1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和六十年十二月五日(木曜日)
午後四時一分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 下条進一郎君
理 事
前田 勲男君
松岡満寿男君
福間 知之君
市川 正一君
委 員
大木 浩君
佐藤栄佐久君
斎藤栄三郎君
降矢 敬義君
松尾 官平君
梶原 敬義君
田代富士男君
伏見 康治君
木本平八郎君
衆議院議員
修正案提出者 渡辺 秀央君
国務大臣
通商産業大臣 村田敬次郎君
政府委員
通商産業大臣官
房長 児玉 幸治君
通商産業大臣官
房総務審議官 鎌田 吉郎君
資源エネルギー
庁長官 野々内 隆君
資源エネルギー
庁石油部長 畠山 襄君
事務局側
常任委員会専門
員 野村 静二君
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本日の会議に付した案件
○特定石油製品輸入暫定措置法案(内閣提出、衆
議院送付)
○連合審査会に関する件
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/0
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001・下条進一郎
○委員長(下条進一郎君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
特定石油製品輸入暫定措置法案を議題といたします。
まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。村田通商産業大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/1
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002・村田敬次郎
○国務大臣(村田敬次郎君) 特定石油製品輸入暫定措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
石油は、我が国一次エネルギーの約六割を占める重要物資であり、その安定供給の確保は我が国エネルギー政策の根幹をなすものであります。
我が国は、石油の安定的かつ低廉な供給の確保を図るとの観点から、原油を輸入し、国内で精製し、製品にして供給する方式、いわゆる消費地精製方式を基本として採用してまいりましたが、他方、その補完として石油製品の輸入を進めてきております。現在、輸入は重油、ナフサ、LPGの三油種について行われており、我が国の輸入量は米国、西独に次ぎ世界第三位にあり、内需に占める輸入の比率も二〇%弱で欧米諸国と遜色のない水準となっております。
しかしながら、この他の油種、すなわちガソリン、灯油、軽油については、輸入が行われないできております。その理由としては、第一に、これまでこれらの油種については国際的に貿易の規模が小さく、量的にも価格的にも供給が不安定であること、第二に、ガソリン等の輸入がふえればその国内生産が減るため、石油製品の連産品としての特性から他の油種の供給もあわせて減るおそれがあること、第三に、粗悪な品質の製品が流入した場合の問題が大きいことなどによるものであります。
しかるに、近年、国際石油情勢が緩和基調で推移しているもとにおいて、ガソリン等の石油製品貿易も拡大する傾向にあり、特に、中東における輸出用製油所の完成等により中東産油国からの輸出は今後増大するものと予測されております。これをいかに円滑に輸入するかは現在石油消費国各国共通の課題となっており、特に我が国に対する輸出圧力は近年とみに強くなってきております。こうした状況を踏まえ、本年七月の国際エネルギー機関閣僚理事会においては、「供給の安全保障に留意しつつ、市場機能を基本として円滑に石油製品が流通する条件を創出すべし」との趣旨のコミュニケが取りまとめられたところであります。
また、本年七月の臨時行政改革推進審議会答申においては、「所要の条件整備を行った上で漸進的国際化を図っていくべきである。」との趣旨の指摘も行われております。
こうした内外情勢を踏まえ、石油製品輸入問題について検討を行ってきた石油審議会では、本年九月に中間報告を取りまとめ、本問題についての対応につき提言がありました。その内容といたしましては、第一に、安定供給の基本となる消費地精製方式を基本としつつ、市場機能を尊重して、国際協調の観点から石油製品輸入の調和ある拡大を図ること、第二に、これまで輸入が行われないできたガソリン等についても、時機を逸することなく、輸入の道を開くこと、第三に、輸入の道を開くに際しては、石油製品輸入と国内糖製との弾力的な選択、組み合わせによって需給の変動に対応し得ること、消費者利益のため十分な品質確保能力を有すること、緊急時のための備蓄を確保し得ること等の要件を充足する輸入主体による輸入を推進することとなっております。同報告は、欧米各国から高い評価を受けており、同報告に沿って条件整備が急がれ、ガソリン等の輸入が早期に実現されることが国際的にも強く期待されております。本法律案は、かかる観点から適格な輸入主体を登録に係らしめる等の暫定措置を講ずることにより、市場機能を尊重しつつガソリン等の輸入を開始させようとするものであります。
次に、この法律の要旨につきまして御説明申し上げます。
第一は、用語の定義であります。この法律案における基本的用語である「特定石油製品」の定義を置くこととしております。
第二は、特定石油製品輸入業者の登録についてであります。特定石油製品の輸入の事業を行おうとする者は、通商産業大臣の登録を受けなければならないものとしております。登録の要件としては、石油製品輸入と国内精製との組み合わせが図り得ること、貯蔵を行い得ること、品質調整を行い得ることの三点としております。
第三は、品質に関係する勧告であります。特定石油製品輸入業者が輸入し販売しようとする特定石油製品の品質が使用者の需要に適合していないと認めるときは、品質の確保に関し必要な措置をとるべきことを勧告することができることとしております。
第四は、特定石油製品輸入業者の努力であります。国際的な石油製品市場の動向に応じて特定石油製品の円滑な輸入に努めることを求めております。
第五は、本法は、内外の石油情勢の見通しが不透明であることを踏まえ、恒久的措置としてではなく、五年間の暫定措置法としております。
以上のほか、登録を受けないで輸入の事業を行った者に対する罰則に関する規定等の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
なお、本法律案附則第二項中「昭和六十六年三月三十一日」を「昭和七十一年三月三十一日」に改める旨衆議院において修正されておりますので、御報告いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/2
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003・下条進一郎
○委員長(下条進一郎君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員渡辺秀央君から説明を聴取いたします。渡辺君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/3
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004・渡辺秀央
○衆議院議員(渡辺秀央君) 特定石油製品輸入暫定措置法案の衆議院における修正について御説明申し上げます。
御承知のとおり、本案は、最近における石油製品貿易の拡大傾向に対応し、石油製品輸入の円滑化を図るため、必要な暫定措置を講ずるものでありますが、言うまでもなく石油は、我が国経済社会にとって不可欠の重要物資であり、その安定供給を確保することが石油政策の最も重要な課題であります。現在、石油需給は緩和基調で推移しておりますが、中長期的な見通しは、本案の審査過程における政府の答弁でも明らかなように、不透明であります。
このような石油政策上の要請や石油情勢を勘案いたしますと、本案による石油製品につきましても、秩序ある輸入を確保することが必要であります。また同時に、構造改善の途上にある石油産業が、円滑かつ安定的に石油製品輸入を行うようにすることが必要であり、地域経済や雇用への影響、ひいては産業活動、国民生活全般への影響がないようにすることが必要であります。
このような観点からいたしますと、本法の廃止期限を昭和六十六年三月三十一日とする政府原案では、暫定措置とはいえ短さに過ぎ、石油製品を円滑かつ安定的に輸入し、その供給を確保していくには不十分であります。
このため、本法の廃止期限を五年間延長し、昭和七十一年三月三十一日に改めることが必要であります。
以上、発言申し上げました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/4
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005・下条進一郎
○委員長(下条進一郎君) 以上で説明聴取は終わりました。
本案に対する質疑は後日行うことといたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/5
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006・下条進一郎
○委員長(下条進一郎君) 次に、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
許可、認可等民間活動に係る規制の整理及び合理化に関する法律案について、内閣委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/6
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007・下条進一郎
○委員長(下条進一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/7
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008・下条進一郎
○委員長(下条進一郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
本日はこれにて散会いたします。
午後四時十一分散会
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110314461X00419851205/8
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