1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十一年六月二十二日(水曜日)
午前十時二十三分開議
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○議事日程 第三十九号
昭和四十一年六月二十二日
午前十時開議
第一 国立劇場法案(内閣提出、衆議院送付)
第二 昭和三十八年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十八年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十八年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十八年度政府関係機関決算書
第三 昭和三十八年度物品増減及び現在額総計算書
第四 昭和三十八年度国有財産増減及び現在額総計算書
第五 昭和三十八年度国有財産無償貸付状況総計算書
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○本日の会議に付した案件
一、日程第一 国立劇場法案(内閣提出、衆議院送付)
一、日程第二 昭和三十八年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十八年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十八年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十八年度政府関係機関決算書
一、日程第三 昭和三十八年度物品増減及び現在額総計算書
一、日程第四 昭和三十八年度国有財産増減及び現在額総計算書
一、日程第五 昭和三十八年度国有財産無償貸付状況総計算書
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/0
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001・河野謙三
○副議長(河野謙三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/1
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002・河野謙三
○副議長(河野謙三君) これより本日の会議を開きます。
日程第一、国立劇場法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。文教委員長二木謙吾君。
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〔二木謙吾君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/2
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003・二木謙吾
○二木謙吾君 ただいま議題となりました国立劇場法案について、文教委員会における審査の経過とその結果を御報告申し上げます。
本法案は、主として、歌舞伎、文楽等、わが国古来の伝統的な芸能の公開、伝承者の養成、及びその調査研究等を行ない、その保存及び振興をはかり、もって文化の向上に寄与することを目的として、特殊法人国立劇場を設立し、その資本金、組織、業務、財務、会計、監督等に関し、所要の規定を設けようとするものであります。
なお、衆議院において、本法案の目的及び業務に関する規定について修正が行なわれましたことを申し添えます。
文教委員会におきましては、俳優喜熨斗倭貞君ほか四名の参考人から意見を聴取するとともに、国立劇場設立準備協議会の答申が変更されたいきさつ、現代芸能に対する考え方、国立劇場において公演される伝統芸能の範囲とそのあり方、伝統芸能の伝承者の養成、伝統芸能の新しい支持層の拡大、国立劇場の自主公演の入場料、劇場貸与の料金、本法案に対する衆議院の修正点、等の諸問題について、熱心に質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
質疑を終了し、討論に入りましたところ、小林委員及び北畠委員から、現代芸能の振興、その他、今後の劇場運営の問題について、各般の要望を付して、賛成の意見が述べられ、次いで採決の結果、本法案は全会一致をもって衆議院送付案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/3
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004・河野謙三
○副議長(河野謙三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/4
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005・河野謙三
○副議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/5
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006・河野謙三
○副議長(河野謙三君) 日程第二、昭和三十八年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十八年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十八年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十八年度政府関係機関決算書、
日程第三、昭和三十八年度物品増減及び現在額総計算書、
日程第四、昭和三十八年度国有財産増減及び現在額総計算書、
日程第五、昭和三十八年度国有財産無償貸付状況総計算書、
以上四件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/6
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007・河野謙三
○副議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
まず、委員長の報告を求めます。決算委員長鶴園哲夫君。
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〔鶴園哲夫君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/7
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008・鶴園哲夫
○鶴園哲夫君 まず、ただいま議題となりました昭和三十八年度決算関係四件につきまして、決算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
昭和三十八年度決算関係四件は、昭和三十九年十二月二十五日国会に提出され、昭和四十年三月三日当委員会に付託されました。
当委員会は、本件決算の審査にあたりましては、会計検査院の検査報告中心の審査ということではなく、国会としての立場から、国民の道義的な声の反映としての批判を通して、国会が議決した予算及び関係法律が、適正かつ効率的に執行されたかどうかという点を主眼といたし、さらに必要ならば、政策の批判にまで及ぼうという心がまえで審査を行なった次第であります。かくて委員会二十七回、小委員会十四回を開いて、慎重に審査を重ねたのであります。その詳細は会議録によって御承知を願います。
当委員会は、本件審査の過程で明らかになった事実及び会計検査院の指摘した事項等にかんがみ、内閣に対して警告を発し、財政処理の改善を促す必要があると認めました。その内容は次のとおりであります。
一、行政管理の乱れるのは、当該責任ある公務員の綱紀弛緩に基因するところが多い。政府は綱紀の粛正に一段と留意し、ことに、高級公務員においては、みずから範をたれ、かつ、職責遂行の過程においていやしくも行き過ぎと思われる行為などなきよう、行政の姿勢を正すべきである。また、いわゆる外郭団体等との関係においては、いやしくも国民の疑惑を受けることのないよう、一そう厳正を期すべきである。
二、防衛庁の経理において多額の繰り越し額が発生していることは、特殊な事情があるとはいえ、遺憾である。ことに、航空機騒音対策費については、実際の必要の度合いとは逆の結果になっている。政府は、予算措置の適正化に一そう努力すべきはもとよりであるが、一たん確定した予算の執行については格段の努力をいたすべきである。
三、基地問題、ことに基地周辺における民生安定に関する諸施策について、政府は、これを一段と強化するとともに、米駐留軍接収施設に基づく損害の補償及び同施設の解除返還については、積極的にその解決に努力すべきである。
四、法令の適用誤り等に基づく租税の徴収不足事項は、毎年度多数多額にのぼっているが、昭和三十八年度においても九百件をこえており、改善のあとが見られない。一方において、問題となった森脇将光の数十億円にのぼる巨額の脱税は、数年間にわたり計画的に行なわれたものであるのに、検察当局の取り調べによって初めて発見されたことは、税務当局に対する国民の不信を招き、納税意欲に影響するところが少なくない。今後このような事態の発生を防止するため、すみやかに根本的な対策を実行すべきである。
五、国有財産管理処分の適正化については、既往においてもしばしば注意を喚起し、警告を発するところがあったが、不当な事例はその後もあとを断たない状態である。国民全体のものとして取り扱わるべき国有財産が、一部の者の利益のために管理処分されているとの疑惑を国民に与えることは、ひいて政治全般に対する国民の不信感を助長するものであり、その結果はきわめて重大である。単に個々の事件に対する善後策を講ずるにとどまらず、この種事件発生の根本原因を検討し、禍根を除くために、行政秩序の粛正に努力すべきである。なお、公務員宿舎の貸与、管理については、国家公務員宿舎法の精神に従い、一そう適正を期すべきである。
六、いわゆる血液問題について、厚生省では献血推進対策を実施してきたが、昨今では売血に対る規制もあって血液不足を来たしている。しかも、生活のため血を売る人々はあとを断たず、血清肝炎の発生もまた少なくない。よって、当局は、すみやかに献血受け入れ体制の強化につとめ、意欲的に献血ができるよう、その運営面も改善して献血量の増加をはかるとともに、実効ある救貧施策をとり、もって不良売血の絶滅を期すべきである。
七、近年、サリドマイド禍、アンプル薬禍、農薬禍等、薬品の副作用による人体への事故が続発している。これらは化学製剤としての品質、薬効の高度化や大衆化等に基づくものであろうが、それだけに、当局では、この種製剤の製造許可に際してはもちろん、市販後における品質管理についても、厳重に科学的な検査や監視を励行するとともに、これらが誤用されることのないよう、予防的措置をも徹底せしめ、使用者における安全性の確保について万全を期すべきである。
八、消費者米価の値上げに伴う販売業者の差益の解消については、農林省においても、販売業者の手持ち量の圧縮、差益の一部の国庫納付等、改善への努力を払ったあとは認められるが、さらにこの問題の解決のため、一段の努力を尽くすべきである。
九、農地の転用許可に関し、許可後において転用目的に反した使用が見受けられることは遺憾である。農林省は、許可後の監督を一そう厳重にするとともに、転用許可に際しては、事前の検討に一段と慎重を期し、もってかかる事態の発生防止に努力すべきである。
十、農林漁業金融公庫において、最近、政府出資金の原資構成上の比率が減少傾向にあることは遺憾である。政府は、同公庫に対する出資金を一段と増額し、もって農林漁業金融の一そう円滑な融通の推進をはかるべきである。
十一、昭和四十年十月に発生したマリアナ水域における漁船の集団遭難にかんがみ、政府は、気象庁の自力観測体制の整備充実のために必要な予算措置をはかり、近年累増の傾向にある漁船海難事故防止のための諸措置を強化すべきである。
十二、郵政省内における職員の不正行為は、当局の防止努力にもかかわらず、そのあとを断たない。犯行の長期化にも顧み、防犯監察と業務面における牽制策をさらに拡充強化し、これが実効ある運営をはかって、その絶滅を期すべきである。
十三、災害復旧については、再災害の防止の見地より、復旧に要する期間の短縮につとめるとともに、できるだけ改良復旧を行ない、また、関連事業も充実する等の措置をますます強化すべきである。
十四、公営住宅の建設費国庫補助金の補助単価は実情に合わず、地方公共団体の超過負担が著しい。単価是正につき善処すべきである。また、地価対策は日本の政治で一番おくれているので、政府は緊急に抜本的対策を樹立すべきである。
十五、河川敷地の占用許可について、建設省は、河川機能の維持保全につとめることはもちろん、その占用許可に際し、いやしくも公衆の利用に門戸を閉ざし、利権化することのないよう、有効適正な措置をすみやかにとるべきである。
十六、公有水面の埋め立て免許については、当初の埋め立て地利用計画の利用目的からそれて、不当利得が発生するなど、利権化傾向が随所に見られる。建設、農林、運輸各省は、十分な連携調整につとめ、公有水面が国民のものであるとの趣旨にそむくような埋め立て免許とならないようにすべきである。
以上であります。
委員会は六月八日質疑を終了し、討論に入りました。討論において、各党代表者から、政府の財政運営の欠陥をついた活発な議論が開陳されました。
かくて討論を終わり、採決の結果、本件決算四件は、多数をもって審査報告書のとおり異議がないと議決されました。
次に、昭和三十八年度物品増減及び現在額総計算書、昭和三十八年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和三十八年度国有財産無償貸付状況総計算書について申し上げますと、この三件につきましても、採決の結果、多数をもって異議がないと議決いたした次第であります。
以上をもって報告を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/8
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009・河野謙三
○副議長(河野謙三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
四件全部を問題に供します。四件は、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/9
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010・河野謙三
○副議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって四件は、委員長の報告のとおり決せられました。
本日はこれにて散会いたします。
午前十時四十分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105115254X03319660622/10
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