1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十年十二月二十五日(土曜日)
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議事日程 第二号
昭和四十年十二月二十五日
午後二時開議
第一 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案
(内閣提出)
第二 日本蚕糸事業団法案(内閣提出)
第三 古都における歴史的風土の保存に関する
特別措置法案(田中伊三次君外五十一名提出)
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○本日の会議に付した案件
理学博士朝永振一郎君に対し祝意を表する決議
の件(議長発議)
議員請暇の件
日程第一 繭糸価格安定法の一部を改正する法
律案(内閣提出)
日程第二 日本蚕糸事業団法案(内閣提出)
日程第三 古都における歴史的風土の保存に関
する特別措置法案(田中伊三次君外五十一名
提出)
中小企業信用保険法の一部を改正する法律案
(内閣提出)
中小企業信用保険臨時措置法案(内閣提出)
午後二時五分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/0
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001・山口喜久一郎
○議長(山口喜久一郎君) これより会議を開きます。
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理学博士朝永振一郎君に対し祝意を表する決議の件(議長発議)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/1
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002・山口喜久一郎
○議長(山口喜久一郎君) 去る十月二十一日、日本学士院会員、東京教育大学教授、日本学術会議会長、理学博士朝永振一郎君の量子電磁力学の分野における基礎的研究の業績に対し、一九六五年度ノーベル物理学賞が授与されることに決定し、十二月十日、駐日スウェーデン大使館において授与式が行なわれました。わが国民のひとしく誇りとするところであります。
つきましては、朝永博士の功績をたたえ、その受賞に対し祝意を表明するため、次の決議をいたしたいと存じます。(拍手)
まず、その案文を朗読いたします。
理学博士朝永振一郎君に対し祝意を表する決議
衆議院は、ノーベル賞受賞者理学博士朝永振一郎君の偉大な功績をたたえ特に院議をもつて祝意を表する
〔拍手〕
ただいま朗読いたしました案文のとおり決議するに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/2
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003・山口喜久一郎
○議長(山口喜久一郎君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。(拍手)
〔議長退席、副議長着席〕
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議員請暇の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/3
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004・園田直
○副議長(園田直君) おはかりいたします。
議員押谷富三君から、海外旅行のため、昭和四十一年一月六日から十三日まで八日間請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/4
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005・園田直
○副議長(園田直君) 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。
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日程第一 繭糸価格安定法の一部を改正する
法律案(内閣提出)
日程第二 日本蚕糸事業団法案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/5
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006・園田直
○副議長(園田直君) 日程第一、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案、日程第二、日本蚕糸事業団法案、右両案を一括して議題といたします。
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007・園田直
○副議長(園田直君) 委員長の報告を求めます。農林水産委員会理事長谷川四郎君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔長谷川四郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/7
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008・長谷川四郎
○長谷川四郎君 ただいま議題となりました両案について、農林水産委員会における審査の経過並びに結果について御報告いたします。
この両案は、繭糸価格の安定をはかり、蚕糸業の振興に資するために、内閣から提出されたものであります。
まず、その趣旨を申し上げますと、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案は、最近における生糸等の輸出の不振の現状にかんがみ、その輸出確保の措置として、政府の保有する輸出適格生糸を、その買い入れの価格と保管に要する費用の額を加えた額を下らない額で、一般競争入札等の方法により売り渡すことができるようにしており、日本蚕糸事業団法案は、蚕糸業の経営の安定と生糸の輸出の増進に資するため、生糸の買い入れ及び売り渡し、委託による乾繭の売り渡し等の操作を行なうことを業務とする機関として、日本蚕糸事業団を設立することとし、その組織、業務、会計等について所要の規定を設けております。
両案と同じ内容の法案が第四十九回国会に提出され、農林水産委員会において審議が進められた後、第五十回国会に継続審査となったのでありますが、諸般の事情により審査未了となり、十二月二十日再提出されたのであります。
農林水産委員会におきましては、十二月二十二日、政府から両案の提案理由説明を聴取した後、質疑を行ない、翌二十三日には参考人から意見の聴取を行なうなど、慎重審査の末、二十四日、質疑を終了し、直ちに採決の結果、両案とも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決した次第であります。
なお、日本蚕糸事業団法案に対し、自民、社会及び民社三党共同提案により、事業団に対する政府出資をすみやかに増額し、繭糸価格安定措置の効果を十分発揮できるよう円滑な運用につとめること等、三項目の附帯決議が全会一致で可決されました。
以上、御報告を申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/8
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009・園田直
○副議長(園田直君) 両案を一括して採決いたします。
両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/9
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010・園田直
○副議長(園田直君) 御異議なしと認めます。よって、両案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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011・園田直
○副議長(園田直君) 委員長の報告を求めます。建設委員長森山欽司君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔森山欽司君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/11
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012・森山欽司
○森山欽司君 ただいま議題となりました田中伊三次君外五十一名提出の古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法案につきまして、建設委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
本案は、わが国の古都における歴史的風土を保存するため、国等において講ずべき特別措置を定め、もって国土愛の高揚に資するとともに、広く文化の向上発展をはかろうとするもので、そのおもな内容は次のとおりであります。
第一に、この法律における「古都」とは京都市、奈良市、鎌倉市及び政令で定めるその他の市町村をいうのであります。
第二に、内閣総理大臣は、古都において歴史的風土保存区域を指定することができることとし、指定したときは、その区域の保存計画を決定しなければならないのであります。
第三に、建設大臣は、歴史的風土保存区域内に、都市計画法の定める手続によって、歴史的風土特別保存地区を指定することができることとし、その地区内の建築等の行為については、府県知事の許可を受けなければならないのであります。
第四に、歴史的風土特別保存地区内における損失者に対する損失の補償規定を設けるとともに、府県における土地の買い入れ、買い入れに対する国の負担等に関する規定を設けたこと等であります。
本案は、十二月二十三日本委員会に付託され、十二月二十四日、提出者田中伊三次君より提案理由の説明を聴取し、質疑を終了いたしまして、内閣より意見を聴取した後、直ちに採決の結果、本案は全会一致をもちまして原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/12
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013・園田直
○副議長(園田直君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/13
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014・園田直
○副議長(園田直君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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中小企業信用保険法の一部を改正する法律案
(内閣提出)
中小企業信用保険臨時措置法案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/14
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015・海部俊樹
○海部俊樹君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
すなわち、この際、内閣提出、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険臨時措置法案、右両案を一括して議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/15
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016・園田直
○副議長(園田直君) 海部俊樹君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/16
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017・園田直
○副議長(園田直君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険臨時措置法案、右両案を一括して議題といたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/17
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018・園田直
○副議長(園田直君) 委員長の報告を求めます。商工委員長内田常雄君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔内田常雄君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/18
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019・内田常雄
○内田常雄君 ただいま議題となりました中小企業信用保険法の一部を改正する法律案及び中小企業信用保険臨時措置法案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
まず、両法案の内容について申し上げます。
第一に、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案でありますが、中小企業の中でも特に信用力の乏しい零細企業者の金融を円満ならしめるため、一定の要件を備えた小企業者については無担保、無保証人によって信用保証協会が保証を行ない、これに対する保険制度として特別小口保険制度がさきに設けられましたことは御承知のとおりであります。
しかるに、小企業者を取り巻く最近の経済環境が一段ときびしさを加えつつあることにかんがみまして、この制度を利用し得る小企業者の資格として、先般通産省令をもって居住要件、納税要件等を緩和をいたしましたが、このたび、法律の改正によって、保証限度額を現行の三十万円から五十万円に引き上げ、もって零細金融に対する便益を増進しようとするのが、この法案の要旨であります。
次に、中小企業信用保険臨時措置法案について申し上げます。
中小企業は、最近のきびしい経済情勢の影響によって、必要な資金の借り入れが一そう困難となり、ことに、一部の中小企業は、親企業の倒産または操業短縮によって、経営の不安にさらされている状態にあります。
本案は、このような事態に対処するための臨時措置として提出されたものでありまして、その内容を申し上げますと、
第一は、本法の施行期間中、第一種保険のてん補率を百分の七十から百分の八十に引き上げること。
第二は、物的担保の提供を要しない保証についての保険制度として、中小企業者一人について保険限度額二百万円、てん補率百分の八十とする無担保保険を新設すること。
第三は、取引先企業の倒産、操短等によって影響を受ける特定の中小企業者に対する倒産関連保証については、これを通常の保険と別ワク扱いとする特例を設け、そのてん補率を百分の七十から百分の八十に引き上げ、かつ、その保険料率をも引き下げること。等であります。
右の両案は、去る十二月二十一日当委員会に付託され、二十二日通商産業大臣より提案理由の説明を聴取し、以降連日にわたり熱心な審議を行ない、昨二十四日質疑を終了しました。
両案に対しましては、これが中小企業に対する年末金融対策としての特殊の事情をも勘案いたし、これを本年十二月一日にさかのぼって適用する旨の三党共同提案による修正案が提出され、本日採決の結果、全会一致をもって修正議決すべきものと決した次第であります。
なお、両案それぞれに対し、制度の一そうの充実改善等を内容とする附帯決議を付することに決しましたが、その詳細は会議録により御承知を願います。
右、御報告いたします。(拍手)
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〔参照〕
中小企業信用保険法の一部を改正する法律
案に対する修正案(委員会修正)
中小企業信用保険法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
附則第三項中「昭和四十年十二月十七日」を「昭和四十年十二月一日」に改める。
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中小企業信用保険臨時措置法案に対する修
正案(委員会修正)
中小企業信用保険臨時措置法案の一部を次のように修正する。
附則第一項中「昭和四十年十二月十七日」を「昭和四十年十二月一日」に改める。
附則第二項中「昭和四十年十二月十六日」を「昭和四十年十一月三十日」に改める。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/19
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020・園田直
○副議長(園田直君) 両案を一括して採決いたします。
両案の委員長の報告はいずれも修正であります。両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/20
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021・園田直
○副議長(園田直君) 御異議なしと認めます。よって、両案は委員長報告のとおり決しました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/21
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022・園田直
○副議長(園田直君) 本日は、これにて散会いたします。
午後二時十九分散会
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出席国務大臣
農 林 大 臣 坂田 英一君
通商産業大臣 三木 武夫君
建 設 大 臣 瀬戸山三男君
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105105254X00519651225/22
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