面があるのですね。特に、いまお話しになったように、私どもちょいちょい経験があるのですけれども、自衛隊の飛行機の訓練その他のために上空を何回も旋回してついにこれが間に合わなかったという例がたくさんあるのですね。ですから、たとえば小牧空港の場合におきましては、民間と自衛隊の飛行場を分離せよ、こういうことがかねがね問題になっおったわけですね。かつて民間の全日空と自衛隊の飛行機が滑走路でもって事故を起こしたことがある。そのときに、民間と自衛隊を分離したらどうかと言ったところ、いまの赤城国務相——当時の防衛庁長官ですかね、これは特に考慮して努力します。こういう答弁が当時あったのですね。その後民間とそれから軍の飛行場との分離の問題についてはどういうぐあいに進んでおるか、全然これは考慮されていないのか、そういう点はどうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/9
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010・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) 当時事故のあとに、軍民を分離すべきであるという世論が非常にやかましかったということは、私も記憶しております。その後そういう方向でできるだけ進めるべきではございますが、現在のところまことに残念ながら小牧の飛行場を民間専用にして自衛隊をよそに移すということは実現しておりません。これは主として用地の——自衛隊が別に飛行場をつくる場合は、用地の取得難ということ、あるいは予算の問題等があると思います。そのほかの飛行場につきましては、たとえば千歳のような飛行場、これは現在自衛隊の管轄する飛行場でございます。当時やはり千歳にも分離すべきじゃないかというような議論がありました。当時は民間の飛行機も自衛隊のエプロンを使っておったというような事情でございましたが、民間のエプロンというものが非常に自衛隊の中で使いにくい状態でございましたので、反対側に移すというようなことをいたしました。これはもちろん軍民分離まで徹底したやり方ではございませんが、エプロン地帯を分けるというようなことで幾らかでも軍民分離の理想に近づくというような措置を行なったわけでございます。というようなわけで、なかなか理想的に大きな飛行場を二つつくるということができませんので、いま申しましたようなできるだけの努力はしておるというのが実情でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/10
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011・大倉精一
○大倉精一君 軍民分離ということをやる意思があるか——政府にですよ。これは、大きな飛行場は困難と言いますけれども、名神国道だってできるのだ、用地の取得なんというのはできる、やろうと思えば。ですから、やる意思があるかどうか。大臣どうですか、これは軍民の飛行場の分離をする意思があるかどうか。意思の問題ですね、やる意思があるかどうか。意思があっても自衛隊がじゃまをしてできないのか、その辺の問題ですね。意思があるかないか、ひとつ聞かしてもらいたい思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/11
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012・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) これは私一人の問題でございませんので、いずれ防衛庁及び総理、三人でよく相談して——私どもは分離したいのです。民間航空というものを十分にやるのには、やっぱり軍の飛行機と一緒におるのは、支障がないといっても、それはやっぱり同じ飛行場を使うのですから、分離したいのです。けれども、片っ方のほうの、予算その他場所の関係、土地の関係等でぐあいが悪いというようなことがありますから——ですが、どっちかといえば、ほんとうは国のための国策として交通の安全をしようとするのでありますから、それは私のほうはそうしたいのです。でありますから、御意思のように、ひとつ総理を中心にして、防衛庁及びその他の関係省もありますから、相談したいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/12
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013・大倉精一
○大倉精一君 まあこれは、こういうことをやっていくというと、総理も呼べということになるのですけれども、これは前からの問題であって、いまの答弁によるというと、政府としては一向そういうものには関心持っていないということになるのですよ、相談してないということは。ですから、これはいま始まったことではないのですよ。いま局長は、用地の取得は困難だと言うけれども、現に国際空港をつくろうとしておるじゃありませんか、国際空港を。民間の飛行場を分離するぐらいのことは、できないことはないですよ。ですから、いま、これから相談するのだとおっしゃるが、これはいままでそういうことを政府として関心持っていなかった、まあほったらかしておけというような状態でもって今日に来ておると思うのですね。ところが、小牧空港においては、その後において自衛隊機の墜落事故があり、農民が死んでおるのですね。ですから、小牧の市会では、飛行場撤廃あるいは反対という、そういう決議までしておるのですね。しかも、その後においてまた事故を起こしておりますね。あの辺ではもう自衛隊機に対しては恐怖心を持っておる。ですから、これはもうずっと前にもそういうことが再三あるのですから、政府とし分離をする意思があるかないかという段階は過ぎて、とっくに考えておらなければならないと思っていたが、いまの答弁によると、全然それは考えていない。運輸省としては分離したい——したいじゃしょうがない。やるかやらぬか、こういうことなんですが、これはこれから相談してやるのですか。一体どこがじゃまをしていますか。民間優先でもって分離しなければならぬということを運輸省が考えておる、主管大臣が。一体分離しちゃいけないということは、どこが一体じゃまをしておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/13
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014・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) 小牧の飛行場につきましては事故が起こりましてから、運輸省と防衛庁との間で、この問題について、いろいろ議論がされました。あるいは一案として、各務ケ原に自衛隊が移るというような問題その他のことも話があったわけでございますが、何分にも、自衛隊のほうとしては、用地の取得というような点で非常に困難な問題があるので、なかなか小牧から出ていくわけにはいかないということでございます。それからもちろん防衛庁の中でも、名古屋のきわめて近い郊外に行って自衛隊が訓練をするということは必ずしも望ましいことではないというような考え方もあるようでございます。ただ、具体的に、それではどこにどうするかという問題になりますと、用地の問題あるいは予算の問題で、防衛庁としても、なかなか踏み切れないというようなのが実情であろうと、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/14
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015・大倉精一
○大倉精一君 じゃあ、防衛庁は、抜きにして、運輸省として、これは分離は可能と考えておられるか、不可能と考えておられるか、これはどうですかね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/15
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016・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) 小牧の飛行場は、まあ運輸省の所管の飛行場でございますので、まあ分離するとすれば、防衛庁にひとつどこかさがして移っていただきたいということになるわけでございますが、そういう点につきましても、いま申し上げましたように、防衛庁としても、なかなかいま防衛庁の飛行場を新たにつくるというようなことは非常に困難であると——もちろん絶対にできないということは私はないと思いますが、非常に困難であるというふうに考えておると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/16
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017・大倉精一
○大倉精一君 それじゃ、この防衛庁の飛行場をつくるのは非常に困難だということですが、それなら国際空港をつくるのはどうですか、非常に困難ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/17
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018・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) 国際空港の問題につきましては、私はやはり、候補地の決定——まだ行なわれておりませんが、いずれきまるにしましても、そう簡単にいく問題ではないと、いろいろやはり努力をし、また地元と折衝するというような必要があると、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/18
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019・大倉精一
○大倉精一君 まあ国際空港用地の問題についてはあとで触れるとしまして、先ほどの答弁の中で、小牧飛行場を名古屋付近に云々ということばがあったのですけれども、いま音速の何倍という飛行機を持っている中で、何も名古屋付近にやる必要はないんですよ。これは日本国中どこでもいいんですよ。これを名古屋付近に限定しなきゃならぬということは、そういうことは、これは認識不足だと思う。ですから、日本国中、さがせば幾らでもありますよ、飛行場は。それはまあ、たとえば東京周辺でも、もとの軍の飛行場のあともありますよ。ですから、やろうと思えばやれるのだから、やれないということは、これはやはり民間優先といいながら、やはり軍の優先という、そういう意識があるのじゃないかと思うのですね。これはやはり国際空港もさることながら、いま空港問題で一番大事なものは、軍民離間という、これをひとつ真剣に考えてもらわないというと、それをほったらかして、それで軍民離間の飛行場建設は困難だ、国際空港はどこかにつくるんだということでは、どうもこれは納得できないので、その辺のひとつ筋道を通してくださいな。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/19
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020・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) 大倉さんのおっしゃることは、ごもっともでありますし、また局長の言うのも、全然できないというのじゃありませんので、どうしてもやらなきゃならぬということであれば、結局、総理及びわれわれと、それから防衛長官、同時に大蔵大臣——財政当局が一番問題だと思うんです。財政当局がいいと言えば、私はできると思います。それで、問題はですね、札幌はこっちが入り婿なんです。だから、こっちが別に飛行場つくらなきゃいかぬわけです。福岡も同様だと思うんです。ところが、小牧は逆に向こうが出てもらわなければいかぬのです。そういうことで解決つけたらいいと思うんですよ。ほんとうは札幌も広い土地なんだから、実際は土地のほうが、東京から札幌へ行くよりも、飛行場から札幌へ行くほうが遠いんですからね。土地が広い、あの中間に広いところがたくさんあるから。実は問題は、お金の問題なんですよ。だから、大蔵大臣まぜて、四人で相談してみることが第一だと思っております。ぜひやってみたいと思いますが、寿命の問題ですから——とにかく必ずあなたの御意見は引き継ぎます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/20
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021・大倉精一
○大倉精一君 運輸大臣はやる意思があると、こういうことですから、あとは総理大臣が意思があるかどうか、これは一ぺん場合によっては総理大臣を呼ばなきゃならぬ。
そこで、国際空港の選定ですけれども、私は旅をして、飛び回っておって、新聞でちょいちょい見るだけで、よくわかりませんが、運輸省がきめたことを、まあだれが、ある大臣が横やりを入れて、まただめになったとか、いろいろ聞いておりますが、一体国際空港が今日まできまらぬというのはどこに原因があるのか。こういう法案を出して、大体予定地については相当長い間調査もし、検討もしていると思うのですけれども、これに決定ができないという原因は一体どこにあるのか。運輸省としてはその場所についてはお考えがあると思うのですけれども、運輸省としてはどこに考えておるのか、それができないというのはどこにあるのか、これをひとつ聞かしてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/21
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022・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) これはまあ改造が二日、三日に迫ってきているのですから、私がいろいろ言わぬほうがいいと思うのですけれども、大体調査ももうあるところまで行っております。しかし厳密な調査がさらに必要でありますから、いろいろ考えておりますが、ここでどこにするというようなことをまだ言いかねております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/22
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023・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 いまの場所の関係ですが、前の委員会でも大には、せいぜい一カ月程度、あればこの場所はすかっときめて、いま申し上げる段階ではないけれども、そのときには場所をきめて名実ともにこの法律案の裏打ちをするのだ、こういう答弁があるのですよ。それから、この間も本会議で佐藤総理大臣みずから立って、これもどうもそういう場所のことについては軽々しく言うておったことについてとは軽卒だという意味のことを言っておる。だから、国家的な見地から場所はきめなければならない。しかし、まあかなりこの問題は議論してから日数が継過しているので、依然として大臣の答えられたようなことでは、どうもわれわれ真剣になってあなた方から提案された法律を検討する気にさえなれないのです。あす、あさってあたりの改造の話が出ている——どこを改造するのかよくわかりませんが、何かこう責任がないような、そういう言い方に聞こえる。しかも、大臣、五月二十六日の新聞でこの問題が大きく出ていますよ。そこで、関係の各省の次官というのはだれとだれなのですか、まずこれをひとつ聞かしてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/23
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024・栃内一彦
○政府委員(栃内一彦君) 関係各省の次官につきましては、外務、大蔵、農林、運輸、建設、防衛、以上の各省の次官でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/24
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025・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 そこで、大体六省程度の次官ですが、このことについて二十五日に——二十五日というのは新聞ですよ。次官会議を設けて、空域外交、土木技術の三小委員会の結論として霞ケ浦地区を最も遮断としたこと、今国会ですでに新東京国際空港公団法がスタートしたことによるものである云々と断定語を使っているのです。新聞に。まだこの法律は通っていないのではないかと思うのですがね。しかし、同地区に対しては、自衛隊の百里基地が近くにある関係から、航空保安上危険が多いとして強い反対意見が述べられておる。そこで——ここからが問題なんだ。そこで佐藤首相が二十五日に官房長官に対して、新東京国際空港の建設地として霞ケ浦地区を最有力候補として早急に調査をしなさいという旨を示唆をした。直ちに事務当局から、「最有力候補地」と言うのは非常にいま問題がある——どこに問題がある、かよう知りませんが、問題がある。したがって、その若い方を直して、一応「有力候補地」ということに改めたいきさつが新聞にでかでかと出ています。このとおり。こんなに事務的に作業を進めておって、所管大臣である運輸大臣がいま同僚大倉委員に答えたようなことでは、冒頭に申し上げたように、何をわれわれにこれは審議しろというのか、ちょっとここらあたりを聞かしていただきたいと思う。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/25
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026・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) これはしばしば皆さんのお尋ねになった点で、私も答えているはずだと思うんです。この委員会をこの法律が通ったら何日間ぐらいで指定するのだということをしばしばおっしゃっている。初めの間は、もう私は相当早くできると思ったものだから、すぐできると言ったんですが、しまいには二週間ぐらいということを言っているんです。でありますから、事務的に相当進めておかなければ二週間じゃできないんですよ。それも、そういうことを言っておったのは、延長国会以前なんですから、実は延長国会までにやってもらえばほんとうに私は責任を持って言えたんです。ところが、もうきょうで国会が終わっちゃうものですから、そうなると、きめてもらっても、この後二週間ではたしてできるか、できぬかという問題なんです。ですけれども、皆さんに私は大臣として答弁しているんですから、どんな大臣にかわろうと、これはこの大臣が答えたことは踏襲せざるを得ないのでございますから、緻密な調査をしておかなければ、私が申し上げた時間にそれは指定することができなくなります。ということでありますから、いろいろの点を考慮して調べておりますが、まだはっきりここにしますということをここで答弁しかねている現状であることは御了承願いたいのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/26
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027・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 松浦個人の場合なら、それではい、そうですかということになるんですけれども、どなたがあなたのあとの運輸大臣をやるのかよう存じ上げませんが、あるいはあなたが留任するかもしれませんし、いずれにいたしましても、こういう問題は一貫して作業なり、あるいは事務を進めていくものだと思うんですね。あなたのいまおっしゃたように、だれが大臣になるか知らぬが、という言い方は、私はそこに共通するものを持っていると思うんです。そこで、あなた延長された当時に、そのときならかなり明確にものを言えるが、きょうで終わるこの段階では言えないというのは、どうも納得できないんです。何のためにいま、大臣、委員会を開いているのか。この法律をこの委員会で、つまり皆さんの同意を得てあなた方の提案のこの法律を成立させたいという気持ちがあって私は委員会が開かれていると思うんだな。かりにきょうこの法律が通る段階でなおかつものを言えないなどというのでは、私はあまりにも、松浦個人は別ですけれども、時の佐藤内閣の運輸大臣として、ちょっと軽卒のものの言い方じゃないかと思う。これは改めてもらわなければならぬ。そうでなければ、私ら帰りますよ。そんなことであるならば、何のためにここで真剣に討議しているのか。そういう必要性があるから、前々から法律をそれぞれ審議をしてきて、もうきょうの十二時で会期がなくなるというこの段階で、みなこうして出てきて真剣に討議している。というのは、何とかこの法律をあなた方関係者の要請によってできるものなら成立させたいという熱意が私は込められてこの委員会が開かれていると思う。だからこういうことを聞いているのですよ。この点ひとつ大臣すかっとしてくださいよ。
それから、いまかりに大臣が言われたようなことがあったとしても、すでに昨年の十二月に答申が出されて、この場所の関係も、たしか当時は三ヵ所ぐらいですか、答申の内容には示されていると思うのですね。それが、先ほど来大倉委員も申し上げたように、私どももたびたび申し上げてきたように、何かどうも国民の立場で見た場合に釈然としないものがある。それは、本会議でも言っておりましたようにどうも松浦運輸大臣の言い方と違う。河野国務大臣の言い方も違う。さらには、うそかまことがわかりませんが、これは私は本会議でも示しましたが、運輸大臣はそういうことはございませんと、本会議答弁だから、それで私は再質問する時間がありませんでしたから、言っておりませんけれども、これは連日当時の各社の新聞にでかでか出ているのですよ。しかも、これは選挙運動をやらない人まで入っている。栃内さんの顔も入っている。この人は立候補するわけじゃないのだがね、こういうのが入っている。それから有沢さんとかいう人、松永安左衛門——これは新聞がでたらめを書いているわけじゃないのです。そして「河野、松浦両相が鋭く対立」などとでかく出て、おまけに、野球じゃあるまいに、それぞれの応援団も、圧力団体が応援団になっている。そして、この新聞の記事をちょっと見ると、河野さんが何か栃内局長をぐっとにらんだ——この局長はふるえ上がるような人でないから、ふるえ上がらんかったと思うが、そういうことが出ているのです。それだけに、非常にこの場所の問題については、もともとそこの答申に出されました富里にしても、あるいは霞ケ浦にしても、そこの住民というものが関心を持っているように、国民全体が関心を持っていますよ。しかも、われわれが聞くところによると、かなり裏面で、そういうことは私はないと思いますが、うわさとして、利権が伴っているというようなことさえ聞いて、私は非常に残念なことだと思っている。そういう風評の中に、運輸省の案がたな上げになったとか、あるいは勝負はこれから、松浦積極、河野慎重の両相など、まるで相撲かなんかのように、これは連日出たのです。これはあなたないと言って、ないものを新聞社が、「朝日」なり「読売」なりが書くはずがないのです。これはあるのです。そらぞらしくないと言っても、だめです。そういうことはあるのです。そういうことはあって、なお今日の段階——これは二十六日の新聞なんです。これですと、先ほどのやつを読んでみますと、「新東京国際空港は四十五年以降世界の民間航空路に就航を予定されている超音速ジェット旅客機の離着陸ができるよう最低二千三百万平方メートルの大飛行場を東京周辺に建設しようという構想から出たもので、三十八年十二月、航空審議会から、千葉県富里村付近か茨城県霞ケ浦に建設することが適当という答申がだされた。」、こういうふうに二十六日の段階で出ている。「しかし、その後、河野国務相を座長とする関係閣僚懇談会に」どういうものか、まかされた。「その間、航空審議会答申の二地区のほか、羽田空港拡張、浦安沖木更津沖など東京湾埋め立て方式、浜名湖、びわ湖の埋め立て案が検討された。」——検討されたと書いてある。「この結果、1東京から一時間以内であること、2羽田、東京周辺米軍基地の空域に障害を及ぼさないことなどの点から、答申どおりの富里、霞ケ浦の二地区が適当であるとされたが、結局埋め立て方式が最適とされ、富里は脱落して、霞ケ浦、東京周辺などの候補地の調査を」佐藤首相が二十五日に橋本官房長官に指示した、こう出ている。これはうそなんですか、ちょっと聞かしてください。みな国民は読んでいるわけです。ぼくだけが読んでいるわけじゃないですから。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/27
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028・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) いまお示しになりました新聞の記事あるいはその他のものについては、全部そうだとは言われませんが、まあ半分以上はやはりそのとおりだと思うのです。だけれども、全部そうだとは、それは言われないです。特に、そう閣内で不統一であるとは、私は言い切れない。その証拠には、河野店長のもとに、御指摘になりました関係閣僚会議が行なわれて、そうして三つの部会をつくってやっている事実は、これはけんかしておってはできないわけですから、それは御了承願いたいと思います。
まあ過ぎたことですから。けれども、答弁しろと言われれば、この程度以上のことは言われないと思いますが、一番御質問の中で私が答弁しなければならぬことは、あと一日か二日の者が云々するよりもと言ったことが一つの問題だと思うのです。それはそのとおりなんですけれども、事実そういうことになっているから、そのほうが堅実だ、と思ったが、それでさっき私の答弁の中には、一日であろうと二日であろうと、大臣の職をもって答弁したことは、あとの者は踏襲すべきであるという点が私の言い直したことでありまして、それをひとつ御承認願いたい。そうすれば、一番最初に言いましたことは、この法律案を通してもらうならば、まあ二週間前後、もう一カ月も延びないうちに指定したい、こういうことを言っているのです。もっと早くやりたい意思でありましたが、もし霞ケ浦なんかに行けばボーリングしなければならぬものですから、そう早くできなくなってしまうということでございますから、結局、前言のとおりに、御決定願えば、まあ二週間の範囲内にひとつこの方向であるということはきめたい、こういうことを御返事申し上げ、同時に二日坊主ということを取り消します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/28
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029・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 大臣が、新聞の内容は、全部とは言いませんけれども、半分以上そうだと言いますから、すなおでいいと思う。こういうことをちゃんと、本会議で質問していますから、本会議場で答弁すれば、これは国民がより理解しやすいのです。それが一カ月もたった今日そういう答えが出て、その点では残念だと思いますが、私は個人的には非常に大臣を尊敬している一人なんですから、特にこういう新聞を見て憤りを感じておったものなんです。したがって、私はあまり理屈を言いたくないのですが、法律的に見ても、主管大臣たる運輸大臣が中心になってこういうものをきめられるべきものだと思うのです。しかし、われわれが内閣とっているわけじゃないですから、佐藤総理大臣が、佐藤内閣のやられたことですから、われわれの手の届かないところですから、これ以上言いませんけれども、それが回り回って、何か懇談会であるとか、あるいは河野さんのところで何かなって、新聞には事実こういうものが出ている。こういうことから、国民が、何かやはりまじめにやっておるのだと思うけれども、そのことを信頼しなくなる、非常に信頼性が乏しくなってくるということで、私は非常に残念に思うのです。特に私は、いま大臣の答えられたこの最後のことばで、この問題を取り消すと、こういうことですから、すなおに受けとめておきたいというふうに思うが、先般来、先輩の加瀬さんも伺っておりましたが、本委員会も調査をしたようであります。調査をしたようでありますが、そうしますと、この二十五日に佐藤総理大臣が指示した中で、これは大体二号活字くらいですから、でかいので、霞ケ浦が決定的で最有力というやつが、一応有力候補というふうになったけれども、後段のこの富里というのは、これはもう消えたというふうに判断していいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/29
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030・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) 航空審議会の答申を尊重するということのたてまえでございますから、消えたわけではありません。片一方を指定したというときに初めて消えるのでございますから、それはあなたのいまお読みになったその書類の中にあるだろうと思うのです。それだけ持っていらっしゃるのですから。それはこういう書類があるはずなんです。富里のほかに東京湾並びに霞ケ浦の埋め立て地をも調べることと、なお外国の筋を通じてブルー・フオーティンの西の四地区の交渉もすること、この三点を決定したことがそのずっと前にあるはずなんであります。ということでありますからそれは全部生きておるわけなんです。それで、佐藤総理大臣が早く霞ケ浦を調べろと言われたことは、いままでよりも霞ケ浦のほうの調査に重点を置いたということであって、決定に重点を置いたということでないことを御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/30
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031・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 わかりました。大臣のこの限りにおいての答弁ではわかりましたが、生きていると言ったって、両方につくるわけじゃないでしょう。これは二つつくるわけじゃないでしょう。あなたがいま指摘した、書類があるでしょうと言うけれども、ここにはあるのです。これには三カ所も載っておる。だけれども、私が聞いておるのは、三カ所に候補地があっても、三カ所につくるわけではないでしょう。一カ所につくるわけでしょう。ですから、昨年の十二月の航空審議会の答申を踏まえてやるとすれば、その三カ所のいずれかにするということはこの答申を尊重したことになりますから、その限りでは私は理解するのですが、しかし三カ所つくるわけじゃないのですから、一カ所になるわけですね、二カ所消えて。それはもう消えたんだろうと言っている意味は、「読売新聞」の「課題と人」というタイトルで三月の十七日に出た新聞記事があるのです。これを見ると、ずっと航空審議会で研究をやっておりました有沢さんという方ですね、それからこの話を最初に持ち出したのは松永安左衛門さん——産業計画会議の委員長さんですね。この新聞を見ますと、この人がそういうものを持ち出して、一応形はつくらなければならぬですから、そういう審議会というものをつくってやってきた。一貫したものがあるのです。一貫したものが。そこに栃内さんいらっしゃいますけれども、まあ写真がまん中に色男に写っている。それで栃内さんの談話も載っておる。運輸省としてそれは富里だと。これはもう富里以外適地はないという言い切り方でずっと一貫し進めてきた。ところが、途中に来て河野国務相から横やりが入り、河野国務相の主張はかくかくしかじか。さすかのクリスチャン大臣——というのはあなたのことを言っている、運輸大臣のことを。さすがにクリスチャン大臣も人柄のよさだけではどうにもならなくなって、かなり興奮して実力者として有名な河野国務相とやり合ったと書いてある。こういうふうにすなおにずっと読んでいけば、それは運輸大臣がそこで何か生きているような意味のことを言っておりますが、あなたはじめ、航空島、運輸省一貫して富里の場所を指定して——表明はしなかったけれども、心の中では指定して作業を私は進めておったことには間違いないと思う。私もその点そう理解しておった。ところが、その後、再三申し上げるようだけれども、国会の審議等々、あるいは現地の調査、そうした結果かどうかわかりませんが、そうした経緯を経て、突如として五月の二十五日に、霞ケ浦が決定的だと、佐藤総理大臣が最有力な候補地であると官房長官に指示して、官房長官それをやりなさい——しかも関係の、先ほどお伺いした事務次官会議でも、ここがよろしいのだということにして事務を進めたということになると、われわれは前々からこういうものを見て——あなた方この席では申されないわけですから、こういうものを調べる以外にわれわれはないわけですから、この限りで知ったものとしては、やはり富里というのは、この新聞にも書いてあるように、富里は完全に脱落して、そうして霞ケ浦が決定的だ。ただし、この総理大臣の言った最有力候補地というのは多少問題があるから、ですから一応有力候補地ということに改めて作業をしておると、こう書いておるのですから、私の理解が間違っておればこれはどうかわかりませんが、こういうものをずっと総合的にながめて、その経緯をたどってくれば、たいてい私の理解は間違いないと思うのですがね、大臣。ですから、いつも新しいやつで真偽をお尋ねしているんですからね。富里というのは完全に消えたのじゃないか。これはやはり大臣がどうおっしゃるか存じ上げませんが、霞ケ浦にきめて、これは埋め立て方式でやっいく。多少これは、二千億じゃあがらぬでしょう、埋め立てをやると。金の関係は少しふえるでしょうね、これは。そういうものはあとでお伺いしますが、とにかくこの理解どおり間違いないと思う、指示するとね。聞いている議員さんも大体ぼくの理解と同じだと思うのですが、どうですかね。——江藤さんもそうだと言っておる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/31
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032・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) さきの答弁のとおりに、富里を投げたわけではなくて、霞ケ浦を重点的に調査をする。というのは、富里はそうボーリングをしなくてもいい。霞ケ浦は相当ドロもあるし、深いところがあるわけなんです。それで、土浦の辺のようなのなら、三メートルか四メートルしかありませんから問題はないのですが、で三十メートルあるところがあるのです。だから、そういう深いところだけでも調査をしなければ決定はできないんじゃないかというようなことも種になってそういうことになったわけですから、ボーリングするのは、富里はやらないわけですけれども、霞ケ浦はボーリングしなければいけない、その上でどちらをやるかということが今度初めてきまるのであって、まだ富里を投げてしまったというわけではないのです。ほんとにそれは。これは霞ケ浦の調査資料がきて、それからみんなで相談するということになるわけです。ですから、二つのうちどちらにするかということは、今後の問題ですから、ここでは何とも言えないということは、そのことを言っておるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/32
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033・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 大臣のおっしゃる意味は十分わかりました。大臣もまじめに言っているんだし、うそを言っておるのではないのですから、そのことを信用しますが、そうしますと、調査段階でもかなりの経費がかかると思うのです。いま大臣のおっしゃる問題は。そうして調査したら、大臣のいま申されたヘドロがあったとか、あるいは三十メートルくらいの深いところがあったからということで、今度そっちはやらないのか、またまた富里のほうに調査にかかる。調査というものはボーリングから始めるでしょうけれども、やるんだということになると、これは、どうも場所がいまどこそこにきまらないという問題よりも、かなり私は、最終的に、先ほど大臣が言ったように、この法律が通れば二週間くらいできめてやるということと話の模様が違うんじゃないかという気がするのです。しかも富里の場合は、先般来わが党の加瀬委員からも、法律的なこまかな、しかも細部にわたる質問がかなりの長時間展開されまして、関係者それぞれ答弁をしておった模様ですね。私はちょうど都合が悪くて欠席しましたけれども、同僚委員の方々が空から立体調査したわけでしょう。その結果、私が本会議で質問しておった農家戸数の関係であるとか、あるいは農業改善事業に指定されて、しかも、八街地域の農地というのは非常に生産性が高いところでございますから、そうした関係のものの補償など考えていきますれば、それはしろうとでもかなりの金額というものは想像つくと思うのですね。ですから私は、本会議で言ったように、あそこはもう適当でない、不適地である、こう指摘をしておったのですが、いままでの委員会の審議の経緯を聞いてみますと、みんなやはり富里というのはあまり適しないというようなことに大体なってきたんじゃないか。そのような答弁もまたつらつらありましたが、ここに会議録がございますが、一々読み上げませんが、私どもそういう理解に立っておる。だからこそ法案が、もう最終日になりましたが、衆議院も一応通過してきたことだし、この委員会で通過するということになれば、必然的に、やはりほおり出して、投げておけないから、総理大臣は責任を感じて、みずからこういう新聞に大きく出るような内容で橋本官房長官に指示したんじゃないかと、こう考えていたのですが、それがどうしても、いまの大臣の言うことで、いや、そちらはボーリングをやっていないけれども・非常に深度も深いし、ヘドロもあるので場合によってはまだ富里のほうにいくんだ、こういうことであれば、ちょっと私は、これは考え直ししなければならないと思う、どうですかこれは。しかも大臣、いままでは富里だ、今度は霞ケ浦だ、また富里になるなどということになりますと、最近の農村でも漁村でも、一般の国民の方でもそうですが・これは大きくいえば、歴代保守党内閣の経済政策の失敗だと思いますね。そういう理屈っぽいことはやめますが、こういう場所をどこにする、ここにするというようなことから、最近とみに問題になっております土地の値上がりというものはたいへんなんですよ。すでに現地を、私、富里周辺を行ってみましたけれども、反対の人はずいぶんおりましたけれども、中には賛成の人もいるのです。その人々はなぜ賛成しておるのか、青田のままでも、土地はだまっておっても何十倍になるということで、前もって金を借りて職業転換をやったり何かしておる人がたくさんおります。そういう人が今度そういうふうにならなかった、こういうことになって、従来、運輸省で富里、八街と、太鼓をたたいたために、そのために逆にそういう人は倒産すると思いますがね。そういう現象なども起きておるわけですから、みだりに、ネコの目玉の変わるように富里から霞ケ浦、さらは今度、そこも問題になるから琵琶湖のほうにいこうか、こういうことではいけないことじゃないかと思うのですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/33
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034・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) それは吉田さん、ひとつよく考えてください。調べるほうのものの立場にもひとつなってみてもらいたいのですが、初めからきめてしまえば調査の必要はないのであって、また、ここで非常な深刻な御議論が加瀬さんからありましたからそういうふうになったというものではありません。そのほかに、いろいろな方面を通じて、農村のお考えになっておる考え方、あるいはまた誘致者の考え方、そういういろいろの方面で情報をとっております。それで霞ケ浦の問題については、たまたま新聞に出たのですが、片方のほうも相当いろいろなことをやっておるが、新聞に出ないのですから申し上げないのですが、そのことは行政的にまかしてもらいたいのです。ほんとうに加瀬さんのお話の、土地は一体どれだけ買収をするのだ、どれだけの生産を上げておるのか、その場合にどういう方法をとるか、かえ地をどうするのだというような問題でございますが、霞ケ浦にするとか、富里にするかという、両てんびんをかけてどっちにするのだ、さあ返事せいと言われても、その点はひとつ審議機関のほうでは、まあ内容のことは行政的にまかしてもらって、条件だけをひとつ聞いてもらって——そうせぬと、どうも、こっちをやればこっちの人がおこるし、こっちをやればまたこっちがおこるということで、言いようがないのです。それは答えるほうの側の身にもなってもらいたいと思うのですよ。でございますから、国家のためになるようにということで万全を尽くして考えておることでありまして、ふつつかなものでございますから、答弁もへたなこともございまして、非常に御迷惑な点もありましょうけれども、富里の場合については、私は百姓の出でありまして、土地というものは自分の子供よりかわいい。せっかく満州及び樺太から帰ってきて、あれまでに仕上げて、屋敷もりっぱにできて、隣との地境いにおいても相当の樹木を値えて、上から見ると三町歩あるいは二町歩というふうに区分けができて、りっぱな家ができて樹木がある。空から見て、この土地を全部取り上げてしまうかと思うと、ほんとうに涙が出るのです。だから再びそういうところに入れる程度の補償は断じてしなければならぬということをこの間じゅうから申し上げておるのでありまして、それでまた他に転職するという人があるならば、十分にその土地の時価相場によってそれだけの補償をしてあげなければならぬということはしばしば申し上げております。また、霞ケ浦に行きましても、あそこは半農半漁でありまして、富里よりもそういう点は処理はかえってむずかしいのです。半分百姓をやって半分漁業をやっておる、相当の人数がそこにもいるのでありますから、国の補償率というものから見ればどっちがいいかということは問題なんです。けれども、さっきからのいろんなお話の航空上あるいは国家百年の大計から見たときにおいて、どこが一番いいかということをまず中心に置いて、それで両方をはかりにかけるということでありますから、富里のほうは相当調査ができておりますので、まあこの次は霞ケ浦のほうを重点的に調べるということでありまして、それで、霞ケ浦を重点的に調べて、低いところを先に調べるということなんです。低いところにはヘドロがたまっておる。ヘドロがたまっておるところを堀め立てをすることは非常に困難だという説がある。ということでございますから、それは港湾局にもそういうたんのうな技師がおりますから、その人たちに調べさせる。だからそう長い時間はかからないということで、それができればそのときにどっちにするかということがきまるのでございますから、どうかきょうはひとつ、どっちにするのだ、それをまずきめなければもうだめなんだということを言わずに、それはもう正直に私はものごとを言っているのですから、この程度でひとつごかんべん願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/34
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035・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 しつこいようですけれども、ごかんべんしてくれといっても、これはぼくが大臣に、はいそうですか、というようにはならないのじゃないですか。少なくとも国民の税金で、しかも膨大なこれは財政計画、資金計画がまだ明らかになっておりませんから、あとでお伺いしますけれども、いずれにいたしましても、いままでの答弁された中では二千億とか、あるいは、いま大胆が言われたように、埋め立てをするということになりますと、しろうとでも資金が余分に、多く必要となってくるということだけはわかると思う。かなりの金額なんですね。さらに、金額のみならず、いま大臣もおっしゃったように、いずれにいたしましても補償問題がございますね、それと地域住民の感情があるわけですから、これはたいへんなんで、だから大臣は、非常に影響があるからそれは言わずして、きょうのところはかんべんしてくれ、こう言っているのだが、かんべんできないものがやっぱり国民の側にもあるということですよ。これはぼくは、冗談ではなくて、それほど問題があるとすれば、こうした大事業をやる場合に、全く問題がないということは、おそらく狭い日本の国ですからないと思いますけれども、最大公約数を求めて、できるだけ住民に影響のないように、経費も貴重な国民の税金だからできるだけ少額であがるように、なお余剰があるとすれば、もっともっとやるべき施策があるわけだから、そういうように国家的な見地から政府並びに行政の府である各省庁が配慮すべきものだと私は思う。あまり問題があるとすれば、北海道なんというものは、地図では、縮図がたしか半分になっておりますからたいして大きくないように見えますが、日本の総面積の四分の一あるわけです。しかも、あまりじゃまにならない。でっかいものは香川県より広いんです。一つの村が。ですから人口の密度は幾らもないんです。たくさんいるとすればクマがおるくらいですね。これはクマなら騒音対策はしなくてもいい。クマが来たってかえってやつから逃げていくんですから一石二鳥です。方々やってあまり喜んでいただけなければ、北海道へ持っていったっていいじゃないですか。それで外国から来る人は一、二時間で来る、ジェット機で。大体この答申を見たって、東京に一時間ぐらいで来るところと書いてある。外国から日本に来て、あそこからここに来るのに一万円足らずの金でちゅうちょするような方々じゃないんです。日本に来る方々というのは。ですから、ひとつどうなんですか、この際答申にはないけれども、真剣に、大臣は北海道なんですから、北海道のために、在任中におみやげとしてでっかいのをとったらいいと思うんですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/35
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036・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) そういう話は忙しくないときにすることにして、アメリカから三時間で来る飛行機を北海道へつけて、それをまたやるということはどういうものかと思うんですが、まあ富里か霞ケ浦かということが答申になっているんですから、そのいずれかということでひとつ御論議をお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/36
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037・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 大臣、あなたもおっしゃるとおりに、余すところ何時間もありませんから、忙しいんで多くは言いませんが、ひとつ大臣に要望しておきます。どうも、いま大臣のおっしゃられることがほんとうだとするならば、新聞は報道機関ですからどんどん報道することは差しつかえありませんけれども、いま大臣が答えられたような未確定要素が多分に含まれているというようなものを、あまり新聞にこういうふうに事前に出されないように配慮してもらわないと、えてして、私のような質問が出るわけですよ。ですからこういう点十分、内閣改造で松浦さんが大臣になることをわれわれ望んで、期待もしていますけれども、ならずしてどなたかかわりになったとしても、こういう点は慎重に私は扱ってもらわなければいけないと思うんで、ぜひそういう努力をしていただきたいと思うんです。
それから、場所の関係については、これは行政のほうにまかしてくれということなんで、まかすということには、はいそうですか、ということになりませんけれども、ただ単に、建設経費あるいは工事を施行していく場合の行政的な事務のみを判断をして、計算をして、富里なら富里ということではいけないと思うんです。ですから、そこで大臣もおっしゃったように、あるいは総理大臣も私の質問に答えて、国家百年の大計ということばを使われたんだと思うんですが、何といたしましても富里の場合は、すでに農林大臣も私の質問に答えているように、農業改善事業を行なっているところですよ。かなり政府の金もつぎ込んでいるんですね。そして大臣がお答えになったように、それぞれ自分の土地として懸命に開拓なりあるいは営農を続けてきて、全国的にしかも生産高が非常に高いんですね。ですから今日ではあの地域の農業というのは、日本の模範的な農業だと思うんですよ。そういうものをいろいろ分析し勘案してみた場合に、一体国家百年の大計上どこがいいかという判断になるんだと思うんですがね。ですから、せっかく大臣が、まかしてくれということですから、これ以上言いませんけれども、十分そういうもの等をも評価して、積算をして、最終的にできるだけ社会的に問題にならないようにして、しかも、その中にはぜひひとつ一般国民、社会が疑惑を持たないようにして、しかも、いまうわさされているように、特に国民が、吹原産業の問題であるとか、あるいは今度の山一証券の問題についても、とかくの黒い霧がおおいかぶさっているなどといううわさがあるわけですから、政治的ないろいろ圧力に属することなく、所管大臣として既定方針をきちんと持って、作業に当たっていただきたい、この仕事に打ち当たっていただきたい、こう思うのです。で、あとあとまだ資金の問題であるとか、これと関係して先ほども大倉委員からも申されたように、日本全体のローカル空港の整備の問題とか、いろいろまだございます。それから、国際空港ですから、冗談はさておいて、本会議でも申し上げたように、ひとり日本人だけが苦労してこうした真剣な議論をしておったんでは意味がないんですから、国際的な見地に立って検討しなければならぬ点がありますから、そういう点もあわせてあとで質問いたしますから、いまのところは質問を残して私は終わりたいと思います。
委員長、ひとつ休憩していただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/37
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038・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/38
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039・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 速記をつけて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/39
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040・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) 先ほど来吉田委員いろいろ国家の前途を思って御主張なさいました諸点に対しましては、十分意のあるところを行政上に反映していきたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/40
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041・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 暫時休憩します。
午後七時六分休憩
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午後十一時十七分開会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/41
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042・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) ただいまから委員会を再開いたします。
この際、委員の異動について報告いたします。
本日付をもって天埜良吉君が辞任し、その補欠として鈴木恭一君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/42
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043・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 休憩前に引き続き質疑を行ないます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/43
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044・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 時間がありませんから簡単に質問いたします。先ほど来たびたび質問しておりましたから答弁者も簡単に答弁していただきたいと思います。
おおむねいままでの質問では、私の判断では、常識的に判断して富里はどうもいろいろ困難があるように考えられることが一点です。それからもう一つは、先ほども指摘をいたしておりましたが、いろいろ事前にこの新聞種になりまして、それが結果的には国民を動揺させたり、あるいは行政の面にしても、やりづらいような結果になっていると思うのです。したがいまして、この法律がかりに通ったとしても、場所その他一切の決定があった場合には、少なくとも本参議院の運輸委員会に報告をして、しかる後に、この場所その他一切を発表するように、私は、運輸大臣の特段の配慮を望みたいものであると、こう思うのです。どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/44
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045・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) ただいま吉田委員の質問の第一点に対しまして、富里候補地に対しましては、いろいろ調査いたしましたが、また難点もありまして、御質問のような方向にいくやもはかりがたいと思っております。
また、第二点に対しましては、国家百年の大計でもあり、また先ほど来いろいろ御指摘がございましたように、新聞に先に伝えられて、それがほんとのこともあり、いろいろとまた曲折された点もありますから、最後的に決定の以前に、衆参両院の委員会に一応お打ち合わせを申しまして、それから決定することを約束いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/45
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046・吉田忠三郎
○吉田忠三郎君 ただいま非常に運輸大臣から明快な御答弁がございました。前段については、私、この一委員として、もとより社会党の委員でございますけれども、富里については、ただいま運輸大臣が申されたように、きわめて作業段階が困難であるという理解をいたしておきます。
なお、ローカル空港の整備その他について若干ございますけれども、時間がありませんから、明日この点については質問をいたすつもりであります。
以上であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/46
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047・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/47
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048・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 速記を起こして。
他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/48
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049・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認め、これより討論に入ります。
御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/49
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050・江藤智
○江藤智君 私は、自由民主党を代表いたしまして、附帯決議を付して本案に賛成をするものでございます。
まず、附帯決議案を朗読いたします。
新東京国際空港公団法案に対する附帯決議案
政府は新東京国際空港の建設に当っては、いやしくも当該地域住民の生活権をそこなうことのないよう万遺憾なきを期するとともに、当該地域における農業の振興ならびに産業経済の伸展を阻害しないよう配慮すべきである。
右決議する。
以上をもって私の討論を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/50
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051・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/51
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052・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認めます。
速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/52
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053・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 速記つけて。
それでは、これより採決に入ります。
新東京国際空港公団法案を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/53
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054・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 多数と認めます。よって本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、諸般の手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/54
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055・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
次に、討論中に述べられました江藤君提出の附帯決議案を議題といたします。同者提出の附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/55
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056・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 全会一致と認めます。よって本附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
ただいまの決議に対し、松浦運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許可いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/56
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057・松浦周太郎
○国務大臣(松浦周太郎君) ただいまの決議の趣旨を尊重いたしまして、その趣旨に十分沿うよう努力をいたしますとともに、本案に対しましては長期間慎重御審議をいただきまして、ここに御決定をいただきましたことをありがたくお礼を申し上げますとともに、質疑応答中に、示唆に富んだいろいろな点に対しましては、その御意思を十分に行政上にあらわしていきたいと存じます。
どうもありがとうございました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/57
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058・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 継続調査要求についておはかりいたします。
運輸事情等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本院規則第五十三条により、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/58
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059・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/59
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060・松平勇雄
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後十一時二十八分散会
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104813830X02819650601/60
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