1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十二年六月十五日(木曜日)
午前十時十三分開議
出席委員
委員長 松澤 雄藏君
理事 秋田 大助君 理事 加藤常太郎君
理事 佐藤洋之助君 理事 志賀健次郎君
理事 中井徳次郎君 理事 森本 靖君
小渕 恵三君 加藤 六月君
木部 佳昭君 徳安 實藏君
羽田武嗣郎君 橋本登美三郎君
安宅 常彦君 山花 秀雄君
樋上 新一君 田代 文久君
出席国務大臣
郵 政 大 臣 小林 武治君
出席政府委員
郵政政務次官 田澤 吉郎君
郵政大臣官房長 竹下 一記君
郵政省簡易保険
局長 武田 功君
委員外の出席者
専 門 員 水田 誠君
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六月十五日
委員小濱新次君辞任につき、その補欠として樋
上新一君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
昭和二十二年以前の郵便年金契約に関する特別
措置法案(内閣提出第八六号)
郵政事業に関する件
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001・松澤雄藏
○松澤委員長 これより会議を開きます。
昭和二十二年以前の郵便年金契約に関する特別措置法案を議題といたします。
質疑の申し出がありますので、これを許します。樋上新一君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/1
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002・樋上新一
○樋上委員 昭和二十二年以前の郵便年金契約に関する特別措置法につきまして、二、三お伺いいたしたいと思います。
この剰余金の分配を定期年金だけにするのはどういうわけですか。その点をひとつお尋ねします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/2
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003・武田功
○武田政府委員 現在、剰余金の分配をやっておりますのは、二十六年に、定期年金につきましてその掛け金率を変更いたしましたので、それ以前のものについて剰余金分配の形でいわば掛け金料の調整という形で出しております。それが続いておりますので、その分はいわばその定期年金加入者の既得権でございますので、当然それを加算しなければならない、こういうわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/3
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004・樋上新一
○樋上委員 では、他の年金契約はそれはないのですね。他の年金契約者その他は犠牲にならないのですか。こういう点をひとつ……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/4
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005・武田功
○武田政府委員 ほかの種類につきましては、料金を変更しておりませんので、前の方とあとの方とのそういうアンバラは起こりませんので、これはやる必要がございません。その定期年金分につきましては、そういう二十六年の措置によりまして、前の人とあとの人に差がつきましたので、その分だけを、いわば補正と申しますか、料金を変えるという措置にかえまして分配金を出す、こうしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/5
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006・樋上新一
○樋上委員 では、年金法の第三十一条に抵触することはないのですか。すべてのものに剰余金を与えていかなければならぬということは……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/6
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007・武田功
○武田政府委員 三十一条はここにもございますように、年金約款の定めるところによりまして、経営上剰余金が出たときには分配するということになっておりまして、これは剰余金の分配の原則を定めてございます。これに基づきまして、約款で剰余金の分配をきめておりますが、ただいま申し上げましたように、当時の措置といたしまして、料金の料率を前にさかのぼって変えるというわけにまいりませんので、それでその以前の分につきましては、いわば剰余金の分配という形を援用して、そして公平を保つようにしたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/7
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008・樋上新一
○樋上委員 それでは特別付加金ですが、この表によりますと二百円刻みに算定されていますね。二百円刻みに算定されたというこの根拠はどこにあるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/8
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009・武田功
○武田政府委員 特別付加金の配分でございますけれども、その考え方といたしましては、大体分配金繰上支払金が平均二千五百円でございます。ほぼそれに相当する額を特別付加金として充てたい。こういう考え方から出発いたしまして、それを契約の経過年数と、それから年金額という、まず二つの要素に分類いたしまして、そうしてその配分がほぼ平均化するように、多少下厚上薄という形で、特にこの中で千円以下の額の層が非常に厚くなりますので、そこに重点を置くようにいたしまして、そして契約経過年数のほうはこれを五つのグループに分け、また金額はこれを六つのグループに分けて、多少の傾斜配分をいたしました結果、大体二百円差ということになったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/9
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010・樋上新一
○樋上委員 私が考えますのに、平等に二百円刻みではなくして、この古い人ですね。大正十五年から昭和五年までですが、そういった当時非常に貢献したと思うのですけれども、こういう年金について、この人たちにもう少し多く出すようにもっと刻み方を古いほうからスライドさせて、古い人たちにもつと多く上げるような方法にすればいいのですが、とにかく二百円刻みにしてあるのはおかしいと思うが、その点どうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/10
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011・武田功
○武田政府委員 その点は経過年数でございますので、私どもはこれを比例配分あるいは平均に配分いたしましても、そう問題はないのではないか、ただ多少金額的な点においていま申し上げますように、やはり千円以下のほうが古くて、しかも多いということにかんがみまして、そちらのほうで段差のつけ方を変えたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/11
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012・樋上新一
○樋上委員 こういう額のそのときの貨幣価値がいま下落しておって、こういう小さい額をもらう人たちは実際に気の毒なものです。当時そういう人たちがトラの子のようにしておって、老後の唯一の楽しみに掛け金をしておったのが、ほんとうに小づかい銭か、汽車賃、電車賃にしか当たらないような配分をもらって、はたしてその人たちが満足しておるであろうか。何とかこの際これを増額してもう少しそういう人たちに対して恩典を与えていくというのが私はいいのじゃないかと思うのですよ。これは平等に二百円刻みにした。それはあまりにも血も涙もないことだと私は思うのです。せっかく考えられたこの年金に対して、もっともっとほんとうに納得のいくような方策を考えてやってもらいたい、こういう意味なんです。そういう意味においてこの古い人たちを優遇していくことができないのか、こういうのですよ。何でも規則でこうなっておるのだということでは血も涙もないことになってくる。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/12
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013・武田功
○武田政府委員 私どもも気持ちとしてはいま仰せのような気持ちを持っておりますけれども、理屈を申しますようでございますが、もともとただいまの措置の対象になっております契約がもはやすでに二十年前のものでございまして、そして二十年からさらにさかのぼって約二十年間の契約というような観点からいたしまして、大体これは年次的にはこういう五つのグループに刻んでいいのではないか、こう考えた次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/13
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014・樋上新一
○樋上委員 じゃこれを受け取るのには完全に二年間に受け取れということですね。そうしたら、これは二年間に取りにこなかったというのは消滅してしまうのですか。そういうことだとあまりにかわいそうだと思うのですが、何か忘れておったものや取りにこなかったものも全部切り捨てになるのですか、この点どうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/14
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015・武田功
○武田政府委員 準備期間もごいざますし、また支払い期間も二年間でございますので、私どもといたしましては、できるだけいろいろな方法を講じまして周知徹底をはかり、またあるいは居住地に照会を出す、こういう方法を講じていきたいと思いますが、それでもなおかつ申し出がない場合には、これは特別付加金が取れないというだけでございまして、契約そのものは残ってまいります。契約を全部消滅させるのはやはり本人の申し出がなければできませんので、契約は存続いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/15
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016・樋上新一
○樋上委員 それでは今回のこの特別措置法で救済されたあとなお昭和二十三年度以降の小額契約者で年金の実質的な価値を失なったものはまだあると思うのですが、それについてどのように考えていらっしゃるのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/16
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017・武田功
○武田政府委員 二十三年以降のものでもおっしゃるようないわゆる小額のものもございます。私ども単に小額という意味のみならず、いわば戦前の契約、こういうような観点から二十二年末までのものの契約をもって小額とする。それ以降は制度的にももう少したくさん入り得る状態でございますので、そこで時点を二十二年十二月三十一日をもって切りました次第でございます。したがいまして、気持ちといたしましてはあるいは二十三年以降のものでも小さいものがあればどうかということも考えましたけれども、今回の措置はそこまでを切って整理をしよう、こういうことでございますので、それ以後の分につきましてはやはり従来どおりの扱いでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/17
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018・樋上新一
○樋上委員 二十三年までの契約が四十年度末にしたら件数は大体何件で、今回整理されたあとに残った金額は大体何ぼあるということはもう算定されておるのですか。いわゆる件数とそれから今回整理された後における金額です。そういうものをひとつお知らせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/18
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019・武田功
○武田政府委員 お手元に差し上げました資料の別表にもございますように、四十一年度の二月までで現在契約が約百十万件ございます。その第二表にございますように、二十二年以前の本法の対象になります契約が約六十万件、そういたしますと、かりに六十万件全部取りにきていただいたといたしましたら、ちょうど約五十万件近く残る、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/19
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020・樋上新一
○樋上委員 こちらで調べたのとちょっと違うのですがね。金額はどうなっておるのですか。こちらのほうは金額と件数と残が何ぼあるということが出ておるのですが、いまおっしゃるのと少し違うのですがね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/20
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021・武田功
○武田政府委員 ただいまの補足をさしていただきますと、現在の契約が約百十万件でございます。落ちますのが六十万件といたしますと、残りが約五十万件、これはそのとおりでございます。
それから金額という仰せでございますが、これは年金額ということで一応申し上げますと、三月末現在の年金額が六十二億七千六百万円でございまして、この中から六十万件の相当分が約一億でございますから、落ちました残りというのは六十二億、こういうふうに御了解いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/21
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022・樋上新一
○樋上委員 私の算定したのは、二十三年度までの関係でやりますと、最後に金額にして三千万円今回の整理で残ると思いますが、どうなっておりますか。そうなっておるのでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/22
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023・武田功
○武田政府委員 ちょっとお尋ねの趣旨を取り違えておるかもしれませんが、年金額で申し上げますと私が先ほど申し上げました数字でございまして、三千万円という数字はちょっと私どもの計算では出てまいりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/23
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024・樋上新一
○樋上委員 いろいろ計算違いか何か存じませんが、どう思っても私が納得ができぬのは、先ほどから何回も申し上げましたとおりに、こういう貨幣価値が下がってきたり——こういう金をどの予算面から出されておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/24
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025・武田功
○武田政府委員 繰り上げ支払い分は準備金で積んでございますので、それから出します。それから特別付加金は剰余金を財源としてこれに充てます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/25
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026・樋上新一
○樋上委員 一般会計から今度持ち出して、あとの二十億ですか、それに対してもっと増額してやるときの予算というものは算定されてないわけですか。先ほどから何回も申し上げましたように、持ち出しでなしに、これで打ち切ってしまうということをどうしても断行されていくわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/26
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027・武田功
○武田政府委員 一般会計から出してはどうかという御意見もございますけれども、御案内のように、この郵便年金は任意年金でございまして、そのたてまえとして、その積み立て金を運用し、その運用利益をもって支払いに充てる、こういうたてまえになっております関係で、いろいろと御意見もございましょうけれども、今回はやはり企業内でできるだけの措置をして、この小額のいろいろな手間、また加入者の心情等もやわらげ得るような方向でこの際整理したい、こういうようなことから企業内で措置することにいたしたのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/27
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028・樋上新一
○樋上委員 それに対する犠牲というと何ですけれども、その範囲内にあるとしたら、それがかぶっていくわけですね。その年金に対する昭和二十三年以後のもののほうの剰余金もそれに使われていく勘定ですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/28
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029・武田功
○武田政府委員 現在の剰余金を引き当てにいたします関係で、剰余金の大部がこの財源になることは仰せのとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/29
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030・樋上新一
○樋上委員 それでは、この年金のことはこのくらいにしておきます。
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031・松澤雄藏
○松澤委員長 この際、郵政事業に関する件について、質疑の申し出がありますので、これを許します。樋上新一君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/31
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032・樋上新一
○樋上委員 郵便切手のことについて、ちょっとお伺いしたいと思います。
郵便切手の今年度の年間契約はどうなっておるのか、またもう一つついでに言いますが、計画はどこできめるのか、発行枚数、切手の額面、図案をきめる基準はどこにあるのか、こういったことをまとめてお聞きしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/32
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033・竹下一記
○竹下政府委員 手元に資料がございませんので、正確なことは申し上げかねるのでありますけれども、切手発行につきましては、年度計画を立てるわけでございます。手続といたしましては、郵務局内に切手発行の審議会がございまして、毎年そこでもって発行計画を練っていただく。もちろん原案は、郵務局でもって作成いたしますが……。そういたしまして、新しい年度において発行いたします切手の種類につきまして、発行予定をそこできめていただく、こういうわけでございます。その前に手続といたしましては、いろいろな方面から切手発行の希望がまいりますので、前年度におきまして、ざっと希望を募るといいますか、方々から希望がまいりますので、それを受け付けまして、整理をしておくという段階もございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/33
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034・樋上新一
○樋上委員 次に申しますのを、いまわからなかったら、あとで資料で出していただきたいと思うのですが、記念切手の売り上げは昨年はどの程度であったか、それからもう一つは、原価と利益金の使途はどのように使われていたか、こういうこと。わかりましたら、あとでもけっこうですから……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/34
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035・竹下一記
○竹下政府委員 これは後ほど資料を整えまして御提出いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/35
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036・樋上新一
○樋上委員 この記念切手は、ほとんどマニアの手に渡っていると思うのですが、青少年のマニアはどのくらいで、全体の何%くらいになるのか、調べておいでになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/36
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037・竹下一記
○竹下政府委員 それにつきましても、正確なる数をただいま承知しておりませんので、後刻御連絡申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/37
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038・樋上新一
○樋上委員 今回、交通安全の記念切手が発売されたが、その発行の趣旨と枚数はどのくらいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/38
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039・竹下一記
○竹下政府委員 枚数につきましては、正確に私存じませんので、後ほどお知らせいたします。
発行の趣旨は、これはくどくどと申し上げるまでもないことで、交通安全の思想を国内的に大きく許えようというきわめて常識的なことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/39
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040・樋上新一
○樋上委員 枚数は一億枚と聞いておりますが、今回は、それが一シート百枚で千五百円になる。いわゆる一シートが百枚、そうすると総計が一億枚ということで枚数が多いが、こういうばく大なる記念切手はかつて発行したことがあるのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/40
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041・小林武治
○小林国務大臣 これは、そういうふうな記念切手を発行したことはありませんが、要するに政府あるいは国全体が、交通安全ということに非常に力を注いでおりますので、郵政省もこれに協力する、こういう意味におきまして、特別にたくさんの枚数を発行し、その間は普通切手も売らないようにしてこの宣伝につとめた、こういうことにいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/41
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042・樋上新一
○樋上委員 いままでは、この記念切手は、ある程度限定された枚数で、少ない数で主として発行されていたのですが、それが今回は、交通安全に協力の意味でたくさんの数を発行される。しかしこれが市場にはんらんすることがはたして正しいか正しくないか。また一シート千五百円は高額過ぎる。これは切手マニア、特に青少年にとっては大きな負担になる。この辺について大臣はどうお考えになるか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/42
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043・小林武治
○小林国務大臣 通常の場合は、もうシートは四枚とかこういうことで記念切手を売っておりますから、いまのような高額なシートというものは、ほかのものには出しておりません。またこれが売れ残るというような心配もありますので、やはり記念する事項によりましてオリンピックだとか、こういうものはたくさん売れる、あるいはそうでないものはわずかしか売れぬ、最低は五百万枚くらいしか出さないものもございます。大体いま二千万枚くらいを標準にして出しているのではないかと思いますが、そういうときに、やはり切手の需要と申しますか、そういうものを勘案して出していく。それから記念切手が少し多過ぎる、こういう問題もありますので、これは制限してもらいたいということで、ことしはもうせいぜい一カ月一種類か二種類、ことしは全体で大体十五種類くらいになっているのじゃないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/43
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044・樋上新一
○樋上委員 去年、寄付金つきガン征圧記念切手というのがございましたが、あれは額面十円のものが三千五百万枚、二十円のものが二千五百万枚発行されましたが、売りさばきができずに、一時国会で問題になったということを聞いておりますが、最終的にはどうなったのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/44
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045・小林武治
○小林国務大臣 あれはガンの征圧切手の売りさばき期間を結局一カ月延ばしまして、これを売りさばいたということで、たぶん四、五%売れ残ったのじゃないかと思いますが、大体その程度までできた。それで去年もガンの切手が出たのでありますが、こういうふうな郵便切手で寄付金を募集するなんていうことはあまりけっこうな話ではないというふうに思いますし、この集めた金も三億円くらいですから、こういうものは、やはり国が出したほうがいい、なるべく今後はこういうことはしたくない、かように考えております。実は最近におきまして、年賀切手のお年玉つきの切手が出ているのは御承知のとおりでございますが、これはある程度継続したいと思いますが、そのほかにつきましては、オリンピックの切手が出たわけですが、今後課題になっておるのは、この寄付金の切手が、万国博の切手と札幌の冬季オリンピックの寄付金をやってもらいたい、こういう話がありまして、最近国会を通過しましたあの冬季オリンピック準備のための法律の中に、切手を発行することができると書いてありますが、これは実際にやるかどうか今後の折衝にまたなければならぬ、こういうことでありまして、なるべく郵便局の局員をわずらわして寄付金を集めるというようなことは差し控えたい、こういうふうな考え方を持っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/45
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046・樋上新一
○樋上委員 いまオリンピックの話が出ましたが、あのオリンピックのときの寄付金記念切手で、余ったときには一体どうするのか。全部あれを燃やしてしまうのですか、焼却してしまうのですか。ちょうどオリンピックのときに、五回目のものが二百八十七万枚残っておるというのですね。そういうようなものは全部焼却するのですね。ですから、私が考えておるのは、記念切手を出す期間はある程度きめて出す、この売りさばき期間をきめてやる。そうすると、一億枚というこの交通切手ができたが、どの程度のどの期間に売りさばいていくのか、また期間内に万一売れなかった場合は、記念切手の取り扱い内規というのがあるのか存じませんが、それを全部焼却してしまう、まことにもったいない話ではないか、こう思うのですね。もう少し計画性を持って——余った切手を焼却するというようなことは事実あったのでしょうか。また、どのくらい焼却したのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/46
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047・竹下一記
○竹下政府委員 余りました切手を焼却するということはいたしておりませんが、これは何か先生のお考え違いじゃなかろうかと思うのです。余りましたものは、かなり長期間あるいは数年間になりましても、売れるまで残しておく、こういうことをいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/47
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048・樋上新一
○樋上委員 内規にないのですか。そういうことがあるということを聞いたのですが、大臣どうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/48
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049・竹下一記
○竹下政府委員 そういう焼却するような内規はございません。
それから、郵便局の窓口で売れないものを、いつまでも長く持っておくことはいろいろと問題がある場合もございますので、その場合は中央郵便局等へ集めますとか、切手普及部という切手を売りさばく機関も設けてございますので、そのほうへ集めまして、そこで売りさばきの努力をいたす、こういうことをやっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/49
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050・樋上新一
○樋上委員 郵便収入があがらないからといって記念切手をふやすようなことはあまり好まぬと大臣はおっしゃっておりましたが、まことに私もそう思うのです。こういう郵便切手で収益をあげていくというようなことは非常に問題だと思うので、十分審議を尽くしてやってもらわなければならぬと思います、いま申しました万国博その他についてもですね。そういう点は、私は、むちゃくちゃに無計画にそういうことをされるのだったら問題だと思うのです。
それから、この切手ですが、こんな地色のところへ消し印したってわからぬ。こういうところへ消し印すると、もう一つ日付がぽんと押してあったらいいけれども、ここのところに一緒に押してあるから、こういう地の色では、いつ来たということが全然判別しがたい。こういう点もちょっと考慮してもらいたい。先ほど申しました図案とか、そういうものを審議会というようなところで決定するときに、十分検討せなければならぬと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/50
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051・竹下一記
○竹下政府委員 ただいまの先生の御意見等は、持ち帰りまして、審議会等におきまして十分検討いたすことといたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/51
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052・樋上新一
○樋上委員 それじゃ私の質問は大体これで終わりますが、いま申しましたように、あの資料をもらうということと、郵便切手のもっともっと慎重な計画をしていただきたい、こう思う次第でございます。
以上で終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/52
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053・松澤雄藏
○松澤委員長 次会は公報をもってお知らせいたします。直ちに理事会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。
午前十時四十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105504816X01419670615/53
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