1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十三年五月八日(水曜日)
午前十時四十五分開議
出席委員
委員長 田村 元君
理事 金子 一平君 理事 原田 憲君
理事 毛利 松平君 理事 山中 貞則君
理事 渡辺美智雄君 理事 只松 祐治君
理事 村山 喜一君 理事 竹本 孫一君
大村 襄治君 奥野 誠亮君
小山 省二君 笹山茂太郎君
古屋 亨君 村上信二郎君
村山 達雄君 山下 元利君
佐藤觀次郎君 平林 剛君
広沢 賢一君 広瀬 秀吉君
武藤 山治君 岡沢 完治君
河村 勝君 小川新一郎君
出席政府委員
大蔵政務次官 倉成 正君
大蔵省主計局次
長 海堀 洋平君
委員外の出席者
総理府恩給局恩
給問題審議室長 大屋敷行雄君
大蔵省主計局給
与課長 津吉 伊定君
専 門 員 抜井 光三君
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五月八日
委員山田久就君辞任につき、その補欠として宇
都宮徳馬君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
昭和四十二年度における旧令による共済組合等
からの年金受給者のための特別措置法等の規定
による年金の額の改定に関する法律等の一部を
改正する法律案(内閣提出第六二号)
昭和四十二年度における公共企業体職員等共済
組合法に規定する共済組合が支給する年金の額
の改定に関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出第七四号)
国家公務員共済組合法及び公共企業体職員等共
済組合法の一部を改正する法律案(武藤山治君
外十一名提出、衆法第一八号)
国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律
案(武藤山治君外十四名提出、衆法第一七号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/0
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001・毛利松平
○毛利委員長代理 これより会議を開きます。
委員長所用のため、指名により私が委員長の職務を行ないます。
昭和四十二年度における旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案、昭和四十二年度における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律の一部を改正する法律案、武藤山治君外十一名提出の国家公務員共済組合法及び公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案、武藤山治君外十四名提出の国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案を議題といたします。
まず、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。
以上の四法律案について、国家公務員共済組合連合会理事長中尾博之君に参考人として委員会に出席を求め、意見を聴取することとし、その日時につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔異議なしと呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/1
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002・毛利松平
○毛利委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/2
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003・毛利松平
○毛利委員長代理 次に、質疑の通告がありますので、順次これを許します。広瀬秀吉君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/3
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004・広瀬秀吉
○広瀬(秀)委員 昨日に引き続いて、共済二法案について質問いたしたいわけです。
きのうはちょうど恩給審議会の答申に関連しての質問をいたしたところで、恩給局関係がお見えにならなかった、定足数にも達しないということで、そこで中止になっておるわけでありますが、この恩給審議会の答申でいわゆるスライド——物価値上げあるいは賃金水準の上昇、こういうような中で恩給年金の実質価値を保全するためにどうすべきかというような問題について、その「調整規定の運用に関する意見」という第一の部門で、審議会は「五パーセント以上消費者物価が上昇した場合にはそれに応じて恩給年額を改定すべきものとし、将来におけるその実効性を確保する観点から、これを制度化するなど所要の措置を講ずることが適当である。」こういうようにきわめて明確な五%というような消費者物価上昇というものに一つの基準、目安というようなものまでつけて、答申を出されておるわけであります。このことは、その前段にも言っておりますように、年金受給者の老後の生活を安定させていくということがねらいになっておることは言うまでもありませんけれども、こういう答申を受けてこれから具体的にどのようにされてこの答申を生かして実現さしていくか、この点についての総理府としての考え方を、この際明らかにお示しをいただきたい、こういうように思うわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/4
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005・大屋敷行雄
○大屋敷説明員 今回の答申におきまして、恩給年額の調整に関する規定、これは最重要の項目として取り上げられたわけでございます。いま御説のとおりの答申をいただいたわけでございます。恩給局といたしましては、この答申の趣旨に沿いまして、できるだけ早い時期におきましてさらに具体的な検討をいたしたい、このように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/5
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006・広瀬秀吉
○広瀬(秀)委員 現在これらの問題は、恩給法だけじゃなしに各種の共済その他公的年金等全般を通じて問題が共通しておる、そういう問題だと思います。
そこで、公的年金制度調整連絡会議というのが総理府に置かれているわけですね。現在これがこの問題を審議をし、その実現を目ざして何らかの結論に達する、そしてそれが政策化し具体化していく、そのためのそういう方向で問題を推し進めていく正式な機関と了解していいわけですか。この公的年金制度調整連絡会議というものの性格、役割り、こういうものについてこの際はっきりさしてもらいたいわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/6
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007・大屋敷行雄
○大屋敷説明員 公的年金制度調整連絡会議と申しますのは総理府に置かれておるわけですが、その主管は審議室でございますので、恩給局から総体的に申し上げるのはどうかと思いますが、現在来ておりませんので、私も、恩給局もその委員となっておりますので、知っている範囲のことで申し上げます。
この調整連絡会議は、昨年、社会保障制度審議会から年金調整に関する政府に対する申し入れがございまして、それを一つの契機として、次官会議の申し合わせで、各公的年金制度を持っております政府間の調整連絡をはかるという御趣旨で設けられたものと聞いております。したがいまして、その構成といたしましては、各公的年金制度を持っております総理府、大蔵省、文部省、厚生省、農林省、運輸省、郵政省、労働省、こういう関係省庁の局長クラスが連絡会議の委員として協議を行なっておるわけでございます。
協議事項の内容といたしましては、各公的年金制度の目的、性格、制度の仕組み等につきまして検討する。それから各公的年金制度の給付について、公的年金としての共通部分とそれぞれの制度独自の特殊な部分とがあるわけですが、これは先ほど申し上げましたように、社会保障制度審議会の申し入れにおきましても、調整を行なう場合にはこの二つの部分を区別して、その上に立って検討するように、このような内容でありますので、制度独自の特殊な部分と共通した部分との関連をどうするか、こういうことを検討しております。
以上のような基盤に立ちまして、各公的年金制度に共通する課題といたしまして、年金額の調整、いわゆるスライド制といわれておるわけでございますが、年金額の調整に関する問題あるいは年金額の算定方法、あるいは最低保障、年金の受給要件、このようなことを検討しておるわけでございます。
それで、協議事項の処理といたしましては、おおむね一年以内に結論を出す、つまり発足しましたのがたしか七月でございましたので、本年の七月をめどとしまして一応の結論を出す、このような取りきめで現在協議が進行しておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/7
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008・広瀬秀吉
○広瀬(秀)委員 そうしますと、今年の七月ごろ何らかの形での答申というようなものが予想されるわけだと思うのです。答申といいますか、協議して意思統一がはかられた結論が出るだろう、こういうように理解される。
大蔵政務次官、国家公務員の共済組合も、あるいは公企体の共済組合も、こういうようなものについてやはりスライドしてもらいたいという要請は、ここ十年近くも前から、特に物価上昇が激しくなってから非常に強い要請として出されておるわけでありますが、独自の立場で大蔵省自身で御検討され、決断をされるというような時期と申しますか、そういうものを、この連絡調整会議というものとの関連において考えておられますか。それとも独自の立場でそういう作業を進めていくというような考えがおありなのか、ここらの関連についてひとつお答えをいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/8
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009・倉成正
○倉成政府委員 公的年金制度調整連絡会議でいろいろ御検討いただいておりますから、当然この状況、給論等勘案して考えるべきものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/9
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010・広瀬秀吉
○広瀬(秀)委員 重ねてお伺いいたしますが、七月にこのいわゆる年金等のスライド問題というものが何らかの結論に達する、その結論に達した場合に、具体的なそれから先の作業としてはどういうことになってまいりますか。直ちにそれを法律改正というような形でそれぞれ具体化をされる、そういう方向に進まれるのかどうか。これは恩給局と大蔵省と両方にお聞きしなければならぬと思いますが、七月に、スライド調整というものはやらなければいけないのだという、それについてのいろいろな問題点というのはあるけれども、それについて一応結論が出た場合には、できる限り早期に具体的な法改正の提案があるもの、こういうように理解をしてよろしいでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/10
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011・大屋敷行雄
○大屋敷説明員 私が先ほど、七月に何らかの結論が出るだろうと申しましたのは、いわゆる取りきめのめどとしてそういうことがなされておるということでございます。何ぶんこの年金の調整に関する問題といいますのは、技術的にも非常にむずかしい問題がございますし、御承知のように、各公的年金制度の間にも、いろいろ給付条件あるいはその制度の目的等が違いますので、これがはたして全部の公的年金制度を包含した統一的な結論が出るかどうかというのは、なかなかむずかしいのじゃないかと私どもは考えておるわけでございます。しかしながら、取りきめといたしましては、一応七月をめどとして何らかの結論を出す、こういうことになっておるわけでございます。かりにその結論が出ました場合、その後の処理をどうするかということにつきましては、審議室のほうで主管しておりますので、いまここで具体的にこの結論についてどう取り扱うということは、恩給局としてはちょっと申し上げられませんので、御了承願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/11
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012・広瀬秀吉
○広瀬(秀)委員 この連絡会議で七月に何らかの結論が出た、それがかなり具体性を持った形の結論が出たとするならば、これはやはりいままでのいろいろな年金関係、恩給及び共済の年金、あるいはその他の公的年金、そういうようなことではやはり恩給問題は、これは年金制度としては制度も一番古い問題だし、そういうようなことでどうしてもやはり恩給法の改正が常に先行するというような形がいままで出ておったと理解するわけです。しかも恩給の関係では、やはり早晩恩給法の適用というのはなくなるものであります。これはあと何十年かたてば、恩給法の適用というのはなくなるわけであります。非常に古い人が、恩給法の老齢にある人たちが適用されているということも概括的には言い得ることだと思うのです。
そういうような点から、やはり恩給の面でスライドの問題というものは、もうかなり年をとってあと余命幾ばくもないのだというような人たちにとっては、非常に切実な——もうみじめな思いをしたままで、かつて不定量の忠誠義務に励んだ公務員、官吏というような人たちが、そういう形で最後の命を非常にみじめな中に果てるというようなことにしては相ならぬと思うのです。そういうような意味からいっても、やはり恩給関係でまず先べんをつけるというような気持ちはございませんか。その点お伺いしたいのです。
〔「与党の理事が一人もおらぬなんて、だめだよ、流会だ」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/12
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013・毛利松平
○毛利委員長代理 いま呼びに行っているから……。
〔「散会、散会」と呼び、その他発言する者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/13
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014・毛利松平
○毛利委員長代理 田村委員長がもう帰ってくるから、それまでしんぼうしてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/14
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015・只松祐治
○只松委員 理事会では、本日はとりあえず開会し、数がそろわない場合には委員長独断で処理をする、こういうことで委員長にまかした。委員長はちょっといま外に出ているからあれだけれども、委員長代行の委員長がその約束を守って、野党の半数しかいないのだから、それでこれは当然散会……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/15
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016・毛利松平
○毛利委員長代理 よくわかるけれども、委員長を呼びに行くから、ちょっと待って……。
〔退場する者あり〕
〔毛利委員長代理退席、委員長着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/16
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017・田村元
○田村委員長 次回は、来たる十四日火曜日、午前十時十五分理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105804629X03019680508/17
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