1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十一年六月二日(木曜日)
午前十時三十五分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 岸田 幸雄君
理 事
小林 武治君
沢田 一精君
加瀬 完君
原田 立君
委 員
小柳 牧衞君
高橋文五郎君
津島 文治君
天坊 裕彦君
占部 秀男君
鈴木 壽君
林 虎雄君
松澤 兼人君
松本 賢一君
山高しげり君
国務大臣
国 務 大 臣 瀬戸山三男君
政府委員
近畿圏整備本部
次長 上田 稔君
首都圏整備委員
会事務局長 鮎川 幸雄君
自治政務次官 大西 正男君
自治省財政局長 柴田 護君
事務局側
常任委員会専門
員 鈴木 武君
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本日の会議に付した案件
○首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のた
めの国の財政上の特別措置に関する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
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001・岸田幸雄
○委員長(岸田幸雄君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案を議題といたします。
提案理由説明はすでに聴取いたしましたので、これより補足説明を聴取いたします。柴田財政局長。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/1
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002・柴田護
○政府委員(柴田護君) 首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案につきまして、補足して御説明申し上げます。
逐条で御説明をいたしたいと思います。
第一条は、この法律の趣旨を明確にしたものでございます。すでに提案理由で御説明を申し上げましたとおり、首都圏の近郊整備地帯整備計画、また都市開発区域整備計画、または近畿圏の近郊整備区域建設計画、または都市開発区域建設計画の実施によりまして、地方公共団体の事業分量が非常にふえてまいりました。それに伴いまして、地方財政に大きな影響を及ぼしますので、これを、この影響をなるべくやわらげまして、事業が円滑に進捗いたしまするようにいたしますために、さきに成立いたしておりまする新産業都市及び工業整備特別地域に関する建設事業等に対する財政援助措置に準じまして、首都圏及び近畿圏の整備事業につきましても同様の措置をとろうとするものであります。
第二条は、定義でありまして、それぞれ、近郊整備区域建設計画あるいは都市開発区域整備計画等につきまして、その意義を明確にしたものでございます。
第三条は、首都圏及び近畿圏におきまする都府県に対する財政援助措置を規定したものでございます。新産、工特地域と同じように、府県の行ないまする事業につきましては、地方債をかさ上げいたしまして利子補給を行なうということによって、財政援助措置を行なうことにしております。ただこれらの事業のうちで、近郊整備地域の整備に関しまする事業、それから都市開発区域に関しまする整備事業というものにおきましては、若干その性格を異にいたしておりまするので、適用事業につきましては、その範囲を若干異にいたしております。また、利子補給を行ないますにあたりましては、これらの地域がすでに相当の集積が行なわれておりまする地域でありますことにもかんがみまして、利子補給につきまして、不交付団体をゼロといたしまして、財政力補正を適用することといたしております。
事業につきましては、近郊整備地域におきましては、一応公営住宅、改良住宅、道路、街路、港湾、それから河川総合開発と直轄河川改修を除きました河川事業、都市公園、これらの事業を近郊整備地域の財政援助の対象とする事業と予定いたしております。また都市開発区域につきましては、この地域は、むしろ工業整備特別地域に類する色彩を多分に持ちまするので、この工業整備特別地域におきます事業と相似た事業を取り上げております。公営住宅、改良住宅、道路、港湾、空港、漁港、河川総合開発及び直轄河川改修、都市公園等の事業を予定いたしておる次第でございます。
起債のかさ上げ方式は、先ほど申し上げましたように、新産、工特地域と同じ方法でございますが、ただ利子補給につきまして財政力補正を適用いたしておりますことが異なっております。
それから第四条は、市町村の行ないまする事業に対しまする援助措置を規定したものでございます。対象事業は市町村の事業でございまするので、ここにおきましては近郊整備地域と都市開発地域とは大体同じ事業を予定をいたしております。詳細は、細目は政令に譲っておりまするけれども、概略申し上げますると、公営住宅、改良住宅、道路、街路、下水道、義務教育施設、幼稚園、保育所、清掃施設、河川改修、都市公園等を予定いたしております。
なお、これらの事業につきましては、府県の場合も同じでございまするが、事業の整備計画そのものの内容が現在進行中でございまして、確定を見ておりません。その事業の内容が確定を——全体としての計画が確定してまいりますれば、そのときにおきまして多少修正をしなければならない場合が出てくるのではなかろうかと考えておる次第でございます。
第五条は、国の補助金等のかさ上げ方式を書いております。このかさ上げ方式の基本は、新産、工特地域におきまする補助率のかさ上げと基本的には一致いたしております。若干違えておりますのは、この圏内の市町村におきましては財政力がある程度強い団体が多いこと、それからまた、事業の性格等から考えまして、財政力補正を新産、工特の場合と比べまして強めております。この算式で、市町村の標準負担額の計算でございまするとか、あるいは後段に書いてありますのは財政力補正の問題でございまするが、財政力補正の〇・七二という全国平均指数等につきましては、新産、工特方式と変わりありません。ただ、新産、工特の場合は、この方式が逆転をいたしておりまして、事業費補正を大体四分の三、財政力補正は四分の一でございまするが、この計算では、財政力補正を掛けます場合の率を三割にいたしております。財政力補正を強めておるわけでございまして、それから、この計算で調整率という考え方をいたしておりまするが、この「0.3×0.72−」云々という式がございまするが、この式がマイナスが立ちましても——〇・七マイナス幾らが立ちましても、〇・三まではマイナスになる。それだけ財政力補正が強まる、こういう式になるわけでございます。したがいまして、新産、工特方式の場合は事業量補正が四分の三でありまして、四分の一が財政力補正でありまするが、この財政力補正が新産、工特の場合に比べましてずっと強くなっておるというところが、新産、工特方式と異なっておるのでございます。
その他の財政力指数の計算でございまするとか、標準負担額の計算でございまするとかは、これは新産、工特方式と全く同様でございます。それから、かさ上げの最高限度二割ということも同じでございます。
それから第六条は、他の特別法との適用関係でございまして、近畿圏、首都圏の中に工特地域等が含まれておる部分がございまするが、この場合にこちらのほうの財政の措置が働く場合にはこの法律の適用はしないということで、適用関係を明確にしております。また、再建促進特別措置法との適用関係につきましても、いずれか有利なほうを適用するという方式も、新産、工特の場合と同じであります。
それから第七条は政令への委任規定であります。利子補給あるいは国の負担割合のかさ上げ額につきましての交付方式その他につきましては政令に譲ることにいたしております。大体利子補給なり、あるいは負担割合の割り増し分につきましては、事務手続の、計算事務上の便宜等の問題がございまして、清算払いということを原則といたしておる次第でございます。
なお、事業の細目が明確にまだなっていないので、精密な計算ができないのでございまするが、この方式によりますと、四十一年度においてどれくらいの金額が財政の措置として予定されるかということを考えますると、初年度の利子補給額としては、三カ月程度でございまするので、約八百万円程度だろう。市町村のかさ上げ額は十六億前後じゃなかろうかというように予定をいたしております。
以上で法律案の補足説明を終わらしていただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/2
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003・岸田幸雄
○委員長(岸田幸雄君) それでは質疑のおありの方は、順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/3
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004・鈴木壽
○鈴木壽君 ちょっと速記をとめてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/4
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005・岸田幸雄
○委員長(岸田幸雄君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/5
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006・岸田幸雄
○委員長(岸田幸雄君) 速記を始めて。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/6
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007・鈴木壽
○鈴木壽君 首都圏整備委員長として、首都圏整備計画の進行状況なり、あるいは今後の整備の進め方等についてお尋ねをしたかったんですが、時間もないようでございますから、おそらく、きょうは完全に私のお聞きしたいこと、あるいはまた大臣としてもおっしゃりたいこと、尽くせないかもしれませんが、若干お尋ねをしたいと思います。
今度この首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案、これによって仕事を進めていく場合の、地方負担についての国が援助措置をとるということなんで、それはそれとして、私けっこうなことだと思うんでありますが、どうも首都圏整備の仕事を見ておりますとですね、この委員会ができましてから十年、どうも当時考えておりましたような首都圏整備のねらいというもの、そのねらいを達成するためのいろいろな事業の進行というものは、すこぶるテンポがのろくて、実績の上では、期待するものとは相当違うものだというふうに私は見るんでありますが、それについて首都圏委員長として、どういうふうにごらんになっておるのかですね、この点をまずひとつ最初にお聞きしたいと思うんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/7
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008・瀬戸山三男
○国務大臣(瀬戸山三男君) 首都圏整備法ができましてから約十年余りたつと思います。おっしゃるとおり、必ずしも所期の目的を達成するといいますか、期待されたような成果を必ずしもあげておらないと、率直にそう考えております。それには、御承知のとおり、首都圏整備委員会は、首都圏内の各都県、市町村、あるいは地方行政体を一括いたしまして、総合的に整備あるいは開発をする、こういう総合計画を立てるというのがたてまえであります。各地方団体等の意向を聞き、各行政機関とも協議をして、整備計画、開発計画を立てるというわけでありますが、その執行はさらに戻って、名行政庁あるいは地方団体が行なう、こういうことでありますので、直接事業を行なうという機関になっておらない点が一つであろうと思います。
それからもう一つは、特に首都圏の場合は、御承知のように、近々十年と申しますか、あるいは五、六年の急激な経済社会の変革が進んできた。人口の集中、産業の集中、こういう度合いが、当初に、数年前に計画されたものとはおおよそ違った姿が出てきた。率直に言って見通しが甘かったというか、社会経済の変化が非常に急激であったという点から、計画が必ずしも適応しておらなかった。こういう事情も加わっており、それと同時に、計画は、机上プランはどんどんできますけれども、それに伴う国家財政あるいは市町村財政、県財政、こういうものが伴わない。こういうような事情があると思いますが、今日までのおおむねの計画の経緯あるいはいま改定を進めております計画の内容等については、事務局長のほうが詳しく知っておりますから、資料もありますので、御検討願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/8
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009・鈴木壽
○鈴木壽君 いま大臣のお答えからしますと、一つは、この首都圏整備委員会というものは、いわゆる事業の実施機関ではないのだ、総合計画、調整等を主にしたものであるからということが一つ。それから、社会経済の発展といいますか、動きといいますか、そういうもののために、当初予想しました人口なり、あるいは産業の集中というその度合いの見通しというものがかなり狂ってきておる。ですから、いまの段階では、そういう立場に立って手直しということも考えなきゃならぬというようなこともおっしゃっておったようであります。それからいま一つは、まあ事業を実際進める上には、国、地方団体、まあそのうちでも県あり市町村ありでありますが、そういう地方団体等の財政の力にも問題がある。
こういうふうな三つにまとめられて、しかもそういうものがどれ一つ——一つずつ切り離したのじゃなしに、総合的に組み合わされたかっこうで、現在まで大きな効果をあげることができなかった、期待されるような効果があげ得られなかったということになるようでございますが、半面出ておりますこの法律案は、そのうちの一つの地方団体の財政というものに対する国の手当てといいますか、援助措置、こういうことによってひとつ切り抜けようということだと思うのですが、そういうふうに考えてよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/9
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010・瀬戸山三男
○国務大臣(瀬戸山三男君) そのことであると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/10
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011・鈴木壽
○鈴木壽君 首都圏整備をする場合の——私はいまの大臣のお答えの中から、所期の目的がどうも期待されたように出てこないということ、これは一つは私は、首都圏整備委員会の性格、持つ権限、こういうものにひとつあるのじゃないだろうか。しかも、これがもう一番大きなものじゃないだろうかと思うのです。というのは、さっきお話しありましたように、総合計画を立てる、実施機関じゃないのだ、こういうことで、確かにこの法律のたてまえから言っても、そういうふうになっておるのであります。しかも、その総合計画を立てる場合であっても、ほんとうの意味での、この首都圏全体を見通して、首都圏整備でねらうところを実現するための計画、こういうものは、ほんとうの意味での総合的な計画というものはもうできないのじゃないだろうかと、こういうふうに思うのですがね。
そこで私は、整備委員会の性格と、さっき言ったように権限、こういうものについてもう少し考え方を変え、実際に総合計画なり、あるいは実施の推進ということがうたわれておりますけれども、こういうことができるようにしなければならないのじゃないだろうか。こういうふうに思いますが、委員長としてどういうふうにお考えになっておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/11
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012・瀬戸山三男
○国務大臣(瀬戸山三男君) いまのお尋ねの趣旨が、性格を変えたらという御趣旨の点がはっきり私つかめないのでありますが、性格自体は、相当具体的な計画が立てられ、必ずしも不可能ではないと思います。従来もその具体的な計画に従って、所期の目的といいますか、予想したような大きな成果はありませんけれども、相当な成果といいますか、効果はあげておる面もあるわけでございます。
ただ問題は、一つの思想として、首都圏庁というような、もう少し組織だったといいますか、執行まで入ったような、予算を持つようなそういう機構をつくったらどうかという意見は、これは従来からあるわけでございます。たとえば、これに関連があります近畿圏整備二法をつくる場合にもそういう議論といいますか、意見もあったわけであります。これは私は一つの考え方だと思いますけれども、御承知のようにこれはまた地方自治との関係がある。都県等の事情とかでなかなか、またその上に一つのそういう執行機関といいますか、ものをつくることは適当であるかどうか、こういうまたさらにむずかしい問題がございますので、そう簡単にその構想ができ上がらない。どちらにも私は長短があると思うのでありますが、いま鈴木さんのお考えはどの点にあるか、はっきりいたしませんので、大体そういう問題点が従来からも議論されておる、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/12
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013・鈴木壽
○鈴木壽君 委員長ね、私は委員長から、たとえば私が何かの首都圏庁のようなものを考えておって、それに賛成した立場でものをつくれというふうなことの答弁を引き出すつもりで私は言っているのじゃないのですから、首都圏庁というあの構想そのものについては、私自身も多少考え方が違うところもありますから、そういうことじゃないのです。それは確かにお話のように効果のあげておるのもあります。あげてないとは私は申し上げませんが、しかし首都圏をつくって、首都圏という中でこの首都東京を中心とするこの過密地帯の人口と産業の集中したこういう状態を、これをいわば分散した形でやっていこうというのが、これが首都圏整備のねらいだと思うのです。端的にいえば、人口と産業の集中を排除し、積極的に場合によっては分散させていくという問題をこの圏内においてやっていこうということだと思うのですね。ですからそういう意味で多少効果があった点も私はあると思います。
ところが、多少の効果があった点は認めますが、全体としてそういうことについては私はあまり効果があがっていないのじゃないだろうか。端的に一つの人口集中の問題を取り上げてみましても、当時基本計画で考えられた人口想定というものはもうくずれてきておりますね。去年の十月の国勢調査のあの結果を見ますと、非常な何といいますか、大臣も認められておりますようにずれた形が出てきていますね、予想をはるかに上回った人口の増加の状態なんです。こういうことを一つ取り上げて見ましても、個々の事業そのものについていえば、あるいは道路とか、あるいは住宅とかいうような問題については、効果のあげているところもあるかもしれませんけれども、全体としてねらいというものは、むしろ裏目に出ているような、基本的にはそう言っても私いいのじゃないか、こう思うのです。
私これは非難をするという意味でございません。ですからそういう場合に、一体現在の首都圏整備委員会の性格なり、あるいは権限なんというもの、こういうものに私は大きく起因しているものがあるのではないか。単に計画を立てたあとは各省庁、地方団体、てんでんばらばらにやられたのでは、これはどうにもならないので、そこに首都圏整備委員会というものを設けてやるからには、もっと完全な実施機関とか、建設省が仕事をするとか、ああいう仕事のものではないと思うけれども、もっと力を持った、計画を立てたら計画が遂行できるような、ここにあります実施の推進ができるような、そういう機能を持たせるべきではないだろうか、そういう意味で考えるところはないか、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/13
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014・瀬戸山三男
○国務大臣(瀬戸山三男君) まあ機構の上でさっき申し上げましたような実施機関にするかどうかという問題もありますが、私はいまの現象というものは、必ずしもそれだけでは解決しないんじゃないかという気がいたしております。首都圏の問題を首都圏の範囲内で解決するということは、端的に申し上げると不可能である。これはいま人口が大体年々増加いたしておりますけれども、旧東京都内にはあまり増加いたしておりません。これはこういう整備法ができた後、あるいは現状がこれを許さないという状態、いろいろ理由はあると思いますが、その人口の集中が顕著にあらわれているのは千葉、埼玉、神奈川と、大部分はそういうところに行っておるわけでありますから、そういう点のしたがって開発といいますか、整備促進が行なわれる。もちろんこういう現状、趨勢に合うような状態ではございません。ただ私は、あの首都圏あるいは近畿圏整備の問題を考えます場合に、その機構云々というだけではこの問題は解決しないじゃないか、やはりこれは全国的な問題として解決しないと、この範囲内だけの問題ではそう簡単なものではない、大まかに申し上げると、かように考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/14
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015・鈴木壽
○鈴木壽君 首都圏の問題を首都圏だけで考えてはいけないと、もうそういうことではできないのだと、こういう考え方といいますか、いまのお話になられたことは、それはそのとおりだと思うのです、私も。全国として考えて、日本全体として考えておって、その考えた首都圏で一体どうするのかということを私どもいま話ししているので、そういう立場に立って私は首都圏というものはやはり考えてこなければならないと思うのです。これはあとでも私、一体日本の国土総合開発というような点から、首都圏の持つ意義といいますか、性格づけ、位置づけ、あるいは近畿圏の持つこういうものも、私実はあとで時間があればお聞きしてみたかったと思っているところですが、そういう考え方について私どうのこうの言うのではなくて、むしろ私もそのとおりだと思うのです。
そこで、ただその場合、いま考えていることは、そういう立場で考えられたこの首都圏の整備ということ、これを実際に計画をし、実施の推進役を買うはずの首都圏の整備委員会が一体いまのままでいいのかと、こういうことなんです、私、計画そのものは、いま言ったような大きな広い見地に立ってやらなければならない。単に一つのそれを例をとって申しましても、この首都圏の中へ工特地区の指定がありますね、鹿島地区ですか、従来はそれこそ考えられておらなかった工特とか新産とかいうそういう性格のものが、すでに計画を立てられている首都圏の中にぽかっと一つ出てきた。これを一つとってみましても、いわゆる首都圏は、従来のような首都圏という範囲だけでものを考えてはいけないという証拠だと思うのです。そういう点についてはいいのですが、さて現実にそういうものが入ってきた、首都圏の中に指定されておる、そういうものは工特地区もできるんだ、こういうものの中で一体首都圏というものをどう整備していくのかという、少なくともそれを計画面において担当する、あるいはその事業の推進にあたって推進役になる首都圏委員会が、どうもどう考えても、無力だというと少し悪いんですけれども、委員長している大臣前にして無力だと言うと悪いのですけれども、これではいけないじゃないかという感じするのです。
たとえば、長くなりますが、近郊地域なんか指定したって一体どういう効果があったんです。いまやめなきゃいかぬと、こう言う。別の名前にして今度は緑地帯とするとかなんとか、いろんなことやって、こういうふうになってきていますから、私はこれは基本的な問題として考え直していくべき時期ではないだろうか、こういうことを考えますから、首都圏委員会の持つ機能、性格、こういうものについてもっと考えていくべきだろう、こういうことなんですが、いかがでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/15
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016・瀬戸山三男
○国務大臣(瀬戸山三男君) たとえばいまお話のグリーンベルトの構想がくずれた、こういう一つの例をとってのお話でありますが、これは首都圏整備委員会の性格とか力という問題ではないんじゃないかと思います。やはり計画が立てられて、これは整備委員会で独断で立てるのじゃありませんが、すべてさっき申し上げましたような組織によって検討し、計画を立てて、これを実施段階に移すということをやるわけでありますが、やはりそれを実施し得る財政、法制、土地制度というものが兼ね備わらなければ、整備委員会だけの問題ではないんじゃないか、私はさような認識をいたしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/16
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017・鈴木壽
○鈴木壽君 おっしゃるとおりですよ。整備委員会のほうで計画立てて指定したからといって、それでその他の財政の問題なり、法制的ないろいろな問題なり解決しなければできないんだ、これはそのとおりです。だとすれば、首都圏整備委員会というのは、計画を立てて、指定するものは指定してしまえば、それでいいということですか。それではいけないでしょう。たとえば法的にはどう、あるいは財政的にはどうというようなこともやりながら、どっかで効果のあるように、指定されたものは指定されたものとして、ちゃんと生きていくようなふうにやっていく何かがなきゃいけないと思うのですね。その何かといいますか、どっかの機関といいますか、そういうものは、私やっぱりいまのところでは首都圏委員会で最終的にやっていけるというようなところでないと——一つ一つの仕事は別ですよ。そういうことを首都圏やらなくてもいいということであればいいけれども、これはちょっと、首都圏整備はそういうことまで知らぬぞ、地方団体何しようが、個人が指定されたところにかってに工場持っていこうが、あるいはうちを建てようが、荒らされようが、それはかまわぬ、これではちょっとおかしいと思うんですよ。どうですか。だからそういう意味では、私はもっと首都圏整備委員会というものがある程度の規制なり、促進なり、そういうものをなし得るような力を持たなければいけないのじゃないかと、こういうことを言っておるのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/17
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018・瀬戸山三男
○国務大臣(瀬戸山三男君) それはどうでしょうかな。首都圏整備委員会の私は一番の問題は、土地の規制能力をつくること、これは首都圏整備委員会につくるかどうか、首都圏の問題だけでなくて、わが国全体について土地の規制に関する強力な措置をとる、一番問題は土地のように私は認識しております。そういう権限を与えるかどうかということは、大きな問題だろうと思います。ですから、これは首都圏整備委員会としては、与えるかどうかということは、これは検討の余地があると思いますが、その他は財政、そういう意味においてお話であるということになれば、私は、首都圏整備委員会だけにそういう権限を付与することがいいかどうかということは問題でありますけれども、大いに検討の余地がある、かように考えておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/18
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019・鈴木壽
○鈴木壽君 時間がないようで、呼びにきておるようでございますからやめますが、あとでひとつこの問題から、私はやっぱり首都圏整備委員会のあり方、そういう問題がこの整備計画の目的を速成するために一番大事な問題じゃないだろうか。それは財政の問題も、いろいろなその他の問題もありますけれども、そういうものは首都整備委員会のほうである程度の権限を持ち、そうして力があれば、また解決の方策も出てくると思うのです。きょうは大臣、時間もございませんから、この程度で、次回にひとつまたお尋ねをしたいと思います。
それで資料をお願いしたいのですが、これは前にできておると思いますが、基本計画はございますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/19
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020・鮎川幸雄
○政府委員(鮎川幸雄君) ございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/20
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021・鈴木壽
○鈴木壽君 これはひとつお願いしたいと思います。
それから、整備計画ですが、それぞれの既成市街地なり近郊整備地帯あるいは都市開発区域、それぞれの整備計画、それから事業の進捗の度合いですね。こういうものは、できれば事業計画と一緒に、年次ごとに分けられたものでもあればお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/21
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022・鮎川幸雄
○政府委員(鮎川幸雄君) ただいまお話がございました整備計画に関する点でございますが、整備計画は、従来市街地開発区域、今度から都市開発区域と名称が変わっておりますが、十八の地域の整備計画はそれぞれできておりまして、それに対する進捗状況等の資料は提出いたしたいと思います。
それからなお、既成市街地についての整備計画も、約十年くらい前につくられたものがあるわけであります。ところが、ちょうど現在十年の年月を経過しまして、ことしが最終の年次になっております。これは既成市街地のみならず、首都圏整備の基本的な内容になっております人口等の問題等がございまして、いま基本計画の改定作業も昨年の暮れから始まっておるわけであります。そこで、既成市街地の整備計画の前につくられ、現在も行なっておりますものはあるわけでございます。その進捗状況等につきましては、若干ずれがございますので、きわめて概括的なものにお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/22
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023・鈴木壽
○鈴木壽君 では、いまお話しのあったことでけっこうですが、いま一つ、あれでしょうか、今度の法律に関係がありますが、事業計画の実施計画の中に、その区域ごとに県の負担、それから市町村の負担、これは市町村全部を一つ一つということはあるいはめんどうになるかもしれませんから、その区域の市町村を含めてでもいいですから、府県の段階での負担と、もちろん国の負担もつけていただきたいのですが、府県の負担と、それから市町村の負担、いまいったように市町村負担はまとめた形でけっこうでございますから、できたらひとつお願いをしたいと思います。
自治省のほうにひとつそれに関連をして、事業が相当こう進んできておりますから、それに伴って現在までどの程度の府県の負担をし、市町村の負担をしておるのか。これもできたらあなた方のお調べになったのを。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/23
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024・柴田護
○政府委員(柴田護君) できます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/24
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025・鮎川幸雄
○政府委員(鮎川幸雄君) 都市開発区域の整備計画に関する件につきましては、ただいまの御趣旨に沿うようなのをつくって提出いたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/25
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026・鈴木壽
○鈴木壽君 近畿圏のこれは基本整備計画はいただいておりますが、これはまだあれでしょうね、事業は、もう事業計画立てておりますか、もし立てておったら、それをほしいと思うのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/26
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027・上田稔
○政府委員(上田稔君) 基本整備計画につきましては、ただいまお手元にお配りをいたしております計画を立てておるわけでございまして、近畿圏におきましては区域を分けて、その区域について計画を立てるようにいたしておりますのですが、まず区域を既成都市の区域と、それから近郊整備区域と都市開発区域と、それから保全区域と、その他の区域と、こういうふうに分かれておるわけでございますが、そのうちのいま一番、先ほど首都圏でもお話がございましたが、既成都市のところは一応いま現在発展というか変革はある程度行なわれておりますが、発展の変化の一番大きいところ、いわゆる近郊地帯が一番変化が大きいわけでございますが、その近郊地帯が非常にスプロールされておるので、このスプロールされておるのを整備をして、調和のれたものにするという意味において近郊整備区域と、それからその外側に考えております、都市開発区域を考えておりますが、その都市開発区域に近郊のもの、あるいは既成都市から出ていくもの、そういうような工場だとか住宅、そういうものを引き受けようとする計画、それを急いでおりますので、近郊整備区域と、それから都市開発区域、この二つの建設計画というものをいま急いでおるわけでございます。その計画につきましては、この六月末を目途に現在府県から、法律によりますと、府県知事が一応これを立案をして、そうして国に提出をして、これを調整をいたしまして、各省とも協議をいたしまして、そうして内閣総理大臣がこれを決定するということになっておりますが、そういう承認するということになっておりますが、それをいま現在急いでおるわけでございます。そういう状態でございますので、建設計画につきましてはまだ全体として決定を見ておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/27
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028・鈴木壽
○鈴木壽君 どうもこれはまたあとで言っていいことだと思うが、そういうものを何も固まらないのに補助するとか、特別な措置をやるなんと言っても、ちょっとこれはおかしなことになってきますね。これはいいです、意見になりますから。
しかし、近郊整備区域なり都市開発区域について、実際にきちんとした計画が固まっておらなくても仕事をやっておるところがございますね。そういうもののいままでの事業の実績と申しますか、それと国の負担、地方負担というようなことについては、これはまとめられると思いますが、四十年度までの分は。これはいかがでございましょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/28
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029・上田稔
○政府委員(上田稔君) ただいまのお話は近郊整備区域と都市開発区域のお話だと思うのでございますが、その部分につきまして現在やっております公共事業その他の事業はわかっております。したがいまして、先生がいまおっしゃいました国の負担あるいは県の負担、市町村の負担というものはわかっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/29
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030・鈴木壽
○鈴木壽君 それではそれで、それしかいまのところできないと思いますから、出していただきたいと思います。私どもはいまこの法案の審議で、府県なり市町村なりに財政の特別措置をしようとする場合に、一体どの程度の負担をしてきておるのか、また将来どういうふうになるのか、こういうものを一応のみ込んでおかないと、その手当てのそれがいいのか悪いのか、そういうこともちょっと判断に困るのですから、そういう意味で地方負担の問題、特に入れていただいてつくっていただきたいと思います。
私の資料要求は以上ですが、もう一つ自治省のほうに、この首都圏整備なりあるいは近畿圏整備のために、地方の自治体が通常以上にこういうふうに負担をしてきたというようなことについて、何かお調べがございますか。普通のペースで若干毎年増すこともあると思いますが、そういう公共事業等をやってきた、しかし首都圏整備計画の一環として取り上げられた仕事で、したがって従来の、あるいは平常の場合のその市町村なり府県の負担を越えるというようなものがあるではないかと思うので、そういうことについての何かのお調べがあるかということなんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/30
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031・柴田護
○政府委員(柴田護君) あるそうですから、提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/31
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032・鈴木壽
○鈴木壽君 それではあとで。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/32
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033・岸田幸雄
○委員長(岸田幸雄君) それでいいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/33
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034・鈴木壽
○鈴木壽君 きょうは資料要求は以上にして、あと、大臣おりませんから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/34
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035・松本賢一
○松本賢一君 もしどなたもなければ簡単なことを……。
これはどなたにお聞きしたらいいか、財政局長にお聞きしたらいいんじゃないかと思うのですがね。第三条と第四条とに、都府県に関する特別整備事業と、それから市町村に関する特定事業と、こう分けてやってあるわけですが、都府県でも市町村でもやっておる住宅、道路、こういうものがお互いに書いてあるのですが、市町村のほうに港湾が書いてないのですが、これはどういうわけで港湾が抜けておるのですか、ちょっと疑問に思うのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/35
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036・柴田護
○政府委員(柴田護君) 現在の段階では、港湾を持っておりまするところがこの整備事業の対象になるかどうかということがはっきりしていないのでございます。したがって、現在の段階では港湾を予定いたしておらない。しかし、その近郊整備地帯としてその地域がはっきりし、そしてそこに港湾の事業が進められてくるということになりますれば、政令の段階でそれを施設として指定をしていきたい、さような考え方でございまして、将来検討すると、こういうことであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/36
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037・松本賢一
○松本賢一君 そうすると、具体的に言えば、横須賀が問題になると思うのですけれども、横須賀の港湾の場合、近郊整備計画の中に入るか入らないかということがまだきまっていないということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/37
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038・柴田護
○政府委員(柴田護君) さようでございます。それが明らかになりました上で措置をとるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/38
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039・松本賢一
○松本賢一君 そうなれば当然措置をとるということになるわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/39
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040・鈴木壽
○鈴木壽君 局長さん、まことにこれはこちらのほうがだめなんで、お願いするのですが、さっき御説明のありました起債のワクをふやしてやる、それから利子補給をしてやるという、新産、工特の場合と同じような場合もあるし、また若干違う場合もあると、こういうことでしょうね。恥ずかしい話だが、この法律案に式なんかあっても、昔、新産、工特のときにも説明を聞いたけれども、なかなかぴんとこないものがあるんだよな。だから、それぞれをもう少しわかりやすく解説を加えて、そうして新産、工特の場合と今回の場合と、両方について比較できるようにしてほしいと思うのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/40
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041・柴田護
○政府委員(柴田護君) 図面を引いて後刻……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/41
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042・鈴木壽
○鈴木壽君 図面と同時に、こういう式のことについても、これが何だというようなことをわかるようにしてほしいと思うのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/42
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043・柴田護
○政府委員(柴田護君) もう一ぺん御説明いたしましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/43
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044・鈴木壽
○鈴木壽君 いやあとで何か書いていただければ……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/44
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045・松澤兼人
○松澤兼人君 要求といいますか、議事の進行といいますか、ここに地図は近畿圏の地図があるのですけれども、首都圏のほうもやはり地図がないとあれなんで、場合によっては大きな地図でどういうふうになるのか、これも説明していただかないと、ちょっと納得がいかぬということもありますし、それからもう一つは、いま鈴木君が言われましたように、近畿圏あるいは首都圏の中における工特あるいは新産というようなものの重複の関係とか、あるいは財政計画という、こちらの側の財政上の総額なり、あるいは事業別の年次的な資料、鈴木君の資料要求でわかるようなものがあればけっこうですけれども、やはり事業別だとか、あるいは法律別、首都圏、近畿圏、あるいは新産、工特というようなふうに、いろいろと重複しているところもあると思いますので、そういうものの、もしわかる資料があれば御提出していただくように委員長からもひとつおっしゃっていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/45
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046・加瀬完
○加瀬完君 私も資料要求をお願いしたいんですが、「近畿圏基本整備計画」というものが配られまして、この中にはいろいろ詳しく出ておりますが、首都圏のほうは前に配られましたですかどうですか、重ねてお願いしたいのですが、首都圏における農林漁業計画というものはどういうようになっておるか。
それから、建設関係のほうで審議をされたようでございますが、緑地保全法が出されておりますが、緑地あるいは水質の保全といったような計画はどうなっているか。
それから、これは自治省のほうに、御迷惑ですがお願いしたいのでありますが、各府県の一人当たりの年間所得——都も含めましょうか、都道府県一人当たりの年間所得の三十五年と、三十九年なり四十年なりと最近のものとを比較をする関係上、示していただきたいと思います。
それからこの法案でも問題になっておるわけですがね、首都圏とか近畿圏といったようなところだけ財政投資をされても、この近畿圏の中にも指摘をされておりますけれどもね、その中心の裏側になっておる、たとえば日本海方面や、あるいは首都圏なら首都圏から遠隔の地に位置をされるところの東北といったほうの地域産業の開発については、どういう一体財政投資をしているのか、ここに大きに問題があろうと思う。それで、これは自治省の御担当じゃなくて、経済企画庁に伺わなければならない問題ですけどね、池田内閣のころ、長期計画の財政投融資を一応見積ったわけですね。いわゆる太平洋ベルト地帯といったところに対する財政投融資の数字と、日本海あるいは北海道、東北というほうに対する財政投融資の数字と、これを簡単でよろしゅうございますから、ひとつ数字を示してもらいたい。
それからもう一つ。公害とかあるいは生活環境の整備といったことが問題にされておるわけですけれども、四日市における公害の財政上の自治体の負担、どういう状況になっているか。
以上、ひとつお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/46
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047・柴田護
○政府委員(柴田護君) わかりました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/47
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048・鮎川幸雄
○政府委員(鮎川幸雄君) ただいまお話ございました資料のうち、首都圏関係分についてのお話がございましたので、それについて申し上げますが、緑地関係のものから先に申し上げますと、緑地関係は、いま参議院の建設委員会で首都圏近郊緑地保全法案というものを審議していただいておりますので、関係の資料を提出いたしたいと思います。ただ首都圏における農林漁業の計画ということでございましたが、この点につきましては、首都圏では、首都圏整備計画の内容といたしまして、首都圏整備法の二十一条にそれぞれ項目が出ているものについてやっておりますけれども、先ほどのお話、いま対象にはなっておりませんので、その点の資料は私どものほうから提出いたしかねます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/48
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049・加瀬完
○加瀬完君 どちらからか……。それはないからお出しいただけないということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/49
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050・鮎川幸雄
○政府委員(鮎川幸雄君) 私のほうからちょっと出せないわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/50
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051・加瀬完
○加瀬完君 「近畿圏基本整備計画」という中には、それは入っているのですね。首都圏の中に入っていないのですよ。入っていないということは、結局農林漁業関係というものをどう扱っておるかという対策がなくて首都圏の整備計画を進めたって、そこに矛盾を生ずるわけです。それは全然ないならしようがありませんけどね。じゃあ、それは自治省にお願いしますから、農林省関係でもあったら出していただきたいと思います。なければここに出てきてもらって質問をするほかないですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/51
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052・柴田護
○政府委員(柴田護君) 主管省である農林省あるいは経済企画庁のほうに問い合わせまして、なるべくそういうことができますように努力をしていきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/52
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053・上田稔
○政府委員(上田稔君) ただいま近畿圏関係の提出資料についていろいろお話がございましたが、その中で財政計画の年次的なものはないかということでございましたが、この近畿圏整備計画におきましては、この近郊整備、それから都市開発にいたしましても、基本計画にいたしましても、年次的な事業別のものはつくっておりませんので、その点はひとつ御了承をいただきたいと思います。その基本計画は、五十五年を最終年度といたしまして、四十五年を中間年次、こういうふうに考えておりますので、その中間の年度別のものはつくっておりませんので、御了承をいただきたいと思います。
それから、次に緑地の保全関係でございますが、これにつきましては、近畿圏におきましては、先ほどちょっと申し上げましたように、保全区域というものをきめております。この保全区域というものは三つに大体種類が分かれておりまして……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/53
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054・加瀬完
○加瀬完君 資料を出してくれればいいんですから、説明は求めません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/54
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055・上田稔
○政府委員(上田稔君) はい、わかりました。
それから水質保全でございますが、これは資料があまりないかもしれませんが、できるだけのものを提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/55
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056・岸田幸雄
○委員長(岸田幸雄君) 本案に対する本日の審査は、この程度にいたします。
次回は六月七日午前十時開会の予定でございます。
本日は、これにて散会いたします。
午前十一時四十二分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105114720X02619660602/56
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