1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和五十八年十一月二十七日(日曜日)
午前零時六分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 大川 清幸君
理 事
竹内 潔君
中西 一郎君
山田 譲君
飯田 忠雄君
委 員
岩崎 純三君
大城 眞順君
海江田鶴造君
土屋 義彦君
徳永 正利君
仲川 幸男君
水谷 力君
吉村 真事君
寺田 熊雄君
近藤 忠孝君
橋本 敦君
柳澤 錬造君
国務大臣
法 務 大 臣 秦野 章君
政府委員
法務大臣官房長 根岸 重治君
法務省民事局長 枇杷田泰助君
最高裁判所長官代理者
最高裁判所事務
総局総務局長 山口 繁君
最高裁判所事務
総局人事局長 大西 勝也君
事務局側
常任委員会専門
員 奥村 俊光君
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本日の会議に付した案件
○裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○前橋刑務所の二舎一階懲罰房の改善に関する請願(第二八七号)
○浦和地方裁判所越谷支部の甲号支部昇格等に関する請願(第五二六号)
○再審被告人の即時釈放に関する請願(第一〇五九号外三件)
○刑事施設法案反対に関する請願(第一九五九号)
○末期医療の特別措置法制定に関する請願(第二二一八号外四件)
○再審法改正(刑事訴訟法の一部改正)に関する請願(第二七二九号)
○継続調査要求に関する件
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/0
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001・大川清幸
○委員長(大川清幸君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
これより質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/1
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002・橋本敦
○橋本敦君 国会の都合で、最高裁あるいは法務省の皆さんには大変な御迷惑をおかけして恐縮に思っておりますが、私自身もきょうの法案に関連する質問として、先ほども議論がありましたが、裁判官の報酬がどうあるべきか、そういった問題で一般職公務員の給与と連動させるという仕組みをもっと合理的に確立する道はないか。さりとて一般国民から余りにも隔絶するということも許されないし、司法の独立と、裁判所裁判官の地位と権威を守るにふさわしい報酬はどうあるべきかという、こういう問題について一つは尋ねたいと思っておりました。
さらに、法務局の定員問題は何年にもわたって非常に深刻な状況を呈しておりますので、この法務局の実情と、最近の登記件数の増大に見合っての人員配置ができているのかどうか。たとえばある新聞は、お寒い官公庁の窓口として、その落第に、一つは国鉄、一つは登記所、こういうことを挙げているわけですが、私の知っている法務省登記関係の職員の皆さんは、それこそ必死の思いで仕事に従事していらっしゃる。こういう問題や、区分所有法の施行に基づいて登記事項の増大、これとの関係、こういった問題も質問をしたいと、こう思っておりましたし、さらには、裁判所法の改正で簡裁の事物管轄が増大されて以後、簡裁の充実という観点から見て、裁判官の配置や事件処理状況が非常に心配な状況にあるように見受けられますので、こういったことに対する最高裁の対応はどうあるべきだろうか、こういった問題を、私は資料その他に基づいて法案に関連をしてお尋ねをしたいと、こう思っておったのでありますが、その上に、前の法務委員会でも一時間にわたって議論をいたしました法務大臣の独占インタビュー問題、これも聞きたい、こう思っておりましたが、わずか十分余りというきょうの時間でありますから、せっかく遅くまで御待機を願ったのでありますが、とてもじゃないが全部お尋ねすることはもう事実上不可能であります。
私は、国会の審議はもっと審議を尽くすという状況をしっかり確保しなきゃならぬということを痛切に思っておりますが、いまのやむを得ない事情の中で限られただけの質問をしてみたいと思うのであります。
まず第一は、法務大臣に伺いますが、あの文春のインタビューで、法務大臣は一貫して田中擁護ではないということを主張されました。私は、法務大臣にいま大事なことは、田中擁護ではないということではなくて、厳正な態度を田中問題についてはおとりになることが、これが大事ではないか。刑事局長は私の質問に対して、いよいよこれから控訴審となるけれども、検察庁は一審有罪となった公判維持を、控訴審においても維持して有罪ということにしていく確信を持っていると、こうおっしゃったわけでありますが、これから検察庁も全力を挙げて裁判対策を続けていかなくてはならぬときでありますから、こういう上にある法務大臣としては、厳正な態度をおとりになることがこれが大事だと思うのであります。
そういう点で一つだけ大臣にはっきりとお聞きしたいのは、田中擁護ではないとおっしゃるが、ならば、田中裁判の中身について伺いません。しかし、あの判決が情状で言っておるように、職務の公正を汚したこと、はかり知れない病理的影響を与えたこと、航空行政の利権化をやったということ、こういったことをめぐって刑事責任の有無とは別に、政治家として田中元総理に政治的、道義的責任がないとは言い切れないはずであります。この点について、田中元総理の政治的、道義的責任はこれはあるとお考えなのかないとお考えなのか、この点についてだけ大臣のお考えを承って次に進みたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/2
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003・秦野章
○国務大臣(秦野章君) 私の立場は道義的、政治的責任を追及する立場じゃありませんので、これは刑事責任の問題ですね。これは検事が公判廷で職責を尽くすという立場の上に私はあるのだから、それ以上でもそれ以下でもないわけです。そういうふうにお答えするほかありません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/3
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004・橋本敦
○橋本敦君 ちょっと答弁になっていないようでありますが、それではいまおっしゃった、検察官
は今後の控訴審対策でも全力を挙げて検察官の主張維持と立証のために努力をされる、その責務がある。この検察官の活動については、法務大臣としては、これは指揮権発動問題がいろいろありましたが、介入とか、あるいはくちばしを入れるとかいったようなことでこれを阻害するようなことは一切しない、むしろしっかり職務を遂行せよというそういう立場に立って見守っていくと、こういうふうにお伺いしてよろしいですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/4
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005・秦野章
○国務大臣(秦野章君) いま申し上げましたように、検察官の職責というものは少なくとも起訴された事件についてその職責を遂行するのはあたりまえなことですよ。私は、法務大臣だから、権力の管理者として上に座ってじっと見ていればいいんですよ。そういうことですよ。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/5
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006・橋本敦
○橋本敦君 だから、したがって検察官の法廷訴訟活動については阻害したり介入的発言をしたりするようなことは一切するつもりはないとおっしゃった、こう受け取っていいのですかと、こういうことです。そういう厳正な立場を大臣としておとりになっているということでしょう。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/6
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007・秦野章
○国務大臣(秦野章君) 法務大臣は、要するに検察庁法に基づく一般的管理、公判廷に行った場合であろうと捜査であろうと、私の立場というものは検察庁法においてもう決まっているんですよ。だから、それを具体的にどうするかという、そんなことはもうほとんど個々の事件については余り関係ないんですよ、法務大臣は。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/7
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008・橋本敦
○橋本敦君 ですから、それをはっきりこの田中判決……発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/8
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009・秦野章
○国務大臣(秦野章君) はっきり言うも言わぬも、そういう職責なんですよ、これは。条文見てもらえばわかる、検察庁法を。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/9
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010・橋本敦
○橋本敦君 だから田中事件についてもその立場を貫くというように理解してよろしいですね。そう言っているわけですね。
そこでもう一つ、それは検察庁の上に立つあなたの立場。しかし政治的、道義的責任を追及する立場ではないとおっしゃるが、政治的、道義的責任があるとお考えかないとお考えか、大臣のお考えを聞くことは私は可能だと思うんです。これで聞いているんです。あなたに、追及しますかしませんかと聞いているんじゃありませんよ。こういうことです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/10
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011・秦野章
○国務大臣(秦野章君) 私は道義的、政治的裁判官ではございません。法務大臣でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/11
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012・橋本敦
○橋本敦君 というように問題をあなたはそらされているとしか私は思えないですね。
あなたは田中元総理にも人権があるとおっしゃっている。だれにも人権がある。結構です。しかし、田中元総理にには、元総理であった重要な職責にあった日本の政治家として、現にいま国会におられる国会議員の地位にある人として、その政治的、道義的責任があるかないかについて、あなたはあのインタビューをいろいろお書きになったが、ないというお考えがあるのか、政治的、道義的責任はあるなと、こうお考えになっているのか、お考えはあるでしょう。そのお考えを言ってくださいと、こう言っているんです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/12
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013・秦野章
○国務大臣(秦野章君) 先ほど申したとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/13
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014・橋本敦
○橋本敦君 きょうは時間がありませんから、答弁を事実上拒否されたとしか思えないということで、この問題はまたいずれの機会かにお願いするといたしまして、そこで、もう時間がありませんから一問だけになるかもわかりませんが、簡裁の充実ということで、先ほども言いましたけれども、五十七年の裁判所法の改正に伴って、事物管轄の拡張から簡裁事件が非常に、特に民事関係が増大している、こういう実情と、最高裁として、裁判官の配置、書記官の配置等で十分これができているかどうか、この問題について、現時点での裁判所のお考えを伺っておきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/14
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015・山口繁
○最高裁判所長官代理者(山口繁君) まず、最初にお尋ねの簡裁の事件数でございますが、五十七年度の新受件数を見てみますと、民事訴訟が約十二万九千、督促事件が四十七万七千件、民事調停事件が七万四千七百件、かなり前年に比較して増加いたしております。刑事訴訟と略式事件はほとんど変化がないと申してよろしかろうと思います。
事件が増加いたしました原因でございますが、御案内のとおり、消費者信用と申しますか、いわゆるクレジット関係、サラ金の利用が急速に伸びてきておりまして、そういう社会現象を反映したものではないかというように考えております。簡裁の民事事件の大半がこのクレジット、サラ金関係事件でございます。訴訟事件の約五〇%、督促で見てみますと約八〇%がクレジット関係でございますし、調停事件の約六〇%はサラ金調停でございます。もちろん昨年の事物管轄改正による影響も出てございまして、訴訟事件の増加件数約三万八千件の半数は事物管轄改正の影響によるものでございます。あとの半数はいわゆる自然増でございます。
これに対する対策でございますが、種々の方策を考えなければならないわけでございますが、まず第一に増員でございますけれども、五十八年度におきましても簡裁における民事調停事件の処理、あるいは督促事件の処理の充実強化のために、事務官十一名の増員措置をお願いしたわけでございます。
他方、簡裁の事件の大半がいま申しましたようにクレジット関係、サラ金関係事件でございまして、この種の事件は比較的定型処理になじみやすいものでございますから、申し立て書の定型化を図るとか判決書きの定型化を図る等、各庁において効率的な処理方策をお考えになって対処されているようでございます。
クレジット、サラ金関係事件と申しますのは、庁によりましても時期によりましてもばらつきがございますが、今後の動向も見ながら、昭和五十九年度も督促、調停等簡裁事件処理のため十二名の事務官の増員を要求いたしておるところでございます。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/15
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016・橋本敦
○橋本敦君 それらの関係について、私もかなり詳しい資料は集めておりますので、実際そういった状況で現実の裁判がどういう状況になっておるか等とも関連をして、さらに突っこんでお尋ねをしたいと思ったんですが、とうてい時間がございませんので、最後に法務局についてお伺いいたしますけれども、依然として登記所の登記事務関係の複雑、ふくそう、渋滞、これはなかなか避けられないという状況です。これは私は思い切って、まさに今日の事態に対応する何カ年計画かという、たとえば五カ年計画あるいは三カ年計画、そういったことを立て、特別にこの枠についてはやっていくめどを立てていかなかったら、とてもじゃないが解消するということにならぬと、こう思うんですね。そこらあたりで、こういう登記所の人員配置あるいは登記事務の遂行に支障がない体制をどうつくるか、もう結論ですけれども、この点を伺って質問は最後にいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/16
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017・枇杷田泰助
○政府委員(枇杷田泰助君) 法務局の実情はただいま御指摘のとおりでございますので、私どもも増員につきましては最大の努力を尽くして実現を図りたいと存じております。しかしながら、政府全体といたしまして定員抑制の方針が打ち出されておりますので、なかなかその増員も結論といたしますと思うに任せないという状況でございますので、それを補完するものとして能率的な整理であるとか、あるいは施設の改善であるとか、あるいは部外委託の拡大であるとか、そういうようなことを総合的に考えまして、幾らかでも現場の事務がスムーズにいって、登記所においでになる方々に御迷惑がかからないように、少しでも前進させたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/17
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018・大川清幸
○委員長(大川清幸君) ちょっと速記をとめてください。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/18
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019・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 速記を起こしてください。
以上をもって両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/19
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020・近藤忠孝
○近藤忠孝君 委員長。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/20
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021・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 近藤君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/21
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022・近藤忠孝
○近藤忠孝君 質疑続行の動議を提出します。
理由は、ただいまの橋本委員を初め寺田、飯田各委員の質問とこれに対する答弁を見ましても、質問時間が制限されておりまして、余りにも短か過ぎるということは明らかであります。これでは本法案及びこれに関する諸問題についてほとんど何も解明されずに採決されるということになりまして、審議は全く尽くされていない、審議は尽くされたとは言えないと思うわけであります。よって、直ちに採決に入るべきではなく、延会したことでもありますので、ひとつ質疑続行をすべきことを強く求めるものであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/22
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023・大川清幸
○委員長(大川清幸君) ただいま近藤君から提出されました動議を議題といたします。
本動議に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/23
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024・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 挙手少数と認めます。よって、近藤君提出の動議は否決されました。したがって、質疑は終局したものと認めます。
それでは、これより両案に対する討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/24
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025・山田譲
○山田譲君 私は、日本社会党を代表しまして、反対の立場から討論を行います。もう時間も来ておりますから、手短に話したいと存じます。
まず、言うまでもなく、憲法第二十八条によりまして、勤労者に対してはいわゆる労働三権が保障されているわけであります。そして、その勤労者の中には公務員も入るというのが最高裁の確立した判例にもなっているわけでありますから、当然公務員にも労働三権を保障しなければならない、こういうことになるわけであります。しかしながら、特に人事院あるいは公労委というふうな制度を設けまして、特に公務員につきましては、スト権あるいは団体交渉権についての一定の制約を加える代償としていわゆる人事院制度、公労委制度というふうなものもできているのであります。しかるに、去年この人事院勧告を全く政府は実施しなかった。そしてまたことしは不当にも、六%の人事院勧告にもかかわらずこれを二%に値切るという暴挙をあえてしたわけであります。しかも、特に今回のこの措置について問題としなければならないのは、人事院勧告の中に盛られております公務員の俸給表でありますが、従来この俸給表については、これをいじったことがなかったわけでありますけれども、今度は完全に政府側は、すなわち大蔵省かと思いますが、俸給表をつくり変えまして、そしてこれを提案しようとしたわけであります。これは全く従来行われなかったことでありまして、これならば、なぜ人事院制度があるのかということをわれわれは疑わざるを得ません。
このように、財政的事情ということで政府が一方的にベースアップを決め、そしてまた一方的に俸給表をつくるというようなやり方については、これは断じて許すわけにはいかないのであります。そしてまた、そういう制度をそのままうのみにしまして、無批判にもこれを全く同じような状態におきまして、法務省も、きょう審議されましたような裁判官、そしてまた検察官に対する報酬、俸給についての表を出したということについては、これはまたわれわれとしてはどうしても納得できるしろものではありません。
そういうことでありますから、政府としては速やかにこのような法案を撤回いたしまして、人事院勧告制度にのっとった俸給表を、あるいはベースアップを実施するように、私ども反対の立場から強く政府に要請するものであります。
以上で終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/25
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026・中西一郎
○中西一郎君 私は自由民主党を代表して、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案について賛成の討論を行います。
右の両法案は、一般の政府職員の例に準じてその給与を改善する措置を講ずるものであって、財政事情その他を考慮し、現時点においては適切なものと考えられます。よって、本法案に賛成をいたします。
以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/26
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027・橋本敦
○橋本敦君 私は本法案に反対の立場で、ごく簡単に討論をいたします。
本法案にあらわれている報酬、その関係が基本的に人事院のあるべき機能や体制を損なう内容を持っているという問題については山田委員からも御指摘がありました。
基本的に今回の政府の給与法やあるいは本法案に見られる姿勢は、まさに文字どおり人事院勧告、人勧体制そのものの無視と言ってもいいような、非常に大きな値切りであります。この問題は言うまでもありませんが、公務員にとってはストライキ権の代償として、一般職公務員では憲法上の権利と確定をされてもいい、そういう状況でつくられてきた制度である。憲法を擁護すべき政府が、これを擁護する立場を捨てて、こういった給与法を提案すること自体が私は間違っていると思うのであります。
そういう意味で、本来の人事院勧告制度にのっとったそういう法案を政府は出すべきである、本法案は許されないという立場で反対の意見を表明いたします。
以上です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/27
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028・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/28
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029・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 御異議ないものと認めます。
それでは、これより採決に入ります。
裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/29
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030・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 賛成多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/30
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031・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/31
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032・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/32
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033・大川清幸
○委員長(大川清幸君) これより請願の審査を行います。
第二八七号前橋刑務所の二舎一階懲罰房の改善に関する請願外十二件を議題といたします。
今期国会中本委員会に付託されております請願は、お手元に配付の付託請願一覧表のとおりでございます。
理事会で協議の結果、第二八七号前橋刑務所の二舎一階懲罰房の改善に関する請願外十二件は保留とすることに意見が一致いたしました。
以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/33
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034・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。
なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/34
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035・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/35
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036・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
検察及び裁判の運営等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本
件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/36
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037・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
なお、要求書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/37
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038・大川清幸
○委員長(大川清幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前零時三十三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110015206X00419831127/38
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