1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十六年十二月二十四日(金曜日)
午後九時八分開議
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○議事日程 第十六号
昭和四十六年十二月二十四日
午前十時開議
第一 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案
(衆議院提出)
第二 市街化区域内農地に対する宅地なみ課税
に関する請願
第三 地方公共団体に対する財政援助強化措置
に関する請願
第四 自治体病院に対する財政措置の強化に関
する請願
第五 給与改定実施のための地方公共団体に対
する財源措置に関する請願
第六 地方財政強化に関する請願
第七 公共用地先行取得資金の設定に関する請
願
第八 極左過激派集団に対する措置の強化に関
する請願
第九 地方財政の財源確保に関する請願
第一〇地方公務員退職年金、恩給(遺族、廃疾
を含む)の増額に関する請願
第一一 離島振興法の期限延長実現に関する請
願(八件)
第一二札幌市内の国鉄高架実現に関する請願
(十四件)
第二二日本鉄道建設公団の建設に係る湖西線近
江今津駅に貨物駅設置に関する請願
第一四 国鉄信楽線の存続に関する請願
第一五国鉄高千穂線(高森・高千穂間)早期着
工に関する請願
第一六過疎(辺地)地域におけるバス路線の確
保に関する請願
第一七 日本海沿岸新幹線鉄道の建設促進に関
する請願
第一八 奥羽・羽越本線の整備促進に関する請
願
第一九旭川・千歳空港間航空路新設に関する
請願
第二〇 都内港湾河川しゅんせつ整備促進に関
する請願
第二一 松本空港整備促進に関する請願
第二二 国鉄駅業務縮小改悪反対に関する請願
第二一二 宗谷本線旭川四条乗降場の存置に関
する請願
第二四 ラッシュ船運航に伴う対策と措置に関
する請願
第二五 ラッシュ船運航に伴う港運船個人船主
対策に関する請願(十件)
第二六 近鉄八王子線存続に関する請願
第二七 公共交通優先、過密交通確保等に関す
る請願(七件)
第二入 海洋戦没者の実態調査促進に関する請
願(九件)
第二九 医療保険の改善等に関する請願(十七
件)
第三〇 職業病法制定に関する請願(十三件)
第三一 診療報酬の引上げ等に関する請願(三
件)
第三二 診療報酬の緊急大幅引上げ等に関する
請願(五件)
第三三 老齢福祉年金及び老人の医療費に関す
る請願(四件)
第三四 老人医療費公費負担制度の早期実施に
関する請願(二件)
第三五 老人医療費公費負担制度の創設に関す
る請願
第三六 人工腎臓の増設等腎臓病患者援護に関
する請願(六件)
第三七 国民年金等の改善に関する請願
第三八 国民健康保険に関する請願(二件)
第三九 医療事務管理士法の制定に関する請願
(五十四件)
第四〇 スモン病等難病対策のため健康保険制
度改正に関する請願(六件)
第四一 無認可保育所に対する公費の助成に関
する請願(三件)
第四二 障害福祉年金の増額に関する請願
第四三 育児休暇制度法制化促進に関する請願
(九件)
第四四 老人の福祉に関する請願
第四五 医療保険診療報酬引上げ等に関する請
願(三件)
第四六 リウマチの専門病院及び国立研究セン
ター設立等に関する請願(三件)
第四七 医療法に基づく必要病床数の算定基準
是正に関する請願
第四八 婦人労働者対策の促進に関する請願
第四九 児童手当制度の拡充強化に関する請願
第五〇 事業内訓練費補助率の引上げに関する
請願
第五一 難病その他の特定疾患対策に関する請
願
第五二 老人医療費の無料化に関する請願
第五三 スモン対策の確立に関する請願
第五四 清掃施設(し尿・ごみ処理施設)の整
備事業に対する補助に関する請願
第五五 民生委員及び児童委員の増員等に関す
る請願(二十七件)
第五六 失業対策事業制度の存続等に関する請
願
第五七 国民健康保険に関する請願
第五八 社会福祉関係事業に対する補助基準額
等に関する請願
第五九 労働者災害補償保険法によるせき髄損
傷者に関する請願(九件)
第六〇 労働災害以外によるせき髄損傷者に関
する請願(八件)
第六一 難病救済対策の確立に関する請願
第六二 清掃事業の直営化、水洗化による業務
縮小並びに転廃業に対する補償救済に関する
請願(二件)
第六三 元満鉄職務傷病社員等に対し戦傷病者
戦没者遺族等援護法適用に関する請願(五
件)
第六四 老人の福祉に関する請願(二件)
第六五 保険診療経理士法制定に関する請願
(九十件)
第六六 医師・看護婦の増員に関する請願(二
十三件)
第六七 年金内容の改善に関する請願(十二
件)
第六八 内部障害者(結核、心臓病)の国鉄運
賃割引実施と生活向上に関する請願(十七
件)
第六九薬局等配置問題懇談会の答申反対に関す
る請願
第七〇 原爆被害者援護に関する請願(六件)
第七一 民間社会福祉労働者の労働条件改善等
に関する請願(十七件)
第七二 薬局等の適正配置に関する請願
第七三 障害者の生活・医療・教育・労働に関
する請願(六十八件)
第七四 身体障害者に関する請願
第七五 難病対策のため厚生省新設予定の特定
疾患対策室予算の完全実施等に関する請願
(二件)
第七六 老齢福祉年金、老人医療等老齢保障確
立に関する請願(五件)
第七七 腎臓病患者の援護に関する請願
第七八 看護制度の充実に関する請願(九件)
第七九 むちうち症等交通災害者の治療等に関
する請願(三件)
第八〇 傷病恩給の増額改善に関する請願
第八一 特定郵便局長の恩給計算上旧在職期間
全年通算に関する請願(二件)
第八二 戦傷病者の恩給増額に関する請願(二
件)
第八三 傷病恩給の是正に関する請願(二件)
第八四 元満鉄職員の恩給・共済年金通算等に
関する請願(二件)
第八五 定期叙位の未伝達位記の伝達促進に関
する請願
第八六 傷病恩給の増額に関する請願
第八七 旧軍人等に支給される傷病恩給の改善
に関する請願
第八八 元満鉄職員であった公務員等の恩給・
共済年金通算等に関する請願
第八九 恩給法並びに戦傷病者戦没者遺族等援
護法に基づく年金等裁定促進に関する請願
第九〇 恩給・共済年金の増額に関する請願
第九一 傷病恩給の改善に関する請願(百四件)
第九二 恩給・年金完全スライド制実現等に関
する請願(十五件)
第九三 学校体育施設(砂場)の整備促進に関
する請願
第九四 養護教諭の全校必置等に関する請願
(七件)
第九五 義務教育施設整備に関する請願
第九六 国立岩手大学法文学部の創設に関する
請願
第九七 就学前教育の振興に関する請願
第九八 交通遺児に対する奨学資金給与制度の
新設に関する請願
第九九 教職員定数の現行標準法に基づく最低
保障制堅持に関する請願
第一〇〇 昭和四十七年度教育予算増額に関す
る請願(三件)
第一〇一 養護教諭の養成に関する請願(三件)
第一〇二 千葉市の加曾利貝塚広域保存に関す
る請願(六件)
第一〇三 大学の授業料等値上げ反対等に関す
る請願(十件)
第一〇四 山村開発次期対策の早期実現に関す
る請願(二百九十九件)
第一〇五 国産材の振興対策等に関する請願
(三百九件)
第一〇六 外材対策の確立に関する請願(百二
十一件)
第一〇七 抜本的造林政策の確立に関する請願
(百二十二件)
第一〇八 オレンジ、果汁等の貿易自由化阻止
等に関する請願
第一〇九 農地集団化(交換分合)事業に伴う
農家住宅等の移転促進に関する請願
第一一〇 消費者米価に対する物価統制令適用
除外反対に関する請願
第一一一 農畜産物の貿易自由化阻止に関する
請願
第一一二 肉牛及び牛肉の輸入自由化反対に関
する請願
第一一三 岩手県上閉伊、九戸両海区を第二次
漁業構造改善事業実施地域に指定に関する請
願
第一一四 米の生産調整対策並びに総合農政の
推進に関する請願
第一一五 過疎地域における農林業生産基盤整
備事業の補助率引上げ等に関する請願
第一一六 夕張公設地方卸売市場建設に関する
請願
第一一七 食糧管理制度の改悪反対に関する請
願
第一一八 造林事業促進に関する請願
第一一九 農産物の貿易自由化抑制等に関する
請願
第一二〇 外国産生糸の輸入規制等に関する請
願(二件)
第一二一 農林年金制度改善に関する請願(二
十二件)
第一二二 家畜共済制度の抜本的改正等に関す
る請願
第一二三 漁港の整備促進に関する請願
第一二四 蚕糸対策に関する請願(二件)
第一二五 生糸の輸入制限措置に関する請願
第一二六 北海道における冷害対策に関する請
願
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○本日の会議に付した案件
一、会期延長の件
一、国家公務員等の任命に関する件
一、日程第一
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/0
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001・河野謙三
○議長(河野謙三君) これより会議を開きます。
この際、会期延長の件についておはかりいたします。
議長は、会期の延長について議院運営委員会にはかりましたところ、会期を三日間延長すべきであるとの決定がございました。
会期を三日間延長することについて、討論の通告がございます。発言を許します。小野明君。
〔小野明君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/1
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002・小野明
○小野明君 私は、ただいま議題となりました本国会を三日間延長するという提案に対し、日本社会党、公明党、民社党、日本共産党並びに二院クラブを代表して、反対の討論を行なうものであります。(拍手)
私は、まず、国会の会期そのものについて明らかにしなければならないと考えるものであります。国会の会期とは、端的にいえば、相撲の土俵にたとえられるものであり、国会法の規定の趣旨は、会期内に可能な限り諸案件の審議を終了すべきであって、会期の延長は、あくまでも例外的に容認されるものであります。例外的とは、国民の期待にこたえるためにはいまだ法案の審議が十分なされていないこと、加えて、会期延長によって、その法案の内容がさらに国民の前に明らかにされる状態にあること、この二つの要件が具備されていなければなりません。したがいまして、多数を頼んで、見せかけの審議を行ない、党利党略による会期延長をし、よって法案の成立を強行しようとすることなどは、断じて許されないのみならず、国会審議を形骸化する強圧的議会運営として、きびしく排除さるべきであります。(拍手)
かかるためにこそ、一定の期間である国会の会期が定められ、かつ、その延長もあり得るのであります。さらに、会期延長について国会法はその第十二条で、「国会の会期は、両議院一致の議決で、これを延長することができる。」とし、第十三条では、「両議院の議決が一致しないとき、又は参議院が議決しないときは、衆議院の議決したところによる。」と、いわゆる会期延長について衆議院優先の原則を規定しているのは、実質的に参議院を軽視するものとなっております。このため、会期延長こそ、慎重審議、詳細な審議を本来的使命とする参議院の意思の尊重、さらに野党の主張、少数意見をこそ重視されなければならないと存じます。(拍手)
以上の前提に立って具体的な反対理由を申し述べたいと存じます。
反対の第一の理由は、今沖繩国会の内容、すなわち、その審議経過から見て無意味なものと蓄えるのであります。わずか三日間の会期延長では、残された問題点、特に沖繩関連国内法の疑点は絶対に解明されるものではないと信じます。国民の大きい疑惑とされるものを数えあげてまいりましても、まず、核の有無、その存否が、沖繩はもちろん、本土をも含めて、立証されておるのかどうか。総理自身も、何らかの方途を検討中と答弁し、核の有無を検証する第一段階にすら立っていないではございませんか。
第二は、基地撤去——百歩譲って基地縮小のプログラムさえ示されない状態であり、また、基地機能をいかにするかという基本方針さえ依然として黒いベールにおおわれたままであります。政府・自民党の言う核抜き・本土並みはまっかな偽りであり、沖繩県民、国民を愚弄するものと言わなければなりません。(拍手)
第三に対米支払いの問題。国民のまさに血税で支払われる三億二千万ドルの積算根拠は一向に明らかにされておらない。国民の税金は、支払い目的、その根拠不明確では一円たりとも支出すべきでないことは、私が申し上げるまでもございません。
第四に、一方的に対米請求権を調査することもなく放棄し、しかも、講和前の請求権にまで及んでおるその根拠は一体いかなるものであるのか。これらは三日間で明らかにされ得る内容のものではなく、まさに没理論の強弁のみが残っておるだけと言わなければなりません。
第五に、公用地法案は、人間の平等、財産権擁護をうたう憲法に違反するものであるという重大な疑点をも残しております。さらには、公用地の強制措置をとる手続が簡略に過ぎるものであり、しかも強圧的であり、今後の国家権力発動のあり方との関連が問われなければなりません。
これらの審議経過で明らかになったのは、いま述べたような問題点が残されており、一方では、総理をはじめとする大臣答弁の類型化、また画一化によって法案の欺瞞性が自己暴露されたことでございます。総理以下大臣の答弁は、「返還後にぼつぼつやります」、「それは知りませんでした」、「調査研究いたします」、「核はありません、しかし検証の方法はありません」。これら類型化されたことばには、一片の誠意も、国民に訴える熱意もありません。国民をなおざりにする答弁の繰り返しは、行政権の乱用であり、立法府の審議機能を妨害するものであります。右の問題点は、いずれもアメリカとの再交渉、あるいは抜本的再検討をなさなければ明らかにならない問題点ではなかろうかと存じます。
反対の第二の理由は、この会期延長に審議の充実という美名に隠れた議会制民主主義の侵害についてであります。わずか三日間土俵を広げる意味は、この三日間に社会党をはじめとする全野党の慎重審議の要求を圧殺する暴挙と言えるものであります。衆議院においては、わずか審議期間一日半で返還協定を強行採決し、参議院を自然成立に追い込み、今回はまた、関連国内法の審議を圧縮する反動的立法権の行使を強要しているものと言わなければなりません。衆議院における関連国内法の審議は十八日間に及んでおり、言うまでもなく、この日数ですら、問題の大きさ、その深刻さに比べれば少ないと言えるのが実情であります。それにもかかわらず、参議院の審議は、昨二十三日を入れてもわずか五日間にしかすぎないのであります。このことからすれば、この三日間に、われわれの慎重審議の要求を削り、圧殺し、いかにその手をよごそうとも成立させようとする、ぎらぎらした野望をむき出しにした暗雲の漂う三日間になることは必至であります。同時に、これはまた佐藤総理のサンクレメンテ会談への手みやげを強引につくり出そうとする陰謀にほかなりません。(拍手)
第三の反対の理由は、参議院の審議日数についての曲解、歪曲についてであります。一部に、参議院の審議日数を十日間確保すれば、また三日間延長すれば議了すべきだとする議論がありますが、これはとんでもない話であります。一法案に十日間かかるというのであればまだしも、今回のように多くの疑点を残し、将来に禍根を残す沖繩協定があり、公用地をはじめとする重要な関連法案が七本もある中で、十日間の審議、しかも、議了せよというのは、あまりにもわれわれの要求、国民の声とかけ離れた暴論と言わざるを得ません。この十日間の意味は、あくまでも慎重審議をたてまえとし、議了を前提とするものでないと言うべきであります。かかる一方的、便宜的解釈は、より簡明にいえば、政府・自民党の強引な国会運営であり、絶対に許されないところであります。(拍手)
もともと今国会の会期については、わが社会党は六十日間を要求したのでありますが、政府・自民党は七十日間を主張し、衆議院議長もまた七十日間の審議日数で十分であると主張されたため、わが党も慎重審議の立場からこれを了承した経過があります。したがって、この期間で案件審議を終わるべきであり、終了しない現状においては、審議未了、廃案とすべきであります。なお解明されない点については、次期通常国会で十分な時間をかけ、調査と国民世論の動向に基づいて結論を下すのが国権の最高機関である国会の任務であると信じます。(拍手)
そもそもこの国会において本日までに十分な審議が行なわれなかったとするならば、しいて延長の理由を求めるならば、それは一つは、十一月十七日における前代未聞の強行採決、これが一つである。いま一つは、佐藤内閣閣僚の相次ぐ失態、放言によるものと言わなければなりません。いわば、政府・自民党の責任で今日の事態を招いたと言わなければなりません。
自由民主党の諸君は、この責任を転嫁し、わずか三日間の会期延長をしようといたしておりますが、これによって国会の責務、参議院の機能を果たし得ると信じておられるのでありましょうか。良識の府、党利党略からの運営を行なうべきでない本院の審議に、自分自身で信頼できると考えておられるのでありましょうか。われわれの主張は、単なる野党の主張でもなければ要求でもない。参議院の立法機能、審議機能の確立を要求するものであります。
第四の反対理由は、この沖繩国会を党利党略の具にしようとする愚行があることであります。「沖繩をあたたかく迎えよう」、こういうポスターを全国にばらまき、総選挙の候補者か何か知りませんが、顔写真を入れるという選挙第一の宣伝をしており、沖繩県民の苦渋に満ちた占領下の生活を国会の議席確保のために利用するという、隠匿された目的を持った行為が公然と行なわれているということであります。沖繩の地を訪れた国会議員諸公は数多くありましょう。しかし、沖繩をかかる党利の具に、党略の手段とするのは見のがし得ないことであります。心ない者には、沖繩の声は聞こえず、その願い、また生活の苦しみは見えません。しかし。立法府の立場からして、今国会の審議を政争の具とすべきでは断じてないのであります。
さらに指摘しなければならないのは、国会内においても自党本位の非民主的行為がなされたことであります。衆議院での強行採決におけるいま一つの大きい問題は、沖繩出身の瀬長亀次郎君、安里積千代君、上原康助君の三議員の質問を許さず、これをカットし、沖繩百万県民の声を封殺したことであります。とのことはいかに弁解をしてても、沖繩を無視している心のあらわれであり、何としても許すことのできない今国会における最大の汚点と言うべきではないでしょうか。
また、参議院を自然成立に追い込み、審議を空洞化させ、その権威を踏みにじる暴挙に対して参議院が会期の延長を認めるならば、その暴挙を追認し、衆議院同様の党利党略的運営という反動的議会運営への道を歩むことになると言っても過言ではありません。ここは衆議院ではありません。参議院は自主的民主的運営、積極的な改革を推進しなければなりません。そのためにわれわれは、現在の民主的な改革を妨害している政府・自民党に対しては、決然としてその非を糾弾し、参議院の自主性を確立する責任を国民から負託されていると自覚をいたしているところであります。
最後に、私は、今日の政治における参議院の存在意義を顕在化しなければならない責務を有していると信じます。この立場から、今回のような会期延長、すなわち、沖繩関連法案の強圧的成立のための延長には断固反対することが、真の国民を代表するわれわれのとるべき態度であり、議会政党であると信じるものであります。国民とともに歩み、平和と福祉の日本を建設する任務を持つわれわれは、形式的会期延長、欺瞞的審議は議会制民主主義を形骸化させ、反動的国家日本、軍事大国日本へと連なるものと言わなければなりません。
私は、ここに全野党を代表し、再び、本国会を本日をもって終了し、沖繩関連法案を廃案とし、アメリカとの再交渉の上、新たなる立場での提案をすることを政府・自民党に強く要求し、反対討論を終わるものであります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/2
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003・河野謙三
○議長(河野謙三君) これにて討論は終局いたしました。
これより採決をいたします。
表決は記名投票をもって行ないます。会期を三日間延長することに賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
〔議場閉鎖〕
〔参事氏名を点呼〕
〔投票執行〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/3
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004・河野謙三
○議長(河野謙三君) 投票漏れはございませんか。 投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
〔投票箱閉鎖〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/4
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005・河野謙三
○議長(河野謙三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
〔議場開鎖〕
〔参事投票を計算〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/5
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006・河野謙三
○議長(河野謙三君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十二票
白色票 百二十八票
青色票 百四票
よって、会期は、三日間延長することに決しました。(拍手)
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〔参照〕
賛成者(白色票)氏名 百二十八名
久次米健太郎君 亀井 善彰君
川上 為治君 熊谷太三郎君
温水 三郎君 濱田 幸雄君
森 八三一君 小山邦太郎君
棚辺 四郎君 中村 禎二君
橋本 繁蔵君 原 文兵衛君
桧垣徳太郎君 志村 愛子君
竹内 藤男君 高橋 邦雄君
柴立 芳文君 古賀雷四郎君
黒住 忠行君 小林 国司君
大松 博文君 玉置 猛夫君
山崎 五郎君 石原慎太郎君
長田 裕二君 菅野 儀作君
石本 茂君 佐田 一郎君
鬼丸 勝之君 安田 隆明君
藤田 正明君 源田 実君
長谷川 仁君 二木 謙吾君
河口 陽一君 木村 睦男君
土屋 義彦君 栗原 祐幸君
木島 義夫君 米田 正文君
津島 文治君 徳永 正利君
丸茂 重貞君 平島 敏夫君
江藤 智君 鍋島 直紹君
新谷寅三郎君 植竹 春彦君
木内 四郎君 杉原 荒太君
上原 正吉君 松平 勇雄君
郡 祐一君 古池 信三君
安井 謙君 重宗 雄三君
細川 護煕君 岩動 道行君
上田 稔君 佐藤 隆君
中山 太郎君 川野 辺静君
河本嘉久蔵君 金井 元彦君
片山 正英君 梶木 又三君
岩本 政一君 若林 正武君
長屋 茂君 増田 盛君
矢野 登君 山本敬三郎君
渡辺一太郎君 鈴木 省吾君
山崎 竜男君 高田 浩運君
佐藤 一郎君 中津井 真君
寺本 廣作君 久保田藤麿君
園田 清充君 鹿島 俊雄君
植木 光教君 玉置 和郎君
町村 金五君 橘直 治君
高橋文五郎君 大森 久司君
岡本 悟君 吉武 恵市君
大谷藤之助君 塚田十一郎君
小笠 公韶君 前田佳都男君
堀本 宜実君 柴田 栄君
大竹平八郎君 平井 太郎君
塩見 俊二君 剱木 亨弘君
青木 一男君 迫水 久常君
西田 信一君 増原 恵吉君
赤間 文三君 斎藤 昇君
林田悠紀夫君 船田 譲君
今泉 正二君 嶋崎 均君
稲嶺 一郎君 世耕 政隆君
初村滝一郎君 星野 重次君
山本茂一郎君 山内 一郎君
柳田桃太郎君 宮崎 正雄君
楠 正俊君 高橋雄之助君
内藤誉三郎君 西村 尚治君
後藤 義隆君 伊藤 五郎君
白井 勇君 八木 一郎君
山本 利壽君 山下 春江君
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反対者(青色票)氏名 百四名
塩出 啓典君 喜屋武眞榮君
野末 和彦君 山田 勇君
藤原 房雄君 栗林 卓司君
藤井 恒男君 中村 利次君
青島 幸男君 原田 立君
中尾 辰義君 柴田利右エ門君
上林繁次郎君 矢追 秀彦君
三木 忠雄君 阿部 憲一君
松下 正寿君 萩原幽香子君
峯山 昭範君 田代富士男君
柏原 ヤス君 黒柳 明君
田渕 哲也君 中沢伊登子君
沢田 実君 山田 徹一君
鈴木 一弘君 宮崎 正義君
向井 長年君 高山 恒雄君
渋谷 邦彦君 二宮 文造君
多田 省吾君 白木義一郎君
中村 正雄君 村尾 重雄君
田 英夫君 上田 哲君
工藤 良平君 竹田 現照君
戸田 菊雄君 前川 旦君
沢田 政治君 杉山善太郎君
田中寿美子君 松永 忠二君
森中 守義君 野上 元君
西村 関一君 中村 英男君
阿具根 登君 森 元治郎君
瀬谷 英行君 羽生 三七君
藤原 道子君 鶴園 哲夫君
鈴木 強君 片岡 勝治君
辻 一彦君 佐々木静子君
須原 昭二君 加藤 進君
小谷 守君 神沢 浄君
鈴木美枝子君 宮之原貞光君
杉原 一雄君 竹田 四郎君
安永 英雄君 松本 英一君
和田 静夫君 塚田 大願君
大橋 和孝君 川村 清一君
中村 波男君 鈴木 力君
森 勝治君 村田 秀三君
山崎 昇君 星野 力君
林 虎雄君 佐野 芳雄君
松本 賢一君 小林 武君
茜ケ久保重光君 松井 誠君
渡辺 武君 須藤 五郎君
矢山 有作君 占部 秀男君
横川 正市君 小柳 勇君
戸叶 武君 河田 賢治君
岩間 正男君 加瀬 完君
吉田忠三郎君 小野 明君
田中 一君 足鹿 覺君
成瀬 幡治君 藤田 進君
秋山 長造君 春日 正一君
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/6
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007・河野謙三
○議長(河野謙三君) この際、国家公務員等の任命に関する件についておはかりいたします。
内閣から、中央更生保護審査会委員に古賀忠道君、柳川眞文君を、
公安審査委員会委員に大野勝巳君を、
日本銀行政策委員会委員に島本融君を、
社会保険審査会委員長に川嶋三郎君、同委員に竹下精紀君を、
電波監理審議会委員に石川数雄君を、
公共企業体等労働委員会委員に市原昌三郎君、金子美雄君、中西實君、原田運治君、峯村光郎君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
まず、公安審査委員会委員、日本銀行政策委員会委員、社会保険審査会委員長、同委員、電波監理審議会委員、公共企業体等労働委員会委員の任命について採決をいたします。
内閣申し出のとおり、いずれも同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/7
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008・河野謙三
○議長(河野謙三君) 過半数と認めます。よって、いずれも同意することに決しました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/8
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009・河野謙三
○議長(河野謙三君) 次に、中央更生保護審査会委員の任命について採決をいたします。
内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/9
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010・河野謙三
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、全会一致をもってこれに同意することに決しました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/10
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011・河野謙三
○議長(河野謙三君) 日程第一 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長高橋雄之助君。
〔高橋雄之助君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/11
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012・高橋雄之助
○高橋雄之助君 ただいま議題となりました法律案について、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
本法律案は、日本蚕糸事業団による買い入れ措置によっても、なお、国内における生糸の中間買い入れ価格の維持が困難であると認められるような場合において、外国産生糸の輸入を日本蚕糸事業団等に限定するなど必要な措置を講じようとするものであります。
委員会においては、製糸業法の内容と実態とのズレなどについて質疑が行なわれました。
質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
右報告いたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/12
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013・河野謙三
○議長(河野謙三君) これより採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/13
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014・河野謙三
○議長(河野謙三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決されました。
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/14
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015・河野謙三
○議長(河野謙三君) 日程第二より第一二六までの請願は、これを後日に延期いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/15
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016・河野謙三
○議長(河野謙三君) 御異議ないと認めます。
本日はこれにて散会いたします。
午後九時四十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/106715254X01719711224/16
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