1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十二年七月十三日(木曜日)
午後四時三十五分開議
出席委員
委員長 多賀谷真稔君
理事 神田 博君 理事 藏内 修治君
理事 西岡 武夫君 理事 三原 朝雄君
理事 岡田 利春君
塩谷 一夫君 進藤 一馬君
渡海元三郎君 野田 武夫君
古屋 亨君 三ツ林弥太郎君
箕輪 登君 細谷 治嘉君
渡辺 惣蔵君 田畑 金光君
大橋 敏雄君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 坊 秀男君
出席政府委員
厚生省年金局長 伊部 英男君
社会保険庁年金
保険部長 網野 智君
通商産業省石炭
局長 井上 亮君
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七月十三日
委員佐々木秀世君、齋藤邦吉君、篠田弘作君、
中村寅太君及び廣瀬正雄君辞任につき、その補
欠として三ツ林弥太郎君、箕輪登君、渡海元三
郎君、古屋亨君及び塩谷一夫君が議長の指名で
委員に選任された。
同日
委員塩谷一夫君、渡海元三郎君、古屋亨君、
三ツ林弥太郎君及び箕輪登君辞任につき、その
補欠として廣瀬正雄君、篠田弘作君、中村寅太
君、佐々木秀世君及び齋藤邦吉君が議長の指名
で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
石炭鉱業年金基金法案(内閣提出第一四〇号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/0
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001・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、石炭鉱業年金基金法案を議題として、審査を進めます。
質疑の通告がありますので、これを許します。岡田利春君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/1
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002・岡田利春
○岡田(利)委員 本法案中、過去通算年数が十五年間で今後五年間坑内勤務をした者については、五十五歳からこの年金を支給することになるわけですが、しかし長期的に考えてまいりますと、今後二十年間あるいは三十年間、たとえば満十八歳の採用者が今後三十年間炭鉱につとめた、しかし年齢はその場合といえども四十八歳で五十歳には達しないわけです。当面の石炭産業における雇用状況等から考えれば、いますぐの問題ではございませんけれども、そういう年金受給資格の二十年ないし三十年を勤務した場合については、当然情勢の推移等により、この点はその情勢に合うように十分検討され、実情に適合するように運用されるべきではないか。特に石炭産業は依然として流動的な情勢にございますし、さらにまた大型炭鉱化の方向は、今後ともその方向を進めることは避けられない見通しにあることは御承知のとおりでありますから、そういう情勢等を考慮して、十分そういう情勢に対応するように検討され処置されるべき事項だ、かように考えるわけです。したがって、この面についてひとつ明確な答弁をいただいておきたいと思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/2
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003・伊部英男
○伊部政府委員 年金制度は長期的な制度でございますが、また一面、当面のそれぞれの状況に適応していかねばならぬことは御指摘のとおりでございまして、ただいま御指摘の問題につきましても、今後の石炭産業の状況あるいは中高年雇用の問題等を考慮いたしまして、十分将来の問題として検討しなければならぬ問題である、かように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/3
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004・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 他に質疑の通告もありませんので、本案に対する質疑を終了するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/4
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005・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 御異議なしと認めます。よって、本案に対する質疑は終了いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/5
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006・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の通告もありませんので、石炭鉱業年金基金法案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/6
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007・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/7
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008・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 この際、岡田利春君外六名から、本案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
まず、提出者に趣旨の説明を求めます。岡田利春君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/8
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009・岡田利春
○岡田(利)委員 石炭鉱業年金基金法案に対する附帯決議案につきまして、まず案文を朗読いたします。
石炭鉱業年金基金法案に対する附帯決議
政府は、本法施行に当たり次の諸点について特段の配慮を払うべきである。
一 石炭鉱業の現状にかんがみ、事業主の負担については、今後の石炭産業に対する助成策の中で十分確保すること。
二 運営審議会の審議に当たつては、労使の意見を聴取し、円滑な運営を図ること。
三 運営審議会の人選に当たつては、政府の承認を要するよら定款において定めること。
本附帯決議案は、自由民主党、日本社会党、民主社会党、公明党の四派共同提案にかかるものでございまして、その趣旨は、石炭産業が今日依然として流動的な情勢にございますし、さらにまた、有澤石炭答申後二年経過し、この政策が具体的に実施されるまでには、実に二年何カ月間の時間の経過をいたしておるわけです。この過程の中で、年金支給のために、小委員会の結論を得られ、本法が提案されたわけでありまして、この財源はトン当たり四十円が想定されておるわけです、かかる現状にかんがみ、特にこの財源についての助成措置については、政府としても十分配慮すべきである。これが第一点の附帯決議の理由であります。
第二の理由は、運営審議会の審議は、小委員会で特に結論が示されておりますように、この基金運営にあたっては、今後の石炭情勢の推移、あるいはまた経済情勢の変動等をかんがみて、十分にこれに対応できるように、しかも公正に運営されなければならない、こういう趣旨が強く示されておる。したがって、学識経験者のみによってこの審議会の人選が行なわれる、こういう趣旨で審議会が設けられておるわけです。しかし、この法案の成立過程にかんがみますと、労使のそれぞれの意見も、この小委員会に示され、また、この法案の成立にあたって、労使もまたきわめて注目をいたしておるところであります。したがって、この運営にあたりましては、労使の意見というものが十分反映され、この運営に円滑を期することができるように措置すべきである。以上の理由で第二の附帯決議を付した次第です。
第三番目は、前段に申し上げましたように、運営審議会は学識経験者によって構成されるわけですから、労使から最も信頼される人々の手によって重要事項が審議されなければならないわけです。しかし、本法の定めるところによれば、事業主が会員となってそれぞれの理事を互選し、その理事の中から理事長が選任される。そうしてその理事長が運営審議委員を委嘱するという法のたてまえになっておる。そこで労使がほんとうに審議委員を信頼をする——本法成立の経過から考えましても、そういう意味では、定款に、人選にあたっては政府の承認を要するということを明確に定めることによって、労使が納得でき得るそういう人選が行なわれ、また、本年金基金がその要望にこたえて所期の目的を達成することができる、かように考える次第でございます。したがって、以上三点の附帯決議を付した次第でございます。
何とぞ満場一致の御賛同をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/9
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010・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 これより本動議について採決いたします。
岡田利春君外六名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/10
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011・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 起立総員。よって、本案に附帯決議を付することに決しました。
この際、ただいまの附帯決議について政府の所見を承ることにいたします。坊厚生大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/11
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012・坊秀男
○坊国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、十分その趣旨を尊重してまいる所存でございます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/12
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013・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/13
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014・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
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〔報告書は附録に掲載〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/14
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015・多賀谷真稔
○多賀谷委員長 本日は、これにて散会いたします。
午後四時四十四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504589X02619670713/15
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