1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和五十八年四月十九日(火曜日)
午前十一時四分開会
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委員の異動
四月十五日
辞任 補欠選任
寺田 熊雄君 竹田 四郎君
四月十九日
辞任 補欠選任
衛藤征士郎君 仲川 幸男君
藤田 正明君 板垣 正君
丸谷 金保君 寺田 熊雄君
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出席者は左のとおり。
委員長 戸塚 進也君
理 事
大河原太一郎君
中村 太郎君
増岡 康治君
穐山 篤君
塩出 啓典君
委 員
岩動 道行君
板垣 正君
上田 稔君
河本嘉久蔵君
嶋崎 均君
鈴木 省吾君
塚田十一郎君
仲川 幸男君
藤井 孝男君
藤井 裕久君
赤桐 操君
鈴木 和美君
竹田 四郎君
寺田 熊雄君
桑名 義治君
多田 省吾君
近藤 忠孝君
柄谷 道一君
野末 陳平君
衆議院議員
発 議 者 大原 一三君
国務大臣
大 蔵 大 臣 竹下 登君
政府委員
大蔵省主計局次
長 窪田 弘君
大蔵省銀行局長 宮本 保孝君
事務局側
常任委員会専門
員 河内 裕君
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本日の会議に付した案件
○貸金業の規制等に関する法律案(第九十六回国会衆議院提出)(継続案件)
○出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案(第九十六回国会衆議院提出)(継続案件)
○昭和五十八年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案(内閣送付、予備審査)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/0
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001・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
まず、委員の異動について御報告いたします。
去る十五日、寺田熊雄君が委員を辞任され、その補欠として竹田四郎君が選任されました。
また、本日、衛藤征士郎君、藤田正明君、丸谷金保君が委員を辞任され、その補欠として仲川幸男君、板垣正君、寺田熊雄君が委員に選任されました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/1
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002・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 貸金業の規制等に関する法律案、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案、以上二法案を一括して議題といたします。
前回、両案並びに修正案について質疑を終局いたしておりますので、これより直ちに両案並びに修正案について討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/2
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003・穐山篤
○穐山篤君 私は、日本社会党を代表し、ただいま議題となりました両法律案につきまして、近藤委員、増岡委員よりそれぞれ提案されました四修正案及び両原案に反対、私が日本社会党を代表して提案いたしました二修正案に賛成の意を表明し、討論を行います。
日本社会党は、悲劇的なサラ金被害を早急に根絶し、あわせて病理的なサラ金業者を一掃し、貸金業界の健全な運営を促進する見地から、早急に有効かつ適切な規制措置を導入すべきものと考えてまいりました。
第九十六回国会に提案されました原案は、すでに明らかにしたとおり、高金利、みなし弁済、各種の規制問題など、重要課題においていまなお重大な欠陥を持っているのであります。また、衆議院審議当時に比べ、その後の事情の大きな変化なども考えますならば、参議院が長期にわたり真剣に慎重審議を重ねてきたのもそのためであります。
不当な高金利貸し付けの禁止、過剰貸し付けの防止、暴力的な取り立て行為の厳禁、行政当局の厳格な対応と指導監督の四基本原則をかたく重視し、細部にわたり具体的規制を取り入れない限り、実効を期待することは全く不可能なのであります。
修正案の内容につきましては、過日、その趣旨説明を行ったところでありますので、その重複を避け、また本日の討論の時間的制約もこれあり、金利規制の問題だけにしぼって申し上げましても、原案では、上限金利を法施行後三年間は年率七三%に、次いで五四・七五%、最終的に四〇・〇〇四%に移行するとしていますが、五年経過後に検討するとされており、実施時期は明示されておりません。これでは上限金利を長期間にわたって高金利に固定化するものであります。また実勢の金利も反映していないばかりか、かえって金利を高騰させる口実となり、被害を増幅することになります。
わが修正案では、サラ金をめぐる高金利による悲劇を一刻も早く解消するため、法施行時から三年間は五四・七五%、三年経過後は本則四〇・〇〇四%に移行することとしております。
以上、簡単に申し述べましたように、原案では規制が甘く、現状追認の面が強く、サラ金悲劇の激増にどれだけ歯どめがかけられるかは疑問視せざるを得ません。
また、みなし弁済措置は、サラ金被害に対する救済を封殺し、悲劇は一層深刻になるものと思います。これらは私ども日本社会党のみならず、内外の有識者、論調にあらわれた新聞、テレビ、国民の大多数も同感の意見が強く、まさしく天の声、地の声とも言うべきものでありまして、わが党修正案は時宜に適した最良のものと信じます。
なお、不幸にして、われわれの修正案が多数を得られず、原案が可決される場合におきましては、刑事罰対象利率の上限貸出金利に伴う経過措置の本則移行について、本法施行の日から五年を経過した日とすることに、野党・与党を問わず立
法府みずからが努力することは当然でありますが、なお政府もまたこれに協力すべきものであると思います。
さらに、政府は、利息制限法についての最高裁判例の趣旨を踏まえ、実質貸出金利の一層の引き下げに努力されんことを強く要請をし、両法律案並びに修正案に対する私の討論を終わります。
以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/3
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004・大河原太一郎
○大河原太一郎君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表し、ただいま議題となりました貸金業の規制等に関する法律案及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案につきまして、穐山委員により提案されました両法律案に対する修正案及び近藤委員により提案されました両法律案に対する修正案に反対、増岡委員により提案されました両法律案に対する修正案に賛成、及びその修正部分を除く原案に賛成の意を表明し、討論を行います。
近年、とみに貸金業の業務の運営が、いわゆるサラ金問題としてますます大きな社会問題となっており、貸金業務に対する有効適切な規制措置は社会の強く求めるところとなっております。
すなわち、資金需要者の返済能力を超えた貸し付け、刑事罰が課せられず、しかも年利一〇九・五%に及ぶような高金利、資金需要者の立場を全く無視した一方的な契約、きわめて厳しい取り立て行為等、貸金業の業務の運営が社会に重大な悪影響を及ぼしている現状にあります。
両法律原案は、貸金業者に必要な規制、監督等を加えて利用者の利益の保護を図るとともに、処罰の対象となる金利の限度を引き下げて、高金利による弊害を取り除くことによって貸金業に対する社会的批判にこたえようとするものであります。
両案は、第九十六回国会の衆議院大蔵委員会に自由民主党及び新自由クラブ・民主連合より提出され、各党の協力を得て衆議院での可決を見たものでありますが、サラ金をめぐる社会問題の解消のためには、貸金業者に対する規制の内容及び程度については議論もあり得ましょうが、現実を踏まえて実効性のある法的措置の速やかな実現こそ何物にも先立つべきものと考えるのであります。両案の適切有効な運用によってサラ金問題の解決にさらに大きな一歩を踏み出すことができるものと信じてやまないものであります。
以上、私の両法律原案に対する賛成討論といたしますが、なお、増岡委員により提案されました両修正案は、五十七年の提案時から五十八年の本日に至る時間的経過により法律番号等の修正を行うもので、当然の措置であり、賛成いたす次第であります。
以上、私の討論を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/4
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005・塩出啓典
○塩出啓典君 私は、公明党・国民会議を代表し、ただいま議題となりました自由民主党、新自由クラブの共同提出による貸金業の規制等に関する法律案、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案に対し反対の討論を行うとともに、日本社会党提出の両法律案のそれぞれ一部を修正する法律案に賛成の討論を行うものであります。
近年、貸金業、なかんずく消費者向け金融を中心とするいわゆるサラ金業は著しい増加を示し、その融資残高も大手五社で一兆円に上っております。一方、サラ金をめぐる紛争、トラブルもまた激増の一途をたどり見過しできないほど大きな社会問題になっており、一日も早いサラ金規制法の立法が望まれているのであります。
公明党は、こうしたサラ金から利用者を守り、サラ金の健全化を図るため、昭和五十二年第一次のサラ金規制法案を各政党の中で真っ先に国会に提出し、以来その成立を促進してまいりました。
しかし、これまでも何度か各党間で法律制定の機運が高まりながらも、その都度不成立に終わり早期制定を望む国民の声を裏切ってきたのであります。第九十六国会の終盤になってサラ金禍の惨状をこれ以上放置すべきではないとの認識で一致し、共産党を除く各党の合意によって現在当委員会で審議している原案がまとめられたのであります。この原案が成立することによって野放し状態にあるサラ金を健全化の方向へ導く効果は、相当程度期待できる一面もありますが、わが党の主張から見ると十分な内容とは言えません。
今回、当委員会の審議に当たって、日本社会党から、①利息制限法を超える金利の返還請求を認める、②出資等取締法の年利一〇九・五%の現行上限金利を施行後三年間は五四・七五%、四年目から四〇%にする等を内容とする二法律案の修正案が提出されました。
この社会党修正案は、公明党が衆議院において自由民主党、新自由クラブの共同提出による議題の二法律案の成立を図るために取り下げた法律案とほぼ同じ内容のものであります。すなわち、社会党修正案は、自由民主党、新自由クラブ案より、①利息の返還請求を認めている。②金利の引き下げ幅がより大幅でありかつ引き下げ時期が明確である等のために一段と消費者保護が徹底されたものとなっているのであります。
したがって、私は、これまでの経過は尊重するものの、参議院において衆議院通過法案を一歩前進させた修正案が出された以上、社会党修正案には賛成の意を表明し、原案に反対をするものであります。また、日本共産党提出の修正案についてはいささか考えを異にいたしますので反対するものであります。
以上、終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/5
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006・柄谷道一
○柄谷道一君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となっております衆議院提出の貸金業の規制等に関する法律案、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案及び増岡理事提出の修正案に賛成、穐山理事及び近藤委員提出の修正案に反対の態度を表明して討論を行います。
昨今、小口・短期の信用貸しを行ういわゆるサラ金を利用した人々が、その返済に追われ、ついには家出、離婚、一家離散、自殺、一家心中等に追い込まれるという多くの悲惨な事件が発生しており、大きな社会問題となっていることは周知のとおりであります。
これはギャンブルや過度の消費のために安易にサラ金に頼る風潮が国民の一部にあることが大きな原因であるとはいえ、サラ金業界における異常な高金利、営業の野放し、消費者向け金融制度の不整備などに起因することも事実であります。
このため、貸金業の規制等を一日も早く法制化すべしという社会的要請は、この数年間日々に強まってまいりました。今日まで紆余曲折を経てようやく成立が間近になった今回の法案は、衆議院において共産党を除く各党が同意した内容のものであり、今後とも情勢の推移に応じて改善に努めるべき点が残された次善の策とはいえ、野放し同然の現在と比べ、資金需要者の利益の保護と貸金業の健全化を相当程度前進させるものと評価し、かつ衆議院段階の審議経過も尊重して積極的に賛成するものであります。
最近、サラ金の利用者は長引く不況を反映して、これまでのサラリーマンや主婦にとどまらず、公的融資や銀行等から見放され、債務も大型化しやすい自営商工業者にまで広がっており、サラ金苦にあえぐ国民は増加の一途をたどっているのであります。また大手のサラ金業者が信用情報機関のデータを悪用して肩がわり融資を持ちかけたり、貸し出しキャンペーンを続けた支店長に焦げつきの責任を負わせるなど、強引な商法を行っていることがこのところ次々と明るみに出ております。
このような現状にかんがみ、現にサラ金の返済に困窮している者の救済並びにサラ金地獄の未然防止を図るとともに業界の健全化を図ることは、国民生活の安定を実現すべき政治に課せられた喫緊の課題と言わなければなりません。本二法の成立こそはその課題の解決に貢献するものとわが党は評価するものであります。
なお、貸金業規則法案における誇大広告の禁止、貸付債権の取り立て行為の規制等についての規定の運用に際しては、それに該当する内容を個別具体的に表示して、資金需要者の利益を擁護し、業界の健全化を図るよう指導監督を強めるこ
とを政府に求めるものであります。
また、政府は貸金業者の登録に当たっては、その適正な運営と不正金融の防止に資すため、厳正な審査を行うとともに、貸金業協会及び同連合会への加入促進と非加入者に対する十分な指導監督の徹底を図るべきであります。
さらに、銀行、生保などからのサラ金業者への多額の融資が業者の乱立や利用者に対する過剰貸し付けを招いている現状にかんがみ、政府が銀行などの金融機関に対し、問題のある業者に対する融資の自粛を求め、強力に指導することを要求するものであります。
最後に、いわゆるグレーゾーン金利の取り扱いについては、質疑の過程で確認したところでありますが、金利等取締改正法案における刑事罰対象利率の上限貸出金利に伴う経過措置の本則移行については、法施行五年経過時において、経済、金融、社会情勢の実態を踏まえつつ、早急に実現するべく、政府においても特段の努力を払うよう強く求めて、私の討論を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/6
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007・近藤忠孝
○近藤忠孝君 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となっている衆議院送付の両原案及び右に対する自民党提案の修正案に反対、日本共産党提案の両修正案、社会党提案の両修正案にそれぞれ賛成の討論を行います。
まず、原案についての審議を通じ、みなし弁済規定はサラ金被害の一層の拡大、深刻化をもたらすこと、適正金利について上田教授から具体的科学的試算が提示され、原案の上限金利が大変な暴利であることが浮き彫りになり、これらについてのより深い審議が必要であったにもかかわらず、質疑を打ち切り、また共、社両党から修正案が提案され、法案修正をめぐる議論が始まる段階であり、かつ修正案についての質疑の要求があるにもかかわらず発言を封じ、いま採決が強行されようとしております。これらは国権の最高機関としての国会の責務を放棄するものであり、強く抗議いたします。
わが党が原案に反対する理由は、第一に、出資法制限金利をいますぐ四〇・〇〇四%に下げることが可能であるにもかかわらず、当面七三%、三年経過しても五四%、四〇%になるのは明らかでないからであります。零細サラ金業者でも、元金二十五万円まで年率三〇・九%の金利で経営可能であることが上田教授によって論証され、これに対して何らの反論も反証もないのに七三%もの高金利を認めたのは、暴利をむさぼるサラ金業者の利益擁護以外の何物でもありません。
第二に、これに加え、利息制限法超過の利息支払いを有効とみなし、多年にわたって最高裁判例などが築き上げてきた被害者救済の法理と法秩序を葬り去ったことであります。被害者救済よりもサラ金業者の暴利の秩序を優先させた愚挙が歴史の淘汰を受ける日はそう遠くないでありましょう。
第三に、過剰融資や悪質取り立てを有効に規制できないことであります。特に、最近、一口当たり貸出額が高額化したことなど、債務者の返済能力をはるかに上回るばらまき融資が常態化し、また業者による功妙かつ悪質な取り立てが後を絶たず、それが自殺や心中、蒸発や一家離散など、悲劇頻発の原因となっております。これに有効な規制ができるという論証は何らなされず、逆に弁護士会など専門家から実効性のないことが強調されたではありませんか。
以上の理由により、原案及びこれを基礎とする自民党修正案には断固反対であります。
次に、社会党修正案は、貸金業法案四十三条の削除、金利の三年後四〇%移行など、基本的に評価できるものであり、賛成いたします。
わが党は、サラ金業者については小口消費者金融業として他の貸金業とは別に免許を受けることを義務づけ、業界団体による自己規制という甘い方法ではなく、行政が直接の監督、指導をなし、かつ貸し付けの額及び期間の制限とともに、上限金利は直ちに四〇%にすることが必要であり、また可能であるという立場から修正案を準備しておりました。しかし、社会党修正案が現段階において積極的な意味を持っているところからこれに同調し、共同提案に加わる意思をも表明いたしましたが、実現しませんでした。ここにわが党は最も徹底的で、きめ細かな抜本的修正案を提案した次第であります。かかる法案の実現こそ被害者救済を真に実効あらしめるものであることを強調し、討論を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/7
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008・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 他に御発言もないようですから、討論は終局したものと認めます。
これより順次採決に入ります。
最初に、貸金業の規制等に関する法律案について採決に入ります。
まず、近藤君提出の修正案の採決を行います。
本修正案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/8
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009・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 少数と認めます。よって、近藤君提出の修正案は否決されました。
次に、穐山君提出の修正案の採決を行います。
本修正案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/9
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010・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 少数と認めます。よって、縄山君提出の修正案は否決されました。
次に、増岡君提出の修正案の採決を行います。
本修正案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/10
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011・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 多数と認めます。よって、増岡君提出の修正案は可決されました。
次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
修正部分を除いた原案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/11
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012・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
次に、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案について採決に入ります。
まず、近藤君提出の修正案の採決を行います。
本修正案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/12
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013・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 少数と認めます。よって、近藤君提出の修正案は否決されました。
次に、穐山君提出の修正案の採決を行います。
本修正案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/13
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014・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 少数と認めます。よって、穐山君提出の修正案は否決されました。
次に、増岡君提出の修正案の採決を行います。
本修正案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/14
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015・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 多数と認めます。よって、増岡君提出の修正案は可決されました。
次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
修正部分を除いた原案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/15
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016・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
この際、増岡康治君から発言を求められておりますので、これを許します。増岡康治君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/16
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017・増岡康治
○増岡康治君 私は、ただいま可決されました貸金業の規制等に関する法律案及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、新政クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
貸金業の規制等に関する法律案及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
一、貸金業の適正な運営及び不正金融の防止に
資するため、貸金業協会及び同連合会への加入の促進を図り、あわせて同協会及び同連合会の健全な発展について指導を行い、また、非加入者が生ずる場合には、その非加入者に対する指導・監督について万全を期すること。
二、資金需要者の利益の保護及び貸金業の健全な発展を図るため、貸付条件についての誇大広告の禁止及び貸付債権の取立て行為の規制に関する規定の運用に当たっては、個別、具体的に例示する等の方法により、当該規定の趣旨が生かされるよう指導・監督すること。
三、資金需要者の利益の保護を図る見地から、金利等取締改正法における刑事罰対象利率の上限貸出金利に伴う経過措置の本則移行については、金融情勢、貸金業者の業務の実態等を勘案して、貸出金利の可及的速やかな引き下げが図られるよう、同法附則第三項の「別に法律で定める日」を定めること。
右決議する。
以上であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/17
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018・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) ただいま増岡君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
本附帯決議案に賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/18
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019・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 多数と認めます。よって、増岡君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
ただいまの決議に対し、竹下大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。竹下大蔵大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/19
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020・竹下登
○国務大臣(竹下登君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/20
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021・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) なお、両案の審査報告書の作成は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/21
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022・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/22
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023・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 次に、昭和五十八年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案を議題といたします。
まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。竹下大蔵大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/23
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024・竹下登
○国務大臣(竹下登君) ただいま議題となりました昭和五十八年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
御承知のとおり、わが国の財政事情は一段と厳しさを加えております。
このため、政府は、昭和五十八年度予算において、歳出歳入両面で徹底した見直しを行ったところであります。
まず、歳出については、徹底した削減を行い、その結果、同年度の一般歳出の規模は、昭和三十年度以降初めて前年度を下回りました。
他方、歳入についても、その確保に格段の努力を払い、特別会計、特殊法人からの一般会計納付等、税外収入の増収を図りました。
しかしながら、これらの措置をもってしても、なお財源が不足するため、昭和五十八年度において、特例公債の発行を行うこととするほか、国債費定率繰り入れ等を停止せざるを得ない状況にあります。
本法律案は、以上申し述べましたうち、特例公債の発行等、昭和五十八年度の財源を確保するため必要な特別措置について定めるものであります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、特例公債の発行についてであります。
昭和五十八年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で特例公債を発行できることとし、同公債については、償還のための起債は行わないことなどを定めております。
第二に、国債費定率繰り入れ等の停止についてであります。
昭和五十八年度における国債の元金の償還に充てるべき資金の一般会計から国債整理基金特別会計への繰り入れについて、国債総額の百分の一・六に相当する金額の繰り入れ及び割引国債に係る発行価格差減額の年割額に相当する金額の繰り入れは、行わないこととしております。
第三に、特別会計、特殊法人からの一般会計への納付についてであります。
まず、特別会計につきましては、昭和五十八年度において、自動車損害賠償責任再保険特別会計の保険勘定及び保障勘定から二千五百六十億円、あへん特別会計から十三億円、造幣局特別会計から四億円を限り、それぞれ一般会計に繰り入れることができることとしております。
なお、自動車損害賠償責任再保険特別会計からの繰入金に相当する金額については、後日、予算の定めるところにより、一般会計からそれぞれの勘定に繰り戻すこととしております。
次に、特殊法人につきましては、日本電信電話公社から昭和五十八事業年度において、昭和五十六年のいわゆる財源確保法に定められた臨時国庫納付金の昭和五十八事業年度分の納付のほか、昭和五十九事業年度分について、その繰り上げ納付を受けることとしております。
また、日本中央競馬会から、昭和五十八事業年度について、既定の国庫納付金のほか、特別国庫納付金の納付を受けることとし、その金額は、剰余金を基準とする国庫納付金と合わせて五百億円となるように定めることとしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/24
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025・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
なお、本案に対する質疑は次回に譲ります。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/25
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026・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
昭和五十八年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/26
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027・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 御異議ないと認めます。
なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/27
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028・戸塚進也
○委員長(戸塚進也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前十一時三十三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/109814629X01219830419/28
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