1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成九年二月十八日(火曜日)
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平成九年二月十八日
正午 本会議
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○本日の会議に付した案件
白川自治大臣の平成九年度地方財政計画につい
ての発言並びに地方税法及び国有資産等所在
市町村交付金法の一部を改正する法律案(内
閣提出)及び地方交付税法等の一部を改正す
る法律案(内閣提出)の趣旨説明並びに質疑
午後零時四分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/0
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001・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
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国務大臣の発言(平成九年度地方財政計画について)並びに地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/1
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002・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) この際、平成九年度地方財政計画についての発言並びに内閣提出、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。自治大臣白川勝彦君。
〔国務大臣白川勝彦君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/2
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003・白川勝彦
○国務大臣(白川勝彦君) ただいま議題となりました平成九年度の地方財政計画の概要並びに地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。
平成九年度の地方財政につきましては、極めて厳しい地方財政の現状を踏まえ、地方財政の健全化、行財政改革の推進が現下の最重要課題であるとの観点に立って、歳入面においては、地方税負担の公平適正化の推進と地方交付税の所要額の確保を図り、歳出面においては、経費全般について徹底した節減合理化を推進するなど、限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹し、可能な限り借入金への依存度の引き下げを図ることを基本としております。
まず最初に、平成九年度の地方財政計画の策定方針について御説明申し上げます。
第一に、地方税については、評価がえに伴う土地に係る固定資産税の税負担の調整措置等を講ずるほか、平成六年秋の税制改正に伴う市町村の減収補てんのため、都道府県から市町村への税源移譲を行うことといたしております。なお、個人住民税の特別減税は実施しないこととし、また、地方消費税を平成九年四月一日から導入することとしております。
第二に、地方財政の運営に支障が生ずることのないようにするため、地方消費税の未平年度化による影響額について臨時税収補てん債の発行により補てんするとともに、それ以外の地方財源不足見込み額についても、地方交付税の増額及び建設地方債の発行により補てんすることといたしております。
第三に、地域経済の振興や雇用の安定を図りつつ、自主的、主体的な活力ある地域づくり、住民に身近な社会資本の整備、災害に強い安全な町づくり、総合的な地域福祉施策の充実、農山漁村地域の活性化等を図るため、地方単独事業費の確保等所要の措置を講ずることとしております。
第四に、地方行財政運営の合理化と財政秩序の確立を図るため、定員管理の合理化及び一般行政経費等の抑制を行うとともに、国庫補助負担金について補助負担基準の改善を行うことといたしております。
以上の方針のもとに、平成九年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は八十七兆五百九十六億円となり、前年度に比べ一兆七千七百四十八億円、二・一%の増加、公債費を除く地方一般歳出は前年度に比べて〇・九%の増加となっております。
次に、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
平成九年度の地方税制改正に当たりましては、最近における社会経済情勢等にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化等を図るため、平成九年度の固定資産税の評価がえに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整措置、宅地等に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の創設等の措置を講ずることといたしております。また、都道府県と市町村の間で個人住民税及び地方のたばこ税の税率の調整を行うとともに、非課税等の特別措置の整理合理化、特別地方消費税の平成十二年度からの廃止等を行うことといたしております。
最後に、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
平成九年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税法第六条第二項の額に、平成九年度における法定加算額二千六百億円、臨時特例加算額一千億円、交付税特別会計借入金一兆七千六百九十億円及び同特別会計における剰余金一千百億円を加算した額から、同特別会計借入金利子支払い額五千二百五十九億円を控除することとした結果、十七兆一千二百七十六億円となっております。
なお、交付税特別会計借入金の一部につきましては、後年度において、その償還金に相当する額を一般会計から同特別会計に繰り入れることとしております。
平成九年度分の普通交付税の算定につきましては、地方団体が必要とする経費の財源を措置するため単位費用を改正するほか、阪神・淡路大震災復興基金の増額に伴い必要となる経費を措置する等所要の改正を行うこととしております。
また、平成九年度に限り、地方団体は、地方財政法第五条の規定にかかわらず、地方消費税の未平年度化による影響に対処するために必要な地方債を起こすことができる旨の特例を設けることといたしております。
以上が、地方財政計画の概要並びに地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の趣旨であります。(拍手)
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国務大臣の発言(平成九年度地方財政計画について)並びに地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/3
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004・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) ただいまの地方財政計画についての発言及び二法律案の趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。今井宏君。
〔今井宏君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/4
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005・今井宏
○今井宏君 私は、新進党を代表いたしまして、ただいま議題となりました地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案、地方交付税法等の一部を改正する法律案並びに平成九年度の地方財政計画について質問をさせていただきます。
本年は、昭和二十二年に地方自治法が施行されてから五十年目の節目の年に当たります。この間に幾つかの改正は行われましたが、地方制度の根幹部分については大きな改正もなく経過してきております。しかし、内外情勢が急激な変化を遂げる中、政治、経済、社会の各般にわたって今日まで我が国を支えてきた旧来のシステムは大きく変革を迫られております。地方自治制度においても例外ではなく、日本は今や国家社会全体にわたり革命的改革の断行をしなければ、二十一世紀に展望はありません。
小沢党首が先般の所信表明で明らかにしたとおり、中央集権から地方分権へと統治の仕組みを変え、自由で自律的な社会をつくり出すことを主張しております。そのために、国と地方の役割分担の明確化と、権限、財源の地方移譲、住民参加の拡大などを図り、全国の市町村の合併統合によりその受け皿を強化し、真の地方分権の担い手とする。あわせて、各地域の実情に応じた事業を進めるため、補助金は廃止し、地方に交付金として一括交付する制度に改める。こうした制度改革には、地方自治法を柱に、国と地方の関係あるいは地方行財政の枠組みを規定してきた法体系全体の大改正が伴うことは当然でございます。
これらは国の仕組みをどのようにつくりかえるかという政治が示すべきビジョンであり、政府は地方分権推進委員会の勧告に従って地方分権を進めていく方針のようでございますが、政治が何のビジョンも示すことなく、すべてを第三者の審議会にゆだねるようなことでは、日本の明日を切り開くことはできません。地方分権の推進に向けて総理としてのビジョンがあれば、まずお聞かせいただきたいところでございます。
次に、当面する地方財政及び地方税制に関する諸問題について伺ってまいります。
地方財政について言えば、平成九年度通常収支の不足額が四兆六千五百四十四億円と、平成六年度以来引き続いて四年連続の巨額な財源不足が生ずることとなったのであります。地方交付税法第六条の三第二項によれば、引き続き著しい財源不足が生じた場合には地方交付税率の引き上げまたは地方行財政制度の改正が規定されております。政府が単年度限りの制度改正であるとして講じた補てん措置は、平成九年度の一般会計から三千六百億円の繰り入れのほかは、残りはすべて借金で賄い、その一部だけを後年度国が負担するものであり、この措置は単にツケを後回しにしたにすぎません。
これが果たして制度改正と言えるのでありましょうか。構造的な財源不足には、行財政制度そのものにメスを入れた構造的な制度改正で対応することこそ必要なのではありませんか。このようなその場しのぎの措置や問題の先送り、地方へのツケ回しを毎年繰り返すようでは、地方交付税の財源保障機能はもはや破綻したも同然と言わなければなりません。政府も、我が党が主張するような経済財政システムの大改革をすることを前提に、当面は地方交付税率の引き上げを行うべきであると考えますが、総理の御見解をお伺いさせていただきます。
また、我が党は補助金の全廃をかねてより主張してきましたが、総理は生活保護や義務教育を例に挙げて難色を示されました。しかし、少なくとも事業費補助金については、これを廃止して地方に一括交付するべきであります。地方はこれまでも事業を実施してきており、一括交付しても何ら支障はありません。むしろ、補助金の廃止により地方は国に対する補助金の申請事務から解放され、地域の実情に応じた事業の実施計画を作成し、自主的な地域づくりを推進することができます。この点について、総理の前向きな答弁を期待するものでございます。
次に、地方税の拡充を柱にした地方税制の抜本的見直しについてお伺いをいたします。
現在、地方分権推進委員会の検討課題にもなっているところでありますが、地方自治体が心配していることは、補助金の一般財源化の方向はいいとしても、それが、地方交付税への依存度が拡大するだけで、地方税の改革を通じた自主財源の拡充につながらないのではないかということであります。国と地方をあわせた課税配分システムの制度疲労を改めて点検し、見直していくことが必要と考えますが、いかがでしょうか。
また、地方の課税自主権につきましては、少なくとも法定外普通税については国の許可権限を廃止するとともに、法定外目的税についても創設を検討するべきであります。また、今回廃止されることとなる特別地方消費税にかわる措置として、地方自治体から法定外普通税の創設の許可申請が出ることも想定されますが、その際、これを許可するお考えがおありなのか。これらの点につきまして、自治大臣の御答弁をお願い申し上げます。
地方債残高、企業債残高、交付税特別会計借入金残高が増加するにつれて、巨額の借金体質による地方財政の硬直化が懸念されております。もちろん自治体の経営能力が問われている問題ではありますが、既に、個々の地方団体を見ますと、財政の硬直化が進行しております。都道府県では三団体、また市町村では十八団体が経常収支比率一〇〇%を超え、新規事業もできず、行政水準も向上しないという状況に陥っております。また、財政硬直化で要注意の目安とされている公債費負担比率一五%を超えている団体は千三百二十二団体、実に全地方団体の四〇二二%にも上っております。このような地方自治体の財政硬直化について、自治大臣はどのように分析をなされ、対応策を講じようとされておられるのか、お答えいただきたいところでございます。
私は、これからの少子・高齢社会を、公的部門、公的資金のみによって支えていくのは無理があると考えております。今後のきめ細かい地域福祉や地域活性化を考える上で重要なのが、NPOやボランティアの存在であります。ボランティア施策への国の支援についてどのような見解をお持ちなのでしょうか、総理にお願いいたします。
最後に、国と地方の会計年度の改定についてお尋ねいたします。
御承知のように、現在の会計年度は、国、地方ともに四月からであります。国が地方財政計画を閣議決定する今月二月には、多くの地方自治体は既に国の事前通達に従って次年度予算を編成して、首長の決裁が終わってしまっているのであります。今、きょうからこの審議が始まったばかりのこれら法案については、原案のまま通ることを前提に自治省が通達を流しており、国会審議の方は日切れ扱いとして形式的なものとならざるを得ないようにしている今の官僚主導の仕組みは、国会軽視も甚だしいものと言わなければなりません。
また、地方公共団体にしましても、日程上、国の予算編成に関する情報に予算担当者がゆとりを十分持って対応することは、現行の会計年度のもとにおいては極めて困難な状況にあります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/5
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006・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 今井宏君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/6
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007・今井宏
○今井宏君(続) はい。
こうした弊害を是正するために、国の会計年度を暦年にする、あるいは地方の会計年度を九月ないし十月からとすることを検討するべきであると思いますが、総理大臣の御所見をお尋ねいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/7
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008・橋本龍太郎
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 今井議員にお答えを申し上げます。
地方分権の推進についてどう考えているかというお尋ねをいただきました。
私どもは、経済社会システムを変革していく一環として、地方分権というものは何にかえても進めていかなければならない大切な柱の一つと受けとめております。そのため、いわば中央集権型行政の象徴とされております機関委任事務、これを廃止していく、そして国と地方の役割分担のあり方に即しながら、権限の移譲、国の関与や補助金等の整理合理化、さらに、地方税財源の充実確保、地方行政体制の整備確立などに資する施策、こうしたものを積極的に進めていこうと考えております。
次に、地方交付税率につきましては、平成九年度の地方財政は引き続き大幅な財源不足が生じましたが、国の財政も深刻な状況にあることなどから、交付税率の引き上げ等の恒久的な制度改正は難しいと判断し、単年度の特例措置として、国の一般会計の加算による交付税の増額措置等により対処いたしました。今後とも、地方財政の運営に支障が生ずることのないように適切に処してまいりたいと考えております。
次に、事業費補助金を一括して地方に交付すべきという御指摘がございました。
しかし、それぞれその政策目的を別にしております補助金、この性格を考えました場合に、重要な機能を持っております、そして行政目的を異にする補助金を全般的に統合してしまい一括して交付する、これは現行の補助金制度の趣旨から見ると、私は慎重な検討を必要とすると思います。しかし、補助金などが、地方行政の自主性の尊重あるいは財政資金の効率的な使用の観点から、不断の見直しが必要であることは御指摘のとおりであり、九年度予算におきましても整理合理化を積極的に進めてまいりました。
次に、NPOやボランティアに対してどう受けとめるのか。国の支援につきましては、現在いわゆるNPO法案が議員立法として検討されております。政府といたしましても、これらの活動の重要性にかんがみ、ボランティア活動促進のための環境整備に一層努めてまいりたいと考えております。
次に、国と地方の会計年度につきましては、社会経済活動及び国民生活の全般にわたり密接かつ重要な関連を有するものであり、長年なじんでまいりましたこの会計年度を変更することは、私はさまざまな制度や慣習など相当な混乱が生ずるのではないかと心配をいたします。それだけに十分慎重な検討を必要とするものではないでしょうか。なお、国と地方の会計年度を不統一にする、これは国及び地方公共団体を通ずる経済計画の策定にも問題を生ずるなど大変な不都合が起こるのではないか、私はこれを懸念いたします。
残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
〔国務大臣白川勝彦君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/8
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009・白川勝彦
○国務大臣(白川勝彦君) 今井議員にお答え申し上げます。
国と地方の課税配分を見直すべきとのお尋ねでございますが、国と地方公共団体の役割分担の見直し、国庫補助負担金の整理合理化等に対応して地方税財源の充実を強化することは、御指摘のとおり、地方分権を図る上で極めて重要な課題であると考えております。現在、地方分権推進委員会において、これらを含む地方分権推進計画のための具体的な指針づくりが行われております。これらの審議や税制調査会等の論議も踏まえつつ、地方税財源め一層の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
これに関連し、法定外普通税の許可制度を廃止してはどうかとのお尋ねですが、法定外普通税につきましては、今後、その適正な実施運営の担保を前提としながら、許可制度のあり方についても検討してまいりたいと思います。また、法定外目的税の創設につきましては、地方税法上の位置づけ、現行の法定外普通税の機能との整合性等について、その必要性を含め検討してまいりたいと考えております。
特別地方消費税の廃止に伴い、これにかわる法定外普通税の許可申請があった場合にどう対応するかとのお尋ねですが、具体的に申請がなされた段階で適切に対応してまいりたいと思います。
最後に、地方財政の硬直化が進んでいるがその対応策はどうかということでありますが、御指摘のとおり、地方財政は極めて深刻な状況にあります。こうしたことから、財政構造改革会議の論議を踏まえつつ、地方財政の健全化に向けて全力を挙げて取り組んでいるところであります。各地方団体に対しても、より一層徹底した行財政改革への取り組みを要請してまいる所存であります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/9
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010・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 葉山峻君。
〔葉山峻君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/10
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011・葉山峻
○葉山峻君 民主党を代表いたしまして、地方分権及び地方財政計画、地方税法改正案、地方交付税法改正案に関しまして、地方分権を推進する立場から、総理並びに関係大臣に簡潔にして幾つかの質問を申し上げます。
初めに、昨年十二月二十日に出された地方分権推進委員会第一次勧告を総理はどのように受けとめておられるかということであります。
これに先立つ昨年三月、地方分権推進委員会の中間報告が出されました。中間報告は、機関委任事務制度の全廃を明確に提言いたしました。隅々まで国が地方に指揮命令を出せる中央集権的な制度であるこの機関委任事務を廃止することは、地方分権を目指す地方の行政や市町村長らの長い間の悲願でありました。明治二十一年の市町村制導入以来の中央集権システムは、戦後、首長の公選制を初めとする自治体改革の中でも機関委任事務として今日まで生き残ってきたものだけに、二十四年間藤沢の市長を務めてまいりました私には、この報告はまことに感慨深いものがあります。
しかるに、橋本総理は、昨年暮れの地方分権推進委員会の第一次勧告の取りまとめに当たり、十一月二十日に官邸を訪れた推進委員会の諸井虔委員長らに、完璧でなくてもいいから実現可能なものにするように要請されたと報道されています。この総理の一言はたちまち各省庁を駆けめぐって、首相は各省庁との合意を得るように要求したと判断した各省庁は、猛然と巻き返しに転じたとのことであります。
国会の衆参両院の全会一致の決議もなされ、地方分権推進法という立派な法律ができ、それに基づいて現在考え得る最高のメンバーで構成された地方分権推進委員会でございます。その勧告を全国三千有余の自治体の首長はかたずをのんで見守っているのであります。地方分権推進委員会の提言を尊重する気持ちがあるのかどうか、橋本総理並びに白川自治大臣の率直な、しかも分権に対する熱意ある答弁を伺いたいと思います。
次に、平成九年度地方財政計画についてお伺いします。
新年度地方財政計画は、ことしもまた四兆六千億円もの巨額の財源不足となっています。膨大な赤字を財源対策債の発行と地方交付税特別会計の借金で賄うというその場しのぎのやり方を続けるものであります。その結果、自治体には、平成九年度末には実に百四十六兆円もの借入残高が残ることになっております。こうした地方財政計画のままでは、自治体が毎年発行する地方債の八割が借金の返済に充てられる、つまり地方債の名による借金で借金を返している、サラ金地獄的な財政運営を強いられることになるわけであります。政府は、地方自治体のそのような借金経営を推奨すべきでないと考えます。地方財政計画を策定するに際して、この点どのような姿勢で臨んだのか、総理にその所見を伺いたい。
地方交付税に関して言えば、平成八年度の不交付団体は、都道府県では東京都のみ、市町村ではわずか百四十二団体という、地方歳入構造の交付税依存傾向が著しく、まさに地方公共団体の財政危機であります。このように恒常化している巨額の財源不足の状態は、地方交付税法第六条の三第二項に照らして、交付税率の改定を行うべきと考えますが、いかがでありましょうか。全国の自治体の期待を一身に担う自治省の姿がこのところ見えず、大蔵省に対して物わかりがよ過ぎるのではないかと思われますが、あわせて白川自治大臣の所見を求めます。
第三に、昨年の十二月二十日に地方分権推進委員会より出された「国庫補助負担金・税財源に関する中間とりまとめ」について、特にことし六月の地方分権推進委員会の第二次勧告を前にして、ここで伺っておきたいと思います。
この「中間とりまとめ」では、第一に「地方分権の推進により、国と地方公共団体を上下・主従の関係から対等・協力の関係に移行させていくためには、」「国と地方公共団体の財政関係についても基本的な見直しを行う必要がある。」とうたわれております。
地方分権は、三つのゲンから成っている、つまり三ゲンから成っていると言われます。一つは権限、二つ目には財源、三つ目には人間、この三ゲンであります。権限だけ与えられてお金が来ないのではどうにもなりません。分権も、財源がなければ絵にかいたもちなのであります。日本じゅうの自治体関係者は、昔このことを心配しております。地方に権限と財源があってこそ初めて立派に人間、すぐれた自治体職員が育つと信ずるのであります。
地方税財政の抜本的改革なくして地方分権の実現はありません。国庫補助金等の一般財源化を一層進めるとともに、補助金の整理合理化についての削減計画を大蔵省は示すべきであると思いますし、相続税の市町村への移譲など税財政の分権化に明確な筋道をこの際つけるべきだと考えます。税財源の移譲について、地方分権推進委員会の第二次勧告に向けた政府の姿勢とあわせて総理及び大蔵大臣の明確な答弁を求めます。
終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/11
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012・橋本龍太郎
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 葉山議員にお答えを申し上げます。
まず、地方分権推進委員会の第一次勧告についてのお尋ねがありました。
政府としては、機関委任事務の制度の廃止を中心とする今回の勧告を最大限に尊重し、既に地方分権推進計画策定のための所要の作業に着手いたしております。なお、当然のことながら、計画の策定を待たないでも措置のできるものについては早期に実行に移して、着実に地方分権を進めてまいるつもりでおります。
次に、地方財政計画について、借金経営を推奨すべきではないという立場からの御指摘がありました。
現下の地方財政が約百四十七兆円もの借入金残高を抱えている大変厳しい状況にあるのは、議員御指摘のとおりであります。こうしたことから、平成九年度の地方財政計画の策定に当たりましては、地方一般歳出の伸びを〇・九%とするなど経費全般について徹底した節減合理化を図りますとともに、借入金の縮減に努めるなど地方財政の健全化を推進してまいりました。
次に、地方交付税率につきましては、平成九年度の地方財政は引き続き大幅な財源不足が生じましたが、国の財政も深刻な状況にありますことから、交付税率の引き上げ等の恒久的な制度改正は難しいという判断のもとに、単年度の特例措置として、国の一般会計の加算による交付税の増額措置等により対処したところであります。今後とも、地方財政の運営に支障が生ずることのないよう適切に対処してまいります。
次に、地方税財源について御意見がございました。
地方分権の推進に当たりましては、今後の第二次勧告に向けました地方分権推進委員会における御審議などを踏まえながら、地方の自主性と自律性を高めるために、国と地方の役割分担の見直し、補助金等の整理合理化などに応じた地方税財源の充実確保を図ってまいりたいと思います。
残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。(拍手)
〔国務大臣三塚博君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/12
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013・三塚博
○国務大臣(三塚博君) 葉山議員にお答えを申し上げます。
税財源の移譲についてのお尋ねでございますが、国と地方の間の財源配分のあり方の問題につきましては、国と都道府県、市町村の事務配分に応じた国税と地方税の税源配分、さらに地方交付税や個々の補助金等、種々の制度のあり方にかかわる問題でございまして、今後とも、地方分権推進委員会における審議等を踏まえながら、国と地方の財政状況等を総合的に勘案し、幅広い見地から検討を行っていくべき課題と認識をいたしております。(拍手)
〔国務大臣白川勝彦君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/13
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014・白川勝彦
○国務大臣(白川勝彦君) 葉山議員にお答え申し上げます。
地方分権推進委員会の第一次勧告は、これを最大限尊重すべきものと私は考えております。自治省といたしましては、勧告の内容に沿って着実な実施が図られるよう、省内に地方分権推進本部を設置し、積極的に鋭意取り組んでいるところであります。
地方交付税率を引き上げるべきであるとの御意見でございますが、国の財政も深刻な状況にあることから、大蔵大臣と何度か協議をいたしましたが、恒久的な制度改正は難しいとの判断のもとに、今年度は、単年度限りでありますが、所要の措置をとった次第であります。なお、地方分権全体が進む中で、国と地方との事務の見直し等がなされる中で、これらも当然のことながら議論されていくべきことと考えております。
以上です。(拍手)
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015・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 春名直章君。
〔議長退席、副議長着席〕
〔春名直章君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/15
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016・春名直章
○春名直章君 私は、日本共産党を代表して、一九九七年度地方財政計画、地方交付税法及び地方税法改正案等に関連して、総理並びに関係大臣に質問いたします。
今、地方財政は危機的状況を呈しております。九七年度末には地方の長期債務残高が百四十六兆円を超えることが見込まれ、地方財政規模の一。八倍もの借金を背負うことになります。地方財政の危機が叫ばれた七〇年代後半のときが八割から九割程度であったことと比べても、事態は深刻であります。しかも、その借金の膨張速度は七年間で二倍以上と、同時期の国の借金の伸び一・五倍を上回っております。
こうした財政状況を理由に、国は地方に対し自治体行革を強要しています。今、全国各地で保育料や国民健康保険料といった公共料金の相次ぐ値上げ、敬老祝い金の廃止など、文字どおり揺りかごから墓場までの住民生活への切り崩しが進行しております。学校教育費が削られたために、傷んだ校舎の修繕もままならないばかりか、トイレに紙を置くことをやめて子供に持参させるなど、信じがたい事例さえ生まれております。私は、住民の生活と福祉、健康と安全など、これを守るために力を尽くすことこそ自治体本来の仕事だと考えますが、政府が押しつけている自治体リストラはこれを逆立ちさせるものではないですか。総理に伺いたいと思います。
その一方で、財政危機だと言いながら、政府が掲げる民活の旗印のもとに、各地で大規模開発事業がまともな見直しもされずに進められています。これらの多くが今行き詰まり、地方財政の重い足かせとなっているのです。国民生活の必要性からかけ離れ、ゼネコンなどの利益本位のこれら大規模公共事業の浪費構造こそリストラの対象とすべきものではありませんか。
例えば大阪府や兵庫県などが大阪湾で進めている埋立事業では、分譲用地が三百八十ヘクタール、八割も売れ残って、空き地のまま放置されております。新聞も「進出さっぱり どっさり借金
それでも造成」、こう批判しているほどであります。泉佐野コスモポリスは、六百二十億円かけて用地を買収しながら、使い道もないまま、第三セクターとして初めて破産に立ち至っています。
総理は、予算委員会における我が党の追及に対し、総額六百三十兆円の公共投資基本計画についても聖域にしないと答えましたけれども、見直しの必要性を認めるのなら、直ちにその具体化に着手すべきではありませんか。地方における大規模開発事業の見直しを含め、総理の答弁を求めるものであります。
近年の地方債残高急増の最大の要因は、公共投資の中の地方単独事業にあります。国の公共投資基本計画が十年間で六百二十兆円へと拡大された後、地方単独事業費は九一年度から四年連続して二けたの伸びとなっています。一方で、この時期の地方税収の伸びは戦後初めて前年度を割り込む事態となりました。国による地方単独事業の拡大誘導政策が、地方財政の悪化を加速させたのです。しかも、地方単独事業は計画に対して執行できずに繰り越す額が年々増加をし、九三年度決算では、計画と決算との実質的な乖離が四千五百億円を超える状況にあります。地方財政の危機的状況を打開する上でも、その検討、見直しは避けて通れない課題であります。
政府の九七年度地方財政計画では、地方単独事業について前年同額としていますが、依然として二十兆円を超える規模となっています。この際、徹底してむだを省く観点で地方単独事業の抜本的な見直しを要求するものですが、自治大臣の見解を伺いたいと思います。
地方財政は、九七年度も四兆六千億円を超す巨額の財源不足の状態となっています。この財源不足について、政府は前年度同様に交付税特別会計の借入金や財源対策債で補てんするとしていますが、この方法は、一九八四年度に、地方の財政運営に支障が生じるとの理由で一度廃止されたものではありませんか。
その当時の地方負担とされた借入金残高は五兆七千億円、ところが今や交付税特別会計の借入金残高は当時の二・七倍、十五兆二千億円にもなるのであります。財政規模が大きくなったという点を考慮したとしても、その負担は当時の比ではありません。支障が生じるとして廃止したものを、どうして再び導入するのですか。借入金の拡大というやり方を改め、交付税率の引き上げこそ求められていますが、自治大臣の答弁を求めるものであります。
こうした財政の危機的状況の中で、個々の自治体ではその打開への努力が払われています。その一つに、高金利時代の地方債の借りかえの問題があります。縁故債については、銀行などと交渉し、同意を取りつけて借りかえを行っていますけれども、大半を占める政府資金の地方債については、こうしたことが今のところ認められておりません。政府資金についても借りかえや繰り上げ償還措置を認めてほしいとの声は、自治体関係者の強い要望になっています。その検討を求めるものですが、大蔵大臣にその用意がないかどうか、伺いたいと思います。
最後に、地方分権にかかわって質問いたします。
地方分権推進委員会が機関委任事務制度の廃止を勧告し、国から地方への権限移譲が避けられなくなるそういう状況の中で、自治体の力量を問題にする声が高まり、その一つの方策として市町村合併が盛んに強調されるようになりました。しかし、必要な権限や財源を与えずして、その能力云々を言うのは本末転倒であります。私は、条件をつけずに、まず国から地方への権限と財源を与えるべきだと思います。財源の移譲は、所得税の一部を住民税に移すなど税源の移譲の形で行うべきであります。総理の答弁を求めたいと思います。
厚生省汚職で改めて問われた問題として、地方公共団体の特定幹部ポストを政府官僚の指定席とする慣行の問題があります。都道府県の課長級以上に出向している国家公務員は、建設省の百六十八人、自治省の百十六人を初め、七百人を超えると言われています。中央省庁の許認可権限に強い影響力を持つ政府官僚出向者が自治体の特定ポストを独占し続けることが、今日の厚生省汚職の温床にもなりました。また、国の統制を離れて、自治体の自主性、自律性の確立を目指す地方分権の流れにも逆らうものではありませんか。
この慣行について思い切った見直しを求めたいと思いますが、総理並びに自治大臣の見解を問い、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/16
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017・橋本龍太郎
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 春名議員にお答えを申し上げます。
まず、地方財政と住民生活についてのお尋ねがございました。
平成九年度の地方財政計画におきましては、厳しい財政状況を踏まえながら、歳出の節減合理化に努め谷一方、住民生活に必要な行政サービスについては所要の財源を確保し、地方財政の運営上支障が生じないよう対処いたしております。
次に、公共事業について御意見をいただきましたが、公共事業は、安全で快適な生活環境の形成、新しい経済発展基盤の構築など、我が国にとり必要な社会資本を整備するものであります。また、大規模な公共事業につきましては、必要に応じて再評価などを通じ、社会経済情勢の変化を踏まえた事業とするよう努めてまいります。
次に、地方への税源移譲について御意見をいただきました。
国と地方公共団体の役割分担の見直しなどに応じて地方税財源の充実強化を図る、これは地方分権を図る上での重要な課題だと思います。現在、地方分権推進委員会におきまして具体的な指針づくりが行われておりますので、これらの審議や税制調査会などの論議も踏まえながら、地方税財源の充実確保の方策について検討していきたいと思います。
次に、地方公共団体の特定幹部ポストを政府官僚の指定席とする慣行を見直すべきだという御意見をいただきました。
私は、地方公共団体との人事交流そのものは、相互の理解の促進のためにも、また専門知識を有する職員を確保していくといった点からも、意義のあることだと思っております。しかし、ポストの指定席化という点につきましては、まさに地方の自主性を損ねているのではないかといった御指摘も、あんな事件が起こる前からございました。国と地方それぞれの行政の適正な運営や、地方公共団体職員の士気の維持高揚等にも十分配慮した上で、適切な交流が行われる必要があると考えております。
残余の御質問につきましては、関係大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
〔国務大臣白川勝彦君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/17
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018・白川勝彦
○国務大臣(白川勝彦君) 春名議員にお答え申し上げます。
地方単独事業の抜本的な見直しが必要ではないのかとのお尋ねでございますが、地方単独事業は、身近な社会資本の整備、災害に強い町づくり、農山漁村地域の活性化等極めて必要なものであり、需要も多くあります。しかし、地方財政の状況が極めて厳しいことから、平成九年度の地方財政計画においては、こうした点も踏まえ、地方単独事業については、消費税率の引き上げにもかかわらず、伸び率をゼロとすることといたした次第であります。また、公共工事費の縮減についても努力をしてまいりたいと思います。
次に、地方交付税率を引き上げるべきとの視点に立ったお尋ねですが、平成九年度の地方財政は引き続き大幅な財源不足が生ずることになりました。しかし、国の財政も深刻な状況にあることから、交付税率の引き上げ等の恒久的な制度改正は難しいとの判断のもとに、国の一般会計からの加算による交付税の増額措置のほか、交付税特別会計借入金の一定部分の償還につき国が負担する措置を、単年度の措置でありますが、制度化を図ることにより対処することとしたところであります。
最後に、中央官僚の地方自治体への出向に当たり、指定ポスト化をどう考えるかということでありますが、この問題につきましては、御指摘のような問題点があると私も認識しております。したがいまして、私は、自治省に関しては、同一ポストに連続して出向させないよう事務当局に指示をいたしているところであります。(拍手)
〔国務大臣三塚博君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/18
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019・三塚博
○国務大臣(三塚博君) 春名議員にお答えを申し上げます。
地方債の金利負担の軽減対策についてのお尋ねでございますが、金利の低下を理由とする低利借りかえあるいは繰り上げ償還は、借り手が負担の軽減を受けるかわりに、資金運用部にそのコストをツケ回すことに相なります。すなわち、資金運用部は、できるだけ低利の資金を供給するために貸付金利と預託金利を同一とし、利ざやを取らずに長期固定の貸し付けを行いながら収支相償うように運営されておりまして、このようなコストのツケ回しを受け入れる余地がございませんので、御理解をいただきたいと思います。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X00819970218/19
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020・渡部恒三
○副議長(渡部恒三君) これにて質疑は終了いたしました。
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021・渡部恒三
○副議長(渡部恒三君) 本日は、これにて散会いたします。
午後一時散会
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