1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十三年三月二十九日(金曜日)
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昭和四十三年三月二十九日
午後二時 本会議
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○本日の会議に付した案件
昭和四十三年度一般会計暫定予算
昭和四十三年度特別会計暫定予算
昭和四十三年度政府関係機関暫定予算
医師法の一部を改正する法律案(第五十七回国
会、内閣提出)
午後十時十四分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/0
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001・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) これより会議を開きます。
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昭和四十三年度一般会計暫定予算
昭和四十三年度特別会計暫定予算
昭和四十三年度政府関係機関暫定予算発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/1
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002・山村新治郎
○山村新治郎君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
この際、昭和四十三年度一般会計暫定予算、昭和四十三年度特別会計暫定予算、昭和四十三年度政府関係機関暫定予算、右三件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/2
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003・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 山村新治郎君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/3
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004・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 御異議なしと認めます。
昭和四十三年度一般会計暫定予算、昭和四十三年度特別会計暫定予算、昭和四十三年度政府関係機関暫定予算、右三件を一括して議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/4
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005・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 委員長の報告を求めます。予算委員長井出一太郎君。
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〔報告書は本号末尾に掲載〕
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〔井出一太郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/5
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006・井出一太郎
○井出一太郎君 ただいま議題となりました昭和四十三年度一般会計暫定予算外二案につきまして、予算委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
この暫定予算三案は、現在参議院で審議されております昭和四十三年度総予算の年度内成立が困難なことをおもんぱかって、昭和四十三年四月一日から十六日までの期間の分について作成されたものでありまして、三月二十六日予算委員会に付託され、本日、政府から提案理由の説明を聴取し、質疑を行なった後、採決をいたしたものであります。
一般会計暫定予算の歳出は、四千三百九十一億円でありまして、生活保護基準及び失対賃金の引き上げ、大学生増募に伴う経費等、社会、文教政策上放置することができないものを除きましては、新規施策にかかる経費は原則として計上してありません。
また、歳入は八百九十四億円でありまして、歳出超過分の財源は、国庫余裕金または大蔵省証券の発行等によりまかなうこととなっております。
なお、特別会計及び政府関係機関につきましても、一般会計の例に準じて暫定予算が作成されております。
次に、質疑は、暫定予算に関連して、国政各般にわたり行なわれましたが、その詳細は会議録をごらん願うことといたしまして、ここでは一、二の点について申し上げます。
質疑の第一点は、予算の形式についてであります。すなわち、「この暫定予算は、三千四百九十六億円の歳出超過となっているため、国庫の資金繰りについては、大蔵省証券三千億円を発行するとともに、残りは国庫余裕金を使用することにしているが、この余裕金を歳入の項目として受け入れるべきではないか。」という趣旨の質疑がありまして、これに対しましては、「この余裕金は、前々年度の剰余金からなるものだが、これは決算結了後でないと歳入として受け入れることができないので、歳入外で運用することとしている。」という趣旨の答弁がありました。
なお、総予算審議の際にも質疑がありました国庫債務負担行為の計上方法につきまして、「国庫債務負担行為は、歳出予算に計上してある金額を含めて計上してあって、二重に債務負担の権能を付与していることとなり妥当でない。また、具体的事項別に区分しなければならないのに、きわめて包括的なものがあり、財政法の趣旨に反する。」という発言があり、政府から、今後検討する旨答弁がありました。
質疑の第二点は、現在の国際通貨不安についてであります。すなわち、「国際通貨危機に対する政府の現状認識は甘過ぎる。金の二重価格制は、いずれはドルの切り下げあるいはドルとの乖離に導き、現在のIMF体制をゆさぶることにならないか。このような国際通貨制度の動揺は、世界貿易の発展を阻害し、四十三年度のわが国の国際収支の見通しを大幅に狂わせるのではないか。」という趣旨の質疑がありまして、これに対しましては、「アメリカの国際収支改善への努力が強化されつつあるので、ドルの切り下げはないものと信じている。国際通貨制度を検討するため、現在十カ国蔵相会議が開かれているが、当面、基軸通貨であるドルの価値を維持し、一方、SDRをできるだけ早く発足させることが必要である。しかしこのSDR自体も、あくまでも国際間の協力と各国の自制を基礎とすべきものであり、決して万能ではない。支払い手段の不安定が売買の成約を妨げる要因となっているのは事実だが、いまのところ米国と西欧の経済成長は依然期待し得るので、日本の輸出が一五%伸びるのは可能と思われる。」という趣旨の答弁がありました。
かくて、質疑終了後、討論もなく、暫定予算三案を一括して採決を行いましたところ、多数をもって政府原案のとおり可決すべきものと決定された次第であります。
以上、御報告申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/6
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007・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 三件を一括して採決いたします。
三件の委員長の報告はいずれも可決であります。三件を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/7
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008・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 起立多数。よって、委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/8
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009・山村新治郎
○山村新治郎君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
この際、第五十七回国会、内閣提出、医師法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/9
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010・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 山村新治郎君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/10
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011・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 御異議なしと認めます。
医師法の一部を改正する法律案を議題といたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/11
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012・八田貞義
○八田貞義君 ただいま議題となりました医師法の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
現在の医師免許は、大学の医学部を卒業した後、一年以上の実地修練を行なった者に対し、国家試験を行なった上与えております。しかし、この実地修練の制度は、実地修練生の身分、処遇等について問題がありますので、本案は、医師国家試験の受験資格等につき改正を行なおうとするものであります。
その要旨は、
第一に、実地修練を廃止し、大学の医学部を卒業した者は、直ちに国家試験を受験できるものとし、これに合格した者に医師免許を与えること
第二に、医師は、免許を受けた後、二年以上厚生大臣の指定する病院等で臨床研修を行なうようつとめなければならないこと、また、この臨床研修を行なった場合、厚生大臣は、その医師の申請に基づき臨床研修を行なった旨を医籍に登録することとし、登録証を交付すること
第三に、医師試験審議会を改組して、医師試験研修審議会とし、医師国家試験、病院の指定等に関する重要事項の調査審議に当たらせること等であります。
本案は、去る第五十七回国会の昭和四十二年十二月十六日に本委員会に付託となり、本国会に継続して審査となったものであります。自来熱心なる質疑応答が行なわれたのでありまするが、その詳細は会議録にて御承知願います。
かくて、本日質疑を終了しましたところ、本案に対し自由民主党より修正案が提出されました。
その要旨は、
第一に、医師は、免許を受けた後も、臨床研修を行なうように「努めなければならない」となっているのを「努めるものとする」こと
第二に、臨床研修者の医籍登録をやめ、病院長が臨床研修者を厚生大臣に報告すること
第三に、「昭和四十三年四月一日」となっていた施行期日を「公布の日」に改めること等であります。
次いで、採決の結果、本案は修正議決すべきものと議決した次第であります。
なお、本案に対し、教育病院の整備、指導体制の充実、研修中の医師の社会的地位と処遇の統一かつ改善等について附帯決議を付しました。
以上、御報告申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/12
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013・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/13
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014・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。(拍手)
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015・石井光次郎
○議長(石井光次郎君) 本日は、これにて散会いたします。
午後十時二十五分散会
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出席国務大臣
内閣総理大臣 佐藤 榮作君
法 務 大 臣 赤間 文三君
外 務 大 臣 三木 武夫君
大 蔵 大 臣 水田三喜男君
文 部 大 臣 灘尾 弘吉君
厚 生 大 臣 園田 直君
農 林 大 臣 西村 直己君
通商産業大臣 椎名悦三郎君
運 輸 大 臣 中曽根康弘君
郵 政 大 臣 小林 武治君
労 働 大 臣 小川 平二君
建 設 大 臣 保利 茂君
自 治 大 臣 赤澤 正道君
国 務 大 臣 木村 武雄君
国 務 大 臣 木村 俊夫君
国 務 大 臣 鍋島 直紹君
国 務 大 臣 増田甲子七君
国 務 大 臣 宮澤 喜一君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105805254X01719680329/15
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