1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和五十年十一月十二日(水曜日)
午後零時五十六分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 鍋島 直紹君
理 事
土屋 義彦君
寺本 広作君
細川 護煕君
森 勝治君
安永 英雄君
黒柳 明君
塚田 大願君
中村 利次君
委 員
上條 勝久君
佐藤 信二君
高橋雄之助君
中西 一郎君
林 ゆう君
福岡日出麿君
山崎 竜男君
大塚 喬君
片岡 勝治君
沢田 政治君
竹田 四郎君
内藤 功君
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議 長 河野 謙三君
副 議 長 前田佳都男君
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事務局側
事 務 総 長 岸田 實君
事 務 次 長 植木 正張君
議 事 部 長 鈴木 源三君
委 員 部 長 川上 路夫君
記 録 部 長 江上七夫介君
警 務 部 長 指宿 清秀君
庶 務 部 長 前川 清君
管 理 部 長 佐橋 宣雄君
渉 外 部 長 武田 實君
法制局側
法 制 局 長 杉山恵一郎君
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本日の会議に付した案件
○本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に
関する件
○国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を
改正する法律案(衆議院提出)
○国会議員の秘書の給料等支給規程の一部改正に
関する件
○国会職員の給与等に関する規程の一部改正に関
する件
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/0
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001・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 議院運営委員会を開会いたします。
本会議における議案の趣旨説明聴取及び質疑に関する件を議題といたします。
本件につきましては、理事会の協議に基づき、次のとおり取り運ぶことにいたしたいと存じます。
すなわち、本日の本会議において参議院議員浜本万三君外四名発議の原子爆弾被爆者等援護法案につき、その趣旨説明を聴取するとともに、日本社会党一人十五分、公明党、日本共産党及び民社党おのおの一人十分の質疑を大会派順に行う。
引き続き、去る十月二十五日衆議院から送付されました郵便法の一部を改正する法律案につき、その趣旨説明を聴取するとともに、日本社会党一人十五分、公明党、日本共産党及び民社党おのおの一人十分の質疑を大会派順に行う。
さらに、衆議院から送付されました酒税法の一部を改正する法律案及び製造たばこ定価法の一部を改正する法律案につき、その趣旨説明を聴取するとともに、日本社会党一人十五分、公明党、日本共産党及び民社党おのおの一人十分の質疑を大会派順に行う。
以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/1
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002・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
塚田君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/2
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003・塚田大願
○塚田大願君 ただいま、本日の本会議におきます法案の趣旨説明の日程が決まりましたが、この日程につきまして、私は、いままでの理事会の討論を踏んまえまして、なおかつ納得できないのであります。そういう意味で、ひとつ、ここで若干意見を開陳したいと思うわけでありますが、理事会におきましては、先月二十五日衆議院から値上げ三法が送付されてまいりまして、以後何回かにわたりまして論議を重ねました。この論議の過程を振り返ってみますときに、自民党からは、終始、先議案件として趣旨説明が要求されてありました七法案の取り下げと、そして値上げ三法の先議という主張が繰り返されたわけでございます。で、とどのつまり委員長一任ということに相なりまして、先ほど報告されましたような理事会の協議が行われたわけでありまして、そしていまここで決定されたわけでありますが、この理事会の論議を考えてみましたときに、自民党が野党の提出した法案をとにかく取り下げろ、そして値上げ三法を先議しろという主張の理由として挙げられましたのは、とにかく値上げ三法は五十年度の予算の中に組み入れられていたものであって、この五十年度予算はすでに成立をしておる、だから早くやってくれ。また、今日歳入欠陥が大変である、したがってこの歳入法案を何とかしてくれと、こういう主張でございまして、また一方、野党提出の法案に対する意見としては、国会法五十六条の二によりまして、議運で特に必要があると認めたものをということになっておるが、特に必要はないではないか、こういう主張でございました。これが繰り返し論議されたわけでありましたけれども、大体この発想、この考え方、これが根本的に私は間違っていると思うわけであります。やはり非常に独善的で、政府・自民党の出した法案だけやればいいのだという発想であります。これは私は大変大きな間違いを含んでいると思うわけであります。いわば問答無用、切り捨て御免の論法でありまして、やはりこの野党の提案した法案というものを、あるいは小会派の意見というものを尊重するというこの国会運営の基本、あるいは議会制民主主義の基本、これを全く無視したやり方だと思うわけであります。こういう基本的な認識が欠落しているところへ、やはりそういう問答無用論が私は出てくるゆえんがあると思うわけです。三木さんが、対話と協調ということを言われました。対話と協調と言うからには、やはり野党の意見を尊重する、野党の提出した法案に対してまじめに対応する、こういう態度でなければ、私は対話と協調は成り立たないし、河野議長も参議院改革ということを言われたけれども、やはり基本はそこに置かなければ私は改革なんということはできるはずはないと思うわけです。そういう意味で、今回のこの理事会の論議を見ましても、全くそういう基本的な認識が欠けておる、これが第一の問題点だと思うわけであります。
それから、第二には、やはり値上げ法案に固執されているわけでありますけれども、御承知のとおり、前国会でこの値上げ法案は廃案になったわけであります。ところが、この廃案になった過程を、単に事務的なミスであるというふうに解釈をして、今国会でもだからこれを出すと、こういう考え方でございますけれども、私はここにも一つ非常に大きな認識の間違いがあると思うわけであります。あの前国会で、参議院段階で廃案になりましたあの状態というものは、単に事務的なミスではなく、やはり基本的に国民の世論というものが、値上げ法案に反対する世論、生活防衛の国民の期待、こういうものがあの値上げ法案を廃案に追い込めた根本的な力でありまして、これを無視しているというところにやはり非常に大きな間違いを起こす原因がある。これが第二の問題であります。
第三に、私は申し上げたいのは、もうちょっと具体的に、野党の提出した法案と政府の提出したこの値上げ法案の内容を比較検討してみれば、いずれが本当に優位に立つものか、いずれがまさっておるかということが私はおのずからわかると思うのでありまして、そういう意味で、たとえば私ども共産党が提出いたしました法案が二本ございます。歳入に関する法案であります。一つは、有価証券取引税法の一部改正法案であります。それからもう一つは租税特別措置法の一部改正法案であります。この法案と酒、たばこの法案の中身を比べてみましたときに、たとえば、酒、たばこの法案は、これから、十二月から三月までの間どのくらいの収入があるか。大体一千億そこそこ、あるいは千五百億ぐらいの収入しか見込まれない。ところが、私どもが出した有価証券取引税法の一部改正、これは現行税率を約八倍にするという有価証券の取引税法の案でありますけれども、これによりますと、十二月から三月まで約千五百億の収入を上げることができる、われわれの試算によりますと。それから、租税特別措置法の利子・配当分離課税のこれでありますが、これを現行二五%を五〇%に上げるとすればどのくらいになるか。大体十二月から三月の間で五百億であります。それから欠損金の還付制度をやめるというこの制度をとれば、同じ租税特別措置法の中の一部でありますけれども、これによれば、やはり十二月から三月の間に千五百億、合計三千五百億ぐらいの収入を得ることができるわけであります。一千億のこの酒、たばこの収入か、三千五百億の収入かと言えば、これはもうはっきりしていると思うわけであります。これを平年度に直してみれば、もっと大きな開きができるわけであります。たとえば、私どもの出したこの二法案の改正によりまして、大体約一兆円ぐらいの収入を、税収を上げることができると考えております。こういう法案こそ私はもっと、野党を含めて、与党も含めて、まじめに論議すべきではないかと思うわけであります。なおかつ、まだ提出しておりませんけれども、臨時非課税積立金に対する税法などを近く私どもは出す予定でありますが、これがもし成立すれば、年間約一兆円ぐくらいの収入を得るということはできるわけであります。こういう具体的な提案を私どもは提出しているわけでありますが、そういう野党の提案、積極的な提案を無視してやってきたというところに、今度のこの趣旨説明の本会議が非常に混乱をしてもめてきたというゆえんであります。
したがいまして、私はもう時間がありませんから長く申し上げられませんが、結論的に申し上げれば、やはり国会というのは審議の場でありますから、国権の最高機関として国民から負託を受けているゆえんというものは、やはりそういうことが大前提でございます。だとすれば、野党の提出した法案も政府提案の法案も、やはり差別するのでなくて、本当に平等に扱っていく、そうして平等に徹底的に審議するということが私どもの任務ではないか、こういうふうに言えると思うのでありまして、したがって、今後やはりこういう問題は、本会議でも、あるいは常任委員会でも、徹底的に審議をする、ルールに従ってやはりこの法案提案、案件の審議というものは力を尽くすべきであるということを私は特に強調して私の意見開陳を終わりたいと思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/3
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004・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 塚田君の発言は終わりました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/4
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005・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 次に、国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
事務総長の説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/5
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006・岸田實
○事務総長(岸田實君) 国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
本法律案は、一般職職員の給与法の一部改正により政府職員の住居手当の額が改定されたことに伴い、国会議員の秘書の住居手当についても、これと同様の措置が講ぜられるようにしようとするものでありまして、本年四月一日から適用することといたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/6
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007・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 刑に御発言もなければ、直ちに採決を行います。
本案を原案どおり可決することに賛成の諸君の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/7
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008・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/8
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009・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/9
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010・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 次に、国会議員の秘書の給料等支給規程の一部改正に関する件及び国会職員の給与等に関する規程の一部改正に関する件を議題といたします。
事務総長の説明を求めます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/10
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011・岸田實
○事務総長(岸田實君) まず、国会議員の秘書の給料等支給規程の一部改正に関する件について御説明申し上げます。
本件は、国会議員の秘書の給料等に関する法律の改正に伴い、住居手当の支給に関し、所要の規定の整理を行おうとするものでありまして、本年四月一日から適用することといたしております。
次に、国会職員の給与等に関する規程の一部改正に関する件でございますが、本件は、今国会で成立いたしました一般職及び特別職の給与法の一部改正案に準じて国会職員の給与を改正しようとするものでございます。
改正の内容は、国会職員の給料を政府職員に準じて増額改定するもので、本年四月一日に遡及して適用することにいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/11
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012・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 別に御発言もなければ、両件につきましては、ただいま事務総長の説明のとおり決定することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107614024X00719751112/12
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013・鍋島直紹
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
暫時休憩いたします。
午後一時十一分休憩
〔休憩後開会に至らなかった〕
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