1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成九年五月十五日(木曜日)
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議事日程 第二十一号
平成九年五月十五日
午後一時開議
第一 運輸施設整備事業団法案(内閣提出)
第二 暴力団員による不当な行為の防止等に関
する法律の一部を改正する法律案(内閣
提出)
第三 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関
する法律の一部を改正する法律案(内閣
提出)
第四 航空業務に関する日本国政府と香港政府
との間の協定の締結について承認を求め
るの件
第五 所得に対する租税に関する二重課税の回
避及び脱税の防止のための日本国政府と
南アフリカ共和国政府との間の条約の締
結について承認を求めるの件
第六 航空業務に関する日本国とパプア・
ニューギニアとの間の協定の締結につい
て承認を求めるの件
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○本日の会議に付した案件
永年在職の議員寺前巖君及び石井一君に対し、
院議をもって功労を表彰することとし、表彰
文は議長に一任するの件(議長発議)
日程第一 運輸施設整備事業団法案(内閣提出
)
日程第二 暴力団員による不当な行為の防止等
に関する法律の一部を改正する法律案(内閣
提出)
日程第三 私的独占の禁止及び公正取引の確保
に関する法律の一部を改正する法律案(内閣
提出)
日程第四 航空業務に関する日本国政府と香港
政府との間の協定の締結について承認を求め
るの件
日程第五 所得に対する租税に関する二重課税
の回避及び脱税の防止のための日本国政府と
南アフリカ共和国政府との間の条約の締結に
ついて承認を求めるの件
日程第六 航空業務に関する日本国とパプア・
ニューギニアとの間の協定の締結について承
認を求めるの件
午後一時四分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/0
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001・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
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永年在職議員の表彰の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/1
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002・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) お諮りいたします。
本院議員として在職二十五年に達せられました寺前巖君及び石井一君に対し、先例により、院議をもってその功労を表彰いたしたいと存じます。
表彰文は議長に一任されたいと存じます。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/2
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003・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。
これより表彰文を順次朗読いたします。
議員寺前巖君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
〔拍手〕
…………………………………
議員石井一君は衆議院議員に当選すること九回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた
よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する
〔拍手〕
この贈呈方は議長において取り計らいます。
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004・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) この際、寺前巖君及び石井一君から発言を求められております。順次これを許します。寺前巖君。
〔寺前巖君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/4
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005・寺前巖
○寺前巖君 日本共産党の寺前巖でございます。
ただいま、院議をもって在職二十五年の表彰をしていただき、ありがとうございました。(拍手)
私は、一九六九年末の総選挙に京都の地で立候補し、初議席を得さしていただきました。一度落選するというときもありましたが、日本共産党、そして「政治は国民のもの」という私の政治信条に共鳴してくださる方が年々ふえ、今日に至りました。この際、改めて、御支援くださった方々にお礼を申し上げるとともに、その期待にこたえて今後も闘うことを誓います。
ことしは、国民主権の憲法になって五十年の記念すべき年です。私たち日本共産党の先輩諸君たちは、反戦平和、国民主権の旗を高々と掲げて必死に闘い、新しい憲法の道をつくり上げてきました。
私の住む京都では、一九二八年、普選第一号の代議士として山本宣治氏を国会に送りました。彼のお墓の裏には「山宣ひとり孤塁を守る。だが私は淋しくない。背後には大衆が支持してゐるから」と、白色テロに倒れる前日の演説の言葉が刻まれています。それは、侵略戦争を前に、治安維持法改悪反対で闘う山宣の姿を示したものです。私が「政治は国民のもの」という政治信条を持つに至った過程において、それは大きく影響しました。
今日、国民は、日本の政治はこれでよいのか、何のために政治はあるのかと真っ正面から政治を見詰めています。当然です。されば、我が党への期待も広がっているのです。
消費税や医療保険などで九兆円という戦後最悪の国民負担増の予算を組む一方で、諫早の干潟つぶしに象徴されるように異常な公共投資が平然と行われています。さらに、沖縄をめぐる米軍用地特措法を初め、日米共同宣言に基づくガイドラインの見直しその他、政治を逆流させる動きが強まっています。だが、この道には未来はありません。
「政治は国民のもの」という私の政治信条が全面的に生きる日を願って、今後とも努力を続ける決意を申し述べ、謝辞とします。
ありがとうございました。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/5
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006・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 石井一君。
〔石井一君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/6
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007・石井一
○石井一君 このたび、院議をもちまして永年在職議員の表彰を賜りましたことは、まことに身に余る光栄であり、感謝にたえません。
これひとえに、先輩、同僚議員の皆様方からいただいた御指導、御鞭撻、そしてふるさと神戸の皆様の温かい御支援によるものであり、ここに厚く御礼を申し上げます。(拍手)
昭和四十四年に、三十四歳で初めて本院の議席を得させていただいて以来、今日まで私が国会議員として国家にあるいは国民にどれだけの貢献ができたのかを振り返りますとき、まさに内心じくじたるものがあります。
私の政治生活を回顧いたしますとき、今もって私の脳裏を離れないことが三つあります。
その第一は、昭和五十二年に運輸政務次官を務めておりましたときの日本赤軍によるダッカ・ハイジャック事件であります。
機内に閉じ込められた百五十一名の人質を救出するために、私は、福田総理の「人命は地球より重い」との特命を受け、政府派遣団長として現地に乗り込み、命をかけての厳しい百三十四時間にわたる交渉の末、幸いにも人質全員を救出することに成功いたしました。政治家としての使命感からであり、今もってあの壮烈な状況が脳裏に生々しく去来いたしております。
第二は、政治改革についてであります。
私は、一連の政治改革の動きの中で、自民党時代より深くこれに関与してまいりました。平成六年一月、幾多の紆余曲折を経て、私が衆議院の政治改革特別委員長として、大正七年以来、戦後初めての選挙制度の大改革を含めた関連四法案の成立にこぎつけることができました。
今、もとの制度へ戻そうとか、政党が合体して安定政権を志向する動きもありますが、小選挙区制度の導入は、国民の深い理解のもとに、一党支配を排し、政権交代可能な二大政党政治を確立し、この国の政治を改革することにあります。
もとより、政治改革は不断に取り組むべき課題であります。私は、この改革の本義にあくまでも愚直にこれまでの道を歩む決意であります。
最後に、一昨年一月に起こった阪神大震災について一言申し上げます。
この戦後最大の大災害に対し、国家の危機管理、被災者への救済、国家の補償体制など、我が国の政治の根幹にかかわる多くの問題が今もって問われております。
災害は忘れたころにやってくるといいますが、こうした事態にこそ政治の力量が問われると思うのであります。今回の教訓を無にすることなく、今後、責任ある対策を全党挙げて取り組むべきであると信じます。
私は、政治家である限り、国家国民に生命をささげるという使命感を持ち、政治改革への情熱を燃やし続け、そして国民の痛みや苦しみにこたえる政治を実現することをモットーとして、今後も微力を尽くしてまいる所存であります。
内外極めて情勢は厳しく、政治家の果たすべき責任と役割はさらに重くなっておるという認識のもとに、今後、心を新たに精進することをお誓いし、皆様方の変わらぬ御指導、御鞭撻をお願いし、私の御礼のごあいさつといたします。(拍手)
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日程第一 運輸施設整備事業団法案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/7
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008・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第一、運輸施設整備事業団法案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。運輸委員長杉山憲夫君。
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運輸施設整備事業団法案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔杉山憲夫君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/8
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009・杉山憲夫
○杉山憲夫君 ただいま議題となりました運輸施設整備事業団法案について、運輸委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、特殊法人の整理合理化を推進するため、鉄道整備基金及び船舶整備公団を解散して運輸施設整備事業団を設立しようとするもので、その主な内容は、
第一に、運輸施設整備事業団は、輸送に対する国民の需要の高度化、多様化等に的確に対応した大量輸送機関を基幹とする輸送体系の確立を図るとともに、運送の円滑化を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の向上に寄与することを目的とすること、
第二に、運輸施設整備事業団は、その目的を達成するため、新幹線鉄道の建設に要する資金についての交付金の交付、海上運送事業者との船舶の共有建造及び運輸技術に関する基礎的研究などの業務を行うこととすること等であります。
本案は、二月七日本院に提出され、五月六日本委員会に付託されました。
本委員会においては、五月十三日古賀運輸大臣から提案理由の説明を聴取し、直ちに質疑に入り、同日質疑を終了いたしました。次いで、討論を行い、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/9
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010・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/10
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011・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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日程第二 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/11
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012・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第二、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。地方行政委員長穂積良行君。
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暴力団員による不当な行為の防止等に関する法
律の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔穂積良行君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/12
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013・穂積良行
○穂積良行君 ただいま議題となりました暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、平成四年三月の暴力団対策法施行以来五年余が経過し、いわゆるみかじめ料の徴収など指定暴力団等の業務に関し暴力的要求行為が繰り返し行われる例や、準構成員など指定暴力団の影響下にある者が指定暴力団の威力を背景として不当な要求行為を行う例が多数認められる状況にかんがみ、一層本対策法の目的の実現を図るため、必要な規定を整備しようとするものであります。
その主な内容は、
第一に、指定暴力団等の業務等に関し指定暴力団員により暴力的要求行為が繰り返し行われることを防止するため、都道府県公安委員会は、個々の指定暴力団員にとどまらず、新たに上位の指定暴力団員に対しても必要な事項を命ずることがで
きることとしております。
第二に、指定暴力団員が、準構成員や元組員などの第三者に対し、暴力的要求行為に相当する行為を行うよう要求する等の行為を規制するとともに、指定暴力団等の威力を示すことを容認されている者で指定暴力団員以外の者によって行われる暴力的要求行為に相当する行為を規制することとしております。
第三に、指定暴力団同士の抗争にとどまらず、いわゆる内部抗争、すなわち同一の指定暴力団等に所属する指定暴力団員の集団の相互間に対立抗争が発生した場合等においても、事務所の使用制限を行うことができることとしております。
第四に、指定暴力団員による債権取り立ての代行行為、すなわち、人から依頼を受け、報酬を得て、または報酬を得る約束をして、債務者に対し、粗野または乱暴な言動を交えるなどをして金品等を目的とする債務の履行を要求する行為を、暴力的要求行為の一類型として規制することとしております。
本案は、四月二十二日本委員会に付託され、五月八日白川国務大臣から提案理由の説明を聴取いたしました。十三日、暴力団対策法施行による成果、法施行後の暴力団情勢の変化と今後の対策、暴力団に係る不正収益の剥奪及び被害回復制度の創設の見通し、準構成員の取り締まりの強化の必要、犯罪の組織化、国際化、高度情報化への対応等について質疑を行い、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/13
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014・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/14
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015・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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日程第三 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/15
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016・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第三、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。商工委員長武部勤君。
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私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔武部勤君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/16
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017・武部勤
○武部勤君 ただいま議題となりました法律案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
持ち株会社については、財閥解体等を端緒とする戦後の経済民主化の一環として、昭和二十二年に独占禁止法が制定されて以来、五十年の長きにわたり、その設立等が禁止されてまいりました。
しかしながら、近時、経済のグローバル化、経済構造の変化等を背景として、企業のリストラクチャリングの必要性が高まってきたことに伴い、事業経営の多角化等に対応した経営組織の多元的なあり方が求められているところであります。
本案は、こうした状況にかんがみ、事業支配力の過度の集中の防止という独占禁止法の目的に留意しつつ、持ち株会社の全面的な禁止を改める等の措置を講じようとするものでありまして、その主な内容は、
第一に、持ち株会社について、事業支配力が過度に集中することとなるものの設立等を禁止することに改めること、
第二に、一定規模を超える持ち株会社による設立後の届け出制度及び事業年度ごとの報告制度を設けること等であります。
本案は、去る四月十八日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、同日当委員会に付託されました。
同月二十二日梶山内閣官房長官から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、以来、五月七日に参考人を招致し、また同月九日には委員間で自由討議を行う等、慎重に審査を重ね、昨十四日質疑を終了し、討論の後、採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決いたしました。
なお、本案に対し、事業支配力が過度に集中することとなる持ち株会社に関するガイドライン作成に当たっての行政裁量の排除や、持ち株会社解禁に伴う労働法制を含む関連諸法制の整備等を内容とする附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/17
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018・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/18
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019・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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日程第四 航空業務に関する日本国政府と香港政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
日程第五 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府と南アフリカ共和国政府との間の条約の締結について承認を求めるの件
日程第六 航空業務に関する日本国とパプア・ニューギニアとの間の協定の締結について承認を求めるの件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/19
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020・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第四、航空業務に関する日本国政府と香港政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、日程第五、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府と南アフリカ共和国政府との間の条約の締結について承認を求めるの件、日程第六、航空業務に関する日本国とパプア・ニューギニアとの間の協定の締結について承認を求めるの件、右三件を一括して議題といたします。
委員長の報告を求めます。外務委員長逢沢一郎君。
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航空業務に関する日本国政府と香港政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府と南アフリカ共和国政府との間の条約の締結について承認を求めるの件及び同報告書
航空業務に関する日本国とパプア・ニューギニアとの間の協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔逢沢一郎君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/20
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021・逢沢一郎
○逢沢一郎君 ただいま議題となりました三件につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず、香港との航空協定について申し上げます。
現在、我が国と香港との間の航空関係は、日英航空協定のもとで運営されてきております。平成九年七月一日に香港が中国に返還されることとなる事情を踏まえ、香港側より、我が国と香港との間の定期航空業務を返還後も引き続き維持するた
め、日英航空協定から我が国と香港との間及びその以遠の路線を分離させ、返還に先立ち我が国と香港との間で航空協定を締結すべく、働きかけがなされてきました。平成七年十月に行われた交渉で合意に達しましたので、平成九年二月二十八日香港において本協定の署名が行われました。
本協定の内容は、我が国がこれまで締結した航空協定と基本的に同様のものであり、業務の開始あるいは運営についての手続及び条件、相手側の空港及び施設の使用料についての措置、燃料等に対する関税の免除、運賃決定に関する手続、民間航空の安全を保護するための措置等について規定するとともに、附属書において指定航空企業が運営する路線を定めております。
次に、南アフリカとの租税条約について申し上げます。
南アフリカとの租税条約は、平成九年三月七日ケープタウンにおいて署名されたもので、国際的な二重課税を可能な限り回避または排除することを目的とし、近年我が国が締結した租税条約とほぼ同様のものであります。
本条約は、条約が適用される租税、企業の事業所得及び国際運輸業に対する課税、配当、利子及び使用料についての源泉地国の税率の制限並びに自由職業者、給与所得者及び芸能人等の人的役務所得に対する課税原則等について定めております。
最後に、パプアニューギニアとの航空協定について申し上げます。
従来より、パプアニューギニア側より我が国に対し定期航空路開設の希望が表明されておりましたが、平成八年十二月に行われた交渉で合意に達しましたので、平成九年三月十日ポートモレスビーにおいて本協定の署名が行われました。
本協定の内容は、さきの香港との航空協定とほぼ同様のものであり、付表において指定航空企業が運営する路線を定めております。
以上三件は、去る五月六日外務委員会に付託されたものであります。
外務委員会におきましては、九日池田外務大臣から三件について提案理由の説明を聴取し、昨十四日質疑を行い、これを終了し、まず、香港との航空協定について採決を行いました結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと議決いたしました。次に、南アフリカとの租税条約について討論を行った後、採決を行いました結果、本件は多数をもって承認すべきものと議決いたしました。最後に、パプアニューギニアとの航空協定について採決を行いました結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと議決した次第であります。
以上、御報告を申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/21
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022・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) これより採決に入ります。
まず、日程第四及び第六の両件を一括して採決いたします。
両件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/22
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023・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、両件とも委員長報告のとおり承認することに決まりました。
次に、日程第五につき採決いたします。本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/23
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024・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/24
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025・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 本日は、これにて散会いたします。
午後一時三十三分散会
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114005254X03519970515/25
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