1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十一年三月三十一日(木曜日)
午前十時五十分開議
出席委員
委員長 天野 公義君
理事 浦野 幸男君 理事 小川 平二君
理事 始関 伊平君 理事 田中 榮一君
理事 板川 正吾君 理事 田中 武夫君
理事 中村 重光君
稻村左近四郎君 遠藤 三郎君
小笠 公韶君 海部 俊樹君
神田 博君 小宮山重四郎君
佐々木秀世君 田中 六助君
竹山祐太郎君 中村 幸八君
二階堂 進君 三原 朝雄君
早稻田柳右エ門君 島口重次郎君
田原 春次君 栗山 礼行君
出席国務大臣
通商産業大臣 三木 武夫君
出席政府委員
通商産業事務官
(重工業局長) 川出 千速君
工業技術院長 馬場 有政君
委員外の出席者
通商産業事務官
(重工業局計量
課長) 東 現君
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三月三十日
工業標準化法の一部を改正する法律案(内閣提
出第七九号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関
係法令の整備に関する法律案(内閣提出第九一
号)(参議院送付)
工業標準化法の一部を改正する法律案(内閣提
出第七九号)(参議院送付)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/0
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001・天野公義
○天野委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関係法令の整備に関する法律案を議題とし、審査を進めます。
おはかりいたします。
本案の質疑は、これを終局するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/1
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002・天野公義
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、本案の質疑は終局いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/2
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003・天野公義
○天野委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/3
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004・天野公義
○天野委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/4
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005・天野公義
○天野委員長 次に、自由民主党、日本社会党、民主社会党を代表して田中栄一君外二名から本案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
まず提案者から趣旨の説明を聴取いたします。田中栄一君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/5
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006・田中榮一
○田中(榮)委員 ただいま議決されました法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
まず案文を朗読いたします。
土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関係法令の整備に関する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法施行にあたり、次の諸点につき万遺憾なきを期すべきである。
一、国民生活におけるメートル法普及の徹底を期するため、速やかに強力なPR行政を実施すること。
二、尺貫法使用の慣習が国民生活に相当滲透している実情にかんがみ、直接に計量法の規制を受ける個々の事例について適切な法の運用を行なうこと。
三、不動産登記簿の尺貫法による表示をメートル法表示に書替えるため、当面可能な書替え措置を促進するとともに、全面書替えの計画を樹立し、早急に実施すること。
以上が案文でございます。
第一点はメートル法普及のためのPR行政の推進であります。
わが国の計量単位は、昭和三十四年から一般的にメートル法に統一されており、例外的に尺貫法が認められていた土地、建物につきましても、昭和四十一年四月一日、すなわち明日からは、取引、証明に尺貫法を使用することを禁止されるのであります。しかしながら国民大衆はまだ完全にメートル法になじんでいないのが実情であろうと存じます。特に坪につきましては、いまなお平方メートルより広く用いられております。このようにメートル法普及が完全とは言い得ない状態のもとでは、取引、証明に関するメートル法切りかえにあたって種々の支障が生ずることが懸念されるのであります。したがいまして、政府は、法令によるメートル法強制をもって事足れりとすることなく、むしろこれを契機として、今後予算の増額等により一そうメートル普及のためのPR行政を強化すべきであります。このPR行政が所期の効果をおさめますならば、法令の施行も格段に円滑化され、ひいては法の目的が早期に達成されることになるのであります。
第二点は、計量法による規制に関する法の運用の問題であります。さきに申し上げましたように、国民生活に尺貫法の慣習がなお残っている今日、単なる不注意であるいは過去の惰性によって知らず知らずのうちに計量法に違反することが十分考えられるのであります。この違反行為には五万円以下の罰金が科せられることになっておりますが、いかなる場合にもこの罰則を一律に機械的に適用いたしますならば、かえって計量行政の混乱を招くことは必至であります。
政府は、処罰が計量法の精神ではないことをよく認識し、個別の事例に対しては、処罰の前にまず指導という方針で常識的な措置をとり、悪質なものに対してのみ厳に取り締まるよう適切な法の運用をはかるべきであります。
第三点は、登記所の不動産登記簿の書きかえてあります。明日以降、土地、建物の取引、証明には坪等の表示を使用できなくなりますが、取引、証明の基礎となる不動産登記簿は、ごく一部を除きほとんど尺貫法による表示のままであります。これが国民に不便、迷惑をもたらすことは言うまでもなく、国民の中には、政府が一番法律を守っていない、政府が一番メートル法使用をなまけているという非難の声が高いのであります。
政府は、当然、登記簿の尺貫法による表示をメートル法表示に書きかえる措置を急ぐべきでありまして、昭和四十一年度から直ちに、登記簿の一元化作業の予算を使用して書きかえ措置を促進する等、可能な道を講ずる一方、すみやかに全面書きかえの計画を樹立し、これを実行に移すべきであります。
以上、附帯決議案の趣旨を御説明いたしましたが、何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/6
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007・天野公義
○天野委員長 以上で説明は終わりました。
直ちに採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/7
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008・天野公義
○天野委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付すことに決しました。
この際、通商産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。三木通商産業大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/8
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009・三木武夫
○三木国務大臣 ただいま各党を代表して田中さんの述べられた附帯決議、この趣旨を十分に尊重して本法の施行に誤りなきを期したい覚悟でございます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/9
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010・天野公義
○天野委員長 おはかりいたします。本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/10
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011・天野公義
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
〔報告書は附録に掲載〕
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/11
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012・天野公義
○天野委員長 昨三十日参議院から送付、付託になりました内閣提出、工業標準化法の一部を改正する法律案を議題とし、通商産業大臣から趣旨説明を聴取することといたします。三木通商産業大臣。
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—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/12
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013・三木武夫
○三木国務大臣 工業標準化法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。
現行工業標準化法は、適正かつ合理的な工業標準の制定及び普及により工業標準化を促進することによって、鉱工業品の品質の改善、生産の合理化、取引の単純公正化、使用、消費の合理化等をはかる目的をもって、昭和二十四年に制定されたものでありますが、制定後十余年を経た今日、その後における技術革新を背景とする社会経済情勢の著しい変化に適合しない面があらわれてきております。このような新たな事態に対処いたしますとともに、工業標準化法制定以来の運用にあたって得られた経験に照らしまして、なお改善すべきであると認められる諸点につき、その不備を補うことによりまして、工業標準化のより一そうの推進をはかるため、この法律の改正を提案することにいたした次第であります。
次に、この法律案の主要な改正点につきまして御説明申し上げます。
第一は、日本工業規格表示制度を加工技術に適用することといたしました。
日本工業規格表示制度につきましては、現行法のもとでは鉱工業品の製造業者だけが、主務大臣の許可を受けてその製造する鉱工業品が日本工業規格に該当するものであることを示す特別な表示を付することができることとされております。ところが、近時、鉱工業において生産工程の分化及び専門化が著しく進みまして、立法当時と比較してメッキ、金属熱処理、金属表面処理等の加工業の重要性の増大は目ざましいものがあります。したがいまして、鉱工業品の製造業者のほかに、加工業者につきましても、主務大臣の許可を受けて、鉱工業品に施した加工技術が日本工業規格に該当するものであることを示す特別な表示を付することができるようにすることによりまして、鉱工業品の品質の改善、生産の合理化、品質保証の徹底、加工技術の向上等をはかることといたした次第であります。
第二は、従来にも増して、日本工業規格の普及を助長し、工業標準化の推進をはかる見地から、国及び地方公共団体は、率先して、鉱工業品に関する技術上の基準を定めるとき、その買い入れる鉱工業品に関する仕様を定めるとき等においては、日本工業規格を尊重しなければならないことといたしました。
第三は、現行法に規定を欠いておりました事業の承継、事業廃止の届け出、報告の徴収等の諸点につきまして、類似の法令にならい、明確な規定を設けることによりまして、運用上の不便を取り除くことといたしました。
以上がこの法律の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/13
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014・天野公義
○天野委員長 以上で本案についての趣旨の説明は終わりました。
本案についての質疑は後日に譲ることといたします。
次会は、来たる四月五日火曜日午前十時十五分理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時二分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104461X02219660331/14
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