1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十一年三月十日(水曜日)
午後零時開議
出席委員
委員長 木村 義雄君
理事 佐藤 静雄君 理事 鈴木 俊一君
理事 田中眞紀子君 理事 長勢 甚遠君
理事 金田 誠一君 理事 山本 孝史君
理事 福島 豊君 理事 岡島 正之君
安倍 晋三君 伊吹 文明君
飯島 忠義君 岩下 栄一君
大村 秀章君 岡部 英男君
砂田 圭佑君 田村 憲久君
戸井田 徹君 桧田 仁君
堀之内久男君 宮路 和明君
家西 悟君 石毛えい子君
五島 正規君 土肥 隆一君
古川 元久君 松崎 公昭君
久保 哲司君 桝屋 敬悟君
武山百合子君 吉田 幸弘君
児玉 健次君 瀬古由起子君
知久馬二三子君 笹木 竜三君
出席国務大臣
厚生大臣 宮下 創平君
出席政府委員
厚生省社会・援
護局長 炭谷 茂君
厚生省年金局長 矢野 朝水君
委員外の出席者
議員 山本 孝史君
議員 石毛えい子君
議員 金田 誠一君
議員 古川 元久君
厚生委員会専門
員 杉谷 正秀君
委員の異動
二月十六日
辞任 補欠選任
瀬古由起子君 不破 哲三君
同月十九日
辞任 補欠選任
不破 哲三君 瀬古由起子君
三月十日
辞任 補欠選任
能勢 和子君 岡部 英男君
松本 純君 飯島 忠義君
中川 智子君 知久馬二三子君
同日
辞任 補欠選任
飯島 忠義君 松本 純君
岡部 英男君 能勢 和子君
知久馬二三子君 中川 智子君
三月四日
戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
同月九日
国民年金法等の一部を改正する法律及び厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(山本孝史君外四名提出、衆法第四号)
国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三六号)
二月十九日
社会保障の拡充に関する請願(藤井孝男君紹介)(第六〇三号)
同(吉田公一君紹介)(第六〇四号)
同(小沢鋭仁君紹介)(第六二八号)
同(末松義規君紹介)(第六四八号)
同(田中慶秋君紹介)(第七〇八号)
同(深田肇君紹介)(第七三八号)
同(藤井孝男君紹介)(第七三九号)
小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(逢沢一郎君紹介)(第六〇五号)
同(大野功統君紹介)(第六〇六号)
同(仙谷由人君紹介)(第六〇七号)
同(富田茂之君紹介)(第六〇八号)
同(中村喜四郎君紹介)(第六〇九号)
同(丹羽雄哉君紹介)(第六一〇号)
同(桧田仁君紹介)(第六一一号)
同(藤村修君紹介)(第六一二号)
同(山元勉君紹介)(第六一三号)
同(横内正明君紹介)(第六一四号)
同(小沢鋭仁君紹介)(第六二九号)
同(笹山登生君紹介)(第六三〇号)
同(中村喜四郎君紹介)(第六三一号)
同(宮本一三君紹介)(第六三二号)
同(武藤嘉文君紹介)(第六三三号)
同(神田厚君紹介)(第六四九号)
同(山本有二君紹介)(第六五〇号)
同(児玉健次君紹介)(第六六六号)
同(赤松正雄君紹介)(第七〇九号)
同(川内博史君紹介)(第七一〇号)
同(田中慶秋君紹介)(第七一一号)
同(二見伸明君紹介)(第七一二号)
同(家西悟君紹介)(第七四〇号)
同(亀井善之君紹介)(第七四一号)
同(川内博史君紹介)(第七四二号)
同(神田厚君紹介)(第七四三号)
同(並木正芳君紹介)(第七四四号)
同(深田肇君紹介)(第七四五号)
同(森英介君紹介)(第七四六号)
戦時災害援護法制定に関する請願(畠山健治郎君紹介)(第六一五号)
同(伊藤英成君紹介)(第七一三号)
同(深田肇君紹介)(第七四七号)
同(山元勉君紹介)(第七四八号)
医療費を値上げ前に戻し、安心できる年金と介護に関する請願(辻第一君紹介)(第六二七号)
乳幼児医療費無料制度の確立に関する請願(中林よし子君紹介)(第六三四号)
被爆者援護法の改正に関する請願(佐々木陸海君紹介)(第六三五号)
輸入食品の安全基準と安全チェック体制強化に関する請願(瀬古由起子君紹介)(第六三六号)
障害者・家族の介護保障制度の拡充に関する請願(大森猛君紹介)(第六三七号)
同(山本孝史君紹介)(第六六七号)
年金改悪反対、安心して暮らせる老後保障に関する請願(児玉健次君紹介)(第六三八号)
同(中林よし子君紹介)(第六三九号)
同(平賀高成君紹介)(第六四〇号)
同(金子満広君紹介)(第六六九号)
同(金子満広君紹介)(第七一五号)
同(中林よし子君紹介)(第七一六号)
同(木島日出夫君紹介)(第七六〇号)
同(児玉健次君紹介)(第七六一号)
同(穀田恵二君紹介)(第七六二号)
同(佐々木陸海君紹介)(第七六三号)
同(瀬古由起子君紹介)(第七六四号)
同(中路雅弘君紹介)(第七六五号)
同(中林よし子君紹介)(第七六六号)
同(春名直章君紹介)(第七六七号)
同(古堅実吉君紹介)(第七六八号)
同(松本善明君紹介)(第七六九号)
同(矢島恒夫君紹介)(第七七〇号)
学卒未就職者の国民年金保険料免除制度に関する請願(畠山健治郎君紹介)(第六四七号)
医療費を値上げ前に戻し、医療制度の連続改悪撤回に関する請願(吉井英勝君紹介)(第六六四号)
高齢者の生活安定と医療に関する請願(笹木竜三君紹介)(第六六五号)
医療費患者負担をもとに戻し、医療の充実に関する請願(春名直章君紹介)(第六六八号)
同(大森猛君紹介)(第七四九号)
同(金子満広君紹介)(第七五〇号)
同(木島日出夫君紹介)(第七五一号)
同(児玉健次君紹介)(第七五二号)
同(中島武敏君紹介)(第七五三号)
同(中林よし子君紹介)(第七五四号)
同(春名直章君紹介)(第七五五号)
同(平賀高成君紹介)(第七五六号)
同(藤木洋子君紹介)(第七五七号)
同(松本善明君紹介)(第七五八号)
同(吉井英勝君紹介)(第七五九号)
医療保険制度の改悪反対、医療充実に関する請願(中林よし子君紹介)(第七一四号)
同月二十五日
社会保障の拡充に関する請願(冨沢篤紘君紹介)(第七七八号)
同(武藤嘉文君紹介)(第七七九号)
同(横内正明君紹介)(第七八〇号)
同(長勢甚遠君紹介)(第八二九号)
同(山花貞夫君紹介)(第八三〇号)
同(堀内光雄君紹介)(第九〇〇号)
同(滝実君紹介)(第九三一号)
同(村井仁君紹介)(第九三二号)
小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(伊藤忠治君紹介)(第七八一号)
同(家西悟君紹介)(第七八二号)
同(川内博史君紹介)(第七八三号)
同(神田厚君紹介)(第七八四号)
同(藤井裕久君紹介)(第八三一号)
同(山下徳夫君紹介)(第八三二号)
同(石井郁子君紹介)(第九〇一号)
同(石井一君紹介)(第九〇二号)
同(福留泰蔵君紹介)(第九〇三号)
同(石井啓一君紹介)(第九三三号)
同(土井たか子君紹介)(第九三四号)
同(丸谷佳織君紹介)(第九三五号)
戦時災害援護法制定に関する請願(伊藤忠治君紹介)(第七八五号)
同(金田誠一君紹介)(第七八六号)
同(大森猛君紹介)(第八三三号)
同(児玉健次君紹介)(第八三四号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第八三五号)
同(佐々木陸海君紹介)(第八三六号)
同(瀬古由起子君紹介)(第八三七号)
同(辻第一君紹介)(第八三八号)
同(寺前巖君紹介)(第八三九号)
同(土肥隆一君紹介)(第八四〇号)
同(中林よし子君紹介)(第八四一号)
同(春名直章君紹介)(第八四二号)
同(東中光雄君紹介)(第八四三号)
同(不破哲三君紹介)(第八四四号)
同(藤田スミ君紹介)(第八四五号)
同(松本善明君紹介)(第八四六号)
同(矢島恒夫君紹介)(第八四七号)
同(山花貞夫君紹介)(第八四八号)
同(志位和夫君紹介)(第九三六号)
同(土井たか子君紹介)(第九三七号)
同(保坂展人君紹介)(第九三八号)
社会福祉の拡充に関する請願(石井郁子君紹介)(第八〇三号)
同(大森猛君紹介)(第八〇四号)
同(金子満広君紹介)(第八〇五号)
同(木島日出夫君紹介)(第八〇六号)
同(児玉健次君紹介)(第八〇七号)
同(穀田恵二君紹介)(第八〇八号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第八〇九号)
同(佐々木陸海君紹介)(第八一〇号)
同(志位和夫君紹介)(第八一一号)
同(瀬古由起子君紹介)(第八一二号)
同(辻第一君紹介)(第八一三号)
同(寺前巖君紹介)(第八一四号)
同(中路雅弘君紹介)(第八一五号)
同(中島武敏君紹介)(第八一六号)
同(中林よし子君紹介)(第八一七号)
同(春名直章君紹介)(第八一八号)
同(東中光雄君紹介)(第八一九号)
同(平賀高成君紹介)(第八二〇号)
同(不破哲三君紹介)(第八二一号)
同(藤木洋子君紹介)(第八二二号)
同(藤田スミ君紹介)(第八二三号)
同(古堅実吉君紹介)(第八二四号)
同(松本善明君紹介)(第八二五号)
同(矢島恒夫君紹介)(第八二六号)
同(山原健二郎君紹介)(第八二七号)
同(吉井英勝君紹介)(第八二八号)
年金改悪反対、安心して暮らせる老後保障に関する請願(中路雅弘君紹介)(第八四九号)
同(矢島恒夫君紹介)(第八五〇号)
同(大森猛君紹介)(第九〇四号)
医療費を値上げ前に戻し、医療制度の連続改悪撤回に関する請願(中島武敏君紹介)(第九〇五号)
介護保険制度の実施に伴う介護サービス基盤等の充実強化に関する請願(小坂憲次君紹介)(第九二五号)
同(村井仁君紹介)(第九二六号)
中国帰国者の援護対策の充実強化に関する請願(小坂憲次君紹介)(第九二七号)
同(村井仁君紹介)(第九二八号)
高齢者の施設づくりに関する請願(石井郁子君紹介)(第九二九号)
同(藤田スミ君紹介)(第九三〇号)
三月五日
国民医療の拡充、建設国保組合の育成・強化に関する請願(金子満広君紹介)(第九六六号)
公的介護保障制度の確立に関する請願(辻第一君紹介)(第九六七号)
社会保障の拡充に関する請願(大畠章宏君紹介)(第九六八号)
同(中山太郎君紹介)(第九六九号)
同(福島豊君紹介)(第九七〇号)
同(堀込征雄君紹介)(第九七一号)
同(北側一雄君紹介)(第九九六号)
同(谷口隆義君紹介)(第九九七号)
同(逢沢一郎君紹介)(第一〇一三号)
同(藤村修君紹介)(第一〇二六号)
同(大野功統君紹介)(第一〇四二号)
同(小坂憲次君紹介)(第一〇四三号)
同(前田武志君紹介)(第一〇四四号)
同(熊代昭彦君紹介)(第一〇五八号)
同(棚橋泰文君紹介)(第一〇五九号)
同(中馬弘毅君紹介)(第一〇六〇号)
同(石破茂君紹介)(第一〇八八号)
同(左藤恵君紹介)(第一〇八九号)
同(佐藤敬夫君紹介)(第一〇九〇号)
同(村田吉隆君紹介)(第一〇九一号)
小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(矢島恒夫君紹介)(第九七二号)
同(山崎拓君紹介)(第九七三号)
同(荒井広幸君紹介)(第一〇一四号)
同(玄葉光一郎君紹介)(第一〇二七号)
同(三沢淳君紹介)(第一〇二八号)
同(小林守君紹介)(第一〇六一号)
同(平野博文君紹介)(第一〇六二号)
戦時災害援護法制定に関する請願(横光克彦君紹介)(第九七四号)
同(池端清一君紹介)(第一〇一五号)
同(池端清一君紹介)(第一〇二九号)
同(横路孝弘君紹介)(第一〇四五号)
同(石井郁子君紹介)(第一〇九三号)
乳幼児医療費無料制度の確立に関する請願(中路雅弘君紹介)(第九七五号)
同(福留泰蔵君紹介)(第九九八号)
同(藤田スミ君紹介)(第一〇九四号)
被爆者援護法の改正に関する請願(横光克彦君紹介)(第九七六号)
医療費患者負担をもとに戻し、医療の充実に関する請願(金子満広君紹介)(第九七七号)
同(寺前巖君紹介)(第九七八号)
同(矢島恒夫君紹介)(第九七九号)
年金改悪反対、安心して暮らせる老後保障に関する請願(中林よし子君紹介)(第九八〇号)
同(矢島恒夫君紹介)(第九八一号)
同(大森猛君紹介)(第一〇九九号)
同(木島日出夫君紹介)(第一一〇〇号)
同(佐々木陸海君紹介)(第一一〇一号)
同(中林よし子君紹介)(第一一〇二号)
同(古堅実吉君紹介)(第一一〇三号)
同(矢島恒夫君紹介)(第一一〇四号)
同(吉井英勝君紹介)(第一一〇五号)
介護保険制度の実施に伴う介護サービス基盤等の充実強化に関する請願(小川元君紹介)(第九九九号)
中国帰国者の援護対策の充実強化に関する請願(小川元君紹介)(第一〇〇〇号)
健康保険日雇特例被保険者の出産育児一時金等の給付条件改善に関する請願(金田誠一君紹介)(第一〇一二号)
同(土肥隆一君紹介)(第一〇六三号)
高齢者の生活安定と医療に関する請願(石井郁子君紹介)(第一〇九二号)
医療制度の改悪反対に関する請願(金子満広君紹介)(第一〇九五号)
同(木島日出夫君紹介)(第一〇九六号)
同(古堅実吉君紹介)(第一〇九七号)
輸入食品の安全基準と安全チェック体制強化に関する請願(藤田スミ君紹介)(第一〇九八号)
医療費を値上げ前に戻し、安心できる年金と介護に関する請願(大森猛君紹介)(第一一〇六号)
同(穀田恵二君紹介)(第一一〇七号)
同(中林よし子君紹介)(第一一〇八号)
同(春名直章君紹介)(第一一〇九号)
同(平賀高成君紹介)(第一一一〇号)
同(山原健二郎君紹介)(第一一一一号)
同(吉井英勝君紹介)(第一一一二号)
医療費を値上げ前に戻し、医療制度の連続改悪撤回に関する請願(藤木洋子君紹介)(第一一一三号)
は本委員会に付託された。
二月十六日
誰もが安心して受けられる医療制度の実現に関する陳情書外二件(第二二号)
小児慢性特定疾患治療費公費負担制度の全額公費負担維持、制度の拡充に関する陳情書(第二三号)
看護職員の人材確保に関する陳情書(第二四号)
クロイツフェルト・ヤコブ病薬害問題の早期解決に関する陳情書外一件(第二五号)
児童扶養手当及び母子家庭等医療費助成の拡充に関する陳情書(第二六号)
安心と信頼の社会保障の確立に関する陳情書外一件(第二七号)
少子化対策の推進に関する陳情書(第二八号)
小児慢性特定疾患治療研究事業の充実強化に関する陳情書(第六一号)
介護保険法の円滑な実施に関する陳情書外二十九件(第六二号)
乳幼児医療費無料化制度の確立に関する陳情書外六件(第六三号)
乳幼児の医療費負担の軽減対策に関する陳情書外七件(第六四号)
保育所の保育料の引き下げに関する陳情書(第六五号)
妻への暴力、子供への虐待をなくすための対策に関する陳情書(第六六号)
聴覚障害者の社会参加を制限する欠格条項の早期改正に関する陳情書(第六七号)
公的年金制度の改善に関する陳情書外十件(第六八号)
遺伝子組換え食品の安全性に関する陳情書外二件(第六九号)
は本委員会に参考送付された。
本日の会議に付した案件
戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三六号)
国民年金法等の一部を改正する法律及び厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(山本孝史君外四名提出、衆法第四号)
午後零時十二分開議
――――◇―――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114504237X00419990310/0
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001・木村義雄
○木村委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案、国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案及び山本孝史君外四名提出、国民年金法等の一部を改正する法律及び厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の各案を議題とし、順次趣旨の説明を聴取いたします。宮下厚生大臣。
―――――――――――――
戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案
国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114504237X00419990310/1
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002・宮下創平
○宮下国務大臣 ただいま議題となりました二法案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
まず、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
戦傷病者、戦没者遺族等に対しましては、その置かれた状況にかんがみ、年金の支給を初め各種の援護措置を講じ、福祉の増進に努めてきたところでありますが、今回、年金等の支給額を引き上げるとともに、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金を前回支給されなかった者に支給することとし、関係の法律を改正しようとするものであります。
以下、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一は、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正であります。これは、障害年金、遺族年金等の額を恩給の額の引き上げに準じて引き上げるものであります。
第二は、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部改正であります。これは、戦没者等の遺族であって、平成七年四月から平成十一年三月までの間に、公務扶助料、遺族年金等の支給を受ける者がいなくなったものに対し、弔慰の意を表するために、特別弔慰金として額面二十四万円、六年償還の国債を支給するものであります。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
次に、国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
国民年金の保険料の額につきましては、平成六年の国民年金法等の一部を改正する法律におきまして、毎年度、平成六年度価格で月額五百円ずつ引き上げるとともに、保険料の額について物価スライドを実施することとなっております。
この結果、平成十年度における保険料の額は月額一万三千三百円となっており、平成十一年度におきましては月額一万四千円となることとなっておりますが、現下の社会経済情勢にかんがみ、平成十一年度以後の保険料の額を平成十年度と同額とすることとし、この法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
平成十一年度以後の国民年金の保険料の額を、平成十年度の保険料の額と同額の月額一万三千三百円とすることとしております。
また、既に平成十一年度中の保険料を前納していた者に対しては、この法律による改正前後の保険料の額の差額を基準として政令で定める額を平成十一年四月一日以後還付することとしております。
なお、この法律の施行期日は、公布の日からといたしております。
以上、二法案の提案理由及び内容の概要について御説明申し上げました。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114504237X00419990310/2
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003・木村義雄
○木村委員長 山本孝史君。
―――――――――――――
国民年金法等の一部を改正する法律及び厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114504237X00419990310/3
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004・山本孝史
○山本(孝)議員 ただいま議題となりました民主党提出の国民年金法等の一部を改正する法律及び厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
我が党は、現下の社会経済情勢をかんがみるとき、今回の政府提出法案における年金保険料の据え置きだけでは不十分であると考えます。国庫負担割合を引き上げるとともに、保険料を引き下げるべきであります。
特に国民年金については、対象者の約三割が未加入、未納、免除となっており、逆進性の強い定額保険料を今後とも続ければ空洞化が進むことが懸念されます。
また、先月に経済企画庁が発表した国民生活選好度調査によれば、老後の生活に対して不安を感じる人は二十歳代で既に半数を超えており、その原因は老後の生活費に関する不安であると分析されています。信頼できる年金制度への再構築は喫緊の課題であります。
しかしながら、政府・自民党は年金制度改正案の取りまとめに時間を要したため、本来ならば、年金保険料凍結解除時期やその財源を明記した年金制度改正案全体を一括して提出すべきところを、年金保険料凍結法案を分離し、先行して提出をいたしました。
昨年末以降の政府・自民党内での議論が、国庫負担引き上げとその財源をめぐる表現の修正に終始したことからも明らかなように、今回の極めて変則的な法案提出は、政府の年金改正にかける姿勢が確固としたものでないことのあらわれであると断じざるを得ません。
よって、民主党は、今後政府が提出される予定の年金制度改正法案について対案を提出するとともに、年金保険料凍結を内容とする今回の政府提出法案についても、平成十一年度から保険料を引き下げるとともに、基礎年金の国庫負担割合を引き上げることを内容とする法案を対案として提出する次第であります。
基礎年金の国庫負担割合の引き上げについては、平成六年の財政再計算に伴う法律改正に当たって検討条項が設けられ、衆参両院の附帯決議において「二分の一を目途に引き上げること」とされています。
我が党においても、この要請にこたえ、平成十一年度に予定されている財政再計算に伴う制度の見直しの中で国庫負担の引き上げを行うこととしておりますが、今回提出の我が党法案は、その引き上げが行われるまでの間、平成十一年度から国庫負担率の二分の一への引き上げを暫定的に行おうとするものです。
以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一は、基礎年金の国庫負担の割合の引き上げであります。平成十一年度以後、基礎年金の国庫負担の割合を引き上げることについて必要な措置が講ぜられるまでの間、基礎年金の国庫負担の割合を二分の一に引き上げることといたしております。
第二は、保険料の引き下げであります。国庫負担の割合の引き上げに伴って、国民年金の保険料を一万三百円に、厚生年金の保険料率を一%引き下げることとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114504237X00419990310/4
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005・木村義雄
○木村委員長 以上で各案の趣旨の説明は終わりました。
各案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時十九分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114504237X00419990310/5
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