1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十八年十二月十三日(木曜日)
午後一時十五分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 茜ケ久保重光君
理 事
今泉 正二君
植竹 春彦君
古池 信三君
森 勝治君
委 員
長田 裕二君
迫水 久常君
西村 尚治君
松岡 克由君
山田 徹一君
木島 則夫君
小笠原貞子君
青島 幸男君
国務大臣
郵 政 大 臣 原田 憲君
政府委員
郵政政務次官 三ツ林弥太郎君
郵政大臣官房長 神山 文男君
郵政省郵務局長 石井多加三君
郵政省貯金局長 船津 茂君
事務局側
常任委員会専門
員 竹森 秋夫君
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本日の会議に付した案件
○郵便貯金法の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
○委員派遣承認要求に関する件
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001・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
郵便貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/1
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002・森勝治
○森勝治君 まず、郵政大臣に、郵便貯金法の一部を改正する法律案の内容の質疑を行なう前に、大臣の所見を二、三ただしておきたいと思うのです。
実は、先般の御就任のごあいさつがありました際、郵政事業を掌握しその頂点に立たれる大臣から抱負をお伺いできるものと御期待を申し上げておったわけでありますが、まことに日本的な御発想のもとによろしくということでありますので、よろしくということばはどういうことなのかとこう私がここでたたみかけますと、おつにからんだ、酒飲まなくてもからんだと言われますから、そういうからみ方じゃなくして、もう少し中身のある御見解をいただきたいと思いまして冒頭に御質問することをひとつお許しいただきたいと思うんであります。
私は、原田郵政大臣が大臣に御就任なさったとお伺いいたしまして、かねてから郵政事業にはたくさんの懸案事項があるわけでありますが、そういうものの一つ一つを、すでにもう運輸等で大臣の御経験をなさっている原田大臣でありますから、郵政事業の当面するもろもろの問題については的確に把握されて果断の措置をしてくださるものとこう心から信じまして、基本的な問題二、三点についてお伺いをしておきたいと思うのです。
まず第一点は、一体、郵政事業というものはいかにあらねばならぬかということについて、大臣の考え方をお伺いしたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/2
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003・原田憲
○国務大臣(原田憲君) お答えいたします。
先般の就任にあたりまして、私、ごあいさつを申し上げたのでございますが、まことに簡単でございましたが、その中には私なりの思いを込めてごあいさつを申し上げたと存じておるのでございます。
ただいま森先生からお尋ねがございましたが、私も政界に入り政治と取り組んだ経験の年数は長うございますけれども、郵政問題についてはもう皆さんのほうがいわゆる練達の先生方ばかりでございまして、あまり大きなことを申し上げるような勉強も不十分でございまして、就任まだ二十日間に足らずというところで、正直に言いまして勉強さしていただいて微力をささげる、全力を尽くさしていただく、こういうのが偽らざる心境でございます。
お尋ねのように、郵政事業というものと取り組んでいくのにどういう基本的な考えを待っておるかというお尋ねに対しましては、この郵政省の仕事というものは、郵便であるとかあるいは貯金であるとかというような、こういう業務と直接取り組んで国民生活と直結しておるという部面、あるいは電波というようなものを監理しておる、通信業務というものも監理しておる、こういうようなもの等々に分かれておりますけれども、一言にしていえば国民の皆さん方とたいへん身近いところの直接の、何と申し上げますか、サービス機関としての仕事を持っておる。したがいまして、これに従事する職員は、管理者側もまた労働者側も一体になりまして国民に対するところの仕事、職務というものを遂行していかなければならない、このように考えております。
このことにつきまして、最初に就任をいたしましてそれぞれの部門の勉強もさしていただいておりましたが、何さま一日からすぐ国会ということもございますし、すでに一つの大きな問題といたしまして十一月の二十日から郵便業務に携わる全逓が年末闘争に入っておるというような問題に直面いたしまして、私は私なりにこの問題を早く解決して、かつてない滞貨があり、年始の年賀状もどうなるかというようなことが報道されておることに対しまして私の責任を果たさなければならぬと考えまして、関係方面の皆さん方にも御尽力を賜わりまして、森先生にもいろいろごやっかいになったわけでございますが、一応、十二月十一日にこの問題についてストをやめて、いま業務を行なっておるということになりまして、皆さま方に御迷惑をかけたことはおわびを申し上げますが、冒頭に申し上げましたことを念頭に置きまして、私の職務を果たしていきたいというのが私の心境でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/3
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004・森勝治
○森勝治君 いまのお話の中で、誠心誠意事業に取り組んでくださるということ、これは私はそのとおり額面どおりお伺いしていいと思うのです。
そこで、もう一つ私はお伺いしたいのでありますが、情報化時代における電信電話やテレビの果たす役割りというものはますます重要になってきております。そこで、これらのものをより国民のためたらしめるためにはいかにあるべきかという問題についての考え方をお聞かせ願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/4
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005・原田憲
○国務大臣(原田憲君) ただいまは、電波・電信いわゆる情報産業といわれる知識集約型の産業とも申すべき、今後の発展的な将来を持っておる問題についてどう考えるかというお尋ねであろうと思いますが、その前にもう一言つけ加えさしていただきますと、そのような問題と取り組んでいかなければならないという業務の中で、ただいま日本の国の経済状況というものがかつてないような場面に当面いたしまして、そのために私は一つの具体的な問題として、物価対策としてきょうも御審議を賜わるのでございますが、郵便貯金法の一部改正というような問題にも取り組まさしていただいております。
そこで、お尋ねの点に触れさせていただきますが、これからの民衆とのマスコミュニケーション、情報時代といわれておるときに、一方では、先ほど言われました郵便は個々の人たちへ人力をもって配達業務を行なっておる。電信電話それからテレビというようなものは電波を利用して大量にコミュニケーションを遂げるという事業でございますから、これらは私はますます伸びていくと考えております。それだけに、この方面に対するところの行政的な配慮というものを十分尽くしていかなければならぬと考えておりますが、具体的な問題に関しましてはまだまだ勉強が足りませんので、お尋ねがございましたら、そのつど私からもまた事務当局からもお答えを申し上げてまいりたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/5
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006・森勝治
○森勝治君 いま大臣のお話の冒頭にありました労働問題、このことについてちょっとお伺いをしたいのであります。
郵政事業の伸展を阻害するものの一つとして、私は残念ながら労使間の不信感というものがそこにあることを指摘せざるを得ないのです。そこで大臣も就任早々組合との間に立っていろいろ打開されたこと、御努力は高く評価するものでありますが、この労使間の不信感というものを払拭しない限り、郵政事業の前途というものの展望は開けません。したがってこの摩擦を克服するために全力をあげてしかるべきだと思うし、またそうしなければならぬわけですが、最近は、非常に関係の皆さんの御努力でありましょう、比較的理論的な話し合いが行なわれるようになりましたが、その反面、年の瀬を迎えてきたこの労務対策というものは、言うことを聞かない者は罰をもって臨むという、いわゆるむちをもって臨むという姿が現場でそこここに見受けられることを非常に私は残念に思うわけであります。
何といっても郵政事業は、いまも大臣のお話がありましたように、電信電話というのは機械化になりますが、郵便となれば自動区分、自動押印機あるいはオートバイあるいは自動車というもので中間段階は省力化ができるでありましょうが、最後に家庭に至る、最終的に国民の手に信書を手渡すという段階になると、当分、機械文明がどんなに押し寄せようとも、郵政事業に働く労働者の手を借りることなくして郵便を配達するという所期の目的を遂げることはできないわけであります。したがって、どうしてもそこには働く労働者職員の士気を鼓舞するような施策を講じなければ、国民の期待にこたえ得る郵政事業というものの将来を私は望むことはできないと思うのであります。
したがって私がいま冒頭にことあげいたしました労使間の不信感というものを克服するためにはどうすればよいのか、このことをひとつ基本的な考え方を明らかにしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/6
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007・原田憲
○国務大臣(原田憲君) 端的に言いまして、私は和ということが大事であろうと思っております。和ということにいろいろなことばがございますが、私の好きなことばに「和して同せず」という一つのことばがございますが、やはり自分の仕事をもって国民大衆のために奉仕をしておるという立場に労使ともに立ってものを考える、行なうということが基本になければならぬと考えます。
といいまして、私、前に運輸大臣をやって運輸省へ行きましたときに、国鉄一家というようなことばが長い間、日本の国で国鉄事業というものが始まってから今日まで続いている。きょうの新聞に前の委員長の中川君がなくなった。私もさっそく弔電を打ちましたけれども、この中川君が委員長としていわゆるマル生問題と取り組んだあの激しい闘争をやりましたけれども、あの人がなくなったとき兵幹部の中からもその後も個人的なつき合いが続いておったというようなことを、新聞紙上の報道面でありますが、読ましていただきまして、心のあたたまる思いをいたしたのでありますが、郵便業務にもそういう長い伝統というものがやはり流れておると思います。
しかしながら、そのような昔の観念だけで現在の世の中の仕事をやっていけるものではない。心の問題はそういうところに置かれておるとしても、おのおの法律によって役人という職務に立ってそれぞれの立場で働いていく者がそれぞれ安心をして働いていくというためには、身分の保証も必要であるし、またそれぞれの立場の権利を主張するところもあってしかるべきである。このところが非常に私は正直に言いまして、日本の——戦後三十年たっておりますけれども、完全に、何といいますか、われわれ人間すべて有機的な存在でございますが、その美点とそういう近代的な労使関係というものの結ばれというものが何とかうまくいかないものか、そういうところに心をお互いに砕いて、問題は自分の仕事を通じて国民へのサービスを果たすんだというところに、目的は一つであるから、何とかそのことをうまくいけるようにという考え方に立って行動ができないものだろうかということを考える次第でございまして、私といたしましては、微力ではございますけれども、そのような面について今後も努力をいたしていきたいと考えておる次第でございます。
したがいまして、組合の皆さんと会いました際にも、ざっくばらんに言いますと、ここでかたいことばで申し上げておりますけれども、その場合には、私は大阪でございますから大阪弁もまる出しで話をするような場面もございまして、ざっくばらんに話をさしていただいて、また聞かしていただくということで、人と人とのつながりというものを十分認識しつつ、また組合の諸君の働きいいようにということを念頭に置きつつ、これから努力をしてまいりたい、このように考える次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/7
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008・森勝治
○森勝治君 郵務局長は何か会議がある模様ですから、二、三質問してお引き取りをいただくことにいたします。
そこで第一点は、緊急の問題で、当面する年末始の郵便対策はどうなっているかということを聞きたいのです。
きょうは十二月十三日でありますから、全国の郵便局にとってはネコの手も借りたい時期に差しかかってまいりました。いま大臣のお話にもありましたように、ことしはかつてない物の滞留ということがいわれておりますから、これはなかなか容易ではなかろうと思うのでありますが、ようやく労使間においては年末始の繁忙に対する話し合いはどうやらまとまった模様ですから、そういうことについて労使とも一潟千里で懸案事項の解決のために御努力願えることと思うんでありますが、この問題についてひとつお聞かせをいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/8
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009・石井多加三
○政府委員(石井多加三君) お答えいたします。
先生御案内のとおり、年末と申しますと郵便の業務の中で一じゅうで一番忙しい時期でございますが、ことしの十二月中に出されます郵便物数を、大体通常郵便物で申しまして年賀を含めて約三十三億通、小包も三千三百万個というふうに予想いたしておりますが、これらはそれぞれ平常の月の三・七倍分に当たるわけでございます。
こういった非常に忙しい時期を乗り切りますためには、もちろん郵便の事業に直接従事しておられる皆さん方の時間内の仕事も十分やっていただくほかに、いわゆる超過勤務というふうな形での仕事の延長もやっていただくということ、あるいはまたそれでも足りませんで、臨時の非常勤の方方を今年度も大体百九十万人ばかり動員して、内外呼応してと申しますか、そういった労働力を確保することによって何とか乗り切りたいということが当初の計画であったわけでございます。
その計画の中で、ただいま御指摘になりました、このたびの十一月二十日から始まりました年末闘争によりまして十一月二十日には大体約百九十万通ばかりの滞留がもうすでにあったわけでございますが、日を追ってその滞留がふえまして、二十六日にはすでに史上最高の八百万通という昭和四十五年度の年末の物数を超過しまして、それ以来ウナギ登りに増加いたしまして、去る十二月十一日の時点では二千三百万という膨大な郵便の滞貨があったわけでございます。
幸い、一昨日、大臣のお話にありましたように、本部・本省間の話し合いが妥結いたしました。ただ問題は、現在まだ組合のほうでは闘争態勢が解かれておりませんで、聞くところによりますと、本日夕刻、中央委員会が持たれるように聞いておりますが、その場において今度の年末闘争の、何といいますか、全体的な集約が行なわれ、それが全国的にいわゆる超過勤務協定の締結という形になりますには、なおまだ二、三日かかるようでございます。
現在のところ、闘争が一応妥結いたしましたために、滞留物は一昨日の二千三百万通を若干下回っている程度、二千二百八十万通ばかりになっておりますが、この滞留が今後どのくらいの間でなくなっていくかということにつきましては、ただいま申し上げました超過勤務協定というものがいつから締結されるかによるわけでございますが、私たちの期待いたしますとおり進めば、大体、十五日には全国の郵便局でこの協約が結ばれるであろうと思いますし、そうなればもちろんいわゆる業務規制闘争もなくなるわけでありますから、それ以後約一週間まで、したがって二十日過ぎまで待っていただければ、私たちの省をあげての努力によりまして何とかこの郵便物の滞留をはくことができるのではなかろうか。
現在、小包がちょうど年末の一番最盛期に入っておりまして、この山が大体ここ一週間ぐらいの間に訪れると思いますので、このほうの処理にも誤りなきを期したいと思っておりますが、いずれにいたしましてもそのような形で処理が進みますれば、年賀郵便物の処理も予定どおりうまくいきまして、元旦の年賀配達は私どもの計画どおり一〇〇%という形に持っていけるのではないかというふうに期待いたしているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/9
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010・森勝治
○森勝治君 いまのお話で、二千二百八十万通だそうでありますが、これはいまのお話ですと十五日までにさばけるとおっしゃったように記憶するんだが、そんなに二、三日でさばけますか。今日ただいま三十六条協定を結んでも、こんな短時日ではさばき切れないでしょう、私の聞き違いだったんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/10
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011・石井多加三
○政府委員(石井多加三君) 私のあるいは説明がまずかったかと思いますが、十五日までにいわゆる超過勤務協定が全国的に締結されるといたしますならば、その締結後、約一週間ぐらいかかりまして、したがって二十二日ぐらいまでかかるかと思いますが、それで滞留がはけるであろうというふうに申し上げたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/11
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012・森勝治
○森勝治君 三十六条協定を結ぶのは人事局長の所管の範疇だけれども、全国の現場の郵便局長が職場の職員団体と話し合いをずっと拒否しておって、本省・本部間でたとえきょう三十六条協定の基本的なものが成文化が成り立って、相互が調印をするという確約を取りかわしても、職場の現状であしたあさっての二日間で結ぶことは不可能じゃないですか、いままでのわだかまりからいって。
職員団体が会いたいと、年末始繁忙のことについても話し合いたいと申し入れしたって全然話し合っていないのが現状でしょう。ですから滞貨を消化したいという所管の長のあなたの気持ちはわかるが、その辺のわだかまりを解かなきゃならぬでしょう。だから私は大臣に基本的問題三点をお伺いした中の第三項で労使の問題の紛争解決という問題について質問をしているわけですから、その辺のところは担当局長どうですか、簡単に十五日に見通しつきますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/12
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013・石井多加三
○政府委員(石井多加三君) この協定の締結は、何ぶん相手もあることでございますが、いま御指摘のとおり、かなり今度の闘争が長期化いたしましたために、職場によってはかなり荒れている職場もあろうかと思います。そういったところにつきましては、ただいま先生の御指摘のように、協定の締結が少し延びるということも当然予想されるわけでございますけれども、全国的な展望と申しますか、大体、大多数の局は十五日ころまでには三六協定の締結ができるであろうというふうに人事当局のほうも見ておるように私は聞いておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/13
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014・森勝治
○森勝治君 この際、大臣にお願いしたいのですが、結局、昨今は職場の職員団体と管理者、いわゆる頂点は局長ですが、パイプが詰まっているんです。窓口というのは名ばかりで、窓口は閉ざされておるのですよ。ですから、今度は、年末始繁忙で国民の期待にこたえるように協力しようと局長のほうから言い出しにくいんです。
職員団体がいろいろ話し合えと、勤務時間の問題あるいは年次休暇の問題も話し合いたいというのに、言を左右にして、いずれの局長も逃げておるわけです、このことは。少なくとも自局の運営に関する問題については、やっぱり進んで現場の長が職員団体と接触を持たなきゃならぬわけですが、それを避けているのですよ。都合のいいときだけ出てくれば、何言ってんだと、こういうことになりますから、非常にいま郵務局長は楽観的な説明をしたが、これは大切な委員会でありますから、私はあまり楽観論を言われては困るから、重ねてこの問題について発言をいま求めたところでありますが、どうかひとつ職員と局長というのはいつでもいかなるときでも話し合ってわだかまりを解く努力をするように、出先の管理者の長、全国の局長にそういう指導をされることを大臣にお願いをしたいのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/14
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015・原田憲
○国務大臣(原田憲君) 御趣旨はよくわかりましたから、これはきょうは人事局長も来ておりませんけれども、私から人事局長にも指示をいたし、いま先生のおっしゃっておる旨は、今度のストの問題と取り組んだ当局者からも、今度の機会に、どうも労使の間がぎすぎすしておるということがあったが、これをなくしていく第一歩としたいというような心がまえを私は聞いておりますので、いまのお話は必ず指示をいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/15
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016・森勝治
○森勝治君 郵務局長、先ほど小包の消化の問題にもちょっと触れられておりましたが、小包の差し出し停止、いわゆる受け付け中止をやりましたね、ことしはやらんで済みますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/16
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017・石井多加三
○政府委員(石井多加三君) ちょっとその点には先ほど詳しく触れませんでしたが、実は、十二月の四日に、これは郵政省の現在の滞留のためではございませんで、国鉄のほうの当時貨物輸送が非常に詰まっておりまして、国鉄当局におきましても小荷物の引き受け停止をやっておりましたために、去る十二月四日から一日半の間、私のほうの小包につきましても引き受け制限を実はしたわけでございます。それはその後一日半ないし二日で国鉄当局のほうの貨物輸送のほうも少し順調に動き出しましたので、私のほうもさっそく解除いたしておりますので、現在は全国的に小包の引き受け制限は一切やっておらぬわけです。
ただ、今後のこれからあとの見通しにつきましては、現在的確なことを申し上げるだけの十分なデータはございませんけれども、これから先ほど申し上げました二千三百万通の通常郵便物の滞貨の一掃に最大努力をいたしますとともに、この小包が通常郵便法の排送の上に大きなネックになることがないように、この方面も前からたとえば請負化とかいろんなことをやっておりまして、何とか今後小包の引き受け制限ということは一切しないで、ことしの年末は乗り切りたい、そういう覚悟でやっておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/17
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018・森勝治
○森勝治君 これは繰り言になるのですが、郵務局長、かつて晴海の集中局をつくるときに、私は、ああいう勝閧橋を渡るようなところを郵便車、逓送車が行ったり来たりするようなことはかえって渋滞を促進するような形になりはせぬかということを申し上げたことを記憶しているのです。そしてまた清川町にできた北部の小包局、東銀座の南部小包局についてもそう指摘をしたのです。
むしろ、これは郊外のしかるべきところへやったほうがよかろうに、何を好んで大東京のどまん中で一番ふくそうしてにっちもさっちもいかないようなところへ小包集中局を集中して——なるほど局内にはコンベヤーが走っておりますから工場というあだ名で呼ばれるほど、事業の中身そのものは確かに機動力を発揮しているかしらぬが、一歩外へ出ればもう郵便車に、逓送車にたよる以外にないのですよ。
あの当時、私が晴海のときに指摘したら、当時の局長はこう答えた——先生、おっしゃるのはごもっともですが、陸路がだめならば汐留局から川伝いにやるのですとおっしゃったけれども、そんな計画は一つもない。なるほど晴海の局から汐留までやってできないことはないけれども、そんな計画はない。現地の局へ行ってそういうことを聞くと、その場限りの逃げ口上で言っておって、もう当時の局長はかわっちゃったから、いまの局長に話したら、前任者はどういうお話をしたか知りませんと、おそらく逃げるでありましょう。
私は、これからも小包というのは事業としてどんどん受けるわけですから、これからの計画にはぜひとももう少し先を見通した計画をやってもらわなければならぬし、すでに南、北、晴海のあれも小包の収容力というものはもう飽和点じゃないですか。確かに方面別に分けているのはけっこうでありましょうけれども、たとえば埼玉県の浦和のほうへくるのだって、たくさん方々寄ってまいりますね。いずこのところもふくそう地域でしょう、なぜそういうふうに混雑するところ混雑するところと選んで逓送車を走らせるような計画をお立てになったのか、私はこの点が合点いかないのです。
ですから、これからは職員団体が何だかんだ言ったって職員団体の攻撃を事とすることなく、自分たちがこういう計画というか地域をよく見て、その社会の裏をよく見ておつくりにならなければ、あんなにっちもさっちもいかない局が幾つもできてしまって、まさに半身不随の局とまではぼくはまだ言わない、そこまでいかないが、やがてそうなってしまうとどうにもならない。晴海の集中局なんてもうどうにもならぬのじゃないですか。あたら巨額の金を投資して区分はりっぱにできたけれども、さて運搬する車の出入りが不自由になって何にもならなくなってしまって、あげくの果てには組合が闘争しているから物がおくれるおくれると当局は宣伝するんだよ。当局の計画倒れ、ずさんさ、無定見さ、こういうことは一切口を緘して語らない。だから私はあえてこの問題をここで申し上げておきたいのです。
これは繰り言というのは、当時、われわれがそのときも、そんなことじゃだめじゃないかと反対したが、だいじょうぶですと言っていた。だからわれわれが徹底的にあのとき反対すれば、あそこへつくらなかったのかもしらぬ。それはできてしまったら繰り言かもしらぬと申し上げたが、これからの局舎の選定等については、十分そういうことを配慮してひとつおつくりになっていただきたい。この点ひとつお約束をしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/18
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019・石井多加三
○政府委員(石井多加三君) ただいま御指摘のありました晴海、これは大型通常の集中処理局でございますが、汐留それから東京北部、これはそれぞれ小包の集中処理局でございまして、いずれもこれをどこにつくるかにつきまして、当時の担当者としては十分いろんなことを検討してきめたものと思われますけれども、御指摘のように、ただいますぐ平常の小包の処理には狭過ぎるということはないのでございますけれども、特に今度のような年末といいますような平常の月の三倍も四倍もの小包が出ますような時期には、どうしても現在の施設のみでは足りませんで、構内の中に別の小包を抱く場所をつくるとか、あるいはまたその他特別に別の場所に臨時の分室をつくって小包の処理をするとかといったようなことで、年末をいつも乗り切っているわけでございます。この計画自体もう少し大きいほうがよかったんじゃないかという御指摘も、われわれよく理解できるわけでございます。
余談になりますが、その後つくりました大阪の小包の集中処理局は、これはそういった長期の展望でつくりましたものでございまして、現在でも非常にまだ余裕があるような局舎になっておりますけれども、それくらいの長期の展望を持った局舎を建てなければならないことをわれわれも身にしみて感じておるわけでございます。
ただいま御指摘のありました点、今後の局舎計画、置局計画の上で、十分私たちも御意見を体して処理してまいりたいと思っているような次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/19
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020・森勝治
○森勝治君 郵務局長にもう一点だけ質問いたします。
御承知のように、いま石油が大問題になっていますが、この郵便物の輸送はだいじょうぶですか。
私は変なことをこれから発言いたしますが、あなた方から見れば変でしょう、私から言えばまともな発言だと思うのですが、実は、ある郵便局にこういうことが起こったんです。
自動車が町に一ぱいですからね、実は私もこの目で見てきたのでありますが、個人タクシーが約二百五十台ぐらい一列にずっと長蛇の列をなしている地域であります。そこの近くの郵便局のできごとでございますが、したがって郵便物を配る場合に、それだけでもう全部片側一ぱいですから、そのほかに普通の車が行ったり来たりしているんですから、どうしようもない。それで配達の諸君はしかたなしに自転車を引っぱり出して自転車で配達したそうですね。そしたら局長からオートバイがあるのに自転車を使うのは何事だといってかんかんにおこられたというんですね。
まさにこれは笑い話のような話で、そんなことは実際ないと局長はおっしゃるかしらぬが、私はこれを聞いてきた。どこの局という具体的なことは、いろいろ差しさわりがあるから私は言いませんが、そういうばかげた、オートバイがあるんだからそれでやるんだと、とにかく実態を無視してまでもやれという、ここに私は労使間のわだかまりが発生する原因の一つがあるような気がしてならぬわけです。したがって、いまのようなあまりに公式論的に——実態に即して自転車を持ち出したらおこられたそうでありまして、職員もそんなのばかばかしい、そんならオートバイで乗り出して自動車と自動車の間にはさまれて二時間でも三時間でもこうやっていたほうがよっぽどよかったといって、その本人は非常に残念がっておりましたが、そういうことのないように、実態に即した運営をするように、これはもうあなたが頂点に立っておられるんですから、御指導いただきたい。
そのことと、前段に申し上げた石油問題での逓送車が従来どおり運行できるかどうか、これの将来の見通しについてもお答えをいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/20
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021・石井多加三
○政府委員(石井多加三君) まず前段の石油不足に対する郵便輸送の問題でございますが、ただいま御指摘になりました私たちの郵便輸送の大半を請け負っておりまするのは御存じの日本郵便逓送会社その他の民間の請負会社でございます。そういったところの燃料の確保につきまして、私たちも通産省当局に、郵便輸送の重要性にかんがみまして優先して確保してもらうように、行政指導の面で通産省にもいろいろお願いしておるわけでございますが、なお同時に、これは行政指導のみでもなかなかうまくいきませんので、その会社を通じまして、石油関係の従来取引がありましたところに十分連絡をとりまして、大体、いまのところ年末に必要とするガソリンの全部を確保したとはまだ言い切れないのでございますが、年末の相当のところまではもういけるという情報を昨日受けたところでございます。今後も、この問題は非常に大事なことでございまするので、私たちも努力して、何とか郵便輸送のために必要な燃料の確保に万全を期してまいりたいと思います。
それからもう一点御指摘になりました、個々の局の郵便の外務員の方が出られるときに——機動車というのはいま非常に要望も強うございまして、大体、機動車はもうほとんどの局に行き渡っているわけでございますけれども、同時に先生の御案内のとおり、市内地等の配達につきましては、バイクよりもむしろ自転車のほうが便利がいいということもございまして、すでにそういった自転車とバイクとの両方の共用というふうな体制になっているわけでございます。ただいま御指摘のありましたような事態に対処しては、当然、自転車のほうがいいことは申すまでもないことでございまして、そういった点の指導につきましては、なお今後ともよく下部に指導を徹底してまいりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/21
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022・森勝治
○森勝治君 郵務局長、一つお答えがないのです。
逓送車は御承知のように逓送会社がおやりですから、それはいいんですよ。しかし、あなたが後段の二点目でお話しになった局自体の機動車があるでしょう。これに対する石油確保の問題も非常に大事ではないかと思うが、この点をひとつお答えいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/22
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023・石井多加三
○政府委員(石井多加三君) この点は申し落としましたが、もちろん私たち自分のほうの軽四輪車とかあるいはバイクの燃料確保、これは当然従来も通産省当局と折衝いたしまして、いまのところ特に支障は起こらないだけの見通しを持っているわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/23
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024・森勝治
○森勝治君 郵便貯金事業について質問をしたい、こう考えて立っているわけですが、たくさんあるんです。だからといって次から次へ質問したのでは時間がかかってきょうは質問し切れませんからいたしませんが、たとえばぜひ聞いておきたいと思っておるのは、預金者貸し付け限度額の引き上げの問題等も聞きたいところでありますが、これはお聞きすると、通常国会のほうに出される素案をいま急いでおられる模様でありますから、ほんとうは出される前に構想等を聞きたいのでありますが、時間がありませんから、それはあとでひとつ御質問することにして、割愛をいたします。
そこで、いま緊急立法として出されました郵便貯金法の一部を改正する法律案の内容についてのみお伺いをしてみたいわけです。
いま私が郵務局長とかわした中でも、石油の対策の問題がお互いの口から出ているわけでありますが、石油危機に端を発した物の不足というもの、かてて加えて物価上昇というものにますます拍車をかけてきておりますから、いわば日本の経済というものはインフレのどろ沼にのめり込んだというふうにわれわれは理解しておるわけですが、田中総理はインフレということばは使いたくないといって逃げを打っているわけですね。しかし語るに落ちたということで、これは現実ではもう認めたとだれしもが言うわけですが、ことばでは総理は認めておらぬわけであります。
そういうインフレの非常事態の中で、消費を抑制するというこういう立場と、もちろんこれは勤倹貯蓄というたてまえもありますけれども、ボーナスを吸収する緊急対策の一つとしてこの法案が出されてきたわけでありますが、今回のこの一連の措置によって郵便貯金としてはどの程度のボーナスを吸収できるのか、どの程度の効果をあげられるのか、もうすでにお見通しですから、検討をされ計画を練られたのでありましょうから、吸収見込みの金額等はどのくらいになるのか、この点をひとつお聞かせを願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/24
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025・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答え申し上げますが、問題を今冬のボーナスに限りまして、先生おっしゃるように、見込みでございますけれども、数字を申し上げてみたいと思います。
今冬六兆円と一応いわれておりますボーナス、これは先生おっしゃるとおり消費の抑制、貯蓄の増強という面から緊急に私たち取り組んでみたいということで、こまかい点から先に申し上げますけれども二つの面がございます。
一つは、今月の十日から来年の一月十二日までの一カ月余の間に預入されます貯金、これには半年の定期郵便貯金という制度を創設いたしまして、これに利率六・二五%ということでもうすでに売り出しておりまして、これによる吸収を六兆円の中の、けたが相当違いますけれども、六百三十億円というものを——この六百三十億円の中には、本来私のほうの定額郵便貯金に入るべかりしものがそっちに、シフトといいますか、移るものも予測されます見込みでございますが、それが三百億、それを入れまして六百三十億ということでございます。
また第二には、きょうの御審議の柱になります、総額制限額を百五十万から三百万に可及的すみやかな日に上げていただきますことによりますボーナスに対する効果でございますけれども、これにつきましてはボーナスから三百二十三億円よけい預けていただけるのじゃなかろうか。それらのものもございますが、大宗をなしますものは、従来、いつも利用者に親しまれております定額郵便貯金でございまして、これによりましてボーナス全体六兆円の中から約五千億円程度ということでございます。
結局、あらかたトータルいたしますと、今期ボーナスの六兆円の中から郵便貯金といたしまして五千六百五十三億円、端数がつきますが、この程度、見込みでございますけれども、吸収できるものと鋭意努力しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/25
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026・森勝治
○森勝治君 その中には、利息がよいというので肩がわりするというか、加入貯金の種類別の移動というものがどうも相当出てくるような気がするわけですね。そうすれば、こちらの口座からこちらの口座へ移っただけであって、確かにそれはあるものによっては普通貯金のもの、あるものは他の種類からということもあるでしょうが、それでは、たらいの中を行ったり来たりしているような気がするのですが、その辺のかね合いはどうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/26
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027・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたしますが、先ほども触れましたけれども、そういうような面がないとは言えないと思います。
で今度の短期の半年ものの定期郵便貯金の募集につきましては、従来、長期の定額郵便貯金みたいなもの、長期貯蓄になじまなかった層、ないしは通常貯金に預けてもいいが、少し長く、まあ半年は短期でございますが、そのくらいは預けてもいいというような層、こういうものを開拓いたしまして、おすすめするということでございます。
現在、その定期貯金について、話はよけいになりますけれども、十日と十一日に全国五郵政局管内の大都市におきまして六十局を抽出して調査いたしましたところ、四百三件、一億百六十七万円ということでございます。これは六十局の抽出でございますが、一件当たり二十五万円で幾らかセールスが成功しているのではなかろうかと思いますけれども、おっしゃるように、そういうようなものが十分見込まれますので、なるたけ新規の人にこれを利用していただく。
それから、またこれと定額貯金の比較でございますけれども、定額郵便貯金はいまの利率のままで計算いたしますと、やはり一年半以上の長期になりますと、定額のほうが有利でございますので、そこら辺も利用者の方にとくと御説明申し上げまして、利用間違いのないようにというようなことを配意しながらセールスを進めていきたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/27
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028・森勝治
○森勝治君 過去三カ年間の貯金の移り変わりを種類別で説明してくれませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/28
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029・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたします。
過去三カ年間数値が出ております四十五、四十六、四十七年度につきまして申し上げます。
通常、積立、定額——ほかに定期郵便貯金もございますが、定額の中に入れて考えますが、三つの大きな郵便貯金につきまして申し上げますと、通常郵便貯金、これは四十五年二千百五十三億円、そのときの現在高でございます。これは前年比八四%と少し減っております。四十六年二千七百九十四億円、これは四十五年に対しまして三〇%ふえております。四十七年の通常郵便貯金は四千百二十四億円となりまして、これは四八%、四十六年度に比べてふえております。以上が通常郵便貯金の過去三年の数値でございます。
積立は非常にパーセンテージが低うございまして、金額もしたがって低いのでございますけれども、四十五年二百二十六億、これは前年比一五%増でございます。四十六年が百十二億円となりまして、これはもう五〇%の激減ということでございます。四十七年度で二百二十九億円とまた回復しまして、これは二〇四%の増ということでございます。これはウエートとしては低い貯金でございます。
一番大宗をなします定額郵便貯金について申し上げますと、四十五年一兆一千八百十九億円で、前年比二八%ふえております。四十六年は一兆五千九百五十五億円で三五%ふえております、前年に比べて。四十七年は二兆一千九百四十三億円、これは三八%ふえておりまして、この平均の増加率を過去五年間とっておりますが、この過去三年間はもっと大きいと思いますけれども、平均しまして過去五年で大体年間対前年比二七%の比率でふえてきております。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/29
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030・森勝治
○森勝治君 何かついせんだってまで「消費は美徳なり」というようなことばがだいぶはやったように記憶するのでありますが、しかし、そういう時代は完全にもう過ぎて、過ぎたというよりも破綻してしまった。当面、経済危機を乗り切るためには貯蓄の増強が不可欠であるということ、このことは私どもはどなたも異論がないだろうと思うのでありますが、したがって今回の措置もそれなりに評価はできるわけです。
しかし、それならば今度のこの提案される内容というものの内蔵するものが全然問題がないのかというと、やはりそこにはそれはそれなりの問題が出てくるわけです。たとえば、まず非課税限度額の引き上げの問題でありますが、今回の郵便貯金の限度額は三百万円になるわけであります、提案がそうでありますから。これをはじめといたしまして銀行預金、国債、財形貯蓄の非課税限度額というものがそれぞれ三百万に引き上げられるわけですから、一人当たりの非課税総額は従来の五百万から一挙に一千二百万に引き上げられることになるわけです。
したがって限度額の引き上げというものも、先ほどちょっと触れました貯蓄増強策としては効果があるかもしれませんけれども、去る十月十七日に発表されました貯蓄増強中央委員会の調査によっても、一世帯当たりの平均貯蓄額が二百十万円にすぎないというのが国民生活の現実であるという、こういう面を考えますと、この今回の措置によって、従来の庶民の小額貯蓄に対する優遇策としての貯蓄非課税制度は総需要抑制のための資金の吸収策へとその性格というものを一変してしまったのではないかと言わざるを得ないんであります。ですから最近の新聞等におきましても、これはもう金持ちの優遇策にすぎないんではないか、庶民は貯金するゆとりもないし、庶民はただただこがらしの吹くむなしさを感ずるだけではないかというような論調も見受けられるようになってきたわけであります。
したがって今回の措置というものは、インフレのもとで苦しみつつある国民の生活の実態というものから比べますと、はるかに隔たりを持っておるような、悪いことばで言えばこそくな手段だと、こうきめつけられても、あるいはまたそういう印象を持たれてもしかたがないようなこんな気がするわけでありますが、この点、郵政大臣のお考えは——私はそんな気がするんでありますが、所管の大臣はまさかそのとおりですとはおっしゃるまいけれども、やはりそれはそれなり、これは万全だ、全能だ、万能だとはおっしゃるまいと思うんでありますが、お考えを聞かせていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/30
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031・原田憲
○国務大臣(原田憲君) 貯金の利子への課税という問題は、いわゆる税の公平という問題から、所得あるところ税金をかける、だから働かずに金を預けておいて、そこにまた新しい所得が出るものに対しては当然税を取るべきだ、こういう一方に見方があり、しかし税金を払って、そして残った金を貯金するんだから、それにまで税金をかける必要がないじゃないかというようなことから、いわゆる非課税の限度額というものが、いま森さんのおっしゃるように、金のある者とない者との間の貯金に対する非課税問題の限度額ということで、これが大体百五十万円ということになってきておると思います。
したがって一番庶民というか零細というか大衆の貯金はどこに集まってくるか、それは郵便貯金である、郵便貯金はその大半がそういう人たちの貯金であるということはすでに先生よく御存じのとおりでございますが、先ほど話に出ました「消費は美徳なり」というようなことでお金を使いまくるということはもう許されない、こういうことで物価問題と取り組むのに第一番にお金をまず使わないことである、そうすると貯金をしてもらうことだ、こういうことで、いみじくもいまこれが効果がないとは私が言わないだろうということを先生おっしゃったんですが、何しろまず貯金をしてもらおう、それが一つの物価対策になるという現在の経済情勢から見て、そのための一つの方途としても考えて、いわゆる利子に対する非課税制度というものを考える。
これが郵便貯金と、一方民間の預金にもあるわけでございますから、一方のほうでは、これは税制で法律をあとで通して遡及することができる、こういう措置がとれるわけでございます。放置をいたしますと、郵便貯金のほうは、一番零細なものが集まっておるほうは、そういう措置がこの法律で——郵便貯金というものは一番最初に申し上げましたようなところから出発いたしておりますからへ限度額というものできめられておる、百五十万円までは預かる、そのかわりこれはもう初めから非課税であるということになっておりますから、どうしても権衡上、ほかでできることに優先してでもそうしなきゃならぬという性質のものでございますから、ここにいま法律を提案いたしまして、速急にひとつ御審議を願いたい、こう申し上げておるのでございます。
先生のお尋ねの、これが三百万円になったら、ほかのほうでも同じような制度でやられるから、合計すればいまの五百万が千二百万までになってくる、そうなると、いわゆる庶民のためというよりも金持ちのためということにならないか、こういうことを含めてのお尋ねであると思いますが、先ほどの個人の一世帯当たりの貯金額から申しましても、やはり貨幣価値が落ちておるというものの所得がふえて、一世帯当たりの貯金額もふえてきておりまして、貯金というものは一ぺんに金ができたからばんとやるものではなく、積み立てていくことによってふえていくものでございますから、年代別に見ますと三十代より四十代、五十代の世帯のほうが貯金も持っておるでありましょうし、退職したときにもらうお金、これはいまでは四百万、五百万というようになってきておりますから、これらを考えますときに、今度の非課税限度額三百万というのは郵便貯金としては適当な額ではなかろうか、こう考えて、すでに来年度の予算でもこれをやるべく郵政省としては提案をしておったところでございます。
今回の措置を早めることによってボーナスを吸収することができる、こういうことでいま御提案を申し上げておりますので、このことがやはりいわゆる物価対策という面で、金を使うよりもまず一ぺん貯金をしてもらって、それからものを考えてでも使っていただけるのですから、これが物価対策ということにも機能することでございますから、したがってそれは庶民のためにも結局はつながってくるという面がある、こういうように御理解賜わりたいと存ずる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/31
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032・森勝治
○森勝治君 次に、貯金局長にお伺いしたいんですが、今度の政令によって定められたボーナス貯金についての内容と性格、これをひとつお聞きしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/32
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033・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたします。
この政令によりまして定められました私のほうの半年ものの定期郵便貯金でございますけれども、これはるる大臣も申し上げておいでのように、総需要の抑制、消費の抑制、貯蓄の増強ということを、この十二月、一月というボーナスその他で非常にお金が出回るときにこれを吸収しようということで、時限的に、立法ではございません、政令で行なうものでございます。
先ほど申し上げましたように、ことしの十二月十日から来年の一月十二日までに預けられたものに対しまして、普通民間の半年預金定期におきましては従来五・二五%の利率でございましたが、特に定期郵便貯金は六・二五%という一%利率を上乗せした特利で売り出すということでございます。これによりまして民間金融機関も全く同一の内容の六・二五%の半年ものの定期預金を同じ期間売り出すわけでございまして、これによりまして先ほど申し上げました流動性を吸収するという効果を目途として鋭意いまセールスしておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/33
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034・森勝治
○森勝治君 年利六・二五%という点を担当局長はだいぶ力をこめて発言されたように私の鼓膜に響いてきたんでありますが、先ほども指摘しましたように、この異常なインフレの中で年利六・二五%、六カ月定期貯金でボーナスを吸収しようとするこの感覚というものは、そうばちばちと拍手を送ったり、賛辞を呈するようなしろものではないと思うのです。私はむしろそういう感覚というものに対して首をかしげざるを得ないんであります。
もし物価安定のためにという、こういう大義名分のもとにボーナスを吸収することが不可欠の要件だと、こうするならば、この際は、物価上昇に見合うぐらいの高い金利の特別国債とか債券とかというようなものでも発行してボーナスの吸収をはかる、こういう積極的な施策がとられるのが私は正しい政府のあり方ではないかと思うのですが、第三次田中内閣に輝ける名を連ねておられます郵政大臣のこの点についてのひとつ御見解を聞かしていただきたいものです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/34
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035・原田憲
○国務大臣(原田憲君) 私も郵便貯金を扱う大臣でございますから、ただいまのお尋ねに対しましてはお答えをしなければならぬと思います。
この金利問題というのは大体は福田さんが答えるべきもんだと思いますが、この相談を経済閣僚懇談会で受けまして、私も、金利というのはたくさんございますから、政府がやっておる国債だとか、それから先ほど言いましたいろんな民間機関のマル優制度の中にも各種がございますし、したがって金利という問題は、預金金利を上げたならば今度は貸し出し金利も考えなきゃならぬ、貸し出し金利を上げれば預金金利を考えなきゃならぬ。国民の選択でございますから、どれがいいかということを自分の身にあてて考えて、わしは国債を買おうとか、あるいは自分は郵便貯金をしようとかみな考えるわけでございますから、その金利を動かすということは非常にむずかしい問題であろうと思います。
これに関しまして、こういうときに、特に通貨を吸収しようという方策のためには高い金利をもってするのがいいじゃないかという先生の御意見は私は否定はいたしません。御意見として承りますが、しかし、きょうも予算委員会で同様な御質問が出まして福田大臣から答弁をいたしたんでございますが、この問題に関しましては、預かり金の金利を上げるということは今度は貸し出し金の金利という問題に結びついてくる、貸し出し金の金利が上がるということはまた物価騰貴という一つのコストの面に響いてくるという面も理論的には出てまいりますので、慎重に対処いたしたいと、こういう答弁をいたしておりました。私も、したがいまして森さんの御意見を拝聴いたしましたが、これは慎重に考えて対処していかなければならぬというお答えを申し上げる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/35
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036・森勝治
○森勝治君 これは政令でおきめになったとおり、六カ月後にはこのボーナス貯金というものは解約になりますね、六カ月定期ですから。そうなりますと来年の夏に至りまして夏のボーナスとまた重なって、この解約された六カ月の定期貯金が消費の面に向かうと消費が増大される、こういうことになるわけです。いまの大臣のことばをかりれば、またそれじゃ物価に拍車をかけるじゃないか、こういうことになるんでありますが、その点については貯金局長はどう考えておられますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/36
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037・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答え申し上げます。
お答えにならないかと思いますけれども、仰せのとおり、半年たちますと、これはもう時限的なものでございますので、半年の定期郵便貯金というものはなくなるわけでございます。そのまま預けられる方は通常貯金に切りかわるわけでございますが、払い戻しにお見えになるお客さま、六百三十億円の利用者を予測しておるわけでございますが、やはり私どもといたしましては、これを通常貯金ないしは新しい定額郵便貯金に預けかえをしていただくようにお願いするとかいたしまして、また夏期ボーナスにつきましてもまた新たな観点で、私のほうはやはり先ほどから申し上げましたように主力商品は定額郵便貯金でございますので、定額ということ、また新しい制度が打ち出されるかどうかは別といたしまして、これを主要の武器にいたしまして庶民の方の預金をしていただこう、こういうふうなことで対処していきたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/37
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038・森勝治
○森勝治君 それでは、来年の夏も、ことし初めて行なったこのボーナス定期というようなものを当局ではやろうと考えておられますか、いまの時点では。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/38
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039・船津茂
○政府委員(船津茂君) 来年夏のボーナス期にあたりまして、どういう制度でということでございますけれども、さしあたり具体的な構想は抱いておりません。
ただいま申し上げましたように、私のほうでは、現在におきましても定額が主要の商品でございまして、これを、まあことばは悪いんでございますが、売りまくるといいますか、利用を非常にしていただくというようなことで大体対処していきたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/39
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040・森勝治
○森勝治君 大臣にお伺いしたいんですが、最近の消費者物価の上昇率というのは、すでに政府の発表の中でも年率一四・八%であります。で国民の日常生活の中での実感はそれよりもはるかに上回っておる、こう指摘をせざるを得ないんでありますが、さらに最近の物価上昇、特に卸売り物価の異常な上昇は、石油の例を見るごとく、やがてこれは消費者物価に波及することはもう火を見るよりも明らかであります。
このような情勢の中で、国民の汗の結晶であるところの貯蓄というものは残念ながら日々確実に減価しつつある、貨幣価値が下落する、こういう傾向にあるというこの厳たる事実というものを大臣はお認めになりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/40
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041・原田憲
○国務大臣(原田憲君) 認めざるを得ないと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/41
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042・森勝治
○森勝治君 この貯蓄の実質的減価、そういうものからこの庶民の零細貯蓄というものを守るためには何をしなければならぬかということが当然出てくるわけです。
ですから、私どもは、先ほどもちょっと触れましたけれども、まず郵便貯金の利子の大幅の引き上げがなされなければ、いかに定期が六・二五%だといって吹聴しても国民は笛に乗ってこない、踊ってこない、私はそう思うのです。なるほど預金金利の全面的な引き上げというものは金融政策に影響があるといたしましても、庶民の零細貯蓄というものは特別の高利率にするとか、あるいは割り増し金等をつけるとか、この際、異常な事態に対処するための特別緊急措置というものが必要だと思うんです。そのことが大衆の預金である郵便貯金を管理される郵政大臣としてのとるべき道ではなかろうかと思うんであります。
この点、やはり国民の貯金を預かるという立場からいたしますならば、これはもう福田大蔵大臣とその辺のところの隔たりが生じてくるのは理の当然だと思うんでありますが、大蔵大臣に言い負かされたままでおったならば、国民は郵便局に背中を向けることになりゃせぬかと思うんでありますが、大臣、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/42
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043・原田憲
○国務大臣(原田憲君) もちろん、先ほどもちょっと申し上げましたが、国民のお金を預からしてもらう、これは利子が高いということはもう貯金の魅力でございますから、預ける方々は貯金の利子が高いと預けやすい、こういうことになるわけでございますが、そのお金を利用して、今度は使ってもらわなければ国民の皆さん方に高い利子を払えないわけでございますから、郵政省の場合は、われわれのほうではこれを財政投融資のほうへ回して、そこからこちらへ利子を払ってもらう、こういうことに仕組みがなっておりますから、先ほど言いましたように、ほかの事業でも使う金のコストが高いとそれだけ今度は物価にはね返ってくるという問題がございますので、この貯金の利子というものは非常にきめるのにむずかしいという問題が裏にあるわけでございます。
私といたしましては、庶民のお金を預かって、それを有効に使って、一方ではそれが福祉事業に使われ、あるいは学校の建設に使われておる、この制度を伸ばしていくために、決して大蔵大臣に負けないように、私どもがやっておる事業が伸びていくための最大の努力をしていかなければならぬ、このようには考えて、今後もそのようにつとめていきたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/43
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044・森勝治
○森勝治君 今回のボーナス貯金についての郵便事業という面から見た採算の度合いですか、それをお伺いしたいんです。
すなわち資金運用部への預託利率及び郵貯事業の経費率の現状についてひとつお話をしてください。
〔委員長退席、理事植竹春彦君着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/44
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045・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたします。
六カ月定期貯金の利率は、先ほど申し上げましたように、六・二五%、資金運用部への預託利率は現在六・七五%、その利ざやといいますか〇・五%となっております。一方、郵便貯金の経費率について見ますと、四十七年度の決算では一・五五%となっております。この内容をしさいに検討してみますと、これは手数が非常にかかりますところの、いわゆる受け払いがひんぱんで複雑な利子計算をする通常貯金ないしは集金が義務づけられておりますところの積立郵便貯金、こういうものの経費負担が多いんでございまして、全体の経費率がそういうふうに一・五五%となっております。
本時限立法的な定期郵便貯金でございますけれども、これは積立や通常に比べますとわずかな事務経費で済みまして、その販売期間も先ほど申し上げました一カ月ちょっとということでございまして、おのずから利用度に限度がございます。そこで経費負担という点で着目しますと、それは個人的に見て非常に膨大な額になりますけれども、郵貯会計全般の総支払い利子額の中で見ますと、大体年間八千億ぐらい払う中のこの半年定期貯金の今後の支払い利子高を見ますと三億ちょっとでございます。こういうふうなことで郵貯会計の収支全体に及ぼす影響は、ことばはちょっと過ぎるかと思いますが、軽微じゃなかろうか、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/45
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046・森勝治
○森勝治君 六カ月貯金でも、職員が募集すると募集手当が出ますね、当然出るわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/46
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047・船津茂
○政府委員(船津茂君) この定期郵便貯金に対しましても、定率の募集手当を両組合了解のもとに出すことにしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/47
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048・森勝治
○森勝治君 いまお話があったように年率六・二五、これが利息、それから資金運用部の預託が六・七五ですから、〇・五%が郵政省に入るいわば事務費ですね。
この中に、いま私が質問した職員の募集手当等も入れるということになりますと、わずかなものだと言われておりますが、今度の六カ月定期ということで普通貯金から移動したり他のものから移動したりして非常に繁雑になるような気がして、このことによって職員の手をわずらわす時間というものはけっこう多いと思うのです。したがって、これを年末の、たとえば郵便の滞貨を一掃する、先ほど質問もいたしましたが、そういうところへ、ネコの手も借り出さなければならぬときに、出し入れの複雑なことをやると、これを今度は計算で一人頭幾らといってはじくと、〇・五ではたしてやっていけるのかなどうかなという疑問がわくわけです。ですからあなたはまあ〇・五でけっこうです、ささいですからとおっしゃるけれども、私どもはそういうものを一つ一つ原価計算をしていくと、案外これは手数で、金がかかって、それは確かに貯金の額そのものはふえるかしらぬが、事業としてのメリットというのはあまりないような気がするのです。ですから、そうなれば当然これは大蔵省とかけ合って、この辺はもう少し金額を増額するとか、話し合ってしかるべきだとかということになってこないと本物ではないような気がするのですが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/48
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049・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えしますが、先生仰せのとおり、メリットの点にしますと、非常に口幅ったく軽微だなんと申し上げましたけれども、事実としましては郵貯会計のそれだけの負担増になるということでございますので、今後、預託利率の改正、もちろん増額でございますが、交渉の一つの有力な論拠にしたいと思います。
また御参考までに申し上げますけれども、今度の半年定期貯金の手当でございますが、予算としましては七千八百万円をひとまず予定しておりまして、また年末ネコの手も借りたいようなときに繁雑じゃないかというおことばを返すようでございますけれども、全国二万余の局で扱いますが、大体見込み件数が二十五万件程度とこういうふうに踏んでおりまして、一局当たりその一カ月間余に平均十二、三件から十五、六件になりまして、一日に〇・五件というような二万の局で割り振った、大都会の集中したところあたりではもっと、先生御指摘のように、こんな忙しいときにというような事象が出てまいりましょうけれども、平均値をとりますと、それくらいの事務量であるということを御了解願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/49
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050・森勝治
○森勝治君 これから質問するのは、あまり上品な質問でありません。局長、あらかじめひとつ御了解をいただきたい。
貯金の募集にあたっても、簡易保険の募集のときと同じように、何か物品を勧誘対象者に配るというふうに聞いているわけでありますが、これはほんとうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/50
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051・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたしますが、一時期におきまして、預金獲得、まあ競争ということばはどうかと思いますが、民間もわが郵貯も一生懸命にまた仕事としてやっておるわけでございますが、あまりに特利的に過当なそういうふうな物品供与をしまして預金を獲得するということの弊害が言われだしまして、民間金融機関でもお互い申し合わせということで、そういうことはすまいと自粛を申し合わせておりますので、わが郵政省貯金局におきましても、その線に従って自粛してやろうということに下部を指導しておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/51
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052・森勝治
○森勝治君 自粛してやろうというのは、そういう事実があったということの肯定だと私は理解をしていいのですね。自粛というおことばは、そういう物品を配るがごとき行為があったそうだが、ほんとうかというのが私の質問の趣旨でありますから、ですから自粛をしたいということは、過去にそういうことがあったということをお認めになったと、こういうことですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/52
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053・船津茂
○政府委員(船津茂君) そういうふうにおっしゃられますと、過去一時期、先ほど申し上げましたように、まあ過当な預金獲得競争とでも申しますか、そういう弊害があったことは事実のようでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/53
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054・森勝治
○森勝治君 それは郵政省貯金局の指導のもとに行なわれておったわけですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/54
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055・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたしますが、私のほうではやはり官業の品位と節度というものをいつも説いておりますので、そういうふうな競争に不当に巻き込まれたとは私存じておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/55
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056・森勝治
○森勝治君 あなたのほうの指導の何とかというのに、手当を出すのだから物品を配ることはあたかも資本を投下しているような気持ちで当然だという指導をしておりませんか。
自粛というとき、裏にはそういうことの指導が、以心伝心であろうとも成文化であろうとも、あるいはことばでそういうのを伝えたのであろうとも、そういう空気がその中で胚胎していたことは事実でしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/56
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057・船津茂
○政府委員(船津茂君) 先生の御指摘まことに痛うございますが、そういうことのないように、今後とも、いわゆる先ほど大きな声で言いましたが、官業の節度と品位を保つように十分徹底させていきたい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/57
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058・森勝治
○森勝治君 そこでお聞きしたいのでありますが、募集手当の意義は何ですか、どういうことですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/58
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059・船津茂
○政府委員(船津茂君) いろいろ定義がございましょうが、ごく端的に申し上げますと、やはり職員の労苦に報いるという一言が全部であろうかと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/59
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060・森勝治
○森勝治君 いまのお答えは、かつて私が保険募集のときにこの委員会で質問し、私の考え方として述べた、貯金や保険の募集手当というものは労働の再生産のためにあるものだと私は主張したんですよ、そういう理解でよろしいですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/60
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061・船津茂
○政府委員(船津茂君) 先生のおことば——再生産のためというふうに理解していただいてもあるいはけっこうかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/61
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062・森勝治
○森勝治君 そうでないと、私が言ったように、おまえたちは郵便局から請け負っておるのだから、手当もらえるのだ、だからそこで利潤があるのだから、それをお客さんに物あるいは観劇あるいは手帳あるいは何とかいうふうにして出してあたりまえだということがなくなってしまうのですよ、私の言ったとおりいって。あなたはその立場上もっともですとは言い切れないかもしらぬけれども、私の説を支持してくださるならば、もう物品なんというものは、エビでタイを釣るようなことは毛頭やらないという、本来の貯金事業のあり方に、本然の姿に目ざめていわゆる返ってくださる、私の説をとってくださるならば、もとの姿に返るということですから、もとの姿に返って、期待される貯金事業として推進をしたい、こういう考えだというふうに理解していいですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/62
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063・船津茂
○政府委員(船津茂君) 先生のおっしゃるとおりと思いますけれども、貯金の外務の方が身銭を切って奨励物品に充てるというようなことはあるいは不穏当かと思いますけれども、手当の一部は——私先ほどほとんど全部が職員の御労苦に報いるための額だということを申し上げましたが、不勉強でございまして申しわけございませんけれども、手当の一部は奨励上の必要経費という意味もあるようでございまして、ですから必要経費の四割は非課税になっておるというようなことでございますけれども、先生おっしゃるとおりに身銭を切ってそういうものに——労働再生産に充てるようなそういう手当を必要以上にそういうふうなものに回すということは不当であろうかと思います。私のほうは成立件数一件当たり事務的に予算上は十円ずつのそういうふうな物品費というものを計上しておりますので、それで十分間に合うんじゃなかろうかと、こういうふうに考えております。
〔理事植竹春彦君退席、委員長着席〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/63
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064・森勝治
○森勝治君 これは貯金局長にどん詰まり質問するのもどうかと思うんです。これはほんとは経理局長がいいんですが、経理局長いませんね、ですから、これは官房長がいいかもしらぬな。
最近、郵政事業に協力した方へと称して、郵政局長や郵便局長名をもって物品を贈呈している模様でありますが、これは何のためにおやりになっているか、それをひとつ聞かせてもらいたいんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/64
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065・神山文男
○政府委員(神山文男君) ただいまの御質問のような事実は、私聞いておりませんでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/65
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066・森勝治
○森勝治君 まあ官房長は知ってますと言うわけにいかぬでしょうね。ですが、出してることは事実ですよ。それは郵便事業の協力のゆえをもって出したのかもしれません。
ただ、私がここでなぜこういうことを言うかというと、私はこの前の委員会でも指摘しましたように、保険募集に名をかりてメッキものを金杯と称して麗々しく——もらった人がびっくりして神だなにおさめるような、世間を騒がせるようなことは二度としなさんなということ、これをこいねがうあまりここへ出しているんですよ。おそらくいまのは郵便事業、たとえばポストをつくるために協力してくれたとか、あるいはまた郵便協力会か何かのそういう関係で協力してくれた、そういうために出してくれたものと私はこの場では善意に理解したいんですよ。ついせんだって某郵政局長の名前で出されているんです。ですから貯金事業や保険事業の募集をするために成績をあげるために昔のような名前をあたかもかたるがごときやり方ではないと思うんだ、こんなもの出したのは。だから私は安心して質問をするんだけれども、もしかするとあれもそうじゃないかと、この前のことがありますものですから、勘ぐった質問をしているわけです。
この点は、事業にほんとに協力したのは別だが、定額貯金をふやすためにえさに出すとか、簡易保険の成績をあげるために出すとか、こういう貯金や保険の加入者をふやすために、どうぞひとつ金品をもってしないように。これはもうこの前もそうですから、省の態度を改めてくれたわけですから、その点はひとつやめていただきたいのです。郵便事業にまともに協力してくださった方は大臣から表彰されることはかまいませんが、そういうことはおやりになっていただいていいのですけれども、この前委員会で指摘したような、そういう下心のあるやり方はひとつおやめになっていただきたい、このことはひとつお願いをしておきます。
あれやこれや質問をしてきたわけでありますが、私は、今度ボーナス吸収策というものはそう鳴りもの入りで宣伝するようなしろものでもなかろうし、これをもって郵便貯金事業が国民の金を全部吸収できた、こう考えるのは少しまだ早合点過ぎるのではないかと思うのです。いわば全然やらないよりやったほうがふえてけっこうだ、こういう程度じゃないかと思うのでありまして、そういうことももちろん必要でありますが、インフレ下における貯蓄というものはいかに重要であるか、そういう面に特に郵政省では力を入れていただいて、郵便局では——昔ありましたね、不景気になると郵便局はいいということで、安心だ、取りつけにならんでいい、国家が保証する事業だからよろしいというので非常に信頼が厚いわけですから、これがインフレ下の中でもいわゆる低率にもかかわらず、先ほど説明があったようにどんどん定額だけでもふえてくるようになってくるわけですから、この国民の信頼と期待というものを裏切ってはならぬと思います。したがって、今度のボーナス貯金ができたからこれで万事終われりという安易な立場はとってもらいたくないし、このことによって国民の不安を解消するにははるかに遠いわけですから、したがってどうかひとつ今後もそのことについては御努力を願うと同時に、大臣におきましては、これはもう当然インフレ抑制に全力を注いでくださるのを——私ももちろん政治の端くれにつながる者でありますから当然でありますけれども、特に貯蓄という問題の衝に当たっておられます大臣としては、いわゆる実質減価をされるこういういまの経済界の姿でありますから、何としてでも積極的な施策を講じて、インフレをこれ以上増高させないように、ひとつ御努力をしていただきたいと思うのです。このことを特に大臣に要望いたしまして、私の質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/66
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067・山田徹一
○山田徹一君 初めに、昨日ちょうど大臣留守でありまして、次官を通して申し入れ書を差し上げましたのですが、これにつきまして一言御意見をお願いしたいと思います。きのう国民生活を守る緊急集会を行ないましての——。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/67
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068・原田憲
○国務大臣(原田憲君) 昨日、山田さんのほうでいま言われた大会を開いて、代表者がお越しになって私に会いたいということでございましたが、ちょうど予算委員会に出ておりましてたいへん失礼をいたしました。
御要望の措置に関しましては、それぞれ国民の皆さん方の御要望の点について御意見を承りまして、私のできる限りの処置をしてまいりたい、このように考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/68
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069・山田徹一
○山田徹一君 それでは、郵便貯金法の一部を改正する法律案につきまして質問をさせてもらいます。
初めに、郵便貯金の種類別の利用状況、これについてちょっと御説明願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/69
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070・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたします。
四十八年の三月末現在におきまして、郵便貯金五種類ございますが、利用状況はお手元の法律案のあれにございますけれども、通常貯金が現在活動口座数が六千二百七十三万口座、現在高で二兆六千七百六十七億円で、郵便貯金全体に占めますウエートはパーセンテージで二一・八%でございます。一口座当たりの現在高が四万三千円。
積立貯金は数が少のうございまして一千十九万口座、現在高三千二百十七億円、全体の郵貯に占めますウエートは、二・六%、一口座当たりの現在高は三万二千円。
大宗を占めますのが定額郵便貯金でございますが、これは口座数が一億七百八十二万口座、現在高が九兆二千七百九十二億円、全体の一〇〇%の中のウエートは七五・五%、一口座当たりの定額貯金の現在高は八万六千円。
定期貯金は非常に少のうございまして三万一千口座、百十億円、〇・一%、一件当たりの額は高うございまして三十五万五千円。
住宅積立貯金、四十七年の一月から創設された制度でございますが、口座数一万五千、これは三月末現在でございまして、住宅積立だけを申しますと近ごろ非常に伸びておりまして、現在の段階では四万五千ぐらいになっておりますが、この四十八年三月末現在では一万五千、現在高が十四億円。パーセンテージは非常に少のうございます。一口座当たりの現在高は九万四千円。こういうふうな利用の状況になっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/70
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071・山田徹一
○山田徹一君 いただいております資料の中の第3表を見ますと、百万円から百五十万円に総額の制限額を改正されたのが四十年四月から四十七年の一月、言ってみれば七年の期間を要しております。今回百五十万円から三百万円に限度額を上げるにつきましてはわずか二年の期間しかないということになりますが、いわば百五十万円ではすでに低い限度額になったんだ、こういう意図でありますが、その理由を詳しくひとつ言っていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/71
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072・船津茂
○政府委員(船津茂君) 御質問にある程度詳しく、数字がまじりますが御説明申し上げたいと存じます。
おっしゃるように、四十七年に百万が百五十万になって、今回お願い申し上げまして三百万に引き上げていただく理由でございますけれども、数字を交えて申し上げますが、四十年と現在の四十八年一人当たりの国民所得の伸びぐあい、ないしは一世帯当たりの貯蓄保有額の伸びぐあい、こういうものの数値をとって比べてみますと、まず一人当たりの国民所得でございますけれども、昭和四十年におきまして、信用すべき数字だと思いますが、二十六万四千円国民所得がございました。現在の昭和四十八年におきましては八十五万八千円と約三・二五倍、国民所得が伸びております。また一世帯当たりの貯蓄保有額も四十年当時は六十六万円という数値がありますが、これに対しまして現在の四十八年におきましては二百十万円と三二八倍になっております。こういうふうな関係もございまして、大体数値的には三倍強という数字が、四十年の限度額百万円に対しましてお願い申し上げます三百万円があるいは対応できるのじゃなかろうか、こういうような説明でよろしゅうございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/72
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073・山田徹一
○山田徹一君 大臣にお尋ねします。
この法案の提案理由の中に、最初に「現下の経済情勢にかんがみ、」こうなっておりますが、この「経済情勢にかんがみ、」というところをもうちょっと詳しく説明していただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/73
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074・原田憲
○国務大臣(原田憲君) 先ほどからも申し上げておるところでございますが、現在の日本の経済情勢について予算委員会でも、これをインフレと見るかどうかという論議がかわされておるようなところでございまして、非常に物価が騰貴をしておるこういうときに、まず何をおいてもこの物価問題を解決することがすべてに優先する、こういう経済状態にあってとるべき手段として今度のいわゆる非課税限度額の拡大−郵便貯金は全部が非課税になっておりますから、これを百五十万円を三百万円にいたしまして、特に先ほど局長から説明いたしておりますが、一般的に申しても三百万円までの時代が来ておるのではないかということで、すでに来年度予算と関連して、政府としては、大蔵省等関係当局と折衝しておったところでございます。
今般、これを一方におきましては、そういうために非課税限度額を三百万円に上げるための法律を、別に税制上の措置をとるということになりますと、この郵便貯金はすべてが非課税でございまして、したがいまして、法律を改正をしなければ不公平になるという面もございますから、そういう面を加味しまして、今度の法律案を提案して御審議を願っておる、こういうことでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/74
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075・山田徹一
○山田徹一君 その次におっしゃっているのは「郵便貯金の預金者の利益を増進し、」と、預金者のためにこの制限額を上げるということに重きをおかれている、こう見て差しつかえないわけですね。
してみると、先ほどもちょっと話がありましたけれども、消費者物価の上昇率とそれから過去のまた今日の貯金の利息の関係、これをちょっと私調べてみましたんですが、昭和四十六年、政府の消費者物価上昇率は五・七%、で当時の定額貯金を例にあげますと、一年以上のもので四・七五。四十七年には上昇率が五・二%になった、それで一年以上のものはちょっと下げて四・五、こうなっておりますね。この当時ですら、この物価上昇率に比較して銀行あるいは郵便貯金の利息は安い、こういう声もあったわけです。
ところが四十八年度、一月の政府の見込みでは五・五%の見込みだったようですけれども、先日の十一月三十日の発表によりますと二二%の見込みになっております。さらに国民経済研究協会が昨日発表したところで見ますと、上昇率が一四・八%、このようにいっております。さらに来年は一六・・一%になるんじゃないかという予想もしております。
こういう対比をしてみたときに、現在一年以上の定額貯金で十月から上げてはおりますけれども五%、こういうところを見たときに、こんな低い利息ではたして「預金者の利益を増進し、」ということが言えるかどうか。これだけ貨幣価値が下がっちゃって預金しておくだけ損だ、こういう個人的な感情は当然だと思うのです。こういう点から見て、もっと大臣が強力な大蔵省への折衝を持って何らかの方法をとらなきゃいかぬとこう思うのですが、どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/75
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076・原田憲
○国務大臣(原田憲君) こういう物価高のときにインフレとは何ぞやという論議がされておる一つの定義の中に、定期預金の金利を物価の騰貴指数が上回るようになってきたときは、それはインフレだという定義があるじゃないかというような話も出ております。したがいまして金の値打ちがないときに貯金をすることはかえって損ではないか、こういう考えが一方にあることは否定できない事実であろうと思います。
しかしながら今日のこのような状態に、それでは価値の下がった通貨を使用して買いあさりをし消費をする、そのことで物価安定ができるかどうかという問題になると、やはりこれはまず通貨の収縮をはかるということが国民の利益になる、貯蓄者の利益になるという考え方がそこに働くわけでございまして、したがいまして私どもは物価問題と取り組むというためにはあらゆることをやらなきゃならぬ。はたしてそれで全部できるか、それで全部できるとは申し上げませんけれども、有効なものは勇敢に取り入れていかなければならぬ、こういう意味で提案を申し上げておるところでございます。
また、それならばより金利を高くして預金を吸収する策がいいじゃないか、こういうお尋ねでございますが、これも先ほど申し上げましたが、金利というものは預ける者にとっては高いほうが魅力でございますけれども、この金をもちまして今度は利子を払っていかなければなりませんので、これを使う場合には今度は使う金利というものが高くなってこざるを得ない。その場合にはそれが物価に響いてくる、こういうめぐり合わせになってまいりますので、金利問題というものは非常に慎重に考えなければならぬ問題でございます。したがいましてそれらのことを勘案しながら今回の提案をいたしておるというように御理解を賜わりたいのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/76
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077・山田徹一
○山田徹一君 いま大臣のおっしゃっていることもわからぬではありませんが、貯金という問題、貯金という業務の問題に対して、預金者はそこに何の利益を望むか、それは利息です。そういう点に対しまして、この預金者に対する「利益を増進」というところのことばはもうちょっと深くどういう点が預金者に直接利益をもたらしているのか、利息は上がっていない、どこに利益があるのか、こういうことになるんですが、局長。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/77
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078・船津茂
○政府委員(船津茂君) 山田先生お尋ねの点に直接お答えになりますかどうか、「郵便貯金の預金者の利益を増進し、」という点でございますけれども、この現行百五十万の総額制限額を三百万円に引き上げることがどういうふうにということでございますが、御説明いたします。
少し数字が入りますけれども、最近におきます貯蓄に関します世論調査の結果でございますが、一世帯当たりの預貯金の平均保有額でございますが百四十七万円、ほかのものを入れまして二百十万円という数値が出ておりますが、預貯金に限りますと百四十七万円。大臣も先ほど御説明になりましたが、少し詳しく申し上げますと、世帯主の世代別で見ますと、四十代で百五十三万円、五十代では百八十万円、こういうふうになっております、年齢別に見ますと。
それからまたもう一つ、年間所得別でかりに見ますと、年間所得が百六十万円から百八十万円の階層、こういうところで大体平均保有額が百七十五万円の預貯金を持っております。百八十万円から二百万円の年間所得の階層では百七十九万円。で、こういうふうな数値の示しますものは、やはり今後の突発的な災害や病気、住宅の建設ないしは子女の結婚、教育資金その他に備えまして、こういうふうに積み重ね積み重ね貯金をしていただく、長年にわたってやっていただくわけでございます。これに対しまして、やはり税金のかからない限度三百万というもので対応しますことはやはり預貯金者の利益の増進につながるんだろうというようなこと。
もう一つの点、またこれも例にすぎませんが、大臣が申し上げました近ごろの勤労者の退職金というものの平均値ももう六百万円をこすぐらいになっておりまして、これなんかもやはり相こいねがうならば老後の退職後の生活資金としてこれを充てたいということでございますが、やっぱりその利子に税がかからない限度が百五十万から三百万円という限度に引き上げられますと、民間のもちろん預貯金も三百万、かれこれ六百万円でございますが、老後のためにもこれは預金者の利益の増進につながるんじゃなかろうか。ちょっとこう強弁じみておりますけれども、そういうふうな意味におきまして、三百万は零細な貯蓄階層である郵便貯金の利用層にも一つの利益になるということを申し上げたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/78
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079・山田徹一
○山田徹一君 いまおっしゃったことで、三百万に上げたことによって−これは私はいけないと言うわけじゃありません、しかし、それに対して喜んで国民が協力できるかできないかという点からいいますと、この利息という面をもっと大幅な上げ方にしないと、物価の上昇率に合わせて見ても、喜んでこれに協力できないんじゃないか、こう考えるわけです。
したがって昨日申し入れもいたしましたその中の条項の一つにもあげておりますけれども、物価あるいは賃金ベース等とのスライド的な利息のつけ方、しかもそれをすべてにというわけにはまいりません、せめて二百万円を限度ぐらいにして、そういうほんとうに働く人が将来の病気とか災害を懸念しながら、貨幣価値が下がっていくんですから品物にかえといたほうがいいんじゃないかとは思うものの、やはりそこに良心を起こして少しずつわずかずつ貯蓄していくそういう人たちに対して、ほんとうに喜んでもらえるような、ほんとうの利益を与えていくような、そういう考え方であるならば、スライドを入れたらどうか、こう提案するんですが、大臣いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/79
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080・原田憲
○国務大臣(原田憲君) これは先ほども申し上げましたように、利子の問題は預金金利と貸し出し金利の問題それからその他国債等々の問題とからんできますので、郵便貯金の預かり金の中にも定額がありその他の種類もあるわけでございますが、これについてどういまの物価にスライドさすかということはたいへんむずかしい問題でございます。
私、正直に言いまして、そこまでのくろうとじゃございませんが、ひとつ勉強していくように、局長も来ておりますから、御提案でございますので検討さしていただきますが、なかなかこれはむずかしい問題であると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/80
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081・山田徹一
○山田徹一君 しかも、その次の条項は「併せて貯蓄の増強に資するため、」と、こうなっている。
ということは貯蓄を奨励する意図、その目的はどこなのか。ほんとうに国民が貯金する意欲を持てるようにしてないで、しかもそれを奨励して預けさせるようにする、そのねらいはどこなんだ。国民のためなのか、それともほかにもくろみがあるんじゃないか、こういうふうに思えるんですが、矛盾したところがある、いかがでしょうか、局長。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/81
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082・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えになりますか、まあきれいごとを申し述べるわけではございませんけれども、貯金法に書いてありますように、預金者の利益を増進し貯蓄の増強に資するという意味で、確実、簡易な貯蓄の手段を提供するということでございまして、その利用の増をはかりますためにも百五十万円を三百万円にする、ないしはまた郵便貯金の利子の体系も独自の考え方を幾らかでも打ち出しまして、有利な一ちょっとPRめきますけれども、十年預けられます定額郵便貯金の利子は相当高うございます。また、たとえば利上げなどがある場合に、民間の定期預金は利上げが途中であっても旧利率のまま解約まで続くわけでございますが、私のほうの定額郵便貯金は利上げの時点で新しい利率を適用できる、いままでずっと沿革的にそういうことでやってきておりますし、ささやかなりとも預金者の利益の増進につながるような措置はこれをまた強めていきまして、先生御質問の趣旨に十分沿っていく、かように努力したいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/82
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083・山田徹一
○山田徹一君 それでは次に、没入金についてお尋ねしますが、この没入金はどのような取り扱いになっておるのか、御説明を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/83
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084・船津茂
○政府委員(船津茂君) 没入金の取り扱いでございますけれども、郵便貯金の没入金と申しますのは、御説明しますと、貯金法の二十九条の規定に基づきまして、十年間貯金の出し入れもなく、また印鑑の変更届けだとか利子の記入の申請とかいろいろ利用が全くなく、眠ったままの姿でありますと催告をいたしまして、本人がまた二カ月間つかまらないでどうにも処置に困るというような種類の郵便貯金がいわゆる没入金といたしまして、二十九条の規定によりまして郵貯特別会計に組み込まれるということになっております。
この額は、大体、十億円から十二億円でございますけれども、年によって違いますが、こういうことはなるたけ少なくするように、利用者の方に新聞ないしテレビないしはポスター等で周知申し上げまして、権利を生かしていただくように大いに努力したい、こういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/84
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085・山田徹一
○山田徹一君 ちょっと中身に入りますが、四十六年度には何件あって幾らか、四十七年度はどうだったか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/85
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086・船津茂
○政府委員(船津茂君) 件数は、四十六年と四十七年について申し上げますと、四十六年没入になった件数は百五十五万件でございまして、金額は九億一千五百万、一件当たりの金額といたしまして五百九十一円という数字が出ております。四十七年におきましては、これがふえまして百八十五万件、金額で申し上げますと十億三千九百万、一件当たりの金額が五百六十二円、こういうふうになっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/86
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087・山田徹一
○山田徹一君 通常貯金の六千二百万口座に対する支払い利息はどのくらい出ておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/87
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088・船津茂
○政府委員(船津茂君) 先生御質問の、通常郵便貯金の支払い利子額でございますが、四十七年度について申し上げますと、通常貯金につきましては七百八十七億円利子を支払っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/88
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089・山田徹一
○山田徹一君 この没入金をどのように使っているのか、それをお尋ねします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/89
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090・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたしますが、この没入金十億内外は郵貯会計に雑収入として入りましてプールされるわけでございまして、ちょっと記憶があれでございますが、当院でございますか衆議院でございますか、貯金法の一部改正のときに、そういうふうな意味におきまして郵便貯金特別会計の剰余金と申しますか積み立て金と申しますか、こういうふうな黒字が出ておりますが、こういうふうなものの一部をその十億円はなしておるわけでございまして、こういうものば附帯決議におきまして郵便貯金会館その他預金者の利益になるように社会に還元したらどうかというような御決議もいただいておりますので、いま具体的に申し上げました郵貯会館などもそのあらわれと、ないしはまた、そういうような剰余金、積み立て金は従事員の働きやすい環境をつくるための諸設備ないしは機械化その他すべてに充てておるわけでございますが、その一環を十億円はになっておるということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/90
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091・山田徹一
○山田徹一君 私の持ち時間もわずかになりましたが、郵便貯金の利点の一つといたしまして、郵便貯金は、預け入れた局でなくとも、全国どこの局でも引き出しまた貯金もできる、こういうことになっておると思うんですが、問題いないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/91
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092・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えしますが、制度としまして現行のものを申し上げますと、郵便貯金の一番の利点は、どこの郵便局の窓口ででも払い戻しが受けられるということでございまして、専属のといいますか、いつも行きつけの局ならば額の制限はございませんが、ほかの、たとえば九州の人が北海道の郵便局で払い戻しを受ける場合でも、本人であるということがほぼ確認できましたならば、三十万円を限度に一回払い戻しができる、こういうふうな制度になっております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/92
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093・山田徹一
○山田徹一君 本人であれば三十万円まで払い戻しができる、この本人である立証は何といっても印鑑じゃないかと思うんですが、どうですか。印鑑が照合して合っていればこれは払い出しをやりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/93
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094・船津茂
○政府委員(船津茂君) 払い戻しにあたりまして、当務者に非常に件数が多うございますので過度の注意力は要求しておりませんが、ただしかし基本的に五つ六つあろうかと思いますが、そのおもなるものを申し上げますと、やはり印鑑が相違しているか合致しているかというような点、ないしは女性名義のやつを男性だとかその逆の場合、異性名義であるかないかというようなこと、ないしは何か偽造でもあるというようなことは幾らか長年の勘で判断しますが、それでもない限りは、大体において大半の預金者の方には三十万までそう不快の念を抱かれないようなかっこうで払い戻しに喜んで応じてくれということを指導しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/94
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095・山田徹一
○山田徹一君 実は、この間の新聞の相談欄に「貯金がおろせない」と、主婦の方ですけれども「隣町の医院へ通っていた、検査があるというので、お金が足りないと困ると思い、貯金通帳を持っていった。受付で金額を聞き、すぐに近くの郵便局へ行った。局員が本人だという証拠を見せるようにというので、免許証も米の通帳も持ちあわせていない私は、藤袋を出した。だがダメだった。利まわりもサビースもよい金融機関がいくらもあるが、全国どこでもおろせるという利点が郵便局を利用する理由の一つである。それがだれも知らない土地で、このような目に出あったらどうしたらよいだろうか。」これは秋田県の方でありますけれども、こういう投書を見たときに、あまりにも少しきびしい取り扱いになっているのじゃなかろうか。こうして投書をする人はわかりますけれども、そのまま泣き寝入りをして、その当座苦しんだり困ったり悩んだり、そういう人が多々あるのじゃなかろうかと思うんですが、その点どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/95
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096・船津茂
○政府委員(船津茂君) お答えいたしますが、新聞の投書は実は私も読みました。
で、先生の御質問にもし間違ったら私も非常に重大なあれでございますけれども、隣町の病院に行って薬代が足りなくて、貯金通帳を持っていたから払い戻しを請求したが、本人ですかと聞かれたということでございまして、そのとき薬袋を見せたということでございますが、普通常識的にいえば、ほかに奇異の点がございませんならば薬袋で私は十分だろうと、こういうふうに思います。かといってこれを全般的にもう貯金局長がそう言ったから全部薬袋で払い戻しはできるのだということになると困りますけれども、それは臨機の判断でできるかと、そういうふうに臨機の判断ができますように窓口の当務職員を私たちは日ごろ訓練指導しておるわけでございまして、口幅ったいようでございますが、この数年幾らかでもよくなってきたというような評判を聞いておるように思います、これは私のあれかもしれませんが。
それからもう一つは、こういうことに私も重大な関心を持っておりますので、すぐ所管の課で調べました。ところが、実は先生に申し上げにくいのでございますけれども、この投書なさった方は投書マニアの方でございまして、ほかの方の五年か六年前のそういう事案を聞かれまして、こういうことであると郵便貯金も制度上、利用上ゆゆしいことだという御感情を持たれまして投書なさったということで、五、六年前の事案で、その後十分訓練指導で、私のほうは——十分というとちょっと言い過ぎましたが、少しずつでもよくしていく努力を先生御指摘の面につきましては今後も続けていきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/96
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097・山田徹一
○山田徹一君 いずれにしても、こういうことがあったことは事実でありますので、どうか十分指導を徹底していただきたいと思います。
私の質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/97
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098・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/98
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099・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) 御異議ないと認めます。
それでは、これより討論に入ります。——別に御意見もなければ、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/99
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100・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) 御異議ないと認めます。
それでは、これより採決に入ります。
郵便貯金法の一部を改正する法律案を問題に供します。
本案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/100
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101・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/101
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102・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/102
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103・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) 委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。
郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、自然休会中に委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/103
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104・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) 御異議ないと認めます。
つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/104
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105・茜ケ久保重光
○委員長(茜ケ久保重光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日は、これにて散会いたします。
午後三時三十二分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107214816X00319731213/105
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