1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十一年六月二十四日(金曜日)
午前十一時二分開議
出席委員
委員長 岡崎 英城君
理事 大石 八治君 理事 奥野 誠亮君
理事 渡海元三郎君 理事 中島 茂喜君
理事 和爾俊二郎君 理事 秋山 徳雄君
理事 細谷 治嘉君
亀山 孝一君 周東 英雄君
田中 六助君 中馬 辰猪君
登坂重次郎君 藤田 義光君
村上 勇君 村山 達雄君
森下 元晴君 山崎 巖君
井手 以誠君 重盛 寿治君
島上善五郎君 門司 亮君
出席国務大臣
自 治 大 臣 永山 忠則君
出席政府委員
運輸事務官
(自動車局長) 坪井 為次君
自治政務次官 大西 正男君
自治事務官
(行政局長) 佐久間 彊君
消防庁長官 松村 清之君
消防庁次長 川合 武君
委員外の出席者
自 治 技 官 矢筈野義郎君
専 門 員 越村安太郎君
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本日の会議に付した案件
閉会中審査に関する件
地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法
律案(内閣提出第一一九号)(参議院送付)
消防に関する件
請 願
一 料理飲食等消費税撤廃に関する請願(倉
石忠雄君紹介)(第九号)
二 同(稻村左近四郎君紹介)(第一四三
号)
三 料理飲食等消費税改正に関する請願(倉
石忠雄君紹介)(第一〇号)
四 地方財政法の一部改正に関する請願(淡
谷悠藏君紹介)(第一四四号)
五 同(伊藤よし子君紹介)(第一四五号)
六 同(石橋政嗣君紹介)(第一四六号)
七 同(稻村隆一君紹介)(第一四七号)
八 同(卜部政巳君紹介)(第一四八号)
九 同外一件(江田三郎君紹介)(第一四九
号)
一〇 同(大原亨君紹介)(第一五〇号)
一一 同外一件(大村邦夫君紹介)(第一五一
号)
一二 同外二件(岡田春夫君紹介)(第一五二
号)
一三 同(勝澤芳雄君紹介)(第一五三号)
一四 同(勝間田清一君紹介)(第一五四号)
一五 同(川村継義君紹介)(第一五五号)
一六 同(黒田寿男君紹介)(第一五六号)
一七 同(小林進君紹介)(第一五七号)
一八 同(小松幹君紹介)(第一五八号)
一九 同外一件(五島虎雄君紹介)(第一五九
号)
二〇 同(佐藤觀次郎君紹介)(第一六〇号)
二一 同(佐野憲治君紹介)(第一六一号)
二二 同(實川清之君紹介)(第一六二号)
二三 同(島口重次郎君紹介)(第一六三号)
二四 同外一件(下平正一君紹介)(第一六四
号)
二五 同外二件(田中武夫君紹介)(第一六五
号)
二六 同外一件(多賀谷真稔君紹介)(第一六
六号)
二七 同外一件(高橋重信君紹介)(第一六七
号)
二八 同(千葉七郎君紹介)(第一六八号)
二九 同外一件(堂森芳夫君紹介)(第一六九
号)
三〇 同(中井徳次郎君紹介)(第一七〇号)
三一 同外三件(中澤茂一君紹介)(第一七一
号)
三二 同(中村重光君紹介)(第一七二号)
三三 同(二宮武夫君紹介)(第一七三号)
三四 同(野口忠夫君紹介)(第一七四号)
三五 同(野原覺君紹介)(第一七五号)
三六 同外一件(野間千代三君紹介)(第一七
六号)
三七 同外七件(華山親義君紹介)(第一七七
号)
三八 同(原茂君紹介)(第一七八号)
三九 同(穗積七郎君紹介)(第一七九号)
四〇 同外二件(堀昌雄君紹介)(第一八〇
号)
四一 同外二件(松井政吉君紹介)(第一八一
号)
四二 同外一件(松平忠久君紹介)(第一八二
号)
四三 同外二件(三木喜夫君紹介)(第一八三
号)
四四 同(村山喜一君紹介)(第一八四号)
四五 同(森義視君紹介)(第一八五号)
四六 同外一件(森本靖君紹介)(第一八六
号)
四七 同(八木一男君紹介)(第一八七号)
四八 同外一件(山崎始男君紹介)(第一八八
号)
四九 同(山田耻目君紹介)(第一八九号)
五〇 同(米内山義一郎君紹介)(第一九〇
号)
五一 同(横山利秋君紹介)(第一九一号)
五二 同(和田博雄君紹介)(第一九二号)
五三 同外一件(井手以誠君紹介)(第三四三
号)
五四 同(田中織之進君紹介)(第三四四号)
五五 同外二件(細谷治嘉君紹介)(第三四五
号)
五六 同(島口重次郎君紹介)(第五三五号)
五七 同(山下榮二君紹介)(第五三六号)
五八 料理飲食等消費税撤廃に関する請願(塚
原俊郎君紹介)(第三四六号)
五九 同(中野四郎君紹介)(第三四七号)
六〇 同(今澄勇君紹介)(第五三七号)
六一 同(受田新吉君紹介)(第五三八号)
六二 同(増田甲子七君紹介)(第五三九号)
六三 地方財政法の一部改正に関する請願(原
茂君紹介)(第八六〇号)
六四 特別区の区長公選に関する請願(岡崎英
城君外二名紹介)(第九一六号)
六五 地方財政法の一部改正に関する請願(春
日一幸君紹介)(第九九一号)
六六 同(鈴木茂三郎君紹介)(第九九二号)
六七 同(竹本孫一君紹介)(第九九三号)
六八 同(吉川兼光君紹介)(第九九四号)
六九 料理飲食等消費税撤廃に関する請願(永
末英一君紹介)(第九九五号)
七〇 同(吉川兼光君紹介)(第九九六号)
七一 地方財政法の一部改正に関する請願(八
木昇君紹介)(第一二二七号)
七二 同(伊藤卯四郎君紹介)(第一三九四
号)
七三 地方交付税の税率引上げに関する請願(
湊徹郎君紹介)(第一二四五号)
七四 料理飲食等消費税撤廃に関する請願(山
田彌一君紹介)(第一二五五号)
七五 同(永井勝次郎君紹介)(第一三九三
号)
七六 同(内海清君紹介)(第一六五九号)
七七 地方財政法の一部改正に関する請願(辻
原弘市君紹介)(第一六六〇号)
七八 地方公務員等共済組合法の一部改正に関
する請願(堂森芳夫君紹介)(第一七〇
九号)
七九 同(淡谷悠藏君紹介)(第一七八六号)
八〇 同(井手以誠君紹介)(第一七八七号)
八一 同(石橋政嗣君紹介)(第一七八八号)
八二 同(角屋堅次郎君紹介)(第一七八九
号)
八三 同(金丸徳重君紹介)(第一七九〇号)
八四 同(兒玉末男君紹介)(第一七九一号)
八五 同(島口重次郎君紹介)(第一七九二
号)
八六 同(村山喜一君紹介)(第一七九三号)
八七 同(山中吾郎君紹介)(第一七九四号)
八八 同(米内山義一郎君紹介)(第一七九五
号)
八九 地方財政の充実強化等に関する請願(有
馬輝武君紹介)(第一七六五号)
九〇 ボーリング場の娯楽施設利用税撤廃等に
関する請願(田邉國男君紹介)(第一九
〇二号)
九一 地方公務員等共済組合法の一部改正に関
する請願(稲富稜人君紹介)(第一九四
五号)
九二 同(華山親義君紹介)(第一九八〇号)
九三 地方公務員の定年制法制化反対に関する
請願(田中武夫君紹介)(第二〇七六
号)
九四 料理飲食等消費税撤廃に関する請願(穗
積七郎君紹介)(第二〇七七号)
九五 農業用地の固定資産税引上げ反対に関す
る請願(安井吉典君紹介)(第二一九一
号)
九六 地方公営企業の確立に関する請願外二件
(大出俊君紹介)(第二五三七号)
九七 同(秋山徳雄君紹介)(第二五七八号)
九八 同(佐々木更三君紹介)(第二六三九
号)
九九 同(阪上安太郎君紹介)(第二六四〇
号)
一〇〇 同(野間千代三君紹介)(第二六四一
号)
一〇一 同(泊谷裕夫君紹介)(第二六七八号)
一〇二 同外二件(井岡大治君紹介)(第二七一
一号)
一〇三 同(井手以誠君紹介)(第二七一二号)
一〇四 同(栗林三郎君紹介)(第二七一三号)
一〇五 同(泊谷裕夫君紹介)(第二七一四号)
一〇六 同(肥田次郎君紹介)(第二七一五号)
一〇七 同(泊谷裕夫君紹介)(第一七五二号)
一〇八 同外三件(山口丈太郎君紹介)(第二七
五三号)
一〇九 白灯油の少量取扱制限緩和に関する請願
(小山省二君紹介)(第二六二〇号)
一一〇 公立学校共済組合短期掛金引上げ反対に
関する請願(田中武夫君紹介)(第二六
四二号)
一一一 地方公営企業の確立に関する請願外二件
(大出俊君紹介)(第二八一九号)
一一二 同外三件(大出俊君紹介)(第二八五五
号)
一一三 同外二件(大出俊君紹介)(第二九一四
号)
一一四 同外二件(大出俊君紹介)(第二九四九
号)
一一五 同外一件(大出俊君紹介)(第二九九一
号)
一一六 同外一件(大出俊君紹介)(第三一〇三
号)
一一七 同外八件(矢尾喜三郎君紹介)(第三一
〇四号)
一一八 地方財政の強化に関する請願(星島二郎
君紹介)(第二九九二号)
一一九 地方公務員等共済組合法の一部改正に関
する請願(重盛寿治君紹介)(第三二七
五号)
一二〇 地方公営企業の確立に関する請願(島上
善五郎君紹介)(第三二七六号)
一二一 料理飲食等消費税撤廃に関する請願(戸
叶里子君紹介)(第三三二七号)
一二二 地方公営企業の確立に関する請願外二件
(秋山徳雄君紹介)(第三四〇三号)
一二三 同外一件(中嶋英夫君紹介)(第三四〇
四号)
一二四 同外一件(赤路友藏君紹介)(第三六三
九号)
一二五 同外三十一件(阪上安太郎君紹介)(第
三六四〇号)
一二六 同(坂本泰良君紹介)(第三六四一号)
一二七 同(前田榮之助君紹介)(第三六四二
号)
一二八 同(泊谷裕夫君紹介)(第三六九三号)
一二九 同外十二件(山内広君紹介)(第三六九
四号)
一三〇 同(岡田春夫君紹介)(第三九五八号)
一三一 同(坂本泰良君紹介)(第三九五九号)
一三二 同(吉村吉雄君紹介)(第三九六〇号)
一三三 同(野間千代三君紹介)(第三九六一
号)
一三四 人車左側統一通行に関する請願(肥田次
郎君紹介)(第三六四三号)
一三五 風俗営業等取締法等の一部改正に関する
請願(中村高一君紹介)(第三六四四
号)
一三六 地方財政の確立に関する請願(八田貞義
君紹介)(第三九九三号)
一三七 地方公営企業の確立に関する請願(井岡
大治君紹介)(第三九九四号)
一三八 同(石橋政嗣君紹介)(第三九九五号)
一三九 同(岡本隆一君紹介)(第三九九六号)
一四〇 同(中嶋英夫君紹介)(第三九九七号)
一四一 同(山崎始男君紹介)(第三九九八号)
一四二 同(横山利秋君紹介)(第四〇五六号)
一四三 同(泊谷裕夫君紹介)(第四〇五七号)
一四四 同(石橋政嗣君紹介)(第四〇九八号)
一四五 同(五島虎雄君紹介)(第四〇九九号)
一四六 同(西宮弘君紹介)(第四一〇〇号)
一四七 同(横山利秋君紹介)(第四一〇一号)
一四八 同(横山利秋君紹介)(第四一八四号)
一四九 地方公共団体の超過負担解消に関する請
願(池田清志君紹介)(第四〇八二号)
一五〇 地方公営企業の確立に関する請願(井岡
大治君紹介)(第四二二四号)
一五一 同(泊谷裕夫君紹介)(第四二二五号)
一五二 同外一件(野原覺君紹介)(第四二二六
号)
一五三 同(五島虎雄君紹介)(第四三三五号)
一五四 同(沢田政治君紹介)(第四三八四号)
一五五 同(横山利秋君紹介)(第四三八五号)
一五六 特別区の区長公選に関する請願(大柴滋
夫君紹介)(第四三三四号)
一五七 地方債の増額発行に伴う財政負担に関す
る請願(草野一郎平君紹介)(第四四四
一号)
一五八 地方公営企業の確立に関する請願(小松
幹君紹介)(第四四五三号)
一五九 同外一件(小林進君紹介)(第四四五四
号)
一六〇 同外一件(阪上安太郎君紹介)(第四四
五五号)
一六一 同(島上善五郎君紹介)(第四四五六
号)
一六二 同(藤田高敏君紹介)(第四四五七号)
一六三 同(八木昇君紹介)(第四四五八号)
一六四 同(森義視君紹介)(第四四五九号)
一六五 同(赤路友藏君紹介)(第四五一〇号)
一六六 同(卜部政巳君紹介)(第四五一一号)
一六七 同(大出俊君紹介)(第四五一二号)
一六八 同(大村邦夫君紹介)(第四五一三号)
一六九 同(沢田政治君紹介)(第四五一四号)
一七〇 同(重盛寿治君紹介)(第四五一五号)
一七一 同(田口誠治君紹介)(第四五一六号)
一七二 公立学校共済組合に対する国庫負担増額
に関する請願(池田清志君紹介)(第四
四七二号)
一七三 風俗営業等取締法等の一部改正に関する
請願(馬場元治君紹介)(第四四八六
号)
一七四 同(中村高一君紹介)(第四五九八号)
一七五 同(帆足計君紹介)(第四五九九号)
一七六 同(金子一平君紹介)(第四六一八号)
一七七 同(三木武夫君紹介)(第四六四一号)
一七八 戦傷病者に対する地方税の減免に関する
請願(原健三郎君紹介)(第四五一七
号)
一七九 同(赤澤正道君紹介)(第四六四二号)
一八〇 同(仮谷忠男君紹介)(第四六四三号)一八一 消火弾を簡易消火用具として採用に関す
る請願(門司亮君紹介)(第四五九六
号)
一八二 家庭用消火器具規制に関する請願(門司
亮君紹介)(第四五九七号)
一八三 戦傷病者に対する地方税の減免に関する
請願(今松治郎君紹介)(第四七一八
号)
一八四 同(臼井莊一君紹介)(第四七一九号)
一八五 同(小川半次君紹介)(第四七二〇号)
一八六 同(砂田重民君紹介)(第四七二一号)
一八七 同(砂原格君紹介)(第四七九四号)
一八八 同(西村直巳君紹介)(第四七九五号)
一八九 同(粟山秀君紹介)(第四七九六号)
一九〇 同(小沢辰男君紹介)(第四八五四号)
一九一 同(亀山孝一君紹介)(第四八五五号)
一九二 地方公営企業の確立に関する請願(卜部
政巳君紹介)(第四七九七号)
一九三 同外二件(五島虎雄君紹介)(第四七九
八号)
一九四 同(中村重光君紹介)(第四七九九号)
一九五 同(卜部政巳君紹介)(第四八五三号)
一九六 地方公務員等共済組合法等の一部を改正
する法律案に関する請願(池田清志君紹
介)(第四八三六号)
一九七 消火弾を簡易消火用具として採用に関す
る請願(井出一太郎君紹介)(第四九一
二号)
一九八 家庭用消火器具規制に関する請願(井出
一太郎君紹介)(第四九一三号)
一九九 地方公営企業の確立に関する請願(下平
正一君紹介)(第四九一四号)
二〇〇 同(吉村吉雄君紹介)(第五〇六〇号)
二〇一 戦傷病者に対する地方税の減免に関する
請願(進藤一馬君紹介)(第四九一五
号)
二〇二 同(相川勝六君紹介)(第四九五三号)
二〇三 同(加藤常太郎君紹介)(第四九五四
号)
二〇四 同(地崎宇三郎君紹介)(第四九五五
号)
二〇五 同外一件(増田甲子七君紹介)(第四九
五六号)
二〇六 同外一件(増田甲子七君紹介)(第五〇
五七号)
二〇七 同(佐々木義武君紹介)(第五〇五八
号)
二〇八 同(田口長治郎君紹介)(第五〇五九
号)
二〇九 地方交付税配分等の特例措置に関する請
願(川野芳滿君紹介)(第五一〇〇号)
二一〇 戦傷病者に対する地方税の減免に関する
請願(田澤吉郎君紹介)(第五一一六
号)
二一一 同(羽田武嗣郎君紹介)(第五一一七
号)
二一二 同(増田甲子七君紹介)(第五一一八
号)
二一三 同(保科善四郎君紹介)(第五一八二
号)
二一四 同(藤本孝雄君紹介)(第五二一六号)
二一五 同(黒金泰美君紹介)(第五二四八号)
二一六 同(田中龍夫君紹介)(第五二四九号)
二一七 同(中曽根康弘君紹介)(第五二五〇
号)
二一八 家庭用消火器具規制に関する請願(中島
茂喜君紹介)(第五二一四号)
二一九 同(山崎巖君紹介)(第五二五一号)
二二〇 消火弾を簡易消火用具として採用に関す
る請願(中島茂喜君紹介)(第五二一五
号)
二二一 同(山崎巖君紹介)(第五二五二号)
二二二 地方公営企業の確立に関する請願(秋山
徳雄君紹介)(第五二四〇号)
二二三 同(井手以誠君紹介)(第五二四一号)
二二四 同(阪上安太郎君紹介)(第五二四二
号)
二二五 同(島上善五郎君紹介)(第五二四三
号)
二二六 同(泊谷裕夫君紹介)(第五二四四号)
二二七 同(長谷川正三君紹介)(第五二四五
号)
二二八 同(細谷治嘉君紹介)(第五二四六号)
二二九 同(武藤山治君紹介)(第五二四七号)
二三〇 同(畑和君紹介)(第五二八七号)
二三一 人口激減市町村に対する交付税算定の改
善に関する請願(池田清志君紹介)(第
五二七九号)
二三二 地域開発関連整備事業の助成に関する請
願(池田清志君紹介)(第五二八〇号)
二三三 地方公営企業の確立に関する請願(秋山
徳雄君紹介)(第五三一五号)
二三四 同(野間千代三君紹介)(第五三一六
号)
二三五 同(重盛寿治君紹介)(第五三四三号)
二三六 同外八十五件(小川三男君紹介)(第五
二八六号)
二三七 同外十七件(井岡大治君紹介)(第五四
六七号)
二三八 同(井手以誠君紹介)(第五四六八号)
二三九 戦傷病者に対する地方税の減免に関する
請願(羽田武嗣郎君紹介)(第五三一七
号)
二四〇 消火弾を簡易消火用具として採用に関す
る請願(中馬辰猪君紹介)(第五五一四
号)
二四一 家庭用消火器具規制に関する請願(中馬
辰猪君紹介)(第五五一五号)
二四二 地方公営企業の確立に関する請願(大柴
滋夫君紹介)(第五五六八号)
二四三 同外六件(角屋堅次郎君紹介)(第五五
六九号)
二四四 同(山花秀雄君紹介)(第五五七〇号)
二四五 同(辻原弘市君紹介)(第五五九二号)
二四六 同外十四件(華山親義君紹介)(第五五
九三号)
二四七 特別区の区長公選に関する請願(岡崎英
城君紹介)(第五七一七号)
二四八 地方公営企業法の一部を改正する法律案
(内閣提出)反対に関する請願(玉置一
徳君紹介)(第五七一八号)
二四九 同(永末英一君紹介)(第五七一九号)
二五〇 地方公営企業の確立に関する請願(秋山
徳雄君紹介)(第五七三五号)
二五一 戦傷病者に対する地方税の減免に関する
請願(吉川久衛君紹介)(第五七三六
号)
二五二 同(森下元晴君紹介)(第五九二九号)
二五三 特別区の区長公選及び自治権拡充に関す
る請願(鈴木茂三郎君紹介)(第五九八
七号)
二五四 自動車税及び軽自動車税軽減に関する請
願(田邉國男君紹介)(第五九八八号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/0
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001・岡崎英城
○岡崎委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、参議院送付にかかる地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。
質疑の通告がありますので、順次これを許します、細谷治嘉君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/1
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002・細谷治嘉
○細谷委員 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、二、三の点について御質問をしたいと思います。
第一点は、長期給付の問題についての国の財政援助の措置に関する点であります。大体、地方公務員共済組合については、長期給付の場合に交付税を通じまして一割五分程度の国庫の援助があるわけでありますけれども、今度農林年金法が一部改正されまして、農林漁業団体等職員共済組合法の一部を改正する法律案ですか、百分の十六と法定されたわけですね。そうなりますと、この地方公務員等共済組合法の百分の十五というのは不公平じゃないかと思うのですよ。片や百分の十六、片や百分の十五ということになりますと、交付税方式であるとか何とかは別問題にしまして、長期給付の場合に不公平であると思うのです。当然やはりバランスをとらなければならないものだと私は思うのでありますが、これについて自治省どうお考えなんですか。どう対処しようとしておるのか、これをお尋ねしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/2
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003・佐久間彊
○佐久間政府委員 私学及び農林共済におきましては、お話しのように国庫負担を百分の十六に引き上げることにいたしたわけでございますが、その理由は、主管省のほうから御説明を伺ってみますというと、いわゆる旧法期間にかかる退職給付の基礎となる標準給料月額の上限額が従来五万二千円でございましたのを十一万円に引き上げるというような措置、それからまた、過去五年間の給料平均額を三カ年平均額に改める、こういうような措置をいたしたことに伴いまして、これらの過去の給付に要する費用が増加いたしますので、その分を国庫において負担をしよう、こういうことで百分の一を国庫負担することになったように伺っております。そこで地方公務員共済組合の場合でございますが、私学、農林のいま申しましたような内容の改正は、いわば公務員共済のレベルにまで内容を引き上げるということのために行なわれたものでございまするし、私学、農林について百分の十六になったのだから、地方公務員共済についても当然百分の十六に引き上げなければならないというふうには私ども考えていない次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/3
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004・細谷治嘉
○細谷委員 農林年金の百分の十六と法定されたいきさつは、あなた御承知だろうと思うのです。予算委員会で問題になりましたように、法定の率は百分の十五であった。ところが、予算に一%加えて、百分の十六相当分が予算に計上されておったわけですね。これが予算委員会で問題になりまして、いろいろ協議検討された結果、政府は百分の十六というのを法律案として出してきたわけですね。そうしてその政府提案の法律案というのが百分の十六という形で出されて、なお国会におきまして審議の結果、二点程度の修正が行なわれて可決したものなんです。その際、百分の十六というのを予算でやろうとしたのは、あなたがおっしゃっておるまさしく予防線を張っておる、そこからもめて予算措置でやろうとしたことなんですよ。そうじゃなくて、やはりきちんと法定すべきだということになって出たわけですから、いまのおことばでは私の質問に対する正しい回答になっていないと思うのです。私のほうは百分の十六ではなくて、百分の二十程度にすべきだということを考えておりますけれども、百分の十六という、そういういきさつからいきますと、この問題も均衡という観点から当然是正さるべきものだと私は思うのであります。これについて、事務当局としてどう考えておるか。もう時間がありませんから、大臣、今後これについてどういう方針で対処しようとしておるのか、これもひとつ承っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/4
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005・佐久間彊
○佐久間政府委員 私学、農林の百分の十六に引き上げます経緯につきましては、私も先生のお話しになりましたようないろいろないきさつがありましたことは仄聞をいたしております。しかし、担当省のお話を伺いますと、先ほど私が御答弁申し上げましたような趣旨で引き上げられたものというふうに承っておる次第でございます。この点から申しますと、これによってやっと公務員ベースにいわば追いついたということでございまするから、この間におきましては、そのために、それとの均衡上当然に公務員共済につきましても引き上げなければならぬということには私はならないと思うのでございます。しかし、この地方公務員共済組合の国庫負担の率等につきましては、国家公務員共済組合との均衡を従来考えて措置をいたしておりまするので、いろいろな観点から今後検討されました結果、国家公務員共済組合についても引き上げる必要があるというようなことになりますれば、私どもも当然それとのバランスを考えて地方公務員共済組合についても引き上げを検討をしなければならぬ。いずれにいたしましても、将来の問題としてそういう国庫負担の問題は検討すべき問題であろうというふうに考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/5
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006・永山忠則
○永山国務大臣 お説のように予算措置をとったということは、他の共済組合への波及を大蔵当局が非常に憂慮いたしたのではないかということが論議をされたことは承知いたしております。したがいまして、いま局長が申しましたように、国家公務員の長期給付の掛け金等の問題とからみまして、お説の点は十分ひとつ検討いたしたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/6
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007・細谷治嘉
○細谷委員 大臣にお願い申し上げておきたいのですが、百分の十五から百分の十六にしたいきさつ、法律を出さないで予算措置でいこうといったのは、大臣がいまおっしゃった他への波及ということをおそれてのことであろうと私は思うのであります。そうじゃなくて現に百分の十五を十六に法定したといういきさつもありますし、均衡上の問題から、やはり波及をおそれておるのじゃなくて、もっと積極的、前向きでこの問題は検討をし、他との均衡を失しないようにひとつ問題を処理していただきたい、対処していただきたいということを強く要望いたしておきたいと思うのであります。
第二点は、この地方行政委員会は四十八国会ごろから、とにかく立法府なんだから附帯決議をつけるということはおかしいのであって、むしろ国会が希望するならば、それはその場で法律としてきちっとやるべきだ、こういう意見もございまして、附帯決議をつける場合には非常に慎重に扱ってまいったわけであります。ですから、かりそめの希望的な意味における附帯決議はやめよう、こういうことで、この委員会は四十八国会ぐらいから附帯決議については慎重に検討してまいったわけです。ところで、その四十八国会におきまして、この地方公務員等共済組合法については四点ばかりの附帯決議がつけられておるわけです。そのうち地方公務員共済組合の短期給付については医療費の増加に伴って財政の悪化が起こって、組合員の負担の増加がウナギ登りに大きくなっておる、こういうことでありますので、負担の軽減あるいは財政の健全化、こういうことから国庫の負担を導入すべきである、こういう附帯決議が四十八国会でなされたわけであります。私ども社会党も今度のこの国会に、この問題についての国庫負担をひとつ二割に法定したいものだ。したがって現在の使用者、被使用者五〇、五〇負担というものを、ひとつ負担の軽減と、それから今日の経済状況にかんがみまして、折半負担の原則というのもある程度変えるのはやむを得ないじゃないか、こういうことで使用者五〇%、国庫二〇%、そうして組合員が三〇という法律案も提案いたして、昨日その趣旨を御説明いたしたわけでありますが、この趣旨は、四十八国会の附帯決議の最初の一項の趣旨と同一のものなのであります。一年間たちましたけれども、何らこれが前向きに解決しておりませんし、実は解決の曙光も見えておらぬというのが現実じゃないかと思うのであります。これについてどうお考えなのか、自治省のお考えをお聞きしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/7
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008・佐久間彊
○佐久間政府委員 昨年附帯決議をちょうだいいたしました点から、私どもといたしましても、この短期給付の赤字の問題につきましては真剣に検討をしてまいりました。そこで自治省といたしましては根本的な解決の問題と、それから当面応急的な措置の問題と、二つに分けて検討をしてまいったのでございます。根本的な解決の問題になりますと、ただいま御指摘になりましたような国庫負担をすべきかどうかということも含めて、しかも地方公務員共済組合のみならず、他の共済組合全体通じての問題になるわけでございますが、この問題につきましては、昨年社会保険審議会等の御意見も政府としては伺っておったわけでございます。社会保険審議会の昨年十月に出されました答申の中では、公務員の共済組合の短期についての国庫負担の問題については、将来の問題として検討すべきであるという趣旨の意見も付されておったのでございます。そこで、私どもとしては、これは将来の問題として引き続き検討をいたしたわけでございますが、この問題は地方公務員共済組合だけの問題ではございませんので、政府全体の問題として考えるということで、御承知のように今国会には臨時医療制度審議会の設置に関する法案を提案をいたしまして、この審議会で十分検討をしていただいて、その答申をまって抜本的な対策を講ずることにしよう、こういうのが政府全体の考え方でございます。私ども自治省といたしましても、根本解決はその審議の結果にまって考えたいというふうに存じておる次第でございます。
それから応急措置の問題でございますが、地方公務員共済組合の中で、特に短期の赤字について早急に対策を講ずる必要に迫られておる事情にございますのが市町村職員共済組合でございます。市町村職員共済組合の中で、相当赤字が多く出ておる組合がございまするので、それらにつきましては前に、いつぞやでございましたか、先生の御質問に対してもお答え申し上げたかと記憶いたしておりますが、連合会に調整資金というようなものを設けて、それによって、負担の特に高い組合に対して負担がそれ以上増高せぬように調整をしていくという方法を講じてはどうかということで、自治省としての案を持ちまして関係団体と御相談をいたしたわけでございます。遺憾ながら今国会で御審議をいただくという段取りまで運びませんでしたけれども、私どもとしては、この案をもとにいたしましてさらに検討をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/8
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009・細谷治嘉
○細谷委員 佐久間さん頭がいいものですから、私の質問しないことまで先ばしってお答えいただいたんですが、私はいまのこの問題は三つポイントがあると思うのです。
第一は、参議院のこの法案に対する附帯決議に書いてありますように「市町村共済における掛金の増高しつつある状況にかんがみ、調整資金制度等につき検討を加えるとともに、組合員の掛金率については、他の社会保険の保険料との均衡を考慮して過重とならないよう配意すること。」と、いま佐久間局長が後段でお答えした点です。市町村共済というのが非常に高率で、大体日本でも十以上の府県が千分の百をこえるような負担状況になっておる。これははなはだしい過重じゃないか。その過重というのを政管健保等は千分の六十五、こういうことにきまったわけでありますから、それにバランスをとったらどうか。その差額というようなものについては国で何とか考えてやるべきじゃないか。これは私が前回この委員会でも御質問申し上げた点、これが一つであります。
もう一つは、健康保険法の改正のときに附帯決議がなされて、来年度等において前向きでその具体化に努力するといっております国庫負担の定率問題、この定率問題につきましては医療保険制度の抜本的対策の際検討をする、こういうことで、衆議院の社会労働委員会も健康保険法を修正議決する際にこういう附帯決議がつけられたわけです。それでこの問題に関する参議院の議決も、国庫負担を導入することについては医療保険制度の抜本的対策の際検討をするということが附帯決議に出ておるわけで、これは第二の問題点であります。
第三の問題点はどういうことかといいますと、国庫負担の定率化という前段に、短期給付は非常に赤字で、そうして負担が非常に過重になっておりますから、何らかの暫定的な措置として、過渡的な措置としてこの国庫負担というのを導入すべきだ、こういうふうに私は考えるのであります。
いま申し上げたように、そういうふうな三つあるわけですね。国庫負担の導入、国庫負担の定率化それから全国平均あるいは政管健保より非常に高い掛け金を持っておる市町村共済の問題についてどうするか、こういう三つの問題があると私は思うのです。自治省は、私が考えている三つの問題があるとお考えなのかどうか、お尋ねします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/9
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010・佐久間彊
○佐久間政府委員 三つの問題はあると存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/10
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011・細谷治嘉
○細谷委員 三つの問題があるということは確認したわけでありますが、そうしますと、私が申し上げました過渡的といいますか、国庫負担の定率化というものは当然医療保険制度の際に抜本的な検討の一環としてやられるということは、これは私も理解するのでありますが、その過渡的な措置として、今日の実情にかんがみて国庫負担というものを導入するということで、前向きで検討をすべきだろうと思うのでありますが、これはいかがですか。短期給付ですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/11
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012・佐久間彊
○佐久間政府委員 国庫負担の定率化の問題と、暫定措置としての国庫負担の導入の問題と、先生のおっしゃいますように一応分けて考えることはできるわけでございますが、ただ政府部内の受け取り方といたしますと、いずれにしても国庫負担を導入するということになるわけでございます。そこで、短期給付は従来使用者と被用者との折半負担というたてまえでまいっておるわけでございますので、そこへどういう形であるにせよ国庫負担を導入することがいいかどうかということになりますと、これはやはり現行制度に対する根本的な問題になりますので、その点につきましては私どもとしては前の定率化の問題とやはり同様に、医療保険審議会の御審議に待ちたいという考え方でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/12
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013・細谷治嘉
○細谷委員 先ほども申し上げましたように、私は今日の負担状況にかんがみて折半負担という原則はあくまでも守ろうとすることは誤りだ。もう一つは、やはり国庫負担というのを導入していかなければいかぬ。こういう二つの原則が貫かれなければならぬと思いますけれども、ものごとは一気に理想どおりにいくわけではないわけだ。ないわけでありますし、今日の地方財政の実態あるいは組合員の掛金率の増高という観点からいって、何らかの国庫負担というものが導入されれば、折半負担の原則があっても地方財政の負担というものも軽くなるし、それから組合員の個々の負担も軽くなるわけでありますから、今日の実態からいくと当然考えてやるべきだと私は思うのです。これはひとつ大臣、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/13
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014・永山忠則
○永山国務大臣 本問題は、医療保険制度の基本的な問題といたしまして抜本的な対策を打ち立てるべく、政府は臨時医療保険審議会等を設けてやるというような態度を示しておりますので、十分ひとつ対策を抜本的に講じまして、お説のような点を検討をいたしたいと考えるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/14
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015・細谷治嘉
○細谷委員 大臣、抜本的なことは必要でありますが、臨時医療保険審議会も、今度国会に法案が出ておりますが、成立するかどうかもわからないという現況であります。一方、地方財政というのは破綻に瀕しておりますし、各人の負担というものも非常に高いわけであります。さらに市町村共済においては、高い上に非常な高率の掛け金を課せられておる、こういう実態でありますから、それは自治省としては責任をもって、完全な、抜本的な形でないにしても、過渡的な措置としてでも具体的にこの問題に取り組むべきだと私は思うのであります。調整金制度について千分の二くらい、三億六千万円程度の金額を考えてやられたようでありますが、この制度については組合側も組合員側も非常に強く反対をしておるのです。ですから、今度の国会には法律は出なかったのでありますが、来年になったからといって私は実現する可能性はないと思う。この問題についても、むろん具体的にどうすべきかということは自治省の現在の考えにこだわらないで、組合なりあるいは組合員の意見も聞いて対処していく必要があろうかと思いますが、その調整金ばかりじゃなく、私が申し上げました抜本的な結論を出す前の過渡期的な措置としての国庫負担の導入ということもひとつ考えてやる、そういうものを最終的に抜本的な過程の中において解決、解消していく、こういう姿勢が必要であろうと思うのでありますが、大臣、そういう考え方に賛成できませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/15
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016・永山忠則
○永山国務大臣 お説のように、抜本的対策を政府は必ず実現をしなければならぬ時期に来ておると思うのでありますが、この抜本的措置ができない場合におきましてはお説うのような考え方、いわゆる政府資金導入等についても十分検討をいたしたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/16
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017・細谷治嘉
○細谷委員 終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/17
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018・岡崎英城
○岡崎委員長 本案に対する質疑は他にありませんか。——なければ、本案に対する質疑はこれにて終了いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/18
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019・岡崎英城
○岡崎委員長 これより、内閣提出、参議院送付にかかる地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を討論に付するのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/19
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020・岡崎英城
○岡崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/20
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021・岡崎英城
○岡崎委員長 この際、森下元晴君、秋山徳雄君及び門司亮君から、三派共同提出をもちまして、本案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されておりますので、本動議を議題とし、その趣旨説明を求めます。森下元晴君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/21
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022・森下元晴
○森下(元)委員 ただいま議題となりました地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、日本社会党、民主社会党の三党を代表して、その提案の趣旨を御説明申し上げます。
まず、附帯決議の案文を朗読いたします。
地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行にあたり特に左の諸点に検討を加え、すみやかにその実現をはかるべきである。
一、地方公務員共済組合の短期給付については、医療費の増加に伴う財政悪化及び組合員の負担増加の現状にかんがみ、これが健全化及び組合員の負担の緩和をはかるため、国庫負担制度について検討すること。
二、市町村共済における掛金の増高しつつある状況にかんがみ、組合員の掛金率については、他の社会保険の保険料との均衡を考慮して過重とならないよう措置すること。
三、年金のスライド制の運用については、実効ある具体的方策が早急に講ぜられるよう適切な配慮をすること。
四、地方議会議員の在職期間については、都道府県、市及び町村相互に通算できるよう検討すること。
右決議する。
まず、第一点につきましては、最近における医療費の急激な増加は、地方公務員共済組合についてもその財政収支を悪化させ、組合員に過重な掛け金負担を余儀なくさせており、このまま放置いたしますならば、短期給付制度は崩壊のやむなきに至るおそれなしとしないのであります。かかる現状にかんがみ、国は、社会保障の見地に立脚し、早急に国庫負担の導入による強力な財政措置を講ずる必要があると考えるのであります。
次に、第二の点は、第一点に述べましたところと密接な関連を持つものでございまして、市町村共済のうちには四十一年度の短期財源率が千分の百をこえるものがかなり出てくるものと予想されており、この結果、これらの組合員の掛け金負担も必然的に著しく重くならざるを得ない次第であります。そこで、組合員の掛け金率については、他の社会保険たとえば政府管掌健保であるとか組合健保、さらには国家公務員の共済制度の保険料との均衡を考慮して過重とならないよう措置すべきものと考えるのであります。
第三点につきましては、このたびの改正において、国民の生活水準の向上、物価の上昇並びに現職公務員の給与改善等に即応して共済年金の額を改定する、いわゆるスライド制の採用が行なわれましたが、しかしこれは単に精神的規定にとどまっておりますので、早急に実効ある具体的方策が講ぜられるよう適切な配慮を要望いたします。
最後の点につきましては、御承知のように相当数の地方議会の議員について、たとえば市議会または町村議会の議員を退職後都道府県議会の議員となるといった事例も少なくありませんので、このような場合にそれぞれの在職期間が通算されることになりますならば、地方議会議員に対する退職年金制度は一そう改善されるものと考え、この通算についての検討を要望したいと存ずるのであります。
以上が、本決議案の趣旨であります。何とぞ御賛同くださるようお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/22
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023・岡崎英城
○岡崎委員長 本動議について採決いたします。
本動議のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/23
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024・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。本案に、森下元晴君外二名提出にかかる動議のごとく、附帯決議を付することに決しました。
この際、永山自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。永山自治大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/24
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025・永山忠則
○永山国務大臣 御趣旨を体し、善処いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/25
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026・岡崎英城
○岡崎委員長 おはかりいたします。
ただいま議決されました本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/26
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027・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
〔報告書は附録に掲載〕
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/27
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028・岡崎英城
○岡崎委員長 次に、閉会中審査申し出の件についておはかりいたします。
内閣提出にかかる都道府県合併特例法案、川村継義君外八名提出にかかる地方財政法の一部を改正する法律案、川村継義君外八名提出にかかる地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案、安井吉典君外九名提出にかかる公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案、阪上安太郎君外八名提出にかかる地方自治法の一部を改正する法律案、地方自治に関する件、地方財政に関する件、警察に関する件、消防に関する件、以上の各案件につきまして、閉会中もなお審査を行なうことができますよう、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/28
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029・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/29
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030・岡崎英城
○岡崎委員長 次に、本会期中調査のため設置いたしました固定資産税等に関する小委員会につきましては、閉会中もなおこれを存置し、調査を進めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/30
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031・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
なお、おはかりいたします。
本小委員会の小委員及び小委員長は、従前どおりとし、その辞任の許可及び補欠選任等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/31
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032・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/32
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033・岡崎英城
○岡崎委員長 次に、委員派遣承認の申請についておはかりいたします。
閉会中審査にあたり、現地調査の必要がありました場合には、委員長において適宜委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/33
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034・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
なお、派遣地、派遣期間、派遣委員の選定等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/34
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035・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/35
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036・岡崎英城
○岡崎委員長 次に、消防に関する件について調査を進めます。
質疑の通告がありますので、これを許します。細谷治嘉君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/36
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037・細谷治嘉
○細谷委員 大臣は御都合があるようでありますから、最初に主として大臣に対して質問をしたいと思うのであります。
百九十日という長い国会、そして、短期間でありますけれども、いままでの国会では常にそのときの事情に即応するような消防法等の改正法案が国会に出されて、審議されてまいったのであります。ところが、今度の五十一国会には消防に関する問題は一件もないわけです。この地方行政委員会も、毎週三回の定例日で、地方行政関係の問題を審議したのでありますけれども、消防問題の話というのはほとんど出なかった。しいて言えば、大臣の冒頭の施政演説の中で消防の問題について触れられた程度であります。ところが、一方、では消防の問題は非常に目的が達せられたかといいますと、そうじゃありません。御承知のように温泉が火事になって、相当たくさんの慰安、慰労の客がなくなったり、ビルの火災はひんぴんであります。西宮のタンクローリーの爆発、こういう大事故も起こっております。タンカーも何べんとなく事故を起こしておるのであります。そうして特徴といえばどういうことかと言いますと、最近の火災では死人が多いのですね。人命が失われるというケースが非常に多い。こういうことから言いますと、まさしく問題は山積していると思うのですよ。にもかかわらず、消防問題については何らこの国会では前向きの対策が講じられたと私は思わないのでありますが、これでいいとお思いになるのか、現在の体制で完ぺきだとお思いになるのかどうか、これをひとつまず大臣なり消防庁長官の所信を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/37
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038・松村清之
○松村政府委員 消防法の改正につきましては、昨年の国会におきまして、特に危険物を中心といたしました法令の大幅な改正をいたしたのでございます。それに基づいて現在いろいろ実施をいたしておるのでございまして、本国会が始まりますときには、特に今年は消防関係法令に改正の必要を認めなかったのでございます。そこで、今国会には御指摘のように法律の改正案を提案いたさなかったのでございます。
なお、ただいまお話しの昨年来起こっております室蘭のタンカーの火災あるいは西宮市のプロパンガス——これは消防庁の所管ではございませんが、プロパンガスの問題、それから本年に入りまして水上温泉あるいは川崎市のビル火災に伴うたくさんの死者を出しました問題、このような問題につきましては、それらの事情に基づきましてその後いろいろ検討はいたしておりますけれども、問題はむしろ法令の改正ではなくして、法令の範囲内でその関係者の注意なり準備なりあるいは訓練なり、こういうことが実は問題でございまして、法令の改正ということよりも、むしろそういった実際上の問題が私はそれらの問題に基因しているものと考えるのでございます。ただ法令上の問題が全然ないとは申せませんので、それらの点につきましては現在検討を加え、必要がありますのならば、いずれ国会に提案いたしたいと存じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/38
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039・細谷治嘉
○細谷委員 新聞に出ましたが、西宮のタンクローリーの事故とか、あるいはタンカーの爆発事故とか、あるいはビルの火災等々新聞に出て騒ぎになった事故ばかりでなくして、一触即発、紙一重で爆発を起こさなかったという例だってあるのですね。たとえば、四月二十五日に環状七号線で起こったタンクローリーの転覆、あたり一面は一キロくらいたばこを吸うのを禁止した。禁止したからといって、もしこれがLPGが漏れておったということになれば、西宮以上の爆発が起こったかもしらぬ。あるいは川崎市のLPガスのスタンドで、午前中少し残っておったのを空気中に放出しておいた。ところがたばこの火か何かで爆発して事故を起こした。幸い死人は出なかった。しかしいつでも大爆発になる可能性のある問題なんだ。おそらく長官は、LPガスは私どもの関係ではありませんとおっしゃるでしょう。火事になったらあなた方消しに来るのだ。人間も死ぬのですよ。人命を守っていくのが消防法一条の精神なんだ。そうでしょう。そうなってまいりますと、交通戦争といわれますけれども、いまはどうも火事戦争ということばが当てはまるくらいに、本年の火災の顕著な特徴というのが出てまいっておると思うのですよ。ですから、あなたは消防法の改正は必要があればやると言っておりますけれども、新聞によりますと、建設大臣は、もう消防庁にまかしておってもいかぬ、もっとひとつ建築基準法をぴしゃっと直そうじゃないかという改正への動きを顕著に示しておるようであります。運輸省も、昨日の新聞によりますと、港湾のものについて、いまは十万トン以上のタンカーがあるのに、せいぜい一万トンから二万トンのタンカーの火災にしか対応できないから、新型の一隻一億五千万くらいかかるような港の守りをする船もつくろう、こういうことをいっておるのであります。防衛庁ですらも松野長官は、第三次防計画の一環としてひとつ科学消防隊を防衛庁に置こうといっておりますよ。こういうふうに消防というのが一体どこに中心があるのかわからなくなっている原因というのは、私は現在の消防庁の無力にあると思うのですよ。消防法については欠陥がないのだ、欠陥があったら、あるいは事情に即応するような必要が起こったらあらためて出しますと言うのですが、私はあとで小さいことについて具体的に欠陥があるということを指摘しますが、そういう態勢になったということはたいへんなことだと思うのですよ。消防というのはやはり消防庁が責任を持ってやるべきことである。各省の協力を得ながら、消防の専門家が専門的な観点から予防と防火、人命の尊重をしていく、こういう体制をつくり上げなければいかぬと思うのでありますが、著しく消極的である。ここに私は問題があろうと思うのでありますが、大臣、どうお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/39
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040・永山忠則
○永山国務大臣 全くお説のとおりに考えておるのでございまして、これが予防あるいは防火、国民協力体制、さらにまたその一環として建築基準法の問題、あるいは消防施設の整備、あるいは消防団員の活動に対する経費、あらゆる面において総合的に、抜本的に措置をしなければならぬという重大なる時期に直面をいたしておるのでございまして、本年の火災の様相を見ますのに、これはきわめて高度化して、火災がまた多くの死人を呼び起こしてきておるような点から見まして、旧来の隋性的な考え方ではこの問題は解決することはできないと考えますので、ただいまのお説を十分胸に刻みまして、対処することに全力をあげていきたいと考えておるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/40
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041・細谷治嘉
○細谷委員 全力をあげたいという大臣の御言明、お気持ちはわかるのでありますけれども、時間がありませんから、予算の内容等についてはあまり詳しく触れませんけれども、予算だって、科学消防の予算というのは二億五千万円。昨年は二億円。物価の値上がりからいくと、これは後退しているのです。二億五千万円のうち三千万円はヘリコプターを一台買うのだ。その他の消防力というのは実質的には後退している。一般の消防力の整備も七億五千万円。昨年は七億円。実質的には後退しております。ですから、大臣、前向きで一生懸命やると言いますけれども、事実がそうなっておらないところを私は非常に憂慮しておる、こういうことであります。
ところで、長官が先ほど、法令は十分だ、こう言っておりますが、私はどうしても理解できない点がありますから、大臣、大きな問題ではありませんけれども、こんな問題があるということを十分頭に入れて、そういう姿勢なんだということを私は申し上げたいわけですから、時間の許す限りお聞き願いたいと思うのであります。
LPガスについて、松村長官、これは可燃性の高圧ガスなんです。通産省がやるのはあたりまえなのですが、なぜ消防の面からチェックすることができないのか。あなたは話してみると言いましたが、その後一向話が進んだように聞かない。端的に言うと、西宮のタンクローリーの事故があったときに、打ち合わしたのはどこかといいますと、通産省と運輸省です。そうでしょう。あなた方はオブザーバーで行っただけでしょう。消防の関係からは一言も言えないでしょう。それで一体消防庁長官として責任が持てますか。話はどういうふうに進んだのですか。お聞かせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/41
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042・松村清之
○松村政府委員 この問題は、昨年の国会の決議にもございましたし、またいつか御質問がございましたときにお話し申し上げましたように、LPGの問題は何らかの形で、少なくとも現地の消防機関が関与できる法令上の根処がほしいわけでございます。いま実質的にいろいろな方法でやっておりますけれども、法令的にもそういう準備がほしいわけでございますが、ただ、お話しのように、事が通産省の所管の問題でございます。それでこれにつきましては、私どもまた大臣からもお話を願つたのでございますが、なかなか権限の問題というようなものを解決いたすのには時日を要するわけでございます。そこで、私どもは少し方向を変えまして、プロパンガスに限らず、その他の消防庁の所管しておる危険物につきましてもいろいろ検討を要する事柄があるのでございます。それで、ともかくこの危険物全体について今後いかに規制をしていったらいいかという問題を、消防審議会においていま検討していただいております。そこでこの消防審議会で検討が終わって何らかの成案が出ましたら、それに共基づきまして、当庁の所管の問題についてはもとよりでございますが、他省の所管問題につきましてもあらためて交渉をいたすつもりにしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/42
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043・細谷治嘉
○細谷委員 大臣、いま長官はああおっしやるのですけれども、私は二年前から聞いておるのですが、一向進んでいないのです。いい例が、今度亀山小委員長を中心にして、二年間にわたって風俗営業をどう直すべきかということについて検討をした結果、成案が得られたわけなんです。その成案というのはどういうことかといいますと、いままでは公衆浴場なんということになりますと厚生省の所管であって、風俗営業法ではチェックできなかった。旅館業法というものでありましても、これについては浮世風呂とかなんとかあっても、これはチェックできなかった。ところが、もちはもち屋という形で、そういうものは従来の所管省でやってもいいけれども、風俗営業という問題については風営法という面からチェックしていこう。こういう官庁のなわ張り争いではなくて、お互いに何か補完し合うという形の成案が地方行政委員会でできた。私は非常に大きな意義、進歩をそこに見出すわけでございますが、LPGというものは高圧ガスでございます。高圧ガスというものは、可燃性のもの、爆発性のもの、不燃性のものといろいろあるわけでございますけれども、高圧ガス問題というのは、技術でございますから、通産省がやるのがあたりまえでございますけれども、火災の場合は、消防庁が消防法からチェックしていくという政治の姿勢、あり方、機構、これが私は必要であろうと思う。私は消防庁長官に、かつて池袋でアンモニアのボンベが爆発したときに、アンモニアは消防法の別表に載っていないから、何も消防庁長官は行かぬでいいと言ったら、人命の危険がありますから行きますと言いましたが、人の管轄に手を出すなということを言ったことを覚えておりますけれども、やはり各省庁相協力しつつ、その専門的な分野を生かしていく、こういう体制が必要であろうと私は思います。消防庁長官は努力しているのですが、なかなか解決できないようでありますが、大臣、そういう風営が一つのいい例だと思いますから、ひとつ努力していただきたいと思うのでありますが、大臣の御姿勢を承りたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/43
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044・永山忠則
○永山国務大臣 高圧ガスの問題につきましては、その取り扱いに対して閣議で、消防庁との共管を強く推進をいたしておるのでございますが、いまだ十分な結果を見ないので、各省のなわ張りのいかに強いかということを私はいまさら非常に痛感をしておるのでございます。おことばをいただきまして、さらにひとつ問題を解決すべく努力をいたしたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/44
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045・細谷治嘉
○細谷委員 通産大臣は世間では大物大臣といわれておるのでありますが、やはり筋を通して負けないように、大物大臣としての自治大臣としてひとつ成果をあげていただくようにお願いいたします。
ところで、松村さん、あなたは現行法で大体完璧だと思っておるようでございますが、危険物の規制に関する政令の別表はきわめて不完全だと私は思うのです。別表を見ますと、過酸化物B、それから消防法別表第三類の危険物、これについての対策は一種、二種、三種、四種、五種とありまして、この五種のところに乾燥の砂だけだ、あとは対策はありません、こう書いてある。今度は自治省令の危険物の規制に関する規則を見ますと、別表第2に「対象物に対する能力単位」「電気設備並びに第四類及び第六類の危険物を除く対象物に対するもの」、四類と六類は除かれております。その他のものは水をひっかけていいという。それで別表第三類というのは何かというと、金属カリウム、金属ナトリウム、カーバイト、生石灰——水をきらうものです。水をひっかけたらたいへんですよ。それが水をかけなさいと書いてあるのだ。この政令のほうのあれには、第三類の危険物については乾燥の砂だけですよと書いてある。そして今度は規則のほうの別表二を見ますと、金属ナトリウムに水をひっかけなさい、これは正しいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/45
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046・松村清之
○松村政府委員 私のほうの専門の技師に聞いてみますと、法令上問題はないようでございます。ただ危険物の規制につきましては、先ほども申しましたように、ただいま消防審議会で全面的にあらゆる観点から検討をいたしておりますので、それによりまして改むべきところは改めてまいりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/46
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047・細谷治嘉
○細谷委員 どこが正しいのですか。専門の人、答えてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/47
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048・矢筈野義郎
○矢筈野説明員 お答えいたします。
政令のほうの適応表は、第三類あるいは第一類の過酸化物Bについては、水をきらいますので、適応する消化設備はないということでございます。それに基づいて、規則のほうの能力単位というのは政令の適応表を受けた能力単位でございまして、全然第三類関係には能力単位は及ばないということでございます。なお、消火設備についての、特に消火器についての規格は省令で規定されておりまして、第三類等の水をきらうものについては能力を与えておりません。そういう意味において、法令上は正しいという解釈をしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/48
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049・細谷治嘉
○細谷委員 危険物の別表の第三類は水を全部きらうでしょう。政令の別表には、第三類の危険物には乾燥した砂しかできないと書いてある。あとは全部書いてないですよ。規則になりますと、金属ナトリウムに水をぶっかけていい、カーバイトに水をぶっかけていいという表になっているでしょう。どっちが間違いですか。私は不十分で、間違いがあるんじゃないかということを指摘しているのですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/49
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050・矢筈野義郎
○矢筈野説明員 政令のほうでは、第三類みたいな水をきらうものについては何ら適応する消火設備がないということをはっきり言っておるわけでありまして、それに基づいて、適応のあるものについての能力単位を規則で定めておるのであって、もともと適応性のないものについては及ばないという解釈でございます。ですから、第三類の危険物については能力単位がないわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/50
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051・細谷治嘉
○細谷委員 第一種、第二種、第三種、第四種、第五種とあるわけだな。五種となるとだんだん軽くなっていくでしょう。第一種というのは著しく危険、第二種は著しいがとれた危険、こういう意味でしょう。そうなってまいりますと、あなたのほうは政令の別表については誤りがないんだと言うけれども、私は不十分だと思うのです。なぜこういうものについては第五種の乾燥砂しかマルがつかないのか。ほかの対策もやはり示すべきですよ、政令ですから。それから規則の第三類、水をかけろと書いてあるでしょう、金属ナトリウムに。そうじゃないですか。「電気設備並びに第四類及び第六類の危険物を除く対象物に対するもの」というのでありますから、第三類は入るでしょう。第三類とは何か。金属カリウム、金属ナトリウム、カーバイト、生石灰、こういうものでしょう。これに水をかけていいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/51
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052・矢筈野義郎
○矢筈野説明員 それは危険物政令二十条に基づきまして規則が生きるわけでございますので、危険物政令の二十条では政令の別表で示される適応性のあるものだけを設置しなさいとなっておりますので、第三類に対して水をかけるような消火器を置けということにならないわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/52
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053・細谷治嘉
○細谷委員 もう一ぺん言ってください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/53
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054・矢筈野義郎
○矢筈野説明員 危険物政令の二十条で、政令の別表で規定される適応性のある消火設備を危険物に関してはつけなさいということになっておりますが、この政令の別表では、禁水性の物質には適応する消火設備がないのでかけるものがないということで、規則のほうではあえて能力単位の第五種の消火器について表を出しておりますけれども、もともとの政令において適応性がないので規定する必要はないということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/54
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055・細谷治嘉
○細谷委員 二十条とかなんとか持ち出して……。時間がありませんから、私もそこまで調べてきたのだけれども、水をかけていいですか。この表をありのまま言えば、危険物の別表第三のあれに水をかけていいことになるでしょう。どうですか。水槽付ポンプ……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/55
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056・矢筈野義郎
○矢筈野説明員 消火器については検定上の規格において単位を付与しておりますが、その単位については禁水性の物質について与えておりませんので、水をかけるということは当然禁止される結果になると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/56
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057・細谷治嘉
○細谷委員 禁止されるならば、第三類なら第三類を入れたらどうですか。四類六類、を除いてほかのものはいいというわけでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/57
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058・矢筈野義郎
○矢筈野説明員 四類、六類以外のものについて、一般化作用の単位を与えていて、禁水性の物質については単位を与えていないということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/58
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059・細谷治嘉
○細谷委員 どうもはっきりしないのですけれども、この表以外のものは適当だということですね。間違いはないのだとおっしゃる。しかしこの表をまともに読めば、第三類にも水をかけていいとだれも思いますよ。いまはもうこれ以上言いません。私はこんな、ずっと読んでいって誤解を及ぼすような、これはおかしいと思うのだ。だれでも金属ナトリウムに水をかけなさいとこの表を読みますよ。長官、一体、あとでもまた消防設備士等で質問しますが、消防法がある、施行令がある。消防法を受けて危険物に対する政令がある。そうしてその上に自治省令という規則があるのだな。その中を見ますと、体系的にいって私は非常におかしいと思う。炭鉱爆発が非常に起こったときに、法律でなくて重要な問題を全部政令に送ったところに災害の原因があるのじゃないか、こういわれておりましたが、一番重要な危険物については、これは政令にいっておる。法律のところはただ条文があるだけ、政令にいっておる。そうしてその政令の中あるいは省令の中で危険物取扱主任なんというものが出てくるわけだな。この体系というのは、私は非常に混乱しておると思う。いま私が別表を問題にしたように、非常に混乱しておるのだと思うが、政務次官、大臣いらっしゃらないが、こんなことでは、どうも体系上おかしいと思うのですよ。これはいかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/59
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060・松村清之
○松村政府委員 御指摘の問題、もっともな点もございますが、実はこの危険物関係には技術的な問題、それから時の移り変わりによりまして改正しなければならない問題、こういう問題が多うございますので、法律でそういうものを規制しておりますと時期を失することにもなりかねませんので、政令、省令というものに委任するような措置をとっておるのでございます。私どもはいまの法律でも、たとえば危険物の種類なども法律によってきめておりますけれども、これなども今日から考えれば政令等できめるような方式に移るほうがむしろ妥当なのではなかろうかというふうにすら考えております。技術的な点、時とともに改正を要する点、そういうことをにらみ合わして政令以下に委任した、こういうような事情でございます。しかし、法律できめるべきようなことが政、省令等に委任されておって不適当な個所がございますれば、今後改めるのにやぶさかではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/60
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061・大西正男
○大西政府委員 いま御質問の点につきましては長官からお答え申し上げたとおりでございますが、なお、いまの法律あるいは政令、省令その他規則などの関連体系等につきましては、これは法律技術上の問題でございますから、御質問の点に対する解釈につきましては技官から申し上げたとおりであると思うのです。ただ、体系上そうであっても、これを末端におきましてそれらの体系に対する解釈をする場合に誤解を生ずるということは、実際問題としてその誤解が非常な危険を招来することにつながるわけでございますから、そういう誤解の生じないように、立法技術上の問題でございますけれども、これを何人が読んでも一見して直ちにわかるようなことにしておくべきだというふうに考えます。したがいまして、そういう点についてはもちろん行政指導をしていると思うのでございますけれども、なお、それを読んで直ちにその易で理解をされるような、そういうことに対するくふうの点において十分でない点があるといたしますならば、その点については今後十分検討をし、留意をし、そしてそういう誤解を生ずることが一点もないように努力をいたすべきだと考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/61
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062・細谷治嘉
○細谷委員 政務次官、私は松村さんが官僚的にものを言っているとは思っていない。しかし、法律があり、政令があり、その政令は法律の中の危険物だけは引き抜いて政令をつくる。その下にまた自治省令という規則があるんだ。その規則の中には——ちょっと例をあげて申し上げます。体系的にめちゃくちゃだ。危険物の規制に関する規則第四十九条に「危険物取扱主任者免状」というのがあるわけだ。けっこうですよ、これは。資格がないと危険物は扱えないのですから。それが甲種と乙種がある。その甲種の——私はこの規則を読んで驚いた。第五十五条、「甲種危険物取扱主任者試験科目は、次のとおりとする。一 基礎物理学及び基礎化学 イ 危険物の取扱作業に関する保安に必要な高度の基礎物理学」高度の基礎物理学ですよ。「 ロ 危険物の取扱作業に関する保安に必要な高度の基礎化学 ハ 燃焼及び消火に関する高度の基礎理論二 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 イ すべての種類の危険物の性質に関する高度の概論 ロ 危険物の類ごとに共通する特性 ハ 危険物の類ごとに共通する火災予防及び消火の方法」と書いてある。甲種の「高度の基礎理論」と「高度の概論」を持った——たいへんなものが出てきておるわけだな。これは政令でないですよ、省令ですよ。この人がいなくては危険物の取り扱いはやれないわけだ。この五十五条を読むと、大学の教授でも「高度の」ということになると、ちょっと行きつかないようなあれですよ。これを自治省令なんて一片の規則でやっていいのですか。片や、あとで出ますが、去年の法律で改正になった消防設備士——消防設備士というのは、これからの近代消防という形でビルや何かに消防設備士ができた。これは法律に基づく政令できておる。これのほうがたいしたものですよ。前のを省令でやっていいですか。「高度の」——おそらく私は消防庁の予防課長だってこんなものを試験する資格はないと思うのだ。この五十五条のような書き方をしておいたら、何でもかんでも「高度の」「高度の」最高のだ。こういうことを書いておいて——これは規則なんですよ。乱しておらぬですか。おかしくないですか。消防設備士というと今度十一種類に分けた。避難器具は避難器具の専門でその免状をとりなさい。甲種の消防設備士は五種類ある。整備のほうを合わせると十三項目。そうしてどうかというと乙種のほうは七種類ある。法律に基づく政令でやったものは、めちゃくちゃに分断してあるのだ。そうして避難器具をやっている人は消防設備のほうはほかの免状を——五種類に分かれておるし、乙種は七種類に分かれておるのだよ。ところがこちらの規則では、大学教授も及ばないような五十五条の規定をやっておる。これで体系的にきちんといっておるとお思いですか。私はめちゃくちゃだと思っておるのだ。政務次官どうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/62
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063・松村清之
○松村政府委員 こういう試験科目につきまして規則で定めておるということにつきましては、法律的には間違いないと思いますが、いまお話しのように、その他の問題と勘案いたしまして不適当なものでありますれば、今後検討いたしてみたいと思います。設備士の問題とこの危険物取扱主任者の問題、危険物のほうにも、設備士のほうにも試験科目があるのでございますが、この表現につきましては、特に、私その規則をつくりますときに注意いたしまして、ことば等も常識的にわかるようなことばにいたしまして、こういう「高度の」とかなんとかいうことばを避けるようにいたしたのでございます。ただこれは以前のものでございますので、これらの点につきましても必要がありますならば検討いたしまして改正をするのにやぶさかではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/63
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064・細谷治嘉
○細谷委員 政務次官、ぼくはずいぶんおかしいと思っておるのです。だから火災が起こると思う。抜け穴ばかりですよ。めちゃくちゃで、これはわからないようにできておるのだ。それで消防設備士というのは昨年、とにかく火災を予防するためには設備を重視せなければいかぬという形で、消防設備士でなければやれないものが十一あるのだね。それからそれに整備が二つありますから十三に分かれておる。それで先ほど申し上げたように、甲種は五種類免許を持たなければ、一類の免許しか持たぬということになるとスプリンクラー設備、その程度しかやれないわけです。とにかく避難用具でしたら救命袋か何か、それの専門家ですが、わざわざ試験を受けて一人前でビルの設計——設計は条令がありましたけれども、法律で除かれたんだから設計はできない、工事ですが、いろいろの専門家がなければやれない。一人では五つの免許、あるいは乙種のやつは救命袋だけをやるなんという、そんなやつで試験をとる、この官報によるとちゃんととるんだね。めちゃくちゃ分けたのは、消防じゃなくてどうも消防設備士という消防庁の顔立てと、手数料を取るためにこれはやったようなものだ。どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/64
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065・大西正男
○大西政府委員 消防設備士の問題でございますが、いろいろの資格を要するということについて御質問でございますけれども、御承知のように最近は建築構造その他科学上のいろいろの設備などが発達をしてまいりましたので、昔のままの考え方ではいかず、火災の防止あるいは消火といったものにつきましてもいろいろの深い知識と技術と実技を要することになりますことは当然のことだと思うのでございます。そこで、それに即応するためにいろいろの資格を持ってもらう。これがすなわち新しい時代の火災を少なくしていくためにどうしても必要なことだと思うのでございます。
そこで、御指摘のスプリンクラーにしましても、これは電気設備という点から考えるならばそれだけのことでありまして、電気工事に従来必要であった、それだけを設備するためだけの点から考えるならば、従来の資格だけでもけっこうだと思うのでございますけれども、そのスプリンクラーが必要なときに必要な機能を発揮しないならば、これは何にもならないのでございまして、したがってそういう点からいいますと、特に消防、消火という面からこの問題をもう一辺違った視角から見てみる必要があるのではないかと思うのでございます。したがって、単に電気工事をするというだけではなくて、それが消火に役立つための観点からの資格というものがやはり必要になってくるのではないかと思います。ただ電気工事をされる方が従来そういうことができておったのに、今度消防設備士の省令によりまして一つそういう別の資格を得なければならぬ。そうすると、従来そういう事業に従事しておられた方に対してそれができなくなるじゃないかという問題があろうかと思いますが、その点につきましては実際に役立てばいいのでございますから、従来やっておられた方々についてはそういう点は十分に考慮をして、その資格を判断する面におきましても、過酷といってはことばが悪いですが、そういうことのないように配慮をしていきたいというのが考え方でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/65
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066・細谷治嘉
○細谷委員 少しことばがきたないのですけれども、この政令を読むと、甲種の設備士は資格をもらおうとすると、試験を受けるために手数料を千五百円出さなければいかぬ。乙種が千円です。今度は免許をもらおうとすると五百円かかる。そして大学の卒業生があわ消火設備の第二類の免許をもらいます。大学を卒業して最高の学問をした人が、千五百円払って、五つとるには七千五百円試験料を納めなければいけないわけである。それに五百円かかるから五、五、二十五で一万円要るのですよ。それで何かというと、大学を卒業して試験料を払って試験を受けて、どういう試験官か知りません、どういう試験官か知らぬがおそらく最高の、超最高のあれを持った人が都道府県におるのでしょう。そうして金属製避難はしご、救助袋または緩降機の免状をもらいました、私はこれだけの免状を持っております、そんなばかなことありますか。消防設備士は、次官が言ったように、今日のビルの火災というものについては、消防上のやはり予防設備が足らない、スプリンクラーとかいろいろつけなければいかぬ、したがって、建築士が設計をするのに対して、消防の知識を持った設備士がそれをチェックして、この建築士が設計したビルディングは火災の場合にだいじょうぶか、そういうチェックをしていくべきだ、そういう意味で私は、自治法上の問題がございますけれども、都の条例のように設計というものも加えるべきだということを昨年主張した。出てきたものは何ですか。避難器具のために大学を卒業した人が試験料千五百円納めて、免状料五百円払って、一人前の消防設備をやるためには、ビルディングの設計をやるときには、へたをすると五種類あるのだから五人の設備士を呼ばなければいかぬ。避難はしごの問題だけで大学卒業して千五百円の受験料を出して試験を受けて、それで免許をもらうなんて、そんなばかなことがありますか。複雑にするばかりで何の実効もないと私は思うのですが、どうなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/66
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067・松村清之
○松村政府委員 設備士の資格の種類を分けることにつきましてはいろいろ検討の余地もあろうかと思いますが、ただいまでは、それぞれの専門によって、先ほど政務次官のおっしゃいましたように、消防用設備が円滑な機能を発揮するような工事ができる、そういうふうな資格を与えるために設備士をこしらえたわけでございますが、これにつきましていま手数料等の問題がございましたが、これは都道府県で試験をやるのでございますから、その試験がその手数料収入の中でできるように配慮をいたしまして値段をきめたわけでございます。そういうことでございますので、設備士はまだ試験もやっておりません。これから夏に、八月ごろにやりまして十月から発足するわけでございまして、現段階においてはいろいろ検討すべき問題も起ころうかと思いますが、これらにつきましては実績を見まして正すべきは正してまいりたい、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/67
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068・細谷治嘉
○細谷委員 消防体制を強化しなければいかぬわけですから、私は設備士の必要を認めているんだけれども、どうもこれを見ると消防庁は権力主義で、消防を楽しんでいるのではないか、こういうふうにも思うのです。しかし、時間がないから次に進みます。
法律的には整備されているというのですが、消防法施行令二十五条、「必要な器具に関する基準」、建設省の建築法にもあるわけでありますが、この二十五条の表を見ますと、六階以上の階、各階に分かれておるのですが、いろいろあるのですね。この「近代消防」という本に、ビルディングの火災の消防の実験をやった。フランスでやったのもある。おたくのほうでもこの間新宿かどこかで地下の火災実験をやったでしょう。実績もあります。時間の問題がある、時間の問題がありますが、一体ビルディングの六階から緩降機でおりられますか。この間神奈川大学で事故が起こったでしょう。演習をやったら学生が落ちて重傷を負ったでしょう。六階からロープ一本で、どこか縛るか知りませんけれども、大体おりられますか。しかもこの別表を見ますと、建物によって違いますけれども、三十人以上とか、三百人とか百五十人とか、緩降機一本で一人の人間を六階からおろすのに、うまくいったって一分くらいかかるでしょう。それに、五十人以上のところに緩降機一台置けばいい。火事は済んでしまいますよ。こんなことでいいのですか。労働省の基準を見てごらんなさい。国立病院の厚生省の方針を見てごらんなさい。この法律に書いてあるよりももっと進んだ、人の生命の安全を期そうという形で、もっとりっぱな避難器具も数もふやしてやっているのですよ。ロープ一本で五十人もおりるというなら、この火災実験は済んじゃいますよ。死んでしまいますよ。ロープで下がれませんよ。これでいいのですか。めちゃくちゃだと私は思うのだ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/68
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069・松村清之
○松村政府委員 まず、その避難器具につきましては、使う場所、それからどういう人たちがそれを使うか、そういうことによっていろいなろ種類があっても差しつかえないと思います。しかし病人だけおるようなところ、あるいは老人、子供だけおるようなところは、特殊の避難器具に限定しなければなりませんが、若い人たちだけ事務をとっておるようなビルでは、私はロープ一本でもまさかのときには役立つと思いますが、それはそれといたしまして、いま御指摘の二十五条の問題につきましては、実はきめ方が少し荒いような気がいたすのであります。これは法令できめてありますのは、結局最低限度でございますから、強制するわけでございますから、どうしてもできるだけ低い基準にならざるを得ない。しかし人命に関することですから、それ以上にできるだけのことはしてもらいたいわけでございますが、法律で強制するからには、やはりそのときの、その時代の実情に即した最低基準ということにならざるを得ないのでございます。しかしその後いろいろな事情も出てまいりましたので、実はこの二十五条につきましては、もう少しきめをこまかく規制するようにいま検討いたしておる最中でございます。成案を得次第、これは政令でございますから、政令でもって綿密な規定に直していきたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/69
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070・細谷治嘉
○細谷委員 消防庁があります人事院ビルは最低基準を守っておりますか。各官庁たくさんありますが、最低基準を守っておりますか。私は、最低基準を守っているのは、おそらくいまの衆議院と参議院の会館三つくらいしかないと思うのだ。あなたのおひざ元が、最低基準、最低基準と言っておりますが、最低基準を守っておりますか、お答え願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/70
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071・松村清之
○松村政府委員 消防庁はビルの一部を借りて住んでおります。そこで消防庁に関する限りは、避難設備に限らず、その他の消火器等の消防用設備も法令に間違わないようにいたしておりますが、私どもの住んでおりますビル全体、あるいはほかの省については問題がないことはございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/71
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072・細谷治嘉
○細谷委員 問題がないことはございませんなんてことで——私は心配しているから言っているのですよ。あなたをいじめるつもりで言っているのじゃないですよ。新聞でも書いてあるように、指摘してあるように、中央官庁どれを見たって、最低基準を守っているものはない。最近できた衆議院と参議院の三つの建物くらいです。あとは全部法律違反だと私は思うのです。最近の火事の多いのは新聞にも出ておりますが、文化財もどんどん焼けております。最低の基準すら守っておらないのですよ。二十五条が最低だって、最低の基準すら守っていない。最低の基準を検討する用意がありますといまあなたはおっしゃったけれども、その最低の基準すらも守っておらぬ。この間どこかの文化財が焼けた、東京消防庁が調べてみたら、最低の基準を守っているのはほとんどない。向こうのほうは、最低基準を守るのは金の問題ですという。消防庁は、いやこれから最低基準を守らせるように、今度はふんどしを締め直してやりますという。年じゅうそれを繰り返している。それじゃだめですよ。いま言ったように最低基準がおかしい。しかも最低基準における避難器具の選び方がおかしい。その上に最低基準を守っておらぬというのですから、これはビルの火災になったらみな死ぬ。人命尊重なんというかけらすらもないと私は思うのですが、次官、もうこれ以上詰めなくてもいいと私は思うのです。何とかしなければいかぬです。法律の最低は守らせる。そしてその最低がまだ不十分さがあることははっきりしているのです。緩降機なんて、六階からだったら一分はかかりますよ。そうすると、五十人としますと五十分かかるのですよ。火事は五十分待ってくれるなんということはありません。大体二分か三分、五分で勝負がきまるのです。こんなばかなことがありますか。しかも他方、主管庁でない厚生省や労働省がもっと進んだ基準でやっておりますよ。おかしいでしょう。これでいいなんということは言えません。次の国会までにはきちんとしたものを、実情に沿うものを出す、こういうことをぴしゃっと答えてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/72
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073・大西正男
○大西政府委員 消防庁長官が先ほどもお答えいたしましたとおり、目下検討中でございますので、それから政令の問題でもございますから、できるだけすみやかに成案を得まして処置いたしたい、かように考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/73
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074・細谷治嘉
○細谷委員 やりたいことはたくさんあるのだけれども、門司先生もやりますし、時間もありませんから、きょうはここで打ち切っておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/74
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075・岡崎英城
○岡崎委員長 門司亮君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/75
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076・門司亮
○門司委員 ちょっと一つだけですが、いま最後に聞いたことが気になるのでありますが、検討中だからこれからおやりになるというのだけれども、御承知のように火事は焼けるだけではありません。最近の火事は、たとえばことしのうちでも川崎の金井ビルの火事で何十人ですか、焼け死んでおります。それからどこかの温泉地で二十何人か観光客が焼け死んでおります。こういう集団焼死——集団焼死というと悪いかもしれぬが、火事がたくさんあって、そして人命に及ぼすものがきわめて多い。これに対して消防庁はどういう施策を取り上げようとされておるか。こういうことは検討中だ、審議していますでは済まされない。きょう火事があって、またああいう事件が起こったら一体どうするのです。私は、検討中だの、それから審議会にかけていますなんというなまぬるいことで言いのがれされておるところに問題の所在があると思うのです。焼け死んでいることは事実です。あすにでもその対策が立てられなければならぬのです。一体いつそういう問題に対する正確なものを出されますか。私はこの機会にはっきりお聞きしておきたい。次官は御存じにならないかもしれません。大臣も知っておいでにならないかもしれないけれども、少なくとも長官はお知りになっておると思います。あの川崎の火災の現場の指揮をした消防署長並びに消防局長の意見をつけて私は消防庁に渡してあるはずです、現場のなまの声をそのまま。私は機会があれば申し上げたいと考えておったが、この意見は尊重すべきなんです。あなた方は想定でものを言ったって何にもなりはしません。想定と役人の考え方では、川崎の火事で十何人が焼け死んでおります。あそこにも消防法に書いてある救命袋もあれば緩降機もなわばしごもちゃんとあった。これがちっとも使われていないのです。備えつけておけばよろしいという規定では何にもならない。しかもそれらのビルの人というのはしょっちゅう出入りをしておる。毎月のようにその訓練をしておっても徹底しないので、備えつけておけばそれでよろしい、検査に行ったときそれがあればそれでよろしい。——私は川崎の火事に行って驚いた。ちゃんとなわばしごがきれいに巻いてある。それからそのなわばしごを使わないで、ほかのロープを伝わって隣のビルに逃げておる。なわばしごは現実にあるのに、これを使っておらない。ほかの方法で避難をしておる。しかも救命袋なんというものは、いまごろ始まったものじゃないですよ。私は古いことを言うが、明治二十一年の東京の吉原の火災について、そのときの状況をかいた絵を見てごらんなさい。ちょうどいまの救命袋と同じものがかいてある。これは明治二十一年にかいたんだから、いまごまかすわけにいかぬだろうと私は思う。そういう施設は昔からずっとあるのだ。ただ、それがどうしてああいう火災の際にほんとうに使用できないかというと、日ごろの訓練が足らないからだと思う。形式だけ整っておればそれでよろしい、この役人の安易なものの考え方がああいう問題を起こしておると思う。かぎがあかなかったから非常ばしごから出られなかったというあの旅館の問題。ここに非常口がありますよ、かぎはこうなっておりますよというようなことが、どうして一体徹底されないかということである。しかもあの状態を見てごらんなさい。ほとんど非常口まで行って、あかないというのでみんなそこで死んでいる。こういう問題がどうしてわからぬのです。私は、もう少し消防庁は真剣になってもらいたい。火災だけを防止するというよりも、最近は非常にたくさんの人命をなくしておる。これについてここで議論したって始まりませんが、それなら改正される法案をいつごろ出すつもりですか。臨時国会にでも出すつもりですか。あるいは来国会にでも出すつもりですか。準備ができているのですか。あなた方が、調査研究している、諮問委員会に諮問をしている、こう言っているうちに火事はどんどんあって、死亡者がどんどん出ている。私は、これほど無責任な話はないと思う。その時期をひとつこの機会に明らかにしておいてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/76
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077・大西正男
○大西政府委員 あとで長官からお答えいたしますが、いま私、検討中だと申し上げましたのは、政令の改正に関しまして、いわゆる最低基準でございますが、それをどの程度に上へ上げていくかということについての検討をいたしておるのでございまして、できるだけ早い機会に成案を得て、そうして政令として正式に公布をしていく、そうして実施をしていきたい、こういうことを申し上げたのでございます。
そこで、いまの門司先生の例をあげられました問題につきましては、先生の御質問の中にもございましたように、設備がしてあるのにそれを被災者が利用してない、こういう問題であろうかと思うのでございますが、これらの点につきましては、もちろん消防庁関係におきましては国民一般の火災に対する知識といいますか、思想といいますか、防火思想というものの普及ということに力を入れていかなくてはならぬと考えております。そこで、そういう点につきましては、大臣はしばしばこういうことを言われております。国民のそういう防火に対する組織というものを民間につくって、それらの人たちが相協力して同時に消防思想を発達させるとともに、訓練の点においても、みずからがみずからの危険を救うという方向を進めていかなくてはならぬということを言われておるのでございます。それらの点に対する具体的な問題につきましてももちろん検討中でございますが、できるだけ早くみずからの生命、身体、財産の被害を最小限度にとどめるように、お互いの問題でございますので、そういう思想をますます普及させ、訓練もできるようにしていかなければならないというふうに考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/77
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078・松村清之
○松村政府委員 政令改正の時期の問題でございますが、ただいま政務次官のお話しのように、できるだけ早くということでございますけれども、この秋、火災時節に入ります前に間に合いますように政令の改正をやっていきたい、かように考えます。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/78
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079・岡崎英城
○岡崎委員長 これより請願審査に入ります。
本委員会に付託されました請願は二百五十四件であります。請願日程第一から第二五四までを一括して議題といたします。
まず、審査の方法についておはかりいたします。
各請願の内容については、文書表で御承知のことでもありますし、また本日の理事会において御検討願いましたので、この際、各請願について紹介議員の説明聴取等は省略し、直ちに採否の決定に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/79
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080・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
これより採決に入ります。
先ほどの理事会において決定いたしましたとおり、本日の請願日程中第四ないし第五七、第六三、第六五ないし第六八、第七一ないし第七三、第七七、第八九、第一一八、第一三六、第一四九、第一五七、第一八一、第一九七、第二〇九、第二二〇、第二二一、第二三一、第二三二及び第二四〇の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決し、日程中第九五、第二四八又び第二四九の各請願は、いずれも議決を要しないものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/80
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081・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
残余の各請願は、いずれも採否の決定を保留いたしますので、御了承願います。
なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/81
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082・岡崎英城
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よつて、そのように決しました。
〔報告書は附録に掲載〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/82
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083・岡崎英城
○岡崎委員長 なお、今国会におきまして、本委員会に参考のため送付されました陳情書は、料理飲食等消費税撤廃に関する陳情書外八十四件でありますので、念のために御報告いたしておきます。
次会は、公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時四十七分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104720X04619660624/83
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