1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和五十一年十月十四日(木曜日)
午後零時三十九分開会
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委員の異動
十月九日
辞任 補欠選任
矢原 秀男君 藤原 房雄君
十月十三日
辞任 補欠選任
近藤 忠孝君 春日 正一君
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出席者は左のとおり。
委員長 工藤 良平君
理 事
上條 勝久君
古賀雷四郎君
宮之原貞光君
藤原 房雄君
神谷信之助君
委 員
上田 稔君
園田 清充君
寺本 広作君
辻 一彦君
中村 波男君
前川 旦君
柄谷 道一君
国務大臣
厚 生 大 臣 早川 崇君
政府委員
厚生省社会局長 翁 久次郎君
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本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○災害対策樹立に関する調査
(災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付け
に関する法律の改正に関する件)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/0
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001・工藤良平
○委員長(工藤良平君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る九日、矢原秀男君が委員を辞任され、その補欠として藤原房雄君が選任されました。
また、昨十三日、近藤忠孝君が委員を辞任され、その補欠として春日正一君が選任されました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/1
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002・工藤良平
○委員長(工藤良平君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動によりまして理事が一名欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/2
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003・工藤良平
○委員長(工藤良平君) 御異議ないと認めます。
それでは、理事に藤原房雄君を指名いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/3
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004・工藤良平
○委員長(工藤良平君) 次に、災害対策樹立に関する調査中、災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の改正に関する件を議題といたします。
本件につきましては、古賀君から委員長の手元に災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案の草案が提出されております。内容はお手元に配付のとおりでございます。この際、まず提案者から草案の趣旨について説明を聴取いたします。古賀君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/4
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005・古賀雷四郎
○古賀雷四郎君 私は、災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案の草案の趣旨説明を行います。
わが国は、自然的条件から世界でも有数の災害国であり、連年、風水害等により幾多のとうとい人命と貴重な財産が失われておりますことは、まことに遺憾にたえないところであります。
特に、最近における災害の傾向は、異常と言われる豪雨等により、がけ崩れ、地すべり、土砂流出等の局地的災害が著しく、また、都市周辺の土地利用の伸展で、中小河川、都市河川のはんらんが頻発しており、これでため、個人災害の面で悲惨な事態が繰り返されているのであります。
こうした個人災害に対する救済制度といたしましては、第七十一回国会におきまして、災害により死亡した者の遺族に対し災害弔慰金を支給し、また、災害により損害を受けた世帯に対し災害援護資金を貸し付ける措置を、議員立法により講じたところでありますが、その後、第七十四回国会におきまして、災害弔慰金の支給限度額の引き上げ等の改正を経て、今日に至っているのであります。
しかるに、近時における激甚な個人災害の増大と著しい社会経済情勢の変化の中で、再度、災害弔慰金の支給額及び災害援護資金の貸し付け額の引き上げと、その支給及び貸し付けの基準緩和等について、強い要望が寄せられているのが実情であります。
かかる状況にかんがみ、個人災害救済に関する制度拡充の一環として、災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案の草案を作成し、立法化を図ろうと決意した次第であります。
次に、その草案の要旨を御説明申し上げます。
第一は、災害弔慰金の支給限度額の引き上げについてであります。
本法第三条第三項は、災害弔慰金の支給について、「死亡者一人当たり百万円を超えない範囲内で、死亡者のその世帯における生計維持の状況を勘案して政令で定める額以内」となっておりますが、この「百万円」を「百五十万円」に改めるものとすることであります。
第二は、本法改正の遡及適用についてであります。
改正後の本法第三条第三項の規定は、昭和五十一年九月七日以後に生じた災害に関して、さかのぼって適用するものとすることであります。
なお、災害援護資金の貸し付け額につきましては、現在「一災害における一世帯当たりの限度額は、百万円を超えない範囲内」と政令で定められておりますが、弔慰金の支給額の引き上げに対応して、災害援護資金の貸し付け限度額につきましても、所要の政令改正が行われることを期待するものであります。
この際、私はこの草案を委員会の成案として、これを委員会提出の法律案に決定されますよう委員各位の御賛同をお願い申し上げる次第であります。
終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/5
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006・工藤良平
○委員長(工藤良平君) この際、本委員会を代表して私から政府に対して質疑を行いたいと思います。
特に今回の災害でも特徴的に意見が出ておるところでありますけれども、個人災害に対する根本的な検討ということが要請をされております。したがって、本法律案は個人災害の救済としては唯一のものでありますので、できるだけ弾力的な運用を図るようにひとつ御配慮いただきたいということを前提にいたしまして、いまから三つの問題について御質問をいたしたいと思います。
第一問は、弔慰金のうち政令にゆだねられている部分がございますので、この点につきましても、最高限度額の上昇率と同様の引き上げを図る必要があると思いますけれども、この点に対する大臣の御見解を伺いたいということが第一点であります。
それから第二点は、災害援護資金の貸し付けにつきましてでございますが、これについては、当然政令改正にゆだねられております。したがいまして、世帯更生資金等の関連等もあるようでございますけれども、先ほども申し上げましたように、個人災害についての救済策としてはこれに対する期待が非常に大きいと思われますので、貸し付けの最高限度額について先般大蔵省、厚生省と話し合いを詰めてまいりましたが、現行原資の二〇%上昇ということを前提にしながらも、なお最高限度額につきましては、現行から三〇%以上の引き上げを必要とするのではないかと、こういうような意見の調整をいたしましたので、この点についてひとつ最大限の御努力をいただきたいということが第二点であります。
第三点は、本法施行に当たりまして、特に所得制限の問題につきましても御意見がございますので、ぜひ前向きの検討をしてほしいと、こういうようなことを本委員会の皆さんの総意といたしまして、一括して厚生大臣に御質問をいたしたいと思いますので、ぜひ大臣の前向きの御回答をいただきたいと、このように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/6
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007・早川崇
○国務大臣(早川崇君) お答え申し上げます。
第一点の弔慰金の政令部分、いわゆる世帯員の死亡の弔慰金の額も世帯主の場合と同様五割引き上げられたいというような御趣旨の御質問でございます。委員長の御要望に沿いまして極力そのようになるように努力いたしたいと考えております。
二番目の御質問は、災害援護貸付金の限度額の改定でございますが、実はこの問題につきましては、厚生省が所管しておる他の福祉貸し付け資金、たとえば世帯更生資金、母子福祉資金等との均衡を考えながら委員長の御要望の趣旨を尊重し、できる限り努力いたしたいと考えております。
三番目の所得制限の緩和につきましては、現行におきましても国民の三分の二をカバーできるものと考えておりまして、これ以上、緩和、拡大することは当省が所管しておりまする母子福祉資金や寡婦福祉資金等の他の福祉資金との均衡から見て、残念ながら困難なものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/7
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008・工藤良平
○委員長(工藤良平君) 第三点につきましては、そういうような御回答でございますけれども、非常に強い要望でありますので、なお今後十分に検討していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
それでは、本草案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本草案に対する意見を聴取いたします。早川厚生大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/8
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009・早川崇
○国務大臣(早川崇君) 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案につきましては、政府としてはやむを得ないものと考えます。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/9
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010・工藤良平
○委員長(工藤良平君) それでは、本草案を災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案として、本委員会から提出することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/10
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011・工藤良平
○委員長(工藤良平君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。
なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては、委員長に御一任願いたい存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/11
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012・工藤良平
○委員長(工藤良平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後零時五十分散会
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/107814339X00319761014/12
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