1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十六年十一月三十日(火曜日)委員長の指名
で、次の通り小委員及び小委員長を選任した。
消防に関する小委員
大石 八治君 大野 市郎君
國場 幸昌君 高鳥 修君
中村 弘海君 永山 忠則君
綿貫 民輔君 中井徳次郎君
山本弥之助君 桑名 義治君
門司 亮君
消防に関する小委員長 大石 八治君
地方公営企業等に関する小委員
上村千一郎君 菅 太郎君
塩川正十郎君 中島 茂喜君
橋本登美三郎君 村田敬次郎君
豊 永光君 土井たか子君
山口 鶴男君 和田 一郎君
吉田 之久君
地方公営企業等に関する小委員長
上村千一郎君
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昭和四十六年十一月三十日(火曜日)
午前十時三十八分開議
出席委員
委員長 大野 市郎君
理事 上村千一郎君 理事 大石 八治君
理事 塩川正十郎君 理事 中村 弘海君
理事 豊 永光君 理事 山本弥之助君
理事 小濱 新次君 理事 吉田 之久君
菅 太郎君 國場 幸昌君
中島 茂喜君 永山 忠則君
橋本登美三郎君 村田敬次郎君
綿貫 民輔君 下平 正一君
中井徳次郎君 山口 鶴男君
出席国務大臣
自 治 大 臣 渡海元三郎君
出席政府委員
自治省行政局公
務員部長 林 忠雄君
委員外の出席者
地方行政委員会
調査室長 日原 正雄君
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十一月十八日
酒、ビール預り券の免税に関する請願(天野公
義君紹介)(第一六九八号)
固定資産税の徴税事務是正に関する請願(河野
密君紹介)(第一七六三号)
同月二十二日
酒、ビール預り券の免税に関する請願(三宅正
一君紹介)(第一八一一号)
地方公共団体に対する財政援助強化に関する請
願(倉石忠雄君紹介)(第一九五七号)
同(羽田孜君紹介)(第一九五八号)
同(増田甲子七君紹介)(第一九五九号)
極左過激派集団対策の強化に関する請願(倉石
忠雄君紹介)(第一九六〇号)
同(羽田孜君紹介)(第一九六一号)
同月二十六日
地方公共団体に対する財政援助強化に関する請
願(小川平二君紹介)(第二〇六四号)
同(中澤茂一君紹介)(第二〇六五号)
同(原茂君紹介)(第二〇六六号)
同(松平忠久君紹介)(第二〇六七号)
同(井出一太郎君紹介)(第二二四五号)
同(唐沢俊二郎君紹介)(第二二四六号)
極左過激派集団対策の強化に関する請願(小川
平二君紹介)(第二〇六八号)
同(中澤茂一君紹介)(第二〇六九号)
同(原茂君紹介)(第二〇七〇号)
同(増田甲子七君紹介)(第二〇七一号)
同(松平忠久君紹介)(第二〇七二号)
同(井出一太郎君紹介)(第二二四七号)
同(唐沢俊二郎君紹介)(第二二四八号)
同月二十九日
地方公共団体に対する財政援助強化に関する請
願(向山一人君紹介)(第二三七二号)
同(小坂善太郎君紹介)(第二五五八号)
同(下平正一君紹介)(第二五五九号)
極左過激派集団対策の強化に関する請願(向山
一人君紹介)(第二三七三号)
同(小坂善太郎君紹介)(第二五六〇号)
同(下平正一君紹介)(第二五六一号)
地方公務員退職年金等増額に関する請願(井岡
大治君紹介)(第二五九二号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律
案起草の件
地方自治及び地方財政に関する件
地方議会議員共済会の財政の健全化措置に関す
る件
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/0
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001・大野市郎
○大野委員長 これより会議を開きます。
地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。
質疑の申し出がありますので、これを許します。山口鶴男君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/1
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002・山口鶴男
○山口(鶴)委員 渡海自治大臣にお尋ねをいたしたいと思いますが、年金制度施行前における吏員及び雇用人として在職した期間で、地方公務員共済制度の施行日に引き続いていないものについては、退職年金の受給資格を与えるための資格期間として取り扱われているにすぎないのでありますが、年金額の算定の基礎となる職員期間として組合員期間に通算すべきではないかと考えます。これに関しましては、前国会でも附帯決議がなされているわけでありますが、自治大臣は、次の通常国会に提出する法案において、これを実現できるように最大限の努力をし、必ず措置することをお約束をいただきたいと思います。
なお、これに関連して一言申し上げますが、この問題は、本土のみならず、沖繩にも、同様な事情にある方々が多数いるということを承っておりますが、沖繩の人々の立場をも考慮して、次の通常国会では必ず実現すべきだと考えます。大臣の明確な御所見を伺いたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/2
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003・渡海元三郎
○渡海国務大臣 御指摘のような、年金制度施行前の地方公務員の在職期間については、何らかの救済策が必要であることは、私も常々考えておるところであります。
しかし、これを実施することとした場合、単に地方公務員共済制度だけでなく、他の共済制度へも少なからぬ影響を与えますので、ただいま、当委員会において決議されました附帯決議の趣旨に沿いまして、関係各省と協議しているところでございます。関係各省との協議も相当進んでおりますので、すみやかに結論を出しまして、通常国会では、これが通算措置を講ずるための地方公務員共済組合の法改正をぜひとも提案し、御審議を賜わりたい、かように考えております。
いま御指摘になりました沖繩の公務員につきましても、この要望があり、また、これを行なわなければならない実情であることは私もよく承知いたしておりますが、そのためにも、沖繩においてそういった心配のなくなりますよう、次期通常国会におきましては、ぜひともこの法改正を提案さしていただくように持っていきたいと思っております。
御趣旨の線に沿いまして、最大限の努力をさしていただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/3
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004・山口鶴男
○山口(鶴)委員 ただいま大臣からお答えをいただいたわけでありますが、長い間の懸案の問題であります。しかも、沖繩の祖国復帰を控えまして、沖繩現地の方々の要望に沿うきわめて重大な問題でもあります。ただいまの大臣の御答弁は、当委員会で何回となく決議をいたしました趣旨に、次の通常国会においては必ず誠意をもっておこたえするもの、かように私ども受け取りまして、質問を終わらしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/4
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005・大野市郎
○大野委員長 吉田之久君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/5
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006・吉田之久
○吉田(之)委員 あとで議題になると思いますが、地方議会議員の年金制度の問題につきまして、この機会に大臣に若干の御質問をしておきたいと思います。
御承知のとおり、地方議員の年金制度が、来年度あたりから収支のバランスがとれなくなるということでございまして、このバランスをとるために、当面、一部公費負担をし、それを積み上げていく以外に方法はないだろうとは思いますけれども、しかし、当初から、この収支の見通しについて非常に甘さがあったのではないかというふうな感じがするわけでございます。それから、いま一つは、地方財政は今後日に日に圧迫されてまいりますことは、もう火を見るより明らかでございます。そういう情勢だから、この際五十歩百歩だというわけにはまいらないと思います。そういう論議はこの場では通用いたしません。公費負担によってしわ寄せされる地方の一そうの財政難を今後一体どのようにカバーしていうとなさるのか。まず、その辺をお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/6
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007・渡海元三郎
○渡海国務大臣 地方議員の年金制度は、いま吉田委員御指摘のとおり、来年度から赤字の出るような姿でありますことはまことに残念でございますが、あの法律をつくりました当時、私も承知いたしておるのでございますが、できるだけ、互助年金の性格によりまして、掛け金そのものでやっていきたいという姿で保険計数等もはじいていただいたのでございますけれども、他の議員年金、私たちの議員年金との掛け金率等とも考えまして、限度もございまして、——たしか、国会議員の年金が三%のとき、議員年金は五%で出発したというのが実情でございます。その後、地方議員の特徴といたしまして、国会議員と違い、三回以上出るということなしにやめられるという方が相当あるというような実情から、年金を受ける資格がなくしてやめていかれる方には一定額の払い戻しをしたらどうかというふうな案が出まして、これに対してもまた、掛け金率を上げることによってそのような措置をさしていただく。そのほか、俸給、年金の上昇等によりまして、最初の計画で、互助年金どおりにまいらなくなったというのが実情でございます。したがいまして、地方議員の年金に対しまして一部公費負担をお願いするという姿はやむを得ない状態でないか、私自身そのように考えておる次第でございます。
しかしながら、都道府県の財政難の今日、そのようなことは非常に因難でございますから、できるだけ掛け金によってまかなっていただくという本来の趣旨にも従ってやらしていただきたい、かように考えております。もし、掛け金をいまの百分の七から百分の九に引き上げていただくようにすれば、都道府県か、あるいは市町村が持ちますところの経費は、初年度においても大体三億六千万円程度、負担額が次々に増加してまいりますが、九年ないし十年後において年度間四十億という程度になりまして、直ちに地方財政を圧迫するような額にもならないであろう、このように計数をはじいております。しかしながら、明年度の財政は非常に因難な財政でございますので、少なくとも、このようなものによって地方財政が大きな圧迫を受けるようなことのないように十分注意していかなければならない。このように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/7
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008・吉田之久
○吉田(之)委員 当初四億、九年、十年後にほぼ四十億程度だろう、額からいってもそうさしたる額でもないだろうし、というお考えのようでございますけれども、私は、この年金制度というものは、今後の推移を見ていかないと、相当見込み違いが生じてくる可能性が大いにあると思うのです。特に、地方議員、まあ、市会あるいは町村議会あたりになりますと、相当若い議員がどんどん当選してくる趨勢にございます。それから、いまも大臣がお話しのとおり、この制度ができてから、三期だけはやらしてくれ、三期終わったらそろそろやめようかというふうな、問わず語りの傾向も現に出てきております。したがって、予想外に適格者かふえてくるということが想定されると思います。そこで、われわれは、単に、四億ないし四十億の額だとたかをくくらないで、やっぱりこの機会に、将来公費負担にかわる、あるいは公費負担に見合う何らかの財源を用意してやるべきではないかというふうな考え方を持つわけでございます。
私どもの党でも、門司委員などは、火災共済という制度——特に、公共建物に対して現にそういう共済制度がありまして、相当な収益を得ている。それで消防施設等を充実しながら、さらにそういう制度を拡大することによって、一般にも普及させることによって、益金の一部をこういう財源に充てる方法もあるのではないか。理論から申しまして、必ずしもこれは正しいと思いません。少し性格は違うだろうけれども、窮余の一策として、何らかのそういう方法によって、地方財政を今後とも圧迫させないで、この年金制度というものを存続させていく方法を長期にわたって考えるべき段階に来たのではないかというふうな気がするわけでございます。
そういう点で、現時点で、自治大臣としては何らかの考え方をお持ちになっているのかどうか。十年間はこれでいいとして、それじゃその後どうなるのかという問題になりますと、みんな答えがない状態でございます。その点いかがでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/8
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009・渡海元三郎
○渡海国務大臣 私たち国会議員の場合と違いまして、地方議員の趨勢といいますか、市町村会議員などは、各部落、二、三の部落がかわるがわるに出ておられるために、一期しかやらない。あるいは二期しかやらない。初めからその傾向がある。いま吉田委員から指摘されましたように、年金制度ができたから三期まではやらせいということでなにされるというふうな実情等もございまして、今後の趨勢がどうなっていくか、よく見きわめていかなければならないと思います。
現在はじいております数字はそうですが、そういった傾向のあり方によりましては、いまこれで推移したなれば、そう大きな負担にならぬだろう。しかも、この制度そのものは、本来、議員の身分並びにその遺族の生活の安定をはかることによって議会活動の能率をあげるという、地方議会の能率運営を目的としてやっておるのでございますから、地方の公務員の共済組合制度と同じように、また、国会議員の場合の一部制度と同じように、管理費の問題として、一般会計から出すというふうな姿に踏み切っておるのでございますが、いま言われましたような点は、今後もしいい案がございましたら、そういったこともあわせ考え、そういった将来の不測の事態に処するように準備いたしておきたいと思いますので、今後とも御示唆によりまして検討させていただきたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/9
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010・吉田之久
○吉田(之)委員 最後にもう一点だけお聞きいたしたいのですが、いま、県議会あるいは市会、町村議会等、少しずつ事情が違うと思うのです。卑近な例でいえば、みんなかぜを引いている状態ですけれども、普通のかぜの状態もあれば、あるいはもう肺炎にかかりかかっているというような状態もある。こういういろいろな患者を、同じ処方せんで、同じ投薬でなおすことができるものだろうかどうだろうかという心配がございます。趨勢を見ますと、大体類似しているようにも思えますけれども、先ほど申しましたようないろいろな事情の変化がこれから生じてまいります。かりに、九年、十年後に、あるいはそれから先に、たとえば県議会のほうはこれでかろうじていけるが、しかし、市会のほうはなおどんどん赤字が出てくるという場合に、市議会のほうだけ公費負担をさらに積み上げていくのかいかないのかという問題が必ず出てくるだろうと思います。こういう画一的な、単一的な方法で今後処理できるかどうかという点で非常に心配でございますけれども、そういう先の見通しに対しても、あらかじめいまからいろいろ検討を急いでおかなければならないと思いますが、その点いかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/10
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011・渡海元三郎
○渡海国務大臣 実は、発足当初からその問題を含んでおりまして、私たち、県会議員だけと初め考えておりましたのですが、市会議員からもございまして、県会議員の勤務の状況と、指定都市あたりの議員の勤務の状況とを考えてみましたなれば、あまり大差ない議会議員としての活動をしておられるというところから、まず、その当時は、指定都市の市会議員も含めて、たしか県会議員も一本にしてやるというような案で考えたこともございましたが、後に市会議員が全部ということになりました関係上二つに分けた、また、そういうことになりましたら町村会議員もということで、町村会議員はまた別に違ったような状態もございましたですけれども、別立てでやった、というわけでございます。できれば同じ条件のもとでということで発足させたのでございますが、御指摘のありましたように、財政事情困難な区々のものがあろうと思いますので、推移をながめまして——あるいは、そういった場合、同一条件でいくためにはいろいろな財産関係等が違いますけれども、また、制度そのものが別に違っておりましても、掛け金が一緒だと同じ条件でやるのだということで、分けておりますけれども、それを分けずに、条件そのものも変えていかなければならぬというときには、あるいは三者一体としての議員の年金という姿で持っていただく方法等も考えるべきではないかと思いますが、推移を十分検討いたしまして、今後も、いまお述べになりました御趣旨に沿うような線で細心の注意をもって検討を加えながら、そういった事態がまいりましたら、そういった方向で進んでいくという姿で検討を十分させていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/11
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012・吉田之久
○吉田(之)委員 お説のとおり、この年金制度は、たいへん複雑な、かつ不安定な要素を多分にはらんでおります。今後、特に、住民に負担が多くかからないような、そうしてこの制度を存続でき得るような、かつ、議員というのは一般地方公務員とは性格が違いますので、甘やかせ過ぎないような、最大の知恵と努力を払っていただかなければならないことを強く要請いたしまして、私の質問を終わります。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/12
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013・大野市郎
○大野委員長 地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。
本件につきましては、理事会等において協議が行なわれておりましたが、その結果に基づき、上村千一郎君、山口鶴男君、小濱新次君及び吉田之久君から、四党共同をもって、お手元に配付いたしておりますとおり、地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案の草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定すべしとの提案がなされております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/13
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014・大野市郎
○大野委員長 この際、その趣旨の説明を求めます。上村千一郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/14
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015・上村千一郎
○上村委員 地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案の起草案の趣旨を御説明申し上げます。
お手元にお配りいたしてあります案文につきましては、先般来、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党との間におきまして、それぞれ検討を続けてまいりましたところ、このほど意見の一致を見るに至りましたので、便宜私からその立案の趣旨及び内容の概要を御説明いたします。
本案は、各党の合意による案でありますので、各位の御賛同を得て、国会法第五十条の二の規定により、本委員会提出の法律案とし、その成立を希望いたす次第であります。
まず、本案の全文でありますが、これは、お手元に配付してあります印刷物によることとし、朗読を省略させていただきます。
次に、本案を立案した理由を申し上げますと、地方議会議員共済会の収支は、発足以来、昭和四十五年度まで順調に経過し、各年度とも黒字でありましたが、統一地方選挙の行なわれました昭和四十六年度を境として、情勢は一変し、急激に悪化して、単年度収支が一挙に赤字基調となり、このままに推移いたしますならば、議員共済会は、数年を経ずしてこれまでの積み立て金をすべて食いつぶすことはもちろん、制度自体が危機に瀕し、年金等の給付が不可能となる事態も予想されるのであります。したがいまして、地方議会議員の年金制度の健全化措置は、まさに焦眉の急務といわなければなりません。議員共済会のこのような実情に対処するため、このたび、地方公務員等共済組合法の一部を改正することにより、議員共済会の掛け金率、地方公共団体の負担金等について所要の健全化措置を講じようとするものであります。
次に、その内容について御説明を申し上げます。
第一は、掛け金率を現在の百分の七から百分の九に引き上げることとしております。
第二は、給付金の算定の基礎となる標準報酬月額は、現在、議員の退職時の額を用いておりますが、これを退職前三年間における掛け金の基礎となった標準報酬月額の平均額に改めることとしております。
第三は、共済会の給付に要する費用については、議員の掛け金を充てるほか、地方公共団体が毎年度負担することとし、その負担すべき金額は、共済会の収支の状況を勘案して、自治省令で定めることとしております。
以上が本案の立案の趣旨及びその内容の概要であります。何とぞ全会一致御賛同あらんことをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/15
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016・大野市郎
○大野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/16
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017・大野市郎
○大野委員長 おはかりいたします。
地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付の案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/17
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018・大野市郎
○大野委員長 起立総員。よって、そのように決しました。
なお、法律案提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/18
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019・大野市郎
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/19
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020・大野市郎
○大野委員長 次に、大石八治君、山口鶴男君、小濱新次君及び吉田之久君から、四派共同をもって、地方議会議員共済会の財政の健全化措置に関する件について決議されたいとの動議が提出されております。
この際、本動議を議題とし、提出者から趣旨の説明を求めます。大石八治君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/20
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021・大石八治
○大石(八)委員 私は、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党を代表して、地方議会議員共済会の財政の健全化措置に関する決議案を提出し、その趣旨を御説明いたしたいと思います。
なお、決議案文の朗読により、その趣旨説明にかえさせていただきます。
地方議会議員共済会の財政の健全化措置に関する件(案)
政府は、地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律の施行に関し、とくに左の点について適切な措置を講ずべきである。
共済給付金の支給の実績に照らし、今後、改正後の法第百六十七条の規定による地方公共団体の負担が急激に増加するおそれが生じた場合においては、当該共済会にかかる掛金率の引上げ等につき検討すべきものとすること。
右決議する。
以上であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/21
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022・大野市郎
○大野委員長 本動議について採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/22
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023・大野市郎
○大野委員長 起立総員。よって、大石八治君外三名提出の動議のごとく決しました。
この際、自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。渡海自治大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/23
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024・渡海元三郎
○渡海国務大臣 ただいま決議されました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨をよく体し、善処してまいりたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/24
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025・大野市郎
○大野委員長 おはかりいたします。
本決議に関する議長に対する報告及び関係各方面に対する参考送付等の手続につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/25
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026・大野市郎
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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〔報告書は附録に掲載〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/26
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027・大野市郎
○大野委員長 次回は、来たる十二月三日金曜日、午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午前十一時五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106704720X00519711130/27
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