1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十九年三月六日(水曜日)
午後三時二十八分開議
出席委員
委員長代理 理事 森 喜朗君
理事 坂田 道太君 理事 塩崎 潤君
理事 西岡 武夫君 理事 松永 光君
理事 木島喜兵衞君 理事 小林 信一君
理事 山原健二郎君
有田 喜一君 河野 洋平君
床次 徳二君 楢橋 進君
羽生田 進君 林 大幹君
深谷 隆司君 三塚 博君
山崎 拓君 嶋崎 譲君
栗田 翠君 有島 重武君
高橋 繁君 安里積千代君
出席国務大臣
文 部 大 臣 奥野 誠亮君
出席政府委員
文部政務次官 藤波 孝生君
文部大臣官房長 井内慶次郎君
文部省大学学術
局長 木田 宏君
委員外の出席者
文教委員会調査
室長 石田 幸男君
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委員の異動
三月五日
辞任 補欠選任
深谷 隆司君 萩原 幸雄君
三塚 博君 塚原 俊郎君
山口 鶴男君 中澤 茂一君
受田 新吉君 安里積千代君
同日
辞任 補欠選任
塚原 俊郎君 三塚 博君
萩原 幸雄君 深谷 隆司君
中澤 茂一君 山口 鶴男君
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本日の会議に付した案件
国立学校設置法の一部を改正する法律案(内閣
提出第二三号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/0
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001・森喜朗
○森(喜)委員長代理 これより会議を開きます。
委員長所用のため、指名により、委員長がお見えになりますまで、私が委員長の職務を行ないます。
国立学校設置法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。奥野文部大臣。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/1
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002・奥野誠亮
○奥野国務大臣 このたび政府から提出いたしました国立学校設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
この法律は、昭和四十九年度における国立の大学の新設、学部及び大学院の設置、短期大学、大学附置研究所及び高等専門学校並びに国立民族学博物館の新設等について規定しているものであります。
まず第一は、浜松医科大学、滋賀医科大学及び宮崎医科大学の新設についてであります。
これは、近年における医療需要の増大と医師の地域的偏在に対処するため、無医大県の解消をはかる施策の一環としてこれらの医科大学を設置し、医師養成の拡充をはかるとともに医学研究の一そうの推進に資そうとするものであります。
第二に、広島大学の総合科学部の設置についてであります。
これは、同大学の改革整備の一つとしてこれまでの教養部を改組し、一般教育の改善をはかるとともに、地域文化、環境科学等の幅広い領域にわたる教育研究を総合的に推進しようとするものであります。
第三は、東京商船大学及び神戸商船大学の大学院の設置についてであります。
これは、これまで大学院を置かなかった両大学にそれぞれ商船学の修士課程の大学院を設置し、船舶の運航と管理に関する科学的研究を推進するとともに、高度の専門性を備えた船舶関係の技術者及び研究者の養成に資そうとするものであります。
第四は、新潟大学及び信州大学の医療技術短期大学部の新設についてであります。
これは、近年における医学の進歩と医療技術の高度の専門化に伴い、看護婦、臨床検査技師、診療放射線技師等の技術者の資質の向上に資そうとするものであります。
第五は、富山大学和漢薬研究所の設置及び北海道大学結核研究所の改組についてであります。
富山大学和漢薬研究所は、近年、和漢薬の治療効果が薬学的、医学的に再認識されつつあることにかんがみ、和漢薬の薬効解析を行なうとともに、その応用に関する研究を行なうため、設置しようとするものであります。
また、これまでの結核に関する研究を基礎に、免疫に関する研究を広く推進するため、北海道大学に附置されております結核研究所を免疫科学研究所に発展的に改組しようとするものであります。
第六は、徳山工業高等専門学校及び八代工業高等専門学校の新設についてであります。
これは、工業技術の高度化に対処し得る優秀な技術者の養成をはかるため、新しい学科構成を取り入れた工業高等専門学校を新たに設置しようとするものであります。
第七は、国立民族学博物館の新設についてであります。
これは、一九七〇年に行なわれた日本万国博覧会ゆかりの地に、世界の諸民族に関する資料を収集保管し、公衆の観覧に供するとともに、民族学に関する調査研究を総合的に行なう国立大学共同利用機関として、新たに国立民族学博物館を設置しようとするものであります。この種の博物館はわが国で初めてのものでありまして、これにより、民族学の研究の推進に資するとともに、世界の諸民族の社会と文化について一般の理解と認識を深め、国際間の友好親善にも寄与できるものと期待するものであります。
その他、昭和四十六年度における仙台電波工業高等専門学校ほか二つの工業高等専門学校の設置に伴い、学生の募集を停止しておりました三つの国立電波高等学校を廃止する等所要の改正を行なおとするものであります。
以上がこの法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。何とぞ十分御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/2
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003・森喜朗
○森(喜)委員長代理 これにて提案理由の説明は終わりました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/3
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004・森喜朗
○森(喜)委員長代理 これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますのでこれを許します。松永光君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/4
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005・松永光
○松永委員 きょうの委員会には社会党、共産党、公明党の委員も審議に入ってこられまして、これは非常にいいことであると思います。審議に入ってこられまして、これは非常にいいことであると思います。これからの審議については、きょうのように野党三党の委員も入ってこられることを期待しつつ、私はただいま提案理由の説明のありました国立学校設置法の一部を改正する法律案について、大臣並びに局長に質問をいたしたいと思います。
この法律案によりますと、医師不足の解決、医師の地域的偏在の解決のために、浜松医科大学、滋賀医科大学、宮崎医科大学を新設されることになっておるのでありますが、同時に、昭和四十九年度の予算案によりますと、島根、佐賀、大分、富山、高知にそれぞれ医科大学または大学の医学部を創設すべく創設準備費が計上されております。さらに福井、香川、山梨、そして琉球大学に医科大学または医学部の設置調査の経費が計上されておるわけでありますが、四十九年度で創設準備費のついた五つの県の医学部または医科大学の創設は大体いつごろになる見通しであるか、四十九年度の予算案に設置調査費のつけられた福井、香川、山梨、琉球すなわち沖繩の四県についてはどういうこれからの計画になるのか、まずそこらの点について文部省の見解、考え方をただしておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/5
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006・奥野誠亮
○奥野国務大臣 四十九年度予算に御指摘のように五つの医大または医学部の設置準備に要する経費を計上さしていただきました。この五つにつきましては、四十九年度、五十年度と二カ年にわたりまして準備を整えて、五十一年の四月から学生を入れるようにさせていただきたい、かように考えているわけでございます。残りの四つのうち沖繩の問題につきましては、琉球大学に調査費を計上さしていただきまして、これは琉球大学のほうで準備整い次第医学部を設置したい、こう考えているわけでございます。残りの二つにつきましては、ことしの五県と同じように、原則として五十年度、五十一年度、二カ年にわたりまして準備を行ない、五十二年四月に学生を入れるように持っていきたい、これは私たちの努力目標でございます。私たちが希望いたしておりますようにそれぞれの準備が整いますかどうか、これは今後の推移にまたなければならない、かように存じておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/6
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007・松永光
○松永委員 医師不足の解消ということでありますが、現在医師の数は人口十万人当たり百十六名ないし百十七名ぐらいのようでありますけれども、ただいま御説明にもありましたような計画で無医大県が解消される、すなわち昭和五十一年四月学生を入れるという努力目標で島根、佐賀、大分、富山、高知、そして五十二年四月に学生を入れるという努力目標のもとに福井、香川、山梨、あるいは沖繩等に医学部が現実にできて、学生が入って、そしてそれらの学生が卒業したというふうになった事態におけるわが国の医師の数はどういうふうな数字になるのか、またその当時におけるわが国において必要とする医師の数あるいは望ましい医師の数はどの程度になるのか、それらの予測ないし計画を明らかにしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/7
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008・木田宏
○木田政府委員 いま大臣が御答弁申し上げましたような計画で医科大学ができたといたしますと、昭和六十年に人口十万人に対しまして百五十八人余の医師数に相なると計算できるのでございます。また、そのままの状態で推移いたしまして昭和七十年には十万人に対しまして百九十二人余の医師数に相なる予定でございます。今日、厚生省のほうの私どもに対する一応の御意見としては、人口十万人に対して昭和六十年度百六十人という目標を考えておられるようでございまして、私どもも大体その線に即応するような養成計画になる、このように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/8
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009・松永光
○松永委員 医師の地域的偏在、すなわち地域によってお医者さんの数が相当多い地域とお医者さんの数が非常に少ない地域とありまして、いわゆる医者の地域的偏在という好ましくない状態が実はあるわけでありますが、そこで、そういう好ましくない医師の地域的偏在、これを解消するために無医大県解消という施策を強力に政府で進められておる。私は、その努力に対して高い評価をするものでありますが、しかし、実際には、はたして無医大県解消という施策を進めることによって医師の地域的偏在を解消することができるものであろうか、私は非常な疑問の念を持っておるわけであります。
たとえば、昨年でございましたか、山形医科大学ができて、学生募集がなされたわけでありますけれども、私の聞くところでは、山形大学の入学試験に合格した者のうち、山形県下の高等学校を卒業した者はわずか一、二名とかその程度にすぎないで、あとの大部分は東京またはその近郊の者が合格をした。すなわち、地元の県の高校卒業者はほとんど入学できない、こういう現実だと聞いておるのであります。もしそれが事実であるとするならば、この無医大県解消という施策が医者の地域的偏在を解消するのだということを目標としてなされておるとするならば、そういう趣旨に基づいて設置された医科大学については、その県の高等学校卒業者の入学に関しては何らかの特別の配慮が必要なのではなかろうか。そういう配慮をせずに入学試験をやり、合格者、不合格者をきめていく、こうなってきますれば、せっかく医師の地域的偏在をなくそう、そのために無医大県解消という施策を進めていこう、これをやっていっても、医師の地域的偏在をなくすという最終目標は解消されないのじゃなかろうか、私はこういう心配をするものであります。
そこで、この無医大県解消、医師の地域的偏在をなくすという目的をもって設置された医科大学等については、設置されておる県の高校の卒業生、地元の高校卒業生の入学について何らかの特別の配慮を加えるべきである、私はこう思うのでありますけれども、その点についての文部省の考え方をただしておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/9
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010・奥野誠亮
○奥野国務大臣 いまの御心配、まことに重要な点だと考えておるわけでございます。無医大県解消ということは、単に無医大県を解消することが目的ではなしに、医師の所在、それが全国均衡とれて活動してもらえるようなことを頭に置いて打ち出されておるわけでございます。にもかかわらず、山形に医学部をつくったけれども、県の出身者は一人しかいなかったじゃないかという問題にぶつかりました。昨年の秋に私は山形の学長さんほか数人の国立大学の学長さんにお目にかかりました席で、いかにもひどいじゃありませんか、国立大学ではあるけれども、やはり地域における文化のセンターの役割りをしているのですよ、もう少し県の出身者を多く入学させるべきじゃありませんか、こう申しました。そうしましたら、そこにおられました他の国立大学の学長さんたちも、私の意見に同感のようでございました。やはり今後の入学試験にあたりましては、国立大学といえども、ぜひ医学部にもう少したくさんの県内出身者を入学させるようにしてもらわなければならない、こう考えているところでございます。その話の過程では、推薦入学の方法等もあるではないかというような議論も出ておったところでございます。
こういう問題は、私自身、沖繩についても心配をしているわけでございまして、沖繩の国立大学の学長さんにも申し上げましたし、また屋良知事にも申し上げたわけでございます。沖繩に医学部をつくったけれども、入学者はほとんど本土から来た者だった、卒業するとほとんど大部分は本土に帰ってしまった、これでは意味がないのだ、だから、できる限り沖繩の方々がたくさん入学される、そして同時に、卒業すると離島その他の沖繩の医療の仕事に従事してもらえる、そういう仕組みを並行的に考えてくださいよ、こう申し上げたところでございました。しかし、それだけでも十分でございませんでしょう。そういう意味で辺地に勤務する医師を養成するものとして自治医科大学などが誕生しておるわけでございまして、今後辺地に勤務していただけるような医師の養成も厚生省、文部省一緒になって一そう努力をしていかなければならない。厚生省はそういう気持ちで施策を進めておられるようでございますけれども、文部省におきましても、そういう配慮のもとに大学の設置運営に当たっていかなければならない、こういう考え方でおるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/10
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011・松永光
○松永委員 医者の地域的偏在の解消ということについて真剣に考えておられるということはよくわかりました。
そこで、それに関連してさらにお尋ねをしたいのでありますけれども、無医大県を解消するということだけで医者の地域的偏在の解消はできない。先ほど申したことなんでありますが、そのために、せっかく無医大県解消の施策としてある県に医科大学をつくった、地元の高校生の入学者が少ない、その点については、先ほど大臣から推薦入学の制度等いろいろ考えるべきであるという御所見の発表がありました。しかし、それに関連していま一つ尋ねておきたい点は、昭和四十七年十二月三十一日現在の都道府県別人口対医師数、これによりますと、一番人口に比べて医師の数が少ないのは沖繩県でありますが、沖繩県を除いてその次に少ないのはどこであるかというと、埼玉県ですね。埼玉県は人口十万人当たりわずかに六十七・五人です。この数字は、先ほど申し上げました四十九年度の予算案に創設準備費のつけられた高知県の半分にしかすぎないのですね。高知県の人口当たり医師数よりも、埼玉県のほうが、人口当たり医師数でいえば高知県の半分にしかすぎない。これが実は埼玉県の実情なんです。であるのに、この埼玉県に国立の医科大学がつくられない、こういうことなんでありますが、それについては埼玉県の行政あるいは姿勢というものが間違っておったということをはっきり指摘できます。昭和四十七年でありましたか、埼玉医科大学という私立の医科大学がつくられた、埼玉県のしかもずっと端のほうに。そのことのために、無医大県というその資格をみずからなくした。したがって無医大県解消という国の大きな施策の中に組み入れてもらうことができなくなった。そのことは埼玉県みずからの行政ないし姿勢の誤りなのでありますが、しかし、さればといって、現実に全国で沖繩県を除けばお医者さんの数が一番少ないところが埼玉だ。しかも、その少なさたるや並みたいていの少なさじゃない。それは京都の三割そこそこにしか達しない医者の数。四十九年度の予算案に創設準備費のつけられておる高知県のこれまた半分にしかすぎない。そういう医師数の少なさ、これは私はたいへん大きな問題であると思います。だから、これは無医大県解消という大きな施策のワクの中には入ってきませんけれども、何らか別の考え方で手を打たなければならぬのじゃなかろうか。先ほど大臣は、医師の地域的偏在をなくすために最善の努力をするという方針の発表がありましたので、お尋ねするわけでありますが、これは無医大県解消という施策が終わったら、その直後の段階で、あるいはそれまでの間にでも何らかの手を、埼玉県のごとく医者の数が極端に少ないところ、埼玉県にやや類似しているのが千葉県とかあるいは神奈川県なども埼玉県の次の次くらいに医者の数が少ないところなんです。こういうところについては、医者の地域的偏在を解消するという先ほどの大臣の力強い施策、方針を打ち立てるためには特別の配慮を近い将来する必要があるのじゃなかろうか、こう思うのでありますが、大臣の率直な御所見を承りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/11
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012・奥野誠亮
○奥野国務大臣 いま松永さんがおっしゃいましたように、東京周辺の県には医師が少ないようでございます。また反面、東京には医科大学等が数多く設置されておりますし、また医師もかなり濃密に活動しておられるということでございます。茨城県には筑波大学の医学専門学群が設置されておるわけでございますけれども、県立の医科大学をつくることの可否、現に検討が行なわれておりますし、四十九年度の予算におきまして調査費の二分の一を国から補助しようということにさしていただきました。かつては県立医科大学。がかなり多く国立医科大学に移管されたわけでございました。しかし私は、県民の健康を維持増進していくということは県の行政の中で最大の価値を置いてよいものではないだろうかというぐらいに考えているわけでございます。そういうことを考えてまいりますと、やはり県の医療センター的な役割りを県立医科大学に持たせる、そして僻地その他における医師の配置についても県立医科大学がお世話をしていく、また、むずかしい検査等につきましては県立医科大学の施設がそれを担当していくというようなことで、私は、県の行政の中で県立医科大学を設置しながら県の医療センター的役割りをこれに果たさせるという行き方がたいへん好ましいな、こう考えているところでございます。無医大県解消にあたりましても、どうかひとつ県立医科大学をつくってくれぬだろうかなということで知事さんたちや県議会議長さんたちに持ちかけてまいりましたけれども、ついにそのような方向への御協力をいだくわけにまいりませんでした。しかし、無医大県解消ということは自民党として重要な施策にあげてきておられるわけでございますので、私たちは、この施策を急いで実現さしたいというような気持ちもございまして国立で踏み切ったわけでございます。国立で踏み切ったわけでございますけれども、私の気持ちの中には、やはり県立医科大学をほしいものだな、こう考えているわけでございまして、幸いにして埼玉県でもそういう方向をおとりいただけるならば、文部省としても十分な御協力をしていきたい、そして医師不足問題の解消にもあわせて役立たせていきたいものだな、かように考えるものであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/12
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013・松永光
○松永委員 次にお尋ねしたいのは、先ほどの御説明ではっきりいたしましたように、四十九年度に三医科大学、五十一年度を努力目標として五医科大学、五十二年を努力目標に三ないし四医科大学、こうなってまいりますと、これは相当数の医科大学ないし医学部の教官が必要になってくるわけですね。私どもはかねがね聞いておりましたことは、医科大学をつくるのもいいけれども、医科大学ないし医学部の教官としてりっぱな人材がそうたくさんいない、教官が不足しているのだ、こういうことをしばしば私どもは聞いておりました。ところが、この今度のやり方を見ますと、四十九年度で三つ、五十一年度では五つというふうに医科大学をおつくりになるわけなんでありまして、その教官はどこにおるのか、どこから持ってくるのか、前に私どもが聞いておったところからすると手品みたいな感じがしないでもないです。私が心配することは、教官というのはほんとにりっぱな人材を採用してもらいたいものだと思います。数さえそろえばいいのだということで、能力の落ちるあるいは程度の悪い教官をもって医科大学ないし医学部の教官に充てたとするならば、これは人間の生命を担当するお医者さん、そのお医者さんの能力の低下を招きはせぬだろうかということを私は憂えるわけであります。そういう意味ではたして教官は足りるのですか。数さえそろえばいいということじゃないのでありまして、ほんとにりっぱな人材を教官にしてもらわなければならぬわけで、その教官のいかんによってその大学における教育のよしあしが左右されるわけでありますから、どうかひとつしっかりした教官、人材をこれから新設される大学にはぜひともそろえていただきたい。そういう人材をそろえるはっきりしためどがあるのかどうか、自信があるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/13
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014・木田宏
○木田政府委員 いま御心配がございましたように、医学部の設置にあたりまして、一部の専門領域につきましては教官の充足について用心をしなければならぬというふうに思うところがございます。一般的に申しまして、臨床系の教官は相当予備的なスタッフがたくさんあるわけでございますが、基礎系の領域におきまして、しかも解剖学等の領域におきまして若干教官の欠員の状況も目立つということでございますので、今後大学をつくっていきますにつきましては、そうした教官の整備充足ということに特別の注意を払っていく必要があろうかと思います。日本の場合には、従来基礎系の教官もほとんど医学部の出身者でございましたが、これらの状況は国によってかなり違っております。基礎系の教官はむしろ医学以外の領域、理学系の研究者が教官になっておるところも少なくないわけでございますが、わが国でそうした教官の充足状況を切りかえていくということがどの程度現実にいいことかどうかというような問題も踏まえまして今後の新設拡充に対処しなければならぬ。また、おそまきではございまするけれども、この基礎系の教官の養成確保という点につきましてこれからの医学教育のあり方の改善も進めてまいりたい。今日若い層につきましては、基礎系の教官でも医学以外の理学系の出身者で占める比率が多くなってまいりました。これらの点も心配だという面から見れば心配ではございまするけれども、しかし、世界の他の国々の流れに必ずしも反しているわけでもございませんので、適任の教官を個々具体の大学でどのように充足できるかということは、これから創設準備の過程で私どもが最善の努力をしたい、このように考えておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/14
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015・松永光
○松永委員 今度設置される医科大学は、文字どおり医科大学であって、大学の医学部ではないわけでありますが、静岡県にも滋賀県にも宮崎県にも、それぞれ国立大学があるわけであります。そのある国立大学の医学部ということで医師養成機関をつくるのだとするならば、すなわち医学部であるならば、一般教養部門などについては他の学部の応援とか協力が求めやすいのではなかろうか、したがって、単科大学を、医科大学を設置するよりは、医学部を設置したほうが教官の確保やその他の面でやりやすいのじゃなかろうか、こういうふうに実は考えられるわけであります。ところが今度のやり方を見ますというと、そういうやりやすいと思われるような方法をとらずに、すなわちそこにある国立大学の医学部とはせずに医科大学、いままでの国立大学の医学部とせずに、単科大学として医科大学として創設するというふうにされたわけなのでありますが、あえてそういう創設のしかたをされるようになったのはどういう理由によるものであるか、どういうお考えによるものであるか、そこらの点をひとつお示し願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/15
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016・奥野誠亮
○奥野国務大臣 総合大学の中の医学部の場合、あるいは単科の医科大学の場合、それぞれ特色を持っていると思います。今日の時点におきまして、いずれでなければならないという考え方は文部省としては持っておりません。そのときそのときに最も適当と思われる方法を採用すればよろしい、こう考えているわけでございます。戦後の大学改革、一県一大学ということでいろいろな学校を全部統合してしまいまして、そしてそれぞれを学部にしたわけでございまして、それまでそれぞれの学校が特色を持っておったけれども、総合大学になってからは、総合大学のどの学部がどういう特色を持っているというようなことがなくなってしまったような気がいたします。やはり私は、それぞれ教育、研究につきまして努力を続けていただきますと、おのずからそこに特別な性格がにじみ出てくる、それがその学部の特色になってくるはずだと、こう思うのでございますけれども、何か平板な教育になってしまっている感じがいたします。
今日の大学につきましては、多くの方々から研究、教育のあり方につきまして改革が熱望されているわけでございます。そういたしますと、新しい医学教育のあり方、これに専念していただかなければならない。そうすると、総合大学の中の学部で足を引っ張られるよりは、単科の大学として思う存分やってもらったほうがいいのではないだろうか、こうも考えられるわけでございまして、特に六年一貫の医学教育をやれるという法律改正も昨年国会において議決していただいたわけでございます。そういうこともございますので、今回御提案申し上げました三つの医科大学は、いずれも単科の医科大学ということになったわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/16
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017・松永光
○松永委員 そうしますと、総合大学の医学部とせずに単科の医科大学にしたのは、何か新しいやり方で医学教育をやってもらいたい、古い大学の医学部という形になりますというと、古いいままでの大学にいろいろ欠点やあるいはまたどうかと思う点がある、そういうものに染まらないで、全く新しい立場でりっぱな大学の教育、そしてまた運営面等々新しいやり方でやってもらいたい、こういう願いを込めて単科大学にあえてされたというふうに私承ったわけでありますが、そうすると、この新しい三医科大学の運営面あるいは組織の面で何か新しいやり方でやるのだということを考えていらっしゃると思うのですが、たとえばどういう点を考えていらっしゃるのか、具体的にひとつお示し願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/17
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018・奥野誠亮
○奥野国務大臣 すでに法改正によりまして、医学につきましては六年一貫の教育をやれるということにしたわけでございますので、おそらくそういう立場で教育のカリキュラムを組んでいただけるものだ、かように考えているわけでございます。文部省が医学教育について新しい型として個々の大学にあれこれ注文をつけるというよりも、いま申し上げますような立場に立って、それぞれの医科大学の教授の皆さん方で知恵をしぼってひとつくふうをしていただきたい、こう考えているわけでございます。
しいて申し上げますと、副学長それから参与、これは三医科大学にそれぞれ置くことにさせていただいておるわけでございます。基本的には、個々の大学において研究、教育は新しい角度からよい方法を打ち立ててもらいたい、こういう念願を込めているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/18
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019・松永光
○松永委員 この三医科大学には副学長を置くよう準備しておる、こういうことでございましたね。参与も考えていらっしゃるのですか。その点いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/19
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020・木田宏
○木田政府委員 いま大臣の御答弁もございましたように、この医科大学が、特に関連教育病院をはじめといたしまして、地域の診療体制とも密接な関係を持っていかなければならぬということから、学外の関係者の意見を大学の運営に反映させる、そういう方途を考えておくことは適切なことだろうというふうに考えた次第でございます。その意味で、その意見の反映のさせ方につきましては、たとえば参与の人数あるいは任期、選考方法等についてそれぞれの大学のお考えがあり、大学の実情に即した形態を弾力的におとりになるだろう、こう考えながら、参与等の職が置けるような措置を予算でも考えさしていただき、文部省令でそういうことを明確にさせていきたい。それはあくまでも大学の具体的なお考えに沿ったものとして設置することを考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/20
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021・松永光
○松永委員 この三医科大学について、大学の付属病院のほかに、それぞれの県の県立病院あるいはその他の公的な病院を医科大学の関連病院として、教育、研究にそういう県立病院その他の公的な病院に協力してもらう、そういうことになっていることは私も承知いたしております。したがって、そうなってきますというと、いままでの医科大学やあるいは大学の医学部より以上に大学外との非常に密接な関係が出てくるわけなのであって、そういう意味で大学外の人、その地域社会の人あるいはまた関連病院の関係者等が大学の運営その他に当然参加していただくというのが望ましい、私はそう思っております。そういう意味でただいまの大臣並びに局長の御意見には私も全面的に賛成するのですが、ただ、私がちょっと疑問に思う点は、いま参与というおことばをお使いになったのですけれども、その参与というのは、例の筑波大学設置の場合に問題になった国立学校設置法第七条の三の参与会、それに当たるものかどうか。それとは別の、学外者の意見等を聞いたり、あるいはまた協力をしてもらうということのための別の組織あるいは職なのか。そこらあたりの点がやや不明確でありますので、ひとつはっきりしておいていただきたい、こう思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/21
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022・木田宏
○木田政府委員 筑波大学におきましては、東京教育大学が新たな大学の構想として練り上げてまいりました管理運営の考え方がございまして、学外者の意見を大学の運営にできるだけ積極的に取り入れたいということから当初理事会という構想があり、それが参与会という組織として定着をいたしまして、法案で御審議をいただきますときには、評議会とともに参与会という固まった構想に基づいた組織として位置づけさしていただきました。これは他の人事委員会、あるいは学群、学系といった筑波大学の特有の組織の一つとして筑波大学の性格を御説明するために、法律案でまとめて筑波大学の組織という特別の章をつくらしていただいた次第でございます。今回、この筑波大学が考えております学外者の意見を取り入れるという参与会の趣旨は組み入れてみたい、同じような機能というものは考えてみたいという意味で参与等のこの職を個々の大学の考えるところによって置けるようにしたい。でございますから、先ほども御答弁申し上げましたように、その参与の置き方、あるいは場合によれば名称につきましても、大学当局者と、具体の実態に即するような、当局者の判断を受けて置けるようなことを考えてみたいというふうに考えまして、省令で弾力的な措置がとれるようにしたい。またその意味では参与会というふうに固まった組織として置くということでない考え方でおる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/22
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023・松永光
○松永委員 そういたしますとこの国立学校設置法の第七条の三、すなわち筑波大学の場合における参与会、この参与会については、これは筑波大学に関する参与会であって、他の大学に置く場合には別途審議を願うのだ、こういう趣旨のこの参与会に関する大臣の国会における答弁であったというふうに記憶しておるのです。いまの局長の答弁を聞きますと、その大臣の答弁とは矛盾しないということが私にはよくわかるのですが、すなわち参与会そのものじゃないのだ、この参与会のよさといいますか、そういうものを取り入れる、参与会の精神を取り入れた別のものを、大学関係者の意見があれば、その意見が生かされるような何らかの制度をつくりたいのだ、あるいは組織をつくりたいのだ、こういうふうに私は理解いたします。そういう意味で筑波大学の法案を審議した場合における大臣の御答弁と、ただいまの大臣並びに局長の答弁とが矛盾するものではないというふうに理解をするわけでありますが、そういたしますと、そういう学外者の意見を取り入れるための何らかの組織、それを省令で設けるというのは、これは国立学校設置法第十三条、これを根拠にしておつくりになる、大学関係者の意見がそうであれば、その意見を生かして国立学校設置法第十三条に基づいてつくるのだ、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/23
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024・木田宏
○木田政府委員 国立学校設置法の第十条に、学内におきます職につきまして省令で定める、こう書いてございますし、また十三条にいま御指摘のような条文もございますから、それらの規定を受けまして個々の大学について定めたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/24
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025・松永光
○松永委員 先ほど参与ということばをお使いになったのですけれども、これは参与会とまぎらわしい点もあるので、まだきめられたわけじゃないと思うのでありますけれども、筑波大学の場合に非常に論議のあったところでもありますので、そこらの点の用語の使い方等もまぎらわしくないように、しかるべき名称等をお考えになって、この法案を審議するにあたって無用な混乱を招かないように、ひとつ十分な配慮をしていただきたいと思います。
私どもは、先ほども言ったとおり、この医科大学が設置されるについては地域社会の人が相当な協力をしておる、今後も県立病院その他の公的な病院を関連病院として医科大学の教育、研究に協力させてやっていくわけでありますから、当然地域社会の関係者あるいはまた県の関係者等が医科大学の運営にあるいは教育や研究のやり方等について意見を述べることができる、その意見がいい意見であるならばすぐ取り入れられる、こういうやり方でこれから設置される医科大学は運営されるべきである。そういう意味で学外者の意見を聞く何らかの組織がぜひとも必要である、こう思うのです。ぜひそうやってもらいたいと思うのですが、そのためには無用な混乱を避けていかなければならぬと思うのです。そういう点で十分な配慮をしていただきたいということを希望いたしておきます。
最後にお尋ねをしたいのでありますけれども、この法案の第二というところに広島大学の総合科学部の設置ということが出ております。これについては広島大学の改革整備の一つとしてやっていくのだ、こういうことでありますけれども、広島大学の改革についてはどういういきさつがあって、どういう背景でこの総合科学部というものが設置されるようになったのか、その背景と今後の広島大学の大学の改革整備の見通し、それらについてひとつ御説明を願っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/25
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026・木田宏
○木田政府委員 広島大学はかねてからキャンパスの分散と狭隘に悩まされておりまして、大学としての将来の拡充発展を期するために他の統合移転地を求めておったわけでございますが、今回広島の東に約三十キロ行ったところでございますが、賀茂郡の西条町というところに新キャンパスの予定地を定めまして、そこに移転するについて広島大学をもっと充実した新しい大学として考えてみたい、こういう大学関係者の構想があるわけでございます。これは、学部の体制を整備いたしますとともに大学院の体制も大幅に整備充実をする、あるいは教員養成学部のあり方についてもこの際従来の伝統を踏まえて考え直してみる、こういう御構想がありますが、その一環といたしまして総合的な新しい教育のシステムを取り入れた学部として総合科学部というものを置きたい、こうした御提案があったわけでございます。これはいままでの学部が、ある学問領域、特定の学問領域ごとに縦につくられてきたのに対しまして、名前も総合科学部と称しておりますが、たとえば地域文化、社会文化あるいは環境科学、情報行動科学といった四つのコースに総合的な教育のシステムを組み上げてみる、こういう考え方でございまして、その際、かねてからの懸案でありました一般教育の進め方を全学的に考え直してみたいということであったわけでございます。したがいまして、まずこの総合科学部を創設いたしまして、そして従来一般教育につきましては教養部の全責任、こうして学生の所属もそこに置いてきたのでございますけれども、総合科学部の設置ができましたならば、学生は最初から所属の各学部に籍を置き、この総合科学部が、自分の学部の学生とともに他の学部の学生の一般教育についても一応の責任体制をとりますが、しかし、そこだけが全部をやるというのではなくて、他の学部と共同しながら四年の一貫教育の中で一般教育をこなしたいということでございます。このような新しい教育の体制というものを進めるための一つとして総合科学部の創設をお認め願いたい、そして大きな大学改革の将来の第一着手にしたい、こう考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/26
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027・松永光
○松永委員 以上で私の質問は終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/27
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028・森喜朗
○森(喜)委員長代理 三塚博君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/28
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029・三塚博
○三塚委員 設置法一部改正に関連をいたしまして、この機会に大臣から見解をお聞きしておきたいと思うのでありますが、大学の運営に関する臨時措置法、時限法で、本年の八月終わるような形になっておるのでありますが、あの時点の騒然とした背景の中で坂田元大臣、たいへん御苦労なさった法案のようにお聞きをいたしております。その後の大学の教育、研究の正常な運営という点について、後ほど一、二の点について私は大臣にさらにお聞きいたしますが、この臨時措置法が施行をされまして、やがて八月で終わるわけでございますけれども、この五年間、この法律が一度も勧告その他発動されなかったように私は思っておるのであります。何もしない法律としてきたような感じもあるわけであります。今後の大学法という観点もあるものでありますから、大臣はこの臨時措置法の五年間にわたる評価、感想というようなものをどう考えられておるか、まずお伺いを申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/29
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030・奥野誠亮
○奥野国務大臣 四十三年、四十四年の大学における大紛争のさなかにこの臨時大学運営措置法が成立を見たわけでございまして、この成立を契機にいたしまして、燃え盛っておりました大学紛争が下火になってきて、そして今日を迎えているわけでございます。そういう意味合いにおいて大紛争がおさまる上にこの臨時大学運営措置法の果たした役割りというものは大きなものがあった、かように考えておるわけでございます。と同時に、その法に基づく報告は十数件あったようでございますけれども、法に基づく勧告といったものは一つもないようでございます。したがって、学生なりあるいは大学当局なり、この法律というものの存在なり、あるいはそのものの意味しますところなどは理解されている、その結果があの当時のような大紛争は今日ないということだと思います。しかしながら、事態はそれじゃ好転したのかといいますと、そうは受け取っていないわけでございまして、たいへん問題が複雑になっている、そしてむしろ悪質になってきているという感じすら私としては受けておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/30
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031・三塚博
○三塚委員 大臣の認識、私とよく共通するものがございます。私も、この法律が最悪の事態を予想し、最悪の事態を回避し、正常な教育、研究を達成しなければならぬ至上立法のような立場でなされたものだと理解をするのでありますが、しかし、大学諸問題について、あるいは社会全般のいろいろな要素の中でありました学生騒動というものが、あれほど今日は顕在化いたしておりませんけれども、それ以上に潜在化する傾向の中で、より悪質なものが残されておるのではないか。私は、その一つのあらわれが学生同士の暴力行動、そのことによって神聖な学園において殺人行為が繰り返されていく、こういう傾向は、やはりこのまま、それはゲバルト学生の一部過激派学生の行動であって、全体の学生または大学の欠陥に根ざすものではない、今日の大学運営はきわめて正常な形の中で行なわれておるのであって、それは一部のまさに限られた少数の諸君の行動であってという認識のしかたでは、今後の大学を運営してまいります際に大きなあやまちをおかすのではないか、さように考えるわけでございます。
そこで、法は執行されない形のほうが理想的でありますけれども、あくまでもやはり予想される事態が起きませんように親切に措置してまいりますことも行政の基本的な任務の一つだというふうにも考えますものであります。この法律は八月に時限が来ると一応読めるわけであります。ただ附則の5に「この法律は、その施行の日から五年以内に廃止するものとする。」、こういう規定を受けまして、廃止の決議を国会で行ないませんければ当然これが生きていくという解釈も一つあるようであります。しかし国権の最高機関である国会が定めた法律でありますから、これはやはり廃止の決議がなければそのまま生きるという考え方は、国会という制度があります以上とってはならぬ、そういう解釈があるけれどもとってはならぬ方法であろうと思います。そういう意味で新しくこれを再提案を原案のままされるのか、あるいはこれを新しい角度から、さらに五年の年月を顧みて、新しい要素をここに組み入れながら考えられなければならぬもののようにも考えるわけでございます。また同時に、もうこれはそのまま任務が完遂をしたのであるから、一切この種のものはやめるのであるという考え方なのか、いずれを大臣としてお考えになられておるか、見解をお聞かせを賜わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/31
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032・奥野誠亮
○奥野国務大臣 御指摘のように臨時大学運営措置法は、「施行の日から五年以内に廃止するものとする。」と書いております。五年以内の期限はことしの八月十六日でございます。したがいまして、八月十六日までに廃止するものとするという一つの訓示規定を置いているわけでございます。訓示規定を受け取ってどうするかということでございますが、その訓示のとおりに廃止の法律案を提出することも一つでございましょう。あるいはそうはいかないから、これを当分の間継続するのだという法律を出すことも一つでございましょう。同時にまた、当時と今日とでは実態が変わってきているじゃないか、実態に合うように改正して存続させるということも一つの方法だろうと思います。さらにはまた、廃止するけれども、現在の事態に対応するような新法をつくるということも一つだろうと思います。その四つの方法が考えられるわけでございます。多くの人に意見を聞いてまいりますと、臨時大学運営措置法を廃止のしっぱなしというわけにはいかぬだろう、今日、殺人まで行なわれておる大学の状態だから、廃止のしっぱなしはいかにも無責任じゃないか、こういう意見が大体多くの方々が私におっしゃる御意見のようでございます。そうしますと、あとの三つのうちのどの道を選ぶかということになるわけでございますけれども、大事な問題でもございますし、なお多くの方々の御意見を伺いながら、適当なところで決断をして、国会に御相談を持ちかけなければならないだろう、こう考えているところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/32
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033・三塚博
○三塚委員 きわめて微妙な法律でありますので、これ以上質疑は申し上げませんが、感じとして申し上げますと、この種の法律は、ささえとして必要であろうと私は思うし、やはりあれだけ良識の方々がお集まりの大学ですらああいう暴動が起き、収拾がつかない高邁な見識を発表されておるのにもかかわらず、その事態収拾には何ら力をなさなかったという過去の苦い経験、これを受けてつくられたこの法律が、大学運営の非常なささえとなって、今日の、ある意味で正常な状態の大学運営が行なわれてきたと考えます。やはりまだまだ大学はゆれておるわけでございますから、さような意味で、いずれの道を選びましょうとも、ひとつ十二分な検討の上、早期に御提案を賜わりたいと考えます。
それともう一つ関連をしてお伺いしますが、筑波大学であります。昨年の国会でたいへんな論議を呼び、たいへんな議論を行なったわけでございますが、これはこれからの新しい大学の一つの方向をきめるパイオニアの大学でもあるとも考えます。そういう意味で本大学が正しく健全に発展をしていただきたいと願うわけでございますが、聞くところによりますと、昨年の十一月の石油危機の問題などがありまして、施設の整備がスケジュールどおり動いておらぬというようなことであります。その点どういう状態になっておるか。
さらに、入学試験が迫っておると思うのでありますけれども、その応募の状況等についてもお知らせを願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/33
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034・木田宏
○木田政府委員 筑波大学は、十月一日に発足いたしましてから、学長、副学長及び機関要員についての整備が逐次進みまして、今日まで三十名の教官、それに若干名の併任教官等の発令も終わり、入学試験の体制も整えて、一期校として他の大学と同じように入学試験を実施いたしました。ただ入学試験につきましては、筑波大学がかなり大幅な推薦入学の制度を取り入れまして、これはいろいろな意味で今後の大学入試に対するいい試みとして関係者の注目を浴びるものと思うのでございますが、一応百十名前後の推薦入学者を約一千名の志願者の中から予定したようでございます。そして七百四十名の定員の中で、その残りを一般の入学試験の結果、入れるということでございまして、試験の倍率は、大体五・四倍、専門領域によりまして倍率に違いはございますけれども、全体を合わせますと、五・四倍という状況でございます。これも東京教育大学のときの従来の倍率から若干下がっておるという数字ではございますが、新しい学群等も入っておることでもございますし、ほぼ順当なすべり出しではなかろうかというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/34
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035・三塚博
○三塚委員 四月から授業が開始されるのでありますが、なかなか施設の整備がさような状況になっておらないように考えます。そうしますと、これは期日どおり入学、授業、こういうことにならないのではないだろうかというふうにも考えられます。せっかくの大学でございますので、その辺について心配がないのかどうか。ひとつ局長から御答弁をいただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/35
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036・奥野誠亮
○奥野国務大臣 お話しのように、筑波大学の建設が若干おくれぎみになっているわけでございます。体育専門学群校舎が五月中旬完成予定、図書館が四月中旬完成予定、体育館が四月中旬完成予定、寄宿舎は、二棟が四月初旬、残りの五棟が五月中旬完成予定ということでございます。
しかし、反面、筑波大学では、入学式を終えますと、全学生と教職員が合宿いたしまして、そしてフレッシュマンセミナーと称しているようでございますけれども、まず、大学に入って、どういう科目を勉強したらいいのかということについての見当もつけさせたい。一種のオリエンテーションということになるかもしれません。あるいはまた学生と教職員との間の気持ちの交流をはかっていって、将来の教育につきまして充実を期するような基礎をつちかおうというようなことを考えておられたわけでございます。したがいまして、予定では四月の二十五日に入学式を行なう、そして二十六日から五月の十一日までの間、オリンピック記念青少年総合センター、ここに全学生を宿泊させるわけでありまして、さらには、また、五月十二日から十四日まで国立中央青年の家などに全員を宿泊させるわけであります。その間を通じまして、まず、フレッシュマンセミナーとしては、大学及び大学生活案内、二番目には教育課程及び履修方法案内、三番目には文化講演及び各所の見学など、また第二には共通科目その他適当と認められる科目の入門指導を行なう、さらには、第三には学生及び教職員等の交流行事を行なう、第四には体育活動その他を考えていくということでございまして、これらのセミナーを終えましてから、一たん五月の十五日ごろには帰京して、準備を整えて、筑波に戻り、六月三日の月曜日から授業を行なうということでございます。したがって、若干おくれていますけれども、おくれていることは筑波大学の教育の上には何らの支障にならないという現実でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/36
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037・三塚博
○三塚委員 たいへんスケジュールどおり進まれておるようでありまして、安心するわけでございますが、そこで、この設置法に基づく問題について、一、二お伺いをさしていただきます。
中央教育審議会で四十六年に答申が行なわれ、その中で高等教育の改革に関する基本構想というものが出された。これを答申をしたわけでございますから、文部省としては忠実に実行をされる義務があろうと思うのであります。この答申に基づいて、今後の高等教育の計画というものがなされるのが当然だと考えるわけでございますけれども、今後文部省はこの答申のラインに沿いながらやられてまいるはずだと思うのでありますが、そのお考え、さらにこれに基づく教育基本計画というものがあるのであれば、それらのものの今後の運営のしかたについての基本的な構想をお話しいただければと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/37
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038・木田宏
○木田政府委員 中央教育審議会が将来の高等教育につきましてもいろいろな課題と方向のあることを示唆されました。私ども、具体的にどの程度に日本の高等教育を将来構想したらいいかという
一番大きい問題をもう少し明確に取り組みたいということで、昭和四十七年度から高等教育懇談会を設けまして、わが国の高等教育の将来のあり方、その大きさ、そうした点についていろいろな御論議を願ってまいりました。昨年の三月の段階では、わが国の高等教育の進学率が地域によりまして非常に大きな偏差がありますこと、またその専門の領域別に見ましてもいろいろな片寄りがありますこと、そうした点の是正を今後の課題として考え、その中に個々の、医師養成でありますとか、あるいは教師の養成でありますとか、技術者の養成でありますとか、さらにもっと大事な大学院の整備拡充でありますとか、そういう問題点のあることを指摘していただいたわけでございます。
四十八年度におきましては、懇談会のそうした各方面の問題点をもう少し具体的に進めております。そしてわが国の高等教育の将来規模とその地域的な配置の進め方を考えながら、国公私立の大学の今後の整備の方向というものを懇談会の皆さんの御意見によって明らかにしていただきたい。近くそうした点もある段階までのまとまりをちょうだいできるものというふうに考えておるのでございますが、特に大学院の今後の拡充整備の方向、あるいは将来の高等教育の規模とそれに対応いたします教育水準の向上といった問題をどのように考えるか、経費の全体をどういうふうに考えていくかというような点の見通しもつけたいというふうに思っております。
一方、個別の案件といたしましては、先ほど御質疑がございました医科大学の拡充整備、無医大県解消という政策のほか、教員大学あるいは教員のための大学院の整備、そうしたものをいませっかく調査会で御検討をいただいておりまして、これも遠からず、ある基本的な構想を皆さんにも御批判いただけるような段階に進んでくるものと思っておりますし、また高等専門学校の卒業者等を考慮いたしました継続教育機関であり、また技術系の高度の教育機関としての大学院相当のものを何とか構想してみたいというふうにも考えております。これも四十九年度具体的な創設準備の過程に入りたいと考えておりますので、日ならず、一般的な輪郭を皆さまにもひとつ御批判いただけるように整えたいという手順で、いませっかく検討を急いでいただいております。
一方、放送大学というかねてからの懸案の課題もございまして、これまた放送大学の意図いたしますところはすでに昨年度の段階でまとめていただいたのでございますが、具体的なその教育内容、専門領域ごとの取り組み方、新しいカリキュラムの構想等につきまして、これまた昨年来一年間かなり詰めた御論議をいただきましたので、これもそう遠からぬ時期にまた御批判をいただけるようなところまでくるのではなかろうかと思っております。
いろいろと将来のわが国の高等教育の全体の姿を考えながら、重点を置いて、しかも個々の大学ごとに個別に進めなければならぬ課題というのをそれぞれに取り組んできておるつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/38
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039・三塚博
○三塚委員 それではお伺いしますが、いま大臣の提案説明の中で、新潟大学及び信州大学に医療技術短期大学の新設、これがうたわれております。まことに医学の進歩、技術の高度専門化に伴いまして、看護婦さんあるいは臨床技師、診療放射線技師という者の養成、これは不可欠の問題でございます。そういう意味で今度も新しく無医大県に医学部、医科大学が新設をされるわけでございますが、この医療短期大学も併設をしながら今後も進められなければならぬと思うのでありますが、これで終わるわけではなかろうと思うのでありますけれども、今後この医療技術短期大学、看護婦養成の学校というものについての構想をお聞かせをいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/39
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040・木田宏
○木田政府委員 医療技術短大は、国立につきましては、昭和四十二年度から大阪大学を手始めといたしまして四校設置を進めてまいりました。ほかに、私立の大学、短期大学がこの領域で若干の校数あるわけでございますが、将来の医療技術者、看護婦あるいはエックス線技師、衛生技術者、衛生検査技師等の養成を考えますと、もっと積極的に大学の中でこうした技術者の養成というものを取り進めていかなければならぬというふうに考えております。今後、国立の大学にありましては、医科大学あるいは医学部等で各種学校の形でこうした養成の学校を持っておりますところを整備充実していくという考え方を持っておりますけれども、それだけでは十分だというふうには考えておりません。またこうした医療技術関係者は、むしろ地域の課題として都道府県等を主体に積極的な養成をはかっていただきたいものというふうに考えておるものでございます。幸いに今日まで高等学校レベルにおきましても看護の養成課程というのは百校をこえるほどに進んでまいっております。それを引き続き短大のレベルにつきましても地域の課題として取り上げていただきたい、こういう考え方を私ども持っておりまして、国立大学に付設をいたしますものだけでなくて、地方公共団体と一緒になって看護婦その他の技術者の養成に取り組んでまいりたい、こういう心づもりでおるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/40
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041・三塚博
○三塚委員 次にお伺いを申し上げます。
今度新しく国立民族学博物館というのが出ましたけれども、これはどうして国立学校設置法の一部改正の中にこういうのが入ってきたか、その理由をちょっとお伺いしたいのであります。この博物館の目的、先ほど提案の説明でお聞きをいたしましたが、今後の運営の組織というものはどういうものになっておりますか、あわせてひとつお聞かせをいただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/41
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042・木田宏
○木田政府委員 今回御提案申し上げております国立民族学博物館につきましては、昭和四十年の五月に日本学術会議から国立民族学研究博物館の設置という御提案がありました。内閣総理大臣に対し勧告が行なわれたのでございます。また同じ昭和四十年でございますが、文部省に設けられておりました学術奨励審議会、今日では学術審議会と申しておりますが、この学術奨励審議会におきまして民族学研究の緊要性、それからその民族学の研究がわが国における人文社会科学の振興の上において果たす役割りにかんがみまして、ぜひこの設置を推進すべきであるという旨の御意見が文部大臣に対して提出されたのでございます。この民族学博物館は、いわゆる文化人類学の研究の推進をはかりますために必要なものでございまして、諸外国におきましては、博物館の中のかなり重要な性格のものとして、すでに数多くつくられておるものでございます。ともあれ、わが国では今日まで残念ながら文化人類学関係の博物館として総合的にまとまったものができておりません。万博が開かれました際に、世界諸民族の祭典を記念するものとして、ぜひあの地にかねてからの懸案の民族学博物館をつくりたいということで関係者の意向がまとまったものでございます。
これをなぜ国立学校設置法の中に取り入れるかということでございますが、これは自然史の博物館についても同様なのでございますけれども、こうした民族学の諸資料、文献だけでなくて、いろいろな民族資料に類しますものは、とうてい個々の大学の特定の講座だけで個別に集めるということのできない性格のものでございまして、研究を推進するためには、どうしても全大学のために必要な共通のものをつくっていく必要がある、その意味で博物館という形をとりまして、大学の共通の研究体制を整えたい、こういう次第でございます。国立学校設置法には、個々の大学ごとの研究体制では研究が十分に行なわれないと考えますものにつきまして、大学共通の独立の研究所、高エネルギー物理学研究所あるいは国文学研究資料館、極地研究所等々をつくらせていただきました。民族学の領域につきましてそうした新しい研究所を一つつくりたいということでございますが、同時に、この集めました民族学の資料は、博物館として一般の展示に供するのにまことにふさわしいものでございまして、学問の成果をそのまま一般世人に供覧する、そして社会教育の面におきまして大きな役割りを果たすということを考えますと、これまでありました共同利用の独立の研究所と一体になった博物館という形でこれを位置づけたい、そういたしますならば、国立大学はもとより、公私立の大学の民族学研究者の中心的な研究センターになりますと同時に、そのすばらしい成果を国民各層に見ていただく、あわせてこういう大きな役割りを果たし得るもの、こう考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/42
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043・三塚博
○三塚委員 万博が調和と発展の中で行なわれ、世界的に非常に好評を博しただけに、そのあとに出る民族学博物館は、これまたわが国の民族学のレベルを高め、同時に世界人類は一つであるということの上にもつながる人類の進歩にたいへん貴重なことでありますので、早急に整備拡充されますことをお祈り申し上げまして、簡単でありますが終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/43
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044・森喜朗
○森(喜)委員長代理 先ほどの松永委員の発言については、委員長において適切なる措置をいたします。次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
午後四時五十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107205077X01219740306/44
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