1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成三年二月二十日(水曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 野中 広務君
理事 川崎 二郎君 理事 園田 博之君
理事 原田 義昭君 理事 前田 武志君
理事 松浦 昭君 理事 上田 利正君
理事 武部 文君 理事 伏屋 修治君
赤城 徳彦君 古賀 一成君
佐田玄一郎君 佐藤 守良君
鈴木 恒夫君 長勢 甚遠君
真鍋 光広君 武藤 嘉文君
森 英介君 山崎 拓君
秋葉 忠利君 田中 昭一君
山下八洲夫君 吉岡 賢治君
鳥居 一雄君 菅野 悦子君
出席国務大臣
郵 政 大 臣 関谷 勝嗣君
出席政府委員
郵政省通信政策
局長 白井 太君
郵政省電気通信
局長 森本 哲夫君
郵政省放送行政
局長 桑野扶美雄君
労働省職業能力
開発局長 菊地 好司君
委員外の出席者
参 考 人
(日本電信電話
株式会社常務取
締役ネットワー
ク高度化推進本
部長) 宮津純一郎君
参 考 人
(日本電信電話
株式会社経営企
画本部経営計画
部長) 三原 種昭君
逓信委員会調査
室長 辛島 一治君
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委員の異動
二月十五日
辞任 補欠選任
赤城 徳彦君 三塚 博君
佐田玄一郎君 小此木彦三郎君
鈴木 恒夫君 佐藤 隆君
長勢 甚遠君 浜田 幸一君
真鍋 光広君 加藤 紘一君
武藤 嘉文君 河村 建夫君
中井 洽君 塚本 三郎君
同日
辞任 補欠選任
小此木彦三郎君 佐田玄一郎君
加藤 紘一君 真鍋 光広君
河村 建夫君 武藤 嘉文君
佐藤 隆君 鈴木 恒夫君
浜田 幸一君 長勢 甚遠君
三塚 博君 赤城 徳彦君
塚本 三郎君 中井 洽君
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二月十五日
電気通信基盤充実臨時措置法案(内閣提出第三三号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
電気通信基盤充実臨時措置法案(内閣提出第三三号)
────◇─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/0
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001・野中広務
○野中委員長 これより会議を開きます。
電気通信基盤充実臨時措置法案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。関谷郵政大臣。
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電気通信基盤充実臨時措置法案
〔本号末尾に掲載〕
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/1
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002・関谷勝嗣
○関谷国務大臣 電気通信基盤充実臨時措置法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
この法律案は、電気通信による情報の流通の円滑化のための基盤の充実を図るため、高度通信施設の整備及び電気通信分野の専門的または技術的な業務に従事する者の能力の向上を促進する電気通信基盤充実事業を実施しようとするものであります。
次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
第一に、施設整備事業及び人材研修事業を電気通信基盤充実事業として定義いたしております。
第二に、主務大臣は、電気通信による情報の流通の円滑化のための基盤の充実に関する基本的な方向、電気通信基盤充実事業の内容及び電気通信基盤充実事業が行われる地域等に関して基本指針を定めることといたしております。
第三に、電気通信基盤充実事業を実施しようとする者は、その実施計画が適当である旨の主務大臣の認定を受けることができることといたしております。
第四に、通信・放送衛星機構の業務として、主務大臣の認定を受けた実施計画に係る施設整備事業の実施に必要な資金を調達するために発行する社債及び当該資金の借り入れについての債務保証、人材研修事業の実施に必要な資金の出資等の業務を追加することといたしております。
その他所要の規定の整備を図ることといたして
おります。
なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/2
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003・野中広務
○野中委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/3
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004・野中広務
○野中委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
本案審査のため、本日、参考人として、日本電信電話株式会社常務取締役ネットワーク高度化推進本部長宮津純一郎君、日本電信電話株式会社経営企画本部経営計画部長三原種昭君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/4
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005・野中広務
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/5
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006・野中広務
○野中委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松浦昭君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/6
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007・松浦昭
○松浦(昭)委員 本委員会に付託されまして、ただいま関谷郵政大臣より提案理由の趣旨の御説明がございました電気通信基盤充実臨時措置法案につきまして、若干の質問をさせていただきたいと思います。
まず、私は今回、日ごろから大きな関心を抱いております郵政行政を預かりますところの逓信委員会に所属をさせていただきまして、まことに光栄に存じている次第でございます。また、特に関谷郵政大臣におかれましては、この道に大変に御
造詣の深いお方でございまして、このたび新進気鋭の大臣をお迎えいたしまして本当に喜ばしく存じているところでございます。郵政関係につきましては全くの新人でございますけれども、お役に立つべく努めてまいりますので、どうかよろしくお願いを申し上げる次第でございます。
それでは質問をさせていただきます。
私が郵政行政に関しまして関心を持ちましたのは、我々に一番身近な官公署でございますところの郵便局への親近感ということもございますけれども、一方二十一世紀をにらみまして我が国も高度な情報化社会へと進展しつつある姿を見ますときに、通信政策の適切な運用が非常に重要な意義を持つからであると考えられるわけであります。特に本法案は、ただいま郵政大臣の趣旨の御説明がございましたとおり、情報化社会を円滑に形成していく上におきまして大きな役割を担う法案でありまして、ぜひ円滑な御審議を経て本国会で通過をいたしますことを強く希望するものであります。
しかしながら、現在の通信技術はまさに日進月歩でございまして、従来の電気通信の観念からは大きく進歩いたしておるところでございます。CATVとかあるいはVANサービスとかあるいはキャプテンシステムとかデータ通信とか、こういったことは申すに及ばないところでございますけれども、これからの衛星通信技術あるいはAI技術あるいは広帯域のISDNといったような分野は、私のような新人にとりましては本当によくこれから勉強しなければいけないと思っているところでございますが、これらの技術の総合がこれからの情報化社会の進展と相なることと思っておるのであります。
そこで、まずお尋ねをいたしたいのでありますが、二十一世紀を想定した情報化社会とは一体どのような社会になるか、郵政省はこれをどう考えているか、お話をいただけば二、三時間になるかもしれませんけれども、ひとつ簡略にそのビジョンを描いていただきたいと存じます。その際、情報化社会になった場合の家庭の情報化とはどんなものか、あるいは企業の情報化とはどういったものか、こういったことを分けて御説明をいただければありがたいと思いますし、また日本のみならず世界の動向等も若干付言していただければありがたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/7
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008・関谷勝嗣
○関谷国務大臣 委員御指摘のように、私たちも郵政事業といいますと、まず郵便事業、かつての、かつてといいましょうか、郵便事業の方が何か昔からございますから、その方が先に来るというお考えを述べられましたが、確かにそういうようなことでございましたが、最近は、とみにもう一つの分野でございます電気通信事業、この発展というものは目を見張るばかりなものがあるわけでございます。したがいまして、郵政の行政としては、この大きな二本柱を鋭意間違いのないように前進をさせていかなければならないと思っておるわけでございます。
それで、今回の関連の法案の方からいいますと、いわゆる電気通信事業の分野に属するわけでございまして、先生おっしゃいますように、何といいましても光ファイバーが今後二十一世紀になりますと各家庭に行き渡るだろうと思います。そういうようなことで、それに今度は電気通信、そしてまたコンピューター技術などが融合をいたしまして、非常に便利な家庭生活が実現してくると思うわけでございます。よく横文字で言われておりますが、インテリジェントハウス化などということでございまして、自宅に帰り着く三十分前ぐらいには既に暖房がセットされておるとか、あるいはおふろのお湯をためて、またとめておるというような豊かな家庭生活もできるようになってくると思うわけでございます。そういう情報通信メディアが、主婦の方、そしてまた高齢者あるいは単身者の方の生活の利便の向上というものには想像を絶するものがあるのではないかな、そのように考えております。それでまた、いつでもどこでもだれとでも、またどんな手段でもコミュニケーションが可能となってまいりますのが二十一世紀であろうと思うわけでございます。
そういうようなことでございますから、高度化、多様化する国民の情報に対してどのように行政指導をしていくかということは重要な問題でもございますし、また非常に難しい面もありますから、十分に私たちも研究し対処をしていきたいと思います。先生御指摘の、二十一世紀がどうあるかを詳しく述べろという意味は、逆に言いますれば、そういうようなことで先見性豊かに先を見通してきちっとした対策をしておかなければ間に合わないという御指摘であろうと思うわけでございまして、そういうようなことが起こらないように今から十分に準備をしていきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/8
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009・松浦昭
○松浦(昭)委員 大変よくわかりました。
そこで、よく各行政の分野におきましては、その行政の目的なりあるいは行政の目標というものを計画的に達成する、そういうために指針あるいはビジョンというようなものを設定することがあるわけであります。例えば、私がおりました農林水産省におきましても、農産物の需要と生産の長期見通しというのを立てまして、これに沿って行政を運用するというようなことをやっているわけでありますが、その際には、当然到達すべき目標あるいはそれに至る手順あるいはその促進の手段あるいは投入すべき社会資本がどの程度のものであるのか、その場合に、また国とか行政機関はどういう役割を果たして、どういう財政的な措置をとっていくかというようなことを、一連のプロジェクトによって明らかにしていくというような手法をとるのが通例であります。二十一世紀に向けての情報化社会の進展を考えてまいりますときに、特にただいま大臣もおっしゃられましたように、この行政をスムーズに遺憾なく先見性を持って措置をしていくということになりますと、ただあるがままの行政としてその業界あるいは事業の発展というものを見ているだけでは十分ではないわけで、望ましい姿を描いてこれを円滑に誘導していくという必要性があるのではないかと私は思うのでございます。
特に通信行政につきまして、通信施策という観点からこういうビジョンが郵政省にあっても当然であると私は思うのであります。この種のビジョンということで私も少し勉強させていただきましたが、最新のものとしては「九〇年代の通信政策ビジョン」というのを私ちょうだいいたしましてここにございますが、読ませていただきました。大変に斯界の権威を網羅されて非常によく勉強なすった力作であると思うのでございますけれども、一読いたしました感じを申しますと、その施策の方向性というのはよくわかったわけでありますけれども、何かコンクリートな内容という点ではいま一つではないかなという感じがいたしたわけでございます。このビジョンは定性的な要素としては非常によく網羅されていると思うわけでありますが、定量的にはなかなかこれは計測できない分野があるかと思いますけれども、やはり十分な描写がされていないという感じもいたすわけでございます。
仄聞するところによりますと、郵政行政のこの分野におきましては、新しい行政分野であるだけに、データの集積とかあるいは資料の蓄積とか、まだ十分ではない面もあるということで聞いておるわけでございますけれども、将来はぜひ、先ほど私が申し述べましたようにこれは非常に重要な政策の課題でありますし、大臣もおっしゃられているとおりでございますので、ひとつ具体的なそしてまた総合的なストラクチャーというものを明らかにしたような行政の指針をさらに検討していただいてはいかがかと思うわけでございますけれども、御答弁をいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/9
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010・白井太
○白井政府委員 先ほど来先生が御指摘になっておりますように、最近における情報通信分野の進みぐあいというのは大変目をみはるものがございまして、率直に申し上げましてこれから十年先の二十一世紀を見通すということを考えますときには、これまでの十年というのを逆に振り返ってみますと、私など率直に申し上げてこの十年の間の進み方というのは到底予見できなかったものがあ
るというふうに、はっきり正直に申し上げざるを得ないくらい私どもの想像以上に情報通信というのが進んでおりまして、社会活動あるいは経済活動あるいは国民の日常生活の中に入り込んできております。
基本的には私どもは、そういう世の中におきまして、できるだけそういう情報化が進んでいく中で制度的に障害となるようなものがないようにする、そういうものを除去するということもしていかなきゃなりませんし、あるいはそうした情報通信手段というのが本当に国民の生活に利益をもたらすような方向でこの情報化が進むということでなければならぬとか、あるいはその情報化を進めるためにいろいろな必要な国としての措置を講じていくとか、いろんなことをやっていかなきゃならぬと思うわけでありまして、それらはまさに先生が御指摘のように、そのときそのときの思いつきでやるということではなくて、一つの筋を持って、あるいは基本的な考え方のもとにやっていくということが必要であると思っております。
それで私どもとしては、そうした将来を正確に見据えて、その将来の見通しのもとで何を国としてやっていかなきゃならぬのかということをきちっとしなきゃいかぬというわけでありまして、正式な電気通信審議会に対しても既に昭和六十二年にその点についてのビジョンを示していただくようにお願いをいたしました。さらに、これから先のビジョンにつきましては、また本年度中に改めて審議会の方に諮問を申し上げて、その点についての正確な方向づけというのをお示しいただき、あるいは私どものなすべき政策についてヒントを与えていただきたいということを考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/10
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011・松浦昭
○松浦(昭)委員 ただいま局長から、審議会に御諮問をなすってこれからのあるべき姿を描いていかれるということで、大変結構なことと思う次第でございます。
そこでその次は、この電気通信基盤充実臨時措置法案は、当然大きな情報化の流れの中でその中に重要な位置を占めていくと思うのでありますけれども、全体の情報化の流れの中でこの法案の持つ意味といいますか、それをお示しいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/11
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012・関谷勝嗣
○関谷国務大臣 今回のこの電気通信基盤充実臨時措置法案は、現在郵政省は、例えばテレトピア計画など幅広い情報化の施策を現実に推進をしているわけでございますが、それは現実の問題として、各般にわたります国民の多様化、高度化に対処をしておるわけでございます。先ほど委員御指摘のように、二十一世紀になったときにはどうするかということがまた大きなねらいになっておるわけでございまして、二十一世紀に向けての情報化を支えるいわゆるハードの物的な面、それと今度は人材確保といいましょうか、人的基盤の充実をやっていこうということがこの大きな目的でございます。そうした新しい基幹通信網の整備、そして先ほど言いました人材の育成というようなことを進めていこうと思っております。
それから、先ほど局長が答弁いたしましたが、この審議会にまた今後のことを諮るわけでございますが、私は、先生の御質問の意図しているところは、もう一つは、本当に今二十一世紀になって、このようにあらゆる電気通信事業の分野が発達をしていく、それがすべて我々の生活あるいは企業にプラスになるというふうに私たちも想像をしがちでもございますし、また実際、一〇〇%それをプラスの方向に進めることが私たちの仕事ではあるのでございますが、やはりその影の部分も必ず起こってくると私は思うのです。先般の一般質疑の中にも出ましたが、例えばQ2のああいうようなことだって起こってくるわけでございますから、私はそういうようなことで局長初め皆様方にお願いしておりますのは、いいことだけが起こるわけではないから、極力その影の部分を小さくしていくようにまた努力をしていかなければならないということを肝に銘じて、これからまた対処していきたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/12
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013・松浦昭
○松浦(昭)委員 ありがとうございました。
次に、非常に大切なことを申し上げたいと思うのでありますが、情報化社会というものの発展は、経済的に見ましても社会的に見ましてもあるいは文化的な側面で見ましても、その進展は大きな貢献を国民あるいは人類に与えていくものだというふうに思っております。そしてまた、ただいま大臣がおっしゃられますように、影の側面を除去していくということも非常に大切なことだろうと思います。しかし、特に私強調したいのは、この情報が空間を超え、あるいは距離というものの差を解消しながら、あるいは各地をリアルタイムで結んでいくということで地域間の格差をなくしていくということについて非常に大きな意味を持ってき、また期待をされるわけでございます。しかし、これを一歩誤りますと、ハード面あるいはソフト面でも情報の発信あるいは情報の受信というものが特定の地域に偏るというようなことがありましたならば、かえって一極集中を是正していこうというような考えにももとりますし、各地域間の格差というものをさらに拡大してしまうというおそれもあるわけでございます。
そこで、私自身も実は経験をしておるのでございますが、先週末、実は私の北海道の後志というところで自動車に乗っておりましたけれども、自動車電話は札幌から小樽、余市ぐらいまでは何とか通ずるのでありますが、そこから先になりますともうほとんど通じませんで、雪の中でふぶいておりますから公衆電話もなかなか見つからない。極めて情報から隔離された状態で何時間もいなければならないという地域もあるわけでございます。そういう観点で、このような地域の格差というものを情報の面でも是正しておいでになるためにぜひ御努力をお願いしたいと思うわけでありますが、その具体的な対策をどのようにお考えになっておられるか、ひとつお聞きをいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/13
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014・白井太
○白井政府委員 私どもの受け持っております通信とか放送などのいわゆる情報通信というのは、日本全国どこでも同じようにどなたも公平に利用できるというのが大きな理想であると考えております。したがいまして、地域間の格差をなくすというのは情報通信をめぐる政策の中では大変大きな重要な課題であると考えております。
今までも、私どもとしてもいろいろな地域格差を是正するということのために、例えば民活法という法律に基づいて地域の町づくりの施策をいろいろ進めてまいりますとか、あるいは公的な資金を投入して、いわゆる公共投資についても、ただいま先生が御指摘のような例えば移動通信の利用という面で地域間の格差があるという事実を踏まえまして、そういう格差を直すことを考えなければいかぬということで、来年度予算案にも必要な経費を計上させていただいておりますし、また、本日御審議をいただいております基盤法につきましても、言ってみれば地域の格差の是正に大いに役立ち得る法案であるというふうに考えておるところでありまして、そのような角度から地域の格差をなくすということに全力を挙げてまいりたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/14
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015・松浦昭
○松浦(昭)委員 ぜひこの地域格差の是正のために大きな御努力をお願いしたいと思うわけでございますが、ただいまも局長お触れになりました公共事業というものが今回新たに導入されまして、それによって地域格差の是正の一助にもなるということは非常に大きな出来事だと思います。電気通信格差是正策ということで平成三年度に生活関連の公共投資として、この間大臣からもお話がございましたが、格差是正補助金十億三百万円が初めて郵政省として公共事業で確保されたということは非常に大きな意味を持っておると思いますし、その点で高く評価する次第でございます。御努力を多といたすところでございます。
ところが、この金額を見まして、私は御努力なすったことは本当によくわかりますし、決して一点の非難も申し上げるつもりはございませんけれども、長い間公共事業の方もやってまいった人間といたしましては、どうも、もっともっと大きな金額が実は格差是正のためには要るのではないか
なという気がして仕方がないわけでございます。
そこで考えてみますと、いろいろと財政当局とも私昔からやり合ってまいりましたけれども、やはり公共投資ということに適格性を持つかどうか、つまりシビルミニマムを達成するために一体どのような、どの分野でどの程度の投資が要るかということについての御議論をなさったと思うのでありますけれども、その際に情報産業の公共性についての見解がやや違っていたのじゃないかな、その差がまだあるのじゃないかな、そこを補正しない限りどうも金額を大きく伸ばすということが難かしいのじゃないかなという感じがいたしておるわけでございますが、あるいは私の間違いであるかもしれません。ひとつもしもそういった点につきましていろいろとお考えの点がございましたらお教えいただきたいと思うわけでございます。
また同時に、電気通信事業が特に昔は公企業体でやっておりましたから、これは公共事業的な一面も持っておったわけでございますけれども、現在はまさに民間に移譲されてまいりまして、しかも競争の原理を導入していくという状況になりますと、どうしても各企業は経営の合理化を通じてユーザーに対するサービスをするということに専念すべきであるという考えになると思いますので、そうなれば地域格差の是正といったような公的な側面を持つ事業というものは当然国なり地方公共団体がかなり関与してもいいのじゃないかという考えを持つわけでございます。その点につきましてお考えがあればお伺いをいたしたいと思う次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/15
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016・関谷勝嗣
○関谷国務大臣 今回の十億三百万円、確かに金額としますと、特に委員の農水関係はもっともっと大きなものでございます。確かにそれだけの歴史があるわけでございましょうが、今回郵政省としてはこれだけの大きな公共事業というのは初めてであるわけでございまして、委員御承知のように、今回の二千億円の生活関連枠の中で公共事業として私たちがとったわけでございまして、これが第一歩でございまして、今後この額を大きくするようにまた努力をしていきたいと思っております。
それから、先生御指摘のように確かに電気通信分野のハードの事業といいますのは、その最初の費用というのは莫大なものでございますから、それをいささかなりともイニシアチブをとっていこうというような目的でございますので、ひとつ長い目で見ていただきたい、そのように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/16
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017・松浦昭
○松浦(昭)委員 私も本当に最初にしてはよくおとりになったと思って敬意を表している次第でございますので、その点は十分に御理解をいただきたいと思います。
そこで、公共事業、今も大臣はこれから充足していきたいというお考えをお述べになりましたが、普通公共事業費は、よくほかの事業に見られますように、例えば道路の場合でございましたら道路整備に関しまして第十次道路整備五カ年計画というものがありますし、また、私がおりました農林水産省におきましても例えば土地改良五カ年計画といったような長期、中期の計画を立てて予算をとっていくというのが普通の手法でございます。ぜひこの通信の分野につきましても、こういう長中期計画を立てて実効性を確保いたしますと同時に、また進捗率をチェックしていきまして、それによってその促進を図るということにしてはどうかと思うわけでございますが、この分野においてこのような手段は可能でありましょうか、また可能であるとすればぜひお願いをしたいと思うわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/17
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018・白井太
○白井政府委員 先生もお話しのように、来年度予算に初めて必要な経費を盛り込んだということで、いわば初めての経験であるために、いろいろ十分な御説明ができない点があろうかと思いますが、私どもも、できるだけこうした格差是正というのは計画的に進めていく必要があると考えておりまして、これからの情報通信基盤の整備のあり方につきまして、この点についても既に電気通信審議会の方に諮問してありまして、審議会の方に対しては、できるだけ早く、できればことしの五月くらいまでに御答申をいただきたいということをお願いしているところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/18
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019・松浦昭
○松浦(昭)委員 よくわかりました。
時間がなくなりましたので、一括してちょっと内容について触れたいと思うわけでございますが、本法案は電気通信基盤充実事業の内容といたしまして、先ほど御説明がありましたように施設整備事業と人材研修事業の二つを予定しておられるようであります。同僚議員の御質問もあろうと思いますので、特に人材研修事業につきまして一括してお尋ねをいたします。
一つは、電気通信事業のどのような分野で人材が不足しているのか、それからまたどの程度の人数が不足していると考えているのか、またどのような分野の人々をどの程度、これは人数でありますけれども、毎年研修していくということを考えておられるのか、それからまた研修施設を整備するために第三セクターなりあるいは公益法人の設立を予定されておられるようでありますが、毎年どのくらいこれを設立していくということを考えておられるか、また最終的には、これは臨時措置法でございますので期限がついているわけでありますが、この期限内に全国にこれを配置するということができるかどうか、そしてまたこの法案に対する子算措置、金額とその仕組みはどうなっているかをお答え願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/19
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020・白井太
○白井政府委員 先ほど来先生のお話にも出ておりますように、最近急速に情報通信というのが各分野に浸透してまいりまして、例えば地域においても通信関係の仕事をする電気通信事業者と呼ばれるような企業が出てまいりますとか、あるいは地域でCATVの仕事をするよような会社ができますとか、あるいは地域づくりとして、いろいろな第三セクターあるいは市町村そのもの、場合によると農協などの公共団体などが地域づくりのために情報通信ネットワークをつくりますとか、もういろいろな分野で、この電気通信が進んできております。もちろん企業においては、企業活動そのものについてその企業内の通信システムを取り入れるというところがもう大半でございまして、そういうようなことから、いろいろ人材が不足するというようなお話が出てきたのではないかと思っております。
これは、私どもが簡単な調査をした結果の数字でありますので、どの程度正確であるかということは問題がないわけじゃないと思いますが、今日におきましても八万人くらいの人材が不足するというふうに見てよいのではないかと思っております。したがいまして、私どもは、今回この法律でお願いをしているように研修センターというのをできるだけ各地につくりまして、そこで実際の職場で仕事をしている方々が御自分の仕事に即して、実務に非常に近い形で必要な研修を受けることができるような仕組みをつくりたいということで法案をお願いしているわけでございます。
それで、この法案は一応十年以内ということでの臨時措置法にいたしておりますが、この十年の間に全国で、できれば三十カ所くらいは私どもとしてはこうしたセンターをつくりたいというふうに考えております。予算面では、さしむき来年度の予算といたしまして、出資金予算の四億円を予定しておりますが、これはセンターをつくるためのお金としては一応二カ所というのを考えております。その後十年をかけて全部で三十カ所にふやしていきたいというのが私どもの希望でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/20
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021・松浦昭
○松浦(昭)委員 それでどのくらいの人員が確保できるわけでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/21
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022・白井太
○白井政府委員 一カ所センターをつくりますと、センターの規模にもよりますが、私どもの頭の中の計算では、延べ人員で千人くらいですが、単人員では三百人くらいの研修が可能ではないかと思います。年々研修センターの数がふえていきますので、それを単純に足し算をいたしますと、十年間に三万人余の人の研修が一応受けられるということにはなるわけでありますが、当然、俗に申しますと歩どまりというようなことも考えたり、研
修効果が本当に上がるということをかたく見積もるということも考えますと、研修センターを通じて本当に人材が養成されるということになりますと、率直に申し上げて二万人くらいをこの十年の間に養成するということになるのではないかと思っております。
ただ、その養成を受けた方が職場に帰りますと、当然企業内研修というのがもうどこの企業でも盛んでありまして、それらの方々が今度はいわば指導者という立場でいろいろ後輩を指導するということが当然あり得るわけでありまして、私どもの本当の期待というか理想ということから考えますと、これらも含めて十万人くらいの方がこの十年の間に直接あるいは間接の形で成果が上がるということを期待しております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/22
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023・松浦昭
○松浦(昭)委員 ただいま局長の御答弁では、十万人ぐらいの方がこの情報化社会の先兵といいますか非常に重要な役割を果たす方々ということでございますけれども、大体これだけの人員を充足できれば対応ができる、また、特に地域間格差の是正ということのためには必要な方々でございますけれども、大体この研修で十分間に合うんだ、そういう見通しでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/23
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024・白井太
○白井政府委員 率直に申し上げますと、これだけでは決して十分、全部賄うというような数字ではないと思っております。十年先を見越しますと、現在八万人くらいが足りないと言われておりますのが、十年先になりますと恐らく二十数万人の人材不足ということが言われるのではないかと見込んでおりまして、そういう数字から考えますと、この研修センターだけですべてをするというのはとても無理でありまして、学校教育というのももちろんございましょうし、それから、労働省が運営しておられます職業訓練所などでの訓練というものもございますし、いろいろな訓練とか研修あるいは教育というものを通じて人材を育成しなければいかぬと思っておりますが、まあその一翼を担うというようなことで研修センターの計画を考えておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/24
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025・松浦昭
○松浦(昭)委員 それでは、時間も参りましたので最後に大臣に、非常に重要な情報化社会の進展というものに伴いまして、これに行政が適切に対応し、またリードしていくということが通信政策の国家的課題であると私は思っている次第でございます。また、情報化につきましても、地域間の格差を解消していただく、均衡のとれた地域社会の形成を目指していくということが緊急の課題と考えられるわけであります。ただいま私も二、三御示唆を申し上げましたけれども、この政策の積極的な推進を図ることにつきましての郵政大臣の御決意のほどを伺いまして、私の質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/25
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026・関谷勝嗣
○関谷国務大臣 先生御指摘のように、多極分散型の国土を形成していこうというわけでございまして、そのもとで地域間格差を是正する一番手っ取り早いといいましょうか、その方法は、やはり私はこの電気通信分野を通して格差是正をしていくということが一番また重要な問題でもあろうと認識をいたしておるわけでございます。したがいまして、情報化がバランスのとれた形で進展をしていくように努力をしていきたい、そのように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/26
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027・松浦昭
○松浦(昭)委員 終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/27
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028・野中広務
○野中委員長 次に、古賀一成君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/28
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029・古賀一成
○古賀(一)委員 初めてこの委員会で質問させていただきます。古賀一成でございます。本国会で初めて逓信委員会に所属をすることになりました。委員長そして大臣、郵政省の各位の皆様方、そして同僚、委員会の諸先生方には、よろしくお願いを申し上げます。
松浦先生の後でございますが、私も同じく実は地方の出身でございます。松浦先生は北海道でございますけれども、私は九州の方でございまして、かけ声だけではなくてまさに地方の時代がいつ来るのか、こういうことをかねがね強く思っておる一人でございます。そういう意味におきまして、地方の時代のいわばリード・オフ・マンになるのではないか、こう期待もしております電気通信の分野あるいは情報通信の分野での今回の本法案、大変期待をしておるわけでございまして、そういう立場から御質問を申し上げたいと思います。
地方活性化、あるいは四全総で唱えられております多極分散型国土の形成、言葉はもう十数年来あるような気がいたしますけれども、なかなか進みません。そういう中で、二十一世紀を目指した通信政策、いろいろ新しい試みがこの平成三年度からスタートするわけでございますが、その通信政策の意義と申しますか、あるいは、そういう地方の時代を本当に迎える意味での基本的な戦略といいますか、そういうものに対しての御認識をぜひ大臣にお伺いしたいと思うわけでございます。
その前提として少しく私の思いを申し上げたいわけでございます。電気通信基盤充実臨時措置法という一つの大きな柱がきょうのテーマでございますが、もう一つ、先ほど松浦先生おっしゃいましたいわゆる格差是正事業、この二つは、額は小さいかもしれませんけれども、公共投資という位置づけの中で二つの新しい試みがスタートする、そういう面で非常に期待をしておりますが、現状を申し上げますれば、この地方の時代というのは停滞をしておる、私はそういうふうに言わざるを得ないと思います。
外国を見ますと、きょうの新聞にボンがベルリンに首都移転するのに二兆何千億円かかるとかございましたけれども、そのドイツは御承知のように、地図を見れば碁盤目に石を置いたように中核都市がずうっとこう均等に配置をされておるわけでございます。あのアメリカも、サンベルトあるいは最近よく出ますアトランタとかに人口も機能もあるいは本店の数も地方に分散しつつあるというのが大きい潮流でございますが、我が日本を見ました場合、人口はもとよりでありますけれども、金融あるいは教育関係の施設すべてが、どちらかというと集中の度合いを強めておるのではないか。
その中で私は、人口あるいは金融とか雇用機会、これももちろん重要でありますけれども、電気通信というものは、こういう光ファイバーであるとかあるいは衛星というもの、そういう新しい手段を通じてまさに全国に均等な機会を与え得る、一気に与え得る、そういう面で、ほかの問題とは違った可能性を持った分野ではなかろうか。そういうことで、いわゆる情報の力、あるいは情報が持つこういう新しい施策で、情報がいわゆる地方まで均等化していくというその可能性も踏まえて、先ほど言いましたように大変な期待を寄せておるわけでございます。
しかしながら、東京を見ますと、情報の発信、一番発信能力というのがその中でも際立って重要だと思うのですが、この地域格差というものは、何か県内総生産、つまりGNPですね、の県内格差よりもさらにひどくといいますか、その格差が年々開いておる。昭和五十年以降その格差というのは拡大の一方である、こういうふうにも聞いております。一つだけ数字を申し上げますれば、総発信情報量の二二・六%は東京である、供給情報量の中では一四・四%ということですが、発信になりますと、さらに輪をかけて格差がひどい、こういうのが現状ではなかろうか。
そういう中で、ちょっと長くなりましたけれども、冒頭申し上げましたように、今後こういう新しい施策を駆使しながら、二十一世紀に向けて地方分散、あるいは多極分散型国土の形成、あるいは地方の活性化、そういう地方に目を向けた意味での通信行政の現状と将来の戦略といいますか、そういうものについて、ぜひ大臣の基本的なお考えを御披瀝いただければと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/29
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030・関谷勝嗣
○関谷国務大臣 古賀先生、どうぞこの逓信委員会で今後の御活躍をお願いいたしたいと思います。
先ほども松浦委員の御質問のときにお答えをさせていただいたわけでございますが、この多極分散型の国土形成は我が国の喫緊の重要な課題であるわけでございまして、これを早く達成をしていかなければならないわけでございますが、先生御指摘のように思うほどの速さでといいましょうか、あるいはそれだけの成果が上がってないじや
ないかというような御指摘がございました。
このいわゆる一極集中を排除するという意味におきましては、まず私たちが当初頭に描きましたのは交通網の整備をやって早くそれを是正していこうではないかというようなことであったわけでございますが、これは例えば新幹線等々によりまして一部そういうようなことは解決されている地域もございますが、それだけではとても間に合うものではない。その後の整備五線の進捗状態を見ましても、大変な財政的なものもございまして思うほど進んでないところもあるのも事実でございます。
そういうような日本の状態を考えましたときに、この電気通信分野において一極集中を排除していこう、是正をしていこうということが私は今後のこの課題を解決していくことのできる大きな方法ではないかな、そのように思いまして、特にそれだけ私たちの郵政省の責任というものがますます大きなものになってきておると思うわけでございます。
そういうようなことで、先生御指摘のように、この基盤充実法案とその格差是正の公共事業、両々相まって進めていきたいと思っておるわけでございます。今後は技術面での発展、そしてまたその中で、この法案の中にもございますように、地域の格差是正をするためにはどうしてもソフト面の人材がなければなりませんので、その人材を育成していくということが、また今回の法律の大きな問題になってきております。
それから、電話料金なども四年間連続して値下げをしておるようなことでございまして、その分野からもこの格差是正も進んでいるのではないかなというふうに認識をいたしておりますが、まだ十分なものではないということは十分に理解をいたしておりますので、鋭意努力をしてまいります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/30
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031・古賀一成
○古賀(一)委員 ありがとうございました。
質問ではございませんけれども、今の大臣の表明に対しましてもう一言だけ私の方から申し上げたいのですが、情報の力というのは、私も地方の勤務がございます。単に生まれ育っただけじゃなしに、地方の県庁にもおりましたけれども、東京は役所に、経済界に、あるいは外国に直結し得るような情報を持った人間が山ほどおられるわけですね。その人たちが寄り集まって情報のかきまぜをする、そうしたらもっと強い情報が生まれる、こういうことでございますが、地方に行きますと、極端に言いますと、隣の商店のおじちゃんとお兄ちゃんが話して、大体同じような毛色の話しかできない人間が幾ら集まって議論したって力は出ないのですね。
そういう意味におきまして、この東京一極集中というのは、単にさっき言った二二・六という数字を超えた情報の格差というものがあると私は思いますし、それだけに地方の時代にとってのそういう情報へのアクセスというのは数字以上の重要性を持つと思います。したがって、ぜひ今後ともそういう地方の時代のリード・オフ・マンということでお願いを申し上げたいと思います。
二番目でございますが、先ほども松浦先生御指摘になりましたことでございますけれども、簡単に申し上げます。格差是正の事業でございます。
私もかつて建設省におりまして、道路あるいは公園、河川等、まさに公共投資の分野をずっと十七年間やってきたわけでございまして、そういう意味におきましては、公共投資の概念の中の新規予算で十億三百万というのは小さいな、こう思うわけですが、これは今後の御尽力をぜひお願いしたいのです。
ただ、そこで一つだけダブらない範囲でお聞きしたいのは、これはとりあえず自動車電話等の移動通信サービスの困難地域あるいは民放の困難地域、これを解消するんだというのが柱になっているやに聞いておりますけれども、ただ、これを先ほどの長期的な公共投資という概念で今後育てていく、こういうことになりますれば、いわゆる放送衛星との関係はどうなんだろうか、あるいは通信衛星によって自動車電話の困難地域も解決するのではないか、あるいは民放も見れるようになるのではないか、こういう問題も出るような気もするのですが、そこら辺の仕分けというのでしょうか、それはひいては電気通信格差是正事業というのが公共投資として、あるいは公共事業としてといいますか、いわゆるインフラ整備事業として今後規模拡大して根づかせていくためにも、ひとつここら辺の整合性が問題になるんじゃないか、かように思うのですが、そこら辺はどういうふうな仕分けでございましょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/31
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032・白井太
○白井政府委員 先生がお話しの衛星を利用しました移動通信でありますとか、あるいは放送というのも今後いろいろ発展をしてくる、あるいは新しい技術が開発されるということももちろん考えられるわけでございます。ただ、現実の問題として考えますと、例えば移動通信を衛星を使ってやるというのはかなり限定的なものでありまして、非常に高品質の通信を行うとかいうような限られた利用の仕方というのはあるいはできるかと思いますが、一般的に携帯電話としてあるいは自動車に積んだ電話として利用するということになりますと、これは現在のような方式を推し進めるということにやはりなっていくものであろうと思います。
また、放送の分野におきましても、衛星による放送はそれなりの一つの特色というのがもちろんあり得るわけでありますが、地上波による放送というのは、またそれはそれで違ったメリットといいますか特色を持っておるわけでありまして、あえて言いますと、それらはそれぞれにメリットを生かしてサービスを提供するということになろうかと考えておりまして、そのような意味で、民間放送についても各地でどこに住んでいても民間放送の一つくらいは見られるようにするというのはやはり大きな目標として行うべきではないかというふうに考えておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/32
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033・古賀一成
○古賀(一)委員 よくわかりました。
それでは、電気通信基盤充実臨時措置法についてお伺いします。
先ほど人材確保の面で御質問があったわけでございますが、私の方ではいわゆるハードの分といいますか、ハードというとちょっとニュアンスが違いますが、いわゆる高度通信施設、二条の方でございます。これについてお伺いをいたしたいと思います。
条文を読んでみますと、私が初めて通信分野を勉強させていただくこともあるのかもしれませんが、非常にわかりにくいといいますかイメージがわいてこないのですね。第二条の第一号、例えば「移動する事物の瞬間的影像をデジタル信号により伝送する役務を提供することを可能とする電気通信設備」第二号、第三号も大体こういうような言い方でございます。今申し上げました第一号は、いわゆる情報の高速化を図るのだ、第二号はインテリジェント化を図る施設なんだ、三号はマルチメディア化ですよ、こういうような説明を一応受けたわけでございますが、これは高度通信施設ですね。この一号から三号まで、大ざっぱに言いまして具体的に言えばどういうものなのか、これをひとつお教え願いたいと思います。全部網羅すればたくさんあるのかもしれませんが、大体イメージのわくような重立ったところをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/33
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034・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 大変法律用語を羅列いたしておりまして、本当にわかりにくい、私どももそう思うのでございますが、ただ、法律でございますので正確に書くとこういうことに相なるということでございます。
先生おっしゃるように、通信を高度化いたすということで、具体的にこれまでは主として音声が、電話が聞こえるというのが基本的なネットワークのあり方でございましたが、それが今やアナログ方式からディジタルへ、それからファクシミリだとか電話のネットワークが一本になりますISDNへと、この法律で予定しておりますのはその次にくるネットワークのあり方ということをイメージいたしておるわけで、先生御指摘のようにこうした一、二、三号にそれぞれ掲げるものは、一言で言えば大量の情報、例えば、現在の予定しており
ますISDNでも、送れる情報には限度がございます。静止、とまっている画像ならば送れるわけですが、テレビを追うような、もう瞬時にたくさんの情報を、色から、カラーから、濃淡から、そうした大量の情報をこの伝送路にやろうというのは、先生お示しのように光ファイバー号あるいは二号のやつなんかは高度なインテリジェントネットワークということでございますから、今の電話ではできない、例えば、かけたけれども話中だ、そうしたら、わざわざもう一遍かけなくても、受話器を置いておいたら、向こうが話が終わったらすぐまたちゃんとかけてくれる。あるいは、先生の奥様から電話がかかったときには特別の音色が鳴るとか、さまざまなインテリジェントのネットワークがだんだんできるということでございますので、そういたしますと、単に具体的な設備じゃなくて、このことによって私どもやはり相当大きな社会経済効果が生まれるものだということに大変大きな期待をいたしておるわけで、先生さっきから議論がございますような地方と大都市の格差、これは東京にいろんなものが集中しているわけですが、地方におりましても、例えば地方の小売店がデパートと直結して最新のファッションがすぐ提示できる、卸問屋とネットワークを構築してお客様にお勧めをする。いろんなことも可能になるわけで、この効果は大変大きいものと思っているところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/34
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035・古賀一成
○古賀(一)委員 わかりました。それで、これもお願いといいますか、あえて指摘させていただければ、条文が非常に難しい、わかりにくい、これは私も法律屋でございますから理解できるわけですが、ただ、本分野は、技術も、あるいは今まさに局長がおっしゃいましたように、先ほど大臣もおっしゃいましたように、次から次に予測できないような新しい技術、機械が生まれてくる。そういう、もともと余りにも先端過ぎて想像しがたいという分野の新しい行政だと思うのですね。そこで、先ほどのように地方において人材が不足しておる、それを確保しなければならぬということが一方で問題としてある。条文をもっとわかりやすくということは申し上げませんけれども、もともと難しい、わかりにくい、しかし人材育成等々のためにもわかってもらわなければならぬ、イメージを描いてもらわなければならぬという要請がやはりあると思うのですね。したがいまして、先ほど長期的な計画目標等々のお話もございましたけれども、ぜひとも、何といいますか、この法律はこうなんですよと、一号、二号、三号で、例えば十年後は家庭はこう、企業にはこうというわかりやすいイメージといいますか、そういうものを提示をする、それはパンフレットなのか、そこら辺はお考えいただきたいと思うのです。
そういうことをすることによって初めて、例えばある田舎の市長さんが、おお、こういういいものができるそうじゃないか、うちの企画課長、ちょっと頑張れ、勉強してこい、こういう実はインセンティブがそこで生まれるわけでございます。余りにも先端過ぎてわかりにくい、法案を読んでもどうもわからぬということが、私は、一つは地方の時代の情報化の波というのはなかなか難しいという面と、あるいは人材が育つきっかけがないというのもそこら辺にあるのじゃないかなという気がするわけです。五カ年計画とか整備目標等々も別に問題としてございますけれども、とりわけこの新法の高度情報通信施設というものについては、イメージを、そしてここまでやれるんですよ、地方レベルであるいは農業分野でこうですよというのを、正式な形で郵政省の方からお出しをいただきたいというのが私の一つの希望でございます。それについてはちょっとお考えをいただければと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/35
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036・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 全く御指摘のとおりでございまして、非常にわかりにくいがために、地方でも情報化という言葉が出るのですが、さて具体的にわかっている人がいるかということになると、どうしてもそうした人材も不足しておる、アクセスが十分でないという点は私らも十分痛感をいたしております。幸いこの法案では全体の政府のガイドラインを方針として示せ等々のこともございますので、せっかくの法案が、今後の地方格差の是正、あるいは大企業と中小企業の是正、あるいは遠隔地でも例えば詳細なレントゲンが送れるということになればローカルな地域でも高度な医療が受けられる、あるいは母子家庭の方が在宅でも仕事ができるとか、いろいろなメリットを十分国民によく理解されるように、法案成立の暁には努力をして事業者初め関係方面によく理解を得るように努力をしてまいりたいと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/36
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037・古賀一成
○古賀(一)委員 ぜひお願いを申し上げます。
実はちょっと同じ話になりますが、大抵の公共投資部門では五カ年計画というのがありますね。整備目標があります。総投資量というのがあります。それらを補足する意味で、例えばわかりやすい話、道路にしますと舗装率がどうだ、国道の改築率がどうだ、こういう話をして、それを自治体とかあるいは職員の方とかが、うちの県はおくれておる、やらぬといかぬ、こういう実はインセンティブが働くわけでありますけれども、それすら実は舗装率なんかという指標で今の世の中動くか、もっと国民の心へ動く新しい指標をつくらぬといかぬというような反省もまた一方であるわけですが、特に通信分野ではまだそこら辺のゴールといいますか、そういうものもはっきりしないのですが、これは私は郵政行政発展のために非常にいいことだと信じて疑いませんので、ぜひ実行の方をよろしくお願い申し上げます。
もう一点、ちょっと本題から離れるかもしれませんが、せっかくの質問の機会を得ましたので、ぜひ御質問したい点がございます。それは、衛星放送の時代が来つつあるといいますか、もう現にやっておるわけでありますが、その到来と放送電波、とりわけテレビの放送電波の近隣諸国へのスピルオーバーの問題でございます。先回、御質問もあったわけでございますが、これについて私は対策がやはり要るんじゃないだろうか、かように考えております。
私は、ことし一月十七日、湾岸戦争が勃発した日でございますけれども、自由民主党の青年対策本部のミッションということで中国に参りました。当然のことながら、今湾岸情勢はどうなっただろうか、日本政府はどういう対応をしているだろうか、こういうのが心配で、中国の外交部あるいは各省に行くごとに聞くわけですね。皆さん、NHKのテレビでこういうことを言っていますと。つまり情報源は、中国政府、中国外交部といえども一番ホットな情報というのはNHKの電波からとっておられるようなことでございました。町じゅう大きいパラボラアンテナが結構目につくんですね。最近できた新しいホテルは全部屋上にアンテナをつけて、それを各部屋につないでおる。したがって、中国でも新しいホテルであればNHKの番組が、衛星放送が見られるわけです。
そのときに私は、はっと思ったわけですが、これが、日本のテレビの国内の番組についても、いろいろ個人によって信条によって意見はあるわけでありますけれども、事日本の情報というものが国外に出たときは、また国内とは違った配慮というものが必要じゃないだろうか、かように思ったわけです。それが聴視料なしで見ておるというのもけしからぬといえばけしからぬわけでありますけれども、現実としてそういう実態がある。そのときに相手の国民を誹謗するとか、誹謗といいますか茶化すとか、いろいろな今の膨大な情報量からすると、それが出たときに何か今後問題になりはしないだろうか、かように思ったわけです。ラジオあるいは新聞とは違った実はテレビのインパクトというのがあるわけでありまして、そう考えたわけであります。
聞くところによりますとJSB、日本衛星放送、これももう間もなく民間放送を開始する。恐らく将来は、国際的に割り当てられたと言われる八チャンネルの衛星放送が日本から発信される、こういう時代にもうなるのじゃないだろうかと思うのですが、そのときにいわゆる相手の国から非難をされるような情報というものが流れたときのことを考えると、これは、こういう時代になった以
上、何か国家権力でどうのこうのという以前に、やはり部内、何といいますか会社の中で、宇宙放送というか衛星放送のスピルオーバーの番組基準というのでしょうか、あるいは配慮基準といいましょうか、そういうものを検討していただくべき時代にあるのじゃないか、かように思うわけでございます。放送法にはそういった感じの規定は全く今はないわけでございますが、今後こういう問題につきまして、郵政省の方の問題意識と今後の対応といいますか、そういうものにつきまして御所見をお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/37
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038・桑野扶美雄
○桑野政府委員 我が国はもちろんのことでございますけれども、世界の流れも、放送はいよいよ衛星の時代になってまいっております。先生御指摘のとおり衛星による放送ということになりますと、たとえそれが国内向けの放送でありましても電波は国境を越えてほかの国に流れていくわけでありまして、そのことが世の中を動かすようなインパクトにさえなるということは、一昨年から昨年にかけての中国だとか東欧諸国だとかあるいはソ連、国のあり方さえも変えるような民衆のエネルギーがこのテレビで起こったと言われておるようなことから、改めて皆さん認識されていることでございます。
こういうことを考えますと、既に韓国、台湾、香港、中国大陸の一部では人々が我が国の衛星放送をごらんになっているということも先生御指摘のとおりでございまして、私どもそういうふうに伺っておりますし、また我が国の衛星放送、今後ますます発展するであろうということも十分予測されるわけでございます。したがいまして、衛星放送事業者におきましては、国内放送であっても近隣諸国の人々が見ているのだ、このことだけはしっかり認識してもらう。したがって、番組のつくり方につきましても、その点十分考慮する必要があろうというふうに私どもも思っております。少なくとも外国の人々に笑われないような番組づくりに努力する必要があろうというふうに私どもも思っておりますし、行政的ないろいろな規制ということは別といたしまして、今後私ども放送事業者に対するこの点の啓蒙につきましてはしっかりいたしまして、折に触れ、そういうことについて行ってまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/38
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039・古賀一成
○古賀(一)委員 日本は、御承知のように世界からうらやまれる、実際、大国でもございます。その中で電波というものもまた、いい意味での日本観といいますか、そういうものをつくり上げていく意味で、非常に重要なメディアだと私は思います。手段だと思います。
この前、中国に行ったときに、中国も商品のコマーシャルをやっているわけですね。あの社会主義国で、共産主義国でコマーシャルがあるというのに大変驚いたわけでありますが、そのコマーシャルのつくり方が、韓国もそうなんですが、もう大体日本のコマーシャルづくりを本当にまねしているんですね。コマーシャルだけで済めばよろしいわけでございますが、日本人というものはこういう配慮の足りない人間か、あるいは軽薄な人間かと言われることのないような、そういう放送であってほしいと願う意味で申し上げたわけでございます。どうもありがとうございました。
これで質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/39
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040・野中広務
○野中委員長 次に、鳥居一雄君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/40
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041・鳥居一雄
○鳥居委員 電気通信基盤充実臨時措置法案につきまして御質問を申し上げたいと思います。
まず大臣、この法律の題名でありますけれども、基盤充実、基盤整備、この違いはかなり大きいものだと私は思うのですが、なぜ整備とされなかったのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/41
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042・関谷勝嗣
○関谷国務大臣 これは充実という言葉が使える場合には、前段階として整備が一応なされておるというふうに思うわけでございますが、ざっくばらんに言いまして、まだこの整備が十分でないというところにその言葉が使われたのではないかなと私は考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/42
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043・鳥居一雄
○鳥居委員 充実というのは、一定の方向を目指して幾分か前進をさせよう、五%前進しても充実、一〇%前進しても充実。整備をするというのは、これは文字どおり一〇〇%物事の整備をしていこう、こういう意味だろうと思うわけです。それで、この違いは実は法案本体そのものの違いでもあるだろうと思うのですが、この基盤充実臨時措置法案なるものの、何といいますか中途半端な及び腰といいますか、完壁に新世代通信網の構築に当たっていこう、こういう姿勢がこの題名に問われているのだろうと私は思うのですけれども、どうでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/43
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044・白井太
○白井政府委員 題名について、ちょっと直接のお答えにはならないわけですが、私どもの検討経緯だけを率直に申し上げますと、基盤の充実を図るということで二つの柱を法律案の中身に盛り込ませていただいておりますが、その二つというのは、もちろん一方は施設整備でありまして、他方は人材の研修ということでございます。両者をひっくるめて表現をいたしますときに充実という言葉がふさわしいだろう、人材研修で整備をするというのも言葉として若干違和感があるような感じがして充実というような言葉を使わせていただいたということでありまして、私どもからしますと、ただいま鳥居先生がおっしゃいましたようなところまでは実は考えてなかったというのが率直なところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/44
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045・鳥居一雄
○鳥居委員 それでは順次具体的に御質問をさせていただきたいと思います。
タイムTが間もなくやってまいります。一九九七年、欧米各国は九六年、我が国にとりましては一九九七年一月一日午前八時五十九分、世界各国一斉にISDN導入を前提にいたしまして番号体制を変えよう、こういうCCITTの勧告がございまして、国際化という上からいって我が国の電気通信政策上も非常に大きなテーマになっていることだと思います。
新世代通信網、いわゆる高速広帯域ISDN構築、これをめぐるさまざまな課題があるわけですけれども、一つは、一九九七年、近く到来するタイムTに備えて万全の準備というのがなされなければならない、こういうふうに思うわけです。
それで一つは、番号体系、従来最大十二けたでありましたけれども、これが各国共通に最大十五けたデータ伝送ができるようにしていこう。そうすると、まずハードの上からいきますと、中継交換機の整備をしなければならない、こういう点が一つあります。それから、各国とも番号制度、番号付与原則、こういうのをこの際きちんと整備をしていこう、こういう画期的な一つのタイムTという時点だと思います。我が国としてはどういうふうに検討をされているのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/45
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046・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 先生御指摘のように、一九九七年に、現行の最大十二けたで構成されている各国の番号が、次第に通信の高度化あるいは移動体という形での端末の増大ということで、従前のけたでは間に合わないということで、CCITT、これは御案内のとおりITU、国際電気通信連合の機関の一つでございますが、かねてから論議をいたしまして、これを九七年一月一日ということでタイムTということで、これで世界一斉に移行の体制に切りかえようということでございます。
もちろん私どもの我が国日本におきましても、この新しい番号計画に準拠して利用者の利便を十分に考える。その際に、いろいろな事業者もございますから、できるだけ公正でなきゃならぬというふうに考えておるわけでございます。
ただ、日本国内の番号自体は、これに合わせてすぐに改定を必要とするという状況にはないわけでございますが、ISDN時代を迎えての計画でございますので、先行きの展望を十分この際しておく必要があるということで、こうしたものに対する研究会を今組織して、これに伴う各般の問題を今鋭意詰めておる、研究しておる、こういう状況にあるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/46
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047・鳥居一雄
○鳥居委員 そうしますと、基本的な考え方につきましてお尋ねをしていきたいと思うのですが、ISDN時代の番号計画、ISDN端末における番号のあり方、研究会ではどういう御検討がなされてきておりますでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/47
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048・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 具体的に今この研究会で幾つかの問題点を討議をいたしておるわけでございますが、一つは、やはり最大十二けたがさらに超えるわけでございますので、そうした場合の、移行する場合に必要な設備変更をどう考えておくか。それから、ISDNのネットワークに高度な信号機能ができるわけでございますので、こうした利用がどういうふうに行われることが可能か。それから、さっき申し述べましたが、とりわけ自動車電話が将来急増することが十分予測をされますので、こうした点についての対応策も検討が必要だということでございまして、現在のところではこの五月か六月ごろにも結論を出したいものだということで、その結論を今急いでおるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/48
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049・鳥居一雄
○鳥居委員 パーソナル通信時代というのが目の前にあるわけですね。移動体通信、特に一例挙げれば自動車電話。十五けたを処理しなければならないということは非常に大きな課題になっておると思います。その前提で移動体通信の番号の付与のあり方、これはどういう状況でしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/49
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050・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 基本的には、最大十五けたまで各国が自由に交信できるように全体の計画を立て直すというのがタイムTでございますので、それに各国がどうやっていくかというのは、各国のそれぞれの通信の発展状況いかんによるところが大でございます。
特に自動車電話につきましては現在十二けたのうち十けたを使って、今御案内のとおり自動車電話の識別番号ということで、最初〇三〇あるいは〇四〇というようなことでまず三けたを使い、それから事業者用のコードでございます二けたを使い、そして最後五けたのそれぞれ一台ごとの端末、自動車電話の番号ということで全体を構成して、現在十けたで使っておるわけでございますが、御指摘のように大変逼迫をするということで、平成七年以降今の需要動向ではやはりけた数を増加する必要があるだろうということで、七けたになったときにどういうふうに対応できるかということを現在こうした形で詰めて検討しておるという段階にございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/50
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051・鳥居一雄
○鳥居委員 もう一つ非常に大きな課題になっているのが優先接続指定制度、検討の経過について御報告いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/51
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052・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 番号問題では、まさにかつては、NTTだけのときには起きなかった問題でございますが、新しい事業者が出てまいるときに、利用者が新しい事業者を使おうとする際、従前にはなかった事業者を識別する番号がどうしても必要でございます。現在、例えば第二電電のときには〇〇七七とかそういうような形で四けた多くダイヤルをいたしておるわけでございますが、こうした問題を解消するために考えられるのが先生御指摘の優先接続制度だと思っております。
端的に言えば、利用者が事前に特定の事業者を使いたいといったときには、それを登録しておけば、例えばもう四けたは不要でいきなりNTTのネットワークに飛び込める、こういう方式は確かにこれからぜひ必要だろうということでやっておるわけでございますが、現在のところ諸外国の実施状況はどうなっているか、あるいはその優先接続、すべての通話ができるようにするにはいろんな問題も出てまいりますので、そういう優先接続をどういう場合に必要とするか、あるいは時期はいつか、それに対応する設備の改修はどういうふうになるかというようなことをいろいろ議論いたしておるところでございます。これもさっき申しましたように、この春というか初夏にかけて結論を得たいものということで現在検討を進めておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/52
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053・鳥居一雄
○鳥居委員 タイムTに向かいまして各国とも番号制度の検討をやっている。これはISDN時代を迎えるに当たって非常に大事な節目であろうと思いますし、当然十分な検討、それから国民の側からすれば、周知徹底も不徹底のままいきなり新しい制度に移行する、こういうことがあっては断じてならない、そういう意味から極めて手順というのが大事だと思うんです。研究会の一定の成果を踏まえるとしても、郵政省としてはどういう手順を考えてタイムTに臨もうとされているのか、明確にお答えいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/53
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054・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 さっき申し述べましたように、日本国内において直ちにこのタイムTができたからといってその時点ですぐにという点については、今の自動車電話が当面の課題だと思っておりますが、国内全体をさらにすぐにふやす必要はないのかなと思っておるわけでございます。
ただ、例えばドイツのように、けた数を現在のけたから一けたあるいは二けたふやして十三か十四にするというような予定にも聞いておりますので、そうとなりますと、日本国内は直ちに変更しなくても、日本の国内からドイツにかける場合には、それに対応した事業者の方での設備変更が必要になるわけでございますので、この点についてはぜひとも早急に体制を整えて、タイムTに間に合うような形で進めなきゃならない、おっしゃるとおりでございます。
ただ、今後のタイムTは長期にわたる計画でもございますので、こうした研究会の結論を十分認識した上で、将来おっしゃるように利用者が間近になって周知を受けるというようなことのないように、長期的な形で中身を確定した段階でPRをしっかりやってまいりたい、こう思っておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/54
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055・鳥居一雄
○鳥居委員 変更の規模が大きいあるいは小さいということはあるだろうと思うんですが、タイムTを前提にしてやはり一定の番号付与原則を確立するとか、あるいは固有のパーソナルナンバーは変わらないにしても、ゾーンのナンバーが変わるとか、あるいは国内あて先コードというのが新しくつくられなければならない。この段階で最大十五けたになる。各国はそういうふうに想定しているわけですから、ひとつ十分な手順、どういう手順を踏んで御理解を得られるような形をつくるのか、ぜひ検討をしていただきたいと思います。
それから、きょうはNTTにおいでをいただきましたが、タイムTを前提にして中継交換機、十五けたが通るためには、これは設備の更改をしなければならないわけですが、この対応はいかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/55
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056・宮津純一郎
○宮津参考人 NTTの宮津でございます。お答え申し上げます。
タイムTになりますと、確かにけた数がふえたりなんかいたします。それで、そういうものの対
応策ということになりますが、今現在、タイムTもありますけれども、全体的にディジタル化というのを進めております。それで、これは一九九七年ですから、今私ども申し上げているのは、ディジタル化が完全に終わるのが一九九七年度に今度繰り上げまして、七年度というふうに言っておりますので、ちょっとそれよりはこの時期は、九七年の一月というとちょっと早目になるわけですね、完全にできるのはそれよりも後になるのですけれども。ただ番号に関するものは、厳密に言うディジタル化というよりもむしろ、私どもはSPC化と言っておりますけれども、ストワードプログラムの方式の交換機を置けば、けた数の問題はそれで解決できると思うのです。ですから要するに、言い方を変えますと、クロスバー交換機というのがあるとちょっとやりにくいのですけれども、それは一応それよりも前に全部SPC化するという計画で動いておりますので、大きく言えば今の計画どおり進めておけばタイムTに関するそういう問題というのはクリアできるのではないか、そういうふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/56
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057・鳥居一雄
○鳥居委員 以前の国際VANの議論のときにDNICについて交渉すべきだ、交渉の場でDNICをしっかりとってくるべきではないか、こういう主張をいたしました。現状、どうなっていますでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/57
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058・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 御指摘のようにDNIC、つまりデータ網の識別番号、こうした国際VANをやる場合には、どうしても世界的な接続の上では必要でございます。これは四けたでございまして、当初は四四〇〇から四四〇九ということで十個が日本に割り当てられておったわけでございま
すが、御指摘のような事情で通信需要が相当伸びるということで、CCITTの方に強く調整を呼びかけまして、その結果、追加割り当てを日本は受けることができまして、これは去年の春からでございますが、四四〇〇から今度は四四三九までということになりましたので、全体で四十個の番号を現在確保をいたしておりまして、このうち約半分の十九個が指定済みといいますか、現在使われておるわけでございます。今の状況でございますと、特二の事業者、特別二種事業者が約三十社であるというようなことでもございますので、今後我が国として不足ということになりますれば、CCITTの方にもあらかじめ話もしてございますので、DNIC自体の不足ということは起こさずにひとつ対処してまいろう、またその道筋もひとまずでき上がっておる、こういう状況にございますことを御報告させていただきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/58
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059・鳥居一雄
○鳥居委員 結構だと思います。一つの成果だと思います。情報化時代を前提にいたしまして、特二側の需要というのがかなり見込まれるわけでありますし、交渉の場でとれたということは一定の評価がなされるものだと思います。
この法案の内容でありますけれども、機構の本来業務を考えましたときに、附帯業務かあるいは関連業務か、今回のように基金をつくって支援措置を講じていく、こういう形の広げ方、機構に今回の支援措置をさせるということの考え方、これは非常に便宜的過ぎるのではないのか、むしろ必要な支援措置であるならば新しい仕組みの上でもっと強力なそういう体制づくりに郵政省としては取り組んでいいのではないのか、こういうふうに思うのですけれども、いかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/59
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060・白井太
○白井政府委員 昨年、通信・放送開発法、円滑化法とも呼んだりいたしておりましたが、法律を御審議いただいておりますときに、やはり特例業務ということで通信・放送衛星機構にそういう業務を行わせるというのは問題があるのではないかというようなお話が何人かの委員の先生から出たことは承知いたしておりまして、今回こういう法案を御提出申し上げるにつきましても、かなり大きなポイントとして私どもとしてはいろいろ検討をしたわけでございます。
結論的には、今回の法案というのが臨時措置法という期限を限った法律案になっておるというようなこと、あるいはいろいろな事情を考えまして、今回も特例業務ということで機構に追加をさせていただくということでやらせていただきたいということで法案を用意したわけでございます。ただ、この点についてはいろいろな御議論があり得るというのは十分に承知いたしておるつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/60
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061・鳥居一雄
○鳥居委員 難視解消のために通信・放送衛星機構がパラボラを立てる、それに国としての助成をしていくのだ、こういう状況の中で機構がその一翼を担うというのは、ここら辺までが限度じゃないかと思うのですね。今回の場合の基盤を充実させようということ、あるいは人材研修センターに対して行うこと、これは完壁に目的外、ただ郵政の所管の機構である、そういうだけの理由で間口を開げていく、便宜的に間口を開げていく、これは前回の法案のときの答弁でも、追加業務をどんどん追加すればいいんだという考えは持っておりません、こういうふうに答弁しているのですよ。この基金をつくり、支援措置をしていく目的、これはどんどん離れていっているわけです。どんなものなのでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/61
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062・白井太
○白井政府委員 先ほどのお答えとダブるわけでありますが、ただ理屈だけを申し上げさせていただきますと、確かにその通信・衛星機構法の第一条の目的のところを読んだだけでは、今回御提案しているような業務を行うような機構であるということは読めませんし、また昨年法律を通していただきました通信・放送開発法のような業務を行うということも通信・放送衛星機構法の一条を読んだだけではわからない。あるいは中の業務のところを読んでもわからないということは確かに先生のおっしゃるとおりでございます。
法律の立て方ということで技術的な理屈だけを申し上げますと、通信・放送衛星機構は、この通信・放送衛星機構法に言うところの業務を行うと同時に、通信・放送開発事業法で言っておりますような業務も行いますし、また、今回御提案申し上げた法律を通していただきましたならば、今度の基盤充実法、基盤法に基づくような業務もやるような法人になるということでございまして、その意味では目的についても、機構法に書いてある目的に加えまして、通信・放送開発法に言うところの目的、あるいは今回の基盤法に言うところの目的も加わる、また業務も加わるということで、理屈はそういうことで一応通ってはおると思うわけでございます。
ただ、それにしても機構法そのものを読んだときに、どういう目的の法人なのか、あるいはどういう業務をするのかということが機構法だけではわからぬのではないかという御指摘はあるわけでございますし、あるいはさらに加えて最初にできたときの機構の仕事あるいは機構の目的がだんだん少しずつ変わってきているのではないかという御指摘、それは十分あり得ることだと思います。
法律上の理屈は理屈といたしましても、そういうような御指摘があるということは私どもも十分考えなかったわけではないというよりも、大変大きな検討を要する点だということでいろいろ勉強してきたわけでありますが、臨時措置法でありますとかそうしたことを全体を見直そうということになりますと、これは大変いろいろな検討しなければならぬ問題が非常に多くございまして、それを直ちに今日やるということは諸般の事情からなかなか難しい点がございますものですから、臨時措置法であるということを一つ足がかりにいたしまして、特例業務として追加をさせていただきたいというお願いをさせていただくことにした次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/62
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063・鳥居一雄
○鳥居委員 人材を育成しようという事業をお考えのようでありますが、これは特定専門技術部門、どういう予測をされていらっしゃいますか。法案の検討過程で、業務全般で、現状が二十四万七千人、一九九〇年現在。そして十年後、不足数が二十七万。将来予測として二〇〇〇年の段階で、需要が四十四万三千、必要予測が七十一万三千、不足数が二十七万、こういう数字の御提示をいただいたわけです。その後ネットワークエンジニアの不足状況予測というのが出てまいりました。郵政省として、一号業務、二号業務、七号業務まで七つの部門にわたりましてそれぞれ合計二十四万三千人。ある程度の根拠、御説明をいただきたいと思うのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/63
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064・白井太
○白井政府委員 ただいま鳥居先生がおっしゃいましたのは、この法律案の二条にございます定義規定に関連いたしまして、二条三項には一号から七号までの研修の対象となる仕事の内容が書いてあるわけでございます。
それで、確かに私どもの調査によります数字といたしましては、現在一号から七号までの仕事に直接従事しておられる方々の数というのは、先ほど鳥居先生がおっしゃいましたように、通信関係あるいは放送関係全部含めまして二十四万七千人くらいが従事しておられるものと承知をしておりまして、さらにアンケート調査その他によりまして、不足する人数がどのくらいあるのかということも計数を全部プラスしてみますと、通信関係だけでも八万人、それから放送関係の方も加えますと、不足しておると申しますか、ぜひ人材が欲しいと言われている数というのは九万人を超えるということになるわけでございます。
この辺は、ある意味では現在の数字でありますので、ある程度この辺の数字ではないかということが多少確信を持って申し上げることもできるわけでありますが、これから十年先ということになりますと、これからの情報通信の進み方とかあるいは利用のされ方がどのような方向を向いていくかということにも絡んでいろいろ変わってまいると思いますので、それについてはいろいろな見方が確かにあり得ると思うわけでありますが、私どもがただいま申し上げました一九九〇年のときの一応の数字をもとにして一定の積み上げ方式に
よって計算をいたしますとか、あるいはトレンド方式で傾向値を延ばしていって予測をしてみるというようなことになりますと、これも鳥居先生がおっしゃいましたように私どものそういう計算結果では通信と放送合わせて二十数万人の方が不足するというようなことになりそうだということでございます。ただ、これはこれからの情報通信の進みぐあいによっても変わってまいりますので、それはあくまで一つの目安ということで御理解いただきたいと思う次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/64
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065・鳥居一雄
○鳥居委員 必要な数、それからそれに対する供給、なお不足数、そういう関係だと思うのですね。そうすると、この充実法案でねらっている単なる研修というようなもので需給を何とか調整していこうなんという効果があるのですか、果たして。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/65
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066・白井太
○白井政府委員 先ほどの御答弁でも触れさせていただきましたけれども、私どもが今回お願いをしたいと考えております研修センターによる研修というのは、本当に人材を育てるということからまいりますと、お願いしている数字でどんどん研修センターができていったといたしましても、この十年で本当に育て上げることのできる人材の数というのはかなり厳しく見積もると二万人程度ではないかと思うわけであります。ただ、そうしたかなり能力を持った方が二万人でも育ちますと、その波及効果というのもあるということで、あえてそうしたことも含めて希望的な数字ということを申し上げさせていただきますと十万人程度には直接間接の効果が及ぶではないかと思っております。
ただ、それにいたしましても二十数万人の不足という数字を考えますときには、これはもう全然それだけでは十分でないということも率直に認めざるを得ないわけでありまして、これからの情報化時代と申しますか、あるいは情報通信というのがいろいろな面でもっと世の中に進んでまいりますと、当然そちらの方向を向いた学校教育、もちろん専修学校等を含めましての学校教育というのもいろいろもっと広がってまいることが期待できるわけでありますし、また労働省の所管しておられます職業訓練校なども、そちらの方での訓練コースをさらに一層充実をさせるとかいうようなこともきっとしていただけるに違いないというふうに思っておりまして、それらを全部合わせてこれからの情報化時代に備えるということではないかと考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/66
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067・鳥居一雄
○鳥居委員 労働省においでいただいていますね。従来職業訓練ということで対応をしてこられたと思うのです。最近の職業訓練の中の情報通信部門というのは非常に活況を呈しているということでもありますが、どんな状況で、今回の法案について研修センターをつくっていこう、労働省のこれまでおやりになっていたことと将来どんなふうにかかわりになっているのかちょっとイメージが描きにくい、こんな感じを持っているのですが、現状それからこれからの対応、このあたりについて概略ひとつお聞かせいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/67
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068・菊地好司
○菊地(好)政府委員 労働省の政策の現状ということからお答えさせていただきます。
御案内のところだと思いますが、労働省といたしましては、従来から地域や産業や時代のニーズにこたえながら多様な人材の育成、能力の開発に取り組んできているところです。具体的な手法は二つございまして、一つは我が国の伝統的な取り組みなんですが、企業それぞれが自前の従業員をみずから養成するという道がございます。それに対しては担当者、指導員の養成だとかあるいはコストの補助などを通じて促進を図っております。
もう一つの柱は、お尋ねの公共職業訓練校、公共職業訓練施設で訓練科を開設いたしまして幅広い職種について育成をしていくということでございます。お尋ねの電気通信関係分野につきましても同様でございますが、職業訓練短期大学校、主として高卒の入校者が中心になりますが、そこで高度な知識、技能を有した人材の育成ということで約二十の訓練科を設けて現在のところ電気通信関係分野の育成をしております。そのほかに、基礎的な知識、技能を授けるという意味ではもっと多くの訓練科を持っているところでございます。
さて、今後の取り組みでございますが、今御審議いただいている分野は高度の専門的な技術的な分野でございますので、研修センターにおきまして人材を育成するということについては非常に歓迎すると申しますか結構な政策ではないかと思います。職業群というのが一般にはございまして、そういう専門的な高度の職員を中心にいたしまして大勢の方が一体になって仕事をするというのが実態でございますから、この研修センターの人材育成に協力いたしますと同時に、直接間接電気通信分野への労働者の育成に今後とも積極的に取り組んでいきたい、かように考えている次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/68
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069・鳥居一雄
○鳥居委員 次に、支援対象事業を挙げまして高度通信施設の支援措置を行おうというのがこの法案の一つの目的であります。対象事業と見られるものの投資額予測値、装置の種類別にお示しをいただきたい。そして、特別償却という形で減税によって支援措置を行おうとしている部分、この御説明をいただきたいと思います。ごく一部なんだろうと見ておりますが、明らかにしていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/69
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070・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 新しい電気通信網の構築は原則として事業者が責任を持ってやるというのは今日の全体の法制なり仕組みでございますが、特にこうした施設整備というのは大変時間もかかる、巨額の経費もかかる、あるいは事業者の採算性がとかく重視されがちになる、こうした点について何らか国土全体の均衡のある発展あるいは国民全体の要望をよく踏まえた形で推進をしていただきたいものだ、そうした形で政府として支援をあとう限りの形で構築してまいろうというのが法案全体の中身でございます。
具体的にどうかというお尋ねでございますが、これについては先ほどお話も出ましたように光ファイバーだとか伝送装置だとか各種の制御装置等々、これは法律で難しい用語には書いてございますが、こうしたものを指すわけでございます。これが全体にどうなるかというお尋ねでございますが、何せ民間の事業者がこれから長期にわたって、私どもこういうようなものが各家庭まで届くというのは恐らくあと二十数年、二十一世紀に入りましてから初頭だけでは済まない、相当進まなきゃならないのかなと思っておるわけでございますが、そうした意味で、なかなか民間事業者自体もまだ明確な投資計画というのは持っておらない状況でもございますので、全体がどうなるかというのはなかなか難しゅうございますが、いろんな試算等で私どもが見当をつけているところでは、二十一世紀初頭までに二十兆円を超える投資が必要ではないのかな、こういうふうに考えております。
ただ、さしあたり三年度あたりの投資額では、これは身近なことでございますが、およその見当でございます、およその予測でございますが、ざっと全体として二千億円になるかなということでございますが、この詳細等の中身についてはまだ十分煮詰まっていないという状況でございます。
それで、特別償却といいますのはこの法律自体には予定はいたしてないわけで、この法律が確定しまして、こういう構想で支援するとならば税の方でもぜひお願い申し上げたいということで、これまでいろいろ折衝を政府部内でいたしておるところでございまして、これには現在の租税特別措置法初め一連の法令の改正が必要になるわけでございます。したがって、まだ具体的にはこれからの詰めに相なるのですが、およそのこととして、私どもとして今現在これには一定の伝送装置あるいは制御装置というものをひとつ予想をいたしたい、こういうふうに思っておるところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/70
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071・鳥居一雄
○鳥居委員 もうちょっと具体的に伺いたいのです。郵政省はちゃんと数字を予測しているのじゃないですか。御説明いただいて数字をいただいております。
今電通局長が言われた伝送装置、新型制御装置、
このほかに伝送路、非常に投資額が大きいです。あるいは交換機、この部門については全く触れられていないわけですが、まず、この伝送装置と新型制御装置について租税特別措置による減税ができるようにしていこうというこれからの課題だろうと思いますが、郵政省のお考えを伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/71
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072・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 お話しのように、概括を申し上げましたのでございますが、この伝送装置あるいは新型制御装置というものを、さっき申し上げましたように現在の租税の優遇措置の対象にいたしておるわけでございますが、この辺につきましては、全体の長期にわたる計画は今申しましたようになかなか予測は難しいかな、しかし、三年度投資あたりでは全体として約二百億から三百億が見込まれるのではないか、対象になるのではないか、こういうふうに思っておるわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/72
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073・鳥居一雄
○鳥居委員 そうすると、これから租税特別措置にどう盛り込んでいくか、郵政省としては一定の考え方を持って大蔵との折衝になるんだろうと思うのです。だから、この新世代通信網を構築していこうとするその中のごく一部の装置のごく一部を投資促進のインセンティブにしていきたいんだ、こういうお考えのようですけれども、それはどういう考えで臨まれるのか。例えば、それこそSDHのモジュールAだけについてこの特別償却の対象にしていこうとか、かなり規模の小さな、及び腰といいますか、もっと積極的な対応というのはできないものか、こう思うのですけれども、その辺の考え方はいかがなのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/73
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074・森本哲夫
○森本(哲)政府委員 新しいネットワークを構成する要素は、先生御存じのとおり各般の機器にわたっているのは仰せのとおりでございます。ただ、冒頭申し上げましたように、この事業自体は、事業者がみずからのリスクを負って投資をするわけでございますので、政府としての支援措置というのはおのずから限度のあることになるわけでございまして、今の各般の施設のうち、今申しました伝送装置、制御装置全体で約二千億の投資は予定されるわけでございますが、このすべてがすべてということには相ならない、当然全体のネットワーク構築のかなめになるような部分、非常に高度で、しかも投資額がこれから先どうしてもこの全体のネットワーク構築に欠かせない、そうしたキーのところについてインセンティブを図って税の特別償却の対象にいたそう、こういうことで構築をいたしておるわけでございますが、この点については、これから根拠の法律がまずでき上がり、そしてそれの具体化ということで一連の法令が煮詰まらないことにはまだ明確な御説明が十分できかねる状態にございますことは大変遺憾でございますが、この法律がまず出発点だという事態に相なっていることを御理解いただければありがたいと思っておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/74
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075・鳥居一雄
○鳥居委員 NTTの広帯域ISDN化、これを目指す事業が目下進んでいるわけでありますが、我が国における基幹通信業であり、基盤を築いていく、あるいは基本的な、そういう意味からNTTにおけるISDN化、平成元年九月に中長期ディジタル化計画をつくられましたけれども、昨年の暮れに見直しをされて前倒しをされた。そしてクロスバー交換機のSPC化を図る。当初の九五年完工というのが二年前倒し、九四年完工というふうに受けとめております。それから電子交換機の方も九七年度末完工ということで、これは事実上三年前倒しと受けとめておりますが、この点いかがでしょうか。
それから、加入者交換系のディジタル化、これは今後どのように取り組んでいかれるのか、これがやはり大事だと思っております。現在の加入者回線はメタル回線ですけれども、六十四キロbpsというのが限度で、光ファイバーに更改しなければならない。そういう前提で今後どういうふうに進められるのか、このあたりを御説明いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/75
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076・宮津純一郎
○宮津参考人 御質問は二つございますので、ちょっと順にお答えさせていただきます。
最初の前倒しの件ですけれども、今先生おっしゃるように、SPC化は従来九五年と申し上げたのを一年繰り上げて九四年、平成六年度末というふうに申し上げました。それから、全体のディジタル化というのは一九九九年と言っておりまして、それを九七年というふうに二年繰り上げたというような言い方をしてございます。現にそういうふうにして進めております。
それで、これ自身を前倒しするに至った考え方でございますけれども、というのは、私どもは古い機械も抱えておりますものですから、それを更改しながらやっていかなければならないということでありまして、余り急ぎ過ぎると経済的に苦しいという問題がございます。しかしながら、競争も起こりまして、いろいろ業者さんも出てきておる。それから新しい時代に向けて新しいサービスもつくっていかなければならぬ。そういうことになりますと、そういうことのための収入というのをまず期待しなきゃなりません。そうなりますと、更改それ自体をやることを我々の会社としてもっと積極的に前向きに進めるべきではないかという考え方、これは当初から比べますと、そういう考え方がだんだん強くなってきております。そういうこともございまして前倒しをしているというような考え方でございます。したがいまして、郵政省さんで、今法案なんかでこれからいろいろ御援助していただけるというお話もございまして大変ありがたいのですが、それはそれで、また私ども自身としてもディジタル化を進めるということにかなり積極的に努力していかなきゃならぬだろうというふうに考えてございます。
それから、加入者線の方なんですけれども、これは新しい世代ということになりますと、いわゆるブロードバンドなISDNという世界になるわけで、そのための準備ということになりますと、今のディジタル化だけの話ではございませんで、さらにその次に加入者系のところに光化していくということが非常に大事になってまいります。これは、現在はちょっとまだそこまで、本当に始めたばかりということでございまして、数字を申し上げるほどのところまで数字全体としては、いっておりません。ですから、このディジタル化を進めた後、だんだんに今度はそちらの方を比重を強めていかなきゃならないということでございます。それで、今私どもとしては急にいろいろなことはできませんので、二〇一五年というのを一つのめどにしまして、それに向かって加入者の方の光は進めようかというようなことで申し上げてございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/76
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077・鳥居一雄
○鳥居委員 それで、もう一つNTTさんにお伺いしたいのです。
ISDN関連の技術の動向、これは高速、広帯域化していくための非常に大事な技術分野になっているわけですけれども、言われる交換通信網技術あるいは通信処理の技術、伝送端末、こういう部門でどんな展望をお持ちなのか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/77
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078・宮津純一郎
○宮津参考人 技術の流れから申し上げまして、まず交換機の部分ですけれども、これはネットワークを構成する上で節目になるところでありまして、これが通話の接続などをいたします。それで、今後いろいろなサービスがふえてきまして相当高速のディジタル通信になってきますと、この交換機を高速にするということが非常に大事になってまいります。これは技術的には一応伝送系、後で申し上げますが、光を入れたりして、伝送容量というのはふえてきているわけで、高速化されてきているのですけれども、今度はそれをさばいていくための節目になっている交換機の能力というのが従来型のものでは非常に不足するということになろうかと思います。したがいまして、今、交換機の技術的な意味で一番大事なポイントというのは高速化することでありまして、高速化するだけじゃなくて、それを能率を上げるためにはATMなんという方式を考えたりしておりますが、それも大きく言えばその一種なんでございますけれども、そういうような新しい方式自体を考え出してそれを乗り越えていくということをやらなきゃいかぬというのが交換機として一つ大きな課題で
ございます。
交換機に関しては、それともう一つ大きなのは、いろいろなサービスに対応していかなきゃいけませんので、一つ一つ機械を取りつけ直すということはできませんので、いわゆるソフトウエアで動かしていくというコンピューターの格好と同じような、サービスに応じてソフトウエアを追加していくと交換機が動くというような格好の、そういういわゆるソフトウエア技術というのが非常に大事になってまいります。
その二つが交換機に関しては、流れとして今非常に大事なポイントかと考えております。
それから、通信処理は、似たようなことなんですが、交換機に外づけといいますか、ネットワークとして新しいサービスをいろいろやろうとしますと、加入者番号を実際加入者がダイヤルしていただくものと実際につなぐものとを翻訳してつながなければいけないとかいろいろなことになってまいりますと、ネットワークの中にその翻訳機能とかデータベースとか、コンピューターを使ったそういうシステムが必要になってまいります。そういう意味で、通信処理関係というのは、全体的に言うとやはりコンピューターとまじり合ってくるところでございますので、いわゆるコンピューターの世界と同じようなネットワーク化の問題とか、コンピューターそのものの能力の問題とか、やはり同じようにソフト問題とか、そういうふうになってまいります。
伝送系は、一応光が中心になりまして、光はかなり進んで、これがあるからこそディジタル化というようなことも言い出したわけなんですが、今どんどん高速化されております。それで、今実用は一・六ギガぐらいのところまできていますけれども、二・四とかその先にどんどん進んでいくと思いますけれども、これは高速化を進めていくという方向であろうと思います。
それからあと、端末は、これは一応我々としては、端末が多様化していきますから、それを何といいますか、一応プロトタイプというか、世の中をリードできるようなものをつくりたいとは思っていますけれども、端末の世界というのはいろいろな知恵が市場にもあるところでありまして、これはかなり競争でやっていくということになろうかと思いますので、どちらかというと人が使っていただきますから、ヒューマンインターフェースというんでしょうか、そういう類のところが非常に大事になってくるんじゃないかと思いまして、研究はどちらかというとそういうようなことに傾斜していくんではないかな、全体としては流れとしてはそういうふうに考えているところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/78
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079・鳥居一雄
○鳥居委員 幅広く総論みたいな議論ですが、しかし、この法案のねらうところというのは、新世代通信網構築に当たっては非常に大事な分野であると思いますし、もっと腰の座った、名ばかりであって実を期待すると、どうも構えは立派であっても事実上余り有効ではない、こういうものであっては断じてならないと思います。大臣の御所見を伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/79
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080・関谷勝嗣
○関谷国務大臣 先生るる高度な、また技術面も含めての御質問をいただいたわけでございますが、御指摘のように、名ばかりでなく実もあるように十分に対処をしていきたいと思っております。
ついせんだって、アルビン・トフラーさんと少しく話し合う機会がございまして、そのときにもトフラー博士も言っておりましたが、これからは高度の通信網が発達をしてくる、そうなりますと、その利用者も相当なる勉強そして知識を持っていなければ、今までのように簡単に、スイッチを入れればテレビでその画像を楽しめるというそういう簡単な時代ではない、その利用者もそれぞれの勉強をし、また技術をマスターしなければならないというような指摘もございました。私も全くそのとおりであると思うわけでございまして、この法案の内容が、今後二十一世紀にどのような状態になってくるのか、そういうようなことも、図式などにもよりまして十分に皆さんが御理解をいただけるように、努力もまたしていきたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/80
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081・鳥居一雄
○鳥居委員 終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/81
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082・野中広務
○野中委員長 次回は、明二十一日木曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/112004816X00319910220/82
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