1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十三年四月二十三日(火曜日)
午前十時三十四分開会
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委員の異動
四月十八日
辞任 補欠選任
迫水 久常君 江藤 智君
四月十九日
辞任 補欠選任
江藤 智君 迫水 久常君
四月二十二日
辞任 補欠選任
森中 守義君 鈴木 強君
黒柳 明君 田代富士男君
出席者は左のとおり。
委員長 久保 等君
理 事
寺尾 豊君
西村 尚治君
松平 勇雄君
森 勝治君
委 員
植竹 春彦君
郡 祐一君
迫水 久常君
白井 勇君
永岡 光治君
光村 甚助君
田代富士男君
市川 房枝君
国務大臣
郵 政 大 臣 小林 武治君
政府委員
郵政大臣官房長 溝呂木 繁君
電気通信監理官 柏木 輝彦君
電気通信監理官 浦川 親直君
郵政省郵務局長 曾山 克巳君
事務局側
常任委員会専門
員 倉沢 岩雄君
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本日の会議に付した案件
○郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関
する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
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001・久保等
○委員長(久保等君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
まず、理事会の協議の結果について御報告いたします。
本日の委員会においては、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案について審査を行なうことになりましたので、御了承を願います。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/1
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002・久保等
○委員長(久保等君) 次に、委員の異動について御報告いたします。昨二十二日、森中守義君及び黒柳明君が委員を辞任され、その補欠として、鈴木強君及び田代富士男君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/2
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003・久保等
○委員長(久保等君) これより議事に入ります。
郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑のある方は順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/3
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004・西村尚治
○西村尚治君 それでは、最初に私からちょっと御質問いたしたいと思いますが、今回のこの改正案は、昭和四十一年度に引き続きましての改正案を、二カ年ぐらいの経過で再びこれをお出しいただいたという政府の御努力に対しまして、私は心から敬意を表する次第であります。しかも、この十万円から百万円までの買い受け月額、この間のものにつきまして、段階を設け合理化されようとされるという点は、先回の審議の際にも、私から特に要望した点でもありまするので、この点、たいへんありがたいと思うわけですが、ただ、今回のこの措置は、この十万円から百万円までの間だけに限られておる。この点が、どうもちょっと不満足といいますか、不十分だという感じがしてならないのでございますのですが、今度のこの提案理由の趣旨を見ますと、「その後における労賃その他売りさばきに要する経費の増加等の状況にかんがみまして、適正なものに改めよう」として、この法律案を提案したのだということになっておるわけですね。そうなりますると、そういった趣旨というものは、この十万円と百万円の間だけに限らず、ほかも全部同じことではないかと思うわけですが、なぜ十万円から百万円だけに限定されたのか、その間のわけをとりあえずお聞かせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/4
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005・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただいま御指摘ございましたように、昭和三十七年の四月に続きまして、昭和四十一年の四月に手数料の改定をいたしました際に、特に十万円以下のところに重点を置いて改正をしたわけでございます。そういうわけで、私どもといたしましては、もちろんできるだけ多数の売りさばき人の方に手数料引き上げの恩典を均てんさせることが望ましいと思いますが、先ほど御指摘ございましたように、労賃あるいはその他の売りさばきに要します経費の動向を見ますときに、むしろ最近におきましては、その後の状況から、都会地等におきます、特に十万円以上、五十万円未満のところあたりの売りさばき所が相当活発に売り上げを上げているというような状況が見られたわけでございます。私どもといたしましては、さような意味合いにおきまして、十万円をこえて五十万円未満のところに、むしろこの際改正をいたしまして、全般的な均衡をはかったほうが適当ではなかろうかと考えまして、ただいま御指摘のありました十万円から五十万円のところを改正をしたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/5
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006・西村尚治
○西村尚治君 この手元に配られました付属資料の売りさばき所数及び売りさばき金額というところを見ますと、全体の売りさばき所数が十万二千ヵ所あまりある。その中で十万円から五十万円までのものは、パーセンテージで見ますと、わずか二〇・七%、これだけが今回の恩恵に浴することになるわけでありまして、そのほかのところ、まあ、その上のものは上積みになっていくわけですから、そこが上がれば若干の均てんを受けるわけですけれども、それ以下のもの、大部分のものが漏れているということ、ただいまの郵務局長の御説明、私としてはよくわかります。よくわかりますけれども、どうもほかの、たばこの手数料は月額売り上げ十五万円までが一割だ、あるいは赤電話の手数料、こういうものに比較しますと、どうも非薄といいますか、手薄ではないかという感じがしてならないのでありますので、今回はやむを得ないと思いますけれども、今後そういった面、下のほうの段階は、前回上げたばかりだからということもありますけれども、情勢を見まして、今後ひとつ引き続いてその点についても検討してもらいたいと思いますが、御見解いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/6
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007・小林武治
○国務大臣(小林武治君) このお話は、衆議院の逓信委員会でもありまして、私どもも妥当だと思いますので、次の近い機会に、続いてひとつ十万円以下のものも改定したいということを私答弁をいたしておきましたから、その点申し添えておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/7
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008・西村尚治
○西村尚治君 ぜひひとつお願いを申し上げます。
それから手数料の総額は年々多くなっておると思いますが、四十三年度は幾ら計上してありますか。また、その中で今度の率の引き上げに伴う増額分は幾らくらいになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/8
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009・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 四十三年度予算におきます見込み額は四十九億六千九百万円強でございます。
さらに、第二の今回の改正措置によりましてふえました分が、このうちで二億一千四百万円強でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/9
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010・西村尚治
○西村尚治君 四十九億六千万円強となりますと、年々ふえるでしょうけれども、これを一%上げましても四千九百万円くらいですね。四千九百万円くらいであるということでありますれば、郵政事業全体の財政にそう大きな影響を及ぼすということでもないのではないかという気もするわけですが、と同時にそういうふうにして全体に及ぼしてもらうと、売りさばき所の人たちも喜んでこれは事業に協力する体制もしかれるわけであります。そういう面のプラス面も多かろうと思うわけで、先ほど大臣のお話でよくわかりましたが、ぜひひとつ今後引き続いて御努力をお願いいたしたいと思います。
それから、郵務局長にもう一つお尋ねしたいのは、この収入印紙と切手のほうの売りさばき額、年間の。印紙と切手のほうとの分類した内訳はわかりますか。その中で、特に売りさばき所で売りさばいておるものとの内訳というものがわかりましたらちょっと。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/10
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011・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただいまお話のございました印紙と切手の売りさばきの総額について申し上げます。
まず、印紙につきましては、昭和四十三年度予算におきまして、総額に府いて千五百八十三億九千四百万円というものを予想しております。郵便切手につきましては、千百九十四億八千七百万円というものを予定しております。
さらに、第二の御質問のございましたその中で、売りさばき所で受け持っております売りさばきの総額は幾らかということでございますが、印紙におきましては、千五百八十三億強のうち一千二十九億五千六百万円でございます。郵便切手につきましては、千百九十四億八千数百万円のうち四百十三億四千二百万円ということになっております。残りは郵便局で売った分でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/11
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012・西村尚治
○西村尚治君 印紙のほうが約千五百八十三億円で、その中で売りさばき所では千二十九億円ということですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/12
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013・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) そうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/13
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014・西村尚治
○西村尚治君 今度といいましても昨年の八月でしたか、八月に登録免許税法が改正になりましたね、大蔵省の所管ですけれども。この税法の改正によりまして一万円以上のものは現金収納をたてまえとするということになったわけです。これは売りさばき所の人たちにとっては大きな関心事だと思う。もちろん、三年間の経過措置はありますけれども、相当影響を受けるのではないかというふうに感ずるのですけれども、これはすでに四十三年度においてある程度の影響があらわれるものなのかどうか、その辺の見込みと、それから経過期間の三年間を経過したあとは、この売りさばき所を通じての印紙の売りさばき額というものにどういう影響がもたらされるものなのか、その辺、見通しがもしおわかりになればお聞かせ願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/14
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015・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) お話のように昨年の登録免許税法並びに印紙税法の改正によりまして、ある程度の影響が予想されるわけでございます。ただ、いま御指摘ございましたように登録免許税法のほうは、印紙の不正使用——再使用を防止するという目的と、高額の手数料あるいは税等の納付にあたりまして、できるだけ現金納付によりまして効率もはかり能率もはかるという二つの目的を持って、一万円以上の登録免許税の納付につきましては、現金納付を原則とすることになったわけでございますが、その施行は、昭和四十六年の一月一日以降でございまして、それまでは、言うならば経過的な期間でございます。したがって、その三年間におきましては、先ほど影響があるかもしれぬと申し上げましたが、私どもとしましては、影響がないというぐあいに考えております。また、一方御承知のように登録免許税の税率改正もございましたし、一方、印紙税の税率改正もございまして、相当それぞれ絶対額におきまして国全体の収入がふえる、したがって、売り上げ高もふえまして、それぞれ売りさばき人に対します手数料も総額においてふえるという見通しは大蔵省筋でございます。したがって、相殺いたしますときに、全般的にほとんど影響を受けないどころか、むしろ絶対額におきましても、いささかふえるんではないかということを大蔵省では申しております。ただ、私どもといたしましては、御指摘ございました四十六年の一月一日以降は、一万円以上につきましては現金納付になりますので、それ以降においては、相当な影響が出てくる危険性はございます。ところが、一方この登録免許税法の施行を規定しております施行令、つまり政令の段階におきまして、いろいろと弾力的な規定があるわけでございまして、この弾力的な規定の例といたしましては、施行令の十八条でもちまして、たとえは登記所の近傍に収納機関——つまり現金を納付します収納機関が存在しないために、登記所におきまして現金納付が困難であると認めましたような場合、法務局あるいは地方法務局の長が、どの辺が困難であるというようなことを認定いたしまして、それを登記所に公示いたすことになっております。つまりこういった規定を活用することによりまして、かなり弾力的に現金で収納せず、従来のように印紙で納めるというような範囲も広げられるわけでございまして、さような点を目下法務省当局とも相談いたしまして、できるだけ四十六年一月一日以降も売りさばき人に影響がないような処置を考えていきたいと、寄り寄り相談をしておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/15
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016・西村尚治
○西村尚治君 お話の最初のほうの、大蔵省の見解として、そう影響はないのではないかという点は、これは、一万円以上が現金収納をたてまえとするということにはなったけれども、他方、印紙税法の改正によって税率が上がったから、それによってカバーされるので、差し引きそう悪影響はないという御趣旨なんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/16
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017・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 大体そのとおりでございます。なお登録免許税におきましても、税率が改正されましたものもございまして、これを差し引きいたしますときに、絶対額は相当ふえますので、したがって、売りさばき人が取得します絶対額におきましてはそう影響はないだろうと、いまに比べて影響はないだろうという趣旨でございますす。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/17
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018・西村尚治
○西村尚治君 差し引きそう悪影響がないであろうということであれば、まあけっこうだと思いまするけれども、いま後段でお話になりました政令の運用ですね。この運用などもできるだけ弾力的に幅広く印紙収納が可能になるように、郵政省自体としても関係当局とひとつ折衝をしていただきたい。と申しますのは、せっかく窓口を設けているのに、現金収納ばかりでもうあがったりというようなことでは、あがったりでなくても、非常に扱い量が少なくなるということでは、やっぱり事業に協力する意欲を失うおそれもあるかと思いますので、そういうことのないように御努力をお願いしますのと同時に、もう一つ、従来の表で見ますと、百五十万円以上、月額買い受け額百五十万円以上は〇・五%というふうに非常に低い手数料が適用されているわけですが、今後、料率が若干上がって差し引きそう悪影響はないとはいいましても、一万円以上は現金収納が三年の経過措置で、経過期間が過ぎたあとですけれども、一万円以上は現金収納ということがたてまえになるわけですから、各売りさばき所で百五十万円の売り上げ額を上げようとするには、従来とは違った相当な手数と労力を要すると思うんですよ。従来はもう何万円であろうが、何十万円であろうが、印紙で収納できたわけですから、どかんどかんと、もうどっちかというと、あまり労せずして高額の売り上げができた。だからそれはそういうのに高率の手数料を出すことは不合理だからということで、おそらく〇・五という低率のものが適用されたんだろうと思うんですが、今後、百五十万円以上を売り上げるには相当こまかい努力と、時間と労力を要する。だからそういうことになりますると、いままでのような〇・五という率では、少し酷ではなかろうかと、この点を今後ひとつ少し引き上げる努力、あるいは二百万円、二百五十万円、三百万円というふうにさらに上げるといったような努力、そういったようなこともあわせてひとつ御検討を願いたいと思うんですが、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/18
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019・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただいまの点につきましては、さような御議論もあろうかと思います。ただし、私どもといたしましては、この表でもごらんいただきますように、売りさばき所総数の中で百五十万円をこえますものが〇・九%という非常に低率でございます。つまり少数の方がこの恩典に浴している。浴しているという言い方は語弊があるかもしれませんが、結果的にはそういうようになっておるわけでございますので、一般公平の原則からいたしましても、あまりこの辺につきまして恩典措置を強めるということにつきましては、他の売りさばき人の方からいろいろ批判があるわけでございます。しかし、ただいま御指摘のありました点につきましては、いずれ三年の経過期間の末ごろの実態をよく見まして、そういうような点につきましても、さらに検討いたしたいと存ずる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/19
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020・西村尚治
○西村尚治君 いまのお話、従来の、いままで何でもかんでも五万でも十万でも印紙収納がたてまえだというときには、確かにおっしゃるようなことでいいと思いますけれども、これからは全部一万円以下のもので積み上げていくわけですね、それが月額百五十万円ということになるんでしょう。だからそれだけのものに対する——労力に対する報酬を上げることは決して不公平でない。むしろ、それを逆に〇・五に押えることが不合平になるんじゃないかと私は思うんですが、その辺は、私も、詳しく研究していないのでよくわかりませんが、まあ、少し前向きの姿勢で検討してみてください。
それからこの間、予算分科会かなんかで、大臣が御答弁なさったということが新聞記事に出ておりまして、私案は驚いたんですが、例のミニ・レターですね、あのミニ・レターというものは非常に私は便利なものだと思っております。私自身は非常に重宝しているんです、旅行先などで。ちょっと通信をしようというときに、はがきじゃぐあいが悪い、手紙を出す。手紙となると封筒書いたり切手張ったりする手数がかかるものですから、そういう手数のかからないという点でミニ・レターは非常に便利だ。私自身はずっと愛用しておるわけですが、これが聞くところによりますと、非常に売れ行きが悪い。売れ行きが悪いので、何か棄却処分ということではないんでしょうけれども、今後非常にこれの売り出しについては、消極的な態度をとられるような何か新聞記事を見たんですけれども、これはやっぱり今後続けるどころか大いに活用して、活用と申しまするか、もう少し要するにPRさえされれば国民は便利なものだということがわかると思うんです。ただ、大部分の国民はこのミニ・レターの存在を知らぬのじゃないか。だからこの売りさばき所というものが郵便局のほかに十万ヵ所もあるわけですから、ここでこういうミニ・レターなどというもののPRを大いになされたらどうでしょう。売りさばき所というものは郵政事業にいろんな面で協力をするたてまえのものになっておるのですから、法の上からも。ひとつ大いにこの窓口を活用なされば、その活用いかん、PRいかんによっては、まだまだどんどん売れてしかるべきものだと私は思うんですけれども、その点はどうでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/20
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021・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) おっしゃるとおりでございます。私どもといたしましても、従来ある程度の努力はしたつもりでございますが、来年から新しく意匠も変えまして積極的に売り出そうといたしました商品を販売する努力に欠けておったと思います。そういう点で反省を十分いたしまして、せっかく国会で問題になりましたのが巧まざる宣伝になりまして、現在におきましては非常に上向きで売れております。したがって、この機会に売りさばき所におきましてポスター、ステッカー等を張ってもらいまして、同時に各郵便局等に売りさばき人が買い受けに来られました際に、必ずミニ・レターを宣伝していただけますねということを念を押して、積極的に販売につとめている現状でございます。なお、今後もさような点につとめてまいりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/21
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022・西村尚治
○西村尚治君 じゃ、けっこうです。まあひとつよろしく。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/22
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023・永岡光治
○永岡光治君 あとで市川委員が時間の関係で待っておるようでありますから、きわめて簡単に質問いたしますが、先ほど雑談の中にも出ておりましたけれども、一体この郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律、これは法律で歩合をきめておるわけですけれども、ちょっと他との比較をして見ますと、これをなぜその法律事項にゆだねたのだろうかという疑問が当然浮かんでくると思うんです。たとえば今日は法律をもって委任はしておりますけれども、米の値段、人間にとって一番基本的な食糧の問題であります。それが政令に今日はゆだねられている。それから同じ郵便局で扱っている料金の問題にいたしましても特殊料金ですか、小包料金ですか、ああいうものは政令にゆだねられている。国鉄の通勤定期、これも政令にゆだねられている。あるいは先ほども光村委員からも雑談の中で話がありましたけれども、郵便貯金の利子等もこれは政令にゆだねられている。この売りさばき所に対する売りさばき手数料というもののみが法律できめられているのは何か歴史的な意義があったのだろうか。どういう理由でこれを法律にゆだねなけりゃならなかったかということを知りたいわけですが、その歴史的な事実をちょっとお尋ねしてみたいと思います。大臣でも郵務局長でもけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/23
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024・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 御指摘のようにいろいろな考え方があろうかと思います。ただし、私どもの省におきまして切手及び印紙の売りさばき手数料を法定しておりますことは、従来の沿革的な伝統的なものであったわけでございますけれども、やはりたとえ売りさばき所が郵便局の補助的な機関とは申し条、国民の方々のために便益を供与いたします非常に大きな公の役務の一つでございまして、言うならば、その役務が非常に重要な公共性を持っておるというぐあいに考えるわけでございます。さらに御承知のように法律によりまして、資力並びに信用ある者を広く公募いたしまして、その中から売りさばき人を選定いたしますが、複数公募者がございます場合には、いろいろといろんな条件をあらかじめ知っておいていただくほうが妥当ではなかろうか、つまり料率等につきましても法定化されておりまして、それを公募される方が承知しておることが最も妥当であるというような観点もあろうかと思います。
大体いま申し上げましたようなことから、従来売りさばき手数料を法定しておったというぐあいに私どもは理解しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/24
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025・小林武治
○国務大臣(小林武治君) 私は、いままあ永岡委員の御意見などもしごくごもっともと思うんでありまして、これは郵便法でもって政令または省令に委任すれば十分やれるんじゃないかと思いますので、次の郵便法改正等の機会があったら、さようなひとつ措置をとることがよいのではないかと思いますので、その向きのことをひとつ積極的に検討いたしたいと、かように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/25
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026・永岡光治
○永岡光治君 そういう機会があればぜひ検討してもらいたいと思います。もちろん、それはいま郵務局長から答弁がありましたように、公共料金の手数料でありますから、これは当然国民として関心の深いところでありますから、これはかって気まま的に郵政当局によって左右されるということでなしに、当然その際にしかるべき第三者機関と申しますか、たとえば郵政審議会等というような審議会の議を経て、当然これはきめられるべき問題だと思いますが、そういう点でひとつ御検討をぜひお願いしておきたいと思います。
そこで、売りさばきの率の問題が当然ここに問題になるわけでありますが、この資料によりますと、全国の売りさばき所数が約十万二千あるわけであります。そのうちに十万円以下というものの売りさばき所の率が八三%になりますか、ということで、非常に少額の売りさばき所が多いことだと思う。それについての割り引きの売りさばきの手数料の今度の改正についてこれは触れられていないわけでありまして、先ほど西村委員からの質問に対しましても、これはやっぱり再検討したほうがいいのではないかというような話もあって、十分検討するというような答弁でありますから、私もその点についてはぜひ検討してもらいたいと思うんでありますが、やはりこのことを考えていきませんと、実は、私ども無集配局の窓口が締められた日曜日とか土曜日の午後とか、あるいは夕方ということになって急に切手やはがきがほしいというときに行きましても、なかなか快く売ってくれるところもあるし、くれないところもあるわけです。聞いてみると、あまり手数料もたいしてもらえないということは言わず語らずのうちにあるように印象を受けるわけです。はっきりそう言っておるわけじゃございませんが、そういうこともありますし、準備もしなければならぬ、たくさん準備してもたくさん手数料もないというような気持ちもあるのではないかと思いますので、しかも売りさばき所の数も多いわけでありますから、非常に利用者にとっては必要な個所——八三%ですか、ぜひこれをひとつ御検討いただきたいと思うんですが、これは、私は先ほど御答弁ありましたから、私はそれでいいと思うんです。
そこでお尋ねしたいんですが、一つの個所についての売りさばきの額の一番多い個所、金額ですね、売りさばきの金額とそれに対する手数料、それから一番低いところの売りさばきの金額と手数料を調べてわかっておればひとつ御答弁いただき
たいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/26
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027・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 一番高額の売りさばきをいたしておりますところが、二千五百万円というところがございます。これの売りさばき手数料が今度の改正によりますと十四万四千円になります。さらに最低と申しますと、たとえば十五円の切手を一枚売りましても、五千円までにつきましては九分の率をかけました四百五十円を支給いたしますので、四百五十円の売りさばき手数料をもらうのが最低であるということになるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/27
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028・永岡光治
○永岡光治君 これは最も利用者にとって比較対照するものに、たばこの売りさばき所があるわけですが、たばこの売りさばきの資料はあるいはないかと思うのですが、わかっておればぜひあとでもいいから教えていただきたいと思うのですが、たばこの最高の売り上げの金額と、それに対する手数料、歩合、それから最低の売りさばきの額とその歩合金でありますが、ただ比較をして、それはあとで資料あれば……いまなければ、あとでけっこうでありますが、かりにいま言った十万円というものが、大体これは相当の数でありますから、これに例をとったほうがいいと思うのでありますが、十万円のたばこを売りさばきをした場合と、それから切手、印紙を売りさばきをした場合に、どれくらいの開きになるのか、計算すればわかるでしょうけれども……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/28
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029・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) たばこ売りさばき所の売り上げの状況につきましては、ただいま資料を持っておりませんので、後ほど調製してお届けすることにしたいと思います。
ただ十万円を例に、わかっておれば説明しろということでございますので、それについてだけ申し上げますと、十万円の売りさばきをいたしますと、一万円までが九分でございますので、一万円までが九百円、それに十万円から一万円を引きました九万円につきまして五分でございますので、四千五百円足しまして、五千四百円ということになります。
たばこにつきましては、月額十五万円までが一割でございますので、もし十万円を売りますと、
一万円ということになるわけでございます。大体倍近くになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/29
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030・永岡光治
○永岡光治君 そこで問題になるわけですが、同じ公共企業というたてまえの範疇にあるわけでありますが、たばこのほうが一万円で、切手のほうが五千四百円ということになると、ちょっと開きがあるのじゃないかと思うのですが、この辺の解釈はどういうふうにしておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/30
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031・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) たばこは御承知のように、同じく政府の売りさばきの専売ではございますけれども、ほとんどたばこの小売り店を通じて売っておるという特色がございます。郵便局等で、いわゆる公の機関で売っておらないわけでございます。いわゆる、たばこの専売益金というものが国家財政上寄与しておる状況にかんがみまして、たばこ益金をできるだけ上げるという国の政策もございますので、小売り店等に対して相当なマージンを与えまして販売を促進させるという必要性もあろうかと思うのであります。
同時に、たばこ小売り店につきましては、御案内のようにケースその他設備の準備が相当大型でございます。それに要する経費も要る、危険負担等も大きいというようないろんな点から考えますと、切手の場合と若干違うと思います。切手につきましては、先ほど申し上げましたように、郵便局の、言うならば補助機関でございまして、積極的にこれで益金を上げるというような性格のものではないわけでございます。それから設備にしましても、きわめて小型の設備で済むというような点、準備します資金等につきましても少なくて済み、いろいろだばこに比べますと、言うならば小型であるという理由がございまして、さような点を考えますときに、たばこと切手ないし印紙の売りさばき手数料につきましては、差があっても当然ではなかろうかと考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/31
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032・永岡光治
○永岡光治君 私もそういう見方をすれば、若干の差違はあってもいいと思うのですが、ただ同じ程度の売り上げで、一方は倍程度の手数料をもらうということにやはり、同じ売りさばき人としては不満があるだろうと思うのです。そうしてたばこは御承知のとおり、これは専売公社のほうから販売所というひとつの販売機関、配給機関がありまして、自動車で配給して回ります。ところが、郵便切手の場合は郵便局まで行って買ってくる。配給をしないわけです。そういうこともありまして、先ほど申し上げましたように、あまり手数料が安いので、自然、この売りさばきについても親切心がないということがやはり郵政事業のサービス一体を含めたほかの機関というなればなおさらのこと、やはり売りさばき所も親切にしてもらいたいという気持ちが十分あるわけです。先ほどこの点のお話がありましたけれども、さらに重ねてただいまこの点の善処方をひとつ要望しておきたいと思います。
続いてお尋ねしておきますが、売りさばき所の設置基準が一つあると思うんですね。売りさばき所を設けますと、必ずポストをつけることになっておるようであります。ポストをつけるということになれば、これは当然集配の人員の問題にもなってくるということにもなろうかと思うんですが、ポストを置かなくても、売りさばきができるようなものをもう少し普及してもらったら利用者のほうはもう少し便利だと思うんですが、その辺のところはどういうふうにお考えでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/32
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033・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただいま御指摘ございましたように、売りさばき所を設けます場合は、ポストの設置個所から五十メートル以内の場所というのが原則でございます。ただ、この原則の例外といたしまして、特に切手類の需要の多い場所につきまして、繁華街とか駅構内とか、さようなところにつきましては、郵便局の長が判断いたしまして売りさばき所を設けます。したがって、私どもといたしましては、ただいま御指摘ございました点につきましてはできるだけ措置をさような趣旨に沿ってやっておるつもりでございます。あわせて先ほどの御質問とも関連いたしますが、できるだけ夜でもあるいは朝早くでも切手、はがき等が買えるという目的を持ちまして最近ははがき、切手類の自動販売機を増加いたしております。これをできるだけ普及することによりまして、先ほど来お話のございました切手売りさばき人、特に小額の切手売りさばき人の不便を解消し、また利用者の不便を解消し、両々相まって効果的な措置じゃないかと考えて、かような措置をいたしておりますので、御了承いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/33
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034・永岡光治
○永岡光治君 売りさばきの自動販売機、これも私はところによっては非常に効果があると思うんですが、しかし、あまり利用度の少ないところ、それもまた私どもの住宅街というか、そういうところが多いわけでして、そういうところにああいう機械を持ってきてもペイしないし、企業会計からいってもこれこそもったいないと思うわけで、きわめて繁華街で夜でも非常に人が集まり、利用者も多いところはこれは非常に効果があろうと思うんですが、したがって、そう全国的に考えても何千台置くことは私はないと思うんですが、ぜひこの地方の何か便利なところで売りさばきのできるところを、もう少しポストがなくても普及していただくようにお願いしたいと思う。特にこれは駅あたりでもだいぶ、私ども、最近はどういうふうに解消されたか知りませんが——よく汽車の中ではがきを書いて出そうと思って切手を買いに行くと、なかなか切手を売ってるところがないというのがしばしばあるわけですが、それは最近は解消されたわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/34
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035・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただいま御指摘のございました点につきまして、私ども十分承知しております。したがって、特に駅構内におきましては、必ずしも構内の売店ばかりでなくて、構内の売店が売りさばき人に指定されておりますと、駅の全体の適当なところへ、その売店の方が切手を売れるような場所をつくってもいいと、一カ所の売りさばき所でもって数カ所売れるというような仕組みにいたしております。できるだけ御不便のないようにつとめておる次第でございますが、今回さらにこの改正を機会に、私どもとしては全国にさらに通達を出したいと思いますので、御指摘の点につきましては注意をいたすよう通達をいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/35
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036・永岡光治
○永岡光治君 最後に私は、切手売りさばき所の数が非常に多いわけでありますね、十万二千。郵便局を入れるとかなりの数になりますが、十万二千の売りさばき所というものは宣伝の媒体と申しますか、それとしては非常に効果があると実は見ているわけですが、最近郵政は機械化を進めあるいは郵便番号等の問題もあって、おそらくそれを活用されておると思いますが、もう少しこれを組織的に活用して郵便事業の普及あるいは宣伝というものに活用すべきだと思いますが、その点はどのように考えておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/36
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037・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 私も全く同意見でございまして、売りさばき所につきまして当該所管の局長が準則を定めることになっておりますが、及び指示をいたすことになっておりますが、さような場合には、特に郵政のPR並びに国民の方々の郵政業務に対する協力をお願いするような施策を講じておるわけでございます。最近におきましても、売りさばき人のほうで売りさばき人組合というものを持っておりますが、その組合自身の活動といたしましても自発的にさような線の申し出がございます。両々相まって積極的に、たとえば御指摘のございました機械化、特にこの七月一日から採用いたそうといたしております郵便番号制の普及につきまして一翼をになってもらうというようなことで両々相まって、売りさばき人組合並びに郵政省相まって協力し合いながら努力を続けたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/37
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038・永岡光治
○永岡光治君 いいです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/38
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039・市川房枝
○市川房枝君 さっき西村委員がちょっとお触れになりましたが、ミニ・レターのことについてちょっと伺いたいと思います。
郵政大臣は四月十日の参議院の決算委員会でこの問題にお触れになりまして、九千万枚残っておる、印刷費二億円かけたけれども捨ててしまいますと、いともあっさり郵政大臣なんというような新聞記事が出ておりまして、私もびっくりしたのですが、これを読んだ国民ですね、私はずいぶんみんなびっくりしているように思います。その後新聞の投書欄なんかにも出ておりますし、私ども周囲も、国民の人たちもみんなびっくりしているといいますか、びっくりだけでなくて、一体郵政省はそんな売れないようなものをそんなにたくさん印刷するものかどうかという郵政省の仕事のやり方に対する疑問といいますか、あるいは残ったからといって二億円かかったものを、これは税金なんだけれども、それを郵政大臣はいとも簡単に捨ててしまいますなんてもったいないというか、いわゆる政治のやり方というのは一体そんなものなのか、そんなにむだに税金というものは使われているのだろうかという疑問をみんな持ったようで、たいへんいとも簡単に——それほどのつもりでなかったのかもしれませんけれども、この御発言はたいへん私は残念だったと思うのですが、十二日の閣議後は郵政大臣は半年待ちます、六ヵ月待ってそれでも売れなかったら捨てますということをあらためておっしゃっているように新聞は報じているのですけれども、郵政大臣どんなふうにお考えになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/39
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040・小林武治
○国務大臣(小林武治君) これは、実は四十一年に郵便料金を上げた際、郵政省は一番大きなサービスとしてはがきを少し大きくしたのと、ミニ・レターをつくってそしてこれがサービスの目玉商品みたいなつもりでおやりになった。ところが、はがきを大きくしたのも評判よくなかった。いまのミニ・レターも同様でありまして、ミニ・レターは、いまやっとミニ・レターというからものが言いやすくなりましたが、当時の名前は簡易郵便書簡、こんなことを言ったって何かわかりません。簡易郵便書簡ということばは、やっとこのごろいわゆるニックネームみたいなものをつくってミニ・レターになりましたが、名前も悪かったし、それからしたがって宣伝も足りなかった。そういうわけで実は一億枚刷った、ところが一年に百万枚しか売れないとなると百年かかる。これはいろいろ批判が出まして、これは何か裏にあったのじゃないかそんな売れぬものをたくさんつくって、こういうことも言われたのでありますが、そういうものはありません。とにかく郵政職員の見込み違い、これははっきり見込み違いでございます。したがって、これだけの大きな百年もかかるような見込み違いをするということは、多少行き過ぎた過激なことばでなければお役人さんは反省してくれない、こういうような考え方になって、少し過激なことばを使ったのでありますが、これは実は昨年来私も頭を悩ましておるのでありまして、これの売れ行きの悪いことで郵務当局は非常な苦労をされておりまして、中には全部べたべた広告刷ってそうして売るとか、いろいろ郵便の権威にも関するようなことまでしてあれを売りたいような努力をしておる、私はそういう努力はもう要らぬと思うわけであります。とにかく買わないものを売れば、やはりこれは何も死蔵しておるものじゃありませんから、切手が売れないだけで、そう無理して売らぬでもいいと、こういうことまで私は実は申したのでありまして、したがって、とにかくこの大きな見込み違いに対しては、いま申したような少し過激なことばを使たっと、これはまあ結果的には非常に一種の新聞で宣伝をしていただいたということになりまして、翌日からが然売れ行きが非常によくなったと、こういうことでございまして、したがって、私も半年様子を見てその上でひとつまた存廃等もきめたい、こういうことを申したのでありますが、その後も連日何十通という投書が来まして、あれはおれが愛用しているからそういうものをやめてもらっちゃ絶対困る、新聞ばかりでなく郵政省にもじゃんじゃん言って、ああいうものが非常な隠れた愛用者がたくさんあることがよくわかりまして、したがって、もうあれは少し行き過ぎであったことを反省をしておる、こういうことでございまして、ああいう制度そのものが今度非常に理解を受けまして、今後は非常な用途の開拓が行なわれるということを期待いたしておるのでございます。要するに、郵政省にいたしましても、一種のこれは企業でありますから、ああいうむやみな見込み違いなんかをされるということは、やはりどこかに欠陥があったのではないかというので、実はうしろに対する反省を大きく求めるというふうな意味で少し過激にわたった、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/40
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041・市川房枝
○市川房枝君 さっき郵務局長からいこのごろたいへん売れ行きがいいというお話と、いま大臣からも宣伝になったということで、結果としてはPRの役に立ったということかもしれませんけれども……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/41
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042・小林武治
○国務大臣(小林武治君) それから、ちょっともう一つ申し上げますが、郵政事業は特別会計でございまするから、これは税金そのものではないということだけはひとつ申し上げておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/42
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043・市川房枝
○市川房枝君 まあ、特別会計でございますから、税金そのものでないかもしれませんけれども、一般の国民には、すぐ郵政省はお役所で、これは税金だということでとられてしまうわけでございまして、大臣も少し言い過ぎたというおことばでございまするが、私は、国民にあれはまあ少し宣伝の意味を入れて使ったんだというふうに何かの機会に一ぺんおことばをお取り消し願っておくと、国民も一ぺん政治に対するといいますか、郵政省に対する考えを少し変えるだろうと思いますから、ひとつそれをお願い申し上げたいと思います。
それから郵政当局がその見込み違いといいますか、あるいはまあ宣伝不足といいますか、郵政省は役所ですけれども、しかし、一つの企業みたいなものですから、そういう点で売るためのいろいろなごくふうが要るわけですけれども、そういうふうな場合、これが売れるだろうかという判断といいますか、そういう審議はどういうところで——お役人の皆さん方だけでなさっていますか、あるいはもう少し範囲を広げてやっていらっしゃいますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/43
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044・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 先ほど御指摘のございました一億枚作製いたしました根拠はあったわけでございます。長くは申しませんが、一年間におきます十五円の切手で配達いたします郵便物数は三十七億ございましたので、それの一%が、料金値上げに際しまして、こういったミニ・レターという書簡のほうに変わってくるだろうというふうに考えました。同時に二種類出しましたので、いろいろでこぼこがあるだろうと思いまして、それらを査定いたしまして、約一億枚作製したわけでございます。先ほど御指摘ございましたように、確かに過大であったと思います。その際私どもはほんとうは御指摘ございましたように、部外のマーケットリサーチを専門といたします業者等にも十分相談するという知恵も働かすべきだったかと思います。もちはもち屋で、必ずしも私どもの見通しは間違っておらぬだろうという自信を持ってやりましたのが少し過信であったと思います。今後はいま申し上げましたような、ありとあらゆる方面の知恵を借りまして、十分市場調査等もいたしまして、そのような場合の考慮にいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/44
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045・市川房枝
○市川房枝君 だんだん売れているというんですけれども、捨てるというのは、やはり私は国民感情からいって非常にもったいないということになりますから、捨てないで済むように、あるいは半年ではストックがみな解消しないのかもしれませんけれども、宣伝をもっとなすってくださって、捨てないで済むようにひとつお骨折りを願いたいということをお願いしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/45
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046・森勝治
○森勝治君 質問をする前に、若干当局にお伺いしてみたいことがあるのであります。
それは資料の問題でありますが、どうもわれわれが国会審議の必要があって資料をお願いすると、だいぶ最近はきびしくなられたようでありまして、これは先般の、この前の議会ですか、でも、先輩の皆さんの資料の問題では、いろいろ委員会で提出要求をしてもらわなければ出せないとか、何とかいうことで、相当にぎやかにやったことを私は記憶をするんでありますけれども、最近どうしてそういうふうに、資料を公開するものすらもなかなか提出をいさぎよしとしない、提供をいさぎよしとしない、こういうことは一体どういうことなのか、私にはさっぱり合点がいかないんですよ。それで、今度はそちらが資料をほしいときには、私どもの迷惑をも顧みず、人を介して再三再四やってくる、七時でも八時でもやってくる。これではあべこべじゃないですか。どうもそういう点が私どもは合点がいかない。これはまあ大臣に聞くほどのものではないから、ひとつ官房長でも郵務局長でもよろしいが、事務当局のどなたでもけっこうだけれども、片っ方でわれわれから情報をとろうとするときには、もう来ないでくれと言ってもやいやい言ってくる。片っ方は電話をかけたり、どこそこの部から電話をかけまして、何か御用事ですかとかかってくる。私は電話をかけてくれと言った覚えもないのにかけてくる。何かちょっと私のほうは混乱しておるつもりはないのですよ。別にそちらのほうで御用事はございませんでしたかと入れかわり立ちかわりやってくる。私どもはたとえば、きょう質問するのに、多少はやはり無手では質問もできませんから、何か勉強したいと思う。そういうときを見計らって来るわけではないでしょう、もちろん。私はそれは少し悪意に解釈するかしれませんが、どうもそういう他の迷惑を顧みずやることはちょっと慎んでもらいたいと思う。やはりその辺はあなた方だって、それは何か資料をほしい場合もあり得るでしょう。もちろん、私どもも大切な国政審議の上でその必要な場合もあるのですよ。だからマル秘でない限り、これは率直に出してもらいたい。これは今後もこういうことがたび重なってはなりませんから、あまりこういうことは言うべき事柄でないかもしれません。しかし、以上若干ことあげして、これからのひとつあり方について明らかにしておいたほうがよかろうと思いますので、この点質問しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/46
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047・溝呂木繁
○政府委員(溝呂木繁君) 国会で要求されました資料の提出の件でございますが、いままででも当然、すでに一般に公開されているようなものは、国会で要求がありましたときには、すぐに出しているつもりでございます。ただ、いままで資料の提出等について、提出する人たちとその部局の責任者との間で知らないうちに出ていたというような問題がありましたので、資料提出のときには、やはり部局としてその資料を提出するために、内部的にはやはり必ず責任者に見せてから出すというふうな形をとっております。この点は少し先生方に対する提出がおくれるというような問題もありましたならば、さらに各部局に対してその資料の提出がおくれないように督促したいと思います。
それから、お断わりしますのは、大体この国会の審議の席上で、これこれの資料はこういう事情でございますので、御提出をごかんべん願いたいというふうにお話ししてお断りしていると思いますが、もしすでに公開されているものについて御不便を与えるようでありましたら、これは改めたいと思います。
それからいろいろ委員会の前の日に御迷惑をおかけしているようでございますが、やはり私どものほうとしては、一応翌日の答弁等にそごのないよう一生懸命勉強したいという気持で、質問予定者の方々のところにいろいろ翌日の質問を伺いにまいります。その点についていろいろ御迷惑をかけるようなことがありましたならば、なるべく御迷惑のかからないような形で、なお今後とも御協力をお願いしたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/47
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048・森勝治
○森勝治君 こういうことで重ねて発言するのはどうかと思うのですが、後々も事例が出てきては困りますので私は申し上げておくのですが、以上でわかりました。なるほど資料を外部に出すのでありますから、省内で十分検討されて各部局の連絡の密のもとに出されるのはけっこうであります。ですから、そちらのほうもそうしてもらいたいのです。たとえばわれわれに尋ねてくる場合でも各部局がかってにこないで、あなた方資料を出すほうは厳重に統制して出すが、今度われわれからとろうというものは各部局がかってにどんどんやってくる。この辺が迷惑ですから、それはやっぱり政府委員室とか何とかあるのですから、そういう面でお互いに今後とも気をつけていかなければならぬと思うのです。もちろん、われわれもできるだけそういう手順は踏んでいくつもりでありますけれども、そちらもやっぱりその辺のところはわきまえてくださらなければ、私のように世間知らずはどうも郵政省というのはかってなことばかり言ってしょうがない役所だ、こういうふうに私どもはややもすると誤解しがちでありますから、こういうことはひとつお互いに私心なく国政進展のために努力しようとしているわけでありますから、そういう点やはりもう少し虚心たんかいにおやりになっていただきたいのであります。
そこで質問をしたいと思うのでありますが、従来は、昭和三十五年ごろまで皆さん方の組合でありまする全逓との話し合いの中におきましても、たとえば郵政事業原価計算報告書、こういう問題に基づいて組合側にも説明をされておったのが、どういう行き違いか知りませんが、三十五年以降は組合に全く一これは組合と相克を来たした直後でありましょうから、これはそんな説明をする必要はないということからおやりにならないのでしょうが、最近どうもこういう問題も明らかにされていないわけであります。いま私が申し上げました郵政事業原価計算報告書というものがあるならばこれをひとつ資料として出していただきたいし、それから私がいま若干ことあげいたしましたし、先般も私が申し上げましたが、やはり事業の正しいあり方を指向するのは、当局側も組合側もごうまつも隔りはないと思うのであります。したがって、そうなるならば、やっぱり自分たちの所管の労働組合にはそういう問題もできるだけ赤裸々に発表し、事業進展のために協力を求めるのがこれは当然だろうと思うのでありますが、自来約八年間、組合側にはもう提出する必要はないということかもしれませんけれども、従来は慣行として提出し、事業の協力を求めてきたのがなぜそれをもうあたかも箝口令をしいたごとく口を緘して語らないのかということが一点と、それから資料の問題を出していただけるかどうかという二点であります。それを質問します。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/48
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049・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 原価計算につきましては、私担当でございませんので一般論で申し上げますが、私は事業を担当いたしております当局者といたしましては、当然労働組合の協力を得ながら完全な仕事をしていきたいという気持ちに変わりあるわけではございません。昭和三十五、六年当時いわゆる郵便遅配という形で全国国民の非難を買いましたとき、その基本が労使関係の乱れでありましたことは先生御承知のとおりでありまして、そういう際にできるだけ過去にありましたいろんな、ことばは適当でないかもしれませんけれども、正すべき労働慣行というものを正すという中で、従来必要以上に示しておりました部外秘の資料等を遠慮したということはあったかもしれませんが、しかし、その後当局側から、先ほど申し上げましたような組合の協力を得るという目的をもちまして、事業遂行に関していろいろ必ずしも団交事項でなくても説明をいたしております。具体的に申し上げますと、最近の郵便番号制採用にあたりましては、私どもとしては当然組合の協力を必要といたしますので組合のほうにも説明をいたしました。今後よく協力を得るということについ最近なりました。あわせて合理化に伴う配転協約という協約がありまして、これに伴って義務として私どものほうから提示すべき事項があります。これは義務でございますので、組合との約束に従った義務でございますので、当然提示いたしております。たとえば今年機械化をするという場合には、要員はかくかくしかじかになって、それに伴う組合のほうから配転のいろんな条件等を求めてきました場合には、それに対して私どもは応じて話し合いをする義務を持っております。さようなことは最近も怠りなくやっているつもりでございますので御了承を願いたいと思います。
なお、原価計算につきましては、私の担当でございませんが、担当のほうに伝えばいたしますが、一般的には事業の将来をお互いに考える必要がございますので、かような郵政特に郵便の原価は幾らになっているというような話しを申し上げてもいいのではないかと思いますが、これにつきましては所管の向きと相談いたしまして、後ほどしかるべきところから御連絡させていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/49
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050・森勝治
○森勝治君 大臣がいませんから局長に質問するわけでありますが、どうも売りさばきの手数料の問題にしても、提案理由説明の根拠がさだかでないような気がしてならぬのであります。たとえば前回の昭和四十一年の十万円以下の値上げのときには、——今回は不均衡の是正という説明をつけているわけですね。ところが、前回四十一年の四月一日ですかの改正のときにはそういうことは言っておらぬのですよ。十万円以上も手数料を据え置いても不均衡にはならないという説明をしているわけです。今回は不均衡是正ということ、さらにまた西村委員の質問に答えて大臣は衆議院の例も引例し、衆議院からもそういうお話があったから、今度は十万以上もさらに上げると言っている。一体法さえ通ればいいということで、そういうふうに君子豹変されるのかどうか。前回の十万円以下を上げたときの提案理由と今回の提案理由は明らかに違ってきている。どうしてそんなに変わるんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/50
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051・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 表現につきまして御疑問がおありでございますが、先ほどもお答えいたしましたように、今回は過去二回にわたりまして近年上げましたのが十万円以下の分野でございまして、四十一年以降特に都会地等におきまして商活動の活発化等の影響もございまして、十万円から五十万円までの売り上げの売りさばき人のところにおきまして、その手数に報いる必要があるというところから、十万円から五十万円の間の手直しをしたということを申し上げました。先般の場合には、むしろ私どもとしましてはできるだけ売りさばきの額の低いところで、永岡委員から御質問もございましたように、切手を備えつけておかないというようなところで、国民の方々に不便をかける例が多かったものですから、さようなところを主として救うということで十万円以下を上げたというようなことで、それはそのときの理由があったかと思います。したがって、表現がどうも首尾一貫しないということでございましたら、今後私どもとしましては、お話の点は十分頭に入れさせていただきまして、表現等について気をつけてまいりたいと思いますが、それぞれの時点においての理由はあったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/51
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052・森勝治
○森勝治君 理由のないところに提案することはありませんから、それぞれあったんでしょう。それはそこまではわかりますけれども、前のときには十万円以上の問題を据え置いても不均衡にはならないという説明をされているわけです。今回は十万以上は不均衡だから是正すると言っておられる。ちょうど二年になりますが、二年たってなぜそんなに違うのか。四十一年の、この前回の十万円以下の値上げのときの当局側の説明というものが、今日ただいまも生きておるとするならば、当然十万以下も一緒に手数料値上げをはかるのが正しいし、そうでなければ前回の答弁とは食い違う、私はこう思うのであります。まあ、大臣が可及的すみやかに値上げを検討したいとおっしゃるから、その辺は四十一年のときの二年前の提案理由の線にやや戻るのだろうけれども、そういうように前のときのことばと今度の提案のときと逆な発言をしている。二年前は不均衡是正ではないと言っておる。今回は不均衡是正だと言っておる。そういう違いがあるではないか。これでは首尾一貫しない、こう申し上げているのですよ。ですから、さらにことばをくだいて申しますならば、十万以下も今回値上げ措置をするならば、私のようなこんな愚かな発言はないはずであります。もう十万円以下はこの前の二年前の不均衡是正ということで上げて十万以上値上げしなかったということですから、それでもう地ならしができたはずなんです。ところが、今度は不均衡是正で値上げしたならば、二年前不均衡是正ではないという発言というものは前言をひるがえしたことになるではないか。こういう意味で私は申し上げたのであります。ですから、まださらに付言しますが、先ほどちょっと申し上げましたとおり、大臣が、衆議院でもそうだからということを西村発言に答えておられるから、この十万以上−十万以下もこれは公平に扱う。こういうことにおやりだろうとは思うけれども、たとえささやかな法案であろうとも、ささやかな手数料であろうとも、やはり法律として提案するからには、やっぱり説得力のある首尾一貫する提案方法をもってしていただかなければ、どうもわれわれは、この点は出たとこ勝負でおやりになってるような気がしてしようがないのですよ。ですから、これは二年前の記録を出していただけばけっこうですけれども、今後は二枚舌を使わないようにひとつしていただきたいのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/52
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053・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 先ほど申し上げましたことを別に繰り返すわけではございませんが、四十一年の改正のときに十万円以下の段階が全般的にくぼんでおった。それをならしましたときには、その時点においては、先生のおっしゃったとおり、そろったと思います。その後二年間の状況を見ますと、特に都会地あるいは近郊地等を中心にいたしまして経済活動が活発になりましたために、そこが逆に落ち込んできたという意味で不均衡を是正したという趣旨でございましたが、ただ、さような一貫した言い方にとれないという御意見も、私どもの表現のあるいは足りなさもあったかと思いますので、今後は注意したいと思います。なお、十万円以下の改正措置等につきましては、最近大臣から御答弁のあったところで御了解願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/53
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054・森勝治
○森勝治君 直して下さるということですから、これ以上ことあげしません。そこでやはり私は、五十一国会、すなわち二年前の当時の一部改正の問題について思い出して質問したいのですが、当時わが党の田中さんだと思います、当時逓信委員長だと思うのでありますが、このときに売りさばきの委託制度にしたらどうかという発言をしましたところが、十分このことについては検討するというお約束に記録上相なっておりますが、自来二年間今度は手数料改定の提案もされたわけでありまするから、さぞ十分御検討なさったことだと思いますので、その点をひとつつまびらかにしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/54
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055・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 前回の国会におきまして、さような議論があったことは承知しております。私どもといたしましていろいろ検討いたしましたが、御案内のように、委託制度ということになってまいりますと、あらかじめ国の財産——つまり郵便切手類を売りさばき所に保管さして置く、保管してもらって置くということになります。つまり国の財産を、一般——国の直接の機関でないところに委託するということにつきましては、非常に制限があるわけでございまして、いろいろ関係当局とも議論いたしてみましたが、さようなことはほかでもやっていない。たとえばたばこにつきましても、御案内のように、たばこは保管じゃございません。やっぱり買い取ってそれを売るという形になっております。したがって、いろいろと検討しましたけれども、やはり現在の制度のほうが妥当であるという結論を得まして、保管制度は採用できないという結論に現在のところなっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/55
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056・森勝治
○森勝治君 そうすると、検討をしなかったということですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/56
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057・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 検討はいたしましたけれども、結論としまして田中委員のおっしゃったような方向では結論を得なかったということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/57
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058・森勝治
○森勝治君 検討したけれども、田中提案というものの方向づけがなされなかったということですね、田中さんが出されたことに。提案されたことを拒否したということじゃないのですね。いまだ結論が出ないということですね。しからば、現在検討中ということですか、検討は終息したのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/58
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059・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ほかのいろいろな、たばことか塩とかいったような面につきましても、そろってさような制度のほうが妥当であるという結論が出るならば、私どもといたしましては、さらに切手につきましても、そのような制度は今後も検討の余地があろうと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/59
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060・森勝治
○森勝治君 だから、今後も検討の余地があろうといって、二年間延ばしてきたん一じゃないですか、イエスかノーかという結論が当然出されてしかるべきだ。前回の手数料値上げの法案を提出するときに課題を提供されたわけですから、自来二年間、この間、今度新しく手数料を提案しているわけだから、それまでに議会で皆さんが、——もっともあなたじゃありません。当時の郵務局長はたぶん長田さんだと思いましたが、長田局長時代に答弁されたわけですが、当然これは検討されてしかるべきだと思うのであります。だからもう二年間もあれば、方向づけがされるはずであります。しかし、検討中だとおっしゃるのですけれども、ただそれなら一体いっこの結論を出されるのか、この点をお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/60
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061・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 検討いたしましたが、ただいまの時点においては、ノーという結論に達したということが結論としていえるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/61
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062・森勝治
○森勝治君 それでは田中提案というのは、検討した結果、没ということですね、没なんていう表現はまずいけれども、受け入れるわけにはまいらぬと、こういうことでありますね。
そこで聞きますが、先ほど永岡委員も若干触れましたが、売りさばき人の郵便切手類の保管という義務は課せられておるのですか、ないのですか。たとえばいま買い取りという表現を用いられましたが、なるほど郵便局へ行って、売りさばき人が、あるものは山奥から来て、あるものは町はずれから買いに来るでありましょう。それを何かの容器に入れてうちへ持って帰る、これは引き出しだろうとどこだろうと、売りさばき人の保管は自由ということになっていますね。そうなれば売りさばき人のところで管理よろしきを得たものはきれいな切手を売ることができるが、たとえば農村では台所でお勝手口で火を燃す、天井がないから、今度そういう切手類も半年もたたぬうちに黄色になってしまう、こういう切手を売ってよろしいのですか。私はいま、たとえ話で申し上げているわけです。ですからそれはやっぱりよくないことですね。ごく常識論としてもよくない。当然政府から売りさばき人としてのこれは認可ですか、許可ですか、与えられた場合には、保管を大切に、国民の手に販売できるまでに商品として大切に保管する義務があるはずでありますね。その辺のことは、一体どういう義務を課しているんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/62
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063・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) これは御指摘がございましたように、当然売りさばき人は国の行なう郵便に関します業務の一部を行なうものというような法律の規定もございまして、当然一たん買い受けてまいりました切手を売りさばきのために置いておるわけでございますから、さような意味では、保管の義務があるわけでございます。あわせて規則で規定をいたしまして、例をあげられましたような場合、自己の故意または過失によらずして破損したというような場合は郵便局におきまして新しい切手と交換する制度がございます。したがって、さような場合には、また一般公衆の方によごれた切手を売らなくて済むような制度があるわけでございますので、それを活用していけばよろしいかと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/63
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064・森勝治
○森勝治君 通り一ぺんな答弁では困るのですよ。それは破損した切手なんて商品価値はありません。取りかえるのは当然じゃないですか。一般の商業道徳からいっても破れたものを売るやつはありませんよ。いわんや国家事業じゃないですか。当然郵便局から買ってしまえば、商品になってしまったからかまわないということであっては郵政事業というのはいかぬと思うのですね。したがって、たとえば山田という売りさばき所で、その店から十円の切手を、私なら私が買う場合に、郵便局の窓口から売り出されるのと同様の条件で私なら私に売り渡す義務があるわけですね、この問題については。そうでしょう。それならば当然保管の場所もおのずから明らかにして、保管の場所指定というよりも、たとえば一例で申し上げますと、保管箱というようなものは、これは郵政当局で調製をして、この中に入れて保管して置きなさいというようなことをやらぬ限り、売ることは自由だということになれば、荒物雑貨屋の売りさばきならそういうところへ突っ込んでおるところもあるでありましょう。たばこ屋さんならたばこの売り上げの小銭をほうり込んでおく引き出しに入れておく場合もあるでありましょう。そういうことでなしに、これはたとえ売りさばき人といっても、国の事業の一環をあずかる、極論すればそういうことになるわけでありますから、そういう面から、もう少し売りさばき人が、単なる民間の商人が商品を扱うような措置にさせずに、あくまで官業というたてまえをくずさない限り、当然やはり保管の義務、しかし、また保管の義務に耐えられないようなものには郵政当局が所定の印紙入れですか、初手入れですか、そういうものを常備し、これを貸与するなどしてやって置くのが官業事業の正しいあり方じゃないですか。ですから、売りさばき人の手数料を、これは労務関係その他の値上がりのためという提案でありますが、そういう労に報いることもけっこうでありましょうけれども、まず商品価値というものを減損しないということ、なかんづくのりのついたものでありますから、ものによってはのりのつかないものも戦中はありましたけれども、ほとんどのりですから、保管が悪ければ、これは第一切手が黄色くなったらのりも変質してだめになる、使用に耐えられませんから、そういう意味からいくと、当然保管の義務を与え、あるいはまたいま言ったように、郵政当局がみずから保管箱を備えて、いま申し上げたように、くどいようですが、貸与等をして全きを期すべきが私は正しいと思うが、こういう点についてはどうお考えなさるか、お伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/64
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065・小林武治
○国務大臣(小林武治君) いままでそういうことに十分な配慮をしておらなかったと思います。お話は私は検討の値打ちがある。したがって、まず郵政省でこれからいまの適当な保管箱等のことも、ひとつ考えたいと思います。お話はごもっともだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/65
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066・森勝治
○森勝治君 この売りさばき人の資格とか、その他がありますね。これは一応きまっていますね。そこでたとえば一例で聞くのでありますが、売りさばき人は、たとえば「売りさばき所における一般の需要をみたすに足る数量の郵便切手類及び印紙を常備して」「定価で公平に売りさばかなければならない」と、こう義務づけられているわけですね。一例で聞くのでありますが、郵政省の中にある郵便切手普及協会というのは、たとえ話ですが、これは切手売りさばき人の資格を付与しておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/66
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067・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 付与いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/67
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068・森勝治
○森勝治君 それは通常一般の、一切いま申し上げたような資格を備えているわけですか、私が申し上げた。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/68
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069・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 普及協会は主として記念切手等を国民の方々の要望に即応いたしまして公平に売りさばく、あるいは切手の趣味の普及にあたるというような使命を持っておりますので、記念切手が主であるわけでございます。したがって、記念切手の売りさばきというものを主体にしておりまして、普通切手につきましては、特に郵政省の中にございまする下の麻布郵便局が手ごろな場所としてございますので、国民全般の方に公平に売りさばくということではやっておりますが、記念切手を主体にしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/69
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070・森勝治
○森勝治君 これは異なことを承るわけでありますね。だから私はいまあなたに質問をする前に、「売りさばき所における一般の需要をみたすに足る」という条項を読み上げて、これが切手売りさばき人の資格認定の条件かと聞いたら、うなづいておられたわけでありますね。ところが、いま郵政省における切手普及協会は一般の郵便切手は扱っておらぬ、記念切手のみということがいみじくも局長の口からお話があったわけであります。そうなれば、売りさばき人の資格認定の点について若干抵触しゃせぬかと思うのでありますが、この点はかまいませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/70
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071・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただちょっと記念切手だけと申し上げましたけれども、それにファースト・デー・カバーと申しまして、初日カバー等も売っておりますので、そういった場合に必要な通常切手は売るということになっております。記念切手だけと申し上げましたのは、その意味で訂正さしていただきます。ただ主体はあくまでも郵趣の普及ということに目的がございますので、全般的には、記念切手が主体であるということを御了承願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/71
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072・森勝治
○森勝治君 訂正なさったから、それ以上言いませんが、条件の欠くるところはない。ただ場所柄売れ行きが悪いから通常の切手の種類はこの協会は少ない、こういう訂正の御説明だろうと思うのであります。
そこでさらに進めて聞きますが、たとえば記念切手が主体ならば、記念切手というものは、御承知のように数年間も大騒ぎして最近はたくさん増刷をしたわけでありますね。ところが、そこの団体に申し込めば幾らでも切手が買える、郵便局の窓口では買えないということが世間で言われているわけだが、はしなくも局長からその団体は、記念切手を特殊に扱う団体であるという保護的な発言がなされたわけだが、そういう特別な扱いをされていることをお認めになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/72
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073・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) もう一つ、郵政省のこれは直接の機関としてございますが、東京中央郵便局の中に切手普及課という課がございます。そごには記念切手を常備して置きまして、国民の方々から郵便局に行って記念切手が買えない場合、申し込んでおけば買えるようなシステムになっております。あるいはそのことを主体におっしゃっておられるのではなかろうかと思いますが、郵政省の四階にございますところの切手普及協会は、ただ郵趣の普及ということが目的でございますので、記念切手を右から左へ高く売ってもうけるというような機関ではございません。したがって、あすこではいつまでも記念切手を取って置くというようなことはいたしておらぬわけでございます。その出た段階におきましてパンフレットを配ったり、あるいは要求があれば記念切手を額面で分けて差し上げる、同時に、初日カバーというものなどを販売するというような形での仕事は若干いたしておりまするけれども、先ほど申し上げましたように、切手普及課では全国の記念切手の売れ残りを集めまして、いつまでも保管しまして、売れるまでは国民の方々の要望にこたえておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/73
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074・森勝治
○森勝治君 だれも、その団体が金もうけしているなんて、ことあげしておりませんよ。あなたのほうでそんな、金もうけしてないなんておっしゃる。私はそんなことを聞いているんじゃないんですよ。その団体はおそらく財団法人でありましょう。だから、利潤追求を旨とする団体ではないでありましょう。これはあたりまえです。ですから、金もうけしていると思っていません。ただ、私どもが漏れ承るところによれば、そういう団体の手を経るならば、記念切手はどんどん前に申し込んでおけば買えると、幾らでも買えると。だから、中には申し込むのもおるし、現に私が問い合わせを受けた。私どもは窓口へ行ってもなかなか買えないと言われている。中郵の話をされました。中郵でも大行列だったでしょう、先般も。一般民衆は窓口に行列をして、並んでもまだ手にすることができないと言われてきました。最近はやや増刷をいたしましたから、それほどの争奪は見受けられませんけれども、それでもなかなか一般の地方では買えないで、たとえば、いま売りさばき所の手数料の問題で審議をしているわけでありますけれども、地方の売りさばきの小さいところだとなかなかそういう記念切手すらも入ってこないと言われているわけであります。ところが片や、法に基づく切手売りさばき人としての認可、許可ですか、受けておるその団体は幾らでも切手が買えるということは、若干ふに落ちないと私は思うのであります。ところが、聞くところによるとそれは、その団体には郵政省がどんどん回す。まあいま局長は何か中郵の売れ残りの切手をその団体にやるなどと言われているけれども、そうじゃないでしょう。それはあとでしょう。追加注文のあったときに、余っていたら中郵から回っていくでしょう。事前に割り当てがあるわけでしょう。だからそういう問題が、私はこれは私の単なる杞憂であり、誤解であればと願ってこういう質問をしているわけですよ。だから、その辺がどうも合点がいかないし、言われてみればなるほどそうかなあと思う。先般も実はあなたのところの省に行って若干勉強してみたが、半日いたがどうしてもこの点が解明できずに帰ってきたんです。まだ疑問があるんですよ、正直言って。世間の批判にこたえて先般から大増刷をしたわけですね。ここにも資料をもらっておりますけれども、大増刷をしておる。だけどやはり一般の人はまだ手に入らないとよく言われる。もっとも、売れ残って、さっぱり売れないので燃しちゃえなんて大臣が腹立てたなんて新聞にも出る。こういうしろもの、これは企画の点で、そういうことも時にはおありでしょうけれども、大体手に入らないと言われているわけであります。だから、それは郵政省の外郭団体だから特殊な扱いをするとおっしゃるならば、それなら私はもう別な措置をしてもらいたい。規則では、——切手売りさばき人などという麗々しい名前を設けさして、そこでは一つも一般の切手は売っておらぬ、記念切手だけだ。それは局長がいみじくも麻布の局の出張所があるとかなんとか、そういう意味のことを言われた。私もかつて窓口で切手をこの手で売りさばいた一人でありますから、役所の機構のことはよく体験で存じております。そういう面からいたしますならば、どうにも私は、特殊な団体にどんどんそういうのが流れていくという、この機構が私は合点がいかないという意味のことを——さっき半日いてもわからぬというのは、そういう意味で申し上げたわけであります。ですから、この点もう少し親切にお答えをいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/74
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075・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ここにございます全日本郵便切手普及協会、この協会の性格でございますが、ただいま御指摘のように、これは財団法人でございます。目的といたしまして、郵便切手収集趣味の普及、健全な育成ということが第一でございまして、海外に対して日本切手の紹介に当たります。かてて加えて、切手の収集趣味を通じて各国民相互間の理解と親善をはかるということでございます。なお、事業としましては、先ほども申し上げましたが、機関紙を発行したり、あるいは切手の趣味に関する調査研究をしたり、そのほか展覧会、講演会を開催しましたり、初日カバー、こういうものを発売し取り次ぐということを主にやっております。したがって、お話によりますと、記念切手を郵政省が特別に大量に割り当てないし恩典的に配給いたしまして、そこで各郵便局で買えないような方々をその協会に引きつけさせるというようなおことばのようでございますけれども、まあさような趣旨ではないわけでございます。必要な初日カバーをつくるにあたっての記念切手等は、もちろん配給いたしますけれども、買い受けさせますけれども、それ以外に大量の記念切手を買い受けさせておきまして、やがて値上がりを待つということがやれるはずはございません。先ほど申し上げました東京中央郵便局の切手普及課、この課に全国的に集中いたしまして、相当期間郵趣家の需要を満たすという制度をとっているわけでございます。いろいろ御指摘がございましたけれども、私どもが故意に協会を外郭団体なるがゆえにかわいがって大量の切手を買い受けさせているという事実はないわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/75
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076・森勝治
○森勝治君 どうも警戒してお答えをいただいているが、私は素朴に質問しているのですよ。買いだめてこれを他に転売してもうけるとか、故意などという用語を少しも用いておらぬのですよ。外部から指摘されておるから、私もその点を解明したいと思って勉強に行って半日かかって見たがさっぱりその点がわからないと申し上げておったわけですよ。あなた方が故意におやりだとは思わないですよ。
それではもう一つ、あまり具体的に言うと差しさわりがあるでしょうから、やや具体性めいた話をいたしましょう。郵政省内のある団体に事前に申し込めば、——あるいはそれは金か何か納めるのでありましょう、切手を送ってくださるという話を聞いておるのですよ。あなたがいまおっしゃったように、郵便局の窓口を通じてこれらの記念切手がすべて販売されるとするならば、そういうことはあり得ないでしょう。しかも、これは定価ですから、定価でそこで分けてくれるそうでありますから、あるいは会費を別に取るのでありましょう。そこまでは私はつまびらかにしません。いずれにいたしましても、そういうことを現に私が耳にし、言われておるから、そういう団体が郵政省の中にあるのかと思ってこの間勉強しにいったら、私のようないなか者ではわからなかった、こういうこともあった。しかし、こういうことを一々あまりこまかいことを言うのもなんですから、私はこれ以上言いませんけれども、とにかく私もさっぱりこのことはわからないのです。だからあなたがおっしゃったように、全部郵便局の窓口で売り出すならそうしたほうがいいじゃないですか。郵政省の中のこれはどういう団体か知りませんけれども、特殊な契約を結んで、どこの窓口とは言いません、特殊な契約を結んで渡しておるではありませんか、現に。枚数も申し上げません。しかし、この商取引があることは、これは間違いなかろうと私は想像するのであります。しかし今回はこれ以上申し上げません。
そこで私はさらに角度を変えて申し上げるのでありますけれども、ここに昭和三十八年から四十二年までの切手の調製枚数額が資料として私の手元にありますけれども、この中で一つ聞きたいのは、どこの年度でもかまいませんから、切手は印刷されたものがすべて発行枚数即販売枚数となるかどうかこれをお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/76
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077・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 印刷枚数が即、言いかえますと、発行枚数が即販売枚数になるかどうかというお尋ねでございますが、私どもとしてはできるだけそれに近づけたいと思っておりますが、いろいろ郵便料金改定等の時点等におきましては、必ずしもその見込みが立っていない場合がございまして、したがって、差があることがございます。一般的に申し上げますと、大体切手は一年分にさらに翌年の第一・四半期分を見込みまして調製するというたてまえにいたしておりますので、その期間中に発行されました切手はその期間中に販売されるということが原則でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/77
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078・森勝治
○森勝治君 くどいようですが、印刷枚数と発行枚数は違うのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/78
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079・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 印刷枚数は即発行目的で印刷するのでございますから同じでございます。ただ売りさばき枚数は違う場合もあるということを申し上げたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/79
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080・森勝治
○森勝治君 印刷枚数と発行枚数は同数だと、ただし販売枚数と発行枚数は違う、イコール売れ残りがあるからと、こういう意味でございますね。それでよろしいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/80
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081・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) そのとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/81
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082・森勝治
○森勝治君 最近、ここに資料がありますけれども、どれでもいいですが、時間がかかりますからあまり具体的な数字は述べませんけれども、記念切手はほとんど売り切れたのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/82
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083・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 記念切手はほとんど売り切れております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/83
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084・森勝治
○森勝治君 それじゃ全部販売済みということでありますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/84
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085・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 先ほども申し上げましたが、東京中央郵便局の切手普及課に一定期間——幾ら売れ行きがよくてもある程度の需給のバランスがございまして、その主たるものに集中いたします。したがって、切手の種類によりましては、現在でも過去に発行済みのものが東京中央郵便局の切手普及課に行けばあるというものはございます。その限りにおきましては、必ずしも全部売り切れたと厳密な意味では申せないものもあるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/85
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086・森勝治
○森勝治君 それはどういう意味なんですか。一般国民には売り切れという看板を窓口にかけておりながら、たとえば昨年度の発行のものがまだ特殊な局には残っておる、これなら理解いたしますよ。たとえば四十年、四十一年の記念切手がまだ残っておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/86
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087・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ほとんどということを申し上げましたのはさような意味で申し上げたのでございますが、全国の郵便局の窓口で記念切手はほとんど売れた。ただしなぜほとんどと申すかといいますと、東京中央郵便局の切手普及課でない別の窓口で売り出した場合に、何も東京中央郵便局に行かなくても、一般の郵便局で入手できるものにつきましては、東京中郵の一般窓口に行かないでも、残ったものは切手普及課で保管転換いたしまして切手普及課でしばらく抱く。と申しますのは、さような制度を行なうほうが国民の皆さん方に——かりに鹿児島の局でどうしても手に入らないというものがあった場合、郵趣家の方が東京中央郵便局の切手普及課に送料をつけました封筒を送ってくる、あるいは郵便為替等で申し込みをいたしますならば、その為替料金あるいは郵送料金だけをいただきまして額面どおりで過去の切手も差し上げるという仕組みにいたしておりまして、そういうものが少し残っておるということで、御指摘のようにほとんど売れ残っておらないということを申し上げてもよろしいかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/87
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088・森勝治
○森勝治君 私の申し上げたのは、中郵の窓口の売れ残りがどうのこうのということをことあげして申し上げておるのではないのですよ。発行枚数と販売枚数は同数だとおっしゃる。もう一回言いますよ、印刷枚数と発行枚数は同数、発行枚数と販売枚数の差は、売れ残りの分を除いては、たとえば十万枚のうち五十枚残れば九万九千九百五十枚ですか、これだけ売れたということになりますね、五十枚残ったわけですから。したがって、数字が合うわけであります。ところが、あなたのほうの経理の窓口を見ますと、いま大臣がささやいておられるらしいけれども、経理の窓口と局長の説明の数字は合いませんね。われわれが係に聞いたときにはあなたと違った説明をした、さっきの答弁でも。時間がないから私は指摘しませんが、あなたの答弁と、私が郵政省に行って勉強したのと違うのですよ。あなたの部下に聞いたのはいまのお答えもそうでした、違うのですよ。一体一発行についてどれだけ違うのですか、数字が合わないじゃないですか、あなたのおっしゃるとおりなら、国家の収入が行方不明になっているんじゃないですか。一発行について何万枚行方不明ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/88
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089・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただいま森委員の御質問の趣旨がわかりました。どうも頭が悪くて申しわけございませんが……、と申しますのは、一たん寄贈用のものとして——寄贈と申すと語弊がございますが、業務用という形で、たとえば国際会議等がございます場合に、アルバムとして国際会議参加者に送る、お互いに交換するという習慣がございます。さような場合のために若干取って置く、あるいは外国から引き合いがございまして、売ってほしいというような場合に、この額面で売りますが、さような目的のために取って置くということがございますが、したがって、その限りにおきましては保管しておるわけでございます。発行枚数が即完全売りさばきということにはなりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/89
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090・森勝治
○森勝治君 その数字が毎発行ごとに六万枚でしょう。一発行ごとに六万枚、あなた方はよその引き出しに入れておるわけでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/90
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091・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) それだけ必要でございますので、さような数字で保管しておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/91
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092・森勝治
○森勝治君 そうしますと、たとえば四十一年の記念切手の発行も、この資料から見ますと三十六種類出ておるわけですね、四十一年度だけで二百十六万枚売らずに別ワクに取って置く。これは若干数字が違うかもしれませんが、出された資料を見ますと、この額が三千二百十六万円ですね。一年間にこれですから、これはいつから一発行ごとに六万ずつ取っておられるか知らぬけれども、それは国有財産の処理からいくとどういうことになるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/92
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093・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) いま六万という数字をおあげになりましたのは、これは昭和三十三、四年からだと思いますが、約十年くらい前から学童用の郵趣のために見本という形で差し上げることにいたしております。この分は法律的には国有財産の無償譲渡に関する法律にのっとりまして、周知宣伝の目的のために出せることになっております。その法律にのっとってやっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/93
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094・森勝治
○森勝治君 なるほど一発行ごとはわずか六万でしょう。しかし、一年間で二百十六万枚ですね。四十年度はもっと多いですね。これは国有財産の処理法か何かの第何条に準拠するのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/94
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095・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 正確に覚えておりませんが、三条の一項だったと記憶しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/95
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096・森勝治
○森勝治君 そうならば、おのずからこの処理の限界がおありでしょう。あなた方がかってに人の顔色を見て、ひょいひょいと渡すしろものではないでしょう。たとえささやかなものであっても、国有のものですから。いいですか、一係員、一課長あるいはまた一局の長が、人の顔色を見てさっさと、おみやげをくれるがごとく、出すごとく処理すべきものではない、しろものではないでしょう。その辺の処置はどうされておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/96
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097・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 当然法律にのっとって処置いたしておるわけでございますが、私どもとしましては、内部的には決裁をとりまして、かくかくしかじかの場合には、宣伝用のために切手を無償で差し上げていいという内規を設けております。手当たり次第に、だれでもかれでもやれるということにはいたしておりません。たとえば私の局で申しますと、私の決をとりまして、そして差し上げるということにいたしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/97
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098・森勝治
○森勝治君 それはあれですか、国有財産処理法に基づく郵政省内規ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/98
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099・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 一般的には国有財産無償譲渡に関する法律でございますが、それを受けまして、郵政省の内部では、いろいろ会計規定等の手続にのっとりまして、会計規程の切手編等によりまして処理をいたしておるわけでございます。なお、さらにこの規程のもとで、具体的にどういう場合に差し上げていいというような非常に制限つきのきつい留保をつけました内規をつくっておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/99
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100・森勝治
○森勝治君 この毎発行ごと六万枚というのはですね、初めから台帳から落としておるのと違いますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/100
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101・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 当然何枚を一発行ごとに、一回の発行ごとに贈与払いするという決をとっております。そのつどとっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/101
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102・森勝治
○森勝治君 それはちゃんと大蔵省とその発行ごとに打ち合わせですか。それとも、もうまとめて打ち合わせですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/102
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103・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) そのつどじゃございません。まとめてでございます。法律にのっとりまして、先ほど申し上げました三条一項でございましたが、それにのっとりましてやっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/103
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104・森勝治
○森勝治君 それでは、まとめてということは、戦後一回しか大蔵省と相談しないで、あとは郵政省の意のままにやっているということですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/104
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105・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) これは先ほどの法律の施行は各省庁の権限者にまかされているわけでございまして、つまり物品管理者という形で物品管理の責に当たっております郵政省の担当官が内部的に権限を持っているわけでございます。したがって、法律が、国有財産の無償譲渡に関する法律ができましたあと、さような処理をいたしても一向差しつかえないというふうに理解いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/105
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106・森勝治
○森勝治君 なるほど、処理してもよろしいという法律はあるでしょう。しかし、それは、その市販ごとに一つ一つ大蔵省と相談をするのじゃないですか。郵政省のように、何十年か何年前か知らぬが、法ができたとたんに相談して、あとは相談しません、しかも、内規でやっていますというような官庁どこにあります、よその官庁に。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/106
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107・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 大蔵省との関係は昭和二十三年に了解を得ておるようでございます。なお、先ほど申し上げました切手につきましては、それぞれの切手の処理をします担当官がきまっております。私の局で申しますと、郵務局の管理課長が分任切手類管理官ということで任命を受けておりますので、先ほど会計規程の切手編に記載しておりますもろもろの職務をこの管理官に執行させているということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/107
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108・森勝治
○森勝治君 いずれにしても、毎発行ごとに六万枚という国有財産を、昭和二十三年に大蔵省と相談した以後ただの一回も連絡をしないで郵政省の内部規程で処理したということは、どういうことですか。いかに法といいながら、許されることですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/108
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109・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 国有財産につきましても、周知用の場合に、非常に単価の高いもの、たとえばいつか東南アジアのある国から、周知用として日本のスクーターを譲渡してくれないかという話がありました。さような場合には、大蔵省と当然協議をいたします。ただ御承知のように、この切手につきましては、まとまれば大きいじゃないかという御意見もあろうかと思いますが、一枚一枚につきましては単価が低うございますので、それをそのつど協議するという必要はないのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/109
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110・森勝治
○森勝治君 単価が低かろうと高かろうと、相談する必要がないなどということはどういうことですか、国有財産ですよ。たとえ一円の切手といえども、国有財産ですよ。事務処理だけは当然これはあってしかるべきでしょう、連絡だけは。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/110
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111・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 先ほども申し上げましたが、物品管理の責に任じておりますそれぞれ各省庁の長がそれについて規定できるわけでございますので、一々そのつど、元締めである、いわゆる物品あるいは債権管理についての一般的な主管をしております大蔵省と協議する必要はないというぐあいに私どもは解釈しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/111
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112・森勝治
○森勝治君 それでは、こういう販売物を、たとえば老朽になった庁舎、不要の土地、これらを販売するようなこれと同じような処置をしておるということですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/112
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113・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 一般普通財産を払い下げるというような場合とちょっとこの点は違うわけでございます。つまり、周知の目的のために、この切手類あるいは印刷物、たとえば今度番号簿を皆さんに差し上げますけれども、この番号簿等の無償譲渡もやはり同一の趣旨でやっておるというようなわけでございまして、そういう点を考えますと、そのつど大蔵省と協議するということは必要ないと、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/113
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114・溝呂木繁
○政府委員(溝呂木繁君) ただいまの質疑応答の中でこの問題が国有財産というふうに話されておりますが、詳しくは、物品管理法に基づく物品として処理されておりまして、現在の物品管理法においては「各省各庁の長は、その所管に属する物品を管理するものとする。」ということで、各省庁にその管理権がゆだねられ、なおそれを扱ういわゆる会計機関といたしましては「各省各庁の長は、政令で定めるところにより、当該各省各庁所属の職員に、その所管に属する物品の管理に関する事務を委任することができる。」ということで、一般的に物品の処理は各省庁にまかされていると。ただ問題は、そうであっても、それらの物品をかってに無償で譲渡するということが問題になりますので、別に物品の無償貸付及び譲与等に関する法律というところの第三条でもって、これこれこういう場合にしか、そういうものを無償で譲渡してはならないということになっておりまして、その三条に許された範囲内において、郵政省においてもその物品を譲渡しておるということでございまして、その物品を譲渡する機関はやはり各省庁にまかされる、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/114
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115・森勝治
○森勝治君 物品といっても、これは商品ですよ。庁用物品と違いますよ。私はその点を言いたいのですよ。いいですか。商品ですから、販売をもって収益を旨とするものですから、いかに職務権限といいながら、あまり広範にこれを用いることはよろしくないと私は思う。法制定の趣旨もおのずからそこにあるのです。庁用物品と違いますからね。外国の人が来て、外国の慣例から見ても、それが贈ったり、贈られたりするのが一つの慣例だそうですから何も慣例を否定する発言をするのじゃありません。それにしても、国民が手に入らないで、かつて徹夜をして並んだ切手でしょう。これを、いかに大臣の権限といいながら、毎発行六万枚の多きにわたるものを、郵政省が、いかに権限でできると言いながら、そういうほしいがままにしている姿はよろしくない。私は率直にこれを指摘したい。したがって、全部やるなとは言っていない、それは慣例、外国等でそういうことがあるでしょう。だから、それはもうときにはそういうこともありましょう。しかし、今日のような切手の贈与の方法ということはどうしても私は合点がいかない。もう少しワクをはめるか何かして、国民が郵政省にもっと切手に関する信頼度の満まるようなやり方をしてもらいたい。私は本件についてはこれ以上言わない。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/115
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116・小林武治
○国務大臣(小林武治君) これはここで説明をされたように、要するに国有財産法の適用のない物品、こういう扱いでまあやっておりまして、これらも包括的に所管大臣が権限を持っている。したがって、やることはこれは違法ではございません。ただ、お話のように、程度問題であると思いますから、この程度問題についても、もう一度ひとつ考えましょう。要するに、多過ぎるか少ないかという、こういう程度問題でありますから、これは世間の常識に合うような程度にすべきだ、こういうふうに思いますから、これらの数量も再考いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/116
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117・森勝治
○森勝治君 次に移ります。
大臣にお伺いしたいんでありますが、最近郵政公社というような話が出て、先般も現段階じゃ考えていないというような、新聞報道を否定するような発言があったように聞くんでありますが、もし郵政公社に移行ということになるとするなら、もっともこれは仮定のことですから答えようがないとおっしゃられればそれまででありましょうけれども、郵政公社ということになるならば、この切手売りさばき所というものの性格もまたおのずから変わるだろうと思うんでありますが、その辺どういうふうな構想をお持ちなのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/117
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118・小林武治
○国務大臣(小林武治君) これは毎々申し上げておるように、公社にするという方向で検討しておるんじゃありませんで、公社にすることがいいか悪いか、外国の例等も勘案して検討をしておる、是非得失を検討しておる、こういう段階でございます。しかし、お話のようなことに、もしなるとしても変わりがなかろう、特定局、普通局等においても、要するにこれは官庁でなくていまの公社の機関になる、こういうことで変わりがあるまい、こういうふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/118
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119・森勝治
○森勝治君 先ほども永岡さんが若干言及をされましたが、収入印紙は大蔵省との契約はこれは何%ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/119
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120・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 三%でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/120
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121・森勝治
○森勝治君 そうなりますと、今度の売りさばきに対する報酬の値上げということで、率から言うと、郵政省の収入は率の点では減るわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/121
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122・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 売りさばき総額が上がってまいりますと、それに三%かけたものが郵政省に入るということになるわけでございますが、特に率が減るということにはならぬかと思います。一般的にはさようなことは言えると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/122
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123・森勝治
○森勝治君 ですから、売り上げが上がるんですから収入額はふえるでしょうけれども、大蔵省に対する三%、大蔵省から見返りがないんでしょう。しかし、売りさばき人にはよけいにあげるわけですから、率そのものはいいでしょう。額は、大量販売すれば額そのものは下がるわけですね、郵務局長。当然率は下がるわけでしょう。郵政省の支出分だけくれば同率だけれども、こないでしょう。依然として三%でしょう。いいですか局長。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/123
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124・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) わかりました。そうであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/124
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125・森勝治
○森勝治君 そうなりますと、収入印紙に関する限り郵政省のいわゆる手数料というのは低下するわけで、当然この問題についても大蔵省との折衝がおありだろうと思うんです。まあ聞くところによると、年度予算の折衝のときには、だいぶ交渉されたそうだけれども、現に郵政省は売りさばき人に対する手数料の分が収益減になる、手数料が上がるわけですから。したがって、これは大蔵省からの手数料の増額方があってしかるべきだと私は考えております。ところが、これが据え置かれたのは一体どういうわけですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/125
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126・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) いろいろとさような御意見を私ども踏まえまして大蔵省と交渉をしたことは事実でございます。ただ現在三%の率が、つまり郵政省及び売りさばき所に出しております手数料、こういうものを含めましてペイしているかどうかということになってまいりますと、先ほど申しましたように総額もふえ、かつまた同時に中のいろいろ取り扱いの原価計算等の関係もございますが、総体的にペイしているということが言えるものでありますから、いまのところ直ちに三%の率を上げるというところまでは話が進まなかったのであります。
なお付け加えて申しますと、御案内のように一率三%ではございませんで、売りさばき人手数料は逓減いたしております。先ほどお話のように百五十万をこえるものは〇・五%というようなことでありまして、だんだん上にいくに従って逓減しているので、さような点も考えますと、当然売りさばきの手数料の率を上げれば、赤が出るというようなことにはならぬわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/126
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127・森勝治
○森勝治君 それじゃ、直ちに赤にならないから、郵政省の見返り額については大蔵省に要求しなかったとおっしゃるのですね。それなら先般の郵便料金の値上げのときの説明とまた変わってくるんですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/127
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128・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) いろいろ議論をしたことは事実でございます。ただ結果としては、今回は三%、上げないという結論が得られたということであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/128
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129・森勝治
○森勝治君 こういう理解でよろしいですか。郵政省としては、いわゆる率として郵政省自体の減収になるから、当然従前並みの主張はした。しかし、折衝の過程ではその実現を見なかった、したがって、今後も郵政省は大蔵省に対してての印紙の見返り額についての増額方交渉を引き続き行なうものである、そういうふうに理解していいですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/129
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130・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) そういうように理解してよろしいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/130
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131・森勝治
○森勝治君 どうもこれは私のほうが勘ぐって言うのもどうかと思いますが、事、大蔵省との交渉になると、逓信畑ははなはだ弱腰だと言われております。これは大臣、直情径行だから、まさかそんなけちなものは要らぬと言ったわけじゃないでしょうけれども、しかし、何といってもその分だけが、郵政省の収入が上がらないでしょう。ただ単に赤字にならぬからといってほおっておく必要はない。これは何も印紙収入が郵政事業の死命を制するものではないにしても、総体的な運営の中で、それがやはり累積されるならば卒業の収益の面について数字が出てくるのですから、当然そういう面から見ても、これは値上げ要求をしてしかるべきだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/131
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132・小林武治
○国務大臣(小林武治君) 全くごもっともだと思いますから、さような努力をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/132
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133・森勝治
○森勝治君 この切手売りさばき人の選定について、希望者はどのくらいあるのですか。たとえば断わったとか、あるいは競争してだめなので他へ持って行ったとか、こういった幾多の例があるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/133
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134・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 一年にやはり三千ぐらいの増加を見ておりまして、したがって、それだけの要望があると思います。なおお互い競争して抽せんでやったという例が大阪等でございました。東京でもございました。しかし、それはあまり多いものではございません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/134
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135・森勝治
○森勝治君 それはふえるのが三千ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/135
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136・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 年間平均してそうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/136
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137・森勝治
○森勝治君 それは一千六百から九百くらいの間じゃないですか、三千もふえるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/137
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138・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 三千と申し上げましたのは、二千の間違いでございました。二千と千六百の間でございます。訂正いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/138
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139・森勝治
○森勝治君 わかりました。
そこで、次の質問をしたいと思うのでありますが、今後切手の売りさばき所、売りさばき人と申しますか、これはふやす意向ですか、成り行きにまかすのですか。積極的か消極的か、その点をお伺いをしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/139
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140・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 私どもとしましては、当然公衆から要望がございますので、今後はできるだけふやしていくという方針でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/140
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141・森勝治
○森勝治君 そうなりますと、積極的な方針と承ったわけであります。ところが失礼ですが、おやりになっていることは積極的じゃないじゃないですか。たとえば電電公社の赤電話の例をあげますけれども、電電公社は赤電話の設置の場合には、発達調査によってこの辺がよかろう、あの辺がよかろうというわけでやるわけですね。もちろん、このうちで、私のところに赤電話をつけてくださいと言って陳情する向きもあります。しかし陳情しない向きは、たとえば一部落一電話、部落に電話が一つもない無電話部落解消というふうにして、積極的に取り組んでいるわけですね。ところが、片や積極的におやりになると言っておるその問題についても、陳情待ちの姿のような気がしてならぬのであります。これはあながち私の邪推ならばよろしいと思うのでありますけれども、どうもそれはそちらから持ってこい、持ってきたらよかったらやる、こんな調子ではないでしょうか。これは私がうがった査問をして恐縮でありますが、そういう消極的な姿としか私は受けとれないのでありますが、ですから、いま電電公社のまねをしろとは申しませんけれども、ほんとうに事業の積極的な推進をはかるということならば、やはり郵政みずからが調査のようなものを行なって、新しい観点から切手の売りさばきをおやりになるのが至当だと思うのでありますが、今後はどうされますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/141
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142・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 赤電話の場合のようにできるだけ料金収入を得るという目的の場合と、切手の売りさばき所は郵便局の補助機関でありますので、いろいろ郵政の受け入れ状況等を考えますと、やたらにふやすということについてはいかがかと私ども考えております。ただ、御指摘のように、公衆に不便をかけないという範囲においては、これをできるだけ増置しておる。さような姿勢で積極的と申し上げました次第でございます。しかし、お話の点はごもっともだと思いますので、今後もできるだけ要望のあるところには、基準に合う範囲では積極的に進めてまいりたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/142
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143・森勝治
○森勝治君 大臣にお伺いをしたいんですが、先ほど私は若干四十一年のあの専売の話をことあげいたしましたが、切手売りさばきにつきましても、従来は売りさばきの人が、ある人は町のはずれから、ある者は峠を越えて郵便局にやって来て仕入れをして部落に帰る、こういう姿でありますけれども、もし積極的に郵政がおやりになるというならば、専売公社の例にならって、配給その他はやっぱり郵政の手で行なってしかるべきだと思うのであります。そのくらい前向きの姿で取り組まれてしかるべきものと私は考えるのでありますが、そういう点についてのお考えはどうお持ちでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/143
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144・小林武治
○国務大臣(小林武治君) いま会計上のいろいろ問題もありますが、どうせ郵便を集めに参りますから、そういう便宜を与えることも考えられると思います。したがって、いまお話のようなことをひとつ研究してみたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/144
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145・森勝治
○森勝治君 先ほども売りさばき人の条件にからんで、私は条文を読み上げたわけでありますが、赤手類売りさばきの条件という問題について、もちろん、これは需要と供給との関連からでありましょうけれども、どうも売りさばき人の具備する条件にやや欠けるところがある。買いに行ってもない、あるいはまたよごれた切手、売りさばき人は気がつかないのですよ。われわれが見ると直ちに黄色いのがわかる、しかし御本人たちは慢性になっていますから、黄色いものですと指摘されなければわからぬものです、自然と。そういう問題もあるし、無条件で拡充はしないという局長のお話でありますけれども、もう少しその辺のところは、かりそめにも国の財産を預かるわけですから、もっとも買ってしまったら商品だといわれればそれまででありますけれども、売りさばき人といえども、これはもう国の仕事だといって、いなかの部落の人は売りさばき人はその地域における社会的な信用のしっかりした者、こういう者という前提のもとにおやりになっているから、みんな信頼されているわけであります。そういう面からいたしましても、もう少し売りさばき人の選定については、やはりしっかりした態度をもって臨んでもらいたいと思うのでありますが、その辺はどうなんですか。いわゆるだれそれの紹介があれば目をつぶってぱっとやるというようなしろものではないでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/145
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146・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 売りさばき人の選定につきましては、おっしゃるとおりだと思います。私どもといたしましても、政治的にこれを取り扱うということはいたしておりません。
なお、現実に先ほども御質問出ましたが、売りさばき所におきまして常備してないというところがままあるようでございます。これにつきましては、当該受け持ちの売り渡し局の局長を通じまして、さらに指導をその後も強めましたが、今後も強めたいと考えておるわけでございます。自動販売機の増置等もあわせ考えて、積極的に国民の御利便をはかっていこうと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/146
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147・森勝治
○森勝治君 先ほどの御答弁の中で、委託制度というものは検討した結果、現時点では行なえないということが決定した、というふうにお答えいただいたわけでありますが、検討した結果委託制度がよろしくないという、あるいはまた時期尚早という、全く考えられないという、噴飯ものだという、こういう幾多の例があるだろうと思うのでありますが、委託制度がよろしくないということはどういう根拠に基づくのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/147
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148・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ほかのたばこ、塩、それぞれ同様でございますけれども、国の専売の商品を売りさばくというふうな制度といたしましては、できるだけこれは能率的簡易にいたす必要があると思います。そういった趣旨で、私どもはやはり買い受け制度というもののほうが最も能率的であり経済的であると考えます。同時に、先ほど大臣も答弁されましたが、現在の法律規則によりましても、不便なところで買い受けに行けないというところにつきましては、こちらから積極的に外務員に切手を携行させまして届けてやるというような制度もございますので、さような点を補充的に活用してまいれば十分ではないかというふうに考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/148
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149・森勝治
○森勝治君 だいぶ時間も経過しましたから、あと一点だけで私の質問を終わりますけれども、これは間違いでしたら、私のほうはいさぎよく取り消しますけれども、かつて取引高税の印紙ですか証紙ですか、証紙ですね、郵便局の窓口で扱ったことがありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/149
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150・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) さように心得ております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/150
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151・森勝治
○森勝治君 それではその取引高税証紙が、いわゆる使用にたえなくなった、未使用だけれども使用にたえなくなったということでありますならば、先ほどの汚損の例、折損の例にならって引き取っていただけますね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/151
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152・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 御承知のように、取引高税証紙はすでに廃止を見ておりますので、したがって、現時点におきましてはさような問題はないと思います。ただ仮定の問題といたしまして、さように制度的に切手がすでに不適当だということで廃止を見ました場合には、現行の切手売りさばきに関します規則によりまして、これを交換することになっております。当然さような場合には、これを交換いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/152
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153・森勝治
○森勝治君 交換いたしますと言われても、もうこれは大蔵省で、取引高税は廃止ですから、証紙は張る必要ないんですよ。交換はできないわけですよ。ですから、引き取るということでしょう。交換じゃないでしょう、引き取るということですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/153
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154・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 当時の暗点におきまして、通常何カ月内にこれを交換する、引き取るというようなことにいたしたのであろうと思います。ただ、それからかなり日もたっておりますので、現時点においてはさようなことは実は問題にならないと思っておりますが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/154
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155・森勝治
○森勝治君 問題にならないとおっしゃるが、法律上取引高税証紙というのが現存しておるんですよ。いいですか、法律上。郵便局でそれを扱わないということで制度を取りかえましたか、大蔵省で制度を廃止しましたか。この法律は現在もなお生きておるでしょう。生きておるならば、やはりそれは当然いま言ったように引き取らなきゃならないでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/155
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156・小林武治
○国務大臣(小林武治君) 具体的に調べてみましょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/156
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157・久保等
○委員長(久保等君) 速記をちょっとやめてください。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/157
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158・久保等
○委員長(久保等君) 速記起こしてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/158
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159・田代富士男
○田代富士男君 ただいま議題となっておりますところの今回の改正案にあたりまして、いまもいろいろな角度から検討されてまいりましたが、こういう問題はともすればごく一部の人のみに関係のある法案で、また金額的にも国家予算の中から見ましても、微々たるものであるというわけで、軽視されがちな法案じゃないかと思いますが、私はそういうことがあっちゃならないじゃないかと思います。で、この今回の改正案を通じましても、現在の郵政関係の行政のあり方という面を反省すべき点が多々あるんじゃないかと思うわけなんです。まあこの問題を通じまして、私はいろいろな人の声も聞いてみましたが、その声をばどのように行政指導の上に実行されてきたのか、また、もっと改善する余地があるんじゃなかろうかと、そういう点に重点を置きまして御質問を進めてまいりたいと思うのでございます。
今回の改正案の決定にあたりまして、御承知のとおりに売りさばき所の組合、あるいは財団法人の切手売捌協会よりいろいろな陳情がいままでにも多々あったと思うんです。それに対しまして郵政省といたしましても、それも考えた上であるかと思いますが、四十一年度においても改正案が出されて、今回も改正案が出されたわけなんですが、おもにどういう要望が、あるいはどういう陳情がなされておるのか、それを受け入れる立場からどういう点を聞いたということをまず最初にお聞かせ願いたいと思うのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/159
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160・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 一般的には売りさばき手数料全体の料率を上げてほしいという要望がございました。さらに、その点が不可能であるならば、公平に、つまり均衡をとって上げてほしいという要望がございました。第三点といたしましては、その第二点の要望にこたえまして手直しを今回いたしたわけでございますが、さらに特に十万円以下、なかんずく一万円以下の売りさばきをいたしております多数の売りさばき人が恩典を均てんするようにというような要望がございました。大体以上が大きな陳情の内容でありました。それに対しましては、いま申し上げましたように、今回は、先回、二回にわたりまして手直しいたしました十万円以下ではなくて、十万円以上のかつ五十万円未満のところにつきまして、修正をいたしたというふうなことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/160
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161・田代富士男
○田代富士男君 いま三つの大きな要望事項が出たという局長の受けた立場の説明がございましたが、こういう三つの要件を考えてみれば、これは売りさばき手数料の問題にいたしましても、大部分の人の声じゃないかと思うわけなんです。まあその実態は、四十二年度の郵政省の総切手売り上げに対しまして売りさばき所の比率はどのくらいになっているのか。それぞれの金額の単位のランクがきめられておりますけれども、その大体の、いま十万円以下の人々に対しての、あるいは一万円以下の人々に対してのと、第三番目の要望単項がございましたが、また全体の均衡をとってもらいたいという要望事項もございましたが、どうしてそういう声が出てきたのか、その一つの、どの方面の人々の声が一番大きいかということも知りたいし、そういうわけで、いま申すとおりに、売りさばき所の比率がどのようになっているのか、その点でまず御説明願いたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/161
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162・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) お手元に差し上げてあります資料、つまり今回の改正案に関しまする資料の末尾十一ページに記載してございますように、売りさばき所数、その割合等は掲示されているとおりでございます。先ほど来いろいろ御質問ございましたように、十万円以下のものが八四%を占めておることも事実でございます。
なお、いろいろ要望がございました中で、特に公平を旨としてほしいという意見が非常に多いのでございますが、それは二つございまして、一つはこの十万円以下と十万円以上のものについて、両者からそれぞれもう少し自分のほうを手直ししてほしいとの意見でございました。十万円以下のものにつきましては、たとえば一万円以下のものは九分を一割にしてほしい、あるいは一万円から十万円までのものは五分を七分ぐらいにしてほしいというお話でございました。同時に十万円以上のものも上げてほしいという要望がございまして、今回十万円以上のものは手直しをしたわけでございます。
さらに第二の公平論といたしましては、現在百五十万円をこえるものが〇・五分でございますが、これについても少数のものしかこういう恩典を受けないじゃないかというような逆な非難的な希望がございました。同時に今後、先ほど問題になりましたが、登録印紙税が改正になりまして現金納付が原則になりますと、百五十万円以上のものにつきましては構造の変化が見られるので、これについては、何かの措置を考えるべきではないかというような意見がございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/162
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163・田代富士男
○田代富士男君 いまこの売りさばき所の数とまた金額等の関係の御説明を、この表でも表示してあるとおりになされましたが、私はここが一番大事じゃないかと思うのですね。扱う金額というものは十五円あるいは百円以下の小数の金額なんです。それが郵政省の当局にまとまってくるならばこれはばく大な金額になっておりますが、ここに問題があると思うのですね、最末端で売りさばきしている人々の考え、また郵政省の当局とすれば、そういう金額を全体の金額で割り出していっているというところにあくまでそのような声がいままでも出されてきた。それに対して、四十一年度も改正してやったじゃないかと、そういうお考えがあると思いますが、今回のこの趣旨説明にもございますけれども、そういう精神からいったならば、ほとんどの人が、八四%の人々が大部分この郵政省の指導管轄下にありながら売り上げを手伝っているわけなんですね、簡単に言うならば。ところが、そういう人々の声が、私は今回もここまで改正しようと思うならば、反映させていただいてもいいのじゃないかと思うのですが、四十一年度にやったからいいのだというのではなくして、ここに私大事なことがあるのじゃないかと思うわけです。というのは、やはりそういう最末端の人々の声というものも聞いていかなければならない。ところが、いまも出ておりましたとおりに、こういう売りさばき人になる希望者も多い。そういうわけで気に要らなかったならば、あなたやめていっていいじゃないか。だからやりたいならばやっていきなさいよ、与えるものは与えましょう。これで不足があるならば、あとはなり手があるから、どうでもよろしいです、こういう精神では、私は相ならぬじゃないかと思うわけなんですね。そこで十万円以下の売りさばき所が八四%、十万円をこえる個所というものはいまさほどないわけです。こういうところから、八四%の十万円以下の人々に、上には薄くして下に厚くしていくという、そういうあり方でなかったならば、私はだめじゃないかと思うわけなんです。そういう面で考えるならば、今回の改正案というものは、そういう一番最低の十万円以下の人々に厚くすべきである。それ以上の人々に対しての優遇というものが考えられないわけではないのですけれども、そのような感じがしてならないのです。こういう最末端の人々の声を聞く、こういう人々に仕事をやっていく面の張り合いを与えていくし、またこの売りさばき人の人選におきましても、地域におけるところの有志であるし、人格者であるということもあわせてありますから、もっとそういうところに力を入れていくべき点はないのか、この点大臣いかがでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/163
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164・小林武治
○国務大臣(小林武治君) これは、いまお話のような配意があったからしでいち早く一昨年引き上げをした、こういうことでありまして、それが上がったからして、均衡上今度は十万円以上、こういう点でこの案が出たのでありますが、これはこの委員会でも、衆議院でも、あなたからもお話のように、十万円以下をやっぱり一緒に考慮すべきだった、こういうことで私どももいまはそういうことを言います。なぜもう一ぺんこの十万円以下をやらなかったというと、これは一昨年やったばかりだから、これはちょっと待ってもらいたい、こういうことで私ものんだのでありますが、そういうお話はもっともであります。こういうことでありますので、最近の機会において十万円以下もぜひ手直しをいたしたい、こういうことをお答えをいたしているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/164
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165・田代富士男
○田代富士男君 そうしますと、十万円のラインの問題が今回の改正案の一つになっていると思いますが、十万円を売りさばくということは、もちろん切手並びに印紙の関係でございますが、やはり切手だけで十万円をこすということは、これはたいへんなことなんです。その十万円をこえるところの売りさばき所の内容は、印紙も売っておりますが、その十万円以下の売りさばき所の切手と印紙との関係は、十万円以上の切手と印紙との関係はどうなっておりますか。その点を御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/165
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166・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 御指摘ございましたように、確かに十万円以下につきましては、切手の売りさばきのほうが多うございます。数字につきましては、ちょっと見つけますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。後ほどお答えさせていただきたいと思います。——一般的に比率といたしまして、切手のほうが六割で、印紙が四割ということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/166
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167・田代富士男
○田代富士男君 それは十万円以上ですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/167
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168・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 十万円以下でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/168
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169・田代富士男
○田代富士男君 以上と、両方言ってください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/169
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170・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 十万円以上につきましては逆でございまして、印紙が六割、切手が四割ということになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/170
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171・田代富士男
○田代富士男君 そうしますと、政府の立場とすれば、郵政省も大蔵省もこれは一体だと思います、政府という立場からするならば。しかし、そういう事務並びに行政指導をやっていく機関とすれば、これは大蔵省と郵政省とは所管が違っております。この切手と印紙とを極端に考えてみますれば、やはりそういう印紙を取り扱っていくのは大蔵省の関係じゃないかと思います。切手を扱っていくのは郵政省の関係じゃないかと思います。そうすれば、この売りさばき人を人選したり、あるいは行政指導していかなければならないのは郵政省の当局の局長さんじゃないかと思うんです。あるいは所管の大臣のわけなんです。そうしますと十万円をこえる売りさばき所の内容というものは、いまも言うとおりに、印紙が六割で切手が四割である。十万円以下、すなわち、こういう切手の売りさばき所の八四%をやる人々が全体の六
〇%が切手で、印紙は四〇%であるというならば、やはり切手を扱っていく業者、すなわち売りさばき所、売りさばき人を育成していくところに力を入れるべきじゃないか。いま大臣もこの手数料を平均化するために、四十一年に十万円以下をやったから、こういうことをやったと申されますが、ここにある趣意書にもありますけれども、四十一年四月に改正されて今日に至ったものであるけれども、その後における労賃その他売りさばきに要する経費の増加の状況にかんがみて、ところあるわけなんです。そうしますと四十一年に改正して十万円以下のものはそれで満たされたかといえば、四十一年の改正の時期におきましては、まだこれは改正をして上げなくちゃならないというところを考え合わせたその時点においての改正案だったわけです。だから、このようにこちらがやったからこうだという一つ置きにやっていくべきものでなくして、全体の平均をとったわけなんです。その時点においてはこれは一線で、同じじゃないかと思うんです。その後における労賃その他の売りさばきに要する経費の増加、あるいは物価上昇等の考えの上に立ってのことなんです。まして十万円以上の売りさばき所と十万円以下の売りさばき所は全国ばらばらありますが、一般的に言うならば、どちらかといえば、めんどうみてあげなければならないのは切手を六〇%扱っている業者、それをそれこそ大事にしていかなければならない。印紙を主体にして扱っているところのそういう人々に対して大事にする、平均化ということも言われますけれども、これは四十一年度におきまして、これは一線として考えるべきじゃないかと思うんですが、この点はいかがでございますか、私はその点もうちょっと詳しく御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/171
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172・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 確かに高額の売りさばき高のものが印紙が多いということは御指摘のとおりでございます。ただ、それに対しましては御案内のように料率を低減いたしておるということで平均をとっておるわけでございます。一般的に、先般もそろえたのであれば今般もそろえて上げるべきじゃなかろうかという御意見でございますが、実はたばこのような料率に十万円以下をいたしますると、つまり一割にいたしますと、それだけで三十億の持ち出しになります。三十億の持ち出しということでは、私ども現在の郵政財政の状況からみまして、結果的に郵便料金の問題等にもはね返るので、その辺を勘案いたしまして、私ども先ほど御提案申し上げておるような料率にお願いしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/172
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173・田代富士男
○田代富士男君 そこで四十一年度の改正のときのことをちょっと触れてみたいと思いますが、このときに一万円をこえて十万円以下の売りさばき所の場合は、一件あたり十三円平均の売り上げがなされた、そのように資料の上に出ておるわけです。それから十万円をこえて百万円以下の場合は、一件あたり三十円くらいの売り上げがあった、このような資料が出ておりますが、十万円をこえるものが四十一年の改正のときには余裕があるので据え置きにしたといわれておるわけですが、そうすると、今回のいまいろいろ申しております各ランク別の一件当たりの売り上げ額というものは、どのくらいになっているか。いま私は四十一年度のことを申し上げたわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/173
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174・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただいま御指摘の数字でございますが、これを月額にして申し上げますと、今回改正をみました十万円から二十万円の場合につきましては千円、さらに二十万円をこえて三十万円のものは千五百円ということになります。したがって、それを日額に割りますと、その三十分の一ということになろうかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/174
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175・田代富士男
○田代富士男君 三十分の一というのは幾らになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/175
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176・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 二十万円のものにつきましては三十円、三十万円のものにつきましては五十円ということになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/176
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177・田代富士男
○田代富士男君 そうしますと、今回の提案理由のところに書いてございますが、「適正なものに改めようとするものであります。」、その前にいまも私申しましたとおりに、四十一年四月に改正されたあとにおいても、「労賃その値売りさばきに要する経費の増加等の状況にかんがみまして、適正なものに改めようとするものであります。」という、この適正なものに改めようとされた基準ですね、今回の、郵政省当局としてどういう基準をもっておきめになったのか、その基準をお示し願いたいと思うのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/177
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178・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 私ども料率の改定にあたりましては、かなり合理的な基準をもってやっておるつもりでございますが、各段階別の平均売りさばき月額を基本にいたしまして、それに金利を見ました。さらには人件費、この人件費は、郵便局まで行きます買い受けに要するもの、あるいは売りさばきに要するもの、この二つを含みますが、その人件費、それから先ほど来問題になっております保管箱、この保管箱の施設費も見ております。さらには標示板、こういうものの減価償却費、加えまして諸雑費がございます、また若干のマージンをそれに加えたということでございます、さような基準で料率を算定しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/178
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179・田代富士男
○田代富士男君 この問題につきましては、またなにしたいと思いますが、いま話されたような基準においてきめられたということでございますが、今回の改正案では十万円以上になっておりますが、こういういま申されたような基準の上から勘案するならば、私は十万円以下の対象になるところの売りさばき人の方に対しても、配慮する点が多いんじゃないかと思う。いまさっきから一貫して言っておりますけれども、四十一年に改正したからといって、それは四十一年の時点ではそこまで改正すべき状況にあったわけです。十万円以上の人にはまだその限りでないということで据え置きになっているわけですから、条件は同じなんです。ところがいま申されるとおりに、三十億からの財源が必要になってくるから、今回このようになったと言われますけれども、しかし、そのような財源が必要であるとはいいますが、やはり財源の主体として、その財源を充当しているところは八四%の十万円以下の人であります。そういう人を大事にしていかなければならないですから、大所高所からの検討の上であると思いますが、今回の改正の対象にならなかった人々に対しても、今後このままでいくのか、あるいはもっとそのような下からの陳情等もたびたび来ておりますし、そういう声等もありますから、それを改めていく、そういう気持ちがあるのか、この点大臣にお尋ねしたいと思うのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/179
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180・小林武治
○国務大臣(小林武治君) 近い機会に改めてまいりたいと、かように考えています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/180
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181・田代富士男
○田代富士男君 近い機会に改めたいと申されますが、日本のことばというのは、近い機会というのは、一年も近い機会でありますし、二年、三年先も近い機会でありますけれども、大体大臣の御確信のほどはどの程度ですか、近い機会に改めるという大臣の御答弁でございますから、それでもよろしいと思いますが、やはりある程度の目安というものをお聞かせ願えたならばお願いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/181
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182・小林武治
○国務大臣(小林武治君) これは実はやっぱりごく低い率でありますが、一つの公共料金の扱いをしておりまして、ことしこれをやるにつきまして、大蔵省方面で相当な反対があったのでありまして、これはたばこの手数料にもそのほか塩の手数料にもみんなこれは影響を与えるということでありまして、実はこのこと自体の発表さえ、もう最後までそのままにしておいて、ようやく予算があしたきまる、こういうときになってこれが決定したと、こういう事情もあるのでございまして、いま申されるように、私ども十万円以下のものも一緒にまた考えなければならぬと思っておりましたが、そういう事情で、とにかく一方は二年前にやったばかりじゃないかというようにわれわれもがまんをした。こういう事情もありますから、私は近い機会ということは、また、来年度もそういう考え方でこれは折衝したいと、こういうように思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/182
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183・田代富士男
○田代富士男君 いま大臣の御確信をお聞きしまして、そのようにひとつ努力をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
次に、この売りさばき人の人々は、ただ単に切手の売りさばきだけでなくして、御承知のとおりに、その近くにあるところのポストの管理等までもやらされている。特にこれは、都会地においてはさほどでありませんが、郡部に行けば行くほどそのように義務づけられる、というところまではまいりませんけれども、そのようにやらされていると思うのですが、実情はどのようになっておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/183
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184・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 郵政大臣の委任を受けまして地方の郵政局長はそれぞれ郵便局長を通じまして郵便切手の売りさばき人に対して守るべき準則あるいは指示をいたすことになっております。その準則の中におっしゃったようなことがいろいろあるわけでございまして、たとえば郵政省側から周知宣伝の協力を求められた場合、ポスター、ステッカー等の貼付を求められた場合にはそれに応ずる、あるいは売りさばき所付近にございますポストについて御指摘のように清掃その他に意を用いるというようなことがございます。かように準則でお願いをいたしておりますので、特に売りさばき人の大半はそれに御協力をいただいております。また、売りさばき人がつくっております自発的な組合がございまして、その組合におきましても、現在行なわれております郵便週間等の記念行事といたしまして、ポスト清掃運動をやろう、ポストの愛護運動をやろうというような自発的な申し出がございまして、両々相まって協力につとめておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/184
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185・田代富士男
○田代富士男君 これは一つの例でございますが、都会地はさほどこういうことがないといまも申しましたが、北海道あるいは北陸関係の売りさばき所におきましては、配達人の方もそうでありますが、夏はさほどでもございませんが、冬季に至りましては、積雪のためにそのようなポストが用を足さない、保全のために最大の努力を払っているわけなんですが、それを義務づけるのじゃなくして、いま自発的にそういう組合をつくってやっている。そこまで要するに、それは手数料もらうわけではありませんし、そのようにして目に見えないところで郵政事業の一環をになっているわけなんです。そこまで戦っている人々に対しまして、その八四%の大部分の人がそちらだ。都会地の人はこういうことまでやっていないわけです。そういうことまで含んで、日雇いの方を一日雇って、その冬季のポストの保全、あるいはそういう守りをしたとするならば、どれだけの手数料が要るか、そういうことも考え合わせた上に、私は、下には厚く上には薄くという、そのくらいの英断を持って、ひとつ来年度においても大臣はまた検討するという御確信でございますから、これもあわせてお願いしたいわけなんですが、そういう点と、また、いま申されるとおりに、三十億からのお金も手数料出すことにおいてかかってくるということでございますが、どうしても、郵政関係の近代化というものがいままで叫ばれてきております、送達の敏速化のために航空機登載ということを進められてきておりますけれども、それはいつも言っていることですが、大都市間の輸送というものはそれで成り立っていくけれども、やはり都市から家庭に至る間の問題が残っていると同時に、このような切手の売りさばきにおきましても、もっと近代的な方法はなかろうか。たばこの手数料等の問題もありましたが、事実たばこにおきましては自動販売機が出されております。そして最初いろいろ提案された問題点もございましたけれども、そういう問題点は逐次改善を見ておりますけれども、そういうところから考えますと、切手の自動販売機の開発というようなこともまた住居表示という問題も検討されておりますから、これを改めていく必要があるんじゃないか。こういう近代化という面からどのように取り組んでいかれるのかあるいは将来はこのようなあり方でいかなくちゃならないという、そういうビジョンでもありましたならばお聞かせ願いたいと思うんですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/185
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186・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 御指摘のとおり郵政事業、なかんずく郵便の近代化につきましては省をあげて取り組んでいるのでありますが、特に切手売りさばき所に関しましても、合理化、近代化をはかっていく必要があろうと思います。
その第一点は、ただいま御指摘にありましたように人件費が要らなくて済む措置、つまり自動販売機を増置していくということかと思います。省といたしましても、近年特に自動販売機の装備につとめておりまして、現時点におきまして、全国で四百数十台の販売機を備えつけております。さらに売りさばき人の方々も労働力がだんだん不足してまいりまして、いろいろ不平もございますので、そういう販売機に代替することによって省側も手数料の節減をはかり、あわせて売りさばき人の方も労力の節減をはかっていくようにつとめたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/186
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187・田代富士男
○田代富士男君 次に、記念切手の問題でございますが、いまも話がございましたが、昭和四十一年度におきまして、三十六種類の記念切手が出されたということになっておりますが、これは記念切手を出すに至るところの基準というものもきまっておると思いますが、いま記念切手自身が当初から六万枚の枚数だけは除外されているといういまのお話でございましたが、現在、四十一年だけでも三十六種類あるならば、残されている種類は何種類ぐらい現在保管されているのか、概数でけっこうでございますけれども、一年間で三十六種類であるならば、何年目に物品としての処理をなさっているのか。発行されてから、何年目に物品として処理をされるのか。現在何年度分からの記念切手が保管されているのか、もしわかったならば、その数を御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/187
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188・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 通常東京中央郵便局の切手普及課で保管しております過去の記念切手は、評判のいいものは売り切れますので若干評判において劣るものが残るのが通例でございます。そのものが二年前のものがございます。その総数は私の記憶によりますと、大体二百万程度だったと思います、現時点におきまして。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/188
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189・田代富士男
○田代富士男君 私が聞いているのは種類ですね。そうすれば二年前でありましたならば、概数七十種類か、八十種類のものが残っているのか。そうして二年たったならば物品として処理するのか。処理するときには残っていた数を全部処理するのか、あるいはどうなるのか、その点のことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/189
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190・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) ただいまここにございます表によりますと、約三十種類ぐらい、——つまり売れ行きが、必ずしも評判のよくなかったと思われるものが三十種類ぐらい残っております。そしてそのものはやがて外国からの引き合い等もございまして、大体二年ぐらいたつと消えていくものでございますが、なおそれでも残るという場合はいままでのところございません。たまたま評判がきわめて悪くて、これをいつまでたっても売りさばき得ないというようなものはいままでのところはございませんでした。大体二年たてば完全に売り切れていくというような状況でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/190
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191・田代富士男
○田代富士男君 それはあくまで中央郵便局にありますところの切手普及課に保管してあるということは市販を目的として、そういう趣味の、切手の愛好者のみなさんのためにあるのか、それともいま申すとおりに諸外国との親善のため、あるいはそういう団体の郵政事業のPRのための寄贈のためであるのか、おもにどちらの性格が強いのであるのか、二つの一つですね、どちらの性格が報いのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/191
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192・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 前者でございます。つまり一般国民の方々のまだ残されている郵趣層の方々のために取って置くという趣旨のものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/192
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193・田代富士男
○田代富士男君 これはよく私は奈良県の例を出すわけなんですが、奈良県に行ったときに調べたことなんですけれども、そういう記念切手等は奈良県等においてはあるいは大阪の中央郵便局とか、そういうところではよく手に入る場合がありますが、公平に売りさばくということがたてまえになっておりますがなかなか手に入らない。ところがこういう普及課があるということです。じゃ、それだけを第一の目的であるとするならば、PRをどのようにしていらっしゃるのか。ほとんどの人々は知りませんし、そういう地方の郵便局に行きましても、ただ一言のもとにそれは売り切れました——はなはだしきものは中央郵便局に行きましても手に入らない、そういうような状況でございますが、こういう中央郵便局の切手普及課に二年ほど前の切手もございますというPRをするべき使命があるのか、する必要一がないのか、その点のお考えはいかがでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/193
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194・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 私どもとしましては、当然国民の方々に健全な郵趣思想を普及するという意味をもちまして、いろいろな機会をとらえて周知いたしているつもりでございます。ただ御指摘のとおり十分でない点もございますので、今後具体的な機会をとらえ、具体的に申し上げますと、切手普及課でそれぞれ小さなチラシを発行したり、あるいは先ほど問題になりました切手普及協会というのが、郵政省の認可しております財団法人でございますが、それ等が発行しております週刊でございますが、「切手」というパンフレット等を通じまして周知をいたしております。あわせて全国の小学校には記念切手発行のつど、一枚ぐらい贈与いたしております。それにつけますチラシにも、手に入らない場合には東京中央郵便局の切手普及課でお求めくださいというような周知もいたしておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/194
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195・田代富士男
○田代富士男君 そのような努力をしていらっしゃるということですが、これはもうごく一部の人々に対するPRだけでありまして、大衆の切手愛好者の中にもそういうところがあることはほとんど知られておりません。そこで百貨店等でこういう切手が売りさばきをされております。東京の三越の例をとりましても、そういう記念切手が百貨店において売りさばきをされるときには、どういう時点で売りさばきをされるか。定価で出された切手の倍の金額になって初めて店頭に出されるのが、これは百貨店その他の切手愛好者のそういう会がございますが——交換会等、それが常識になっているわけです。そういうことを考えてみますと、今度は私は切手の価値という問題ですね、たとえば十五円の切手でありますけれども、それは郵政省の保管のときには十五円、これが市販においてはもう三十円、あるいは古くなればなるほど御承知のように値段が高くなっていっております。そうした場合に、私がいま言っているのは、一般の人々が中央郵便局の普及課へ行きまして——なかなかそこまであるということを知っている人はおりません、しかし、そこに保管する目的というものは市販にあるんだということでございましたが、そういうことを考えていきますと、市価と定価との関連性につきまして、どういう郵政当局としてお考えであるかお聞かせ願いたいと思うんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/195
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196・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 額面価格と一般の市場において売買されております市販価格が非常に違うという御指摘でございます。私どももその点につきましては多少不快な念を持っておるわけでございます。ただ、もう申すまでもないことでございますが、一たん市販されましたものが、市販——郵政省が売りさばきましたが、それぞれの方の手に入った以上は、これはそれぞれの方の私有物でございまして、それの交換価格まで省で規制するわけにまいりません。省としては、法律的にはいたしかたない、つまり愛玩物であります以上はいたしかたないというのが現状でございます。しかし、これをそのまま放置しておくことは省の出しております切手あるいははがきそれ自身に対する信用の問題もございますので、当省といたしましては、できるだけ国民の全般の記念切手に対する需要を満たすように最大限記念切手を出すという方針で発行枚数をきめてまいっておりますし、今後もそれぞれ状況を見ましてできるだけさような市販価格と額面価格の開きがないように、当初からそういう開きがないようにつとめてまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/196
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197・田代富士男
○田代富士男君 いま記念切手を問題にしたんですが、一般の切手はこれは反対現象が起きていると思うのです。やはり記念切手の中でも評判の悪いものは残るということも話していらっしゃいましたが、その処理の方法ですが、一般の切手でこれまた評判の悪いものが残って、印刷は大体一年分プラス次の年の四半期分の需要に満たす印刷をするとおっしゃいますが、あるいは次から次印刷されていった場合は、その残っている切手でございますが、一般にその処理のしかたです。これに私はいろいろ聞きます。うわさのことでございますし、それが、実態がどうなっているかは当局が一番御承知でございますが、この前、参議院の決算委員会においても取り上げられましたけれども、通称ミニ・レターという、まあ前回の郵便料金値上げがございましたときに、そういう利用者のサービスあるいは声をやわらげるためにというわけで一枚十五円のこの通称、愛称ミニ・レターというものがつくられたわけなんですが、これで枚数が一億枚印刷されて印刷費が二億円かかった。そして売れたのがどれだけであるかと、まあ売れることがほとんど——一千万ほどであった。その収入分が一億五千万円であるから、まあ印刷代だけでもお金が出てきてない。一億枚でございますから、全部売り上げするならば十五億円の収入になっているわけです。それに対しまして売り上げできたのが一億五千万円ですから、十三億五千万円のお見込み違いということがなされた。出発は利用者への非常にサービス、あるいは郵便料金を値上げしたために、せめてその償いとしてという善意のもとは出発したことであると思うのですが、このような結論が出ておりまして、小林郵政大臣は、見込み違いであったために売れないようなものはこれ以上宣伝してもだめだ、ただで配っては郵便収入が減るから、印刷費は二億かかったが、売れ残ったのは捨ててしまったほうがよいというような御答弁をなさっているわけなんです。そこで私は、こういう見込み違いであったといって、二億円の、印刷費だけで二億円、じゃあ紙代、またそれを刷るに至った人件費の問題、労働賃金の問題等入れていくならば、あるいはそれを運搬した輸送料、そういうものを入れていくならば、どれだけの金額になるかわからない。ただ単に見込み違いと言うわけにはいかないと思うわけです。それにあわせまして、普通が切手等は、売れ残りは、いま申されるとおりに、記念切手でさえもほとんど一年ないし二年保管するだけであとは全部処理されてしまう。一部には、残った一般の切手等は焼却されているということが言われております。このミニ・レターでさえもこれだけ残していてもしかたがないといって処理されている。そこに、いまさきの発行数と印刷数の問題、販売数の問題、この三つの関連性が出てくるわけなんです。こういうところで、まあ原則のもとに一年プラス四半期の分だけの数量ということも必要でしょうけれども、私はもっといまさきの売りさばき人の声も聞きなさいということを言いましたけれども、やはりそういう利用者の声あるいは皆さん方の最前線で働いていらっしゃる人々のそういう業者の声、そういう人々、われわれは仕事を与えているけれども、公務員じゃない、その人の身分も保障はしないと言われながらも、いまのポスト一つにしましても、雪の日は熱い湯を持っていってポストにかげながら守ったりしている人々、そういう人々の声を聞いていかなければならないと思うのですが、そういうことから考えて、このミニ・レターでさえも焼却して処分すると、だからいまの一般の切手は、需要がなくて焼却されているということも聞いておりますけれども、残った切手については、どのように処分されているか御答弁願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/197
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198・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 残った切手の例といたしまして一番適当な例でございますが、ちょうど年末のお年玉つき年賀はがきを発行します時期に、あわせて十五円の正月用の切手を出します。こういうものが売れ残ったという場合には、これを全国から配給局を通じて本省に吸い上げまして煮つぶしの処分をするということを現実にやっております。したがって、それ以外のものにつきましては、やはり当分の間、いつ需要の変化があるかわかりませんし、かりにいますぐということでなくても、料金値上げの時期等に料金が変わりました場合、従来の料金に加うるに新しく切手を刷るよりも古い切手でも張ったほうがいいというようなことがございます。そういうような場合のために取って置くこともございますし、いまのところは煮つぶした例は、先ほど申しました例以外にはございません。過去におきまして、昭和二十三年ごろに寄附金つき切手を出したことがございます。これが残ったことはございました。これは煮つぶしをいたしました。さような特殊な場合にのみ煮つぶしをいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/198
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199・田代富士男
○田代富士男君 一般の切手の場合はもしも売れない場合は残していらっしゃると、じゃその保存は、あののりが張ってありますが、のり自身にも限度がございます。あののり自身のもう、かんかちこになった場合は、あれは使用不能でございます。商品としてはもう半減してしまいます。それすらも、ずっと焼却せずに保存している。保存の、どういう方法でどこに保存していらっしゃるか、その点具体的に。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/199
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200・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) お答えします前に、先ほど正月用の切手十五円と申しましたが、七円の間違いでありましたので訂正させていただきます。
なお、ただいま、相当前の切手でのり等が変質したりするおそれがある。その保管等には十分意を用いているはずだが具体的にはどうかというお尋ねでございますが、さような非常に古い切手につきましては、全部東京中央郵便局あるいは中央の倉庫等に引き上げまして、変質のおそれのないように十分な冷房その他気をつけました施設の中に保管しているのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/200
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201・田代富士男
○田代富士男君 じゃ四十二年度の一般切手、発行された種類、何種類出されたのか。まあ昨年度はほぼ見当が出ておりますから、おおむねどの程度の切手が残っているのか、四十二年度だけでもけっこうですけれども、概略を御説明願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/201
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202・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 四十二年度の普通切手というお話でございましたが、現時点におきまして、普通切手の種類は二十八種類ございます。それは全部各種類ごとに保管してあるわけでございます。それから記念切手につきましては、四十二年度では二十一件の三十一種類でございます。それだけ発行いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/202
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203・田代富士男
○田代富士男君 いま申されました二十八種類の全体を一〇〇とした場合にどれだけ残っているかということを聞いておきます。二十八種類、二十八種類出したうちにどれだけ残っているか。また記念切手が四十二年度が二十一件、三十一種類、六億六千万枚出ていると思うのです。四十一年度は二十三件二十七種類、六億九千四百万枚出ておると思うのです。こういうわけで、全体出した数を一〇〇とすればどれだけ残っているのか。その点をお聞かせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/203
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204・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) これは、御案内のように、現在昭和四十三年度の初頭でございますので、四十三年度に売れます。また需要のあります切手を測定いたしまして、先ほど申し上げましたように、一年プラス四分の一にして出しましたものを持っておるわけでございます。したがって、年度の推移に伴いまして、それが逐次減っていくという形になるわけでございますが、特に需要がなかったもの、普通切手でも需要がなかったもの等が確かにございます。それにつきましては、大体の数字で申し上げますと、およそ二割ぐらいが残っていると、ストックとしてあるという形に考えていいかと思います。ただ、正確な数字につきましては、後ほどまた正確に調査いたしまして御報告さしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/204
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205・田代富士男
○田代富士男君 正確な、四十二年度わからないとおっしゃるならば、この四十年度、四十一年度、四十二年度に出された、発行された枚数と現在残っている数ですね。いま平均二割と申されたから、中には六割くらいも残っているのもありますし、中には全部売り切れたのもあると思いますから、最高最低ですね、各種類の、それをあとで資料をこれは要求したいと思うのです。よろしいでしょうか、出していただきたいと思うのですが。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/205
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206・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 承知いたしました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/206
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207・田代富士男
○田代富士男君 それでいま申すとおりに、このように全部保管したということになっておりますのですが、私は保管されるのも大事だと思いますが、これだけ二割前後が平均して、これはまだ実態がまだ私も資料を見ておりませんけれども、いま答弁の範囲内で言いますと、二割というものが残るというなら、これだけ郵政省としてもロスとみなしていかなければならないのではないかと思うわけです。またこれには一年十二カ月でありますが、四季に分けましてやはりその切手の売りさばきの数というものはやはり違いがあると思うのです、月ごとの。そういうところから、月ごとに何月が一番ピークであるか、そのような月単位のことも考え合わせまして発行数等も検討しなくちゃならぬと思うのです。だから、それだけ保管を、のりがそういう安全であるように保管をするというぐらいの倉庫にしまっているというのなら、それを管理するためのそういう設備等もたいへんじゃないかと思いますが、前向きでいくならば、そういうものを最低限におさめる方法も検討する必要があるのではないかと思います。そういうことから考えていくならば、まだまだ余地が残されていると思うわけなのですが、それも極端なことを言うならば、十年前の分も、じゃ残っているのかということになるわけなのです。焼却しないとおっしゃいますが、いまさっき言いましたミニ・レターでさえもこれだけで二億円。印刷費をかけて、紙代等を入れたならば何億となります、これさえも焼却しているのです。だからその切手、よかったならば、私は失礼ですが一度保管されている場所を見さしてもらいたいと思うのです、この目で。その点はいかがでしょうか。何年のやつがどれだけ残っているか。一ぺん私は現地を見さしてもらいたい。この点についてはいかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/207
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208・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 先ほど私の説明がちょっと足りませんでしたので、あるいは御理解いただいておりませんようですから御了解いただきたいのでございますが、何か切手でもう役に立たない分が残っているという意味ではございません。私どもとしましては、やはり予算の執行上当然適正数というものを予測いたしまして、この適正数を発行する義務があるわけでございます。したがいまして、前年度かりに八円切手が、私どもが予想したほど出なかった、売りさばき得なかったということでございましたら、翌年度、次年度の八円切手の調製を控えます。そういう意味で現時点において倉庫にあるものは二割ぐらいだろうということを私申したわけでございます。それが不用分を残しているという意味ではございません。あくまでも切手は物品でございますので、物品として保管しているということに御理解いただいたらありがたいと思います。
なお、それでも、それでは将来にわたって需要がないであろう切手がありはせぬかという御質問でございますが、これにつきましては、詳細調べまして、のちほど資料で御報告さしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/208
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209・田代富士男
○田代富士男君 これは私いま言ったとおりに、この郵便切手の問題に対して研究しておるところでありますから、焼却をされているということを聞いておりますが、これはあくまで私の聞いた段階のことでありますが、いまの段階でそういうことはやっていないと、正月の記念切手の場合は、そういうことで処理したことがある。この前のミニ・レターさえも郵政省の総予算から考えるならばわずかな金額と申されますが、上から見たらわずかでも下から見たらばく大な金額です。これも国民の税金の一端をになっておるのです。そういうことで、大きな問題が横たわっておると思うのであります。中央郵便局にも限度があると思いますが、全部が保管されておるということでございますから、私は一回見さしていただきたいと思います。その点どうですか。一回私は見に行きたいと思います。——相談するまでもないてしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/209
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210・曾山克巳
○政府委員(曾山克巳君) 先ほど申し上げましたように、現時点におきましてあります切手は売れておるわけでございまして、何も売れなくて残るというものでもないわけでございます。これも御理解をいただきたいのであります。いずれにいたしましても、倉庫等御見学いただくことにつきましては、国政調査の一環ということでございましたならば、これは当然私どもはお受けしなければならないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/210
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211・田代富士男
○田代富士男君 私はそれを一回じかに見た上で質問をまたさせていただきます。きょうはこの程度にしておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/211
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212・久保等
○委員長(久保等君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/212
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213・久保等
○委員長(久保等君) 速記をつけて。
他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/213
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214・久保等
○委員長(久保等君) 御異議ないと認めます。
それではこれより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。(「なし」と呼ぶ者あり)
別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/214
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215・久保等
○委員長(久保等君) 御異議ないと認めます。
それではこれより採決に入ります。
郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/215
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216・久保等
○委員長(久保等君) 全会一致と認めます。
よって、本案は全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/216
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217・久保等
○委員長(久保等君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
次回は、四月二十五日木曜日午前十時開会の予定とし、本日はこれにて散会いたします。
午後一時四十七分散会
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105814816X01319680423/217
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