1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成九年五月六日(火曜日)
午後三時四分開会
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委員の異動
四月二十三日
辞任 補欠選任
阿部 幸代君 聴濤 弘君
四月二十四日
辞任 補欠選任
聴濤 弘君 阿部 幸代君
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出席者は左のとおり。
委員長 清水嘉与子君
理 事
小野 清子君
鹿熊 安正君
石田 美栄君
日下部禧代子君
委 員
井上 裕君
釜本 邦茂君
世耕 政隆君
馳 浩君
菅川 健二君
林 久美子君
山下 栄一君
本岡 昭次君
阿部 幸代君
江本 孟紀君
堂本 暁子君
長谷川道郎君
発 議 者 馳 浩君
発 議 者 石田 美栄君
発 議 者 山下 栄一君
発 議 者 本岡 昭次君
委員以外の議員
発 議 者 南野知惠子君
発 議 者 木宮 和彦君
発 議 者 上山 和人君
国務大臣
文 部 大 臣 小杉 隆君
政府委員
文部大臣官房長 佐藤 禎一君
文部省生涯学習
局長 草原 克豪君
文部省初等中等
教育局長 辻村 哲夫君
事務局側
常任委員会専門
員 青柳 徹君
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本日の会議に付した案件
○学校図書館法の一部を改正する法律案(南野知
恵子君外七名発議)
○放送大学学園法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015077X00919970506/0
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001・清水嘉与子
○委員長(清水嘉与子君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
学校図書館法の一部を改正する法律案及び放送大学学園法の一部を改正する法律案を議題といたします。
まず、学校図書館法の一部を改正する法律案について、発議者南野知惠子さんから趣旨説明を聴取いたします。南野知惠子さん。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015077X00919970506/1
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002・南野知惠子
○委員以外の議員(南野知惠子君) ただいま議題となりました学校図書館法の一部を改正する法律案は、平成会の石田美栄君、山下栄一君、社会民主党・護憲連合の上山和人君、民主党・新緑風会の本岡昭次君、新党さきがけの奥村展三君並びに自由民主党の木宮和彦君、馳浩君及び南野知惠子の八名によって発議し、発議者の属する五会派所属議員から賛同を得て提出されたものでございます。
発議者を代表して、私からその提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
学校図書館法は、昭和二十八年、第十六回国会において議員発議によって制定されました。児童生徒の個性を伸長し、自発的な学習意欲を高める教育に不可欠なものとして、学校図書館の整備、充実を目指した画期的な法律でございます。
しかし、学校教育において欠くことのできない基礎的な設備とされ、学校の教育課程の展開に寄与し、児童生徒の健全な教養を育成することを目的として整備されてきた学校図書館ではありますが、その後の歩みを見ますと、当初の期待どおり有効にその機能を発揮してきたとは申せません。これは、図書館資料や施設・設備が不十分であったり、司書教諭の設置等が進まなかったこともありますが、これまでの学校教育では教室における画一的な教え込む教育に重点が置かれてきたことも背景にあると言えます。
今日、生涯学習社会、情報化社会等の進展は学校教育にもその転換を促しております。これからの学校の基本的な役割は、児童生徒に生涯にわたって学習を継続し得る基礎学力を身につけさせるとともに、みずから必要な知識、技能、情報を獲得し、活用できる自己教育力を酒養することにあると言われております。平成元年に改訂された現行学習指導要領は、みずから学ぶ意欲と社会の変化に主体的に対応できる能力の育成を掲げ、学校図書館についても、計画的に利用し、その機能の活用に努めることを規定いたしております。これからの教育は、知識や技能を一方的に教え込むのではなく、みずから考え、主体的に判断し、行動できる資質、能力をはぐくむことが求められているのであります。
このようなことから、これまで本の倉庫、本の貸出所としてとらえられがちであった学校図書館もようやくその重要性が再認識されてまいりました。これからの学校図書館は、児童生徒の自発的、主体的な学習活動を支援し、教育課程の展開に寄与する学習情報センターとして学校教育において中核的な役割を果たすことが期待されているのであります。
また、児童生徒の活字離れ、読書離れが指摘されておりますが、自由な読書活動や読書指導の場として、さらに想像力や好奇心を呼び起こし豊かな心をはぐくむオアシスとしても学校図書館の充実は喫緊の課題となっております。
政府においても、公立義務教育諸学校の蔵書数を一・五倍にふやす学校図書館図書整備新五カ年計画の推進、事務職員の配置基準の改善、施設の基準面積の改定等の学校図書館の充実に向けた施策を行ってきているところであります。しかし、学校図書館が真にその機能を発揮し、その役割を果たすためにはこれらの施策だけではまだ不十分であり、学校図書館運営の中心となる司書教諭についてその早急な設置の拡充が不可欠でございます。
現行の学校図書館法では、その運営に当たる専門的職務をつかさどらせるため、司書教諭を置かねばならないとしておりますが、附則により当分の間これを置かないことができるとされております。このため、法施行後四十年以上を経過した今日でも司書教諭の設置数は全国でわずか五百数十名にとどまっております。
そこで、学校図書館の一層の充実を期し、司書教諭の設置の計画的拡充を図るとともに、司書教諭養成のための講習を行う教育機関の拡充を図るため、本法律案を提案した次第でございます。
次に、改正案の内容について申し上げます。
第一に、これまで大学で行うこととされてきた司書教諭の講習について、大学に加え、新たに大学以外の教育機関が、文部大臣の委嘱を受けて司書教諭の講習を行うことができることといたしております。
第二に、当分の間、置かないことができるとされている司書教諭の設置についての猶予期間を、政令で定める規模以下の学校を除き、平成十五年三月三十一日までの間とすることといたしております。
以上が本法律案の提案の理由と内容の概要でございます。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
以上でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015077X00919970506/2
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003・清水嘉与子
○委員長(清水嘉与子君) 次に、放送大学学園法の一部を改正する法律案について、政府から趣旨説明を聴取いたします。小杉文部大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015077X00919970506/3
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004・小杉隆
○国務大臣(小杉隆君) このたび、政府から提出いたしました放送大学学園法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
我が国が二十一世紀に向かい、豊かで活力のある社会を築いていくためには、人々が生涯のいつでも自由に好きなことを学ぶことができ、学習の成果がきちんと評価される生涯学習社会の実現を図ることが重要であります。
これまで、放送大学学園は、放送を効果的に活用する新しい教育形態の大学である放送大学を設置し、放送により、広く一般に大学教育を提供し、国民の広範な大学教育の機会への要望にこたえてきたところであります。
しかし、放送大学の放送は、いまだ放送対象地域が東京タワー等からの電波が届く関東地域の一部に限定されており、教育の機会均等を図るため、これを早急に全国で受信できるようにすることは、放送大学創設以来の課題であります。
このため、放送大学学園は、現在の放送対象地域以外の地域においてもこの大学を広く国民が利用できるよう、平成九年度から新たに通信衛星によるデジタル放送を通じて、放送大学の放送番組の視聴機会を提供することを予定しております。
このたびの改正は、放送法による委託放送業務の認定を受けて、放送大学学園が、この通信衛星による放送を利用できるようにするため、所要の措置を講ずるものであります。
次に、この法律案の概要について申し上げます。
第一は、放送大学学園が、放送法に規定する委託放送業務を行うことができることを放送大学学園法に規定することであります。
第二は、放送法の一部を改正し、委託放送業務を行う場合における放送大学学園について、所要の規定を整備するものであります。
なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。
以上がこの法律案を提出しました理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015077X00919970506/4
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005・清水嘉与子
○委員長(清水嘉与子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
両案の質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
午後三時十一二分散会
—————・—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114015077X00919970506/5
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