1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十一年六月六日(月曜日)
午前十時三十一分開議
出席委員
委員長 砂原 格君
理事 秋田 大助君 理事 加藤常太郎君
理事 上林山榮吉君 理事 佐藤洋之助君
理事 内藤 隆君 理事 畑 和君
理事 森本 靖君
綾部健太郎君 小渕 恵三君
金丸 信君 木部 佳昭君
小泉 純也君 佐藤 孝行君
徳安 實藏君 服部 安司君
本名 武君 中井徳次郎君
前田榮之助君
出席国務大臣
郵 政 大 臣 郡 祐一君
出席政府委員
郵政政務次官 亀岡 高夫君
郵政事務官
(大臣官房長) 鶴岡 寛君
郵政事務官
(大臣官房電気
通信監理官) 畠山 一郎君
郵 政 技 官
(大臣官房電気
通信監理官) 野口 謙也君
郵政事務官
(郵務局長) 長田 裕二君
郵政事務官
(電波監理局
長) 上田 弘之君
郵政事務官
(経理局長) 淺野 賢澄君
委員外の出席者
日本電信電話公
社総裁 米沢 滋君
日本電信電話公
社副総裁 秋草 篤二君
日本電信電話公
社総務理事 大泉 周蔵君
日本電信電話公
社総務理事 黒川 広二君
日本電信電話公
社営業局長 武田 輝雄君
日本電信電話公
社運用局長 藤川 貞夫君
日本電信電話公
社計画局長 宮崎 政義君
日本電信電話公
社施設局長 北原 安定君
日本電信電話公
社経理局長 中山 公平君
専 門 員 水田 誠君
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本日の会議に付した案件
公衆電気通信法及び有線電気通信法の一部を改
正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
第一五三号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/0
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001・砂原格
○砂原委員長 これより会議を開きます。
公衆電気通信法及び有線電気通信法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
質疑の申し出がありますので、これを許します。森本靖君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/1
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002・森本靖
○森本委員 この間、同僚栗原委員が質問をいたしまして、結局、祇園の問題については一応今後公社電話に移行する、こういうふうなはっきりした回答が大臣からありまして、あの問題については一応のけりがついたという形になっておるわけでございますが、そこで、この祇園問題については片がつきましたけれども、第四条の五号によりまする設置につきまして、郵政省から出ました資料を見てみますると、相当多くのものに対して設置を許可しておるわけでありますが、この中で、たとえば私鉄あるいは電力、こういう問題、あるいは八幡製鉄のように非常に大きな会社について許可をいたしておりますけれども、この中でも、やはりまだまだおかしいと思われるようなもので許可しておるのがたくさんあるわけであります。
そこで、第四条の第五号についてひとつ最終的に私は、こういうふうに考えてみたいと思うわけであります。
第四条の五号についての解釈は、「相互に緊密な関係を有する業務に必要な通信を行うため、」こういう意味は要するに、AとBが、これは通信を行なわなければならぬというふうに解釈する場合に、AとBの二者間における通信連絡のためにこれを設置するものである。そこで、AとB、AとC、AとDというふうにある場合に、そのAを中心としてのBCDと交換を行なうというふうなことは、この第四条の五号については不可である、こういうふうに解釈をするのが、第四条の五号の解釈の正当な解釈のしかたである、こういうふうに私はこの法律を解釈したいと思うわけでありますが、私が前にも申し上げましたように、この有線電気通信法の質疑応答の際における第四条の五号においては、そういう解釈が明確になっておりません。そこで、私は、こういう際に、この四条の五号についての解釈を明確にしておきたい、こう思うわけでありますので、私のいまの解釈について間違いがない、こういうことでございましたならば、間違いがないというふうに大臣から御回答願えればけっこうだし、何か間違いがあれば、間違いだというふうに御指摘を願いたい、こう思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/2
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003・郡祐一
○郡国務大臣 いま森本先生の御指摘のとおりに解釈をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/3
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004・森本靖
○森本委員 一応これで第四条の五号についての解釈は明らかになったわけでありますので、今後この問題についてのいろいろな紛糾を私は今後は来たさないというふうに考えまするが、そういたしますと、現在までの四条五号によるいわゆる許可したものが、いろいろでんでんばらばらの許可をしておりますので、ひとつこれはただいまの解釈の方向によりまして、この有線電気通信法による第四条五号についての現在までの許可しておる問題についても、ひとつ大幅に再検討してこれを処理を願いたい、こう思うわけでありますが、これについても大臣から御回答願っておきたい、こう思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/4
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005・郡祐一
○郡国務大臣 私も、最近の公衆電気通信の著しい発展という点から一つ、それから、御指摘のように、法律の解釈といたしましても、緊密関係の認定について考え直す必要があると思いまするから、処分の点につきましても、問題がないものは別といたしまして、本省の指示を受けさせるというような扱いも、今後運用方法の適正を考えてまいりたいと思います。したがいまして、そういう扱いをしていく一方、既存のものにつきましては、公社当局とよく相談をいたしまして、利用者の利益を害するということは慎重にいたさなければいけませんけれども、公衆電気通信の状況から見まして、必要のないものはなるべくすみやかに措置を講じてまいるということにして進めてまいりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/5
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006・森本靖
○森本委員 それから次に、有線電気通信法の第十二条の問題でありますが、有線電気通信法の第十二条のいわゆるアラビア数字の2項と3項でありまするが、特にこの二項についてはどういうものを持たしておりますか、これは事務当局でけっこうですが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/6
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007・畠山一郎
○畠山政府委員 御質問の点につきましては、有線電気通信設備検査職員の証というものを、一つの型をきめたものをつくりまして、そういうものを持たしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/7
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008・森本靖
○森本委員 もう一度お願いしたいのですが、それはその証明書発行者はだれですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/8
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009・畠山一郎
○畠山政府委員 発行者は郵政大臣ということになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/9
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010・森本靖
○森本委員 そういうものをもらっていく人についてはどの程度人数がおりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/10
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011・畠山一郎
○畠山政府委員 全国で約四十名でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/11
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012・森本靖
○森本委員 全国で約四十名というのは、たとえば各電波監理局ごとに言いますと、どういう数になりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/12
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013・畠山一郎
○畠山政府委員 各地方電波監理局ごとの人数に
つきましては、ただいま資料を持ってまいっておりませんので、すぐ調べまして、後刻お返事申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/13
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014・森本靖
○森本委員 そういたしますと、例を近畿にとりまして、大阪の電波監理局については何名おりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/14
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015・畠山一郎
○畠山政府委員 ただいますぐ調べますが、監理部長、監理課長にも出しておりますので、それを含めまして五、六名程度になるのではないかと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/15
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016・森本靖
○森本委員 そういたしますと、たとえば例をとってみたいと思いますが、四国の松山の電波監理局には何名程度おりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/16
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017・畠山一郎
○畠山政府委員 ただいますぐに調べまして、あとでお返事申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/17
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018・森本靖
○森本委員 全国に四十名でありまするから、この二十分の一ということになりますと、何名になりますか。——大体全国で四十名といたしますと、四国の電波監理局で二名ないし三名程度ではないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/18
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019・畠山一郎
○畠山政府委員 正確な数はあとで調べて申し上げますが、大体その程度ではないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/19
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020・森本靖
○森本委員 そういたしますと、その二名ないし三名に対して、この有線電気通信法並びに有線放送電話に関する法律、さらに公衆電気通信法についてもこれをつかさどっておるわけでありますが、いわゆる検査に要するところの旅費、その他の雑費の経費はどの程度いっておりますか。これは経理局長にお尋ねいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/20
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021・淺野賢澄
○淺野政府委員 有線電気通信設備の実態調査旅費、業務許否調査旅費、新設検査旅費、それから許可延長許否、保安妨害関係等を入れまして三百七万円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/21
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022・森本靖
○森本委員 三百七万円ということになりますと、松山の電波監理局で三百七万円ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/22
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023・淺野賢澄
○淺野政府委員 これは日本じゅうであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/23
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024・森本靖
○森本委員 日本じゅうで三百七万円ということになると、四国の電波監理局には大体どの程度出ておりますか、大体二十分の一と解釈していいのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/24
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025・畠山一郎
○畠山政府委員 ただいま経理局長からお答え申し上げましたが、四十一年度予算の有線電気通信関係の職員旅費でございますが、これは現実に配付している数字で申し上げますと、三百七万六千円のうち、五十四万七千円を中央に保留いたしまして、二百五十二万九千円を第一次配付額として配付いたしておりますが、そのうち四国の電波監理局は十九万三千円でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/25
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026・森本靖
○森本委員 現在四国の電波監理局で具体的に有線電気通信法の四条の五号によって許可いたしております設備、それから有線放送電話に関する法律によって許可いたしております有線放送電話、さらに現在申請中のもの、そういうものはどの程度ありますか。−四国だけを言いますとぐあいが悪いので、それでは全国で三百七万円という数字が出ましたので、全国的に有線電気通信法によるところの許可をいたしておりますものがどの程度あり、さらに有線放送電話に関する法律によって申請しておるものはどの程度あり、それを許可しておるのはどの程度ありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/26
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027・畠山一郎
○畠山政府委員 最初に有線放送電話の施設数について申し上げます。数字は四十年三月三十一日現在の施設数でございますが、全国で二千五百九十九でございます。有線電気通信法関係でございますが、年間の処理件数で申しますと、三十九年度合計一千三百六十一件でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/27
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028・森本靖
○森本委員 そういたしますと、本年の有線電気通信法によるところのこういうふうな許可申請あるいはその他について、郵政省が実際問題として許可あるいは不認可というふうなものを行なわなければならぬという点について、何件程度これを見ておりますか。さらに有線放送電話の法律によるところの審査、これについては全国で何件程度見ておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/28
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029・畠山一郎
○畠山政府委員 四十一年度の職員旅費の算出根拠ということで申し上げたいと思いますが、まず最初に、有線電気通信設備の実態調査として五件であります。有線放送電話の業務許否調査として百二十件であります。新設検査で五十件であります。許可延長許否調査で百三十五であります。保安妨害調査指導で二十件でございます。接続設備調査で十件であります。
以上が昭和四十一年度予算の職員旅費の算出根拠であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/29
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030・森本靖
○森本委員 そういたしますと、これは大体三百四十件くらいでありますが、この旅費単価は一件一万円程度ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/30
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031・淺野賢澄
○淺野政府委員 五千円から一万円、こういうふうになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/31
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032・森本靖
○森本委員 この有線放送電話に関する法律、それから有線電気通信法によるところのいろいろの問題、こういうものについてはすべて現地調査を行なって許可あるいは不許可、そういうものを行なう、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/32
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033・畠山一郎
○畠山政府委員 現実問題といたしましては、許可前にすべてについて現地調査を行なうことは不可能かと思います。したがいまして、現地調査はいたしませんで、書類審査だけで許可処分を行なっておるのが相当あるかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/33
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034・森本靖
○森本委員 これは現実に書類審査だけで許可をすることができるのですか。この有線放送電話に関する法律は相当具体的にきめておるわけでありますし、それから監理官通達もちゃんと出ておるのでありますが、そういうものについて書類審査で許可をすることが一体現実にできるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/34
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035・畠山一郎
○畠山政府委員 有線放送電話の場合でございますと、問題は業務区域の認定基準ということになりますが、そのうちのたとえば人口とかあるいは公社電話の数、あるいは農林漁家率というものについては、それぞれの担当の機関の法的の証明書がついてまいりますので、そういうことによって判断をする、こういうことをいたしております。御指摘のとおり、ほんとうならば実地調査をやった上で許否を決定するのがあるべき姿かと思いますが、なかなか手が回りませんので、遺憾ながら現実問題といたしましては、書類審査だけで許可をしておる事例がございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/35
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036・森本靖
○森本委員 手が回らぬといって、この祇園の電話は答弁があったからそれでいいのですが、これも許可は書類審査でしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/36
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037・畠山一郎
○畠山政府委員 祇園の施設に関しましては許可処分前の実地調査はいたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/37
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038・森本靖
○森本委員 この祇園のような問題においてすら現地調査をしていない。書類審査で許可をしている。さらにこの有線電気通信法、有線放送電話の法律に関する許可その他についてもほとんど書類審査である、こういうことになると、一体法律は何のためにあるのかということを私は言いたいのであって、あの四国四県の広大な地域を有すると.ころでたった二名か三名の係員で、この有線電気通信法並びに有線放送電話に関する法律が一体完全に守られ得るような調査並びに検査、こういうものができるかどうか、これを具体的にやり得るという自信がありますか。
監理官がこの法律の答弁の際に、しばしばこれについての資料の立ち往生をいたしておりますけれども、これは監理官が悪いのじゃないと思う。実際の下部機構というものがほとんどない。その資料を集めることすら今日は不可能に近い。これは有線放送電話に関するところの行政管理庁の勧告の中にもはっきり出ている。こういうことで一体郵政省が公衆電気通信並びに有線放送電話というものに関してその監督あるいはすべての行政事務をつかさどるということが完全にでき得るかどうか、このような人員と予算においてでき得るかどうか非常に疑問があるわけであって、せっかくこのいい法律がありましても、その法律が法律どおり実施されぬという欠陥が出てきやしないかということを、私はいまこまかい予算をあげて追求したわけでありますが、こういう問題については私は毎年大臣に言うわけでありますが、私が当選をしてからちょうどこれで十五人大臣がかわっておりますが、そのたびに大臣は、十分来年は考えまして、というような答弁をいたしておりますけれども、毎年毎年この予算について、あるいは人員については足らぬ足らぬできているわけであります。結局、こういうふうな祇園の問題につきましても、あるいはその他の有線電気通信法の第四条五号による許可が約三千件あるけれども、その中においてもまだかなりおかしげな設備がございます。しかしながら、そういう点についてもほとんど調査をなし得ないという今日の郵政省の実態であります。そういう点について、いま少し郵政省としては奮起しなければならぬのではないかということを考えるために、私はいまこまかい質問をしたわけでありまするが、大臣、こういう問題については、今度こそ腹をすえて取り組んでいかなければ、これは悔いを千載に残すと言っても私は過言でないと考えるのですが、こういうふうな現状に対する大臣のお考え方をひとつただしておきたい。
私は官僚の諸君が全部が全部悪いとは思いません。これは機構そのものと予算の内容そのものが非常に悪いんじゃないか。それからまず直していかなければ、いかに優秀な官僚がおりましても、いまのこのような予算と人員ではおそらく不可能に近いのではないか、こう考えるわけであって、そういう点、ひとつ大臣から御所見を賜わっておきたいと思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/38
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039・郡祐一
○郡国務大臣 私も郵政省のような役所で調査を旧いたすとか実地監査をいたすとか、あるいは認許可の処分をいたします事前事後の検査をいたしますとか、そういう仕事に当たる人間が全体に郵政省の仕事として少し不十分じゃないかと思います。と申しますのは、有線放送など見ましても、かなり事態のむずかしいところがあるのでありますが、それについてよく陳情等は承るのでありまするけれども、その前の事前の調査なり把握のしかたが十分でない状態、直せと言うても直すに非常にむずかしいような広がり方もあるし、またその必要は起こってきておる、こういう場合に、やはり能力の十分ある人間に必要な経費等を与えて調査をさせるということが郵政省のような役所には特に必要だろうと思います。ほかのほうを相当さきましても、また机の上の仕事を、何と申しますか、くせになりまするというと、それのほうをむしろ楽だとして、あるいはそれのほうを喜ぶような風習というのはつくとなかなか直りにくいものでございまするから、その点は郵政省の所管事務全体を通じまして改めるようにいたしてまいらなければいかぬと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/39
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040・森本靖
○森本委員 特に郵政省というものは、御承知のとおり郵便事業、保険事業、それから年金、為替貯金、こういうものは現業で郵政事業特別会計になっておるわけでありまして、こういう有線電気通信あるいは電波監理あるいは有線放送電話の監理というものは一般会計になっておったわけであって、そういう点でややもいたしますると、行政官庁としての郵政省の予算面その他においては全く不備な点が非常に多いわけであります。そういう点については、大臣もいまお聞きになったと思いまするが、気づいたときは大臣のあとわずかな期間しかないということになっては何ともならぬわけでありまして——留任せられるかどうかは知りませんけれども、いずれにいたしましてもこういう問題については、しかと大臣の腹におさめて今後の行政面にやっていただきたいということを特に申し上げておきたいと思うわけであります。
それから有線電気通信法の第十六条の「秘密は、侵してはならない。」という点については、これは有線放送電話に関してはどうなるわけですか、法律解釈として。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/40
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041・畠山一郎
○畠山政府委員 有線電気通信法の第十六条は、法律解釈といたしましては有線放送電話にも適用されるものと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/41
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042・森本靖
○森本委員 有線放送電話に適用されるということはどういう法律解釈になるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/42
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043・畠山一郎
○畠山政府委員 有線電気通信法は有線電気通信全般に特別の規定がない限りは適用されるというたてまえになっております。この第十六条のカッコの中に公衆法の関係が除いてございますが、わざわざ除かなければ公衆法関係、つまり公衆電気通信の秘密の保護もカバーするというような規定の考え方でできているんじゃないかと思います。有線放送電話につきましても、有線放送電話法に規定してありますこと以外は有線電気通信法の規定が適用されるというたてまえでできております。この秘密保護の規定につきましては有線放送電話に適用されるものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/43
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044・森本靖
○森本委員 そういたしますと、現在有線放送電話で一番多くぶら下がっておるのは電話機が何個ぶら下がっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/44
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045・畠山一郎
○畠山政府委員 御質問の御趣旨少し取り違えておるかしれませんが、一施設当たり一番加入者の多い施設ということだといたしますと、一万六千余りの加入をこえているものがございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/45
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046・森本靖
○森本委員 その一万六千全部を私は言っておるわけじゃなしに、これはいまの通信の秘密という問題でありまするから、一万六千ありましても、一つの回線のルールに電話機がずっとぶら下がっておるわけであって、一つの電話機で話しておるときに全部の加入者に聞こえる。そういう一つのラインには何個ぶら下がっておるかということを聞いておるわけであります、一番多いのは。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/46
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047・畠山一郎
○畠山政府委員 一回線当たり最大十五でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/47
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048・森本靖
○森本委員 そうすると、有線放送電話においてかりに十五ぶらさがっておる場合に、一の人の話を十五番目の人が他に漏らしたならば、通信の秘密を侵したということで罰せられますか。この点ひとつはっきりしておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/48
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049・畠山一郎
○畠山政府委員 自然に聞こえるという場合はやむを得ないと思いますが、それを他に漏らすということになりますと、有線電気通信の秘密を侵したということで、第二十三条の規定に該当すると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/49
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050・森本靖
○森本委員 これは非常に重要なことでありますから、はっきりしておいてもらいたいと思うのでありますが、それでは、有線放送電話に関する法律によって有線放送電話を設置した。これから十五の電話器が加入しておる場合もありますし、場合によっては二十も加入しておる場合がある。そうすると、一の人の電話の話は二十の人の耳に聞こえてくる。その二十の人が、他にこういう話があったということを漏らした場合には、これは懲役一年以下または罰金三万円ということになっておりますが、これは間違いないわけですね。これは相当大きな問題になってきまずから、特に聞いておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/50
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051・畠山一郎
○畠山政府委員 有線電話通信の秘密の保護につきましては、やはり一般的な通信の秘密保護という憲法の規定からきておるものと考えます。で、具体的にだれがということはこの法律の規定には書いてございませんけれども、御指摘の場合のように、他に漏らすというような行為がありますと罰則に該当すると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/51
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052・森本靖
○森本委員 これはだれがということを書いてないことはございません。要するに、この有線電気通信法の第二十三条の二項は、これは公社職員、会社職員あるいは有線放送電話に関する業務に従事しておる人になるわけであります。第一項についてはそれ以外の者でありますから、第一項については、たとえば十五の有線放送電話に加入をしておる人が、一方が一方の人にその内容を漏らした場合には罰せられる。この有線放送電話は適用を受けるということになりますとそうなるわけでありますが、いま私が言っておることは非常に重要なことでありますので、有線放送電話についても、かりに二十加入をしておる場合に、一の人の話を十九番目ないし二十番目の人が、こういう話があったということを他に漏らした場合には、第二十三条の第一項の懲役一年以下または三万円以下の罰金に処せられる、この罰則が適用せられるかどうか、こういうことであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/52
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053・畠山一郎
○畠山政府委員 御指摘のとおり、第二十三条の第一項が適用されると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/53
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054・森本靖
○森本委員 そういたしますと、これは有線放送電話に関する人についても、かなり慎重な取り扱いをしなければならぬわけであります。それから次に第二十三条の二項でありますが、この有線電話通信の業務に従事する者が前項の行為をしたときは、今度は逆に二年以下ということで、罰則も重くなっております。これについては、要するに有線放送電話についても、有線放送電話交換の業務に従事をしておる者については、第二項が当てはまると解釈をしていいわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/54
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055・畠山一郎
○畠山政府委員 御指摘のとおり、この第二項が適用されると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/55
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056・森本靖
○森本委員 この問題についてはいままで明らかでなかった点でありまして、いまここにようやく明らかになったわけでありますから、そこで、この有線放送電話に関する法律について、これは昭和三十二年にわれわれがつくった法律でありますが、この第二条の解釈でありますが、この第二条の解釈からいくとするならば、私は現在行なっております有線放送電話の自動化の問題についてはかなり疑問があるように感じますけれども、有線放送電話に関する法律の第二条の問題と、いわゆる有線放送の今日の自動化の問題について、一体どういうふうに考えられるのか。もっともこれは、あなたはその当時課長であって、たしかその当時の電気通信監理官は松田君であったと思いますが、こういうふうな事態を予想いたしまして、この法律をわれわれはつくったわけではございません。つくったわけではございませんけれども、その後、とにかくこの自動化の問題というものが持ち上がってきた。われわれがこの法律をつくったときに、まさか有放の自動化の問題というものは出てこないというふうに考えてこれはつくったわけでありますが、この第二条の関連と現在の有線放送の自動化について、一体法律的な解釈というものをどうお考えになるか、この解釈を明らかにしておいてもらいたい、こう思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/56
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057・畠山一郎
○畠山政府委員 有線放送電話に関する法律第二条では、有線放送電話設備は放送設備が主体になり、電話のほうはそれに付随する設備という考え方になっているという点から、御指摘のような問題が出てくると思います。自動式のものにつきましては、私も実はこの点はだいぶん考えたわけでございますが、法律的にこうなるという結論にまだ達しておりません。はなはだ申しわけございませんが、自動式の有線放送電話が第二条にひっかかるかという点、そういったことを疑問に抱きながら、結論に達しないでいままで来ているという状況でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/57
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058・森本靖
○森本委員 疑問を抱きながらほっとかれたんじゃ困る。これはやはり立法府としてこの法律をつくったわれわれも責任があると思います。立法府としてこの有線放送電話に関する法律をつくったのは、私たちはここに書いてあるとおりの考え方に基づいてつくったわけでありまして、有線放送の電話の自動化というものについては、この第二条の精神からいくとするならば、私はこれは反すると思います。だから、そういう考え方からいくとするならば、今日行なっております有線放送電話のいわゆる自動化については、私はあまり歓迎すべき問題ではないというふうに考えたいのでありますが、疑問のままこの法律の解釈をほうっておかれたんでは、これは私は非常に困ると思いますので、特に第二条については、これはひとつ大臣から見解を明らかにしておいてもらいたい。この法律については、これは私たちがつくった本人でありますから。私は、第二条からいきますならば、現在の有線放送の電話の自動化については非常に疑問がある。要するにこの有線放送電話に関する立法化というものは、有線放送が主体であって、それに付随するものが有線放送電話であるという考え方にこの法律が基づいておるわけであります。この法律がいやであるか好きであるか、こういうことは問題は別であります。この法律をつくったときの趣旨というものは、そういう趣旨に基づいてつくったわけであります。だから、それがいやであるということであるとするならば、この法律を改正しなければならぬわけであります。その法律を改正せずして、既成事実としてものごとを積み上げていった場合には、非常に問題が多くなってくるわけであります。三十二年にこの法律をつくったときには、農林省がかってに、新農村建設計画によるところの予算を各市町村にばらまいて、そうしていわゆる有線放送電話というものを始めた。ところが、それが公衆電気通信法の違反である。ところが、政府がすすめてつくったものをいまさら違反であるといってとめるわけにはいかぬ。しかも、かなり農村のためにはなっておるというところで、そこでわれわれはそういうふうな脱法行為があってはならぬというところから、立法府としては有線放送電話に関する法律というものを、われわれは満場一致で通したわけであります。そういう経緯のある法律の運用について、私は大臣としては、立法当時の精神を十分に尊重しながらこれを行政にしていかなければならぬ。その過程において、確かに有線放送電話も発達をしてまいりました。だんだんいろいろ形が変わってまいりました。しかし、当時の公社の電話というものもだんだん変わってきつつあるわけであります。そこで、この公社の電話というものと有線放送電話というものを、いかにマッチさせて日本の電気通信業務の運営を円滑にしていくかということが、政府の責任になるわけであります。それを今日までほうっておきますから、いろいろの問題が山積をしてくるわけであります。法律というものは、そういう点から解釈を明らかにすべき点がある。こういう点からいたしまして、いまの有放の自動化の問題については、第二条の精神からいくと私は非常に疑問点が多い。この点についてひとつ大臣から御回答願っておきたい、こう思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/58
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059・郡祐一
○郡国務大臣 おっしゃるように、確かに立法の趣旨はそういう状態であったのだと思います。ただ、法律ができて、そして実態が変わってきておる、しかもそれを規律するのは同じ法律であるという場合には、変わってきておる実態を否定するわけにまいらぬために、ただいま畠山君が申しましたように、検討を要する問題が起こっておるのだということだと思います。私は、どうしても公衆電気通信の発達の現状ということとあわせて、そして有線放送電話についての今後の普及の見通しなどもつけなければ相なりませんけれども、調整をとるという仕事が解決のもとだと思います。有線放送電話に関しまする法律がこの法律の中でまかなわなければいけない、事態が非常に変わってきておりまする問題については、ひとつよく直ちに違法だということも言えない現実の状態があるのだと思いまするから、政府委員の申しまするように、ひとつ早急に検討をさせ、別途また解決の方法は実際問題としては考えていくということをしなければならぬと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/59
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060・森本靖
○森本委員 これはいまごろになって検討するのは、はっきり言うとおそいのですよ。こういう法律をこしらえてありますから、実際をいえば有線放送の自動電話の申請が出されたときにおきましては、やはり郵政省は郵政省なりの法律解釈をいたしまして、統一的解釈として監理官通達でも、あるいは郵政大臣通達でもけっこうですから、こういう法律に対する解釈というものを明確にしておけば、こういう問題は起こらぬわけです。現実に有線放送電話が自動化する場合には、いまの平均単価が大体三万二千円から三万三千円程度かかります。それへもってきて、将来の保守あるいは災害、こういうものについての減価償却、あるいはそれに対する保証というものも、今日有線放送電話施設業者自体にとってもあまり好ましくない状態であります。最初つけるときはけっこうでありますけれども、またつけたあとの保守その他についてもなかなかうまくいかない。そこへもってきて、今日の農村集団電話というものが、かりに設備料が一万円、公債が六万円といたしましても、この六万円というものをかりに売ったといたしましても、五千円程度は要る。そうなりますと、一方農村集団電話については一万五千円程度でつける、そうして減価償却その他について不必要である、こういうことになってまいりますると、その電話をもっぱら電話として利用したいというふうな意図であるとするならば、少なくとも農集のほうがよろしいということになってくるわけである。しかしながらその場合に、農集では、現実問題として有線放送の機能を果たすことができません。そこで要するに農集が発達をし、そしてこの間営業局長が答弁をいたしましたように、その範囲もかなり広範囲に広げていくということになるとするならば、有線放送電話というものを自動化していこうという場合については、これは農集に変えていったほうが農民の人々にとっても得でありますが、しかしながらここで考えなければならぬことは、その場合に有線放送自体の機能はとまってしまうということになるわけであります。そういう場合に考えなければならぬ点は、農集を広くこの農民に適用していくと同時に、そうしてその農集に対して有線放送を添架することが可能であるとするならば、非常に理想的なものになるのではなかろうか。あるいはまた将来搬送波の、いわゆる周波数の入れかえによって、たとえば農集のラインに対して放送用の周波数を別個にかまえて、そうしてその放送所を農協あるいは役場に置くということになれば、きわめて理想的な有線放送の意義ができまするし、また電話というものの意義ができてくるのではないか。こういうものが最終的には理想的な農村の有線放送であり、あるいはまた電話の効用率が高くなってくる、こういうふうに私は考えておるわけでありまするが、そういうふうな最終的な形態について大臣はどうお考えですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/60
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061・郡祐一
○郡国務大臣 私は、最終的な形態は、有線放送電話というものがどうしても公社の電話に振りかわっていくということが、これは実態でもあろうと思います。またその方向に持っていくべきものだと思います。その経過においては、有線放送電話に対して、一方では公衆電気通信事業の二元的運営という原則のもとでそれぞれ、事態の紛糾を避けるような必要な措置を講じていく、しかしどこまでも公社の施設に振りかわっていくのだということで見通しをつけなければいけないものだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/61
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062・森本靖
○森本委員 だから、私が大臣に言っておりますことは、そういうふうにいま有線放送電話の自動化の問題と、それから農集の問題を具体的に私は例をもって示したわけであります。それが現在の段階において電話ということだけを考えた場合については、農集と有線放送電話の自動化ということを比べた場合に、一方は一万五千円程度で、公社が出す有線放送電話の自動化については、三万二、三千円かかる。しかしながら電話としての機能の場合には農桑がよろしいということにはなるけれども、現実問題として、それでは有線放送というものができて、その場合に、農集のいわゆる電柱に有線放送のみを添架するということになるとすれば、場合によっては、これは三千円か四千円程度でいくかもしれない。そういうことが成功するとするならば一万五千円、大体二万円前後でいわゆる農桑ができる、さらに有線放送もできるという形になるわけであります。最終的には、できるならばそういうような状況が最も好ましいあり方ではないか。
これは公社の総裁に聞いておきたいと思いますが、技術的にこの農集に対して周波数が変わった、搬送波でも何でもけっこうでありますが、これを流して、そうして農桑の通話とは別個に有線放送が実施できないものかどうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/62
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063・米沢滋
○米沢説明員 ただいまの御質問にお答えしますと、昭和三十八年に有線放送接続電話制度を設けましたときに、なるべく安い電話を農村方面に考えるということで、いわゆる農村集団自動電話を始めたのでありますが、ただいまの先生のお話は、これに対しまして、放送をどういうふうに——もし利用法がありましたならば、技術的に添架する方法があるか、そういうことでお答えしたいと思います。
最初に、添架の方法でやる方法が一つございます。その次には、公社の心線をお貸ししまして、この公社の心線を通しまして——一番問題になりますのは、放送の場合にはレベルが高いものですから、いきなり送りますと、そのレベルの間で相互に干渉を起こしますから、発出するときにはわりあいとレベルを下げまして、先にいって増幅するということになると、非常に安くできるという方法がございます。
もう一つは、搬送でやるということはもちろんできますが、ただ値段が前の二者に比べて安いか高いかということは、やはり先の様子によっていろいろ変わると思いますが、とにかく先生の御質問の搬送ができるかということに対しましては、これはできます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/63
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064・森本靖
○森本委員 そういたしますと、結局農集のケーブルを引っぱるときに、そのうちの一ラインというものをいわゆる有線放送に使用するというのがいまのところ一番やりやすい、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/64
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065・米沢滋
○米沢説明員 いま御指摘のありましたように、いままではそういう方法はあまり考えていなかったのであります。いわゆる添架という方法と搬送ということしか考えておりませんでしたが、その後いろいろ考えてみますと、いまのケーブルの一心線だけを有放に充てまして、そこへわりに低いレベルを送ります。そして先のほうにアンプリファイアーを入れるという非常に経済的な方法があります。ですから、この三つは、それぞれ状況とか分布の状態とか数とかとあわせて総合的な設計の中に取り入れたらいかがかと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/65
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066・森本靖
○森本委員 いまの三つの方法については、私は電電公社としても早急にひとつ結論が得られるように、あなたのほうは膨大な電気通信研究所というりっぱな機関を持っておられるわけでありますから、これはひとつ研究諸機関において早急に研究さすとするならば、この成果は直ちに出てくると思います。私みたいな者がしろうと考えで考えても、そうむずかしいものじゃないというふうに考えられるわけでありまして、いまの三つの方法で、確かにあなたのおっしゃるように、その地域地域において一番実情に合ったものがふさわしいということはいえるわけでありますけれども、なるべくなら安いにこしたことはないわけであります。いま言いましたように、たとえばこれが将来三万三千円——現在は有線放送電話の自動化が大体三万二、三千円でありまするが、これに対抗する意味において、−対抗するということではありませんが、便利であって、さらに有線放送というものを生かしてくるということになりますと、少なくとも単価が二万円前後でなければこれは引き合いにならぬわけです。そういう点を考えて、公社としてもひとつ十分にこの実情に沿うような考え方に進んでいってもらいたい、こういうふうに考えておるわけであります。
それから、これは将来の問題でありまするけれども、設備料が、この一万円というものが将来かりに二万円あるいは三万円という点に問題が出てくる場合があろうかと思います。そういう場合については、農集の点についてはかなり角度を変えた考え方に立っていかなければ、この問題は一つの相当な政治的な問題になるのではなかろうか、私はこういうふうに考えるわけでございますので、この点については、大臣も総裁もひとつ十分に考えていかなければならぬ問題であるということを、いまから私は問題を提起しておきたいと思います。その場になって、あれ、しもうた、これは、ということになった場合には大きな問題になると思いますので、この点について、大臣と総裁の現在の考え方というものでけっこうでありまするから、ひとつお示しを願っておきたい、こう思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/66
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067・郡祐一
○郡国務大臣 ものの根本的な考え方は先ほど申し上げたのでありまするが、これについての解決の方法は公社も十分考えておることでありますから、この二カ年の間に完全に解決がつきまするように、そうして、これならば満定されることが当然であるという解決を得ますようにいたしますことを、当然郵政省としてお約束申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/67
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068・森本靖
○森本委員 それと、大臣、重要な点を一つ忘れておると思うのです。設備料その他について将来値上げが起こった場合においても、農集における場合には特別の考慮を払っていかなければ、いま大臣が言ったようなことが非常に政治的な問題になり得る可能性がある。私は値上げすることに絶対反対ですよ。反対でありまするけれども、もしもそういうことを政府が考えるとするならば、そういう場合においても、農集だけについてはかなり角度を変えた考え方に立っていかなければ、一つの政治問題になるであろう。そういう点についても十分大臣としては考慮していかなければならぬのであろう。現在の段階においては、そういう仮想的な問題については結論めいた答弁はできないと思うけれども、それについての見解の一端を披瀝しておいてもらいたい。これが大事な点で一つ抜けております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/68
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069・郡祐一
○郡国務大臣 考慮しなければいけないことと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/69
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070・米沢滋
○米沢説明員 この農村集団自動電話がもともと生まれましたのは、先ほど申し上げましたように、三十八年の有線放送接続通話の法律が出るときの附帯決議で、公社といたしましてやったわけでありまして、ただいまの先生の御意見につきまして十分考えていきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/70
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071・森本靖
○森本委員 それから、この有線放送電話に関する法律の第五条でありまするが、これは私もこれをつくったときに、うかつにちょっと忘れておったわけでありまするが、この三項に、「前項の規定により延長する期間は、五年をこえることができない。ただし、再延長を妨げない。」ということがあるわけでありますが、この「再延長を妨げない。」ということはけっこうでありますけれども、この「再延長を妨げない。」ということについては普通電波法、放送法によるところの再免許にひとしいわけでありまするが、そうなってきますと、この再延長というものはいかなる根拠に基づいて再延長を行なうのかということが法律的にはうたわれなくてはならぬわけであります。ところが、このときに忘れておったかどうか知りませんけれども、その条件がないわけでありまするが、結局、この再延長の条件というものは、最初に許可をしたところの条件がそのまま満たされておったとするならば再延長しても差しつかえない、こう解釈してよろしい、こう思うわけであります。しかし、これは一つの法律の不備でありまするが、自分たちがつくった法律でありまするから、不備の点があれば、やはりこれは質疑応答において明確にしておいたほうがよかろう、こう思って聞くわけでありまするが、その点はどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/71
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072・畠山一郎
○畠山政府委員 有線放送電話の許可の有効期間の延長につきましては、御指摘のとおり、法律上その条件について規定がございませんので、行政措置といたしまして、許可の期間の延長の認定条件といいますか、そういったものを定めております。御指摘になりましたような、当初許可したときの認定基準と申しますか、そういったものをそのままという考え方ではございませんで、たとえば電話普及率がどうだというようなことは期間延長の場合の基準にはいたしておりません。具体的に申し上げますと、市の中心部の市街地になっているような場合には延長しないとか、あるいは業務区域が二以上の市町村にまたがっている場合には延長しないとか、そういう程度でございまして、あとは、施設の残存耐用年数がどうであるか、あるいは運営が適正に行なわれているかどうか、そういったことを考えて期間の延長の許可をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/72
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073・森本靖
○森本委員 しかし、もしそういうふうな解釈でこの再延長をするということであるならば、法律を改正する必要はあるのではありませんか。大臣、これが、その許可をしたときの条件をそのまま再延長のときに認めていくということであるとするならば、それはいいですよ。しかしながら、いまあなたがおっしゃったような条件で再延長ということをするとするならば、これはやはり法律を改正するなり、あるいはいわゆる再延長の条件については別に政令で定める、立法的にこういうふうな必要がありはしませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/73
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074・郡祐一
○郡国務大臣 再延長とだけいうているのがどうも読みずらい規定だと思います。ただ、事情が非常に変わってきておる、当初の条件がほとんど意味をなさない、しかも、再延長の申請が出てきた場合に、これは再延長を妨げないというておるのでありまするから、変更した事情を最小限しんしゃくしながらやはり再延長の適用をしてまいる、そのために幾らか変わってくるのは、これは、ほかに特に規定がございません以上やむを得ないのではないかと私は考えます。どうも、こういう立法をされますと、その間に延長があって、再延長が出てくる、しかし、そのときに当初とは全く違った事情が出てくる、しかし、有線放送電話という実態はあるのですから、そこには、幾らか事情の変化をしんしゃくしながら認めるかどうかということを判断せざるを得ないような立場に行政官庁は置かれるだろう、こう私は考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/74
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075・森本靖
○森本委員 これはわれわれもつくった責任があるわけでありまするけれども、しかし、そういうふうな解釈に途中で変えられるとするならば、やはりその時点において、法律の改正案というものを政府は立法府に提出すべきではないか。法律の趣旨からするとするならば、それを単なる行政解釈によってやるべきではない。これは確かにつくったときのミスだと思うのです。われわれの責任もあるわけです。しかし、いま監理官が言ったような答弁のしかたであるとするならば、これは一応法律を改正して、そうしてただし再延長を妨げない、再延長の条件については別に政令で定める、こうやればこれはもう文句はないわけであります。いま大臣が言ったような解釈のしかたは、法律上ちょっと無理な点がありはしないか。官僚という人は、なるべく法律にはさわらぬようにさわらぬようにという考え方ですが、今度のこういうふうな改正をする場合には、やはりこういう点まで十分に考えて、これは簡単な改正案でありまするから、もし監理官がいま答弁したようなことであるとするならば、ただし再延長を妨げない、再延長の条件については別に政令で定める、こうやれば問題はないわけです。どうもなるべく深く入りたくない、再延長だけにとどめようということで、私はやはりこういう法律を提案する際には有線電気通信法の問題、さらに有線放送電話に関する法律、これに関連する法律というものについては、一ぺん全部再検討して、やはり改正すべき点は改正して堂々と出すべきじゃなかろうか。そういう点がどうも引っ込み思案ではなかろうか。これはいまさら言ったところでしかたがありませんけれども、少し大臣の答弁は無理な点がありはしませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/75
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076・郡祐一
○郡国務大臣 与えられた法律で運用してまいりますときには、事情変更だとか何か理屈をつけざるを得ぬのだと思いまするけれども、こうした実態の変わり方が激しい法律でございましたら、ほんとうに全部を一応見直してみて、直すべきは直していくということが私は正しい態度であり、その正しい態度をとるのにやや勉強が不十分だった点は認めざるを得ないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/76
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077・森本靖
○森本委員 ひとつこれを機会にこの有線電気通信法並びに有線放送電話に関する法律、それからその政令、監理官通達、こういうものについてもすべて一貫した郵政省の方針というものをまとめて、その方針に従って改正すべきものは改正をし、是正すべきものは是正をする、こういう大方針のもとに一貫した行政方針によってこういうものの、いわゆる電気通信の運営に当たってもらいたいということを、特に私は大臣に要望しておきたいと思います。
最後に聞いておきたいと思いますることは、これは行政管理庁からのいわゆる勧告の中に出ておりまするけれども、要するに、有線放送電話でも救われない、さらにまた農村集団電話でも救われない、こういうふうないわゆる通信の谷間ともいうべき地域を生ずることが懸念されるというのがこの行政管理庁の勧告にあるわけであります。確かにそういう点が出てくるわけでありまするが、そういう点についての救済策というものを郵政省としては一体どう考えておられるか。これをひとつ聞いておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/77
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078・畠山一郎
○畠山政府委員 確かに御指摘のとおり、いわゆる通信の谷間というのが現在の状態ではできるわけでございますが、それをなくしますために、農村集団自動電話の制度と申しますか、内容と申しますか、その改善、つまり条件の改善につきまして検討を進めてもらう、そういう方向で考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/78
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079・森本靖
○森本委員 農村集団電話について改正をいたしましても、それでもなおかつ谷間は残りますよ。この間の営業局長の答弁では、大体二十キロになりますね。そうじゃないですか、営業局長。二つに分けると二十キロということになるのじゃないですか、全部で。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/79
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080・武田輝雄
○武田説明員 先日御答弁いたしましたときに、半径五キロ、直径十キロしか農集がつかないのかという話でございましたので、かりに二つにすれば二十キロと申し上げましたので、交換台が二つでなければならないということはございませんし、三つになればさらに広がる、こういうことでございまして、二つでなければならないという意味で申し上げたわけではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/80
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081・森本靖
○森本委員 三つになれば広がるけれども、三つにするためにはばく大な金額が要って、これは私はなかなか口で言うべくして、二個が大体最大限度だと思っておる。三つにすれば、十キロにして大体直径が三十キロになるが、三十キロになると、それで円を描くとすれば、私のような高知の山奥でも大体入ると思うけれども、これはちょっと無理だと思うのですが、そういう点のいわゆる谷間については、たとえば救済策としては、公社は非常に金がかかりますけれども、たとえば二軒でも三軒でもしょうがないから、そういう点については農村公衆電話なりそういうものをつけていくということを考えたらどうですか、総裁。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/81
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082・米沢滋
○米沢説明員 ただいま具体的な御意見ございましたが、原則といたしまして、公社として都市ばかりに限らず、農村なりあるいはそういうところにも電話を普及するという方針をとっております。したがって、その場合に、非常に金がかかるということでは困りますので、どういうふうにして安くするかということでありますが、たとえば最近、公社といたしましてPCM方式というものを開発いたしまして、これはどういうことかといいますと、いままでの搬送ですと、いわゆる周波数分割でやっておりますが、これはパルスを使いまして、たとえばいままででは使えないような雑音の多いケーブルでも、いわゆる搬送なんでありますが、原理は全く違う新しいものをやりまして、そういう新しいものをそういうところに適用することによりながら、総合的に考えていきたい、こういうふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/82
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083・森本靖
○森本委員 総合的に考えていくというのはいいけれども、そういう場合には、たとえば山の中でたった二軒か三軒しか住んでおらぬ。そういうところでは、農村集団電話にも、金額的にも入り得る余地がない。そこは何十キロも離れておる。——それではちょっと聞きますが、農村公衆電話については、いま最低単位は何戸単位になっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/83
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084・宮崎政義
○宮崎説明員 お答えいたします。
現在、農村公衆電話を設置する方針といたしましては、公共施設を中心といたしまして、約一キロに無電話の部落数が大体二十戸、こういうところを一つの単位に考えております。もっとも北海道等においては多少広げております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/84
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085・森本靖
○森本委員 いま総裁が言われた点についてはわからぬではないが、私が言っておるのは、この農村公衆電話の設置基準というものを、やはり公社がどんどん発展するに従ってどんどん下げていく必要がありはしないか。たとえば現在二十戸であるとするならば、これをやめてしまわずにさらに十戸、五一戸こういう単位にまで下げていくサービスを展開する必要がありはしないか。それでこそ電電公社としての独占的な企業としての成果があがってくるのではないか、こういう点を言っておるわけであって、私は行政監理庁の有放と農村集団電話の谷間をとにかく救うということは、もうそれしか方法がないのではないか。たとえば実際問題として有放の、あるいはまた農村集団電話の加入区域であっても、財政的に加入することは困難であるという人があるかもしれません。そういう場合にはやはり私はこの農村公衆電話のあり方についても位置その他についてももう一ぺん再検討して、かなりこれは救済的な意味における公衆電話というものを考えていかなければならぬのではないか、こう考えておるわけです。そういうふうなことを公社がやる意思があるかどうかということを聞いておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/85
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086・米沢滋
○米沢説明員 方向といたしまして、そういう場所に対しましても普及を考えていきたいとは思いますが、いま直ちにと言われましてもやはり公社の財政状態、経営状態というものがありますから、逐次そういう方向で漸進的に考えたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/86
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087・森本靖
○森本委員 いま直ちにどうこうということを言っておるわけじゃありませんけれども、後ほど出てきます満場一致の附帯決議の趣旨からいっても、私は公社がいま一歩さらに前進をした方向に踏み切るべきである。そして有線電気通信並びに公衆電気通信、あるいは有線放送電話というものが一体となって、日本の農村に対するところの文化が向上発展をしていく、こういうことをねらっておるわけでありますので、総裁もそう金の点でしり込みするということでなくして、前進をする方向において、やはりでき得る限り、そういう方向においてやりたいと思いますというふうにきっぱりと答弁をするほうが総裁らしい、私はこう思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/87
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088・米沢滋
○米沢説明員 できる限りそういうような方向で進みたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/88
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089・砂原格
○砂原委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/89
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090・砂原格
○砂原委員長 これより本案について討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
公衆電気通信法及び有線電気通信法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の御起立をお願いいたします。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/90
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091・砂原格
○砂原委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決しました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/91
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092・砂原格
○砂原委員長 この際、小渕恵三君外二名より本案に附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
趣旨説明を求めます。小渕恵三君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/92
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093・小渕恵三
○小渕委員 私は、ただいま議決されました法律案に対して、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三党の共同提案にかかる次の附帯決議を付する動議を提出するとともに、その提案の趣旨を御説明いたします。
まず、附帯決議の案文を朗読いたします。
公衆電気通信法及び有線電気通信法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
この法律の施行に関し、政府及び日本電信電話公社に対し、左記のとおり要望する。
一、本特例については、延長期間中において所要の施策を講じ、特例期間を再延長することのないように措置すること。
一、有線放送電話については、公衆電気通信業務一元化の基本方針にのっとり、地域の実情に即して、その電話業務は公社電話への移行等を促進し、また放送業務は有線放送施設者の自営のもとにその健全な発展を期し得るよう措置すること。
右決議する。
以上であります。
この附帯決議は、本改正措置の施行に関し、政府並びに日本電信電話公社に対し、二項の要望を行なおうとするものでありますが、まず、要望の第一について申し上げますと、この改正措置によって有線放送電話接続通話の範囲についての特例の適用期間が二カ年延長されることとなりますが、特例措置がさらに長期に及ぶことは通信政策上好ましくありませんので、政府及び公社当局は、この延長期間中において、所要の施策を講じて公衆電気通信法の本則の完全実施をはかり、再び期間を延長することのないようにせられたいというのであります。
第二は、有線放送電話に対する施策の方向についてであります。公衆電気通信業務は、一元的に運営されることが最も合理的であることは申すまでもないところでありまして、有線放送電話に対する政策も、公衆電気通信業務の一元化をその基本方針とし、今後の施策としては、施設の所在する農山漁村等の実情に即して、その電話業務は公社電話への移行等を促進し、また放送業務は有線放送施設者の自営のもとにその健全な発展を期し得るようすべきであり、政府及び公社当局がこの方向に沿って万般の措置を講ぜられたいというのであります。
簡単ではございますが、以上をもって趣旨説明を終わります。
何とぞ全会一致御賛成あらんことをお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/93
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094・砂原格
○砂原委員長 採決いたします。
小渕恵三君外二名提出の動議のとおり、本案に附帯決議を付することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/94
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095・砂原格
○砂原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。
この際、郵政大臣及び米沢総裁より発言を求められておりますので、これを許します。郡郵政大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/95
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096・郡祐一
○郡国務大臣 ただいまは、全会一致をもって慎重御審議の結果、御決議を賜わりまして、厚くお礼を申し上げます。附帯決議の御趣旨を体し、また御審議中の御意見を十分体しまして、適切な運用を期してまいる所存でございます。まことにありがとうございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/96
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097・砂原格
○砂原委員長 米沢総裁。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/97
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098・米沢滋
○米沢説明員 公社といたしまして、ただいまの附帯決議の精神にのっとり、農山漁村地域の実情に即した電話の普及につきまして、今後さらに一そうの努力を重ねていきたいと思います。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/98
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099・砂原格
○砂原委員長 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては委員長は御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/99
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100・砂原格
○砂原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。
〔報告書は附録に掲載〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/100
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101・砂原格
○砂原委員長 次会は、来たる八日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時四十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104816X03619660606/101
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