1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和六十一年二月二十日(木曜日)
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昭和六十一年二月二十日
午後一時 本会議
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○本日の会議に付した案件
租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
午後一時十分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/0
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001・坂田道太
○議長(坂田道太君) これより会議を開きます。
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租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/1
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002・坂田道太
○議長(坂田道太君) この際、内閣提出、租税特別措置法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。大蔵大臣竹下登君。
〔国務大臣竹下登君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/2
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003・竹下登
○国務大臣(竹下登君) ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
租税特別措置につきましては、現在進められている税制全般にわたる抜本的見直しとの関連に留意しつつ、住宅取得者の負担の軽減、民間活力の活用等を通じ内需の拡大等に資するため所要の措置を講ずるとともに、最近における社会経済情勢と現下の厳しい財政事情に顧み、税負担の公平化、適正化を一層推進する観点から租税特別措置の整理合理化等を行うほか、たばこ消費税の税率を臨時措置として引き上げる等所要の措置を講ずることといたしております。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、内需の拡大等に資する観点から、住宅取得者の負担の軽減を図るため、住宅取得控除制度を改め、二年間の措置として、新築または既存の居住用住宅の取得等のための公的資金を含む借入金等の残高を対象として、一定の要件のもとに、その一%相当額を三年間にわたって所得税額から控除する住宅取得促進税制を設ける等の措置を講ずることといたしております。
また、民間活力を活用するため、東京湾横断道路の建設に関し、特定会社に対する出資について、一定の要件のもとに、出資額の一〇%相当額を所得控除する措置を講ずるとともに、民間事業者の能力の活用により整備される特定施設について特別償却を認める等の措置を講ずるほか、エネルギー基盤高度化設備投資促進税制を創設する等の措置を講ずることといたしております。
第二に、企業関係の租税特別措置等につきましては、連年厳しい見直しを行ってきておりますが、昭和六十一年度におきましては、特定の資産の買いかえの場合の課税の特例の縮減等の整理合理化を行うほか、登録免許税の税率軽減措置につきましても所要の整理合理化を行うことといたしております。また、国外関連者との取引を通ずる所得の海外移転に対処するため、国外関連者との取引に係る課税の特例を設けることといたしております。
第三に、法人税率の特例制度について、その適用期限を一年延長するほか、欠損金の繰越控除制度について、直近一年間に生じた欠損金に限り適用を停止する措置を講ずることといたしております。
第四に、昭和六十一年度予算における補助金等の整理合理化に伴う地方財政対策の一環として、昭和六十一年五月一日から昭和六十二年三月三十一日までの間、たばこ消費税の従量割の税率を紙巻きたばこについて千本につき四百五十円引き上げる等の臨時措置を講ずることといたしております。
その他、中小企業の貸倒引当金の特例制度等適用期限の到来する租税特別措置について、実情に応じその適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。
以上、租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
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租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/3
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004・坂田道太
○議長(坂田道太君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。兒玉末男君。
〔兒玉末男君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/4
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005・兒玉末男
○兒玉末男君 私は、日本社会党・護憲共同を代表しまして、ただいま提案されました租税特別措置法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
政府は、予算委員会の質疑において、六十五年度赤字公債依存体質脱却の目標はおろせないとしているが、さきに提出された「財政の中期展望」でも、六十四年度には六兆八百億円の歳入不足が生じることになっており、今日の財政の現状からすれば、既にその達成が不可能であることは有識者の常識ともなっております。一方、総理は、六十二年度に税制の抜本改革をやるべく政府税調に、春までに減税案を、秋には財源措置を含めた答申を出してもらうと述べています。総理のスローガンである「増税なき財政再建」路線と達成不可能となった六十五年度赤字公債依存脱却目標をどのようにリンクして考えておるのか、お伺いしたいのであります。
また、秋に出るという減税のための財源措置というのは、増税のことであると思うが、どのような輪郭を考えているのか、明確にお答えを願いたい。減税案をまず先行させ、秋に財政措置、つまり増税案というのは、参議院の選挙対策のために問題を先送りにする意図は明らかで、国民を欺き、選挙民を愚弄するものではないのか。この際、野党が不公平税制の改革を含め一致して提案する二兆三千四百億円の所得税、住民税等の減税と、福祉と教育を中心とする政策を実行することこそが緊急の課題ではないのか、総理の見解をお伺いしたいのであります。(拍手)
また、今回の減税の目玉となった住宅取得促進税制の新設は、内需拡大の柱である住宅建設の促進にどの程度寄与するのか。現在の鎮静化した住宅着工には何ほどの効果もない。特に、最近の大都市圏では、地価水準が高騰を続け、高い所得層でなければ持ち家が取得できない。持ち家を取得できる高い所得者層のみ恩恵が及ぶという意味では、不公平を助長する以外の何物でもありません。抜本的な地価抑制がなければ持ち家推進は図れないと思うが、大蔵、建設両大臣並びに国土庁長官の見解をお伺いしたい。
内外からの内需拡大の要請にこたえることが、今日の経済運営上の課題である。そのためには、何はともあれ、所得税の減税を行うべきである。政府は、この課題に対して、挙げて民間活力の導入という人頼みの政策をとっているが、その割には、今回、民間活力導入という目玉を掲げて措置した税制上の手当ては、民活プロジェクトへの特別措置にしろ一部の投資促進減税にしろ、余りにも規模が小さく、また、これまでの類似の措置の焼き直しではないのか。減税対象が余りにも限定的であり、住宅減税と同じく、受益する人としない人との間に格差が生じやすい点をぜひ指摘したいのであります。また、円高デフレの影響を強く受け、深刻な不況下にある中小企業に対する対策にしても、前の四十六年、四十八年、五十三年の改正内容よりも後退していると思うが、大蔵大臣に伺いたい。
一昨年の税制改正大綱、答申では、現行税制の枠内での増税に限界と強調されていたにもかかわらず、現行税制の延長線上で財源確保という観点のみから繰り返された。例えば、赤字法人の五年間の繰越欠損控除の一年停止という措置である。赤字法人課税には、それなりの理由は認めるわけでありますが、直近一年間の繰越欠損金控除を停止するというやり方は、最近の景気停滞の局面から、特に円高デフレによる影響をもろに受けている中小企業赤字法人にねらいをつけたかのごとく、取りやすいところから取るという理念なき対応で、単なる増税財源かき集めの手法の域を出ていないと思うが、どうか。
また、たばこ消費税の引き上げも、税調答申直後の決定ということで、本来の税制調査会の役割を全く無視した極めて不明朗な措置であると言わなければならない。今日、大幅な減税、不公平税制の見直しが強く求められ、政府もまた、税制の抜本的な検討を進めようとしている中で、六十一年度予算編成の数字合わせから、安易にたばこ消費税を引き上げ、二千四百億に及ぶ増税を図ることは絶対に許されないのであります。総理の主張する「増税なき財政再建」という言葉は、全くの偽りではないのか、総理の見解を求めたいのであります。
今、国民の関心は、税の不公平感と一段と厳しさを増した経済情勢の先行きへの不安である。さきに提出された予算案資料の税収見積もりによると、源泉所得税の割合は戦後最高となり、さらに一人当たりの所得税で見ると、サラリーマンは五年前の三〇%増となっているのに、医師等のその他の事業者や自営業者はいずれも税負担は減少しているのであります。今回の改正では、それには全く手をつけておらず、逆に、公益法人の行う収益事業に対する法人税率の引き上げの見送り等、不公平のひずみが是正どころか増幅されたと言えます。
六十一年度改正では、六十二年度抜本改革へのつなぎとして、現行の税制の大枠を変えずに不公平を是正するとともに、厳しさを増している財政状況に対応するため増収を図るという目標を掲げているが、その場しのぎの取りやすいところから取るということがひずみをかえって増大させた意味において、すべての問題を抜本改革の六十二年度に先送りしたわけで、その重大性は倍加している。六十二年度改革への決意を総理大臣、大蔵大臣にお伺いをしまして、私の質問を終わる次第であります。(拍手)
〔内閣総理大臣中曽根康弘君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/5
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006・中曽根康弘
○内閣総理大臣(中曽根康弘君) 兒玉議員にお答えをいたします。
まず、六十五年度赤字国債依存体質からの脱却の問題でございます。
これは、我々の努力目標として掲げておるわけでございますが、容易ならざる課題でありまして、財政環境が厳しくなっておることはよく存じております。しかしながら、予算編成、特に歳入歳出の点検、あるいは国有財産の売却、あるいは景気の振興、あらゆる財政手段、経済手段を組み合わせまして、機動的に運用することによりまして、ぜひともこの目的を達成するように努力する決心でございます。
次に、中期展望の問題でございますが、「財政の中期展望」は、現行の制度、施策をそのまま将来に引き延ばしてやった場合にどうなるかという、一つの参考資料でございます。中期展望上の要調整額は非常に大きいということも事実でございますが、これは、その間における経済の情勢あるいは財政経済政策の運営とを総合的に組み合わせまして、この要調整額をできるだけ財政再建の趣旨に沿って直していく、埋めていく、そういう考えに立って実行していきたいと思っております。六十四年度の歳入不足の問題でございますが、この要調整額と言われるものは、結局は、今後の歳入歳出を通ずる財政改革の努力によって調整され、埋められていくものと考えております。したがって、要調整額がそのまますぐ歳入不足額となるものでは必ずしもないと考えております。
次に、税制調査会における税の改革の問題、財源の問題等の御質問でございますが、ともかくシャウプ以来三十年の間、税が施行されて、ゆがみ、ひずみ、重税感というものが蔓延しておる状態でございますから、これをできるだけ早く解消する、そういう考えに立って、まずこれらの解消を第一に手がけていただきたい、そう考えておるものでございます。財源措置の問題も含めまして、結局は、総合的に、包括的にこの秋に税制調査会から御答申をいただくようにいたしたいと念願しております。
二兆三千四百億円の減税の御提言でございますが、今税制の抜本的見直しをやろうとして税制調査会に諮問をし、その作業が進んでおる段階でございますので、この中途の段階におきまして、本年このような大幅減税を行う余裕はないと考えております。不公平やひずみやゆがみに対する是正ということにつきましての抜本的な改革を行うべく、今精力的に審議していただいております。それらの答申を待っておるという状況でございます。
公益法人に対する課税のあり方等については、これも同じように、税制調査会でいろいろ御検討を願っておるところでございますが、この抜本的改正の中におきまして、幅広い観点から、公益法人の特殊性あるいは他の税体系との公平性、そういうような問題についてよく御検討を願うことになると思っております。不公平税制の改正につきましても、結局、税負担の公平確保ということは、国民の理解と御協力を得る上で不可欠の前提でありますから、この抜本的見直しにおきましても、公平確保という点を十分注意して行われるべきものと考えております。
欠損金の繰り越しの問題でございますが、今回の欠損金の繰越控除の一部停止措置は、税制調査会の答申を踏まえた上で、厳しい財政事情を背景にしてとられたものであります。本措置は、当期黒字である法人に適用されるものでありまして、赤字法人を対象とするものではございません。
たばこ消費税の問題でございますが、これは今回、補助金等の整理合理化に伴う地方財政対策の一環として臨時特例の措置でございます。補助金等の整理合理化や地方財政対策の内容が固まるまでに時間を要したために、税調答申には間に合わなかったのでございますが、十二月二十一日の税調総会にお諮りして、事後追認をいただいたところでございます。なお、たばこ消費税についての措置は臨時異例のものでありまして、この増収分はすべて地方財源に充てることとされており、税制の抜本改革の妨げとならないよう、一年限りの措置といたしておるところでございます。本措置を含め、六十一年度の税制改正による増収額は、ここ数年とられてきました調整措置と同じ程度のものでございまして、「増税なき財政再建」の趣旨に反するものではないと考えております。
残余の答弁は関係大臣からいたします。(拍手)
〔国務大臣竹下登君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/6
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007・竹下登
○国務大臣(竹下登君) 大部分総理からお答えがございました。私からお答えいたします点は、まずは、いわゆる土地対策の問題でございます。
今回のいわゆる住宅減税、住宅取得促進税制、この問題につきましては、住宅建設の動向が地価の水準等によって影響を受けるのではないか、こういう御趣旨の御指摘でありますが、今回の住宅取得促進税制は、その対象となります住宅取得等のための借入金等の範囲について、住宅金融公庫等公的機関からの借入金をも含む広いものに拡大いたしますほか、足切り限度を廃止することによりまして、少額の借り入れ者にも効果が及ぶように配慮するなどの措置を講じておることから見ましても、かなりの効果が見込まれるというふうに考えております。
次が、公益法人等の問題でございますが、これは、いずれは抜本策の問題になろうかと思いますけれども、六十一年度の税制改正におきましては、特別償却制度等の租税特別措置について、全体として相当程度の整理合理化を図ることとした次第であります。
次の問題が、いわゆる民間設備投資に対する問題であります。
六十一年度における民間設備投資は、堅調に推移すると見込まれておりますが、六十一年度の税制改正におきましては、内需拡大等に資するため、設備投資の促進に配慮して、中小企業新技術体化投資促進税制、いわゆるメカトロ税制の対象設備の拡充を行った上、その適用期限を延長しますとともに、エネルギー基盤高度化設備投資促進税制を創設する等の措置を講ずることとしております。現下の厳しい財政事情のもとにあって、精いっぱいのものであるというふうに考えるわけであります。
それから、為替相場の急激な変動の影響を受けます中小企業に対する欠損金の繰り戻しによる還付措置につきましては、前回までは繰り戻し期間を三年間としたところ、今回は繰り戻し期間を一年間としておりますが、これは、厳しい財政事情のもとで昭和五十九年度以降、欠損金の繰り戻しによる還付措置の適用を一般には停止しておるということでございますので、そのバランスを考慮したものでございます。
それから、今回の措置は、いわゆる青色申告書を提出した事業年度において生じた欠損金の繰越控除制度について、直近一年間に生じた欠損金に限り適用を停止するというものであって、大法人であれ中小法人であれ、対象とするものであるというふうに御理解を願いたいと思います。
以上で私のお答えを終わります。(拍手)
〔国務大臣江藤隆美君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/7
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008・江藤隆美
○国務大臣(江藤隆美君) 住宅取得促進税制につきましては、大蔵大臣から既に御説明がありましたから、重複を避けたいと思いますが、いずれにしましても、昭和六十一年度を初年度として六百七十万戸の住宅を建てたいということで五カ年計画を立てた初年度でございますから、こうした促進税制の運用、あるいはまた住宅資金贈与制度の運用、あるいはまた足切りの廃止等を通じて税制の面からてこ入れをしていただく、片方では、住宅金融公庫の融資枠の拡大、あるいはまた融資要件の改善等を図りながら、何としても初年度の目標を達成するように努力をしてまいりたいと思っておるところでございます。
宅地の問題につきましては、土地税制の改正等含めまして、常に優良なる住宅用地を提供するということを念頭に置いてまいっておるところでありますが、ただいま各都道府県に対しましても、既に相当の年数を経たわけでありますから、線引きの見直し、あるいはまた開発指導要綱の行き過ぎの是正、あるいはまた土地開発等における公共施設等の整備、もろもろのことを通じて、一般の方々がこの持ち家の政策に協力ができるように、進んで持ち家が持てるような方向に誘導いたしたい、こういうことでこれからも努力をしてまいる所存でございます。
なお、この税制の改正が今回行われますと、この住宅税制については、一月一日にさかのぼって、これは遡及しまして実施をいたしたい、こう考えておりますから、これらを受けて今後、住宅建設へのはずみが出てくるものと考えておる次第でございます。(拍手)
〔国務大臣山崎平八郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/8
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009・山崎平八郎
○国務大臣(山崎平八郎君) お答えいたします。
先生の御質問は、大都市圏では地価が水準的に大変高騰しているではないか、その地価抑制のための土地政策の基本的考え方はどうか、こういうお問いでございますが、お答え申し上げます。
近年、地価は、東京などの都心部商業地等の一部の地域におきましては、かなりの上昇が見られておりますけれども、全国的に見ますと比較的安定いたしております。そこで、今後の土地政策といたしましては、基本的には、国土利用計画法の的確な適用等により、地価の一層の安定に努めるとともに、円滑な宅地供給を図っていくことが必要であると考えております。また、東京などの都心部商業地等での地価の高騰、このことにつきましては、住宅地等他の地域への波及という問題も懸念されますので、関係公共団体とも連携をとりながら、土地取引の監視の徹底等適切に対応していくことが必要であると考えております。
以上でございます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/9
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010・坂田道太
○議長(坂田道太君) 柴田弘君。
〔柴田弘君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/10
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011・柴田弘
○柴田弘君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案について、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
御承知のとおり、我が国の経済は、現在幾つもの課題を抱えております。特に、一向に進まない財政の再建は、今日までのようなかけ声倒れにしておくことは、もはや許されなくなっております。厳しい経済摩擦と著しい円高に対応するための内需の拡大は、まさに緊急の課題であります。
しかしながら、これらの課題に対する政府の対応は、遺憾ながら糊塗策に終始をし、抜本的な解決を見出す前向きな対策が講じられておりません。本法律案にも、こうした政府の姿勢が如実に示されているのであります。すなわち、たばこ消費税の引き上げや法人税の欠損金繰越控除制度の適用の一部停止等は、財源あさり以外の何物でもなく、二年間の措置であった法人税の上乗せ税率の延長は、余りにも便宜的であると言わざるを得ません。また、住宅減税についても、住宅取得の増進に大きく寄与する内容とはなっていないのであります。
そこで、最初にお伺いしたいのは、財政再建の問題についてであります。
政府の掲げる「六十五年度赤字国債脱却」と「増税なき財政再建」の公約が、いかに実体のないものであるかについては、多くを申すまでもありません。六十一年度の赤字国債発行額は、五兆二千四百六十億円に上り、六十五年度に赤字国債発行から脱却するためには、六十二年度以降、毎年度一兆三千億円の減額が必要であります。五十八年度から六十年度までの三年間の平均減額実績の四倍に当たるこれほどの大幅な減額が不可能であることは、もはやだれの目から見ても明らかであります。もし総理があくまでも、六十五年度に赤字国債発行から脱却するというのであれば、政府は、その方途と手順を明確にする責任があります。私は、歳入歳出両面にわたり具体的な内容を盛り込んだ財政再建計画の提示を求めるものであります。もしもこの再建計画が提示できないというのであれば、政府の掲げる財政再建路線の破綻を内外に向かって宣言すべきであると思います。総理並びに大蔵大臣の答弁を求めるものであります。
特に、私が指摘をしたいのは、赤字国債発行額の減額が進んでいないことに加えて、毎年度一般歳出の抑制の陰で、後年度への巨額な負担の繰り延べが行われていることであります。六十一年度予算案でも、厚生年金等への繰入額の減額三千四十億円を初めといたしまして、政管健保への国庫補助の減額、国民年金特別会計の平準化措置、住宅金融公庫の利子補給分の削減等々、実に一兆八百億円、地方自治体向け補助金の削減による地方財政対策関係の繰り延べ分を合わせますと、実に一兆七千億円にも上る巨額な額になるのであります。このような後年度への負担の繰り延べは、財政再建とはおよそかけ離れたものであると言わざるを得ないのであります。後年度への負担の繰り述べについて、総理並びに大蔵大臣はどのように認識をされておるのか、また、後年度への負担の繰り延べ分について、今後どのような方針で返済をしていくのか、具体的にそれぞれ答弁を求めるものであります。
政府の財政再建計画が破綻をした最大の原因は、中曽根内閣の四回の予算編成が、その場しのぎの財政の帳じり合わせに終始してきたからであると言っても決して過言ではありません。つまり、歳出面では、今申し上げたような後年度への負担の繰り延べ措置がとられ、一方、歳入面では、多くの財源あさりが続けられているのであります。いずれにいたしましても、血の出るような行政改革を阻むものであります。このような繰り返しを続ける限り、財政再建の達成はもはや不可能であります。私は、こうした見地から、国民の負担を増大させ、「増税なき財政再建」の政府公約から大きくかけ離れた本法律案によるたばこ消費税の引き上げは、地方自治体向け高率補助金の引き下げ案とあわせて見送るべきであると考えます。いかがでしょうか。
また、法人税の欠損金繰越控除制度の適用一部停止は、円高の影響等によって赤字経営を余儀なくされている中小企業にとって、経営の安定を著しく阻害するものであります。赤字法人の課税問題を論ずるのであれば、まず納税環境の整備を図るべきであります。私は、今回のような改正については納得できないのであります。撤回を求めるものであります。総理並びに大蔵大臣の見解を承っておきたいのであります。(拍手)さらに、二年間の措置であった法人税の上積み税率の延長は、極めて便宜的な措置であり、私どもの当初から主張していたように、法人税法の改正によるべきであると考えるのでありますが、大蔵大臣の御所見を承っておきたいのであります。
さて、今や我が国経済は、景気が不降線に入り、円高デフレの懸念も憂慮をされております。それだけに、外需依存の経済から脱し切れない状態を克服し、内需を拡大する積極的な対策を講ずることが急務であります。特に、個人消費の喚起が重要な課題であります。
本日、我が党は、社会、民社、社民連と共同で、六十一年度予算の修正要求を自民党に申し入れ、その中で、二兆三千億円余の所得税、住民税等の減税の実施を強く主張しております。昨年度に引き続き所得税、住民税等の減税が見送られた結果、給与所得者の家計は著しく圧迫を受けております。私は、まず総理に、私ども四野党の修正要求に謙虚に耳を傾け、所得税、住民税減税に応ずるように強く要求するものであります。(拍手)六十年度においては、野党四党の減税要求に、前向きに検討されることを約束をしたにもかかわらず見送られた経緯を踏まえ、総理並びに大蔵大臣のお考えを承りたいのであります。
総理は、六十二年度に予定をする税制の抜本改正の際、減税についても考えるという意向を明らかにし、政府税調に春に減税の答申を受け、秋にその財源措置、つまり増税案をまとめることを明らかにいたしております。政府の方針は増減税同時実施であるのに、なぜ別々に明らかにしなければならないか、全くわかりません。政府が守るべき鉄則は、客観的、合理的に整合性を持った税制改革案を同時に提出することであります。総理の答弁を求めます。私は、このような総理の考えの中には、春には減税構想を打ち出し、参議院選後の秋に、その財源と称して、大型間接税の導入をもくろんでいると言わざるを得ないのでありますが、総理の言う税制の抜本的改革の中には、大型間接税の導入は入っていないとこの場で確約することができるのか、しかと承っておきたいわけであります。
内需の拡大のためには所得税、住民税減税とあわせ、住宅減税の拡充が必要であります。野党四党の修正要求においても、特にこの点を強調しているのであります。
ところで、本法律案に示された住宅減税は、予算委員会において、我が党矢野書記長の指摘に対し、いみじくも総理自身が「みみっちいと自分でも思っておる」と率直に述べられているように、住宅取得促進税制は極めて中身の薄い内容であります。私は、文字どおり住宅取得を促進するためには、今回の住宅減税を拡充し、税額控除の額を住宅ローン等の残高の二%相当額に引き上げるとともに、適用期間の延長、さらに、適用対象の拡大等を要求するものであります。総理、大蔵大臣の所信をお伺いをいたします。
最後に、円高にかかわる諸問題について、総理、大蔵、通産並びに経企庁長官に対し、質問をいたします。
円相場は、二百円大台突破からわずか一カ月足らずで、二十円も高くなる棒上げが続いております。このような急速な円高で、輸出産業を中心にデフレ感が強まり、景気動向にも大きな影響が出ております。政府が掲げる六十一年度の実質四%の経済成長の達成も、極めて厳しい状態になってきたと思います。このような急激な円高に対して、新たな、より一層の内需拡大策が必要であります。政府は、このような急激な円高をどのように判断をし、円高是正のための為替政策、資本流出抑制の緩和、内需拡大のための財政金融政策を進めていかれるのか。特に、公定歩合の再引き下げと公共事業の前倒し、追加投資など、第三次の総合経済対策が新たに必要になってきたのではないかと考えるのでありますが、伺っておきたいわけであります。
第二点は、円高差益の還元についてであります。政府の試算では、六十一年度の為替相場が平均一ドル二百円で、原油価格が平均一バレル二十ドルで推移した場合には、差益額は、電力業界では毎年一兆一千八百億円、石油業界では、実に二兆八千億円の巨額な差益を生ずると見込まれているのであります。私は、このような円高差益は、当然、石油製品価格や電力料金など幅広い形で、早急に国民に還元されるべきであると考えます。円高差益の還元に取り組む政府の具体的な方針とその時期について、見解を求めるものであります。
第三点は、円高により直撃を受けている輸出型中小企業の救済の問題であります。円高に伴う中小企業の倒産は、本格化の兆しを見せており、三月の決算期を前に、円高倒産はさらに増勢をたどると見られておるだけに、当面の救済策はもとより、経営の安定に資する中期対策が緊急の課題であります。先週末成立をいたしました特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法に続く第二弾の中小企業者は対する円高対策をより一層充実をさせ、政府系金融機関の長期低利な融資枠の拡大、条件緩和などの実効ある対策とともに、官公需の拡大、事業転換のための対策が必要不可欠であります。どのように対応されるのか、承りたいのであります。
以上、何点かについて質問をいたしました。総理初め関係大臣の国民サイドに立った誠意ある答弁を期待をいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣中曽根康弘君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/11
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012・中曽根康弘
○内閣総理大臣(中曽根康弘君) 柴田議員にお答えいたします。
まず、財政再建の具体的な計画でございますが、現実的には、毎年度の予算編成の過程においてそれらは実現されていくという認識に立っております。国有財産の処理であるとか、あるいは金融政策、景気対策、それらを総合的に組み合わせつつ、我々は財政再建を推進してまいりたいと思っております。経済の要因に非常に変動的要因が多い現状でございますから、定量的でリジッドな財政計画の策定は極めて困難であると、前から申し上げておるとおりでございます。
次に、後年度への繰り越しの問題でございますが、厚生年金の国庫負担金の繰り入れ特例等各種措置は、極めて厳しい財政事情のもとで、それぞれの制度、施策をめぐる状況を十分に検討し、中長期的視野にも立ち、経費の節減や効率化等をも考慮して行っておるものでございます。これらの措置の実施に当たりましては、それぞれの制度の運営に支障が生じないよう、適切に対処してまいる考えでおります。
たばこ消費税の引き上げの問題については、これは、補助金等の整理合理化に伴う地方財政対策の一環として、臨時特例的な措置でございます。増収分はすべて地方財源に充当することといたしておりまして、税制の抜本的改革の妨げとならないように、一年限りの措置としておるところでございます。この程度の増収額は、今まで数年とってきました調整措置と大体同程度のものでございまして、「増税なき財政再建」の趣旨に反するものではないと考えております。
地方向けの補助率の引き下げの問題でございますが、一般歳出の約四割を占める補助金等の整理合理化、補助率の全般的見直しは、六十一年度予算の重要な柱の一つでございます。この見直しは、国と地方との役割分担、費用負担のあり方等についての検討を踏まえ、社会保障等を中心に事務事業の見直し等を行いながら行ったものでございます。また、所要の地方財政対策を講じて、地方行財政の運営に支障が生じないように対処しておりまして、撤回する考えはございません。
欠損金の繰越控除の問題でございますが、税制調査会の答申を踏まえて、厳しい財政事情のもとにやむを得ず行っているものでございます。本措置は、欠損金の繰越控除の適用を一部停止するものでありまして、これを全く認めないというものではないので、御理解をいただきたいと思います。
なお、現在税制調査会において審議していただいておる税制の抜本的見直しに先立って、御提言のような大幅な減税を行うということは、抜本的見直しの中途でございますので、そごを来しますから、適当でないと考えております。
いわゆる課税ベースの広い間接税の問題についても、税制調査会として広範な検討領域には入っていると思います。税制調査会には、聖域を設けないで自由に御論議願いたいとしておるところからであります。政府としては、税制調査会における結論を待って、適切に対処してまいります。財源措置の問題を含めまして、税制改革の具体的方向については、税制調査会の検討を待って適切に対処してまいりますが、減税の内容あるいは規模をまず決めて、それに見合う財源対策を講ずる、こういう順序であるだろうと考えております。
住宅減税については、現下の厳しい財政事情のもとで、住宅取得者の負担の軽減を通じて内需拡大に資するために行ったぎりぎりの措置でございます。
円高対策といたしましては、円高は、輸出数量の減少等の効果をもたらしますが、他方で、物価の安定を通じて、実質所得の増加、企業収益の改善等という効果をまた持っております。政府は、昨年、二度にわたって内需拡大策を行い、これが今着実な実施に努めております。さらに、公定歩合の引き下げに伴いまして、金利水準全般の低下を期待しておるところでございます。今後、これらの措置の効果が本格化することを期待し、また、今後とも、為替市場の動向等に十分な注意を払いつつ、急激な為替変動はできる限り回避したいというのが政府の考え方でございまして、適切かつ機動的な経済運営に努めてまいる考えでおります。
円高差益の具体的還元の問題でございますが、電力、ガス業界の差益への対応については、今後、為替レートや原油価格の動向、決算の状況等、事態の推移をまず見きわめる必要があります。本件については、料金の長期安定を初め、電気、ガスの使用者の利益のために使うことを原則としつつ、今後具体的に検討を進めていく所存であります。石油産業については、差益は、市場メカニズムを通じて、広範な需要者に還元されることが基本でありまして、政府が別途還元させる性格のものではないと考えております。
中小企業に対する円高対策でございますが、政府は、この厳しい情勢に対処するために、中小企業者の事業転換の円滑化及び緊急経営安定のための措置を盛り込んだ法案を今国会に提出して、去る十五日に同法案を成立さしていただいたところであります。今後は、この法律をできるだけ早く公布、実行する所存であります。また、既に昨年十二月から実施している特別融資制度についても、本法の施行に合わせて拡充を図っていく所存であります。なお、大企業が円高の影響を下請中小企業に不当値引き等の形によって転嫁しないよう、下請代金支払遅延等防止法の厳正な運用、また、中小企業者の官公需受注機会の確保等についても、法律に基づきましてできる限り努力してまいります。
残余の答弁は関係大臣からいたします。(拍手)
〔国務大臣竹下登君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/12
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013・竹下登
○国務大臣(竹下登君) 柴田さんにお答えをいたします。
まず、いわゆる財政再建計画の問題、これは、総理からもお答えがございましたが、厳密な意味での定量的な財政計画を策定するという点につきましては、経済全体が流動的な中で、経済の一部門である財政の将来についてのみあらかじめそのような作業を行いますことは、極めて困難であります。国民の合意と選択に最終的にはよるべきものでございますから、国会等の場で御議論が交わされる中で、国民の合意が那辺にあるかということを見定めていく、これが一番大事なことであります。
それから、次の問題につきましては、欠損金の繰越控除問題についてのお尋ねがありました。
今回の措置は、青色申告書を提出した事業年度において生じた欠損金の繰越控除制度について、直近一年間に生じた欠損金に限り適用を停止するというものでありますが、本措置は、当該年度に黒字である法人について適用されるものでありまして、当該年度において赤字である法人について課税を強化するものではないということ、それから、当該黒字の法人は、二年前、三年前、四年前及び五年前に生じた欠損金については、当年度において繰越控除ができること、それから三番目には、直近一年間に生じた欠損金は、全く繰越控除できなくなるわけではなく、翌期以降は四年間繰越控除の機会が残っていること等を御理解を賜りたいというふうに考えます。
それから、法人税の一・三%の上積み問題について、御意見を交えての御質問でございました。このことは、五十九年の税制改正の際のいわゆる所得減税を行いました際にとった措置であります。いずれにせよ、一年間延長いたしまして、そして抜本審議の経過をお待ちしておるという措置であります。
それから、住宅減税、中身が薄過ぎる、こういう御趣旨の御発言でございました。
いわゆる住宅ローンの残高の原則一%相当額、これを三年間所得税額から控除する、それから、住宅金融公庫等公的機関の借入金も含む、足切り限度を廃止する等々でございますので、初年度三百九十億円でありますが、適用される控除期間の三年間全体を通じて見れば、約一千億円にも及ぶ相当な規模のものである。したがって、現下の厳しい財政事情のもとで、まさにぎりぎりの措置であるというふうに御理解をいただきたいと思います。
それから今度は、円相場についてのお尋ねでございました。
総理からもお答えがございましたが、金融政策につきましては、それこそまさに、内外経済動向、国際通貨情勢等を見守りながら、適切かつ機動的な運営を図る。そしてまた、公共事業の執行問題等につきましては、おかげさまで先日、補正予算を通過させていただきましたので、言ってみれば、国庫債務負担行為によります公共事業の追加というものが、年度当初から切れ目なく行われていく効果を発揮するのではないかというふうに見ておるわけであります。今後の執行の仕方につきましては、国会等の議論を承りながら、予算が通過した段階で決めるという、例年の方針をとっていきたいと考えております。
以上でお答えを終わります。(拍手)
〔国務大臣渡辺美智雄君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/13
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014・渡辺美智雄
○国務大臣(渡辺美智雄君) 円高差益の還元に取り組む通産省の具体的方針いかんということでありますが、基本的には、ただいま総理が答弁をしたとおりでございますから、重複を避けまして、多少それに補足的に説明をいたします。
これから関係者、審議会の意見等を聞いて決めていくわけですが、検討に当たっての基本的な方針といたしましては、まず、差益の一部は、現行料金制度のひずみの是正を中心に還元してはどうかと思っています。残りにつきましては、すぐこれは三月に締め切りますから、五月決算、課税もございますし、残りについては課税後、内部留保の積み立てに充て、これを内需拡大のための設備投資の積み増し等に活用することがよいのではないか。なお、ガスについては、電気との料金制度上の相違点等を考えながら、電力に準じて検討をしてまいりたい。石油産業については、これはもう総理の御答弁で尽きておりますが、市場メカニズムを通じて、広範囲な需要者に還元がされていくということが基本でございます。したがって、これは政府が介入してどうこうというべき筋のものではありません。
それから、円高の直撃を受けている輸出型中小企業に対する政府関係機関等の対応ということでございますが、これも、総理の答弁とほぼ同じものが用意をされておりますので……。
既に昨年十二月から実施している特別融資制度につきましても、本法の施行にあわせて拡充を図ってまいります。また、親事業者に対しましては、外貨建ての輸出価格の引き上げなどを通じまして、極力親事業者自身が円高の影響をかぶってもらう、吸収してもらうように指導をいたします。なお、下請代金支払遅延等防止法の厳正な運用に努めて、下請業者にばかりしわ寄せをされないように努力をしてまいります。それから、中小企業者の官公需受注機会の確保については、官公需法に基づき中小企業者向け契約の目標を策定して、その達成に今後も努めてまいります。
以上でございます。(拍手)
〔国務大臣平泉渉君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/14
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015・平泉渉
○国務大臣(平泉渉君) 円高の問題でございますが、政府は、昨年の九月以来、だんだんに円レートが上がってきておる、こういうことで、内需を中心とした景気の持続的拡大ということで経済運営を図っていくことを第一に考えております。
昨年の十月、先ほど総理も言われましたけれども、内需拡大に関する対策、さらに十二月二十八日には、公共事業の事業費について前年度を上回る四・三%増の確保、さらに、住宅減税、設備投資促進のための税制上の措置、これが本日お願いをいたしておるわけでございます。さらに、民間活力の活用を図る、こういうことで、内需拡大に関する対策を決定しております。また、日本銀行が去る一月三十日、公定歩合を五・〇%から四・五%へ〇・五%引き下げたところでございます。この措置により、銀行貸出金利等の低下が促進されることを期待をいたしております。
殊に、最近の急激な円高に関しましては、産業界の対応が円滑に進むためには、安定した為替相場が非常に重要でございますが、これまでの円高で、私どもの調査でも、輸出型の中小企業の中には対応に非常に苦慮しておられるものもございます。さしあたりは、先日成立した特定中小企業者事業転換対策等臨時措置法の速やかな実施を図っていく所存でございます。いずれにしましても、急激な為替変動は、円高の持つプラス面よりもマイナス面を当面強めるおそれがございます。私どもも、引き続き中小企業等への影響や対応の様子に十分注意を払いながら、適切な対策を検討していく所存でございます。
円高差益の問題につきましても、特に経済企画庁といたしましては、我が国が原材料、エネルギーの多くを輸入に依存している、こういう現状を考えまして、円高は基本的には、市場機能の有効な作用を通じて物価の安定に資する、こう考えておりますが、殊に、現在の卸売物価については、円高の効果は既にあらわれていると考えております。消費者物価については、円高の効果が最終消費財へ具体的にあらわれるためには、品によってさまざまでございますが、五十五年当時の円高期の経験によりますと、ほぼ三四半期のタイムラグ、時間がおくれて出てくるということを承知をいたしておるわけでございます。いずれにせよ、円高により蓄積された差益が国民全体に還元されることは、国民経済上極めて重要なことであると考えております。
経済企画庁といたしましては、経済政策の総合調整を図るという立場から、今回の円高問題、殊にいささかテンポが激しゅうございますので、国民の皆様に御迷惑の及ばないように、殊に中小企業対策というものにつきましても、十分注意を払っていく所存でございます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/15
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016・坂田道太
○議長(坂田道太君) 安倍基雄君。
〔安倍基雄君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/16
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017・安倍基雄
○安倍基雄君 私は、民社党・国民連合を代表し、ただいま御提案のありました租税特別措置法の一部を改正する法律案に関連して、総理の税制に対する基本的考え方についてお伺いしたいと思います。
第一に、六十一年度予算において最も大切なことは、昨年秋から急速に進行した円高に伴う内外経済環境の変化にどのように対応するかの問題であります。
円高による輸出の減少、国内経済へのデフレ効果は、本年後半から急速にあらわれるでありましょう。内需拡大への施策を速やかに講じることが必要であります。政府は、公共事業の拡大、民間活力の活用を行うとしておりますが、公共事業の波及効果については問題があり、基本的には、所得税減税を中心とした民間購買力の増大が必要であります。我が党は、かねてより大幅減税を主張しておりますが、特に最近における経済情勢を見るとき、減税による内需拡大は焦眉の急と考えます。経済が一度下り坂に向かうと、それを引き上げるのに何倍もの努力が必要となります。我々は、減税を六十一年度でやるべきと考えておりますが、総理は、大幅減税の実施の時期につきどのように考えておられるか、財源をどうするかの問題を含めて、御見解を承りたいと思います。
第二は、税制体系の問題であります。
私は、一年前、六十年度予算案についての本会議での討論におきまして、経済復興期、高度成長期において我が国が採用してきた貯蓄優遇税制はその役割を終え、むしろ投資促進、消費拡大税制に切りかえるべきであると主張いたしました。消費性向の高い一般大衆に重税を課し、消費性向の低い資産所得者に対する税が安いことが、一方において所得格差を増すと同時に、内需を狭める結果となっております。年間十一兆円を超える国債利子を支払うような現状において、こうした利子所得等の資産所得に課税していかないことには、増税を繰り返しても際限がないのみならず、我が国をますます外需依存型の経済に追いやることとなります。
私は、昨年の大蔵委員会において、我が国よりの巨額な資本流出を取り上げ、もしドルが急落したときに、我が国はキャピタルロスをこうむり、せっかくの貯蓄がむだになるのではないかと指摘いたしました。果たせるかな、その後、ドルは急落いたしました。総理は、こうした国民経済的な損失をどの程度と把握し、また、どう考えておられるか、御見解を承りたいと思います。(拍手)そして、こうした税制のもたらす内需の狭隘化と投資機会の縮小、海外への資金流出というメカニズムを考えるとき、利子課税のあり方の検討、キャピタルゲイン課税の強化等が早急に必要と考えますが、どのようにお考えでありますか。
さらに、財政再建と内需拡大とのジレンマの問題があります。財政の観点から公共事業の拡大に限界があるとすれば、消費性向の高い勤労者の減税と消費性向の低い資産所得者への増税という、税構造の転換が一つの解決策であるとの考えがありますが、総理のお考えを承りたいと思います。
第三は、所得税体系の問題であります。
現在の税制は、他の所得に比較して、給与所得者への課税が特に重くなっており、また、給与所得の中でも、教育費や住宅費などの負担が特に大きい中年層、言いかえれば、中堅所得者に重いものとなっております。不公平税制の是正の意味でも、また内需拡大の意味でも、この層に対する減税が緊急の問題と考えられます。また、これとの関連で、我が党は、夫婦所得の二分二乗法を提唱しておりますが、総理の御見解を承りたいと思います。
第四は、地方税の問題であります。
現在、国税のうち所得税、法人税、酒税の三税の三分の一は、地方交付金として地方自治体に交付されることになっております。もちろん、財政事情の悪い地方自治体にとっては、この交付金は重要な財源でありますが、例えば、地方税の一七%が人口比では九・六%の東京都に集中している等、メガロポリスに地方税が偏在しております。地方の行革の早道は、こうした財源が偏在する地方税体系の是正であると考えますが、総理のお考えを承りたいと思います。
次に、この租税特別措置法に直接関連して、以下の点についてお聞きしたいと思います。
第一に、今回の改正で、特に問題であるのは、中小企業対策であります。
我が国の経済構造は、いわゆる二重構造と言われ、大企業のグループと中小企業のグループとに分かれ、不況期におけるしわ寄せは中小企業に対してなされるのが通常であります。円高に伴い、中小企業の苦境は日に日に深まっております。このときに当たり、欠損金の繰越控除の一部停止措置が中小企業にまで及ぼされることは、彼らにとって死活の問題であります。改正法によれば、円高不況に関連する中小企業については特別措置が講ぜられますが、特定業種のみならず、ほとんどの中小企業が直接間接に不況の影響を受けると言わなければなりません。このいわゆる赤字法人課税の措置について、我々は撤回を求めておりますが、少なくとも中小企業に対する適用は行うべきではないと考えますが、総理の御見解を承りたい。
また、特定買いかえ資産に対する課税上の優遇措置の縮小があります。これは、人口がふえてきている市街地から工場、事業所等が郊外に移転する際に役立っている措置でありますが、これが縮小されることは、企業、特に中小企業にとって痛手であります。なぜこの時期にこのような措置がとられるのか、総理のお考えを承りたい。また、中小企業の海外市場開拓準備金の縮小が問題となっております。貿易摩擦の現状において、輸出奨励措置が他国からの非難を受けていることは当然であります。反面、為替変動に伴うリスクは甚だしいものがあり、今後、為替変動準備金の積み立てを、特に中小企業に対して考慮すべきであると思いますが、総理の御見解を承りたい。
第二に、今回の改正が減税よりも増税に中心があり、取りやすいところから取るという傾向が目立っていることがあります。
たばこ消費税の引き上げや、さきに述べました赤字法人課税等がそれであります。総理には、これら臨時措置を撤回されるお気持ちはないかどうか、お伺いしたい。また、臨時措置としてとられた法人税率の引き上げが、当初の約束に反して継続されております。総理は、いつまでこの措置を継続されるのか、六十二年度税制改正の際にはこれをやめるのか、お考えを承りたい。
第三に、今回の改正で住宅ローンについての減税措置が講ぜられましたことは、我が党がこれまで内需拡大策の一つとして主張してきたものであり、まだまだ不十分とは考えられますが、その努力は一応評価できるものであります。しかし、住宅への需要を増すためには、土地政策が必要であります。線引きの見直し等、土地の有効利用措置が伴わない税制の改革は、絵にかいたもちと言うべきでありましょう。総理の土地政策あるいは土地税制についての御見解をお伺いしたいと思います。
第四に、総理の唱える民活の問題があります。
東京湾横断道路建設に財政が援助することが定められております。私は、ここに、日本の政治の欠陥、一点豪華主義、目立ったことだけをするという点があらわれていると思います。私は、さきに、メガロポリスに地方税が偏在していると指摘しましたが、メガロポリスに投資を集中することが果たしてよいものかどうか、大きな疑問を抱いております。私は、災害対策特別委員会で、関東大震災の損害はどの程度かと質問し、当時のGNPの約半分、国家予算の四倍であるとの答弁を得ました。この際、投資効果の疑わしいメガロポリスに投資を集中することだけではなく、もっと地方都市の地道な投資に力を注ぐ方法を開発すべきであると思いますが、総理の御意見を承りたいと思います。
これとの関連で、さきに述べました特定買いかえ資産の課税の問題があります。市街地から郊外に事業所が移転することは、地方都市における投資促進の最たるものであり、また移転した跡地の再開発を可能にし、民活の効果は大きなものがあります。投資促進、民活の立場からも今回の改正は、この方針に逆行するものであり、再検討すべきものと思いますが、いかがでございますか。
第五に、今回の改正において、一部輸入機械の償却について優遇措置を講じたという問題があります。
我々民社党は、投資促進税制を内需拡大策の一環として主張しております。しかし、総理が重点を置かれる市場開放策についての御苦心のほどはわかりますが、特定の輸入機械のみに優遇措置を講じることは、いささか良識を逸脱した開放策と考えます。我々は、こうした小手先の輸入拡大策ではなく、内需拡大という正攻法によるべきであると考えますが、総理の御意見を承りたい。(拍手)
最後に、総理は、施政方針演説において、税制調査会から減税の答申を春に、財源を考慮した税制改革についての答申を秋に得ると言われましたが、参議院選挙の前に減税政策を打ち上げて、選挙後に増税を打ち出すお気持ちであるように受け取られております。いかがでございましょうか。国民の期待は、増税なき減税であると思いますが、あわせて御答弁をお願いいたします。
この際、国民の期待にこたえて、総理が真剣に税制改革に取り組むことを強く要請いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣中曽根康弘君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/17
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018・中曽根康弘
○内閣総理大臣(中曽根康弘君) 安倍議員の御質問にお答えいたします。
まず、減税による内需拡大の問題でございますが、六十一年度におきましては、今税調でシャウプ税制改革以来の抜本的な見直しを行っておる中途の時期でございますので、本年における大幅減税は難しいのでございます。なお、昨年二回、景気振興の対策を行いまして、また、公定歩合の引き下げも先般行ったところであり、内需拡大等の効果も合わせて、実質四%程度の成長は見込めるものと確信しております。
ドル安と対外資産の問題でございますが、対外資産の評価には、個別的取引に関して購入時の価額、円レート等を詳細に把握することが必要でありますけれども、実際には困難であります。対外投資は、基本的には、投資家の自己責任において行われるものであると思っております。
貯蓄優遇税制等につきましては、いわゆる非課税貯蓄制度を含めた利子配当課税のあり方、及び御指摘のキャピタルゲイン課税のあり方等については、いずれも課税ベース拡大等の見地から税調で検討が進められていると考えます。
次に、税制の構造の転換の問題でございます。
六十一年度は、現在税調で行われているこの抜本的見直しの途中でありますので、行いませんが、その答申を本年の秋までに総合的にいただきまして、六十二年度を目途にこれを実行したい、そのように考えておるところであります。いわゆる二分二乗方式の問題でございますが、これについては、メリット、デメリットはいろいろございます。例えば、家庭の主婦については有利ではあるけれども、独立の外で働いている職業婦人には不利であると言われております。そういうような諸般の点を勘案しつつ、慎重な検討が必要であると思います。
地方税の偏在の問題でございますが、地方税については、地域的に普遍性の高い税目を採用することが要請されるとともに、応益原則に適合する税目の採用も必要であり、さまざまな税目の組み合わせによりまして、全体としてそれらの要請を満たす体系となるように努めておるところであります。地域的な経済力格差が存在しておるわけでありますから、ある程度の税源の偏在は避けられません。そのために、地方交付税等の財源調整制度の活用を図っております。今後とも、普遍性に富む税目による地方税体系を組み立てることにより、地方税源の充実強化に努力してまいります。
欠損金の繰越控除の問題でございますが、今回の措置は、税制調査会の答申を踏まえた厳しい財政事情を背景にとられたものであり、これは、繰り越しを全部停止するものではなくして、大企業、中小企業を問わずその一部を停止するものでありますので、御了解をいただきたいと思います。特定資産の買いかえ制度につきましては、これは今回、財政状況厳しい折から二割縮減することとしたものであります。この点につきましても、御理解をいただきたいと思っております。
為替変動準備金制度の問題でありますが、大体、このような変動によるリスクというものは、為替予約等の方法によって対処すべきものでありまして、税制上の措置によることは適当ではないと思います。
次に、法人税の繰越欠損控除制度の一部停止及びたばこ消費税の臨時的引き上げ等は、それぞれ税調答申の考え方を踏まえ、あるいは事後追認をいただき、地方財政対策を踏まえた所要の措置でありまして、増収規模も、ここ数年とられてきた調整措置と同程度のものでございます。法人税の臨時税率については、税制調査会で今抜本的改革を行っている中で検討されるものと考えております。
次に、住宅への需要増のための土地の有効利用措置でございます。
現下の宅地需要に対応するためにも、線引きの的確な見直しを進めるとともに、開発許可制度の適切な運用、土地信託方式の活用、あるいはさらに、都市再開発等における規制解除をさらに徹底的に推進したい、このように考えております。土地税制につきましては、宅地の供給等に資するためにある程度実施しているところでございます。税調答申の指摘にあるように、土地税制は、長期的、安定的な制度とすることが必要でありまして、土地政策においては、税制の果たす役割はあくまで補完的なものと考えております。
公共投資の地域配分の問題でございますが、公共事業の地域配分に当たっては、従来から、その地域の社会資本の整備状況、事業の優先度合い等を勘案することを基本として、経済事情等地域の実情を念頭に置いて適切な配分に努めておるところであり、今後もこのようにする考え方であります。特に、公共事業のみに主として頼っている地方の中小都市あるいは町村というものについて、特別念頭に置くべきものと思っております。
輸入拡大のための内需拡大策につきましては、昨年来、諸般の対策を講じてまいりました。昨年十月十五日の内需拡大に関する対策に加えて、十二月二十八日には、一般公共事業の事業費の拡大、住宅減税、設備投資促進のための税制措置、民間活力活用のための所要の措置等を中心とした内需拡大に関する対策を決定し、今着実に推進しており、さらに、公定歩合も五%から四・五%へ引き下げたところであり、この措置によりまして、金利水準全般の低下が促進されると期待しています。このような機動的な経済運営のもとで、今年の実質成長は四%程度は見込まれると考えております。
税制改革の手順につきましては、まず第一に、ゆがみやひずみや重圧感を除去する、国民の皆さんが願っておる問題点をいかに除去するかということから始めまして、それに応ずる財源対策も次に出していただく。そうして、できるだけ両方とも国民批判にさらして、国民のお考えをよく我々の方としても拝見をし、お考えをお聞きして、その上で選択を行う、そういう順序を考えて行っておるところでございます。
残余の答弁は関係大臣からいたします。(拍手)
〔国務大臣竹下登君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/18
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019・竹下登
○国務大臣(竹下登君) 安倍さんの御意見を交えての御質問についての大宗は総理からお答えがございました。
特に、いつも御主張なすっておる二分二乗方式、この問題は、やはりメリット、デメリットがございますので、そしてまた、課税単位そのものの問題について、これからなお議論を積み重ねなければいかぬ課題だと思っております。
それから、繰越欠損金の控除の一部停止措置の適用を受ける中小企業の範囲を再検討すべきだという問題でございます。
これにつきましては、当該年度に黒字である法人について適用されるものであるので、当該年度に赤字である法人について課税を強化するものではないということ、それから、当該黒字の法人は、二年、三年、四年前及び五年前に生じた欠損金については、当年度において繰越控除ができること、そして、直近一年間に生じた欠損金も、翌期以降は四年間の繰越控除の機会が残っておること、これを御理解をいただきたいと思うわけであります。
それから、特定買いかえ資産に対する課税上の優遇措置の縮小はいけない、こういう御趣旨でございますが、特定地域内にあります事業用の土地、建物等を譲渡し、一定の要件に該当する土地、建物、機械装置等を取得して事業の用に供した場合には、その譲渡益に対する課税を圧縮記帳の方法により全額繰り延べる、これが今までで、そして今度は、租税特別措置の整理合理化の一環として、こうした買いかえの際には、既に譲渡益が実現しておるところから、その譲渡益の二割を課税対象として、残り八割は引き続き課税の繰り延べを認める、こういうことでございますので、現下の厳しい財政事情を踏まえるならば、本措置は適切なものではなかろうかと思います。
それから為替変動準備金、この問題は、為替予約等の方法によって対処すべきものであって、税制上の措置によるというのは、これはやはり適当とは言えないではなかろうかと考えます。
土地税制等につきましては、総理からもお答えがありましたように、長期・安定的な制度であることが肝要であります。そうでないときには、土地の売り惜しみや仮需を誘発し、かえって土地の安定的供給が阻害されるという性格のものでございます。したがって、やはり土地政策においては、税制の果たし得る役割というものは補完的なものではなかろうか、このように考えます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/19
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020・坂田道太
○議長(坂田道太君) これにて質疑は終了いたしました。
────◇─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/20
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021・坂田道太
○議長(坂田道太君) 本日は、これにて散会いたします。
午後二時三十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/110405254X00719860220/21
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