1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十二年五月二十五日(木曜日)
午前十時十九分開議
出席委員
委員長 松澤 雄藏君
理事 秋田 大助君 理事 加藤常太郎君
理事 志賀健次郎君 理事 中井徳次郎君
理事 森本 靖君
小渕 恵三君 加藤 六月君
上林山榮吉君 亀岡 高夫君
木部 佳昭君 徳安 實藏君
中曽根康弘君 根本龍太郎君
羽田武嗣郎君 橋本登美三郎君
井手 以誠君 金丸 徳重君
樋上 新一君 田代 文久君
古内 広雄君
出席国務大臣
郵 政 大 臣 小林 武治君
出席政府委員
郵政政務次官 田澤 吉郎君
郵政大臣官房長 竹下 一記君
郵政省簡易保険
局長 武田 功君
委員外の出席者
専 門 員 水田 誠君
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本日の会議に付した案件
簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣
提出第八五号)
昭和二十二年以前の郵便年金契約に関する特別
措置法案(内閣提出第八六号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/0
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001・松澤雄藏
○松澤委員長 これより会議を開きます。
簡易生命保険法の一部を改正する法律案、及び昭和二十二年以前の郵便年金契約に関する特別措置法案の両案を議題といたします。
質疑の申し出がありますので、これを許します。中井徳次郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/1
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002・中井徳次郎
○中井委員 議題は二件であるようですが、郵便年金契約に関する特別措置法案、これはあとに回しまして、簡易生命保険法の一部を改正する法律案、この点について一、二点伺ってみたいと思います。
特別養老保険の最高限度額を百五十万円にするということに関する質疑は、昨日金丸委員から非常に適切な御質問がありましたので、またそれに関する郵政大臣の回答は率直でありましたので、それにはきょう私は触れませんが、その質疑の中で一、二点だけ簡易生命保険の現状及び将来について伺っておきたいと思うのであります。
その第一点は、簡易生命保険と一般の生命保険との総契約高の比率なんということがきのう問題になっていました。戦前は四対一であったというふうなこと、戦後は六対一だというふうなことですが、これはどうしてそういうふうになっていったのか。それから戦前の四対一というのは一体いつごろの話なのか。そういうことについて——私は簡易保険などというのは一向にしろうとであります。しかし、経済界全般の判断の中で、またいまの日本の国民生活のあり方、そういうものと関連しまして、ちょっと考えてみたいと思いますので、その辺のところを御回答いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/2
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003・武田功
○武田(功)政府委員 戦前の比較を昨日申し上げましたのは、戦前の古くからの集計という意味ではございませんで、戦前のある時期をとりました数字でございます。御承知のように、民間保険は簡易保険よりも歴史がずっと古うございまして、そして早くから、わが国で明治の初年から始めております。簡易保険は、御案内のように大正五年に創始いたしたものでございまして、ちょうど昨年五十周年を迎えている、こういうことでございますので、戦前の比較におきましても、特に民間保険の場合には、簡易保険のごとく最高制限額のきめもございませんし、有審査でございまして、非常に高額の保険をとる、こういうことから保険金額を比較いたしますと、あのような姿になっておるわけでございます。戦後御承知のごとく民間保険も無審査保険を始めまして、その関係もございまして伸びまして、生命保険会社も二十社になり、かつ保険金額も約三十兆近くになるということで、昨今の比較をいたしますと、大体六対一というような形になった次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/3
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004・中井徳次郎
○中井委員 一体戦前の一対四というのはいつの比率なんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/4
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005・武田功
○武田(功)政府委員 大体昭和十七、八年ごろの比率を私は申し上げたつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/5
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006・中井徳次郎
○中井委員 私はきのうあなたと金丸さんの問答を伺っておって、金丸さんは御承知のとおり実はこの方面の専門家であります。したがいまして、金丸さんはさらに突っ込みはしませんでしたけれども、戦後のこの日本の経済界あるいは日本の社会組織の変革ということを考えてみますと、戦前と比べまして、いわゆる簡易生命保険に加入をする階級といいますか、下がずっと何といっても上がってきておると思いますから、非常にふえているんじゃないかと私は思うのです。でございますから、戦前が一対四でありますならば、戦後はさらにその差が狭まって、一対六じゃなくて一対三ぐらいになるべきじゃないかというふうな感じを、私はその問答を通じてくみ取ったのです。それがどうして一対四が一対六でとどまっているのか。それは生命保険一般に、民間の保険会社も無審査ですか、そういうものをやったからと言うてしまえばそれまでですが、しかし、全国のあの何千とある郵政局を使っている皆さんの活動であります。たいへんなものだろうと思います。そうして職員の皆さまは熱心にやっておられる。それでどうしてこれにとまっているか。どっかに欠陥があるのではないかというふうな感じが私はするのです。それでお尋ねする。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/6
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007・武田功
○武田(功)政府委員 契約高の比較で申し上げております関係で、そういう姿になっておりますが、御案内のごとく、民間保険は有審査でございまして、会社によりますと最高七千万ですか、八千万まで認可を得ているところもございます。そういうふうなことからいたしますと、保険契約高で比較すれば、民間保険のほうが三十兆であり、また簡保が五兆ということについて、私は簡保に大きな欠陥があるとは思いませんが、ただ御案内のように、簡易保険は創始以来最高制限額をきめてやっておりますのと、それからやはり対象が全国津々浦々で、そうしてできるだけ低所得階層というところにそもそもから重点を置いて開拓してきたというこの歴史的事実に基づきましてこういう姿になっていると私は信じております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/7
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008・中井徳次郎
○中井委員 歴史的事実に基づくならば、民間が三十兆なら簡易保険は十兆ぐらいになっておらなければいかぬのに——先ほどからあなたは理由を一、二あげておられるが、その理由は戦前でもあった。戦前と戦後で非常に変わったものがあるのですか。何か民間と簡易保険との間に非常に変わったものがあるのですか。たとえば簡易保険の最高限度額が戦前のそれに比べまして、物価騰貴の比率からして非常に低いとか何かあるのですか。そこのところを伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/8
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009・武田功
○武田(功)政府委員 戦後の著しい変化と申しますと、民間保険でも無審査保険をする、あるいは月掛けの集金もするといったようなところが一番大きな変化でございます。また、簡易保険の場合には、その職員にいたしましても、予算あるいは定員上の制約がございますが、民間の場合には、各会社、それぞれその会社の業態に応じ、また、その服務の形態もいろいろ変わっておりまして、従事する職員の数はかなり開きがある、こういうことがあるいは戦後の特徴かと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/9
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010・中井徳次郎
○中井委員 無審査を始めたということだけは、それは私も変わっておるものとして認めますが、あとは変わってないじゃないですか、いまの御説明では。機構や制度で何か非常に窮屈だというが、窮屈なら窮屈で直したらどうです。だれも反対しませんよ。そういうようなことで私は、福祉国家であるとかなんだとかいって、自民党の歴代の総理以下各大臣も、そういうことをわれわれが質問するとしょっちゅう言うんです。そういう形を目ざしておるならば、簡易保険の伸びなんていうものは、五十万円とか百万円とかいうのでございますから、これは非常に伸びておるべきものだ。別に社会保障として私は見ておるわけでも何でもありませんけれども、広い意味においてそういう一般庶民のその程度の余力というものは十分あるはずです。それをどうして、簡易保険制度があるものならよう使わないのかということ、どうです、その辺のところは。どこかに欠点がある。たとえば一般の生命保険会社はこういうふうなことをやっておる。簡易保険はそれはまだやれぬ。何か、大正五年か何かにあなた方がつくられて五十年というのに、五年から十年間に四対一になったものが、その後三十年ほどの間一向、だんだん後退をしておるという形、どうも私に了解できないんですが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/10
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011・武田功
○武田(功)政府委員 民間保険との比較でございますが、私、あまり民間関係のことを申し上げるのはいささかどうかと思いますけれども、民間保険のほうはいろいろと保険の種類も多様になってきております。しいて民間との比較を申し上げますと、先ほど申し上げました点のほかに、民間保険はかなり保険の種類が簡易保険に比べて多いということもございます。また、募集のしかたについてもこれはかなり差異がございます。ただ、あるいは御指摘のように、簡保が伸びないというようなことといたしますならば、単に民間保険との関係だけでございませんで、最近、私どものこの分野を取り巻くいろいろな募集環境は非常に複雑になっておりまして、あるいは農協生命共済もございますし、また、その他いわゆる保険類似制度というものがかなり進んでおります。また、国民年金なり厚生年金なりそういったような社会保障的な面も非常に進んでまいっております。それから全部をひっくるめましての中におきまして保険を進める。前会もお答えいたしましたように、まだまだ日本の保険思想の普及というものはあまり高いものじゃございませんけれども、それらの中にあっていろいろと伸ばすためには、大体年間一〇%ないし十数%の伸び率を一応の目標として進めておるというような状況でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/11
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012・中井徳次郎
○中井委員 そういたしますと、政府とされましては、簡易生命保険に関する現状の把握は、もうこれで精一ぱいやっているんだ、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/12
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013・武田功
○武田(功)政府委員 先刻来申しますように、まだ未加入分野は相当ございます。これを地域的にあるいは年齢的にいろいろと分析いたしますと、まだまだ未開拓分野は多うございます。私どもはこれを埋めていくということによって、今後、先ほど申しましたような伸びは十分期待できると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/13
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014・中井徳次郎
○中井委員 どうも私にも十分納得できる回答ではありません。そういうふうに、ほかの社会保障制度その他がどんどんできてきた。民間の保険業が新しい観点で時代に即していろいろな保険制度をつくって国民にアピールしておるというその中にありまして、簡易保険だけはどうも少々もたもたしているのじゃないか。それから、かなり私の受けまする印象では、生命保険というものはもっと明るく扱っていくべきものじゃないかと思うのですが、どうもやはり官営の欠陥でありまするか、少しじみ過ぎて陰気である。勧誘に来る、やる、そういう個々の人を申しておるわけではありません。全体として何かそういう感じであります。ですから、同じ入るんなら民間に入っておいたほうが何かこうさあというときに気やすく頼めるというふうな——実は反対なんだな。どうも起こった場合は一般の民間のほうがなかなか言を左右にしてむずかしい。皆さんのほうが簡単なんですが、実際の印象は何かやはりそういう印象を受ける。そういうことが伸びを縮めている実は陰のなにじゃないかというような感じを私は持つわけです。しかし、この程度にしておきましょう。
それから、もう一つ伺っておきます。それは、何か資金の運用の面で民間よりも利幅といいますか、そういうものが二%ばかり低いんだというふうなきのう質疑応答があったと思いますが、これについてもう一度承っておきたいと思います。どういうことでそうなっておるのか、それについて今後どういう努力をすべきであるのか、その辺等も含めて伺っておきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/14
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015・武田功
○武田(功)政府委員 現在の簡保におきましては、簡保資金運用法によりまして運用対象が法定されております。それは、その範囲はほとんど資金運用部の資金を財投に向けます範囲とほぼ同一でございます。なお、多少電力債の面で違いますけれども、大半はいわゆる財投計画の対象と同一になっております。それからもう一点、簡保の創始以来の精神からいたしまして、できるだけ地方還元あるいは契約者のために、国民のために還元ということも一つの柱としております関係で、地方自治団体、地方公共団体への貸し付けということも約四十数%を振り向けるというふうにしております。したがいまして、利回りの関係が、一般の民間会社が財務貸し付けその他やりますのとはこれはたいへん違うわけであります。そういったようなことから、簡保が大体運用利回りが六・五%ということになり、民間のほうは、あるいは株も持っておりますし、また不動産も持っております。また、あるいは非常に大きな比率を占めておりますのはいわゆる財務貸し付け、それでもってその資産構成から見ますと、約二%、おそらく四十一年度では一・二%から一・五ぐらいの開きになるのじゃなかろうか、こういうふうな姿でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/15
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016・中井徳次郎
○中井委員 この運用はあなたがやっているのですか。大蔵省がやっているのですか、郵政省がやっているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/16
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017・武田功
○武田(功)政府委員 法のたてまえは、郵政大臣がこれを管理、運用いたします。ただその際に、資金運用審議会の議を経なければなりませんことと、それから先ほど申しますように、運用対象が資金運用部の運用対象と同一であります。特に最近の、財政上大きなウエートを占めております財政投融資計画との関運がございますので、大蔵省と協議の上できめることになるのが実態でざいます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/17
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018・中井徳次郎
○中井委員 いまのところ、その点については紛争がないわけですね。昔、この資金の運用について大蔵省と郵政省との間においてずいぶん争われたが、もう片がついておるわけですね。問題ありませんね。
〔委員長退席、加藤(常)委員長代理着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/18
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019・武田功
○武田(功)政府委員 問題というお尋ねをどういうふうにお答え申し上げていいかちょっとあれでございますが、私どもは、やはり簡易保険の資金は加入者から寄託されたものでございますので、これをできるだけ有利に運用したい。こういうことからもっと高利回りになるものに運用範囲を広げたい。これは年来の主張でございますし、こういう点では、以前からまた今後でもいろいろと努力をしなければなりませんし、しておるわけでございます。ただ個々の計画の決定は、やはり予算とうらはらになりますので、その時期に大体相談いたしまして、特に私のほうは簡保の資金でございますから、たとえば債権部分と融資部分との比重のきめ方というものはかなり私どもの主張を入れてもらっておると私は思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/19
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020・中井徳次郎
○中井委員 あと二つ伺います。
そこで、簡保の運営の経費ですか、これは民間のものよりも人件費その他安いというような問答がきのうあったように伺うのですが、その点どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/20
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021・武田功
○武田(功)政府委員 昨日お答え申し上げましたように、一応私どもの試算いたしましたところの事業費の比較でございまして、それぞれ中の仕組みあるいは財務制度の立て方、資産の問題、いろいろ違いますものですから、直ちにあれをもってすべてとは判断しかねると思いますが、簡保のほうは二〇%そこそこで事業費率を上げている、こういう次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/21
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022・中井徳次郎
○中井委員 それから最後に、これは少し乱暴な意見なんだが、大体戦後日本で保険行政といいますか、この簡易生命保険等の伸びなんか案外大きくない基本的な原因として、やはり物価騰貴があるのじゃないかと思うのです。養老保険二十年入ったって、いま百万円入ったって二十年たてば二十五万円ぐらいの値打ちしかなくなる。大体十年で物価が倍になりますから、そんな保険みたいなものあほらしくて入れるか、これは私は隠れた事情だと思うのですが、そういうことについてどう考えておられるのか。戦前の日本の物価騰貴の比率は明治から大体一年三%か四%、戦後はいまだに八%から一割、去年あたりから少し下がってきたのです。したがってばかばかしくて保険なんか入れるかという一つの判断があるということなんです。ですけれども、それは何千万円という保険についてはそういうことは言えるが、簡易保険くらいならば、これも一つの長期の貯金のようなつもりで、せっかくすすめられたのだからというふうなことで入ると、百万円が二十五万円になってもまあまあという感じもある。そういう点では私は逆に、民間のものは伸びにくくて、零細なものは案外そういうものに影響なくて伸びていくべきものじゃないかというふうにもかってに考えておったのです。ところがきのう聞きますとそうじゃないと言いますから、どういうことかなと、どうもよくわからないのですが、そういうことにつきまして、まあ物価騰貴でスライド制なんというのは、生命保険じゃちょっとむずかしいのじゃないかと思うけれども、何かそういうものを救済する方法が保険制度としてできないものか、そういうものを研究することはどうか。こういうことについて、きょうは次官もいらっしゃるし、局長も見えているので、私は率直に見解を聞きたいと思うのです。
私どもお互いに戦前から戦後にずうっと——私は戦中派じゃありません。戦前派ですが、たいていの人は保険である意味では被害を受けている。子供のとき思い切って五千円の保険に入った、一万円の保険に入った。いまの金にすると一千万円くらいのもので、ボーナスを半分保険料に支払ったが、戦争に負けてありゃあということになった。それにこりてもう戦後は保険なんか入らないという人がずいぶんあると思うのです。いまはもちろんそれほど極端でも何でもありませんけれども、何かそういうことから考えて私どもは、定期預金の利子よりも物価騰貴のほうが上回るようなことではもう経済としては全くなっちゃない、非常にまずいものだなんて言っていますが、その長期的な関係で保険と貨幣価値の下落との関係、それをどこで歯どめをするかというふうなことについて皆さんは研究されたことがあるか、またされていなければ研究するということは非常に重要なことじゃないか。やるやらぬじゃありませんよ。これは世界的な問題だろうと思うのですが、その辺のところの見解を伺って、私の質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/22
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023・武田功
○武田(功)政府委員 物価と保険の関係は、御指摘のとおりまことにむずかしい問題でございます。私どももその点につきまして従来もいろいろ調査いたしまして、たとえば端的に申し上げますと、変額保険なんか成り立ち得るであろうかということでございます。これはわが国では民間保険でも非常に研究しております。またアメリカでは、ある社はこれをやっておりますが、それも完全な物価スライドの方式まではいっておりません。さようにこれは非常にむずかしい問題でございます。特に貯金と保険との関係、またこういう長期性のある保険をどうするかということはたいへんむずかしい問題でございまして、この点はただいまのような低廉な保険料でやっていこうとすることには非常に困難がございます。ただ、御指摘のように、今後も十分この点は勉強いたしたいと思っております。
ただ、おことばを返すようでございますが、貯金と保険はそもそも性格が違いますことは御承知のとおりでございます。したがいまして結果においてたいへんな被害のあったものもございますけれども、簡易保険におきましても、入りまして多少削減期間はございますが、すぐなくなっても保険金額は取れる、こういう点が貯金とはたいへんな違いでございます。この点私どもはいろいろな機会に、いわば保険思想の普及と申しますか、そういうことをよく外務員諸君も説明するように言っております。特にいま御提案申し上げて御審議いただいております特別養老保険などは、特別保険料を賦課しないで、ほとんど普通の保険料で倍額の死亡保険金にするとかあるいはまた交通事故その他、最近のようなこういう事故の多い時代でございますと、そういう事故死の場合には事故死によるところのまた倍額にする。こういったような制度もございますので、そういう点を考え合わせますと、保険は相互扶助によって老後の保障あるいはまたそういう不慮の際の補償ということでやっておりますので、私どもその点の御理解をいただくように今後ともつとめたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/23
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024・中井徳次郎
○中井委員 いまの御答弁で、あなたのおっしゃることもごもっともだけれども、たとえば二十年満期で満期が来た、そうして払い戻しというときに、二十年間の物価を計算をしてその五割をやるとか四割をやるとか、具体的にそういうことが経営として私はできるように思うし、それができたら非常にすばらしいと思うのですよ。猛烈に契約がふえるだろうと思うのですが、その辺のところどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/24
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025・武田功
○武田(功)政府委員 現在でも簡易保険は満期になりましたらいわゆる分配金という形で配当をしております。ただこれが民間保険形態でやっておりますと、毎期毎期の決算で配当するという形をとりますので、現実にその時点で保険料が安くなるという印象を与えております。ただ簡易保険は創始以来の仕組み上、その最終に、満期のときに分配金をお払いする。試みに一つの例を申し上げますと、二十年満期で一番高い場合は百八カ月分をお戻しする、こういったような仕組みでございます。この点が十分にまだ徹底しておりませんので、簡易保険は損だという印象を与えておりますけれども、また経営状況のいかんを見まして、剰余金が出ます場合はできるだけまたこれも増配をするということをやっております。ただ多少この点も事業費の関係でもっと改善できる、こう思いますので、近い将来にいわゆる機械化が進みますとこういう点はもっと上げ得られると思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/25
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026・中井徳次郎
○中井委員 ぼくの言っておることとあなたの答弁と違うのだ。ぼくの言っているのは、キャッチフレーズとして物価騰貴まで考えておるという形のものにできないか、こういうことを言っておるわけです。それは額がどうだ、率はどうだというのではなくて、実際問題としてはそれは下落するかもしれぬし、そういうときはそのままでいいわけです。しかし世界の大勢としては騰貴を続けていくでしょう。貨幣価値の下落は続くでしょう。それを見るか見ないかという、このことですね。金額の絶対額じゃなくて、そういうことがキャッチフレーズとして非常に新鮮味があって魅力的だと私は思うのですが、その辺のところについてどうお考えになりますか。できるかできないか…。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/26
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027・武田功
○武田(功)政府委員 私どももそういうふうにしたいという意欲のもとに検討しておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/27
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028・中井徳次郎
○中井委員 最後ですが、簡易保険が先べんをつけるということはたいへんな勇気が要るだろうと思うし、いまの自民党政府でやることはなかなかたいへんだと思うけれども、しかしこれをやると
いうことはたいへんなことだという感じを持っておりますから、ひとつ大いに研究をしてもらうことを特に要請をしまして質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/28
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029・田澤吉郎
○田澤政府委員 ただいま中井先生からお話のありました問題は非常に重要な問題でございますので、保険局長から言われました分配金の問題を研究するとともに、そういう趣旨の保険にしていくように今後研究してまいりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/29
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030・加藤常太郎
○加藤(常)委員長代理 森本靖君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/30
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031・森本靖
○森本委員 それでは簡易生命保険法について先ほども中井委員から言われましたように、郵便年金の法案についてはあと回しといたしまして、簡易生命保険の問題について質問をいたしたいと思います。
まず最初にお聞きしたいと思いますことは、昭和四十一年度の簡易保険の募集目標と、それから成立額それから四十二年度募集目標、これはどうなっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/31
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032・武田功
○武田(功)政府委員 昭和四十一年度は簡易保険四十五億でございます。それで実績は、この三月末で締めまして四十八億でございます。それから四十二年度の予算目標は四十八億でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/32
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033・森本靖
○森本委員 これは保険料額ですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/33
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034・武田功
○武田(功)政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/34
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035・森本靖
○森本委員 それからこの簡易保険の募集のいわゆる年度はいつからになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/35
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036・武田功
○武田(功)政府委員 奨励年度といたしまして九月から八月までといたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/36
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037・森本靖
○森本委員 九月から八月までの募集年度というのは、どういうわけでこうなったわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/37
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038・武田功
○武田(功)政府委員 たしか三十五年からこの方式に切りかえましたものでございまして、保険の一番活躍時期が第一回は秋の十月から始まります。そしてまた暮れあるいは三月、こういうふうになってまいりますので、従来から会計年度にしたり、あるいはまた暦年にすべきか、いろいろと議論をいたしまして、また募集に従事しております職員の意見も入れ俵して、現在のように九月から立ち上がって、そうして一番のいい時期に全力をあげる、こういうふうにしたほうがいいということになりまして、三十五年からただいま申し上げましたような奨励年度方式をとったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/38
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039・森本靖
○森本委員 これは九月一日から八月三十一日までの募集年度ということでありますが、この募集の目標というものは予算に関連をした目標じゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/39
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040・武田功
○武田(功)政府委員 もちろん全体的には予算と関連させましていたしますが、奨励目標、募集目標自体は、やはり募集する人たちの意欲その他も考えてきめますので、多少予算目標とは、ずれております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/40
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041・森本靖
○森本委員 そうすると、四十一年は予算は幾らですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/41
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042・武田功
○武田(功)政府委員 予算目標は先ほど申し上げましたように四十五億でございますが、奨励年度の目標は四十億で出発いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/42
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043・森本靖
○森本委員 そうすると、九月一日から八月三十一日までということになると、九月の一日に募集目標をつくるときはどういう目標をつくるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/43
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044・武田功
○武田(功)政府委員 やはり一応予算目標を想定いたしまして、(森本委員「来年は予算外じゃないか」と呼ぶ当該年度の予算目標でございますが、それを念頭に置きまして、そしてまた前年及びその前の実績それから各現業局の力というものを勘案いたしまして立てるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/44
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045・森本靖
○森本委員 郵政省としては、国会で通ったところの予算を忠実に実行していく義務があるわけで、前年度の実績とか来年度の目標とかそんなことでなしに、国会を通ったら国会を通った予算を忠実に実行していくところの責任と任務があるわけだ。予算が通ればその予算を忠実に実行していくという任務があるとするならば、この募集年度も予算と同じようにするのがほんとうじゃないか。九月一日に募集目標をこしらえるとき、それじゃ四、五、六、七、八とこの五カ月の募集目標というものは一体何でつくるか。それからそんな越権なさたができるか。国会で全然予算も通ってないのに郵政省がかってにこういう目標だなんということができるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/45
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046・武田功
○武田(功)政府委員 当該年度の予算はきまっております関係で、ただ御指摘のように来年になりますと来年の分があるいはないという御指摘を受けるかもしれませんけれども、大体その点を見越しまして、働くほうの目標でございますから、その予算の目標額の範囲内で一応立ててやる、こういう形にしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/46
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047・森本靖
○森本委員 予算を立てるといっても、来年の四月一日から法律が改正になって、場合によっては簡易保険がなくなるかもわからない。政府が出さなくたって議員提案で出したら一体君どうするんだ。それを三つの保険についてこれこれの目標で四月一日からのものをやるということについては私は越権だと思う。四月一日からの問題については予算の審議の際に、かりに君たちは、政府側だから私たちは出さぬつもりですと言っておっても、議員には議員立法権があるわけだから、国会において簡易保険の極数その他についての変更を求めるところの議案が出てそれが通ったら一体どうするんだ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/47
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048・武田功
○武田(功)政府委員 制度がなくなります問題はちょっと私お答えいたしかねますけれども、先生御承知のように、これは内部におきまして働く努力目標でございます。したがいまして、私どもは予算執行の責任が、もちろん先生御指摘のようにございますから、その点をよく踏まえまして指導してまいりますが、現場におりまして働く人は月ぎめで目標を立てるか、また年間で立てるか、いろいろございます。それが先ほど申し上げましたように、長年の経験からいろいろ現場の声も聞いて一番働きいい時期をとってあげようということで立てましたものでございまして、決して予算のワクを出るとか乱る問題ではございません。また御案内のように目標の立て方というものは、これ即予算執行ではございませんで、予算の執行は私どもの責任でございますが、働く人たちの働く目標、こう御理解を願えたらと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/48
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049・森本靖
○森本委員 そうすると、九月一日から八月三十一日まで募集目標をこさえて、それで九月から大体三月までは特別養老をやる、あるいは終身をやるというような計画を立てて、四月一日から終身をやろうということで計画を立てておった。ところがこれは御承知のとおり、予算については三月三十一日までに国会においては審議をするようにやるわけです。この間は選挙があったから特別だけれども、平生は三月三十一日まで審議するわけだ。それに応じてその予算案に関連をする法案を全部審議を急いでいくわけだ。そういう場合に年度目標としてあなたが言うように四月一日からいわゆる終身保険をやろうと計画しておって、それが三月の国会でなくなったということになったらどうする。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/49
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050・武田功
○武田(功)政府委員 いまお尋ねのような場合が出ましたら、募集目標の修正をしなければならないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/50
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051・森本靖
○森本委員 募集目標の修正をするといったところで、その時期になって修正して所期の目的を達成することができるかどうかということを考えた場合には——私が言っておることは現実にはあり得ない、しかしあり得ないことであっても法律的にはあり得る問題だ。だからそういう場合に年度途中において急遽相当の変更を来たすということになったならば、中央地方を通じて相当の混乱を生ずることも事実なんです。だからこの募集年度というものについてはやはり予算年度と同じようにするということが理論的には正しい。実険上なかなかむずかしいということがあるとするならば、一体、実行上こういうような募集目標を立てなければむずかしいということはどこに原因があるのか。それをはっきり納得のいく形で説明されるならばそれでいいのですが、いまの局長の答弁では、何も九月一日から八月三十一までにやらなけばならぬ理屈にはならないわけだ。それなら四月一日から三月三十一日までにしたほうが筋が通る。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/51
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052・武田功
○武田(功)政府委員 確かに御指摘のように普通の形は会計年度にやることが一番いいと思いますが、長い歴史の経過におきましていろいろと議論がありまして、これはきちっと割り切った理屈ではお答えできませんことは申しわけございませんが、何ぶん保険の募集というのは、現地の外務員諸君がほんとうに汗水たらして足で働く、そのときに一番いい時期に動くということが望ましいわけでございます。そういうことから簡易保険におきましては、御案内のように会計年度ではなしに歴年で募集年次をきめてやったこともございます。またたしか会計年度でやっておった時期もあったと記憶しております。そういうことの経過から見て、一応内部的に現在やっておりますこの奨励年度のやり方が一番働きやすい。そしてちょうど八月、夏枯れと申しますので、夏枯れのときに整理をして、また九月の活躍の準備をする、こういったようなことが現場の諸君の大きな希望でありまして、そういうことを入れまして立てましたので、御指摘のような途中の変化、いろいろ変更とかございましたときは、私ども本省の責任においてその修正をするとか、遺憾なきを期さなければならないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/52
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053・森本靖
○森本委員 私たちの本省の責任において遺憾なきを期すると言ったところで、たよりない責任をとったところで何もならぬわけであって、下部のほうのことを考えた場合は、私はやはりこれは会計年度にすべきだ、こう考える。もし会計年度にできないということであるとすれば、できない理由をはっきり明示してもらいたい。それから会計年度にできないということであるとするならば、途中で変更された場合には一体どうするか。その責任においてやりますと言っても、保険局長が責任を持っても国会でやるのだからそれはしようがない。これは私は前々からおかしいおかしいと思っていた。これが米穀年度みたいに会計も何もかも一緒の年度ならいいんだ。これは普通の予算については四月一日からやっておいて、実際の募集目標の年度は九月の一日から八月の三十一日、これは法的にはそういうものについては何もないわけだ。あなたのほうでかってにきめているわけだ。しかし、途中で変更されたならば、その募集目標の設定についても、相当急激に変更されなければならぬ。たとえば今回の法律案件についても、特別養老だけが百五十万円ということになっている。これは全部が百五十万円ということになれば、また変わってくる。そういうふうな変更が途中においてなきにしもあらずということは、法律的には言える。だから、これは募集年度については会計年度と同じようにすべきであるというように私は考える。しかと返事をしてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/53
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054・武田功
○武田(功)政府委員 これは私ども二万数千の外務員を動かしておる者といたしまして、いまここでどうするということは、お答えいたしかねます、よく現場の意見も聞き、また確かにいろいろ制度の問題も考えますと、先生の御指摘のようなことも起こるかもしれません。したがいまして、この点につきましては、十分検討さしていただきました上で御回答申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/54
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055・森本靖
○森本委員 それでは、この法律が通過するまで、これは十分検討してきて、はっきりと返答願いたいと思います。
それから、この予算において、募集目標を予算額において四十五億というのをきめる。それから今年度は四十八億というふうにしたわけですが、これをきめる場合には、計数的にはどういうふうなきめ方をするわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/55
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056・武田功
○武田(功)政府委員 算出基準という形で私どもが一応つくっておりますものさしは、外務員の数、これを四〇%、それからその管内なり受け持ち区域、私どもは当初、郵政局単位でつくることにいたしております。人口を五、世帯数を十、個人所得を十五、貯蓄実績を五、郵便貯金残高五、地方税収入額を五、国税納付額を十、それから満期の件数五というものを一応のものさしといたしまして算出し、それに合わせまして前年あるいは前年度の実績、これが一つのその管内の力を示すわけでございますので、実績、また各郵政局からの大体の希望、こういうものを参酌いたしまして、予算目標額を設定する次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/56
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057・森本靖
○森本委員 そうすると、その予算目標額というものを設定をして、今度郵政局に割りつける場合も、これと同じようなやり方をするわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/57
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058・武田功
○武田(功)政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/58
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059・森本靖
○森本委員 そういたしますと、それを各局に割り当てる場合もそういうことになるわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/59
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060・武田功
○武田(功)政府委員 各郵政局長に、その点は個々の点をまかしておりますので、大体本省のこの方針に従いまして、さらにあるいは管内事情もございますから、その要素をどの程度加味いたしますか、それは郵政局の判断でございますが、大体はこういう考え方でもって末端まで配分するという形に相なります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/60
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061・森本靖
○森本委員 これ以外に郵政局の要素というのは何の要素があるのですか。いま言われたのは経済力もすべて何しておるのですが、これ以外の特別の郵政局の要素というのは何ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/61
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062・武田功
○武田(功)政府委員 いろいろとこまごましたことがありまして、これとこれというふうにはっきり申し上げかねますが、まあその局の局情もかなりございます。また、あるいは新任者が多いとかあるいはベテランが非常に多いとかいうようなこともございます。そういったようなことを、これは各郵政局が大体現場の状況を承知しておりますので、そういう点を加味するわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/62
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063・森本靖
○森本委員 ベテランが多いとかいうようなことが一つ。それ以外に何がありますか。これは全部加味されておるのですよ、経済力も貯蓄もすべていまの答弁には。ほかに理由はないですよ。あるのはベテランだけだ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/63
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064・武田功
○武田(功)政府委員 ほとんどは先生御指摘のようなふうになると思いますけれども、何ぶん現場が生きておるものでございますから、そういうことをいろいろ考えてやります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/64
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065・森本靖
○森本委員 その場のがれのいいかげんなことは言わぬように。きちんとした回答をしてもらいたいと思うのです。
そうすると、各集配局に割り当てて、無集配局に割り当てないのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/65
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066・武田功
○武田(功)政府委員 たてまえは無集配局に割り当てという形はとっておりません。ただ窓口受け付けと申しますか、窓口募集と申しますか、そういう形のものもございますし、また無集配側からの希望もございます。それやこれやもございますので、大半の郵政局が一応割り当て目標という形ではなしに、ある程度の額を希望目標という形でもって割り当てているように承知しております。
〔加藤(常)委員長代理退席、委員長着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/66
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067・森本靖
○森本委員 その無集配局の希望目標というのはどういう率で割り当てをするわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/67
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068・武田功
○武田(功)政府委員 私のほうで先ほど申し上げましたような、こういう基準はつくっておりませんので、個々の各局の実情を私はっきり承知いたしません。ただいままでの聞いておりますところでは、かなり現地局のほうでこの程度なら受けられるということ、あるいはまた従来の実績等も見てやっております。もう一つは、無集配局で募集いたしますと、その後の集金関係は集配局に頼まなければなりません。そういうこともございますので、やはり集配局長とも話し合ってこの程度ならやれる、もらおうというようなことでやっているように聞いております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/68
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069・森本靖
○森本委員 そうすると、これはもう目の子勘定で集配局と無集配局が何ぼもらおう、よっしゃ、こういうことでやっているわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/69
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070・武田功
○武田(功)政府委員 私のことばが足りませんでしたけれども、集配局長と無集配局長の話し合いできめるのではなしに、やはり郵政局が当該局長の意見をもとにして希望額をきめている、こう聞いております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/70
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071・森本靖
○森本委員 郵政局が当該局の希望を聞いて、やるということでありますが、ただ希望を聞いて、やるということではなしに、何かそこにやはり基準があると思うのですが、その基準はどうなっているのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/71
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072・武田功
○武田(功)政府委員 重ねて申し上げますが、本のたてまえは、無集配局は集金力もございませんし、外務員もおりませんから、基準はつくっておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/72
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073・森本靖
○森本委員 そうすると、これはもう各郵政局、集配局と無集配局でまちまちにやっている、こういうことですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/73
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074・武田功
○武田(功)政府委員 まちまちというお尋ねをちょっと私とりかねますが、各郵政局ごとにきめている、こうお答え申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/74
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075・森本靖
○森本委員 各郵政局ごとにきめているということであるならば、各郵政局ごとにきめているところの一応の基準があるだろう、こう聞いているわけだ。基準がなければまちまち、こういうことになる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/75
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076・武田功
○武田(功)政府委員 はっきりした基準は私は聞いておりません。ただ、先ほども申しますように、その後におきます集金の問題がございますので、いわゆる集配局内の部分についての協力体制、協力関係という形でもってきめるというふうに聞いております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/76
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077・森本靖
○森本委員 それはおかしいですよ。集配局単位できめるといったところで、一応の基準というものがあるはずだ。それがなかったらまちまちになりますよ。一応の基準というものがあって、その局情局情によって、それはまた違った形において集配局、無集配局と話し合いをする、あるいは郵政局が特別に見る、こういうことはあるけれども、何らかの基準、水準というものがあるはずなんだ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/77
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078・武田功
○武田(功)政府委員 その点私承知いたしませんので、調べましてお答え申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/78
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079・森本靖
○森本委員 それから四十一年度の四十八億の達成額の中において、窓口の募集とそうでないものとはどういう分け方になりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/79
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080・武田功
○武田(功)政府委員 窓口募集というのはほとんどないのではなかろうかと私は思いますが、そのような集計方法をとっておりませんので、ちょっとただいま資料がございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/80
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081・森本靖
○森本委員 募集手当については、窓口で募集するについても一般に募集するのと同じですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/81
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082・武田功
○武田(功)政府委員 これは同じでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/82
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083・森本靖
○森本委員 それはどういう理由で同じになっておるわけですか。たとえば貯金にしても、定額貯金についても窓口と実際にいってやった場合とは募集手当が違うわけです。保険の募集手当というものについてのみ窓口とそれから実際に募集にいった場合と同じというのはどういう理由ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/83
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084・武田功
○武田(功)政府委員 私が窓口募集ということばを使いましたけれども、保険は御案内のごとくほとんど局に入れに来る方はございません。やはり無集配の場合といえども、仕事の余暇を使ってとか、そういうことで外に出て募集いたしますのが実態でございます。また私どものほうも募集は外務員を主体にしてやっております関係で、全部一本立ての募集手当の制度をとっておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/84
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085・森本靖
○森本委員 それじゃ窓口募集というのは一つもないと思っておるのか。そんなことはない。それほど簡易保険というものが国民に信用がないと思っておるのか。今度子供が生まれたけれども、簡易保険に入れたいというので、たまには郵便局の窓口に相談にくる人もあるよ。それは全然ないといったら君たち自身が簡易保険について信用してないということになるのだ。それだけ国民に簡易保険というものが行き渡っていないということになる。無理やりに募集しなければ簡易保険ができぬというような考え方では困る。やはり局の窓口に月に何人かは来るよ。簡易保険という制度がどういう制度であって、どういうように入ったらよろしゅうございますかという相談があるはずだ。たまたまそのときにそれは次にお伺いして詳しく説明しますからといって説明に行ってやる場合もあるけれども、全然窓口に相談がないということはない。だからこの四十八億の中にはどれだけあるか知らぬけれども、やはりそういう関係において窓口において相談を受けてこれに加入さしたというのも相当私はあるはずだと思う。それがなければ国民があまり好まぬものをこっちが無理やりに募集に行って、そして選挙の戸別訪問じゃないですけれども、それらを一々回っていって無理やりにそれを加入さすというようにとられてもしかたがない。私はそうじゃないと思う。やはり宣伝があまりにも行き渡っていない。そういうところからわざわざ各家々を回っていってそして宣伝をすれば、それはなるほどいいものがある、入っておこうかということで入ってくる。そう解釈しなければこの仕事に携わっておる者の誇りが私はないと思う。そんなにきらわれるものを無理やりに募集して苦労せんならぬことはないと思う。だからそういう点について、私が聞いておるのは、この四十八億の中に少なくとも、私はある程度の数字は窓口にある、こう思っておるわけです。そういう点についてやはり保険局としては各郵政から参考的に資料をとって、今後の施策のなににするというぐらいのやり方があってしかるべきだ、こう思っておる。それで簡易保険の募集手当についても、もし窓口募集とそれから一般の外務員が募集にいった場合と募集手当が違うことになるとするならば、これは定額貯金と同じようにある程度の差をつけても私はやむを得ぬじゃないか、こう思うのですが、その辺どうですか。貯金と比較してどのくらい差をつけておるか。貯金局長おらぬから官房長……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/85
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086・竹下一記
○竹下政府委員 私正確には覚えておりません。
後ほど調べまして御連絡申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/86
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087・森本靖
○森本委員 窓口の問題についていま言いましたように、私はもっと郵政省の保険局の最高幹部はそういう保険というものに対してある程度の自信を持ってやってもらいたいと思う。あなた方の頭の中に、簡易保険というものについては無理やりに回ってそうして無理やりに加入させなければ入らぬものだという頭が保険局長自体にあるのじゃないか。そんなことでは簡易保険というものが国民に親しまれる簡易保険になるもんじゃない。簡易保険というものがほんとうに国民に親しまれて、よいものということになれば、一般の国民が郵便局の窓口に、簡易保険に加入したいがどういう種類がありましょうか、どういう掛け金の状況でございましょうということを聞きにくるようなかっこうにするのがあたりまえだと思う。だから私はそういう点について、十分に簡易保険のあり方というものについては考えてもらいたい。保険局長自体そんな考え方では、末端の第一線の従業員は、これはどうも無理だけれども、上から募集目標で押えつけられてけつをたたかれるのでやむを得ぬので、毎日頭を下げて全くみじめな気持ちで募集していかなければならぬ、こういうことに第一線の者がなるわけでありますので、そういう点を十分にひとつ本省としても考えていただかなければならぬと思います。
そこでいまの募集手当の問題ですが、この手当はどの程度出ておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/87
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088・武田功
○武田(功)政府委員 募集手当の予算額のお尋ねかと思いますが、ちょっと調べますので御容赦いただきまして、現実に配算いたしますのは、大体八割五分が手当として——目標額に対しまして大体八〇%少しというふうに御了解いただけたらいいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/88
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089・森本靖
○森本委員 総額はそれでわかりますが、個人に渡る手当額というのは幾らになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/89
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090・武田功
○武田(功)政府委員 募集手当については特定局と普通局と多少違っておりまして、現在協約できまっております支給率は、普通局の場合は第一回の保険料の四割でございます。それから特定局は八割五分でございます。それに保険金に対しましても比率をきめております。保険金の平均大体千分の一ないし三でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/90
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091・森本靖
○森本委員 これ以外に契約雑費というのがあると思いますが、それは幾らありますか、各局にいっている分は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/91
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092・武田功
○武田(功)政府委員 予算に対しまして百分の六の計算からいきまして、現場にいきますときは百分の四くらいになるかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/92
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093・森本靖
○森本委員 それは特定局、普通局、違うだろう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/93
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094・武田功
○武田(功)政府委員 いまこまかい資料を持ち合わせませんが、若干違います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/94
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095・森本靖
○森本委員 だから、若干違うというのは特定局と普通局でどの程度になっておるか、こういうことを聞いておるわけです。これはなぜかというと、一度決算委員会で問題になって、私が会計検査院に質問をして、会計検査院の通告をやり直した経験を持っておるわけです。だからそういう点で特に聞いておるわけです。この四分という契約雑費が、特定局と普通局と並べた場合に、普通局には幾ら、特定局には幾ら、これを聞いておるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/95
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096・武田功
○武田(功)政府委員 ただいま手元に特定局と普通局との比較をした資料がございませんので、後ほどお答えいたします。(森本委員「外務課長おらぬかね。外務課長おればすぐわかるはずだよ。」と呼ぶ)大体普通局が百分の四で特定局は百分の十くらいになると思いますが、詳細のことは調べましてお答えいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/96
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097・森本靖
○森本委員 普通局の契約雑費については、これはまあなんでありますが、この普通局と特定局の契約雑費については、保険の募集、それから保険の加入者に対していろいろのサービスは、銀行あるいは保険会社と比べて遜色のないようにということで、石けんなり、あるいは簡単なタオルなり持っていって配る、あるいはチラシをつくって配るということをやっておると思いますが、大体そういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/97
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098・武田功
○武田(功)政府委員 大体先生の御指摘のとおりです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/98
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099・森本靖
○森本委員 そこで、これは一度問題になったことがありますが、実はこれは特定局の場合には契約雑費というものをある程度、ある程度というよりも、従業員の士気高揚に使ってよろしいということになって使っておったところが、会計検査院から、これはいかぬ、不当行為であるという注意があって、郵政省から下部に対してそういう通達を出したことがあります。それに対して私が、決算委員会において、それは不当ではない、これは従来からそういうしきたりであって、要するに契約雑費というものについては、募集がしやすいような環境にするのであって、そういう一般の加入者あるいはまたこれから入ってもらおうとする国民の人々に対するサービスも当然だけれども、そういう場合にいわゆる外野の陣営が集まって士気高揚に使うということも差しつかえないはずであるということで、たしかそのうちの四分の一か半分だったか、私もはっきりは忘れましたが、その程度は士気高揚に使ってよろしいということになって、もう一回そういう通達を出し直した経緯があるわけでありますが、それはその後どうなっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/99
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100・武田功
○武田(功)政府委員 現在は大体、御指摘のような形で、通達もし、また使用しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/100
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101・森本靖
○森本委員 それは四分の一ですか、半分ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/101
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102・武田功
○武田(功)政府委員 ちょっと通達を持ち合わせておりませんので正確に申し上げかねますけれども、たしか四割程度というふうにしておると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/102
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103・森本靖
○森本委員 何もかもはっきりするように、各課長そろえておいてください。
それから、この特定局の八割五分、普通局の四割という差はどういうところからきておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/103
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104・武田功
○武田(功)政府委員 手当におきます差は、やはり特定局のほうは歩く距離も多くなりますし、都会の密集地で働きますのとだいぶ違います。そういうことも加味いたしまして差をつけてあるように承知しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/104
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105・森本靖
○森本委員 それだけですか。歩く率が多いからということでこれはやっておるのかね。そんなばかな理論がありますか。集配区内というものは、特定局であろうが普通局であろうが、一応区切られた形において集配区分がなされているわけであって、この八割五分と四割の差は、これは定員の差でしょう。これは定員の算出根拠のはじき方でしょうが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/105
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106・武田功
○武田(功)政府委員 ちょっとことばが足りませんで恐縮でございますが、いま私が申し上げましたのは一例として募集環境的なことを申し上げましたけれども、御指摘のように定員の関係もございますし、また服務が総合服務であるというような点もこの根拠になっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/106
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107・森本靖
○森本委員 特定局が遠いから、普通局が近いから、ということによってこの手当が違うということの理論の立て方には納得しがたいですよ。これは総合服務と単独服務の違いであるということでこういうふうに多いということならいいのですが……。
そこで、その総合服務と単独服務の遠いということになりますが、それはどういうような形になっておりますか。保険関係について、その違いというのは……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/107
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108・武田功
○武田(功)政府委員 単独定員配置の場合は、保険で申し上げますと、受け持ち契約件数が四千件以上一万件未満の程度の集配局の場合に単独定員配置としております。それから、受け持ち件数が二千件以上四千件未満の集配局は総合定員配置、そういうふうに分けておる次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/108
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109・森本靖
○森本委員 それでは、保険の単独服務と総合服務は、定員の算出の根拠が、もとが違うのですか。算出のしかたですね、たとえば一件について何ぼ、保険金何ぼについて何ぼというような、算出する場合にその根拠が違うのか、根拠は一緒だけれどもどうなるのか……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/109
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110・武田功
○武田(功)政府委員 能率基準を変えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/110
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111・森本靖
○森本委員 そうすると、その根本の基準が違う、こういうことですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/111
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112・武田功
○武田(功)政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/112
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113・森本靖
○森本委員 そうすると、その能率基準がどの程度違いますか。これはわかりやすく言ってください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/113
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114・武田功
○武田(功)政府委員 やはり算出の問題でございますので、計数的に申し上げなければならないかと思います。ちょっとただいまその計数を持ち合わせませんので、後ほど計数で御説明させていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/114
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115・森本靖
○森本委員 私があえてくどくこれを聞いておるのは、郵政省から今度行政管理庁に出す回答の中の一一ページに「保険年金事業の実行定員は業務量からみると、単独定員配置局の定員が不足し、総合定員配置局の定員が過剰の形となっているので、」云々ということがあるわけです。こういう回答を郵政省が正式に行政管理庁に出す以上はこの内容が明らかでないと私ははっきりしない、こう思っていまくどく聞いたわけでありますが、そうするといわゆるこの単独服務と総合服務については、その件数によって違うということですが、そのもとの基準が保険については違うのですか、そこが大事ですがね。たとえば私の考えでは、総合服務と単独服務であっても、たとえば保険がA局においては一・三なら一・三、こういうはじき方になる。ところが単独服務の場合は一・三という出方はない。二なら二、一なら一という算出のはじき方になっておる。私はこう解釈しておるのですが、特定局と普通局であるということによって、その定員の算出の根拠の基礎が違うということはあり得ないと思うのですが、どうなんですか、その辺は。算出をした結果が違うのであって、基準の根本は違わないと思うのだ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/115
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116・武田功
○武田(功)政府委員 集金能率の点で多少基準になります数字を変えておると承知しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/116
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117・森本靖
○森本委員 そうすると、その場合はそれほど大局に影響はないわけだね。結局単独と総合との違いは、一方では一・三、一・二、要するに人間をそんなに割るということはけしからぬけれども、現実に数字の上では〇・四、〇・七というようなはじき方をしておる。しかしながら一方はこれを一か二か三か、こう割り切っていっておる。そういうことでしょうが。そんなに保険事業そのものの根本的の基準を特定局と普通局ということによって変えなければならぬ理由はないでしょう。ただあえて集金の問題についてあるというならば、先ほど局長が言ったように、普通局のほうは町並みがつんでおる。それから特定局のほうは町並みが離れておる。だからその集金の差が若干出てくるということは、私はそれは言えると思うのだ。しかしそれ以外の、たとえば内務定員についても、外務定員のその他の問題についても、それが著しく根本的に違いをしなければならぬという理屈には私はならぬと思う。そうすると、単独服務と総合服務の算出の基準の基礎は、それほど違わぬじゃないか。出てきた数字が非常に違ってくるから、これは総合服務と単独服務は違った形になっておる、こういうことじゃないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/117
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118・武田功
○武田(功)政府委員 大体さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/118
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119・森本靖
○森本委員 そういたしますと、この一一ページにあるところの「総合定員配置局の定員が過剰の形となっている」ということはどういう意味ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/119
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120・武田功
○武田(功)政府委員 この「過剰の形となっている」というような表現を使いましたのも、大体いま先生御指摘のような問題ございまして、あるいは端数の整理とかそういうふうなことからいきまして、出ました姿が一応そういうふうに確かになっておる。これは行管が調べました当時の姿はそういうふうになっておったというようなことを言ったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/120
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121・森本靖
○森本委員 それはだから、あなた方のほうは行管の命令にそのまま従う必要はないということでこういう文章を書いておるわけだ。総合定員の配置局が、定員が何で過剰になる。過剰になる必要はない。これはたしか総合定員の服務については四捨五入をしておるはずだ。だから五・四と出た場合には五になっておるはずだ。だからそこは〇・四損をしておるわけだ。五・五以上になった場合に初めて六になっておるからそこは得をしておる。だからそれを全部全国的に累計してみると、損か得かわからぬよ。それを郵政省自体が、これは「総合定員配置局の定員が過剰の形となっている」というふうに認めるという形式で行政管理庁に回答するということは、これはぼくはちょっとおかしいと思う。だからこういう文章は一体どこから出てきたか、これは大臣に聞いてもよいが、正式に大臣から行政管理庁の長官に送っておる文書だから。どうなんだ、これは。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/121
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122・武田功
○武田(功)政府委員 この点は当時行管ともいろいろと議論のあった点でございます。ただそのときに使いました能率基準を機械的にはめました姿はこういうふうになる。でございますから、確かに数が違ったというのは、これは当時突き合わせました資料ではさようでございましたので、私どももそういう形になっているというような表現で一応は認めた形でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/122
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123・森本靖
○森本委員 それなら、「総合定員配置局の定員が過剰の形となっている」ということを具体的に数字で述べてください。私は絶対にないと思う。それで、そういう行政管理庁のいうことに現場の諸君がそのまま服従せねばならぬことはない。もし「総合定員配置局の定員が過剰となっている」ということであるとするならば、過剰となっているということを具体的に数字をあげて説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/123
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124・武田功
○武田(功)政府委員 当時の資料からまいりますと、確かにこの総合配置局を、先ほど申しますような能率基準を機械的にはめますと、無集配局で三百何名といったような姿にはなったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/124
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125・森本靖
○森本委員 集配局だって総合配置だから、無集配局だけで三百名余るということはあるはずがない。それから無集配局において外務の定員をはじいておることは一つもないはずだから、内勤の定員をはじいておるだけなんだから、そうすると無集配局の内勤の定員で〇・一以上はじいておるところの無集配局というものはないはずだ。大体は〇・五か〇・六ぐらいしかはじいてないわけだ。それなら一体三百名の過剰ということは、無集配特定局の保険事業が何ぼであって、何名出ておって、これが何ぼになっておるかということを、全部具体的に数字をあげてください。こんなことは絶対ないよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/125
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126・武田功
○武田(功)政府委員 ただ、ただいまの問題は内外勤の別はございません問題でございまして、特に無集配の場合は御指摘のとおりでございます。
ただ、この点が行政管理庁との調査のときにもたいへん問題になったわけでございます。無集配局におきましては、保険はいま御指摘のように〇・一を持っております。これをそのままで計算いたしますので、事務量に応じて、保険のほうが持ち出しだあるいは過剰繰り入れだということを申すのでございますが、私どもは、確かに出た姿はそうではあっても、これはやはり総合服務と同時に無集配でも保険事務をとっておりますし、また郵便局は郵便、貯金、保険と三事業をやっておるということにおいて意味がある。したがって保険事業が形の上で〇・一持つことは、私はいわば看板料と申しますか、かりにそうであってもそれでいいではないか、こういうことを申したのでございますが、御指摘のようなことで、形としてそんなふうに出たわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/126
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127・森本靖
○森本委員 無集配局が〇・一持っておるということはどういう意味ですか。全無集配局が最低限度〇・一という数字をはじいておる、こういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/127
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128・武田功
○武田(功)政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/128
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129・森本靖
○森本委員 全無集配局が〇・一はじいておって、それにさらにそれぞれの業務量に応じてつけ加えておるわけですか、保険を。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/129
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130・武田功
○武田(功)政府委員 さようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/130
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131・森本靖
○森本委員 そうすると、無集配で一番多い保険業務量は何ぼですか、最高が。どの程度数字が出ておりますか。わからなければあとでもいいのだが……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/131
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132・武田功
○武田(功)政府委員 後ほど調べましてお答え申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/132
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133・森本靖
○森本委員 かりに無集配に〇・一、全部平均して最低限度出ておるということになるとするならば、無集配はいま全国で幾らありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/133
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134・武田功
○武田(功)政府委員 約一万六百でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/134
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135・森本靖
○森本委員 そうすると、一万六百を直すと、これが大体千六十人ということですか、千六十人のうちで事実上保険をほとんど扱っていないという無集配局はどのくらいありますか。だからおそらくそれを言っているわけだろう、行政管理庁は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/135
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136・武田功
○武田(功)政府委員 一万六百の〇・一でございますから千六十でございますが、保険を全然扱わないという形のものはないのではないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/136
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137・森本靖
○森本委員 それはありますよ。ない局はないというのはどういう意味だ。あなた郵便局の現場を知らぬな。無集配郵便局において保険を全然取り扱わないということはありますよ。保険局長、そんなことじゃ保険局長はつとまらぬよ、君。郵政局長もやったことがあるはずだから、あなた、それはあるはずだよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/137
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138・武田功
○武田(功)政府委員 あるいは私の考え違いかもしれませんが……。
〔委員長退席、志賀委員長代理着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/138
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139・森本靖
○森本委員 それは要するに郵便年金の支払い事務をやらない、それからいわゆる募集も全然ないという局がありますからね。そういう局はこれは当然出てくるわけだ。だからそういう局がこの千六十の中にどの程度あるか、おそらくそういうことを行政管理庁はさしておると私は思う。しかし、もしそれを行政管理庁がさしておるとするならば、それは確かにその点はある程度的を射ておると思う。しかしながら、それ以外に、保険、年金の取り扱いについて、やはりマイナスの面もあると思う。そういうところのプラスマイナスを考えた場合に、私はここに出てくるところの、総合定員配置局の定員が過剰の形となっておるというような書き方は非常におかしいと思う。これはいま無集配局の〇・一というものを全国平均に出してあるから、それがそうだということになるとするならば、そういう書き方にしないと——総合定員配置局というものはいまどのくらいありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/139
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140・武田功
○武田(功)政府委員 四千八百局程度と承知しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/140
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141・森本靖
○森本委員 そんなことあるか、もっとある。全部で二万あるわけで、そのうち普通局をのけたらいいじゃないか。一万六百も総合定員だから、そんなことあるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/141
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142・武田功
○武田(功)政府委員 いま申し上げましたのは、先ほど申し上げました無集配を除きました数でございますので、集配局は四千八百でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/142
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143・森本靖
○森本委員 そうすると、結局一万五千程度総合定員の配置局がある、こういうことになるわけだけれども、そうするとこの書き方からいくと、いま言った一万六千なり五千の総合配置局というものが、すべて保険年金の定員については過剰であるというふうにとられてもしかたがないわけだ。それならいまの無集配局の〇・一以外にこの総合定員の過剰というところはどこかあるかね。その一万六百という数字はわかったから、一万六百という数字字の中において具体的に郵便年金の支払いをやっておるところあるいは年間ある程度募集したというところは、これは〇・一でも過剰にはならぬわけだ。そうすると、その中に〇・一で非常に過剰であるということは、ほとんど保険年金を扱わないというところが過剰であるということは、これは言える。ところがその他の集配局における問題についてはそうではないというふうにわれわれは解釈をしているわけですから、そうすると、このいまの〇・一以外に、保険の総合定員配置局における定員が過剰という要素がほかにあるのかどうか、こういうことを聞いておるわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/143
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144・武田功
○武田(功)政府委員 これは行管の指摘のものと相対応いたした形で書きましたものでございまして、行管との当時の論点もいま御指摘のような問題でございまして、問題は主として〇・一の問題でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/144
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145・森本靖
○森本委員 そういたしますと、〇・一の問題については、ほとんど保険を取り扱わぬという無集配局はどの程度ありますか。そこによって初めて数字が明らかになってくるわけだ。一千六十という数字の中にそれがどの程度あるか、それがいま言うところの総合定員の配置局の定員が過剰ということになってきてもやむを得ぬ、しかしそれは全国の保険年金のすべての定員の中における比重はどの程度であるかということを考えた場合には、こういうふうな書き方をわざわざしなければならぬということにはならぬ。この書き方からするとするならば、千六十のほとんどの局が保険関係については過剰であるというふうにとられてもやむを得ぬ。これを見たら全国の集配特定局の保険関係の従業員はがっかりしておこりますよ。いまでさえ定員が足らぬ足らぬ、募集でしりをたたかれる、集金はがんがんやかましく言われる。こういう時期において、まだおまえのところは定員が余っておるというような印象を受けるようなことを言われたのでは、全国の集配特定郵便局の職員の士気に影響すると私は思う、みんな定員が足らぬ足らぬと言ってやっておるのだから。だから、千六十の中に保険を一件も取り扱わぬというような局がどの程度あるか。これはいますぐわからなければあとでひとつ——もう十二時になりますから、本日はこの程度で質問はやめますから、いま私が言ったような内容について、十分御検討願っておきたい。そして次の機会に今度大臣にいろいろ聞きたい、こう思いますので、大臣もひとつせっかく御勉強願っておきたい、こう思います。
以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/145
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146・志賀健次郎
○志賀委員長代理 次会は来たる六月一日午後一時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時五十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X00819670525/146
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