1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十一年三月十六日(火曜日)
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議事日程 第九号
平成十一年三月十六日
午後零時三十分開議
第一 雇用・能力開発機構法案(内閣提出)
第二 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
第三 都市開発資金の貸付けに関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
第四 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件
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○本日の会議に付した案件
国会議員として在職五十年に達せられた櫻内義雄君に対し、特に院議をもって重ねて功労を表彰することとし、表彰文は議長に一任するの件(議長発議)
日程第一 雇用・能力開発機構法案(内閣提出)
日程第二 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第三 都市開発資金の貸付けに関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第四 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件
午後零時三十二分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/0
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001・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
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002・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) この際、新たに議席に着かれました議員を紹介いたします。
第四百五十四番、南関東選挙区選出議員、水野賢一君。
〔水野賢一君起立、拍手〕
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永年在職議員の特別表彰の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/2
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003・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) お諮りいたします。
国会議員として在職五十年に達せられました櫻内義雄君に対し、先例により、特に院議をもって重ねてその功労を表彰いたしたいと存じます。(拍手)
表彰文は議長に一任されたいと存じます。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/3
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004・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。
表彰文を朗読いたします。
議員櫻内義雄君は国会議員として在職すること五十年の永きにわたり 常に憲政のために尽くし民意の伸張に努めるとともに さきに本院議長の重責を担い またしばしば国政の要職につき 我が国議会政治の発展に真に大きな貢献をされた
よって衆議院は君が積年の功労を多とし 特に院議をもって重ねてこれを表彰する
〔拍手〕
この贈呈方は議長において取り計らいます。
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005・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) この際、櫻内義雄君から発言を求められております。これを許します。櫻内義雄君。
〔櫻内義雄君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/5
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006・櫻内義雄
○櫻内義雄君 ただいまは、本院におきまして、私の国会議員在職五十年に対し表彰の決議をいただき、まことに感激ひとしおのものがございます。
私の初当選は昭和二十二年四月のことでございましたが、東京第一区で戦いました。革新勢力の中で、一人私が加えてもらったのが初めてであります。
しかしながら、その後、次の選挙は落選ということになりました。時の芦田内閣が、北村大蔵大臣によりまして、取引高税を実施する、こういうことから、その取引高税については、東京の中小企業を中心に、大変な反対でございました。その北村大臣の同志の櫻内を落とせ、こういうことで、遺憾ながら落選をいたしたのであります。政治の厳しさを、その折に痛感いたしました。
その後、父が島根県から代議士に出ておりましたけれども、枢密顧問官に親任されて、その後、選挙区の方で、櫻内さん、東京で頑張らずに、郷里の方へお帰りなさい、こういう勧めがございました。たまたま、初の参議院の半数改選ということで、その半数改選に出ました。
幸いにして当選をいたしましたが、当選後に訴訟が起こりまして、当選票の中の櫻内幸雄票は櫻内義雄の票でない、こういう訴訟なんです。それで、これは広島高等裁判所はその主張を入れて、私は失格ということになったんです。非常に残念でありました。
しかし、その後にすぐ衆議院の選挙がありまして、勇躍出馬をいたしました。当選をいたしました。(拍手)それは昭和二十七年の十月でありますが、それ以後十七回の当選を重ねまして、五十六年半ほどになります。
そういうことがもとで、本日のこの表彰をいただいたということは、まことに感激ひとしおのものがございます。
私は、今の政治の状況を見ておりまして、来るべき二十一世紀を迎える、こういう際に何が私として心配であるか、こう申しますと、御承知のような、ここ数年来、銀行だ証券だ、不祥事が続きました。また、監督官庁である大蔵省あるいは日銀、あるいはまた防衛庁の関係などで、いわゆる汚職といいましょうか、腐敗汚職が露呈いたしました。
これらを通じて考えますときに、人間形成が十分でないのではないか。二十一世紀に臨むに、いい人材を送らなければならない。これは一言で言うと、しっかりした教育、モラルの高い人材を選ぶ、そういう方々によって次の世代を背負っていただきたいということを痛感しておるものでございます。(拍手)
もう一つ申し上げたいことは、私が政界に出て以来、荒廃した廃墟の中から出たときに、日本は何にもないが、これからは諸外国との間の政治、経済、文化の交流を深めて、そしてやっていく、それ以外にはないんじゃないかというようなことを感じて、そのように努力してまいりました。
初めての当選後に、一九五一年であったと思うのでありますが、アメリカの招待によりまして渡米いたしました。その際、ちょうど講和会議がございまして、その講和会議に列席をさせていただきました。敗戦国の吉田全権が、あの有名なトイレットペーパー演説、巻紙の草稿で演説をされましたが、そのときに強く印象に残りましたのは、北方四島は我が国の固有の領土であるということを明確に言われておるのであります。(拍手)
時移り変わりまして、エリツィン大統領の東京宣言で、今世紀末までに平和条約を結ぼう、こういうことでありますので、この領土問題がどう解決するかと刮目しておる一人でございます。
また、一九五四年に、国交のないロシアと中国に渡航をいたしました。そして、その後、この両国との間の国交の改善に努力をしてまいったのでありますが、我が国にとりましては、周辺諸国との交流というものはまことに重要なことでありまして、これからもそのように努めていかなければならないと痛感をしておるような次第でございます。
この表彰を受けまして、これからの教育の問題、また各国との交流について、一層努力をする必要があるということを痛感いたしておりますので、御礼にあわせまして、私の所信の一端を申し上げ、今後ともよろしく御指導、御鞭撻をお願いして、私のごあいさつといたします。
ありがとうございました。(拍手)
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日程第一 雇用・能力開発機構法案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/6
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007・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第一、雇用・能力開発機構法案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。労働委員長岩田順介君。
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雇用・能力開発機構法案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔岩田順介君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/7
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008・岩田順介
○岩田順介君 ただいま議題となりました雇用・能力開発機構法案について、労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、雇用促進事業団を解散するとともに、同事業団が行ってきた業務を精査し、経済構造の変化等に対応した雇用対策に関する業務等を実施するため、雇用・能力開発機構を設立しようとするものであります。
その主な内容は、
第一に、雇用・能力開発機構は、雇用管理の改善に対する援助、公共職業能力開発施設の設置及び運営等の業務を行うことにより、雇用開発並びに職業能力の開発及び向上を促進し、もって労働者の雇用の安定、その他福祉の増進と経済の発展に寄与することを目的とすること、
第二に、雇用・能力開発機構は、雇用管理に関する相談等の雇用開発に関する業務及び公共職業能力開発施設の設置、運営等の能力開発に関する業務を行うこと、
第三に、雇用・能力開発機構においては、このほか、雇用促進事業団が建設し、または設置していた移転就職者用宿舎及び福祉施設の譲渡とそれまでの間の管理運営の業務を行うこと
などであります。
本案は、去る三月五日労働委員会に付託され、同月十日甘利労働大臣から提案理由の説明を聴取し、同月十二日に質疑を終了し、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
なお、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
以上、御報告を申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/8
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009・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/9
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010・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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日程第二 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/10
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011・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第二、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。厚生委員長木村義雄君。
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戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔木村義雄君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/11
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012・木村義雄
○木村義雄君 ただいま議題となりました戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案について、厚生委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、戦傷病者、戦没者遺族等の障害年金、遺族年金等の額を、恩給の額の引き上げに準じて、平成十一年四月分からそれぞれ引き上げるとともに、平成七年四月から十一年三月までの間に、遺族年金等の支給を受ける者がいなくなった遺族に、特別弔慰金として、額面二十四万円、六年償還の国債を支給しようとするものであります。
本案は、三月四日付託となり、十日に宮下厚生大臣から提案理由の説明を聴取し、去る十二日の委員会において質疑を終了し、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
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013・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/13
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014・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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日程第三 都市開発資金の貸付けに関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/14
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015・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第三、都市開発資金の貸付けに関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。建設委員長平田米男君。
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都市開発資金の貸付けに関する法律等の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔平田米男君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/15
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016・平田米男
○平田米男君 ただいま議題となりました都市開発資金の貸付けに関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、民間事業者等によって行われる都市の再開発を促進するため、所要の措置を講じようとするものであります。
その主な内容は、
第一に、都市の再開発のための資金調達を円滑化するため、都市開発資金からの市街地再開発事業に対する無利子貸付制度の創設、土地区画整理事業に対する貸付制度の拡充等を行うこと、
第二に、土地の流動化に資する虫食い地等の低未利用地の有効利用の促進を図るため、土地の集約化に関する計画について建設大臣が認定を行い、これに対して支援措置を講ずる制度を創設すること、
第三に、低未利用地における民間都市開発事業を推進するため、民間都市開発推進機構の土地取得業務の期限を三年間延長すること、
第四に、土地区画整理事業及び市街地再開発事業を円滑に立ち上げるため、事業計画決定前の準備段階においても土地区画整理組合及び市街地再開発組合を設立することができるようにすること、
第五に、公共施設及び宅地の整備と建築物の整備があわせて行えるよう、土地区画整理事業と市街地再開発事業の一体的施行制度を創設すること
等の措置を講じようとするものであります。
本案は、去る三月五日の本会議において趣旨説明が行われた後、同日本委員会に付託され、同日の委員会において関谷建設大臣から提案理由の説明を聴取し、十日質疑に入り、十二日質疑を終了し、討論、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
なお、本案には附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/16
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017・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/17
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018・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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日程第四 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/18
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019・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第四、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
委員長の報告を求めます。逓信委員長中沢健次君。
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放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔中沢健次君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/19
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020・中沢健次
○中沢健次君 ただいま議題となりました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件につきまして、逓信委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本件は、日本放送協会の平成十一年度収支予算、事業計画及び資金計画について、国会の承認を求めるものであります。
まず、収支予算について申し上げます。
受信料の月額は、前年度どおりとしております。
一般勘定事業収支につきましては、事業収入は六千三百五十四億五千万円、事業支出は六千二百五十九億七千万円であり、事業収支差金は九十四億八千万円であります。
次に、事業計画について、主なものを申し上げますと、
公正な報道と多様で質の高い放送番組の提供に努めること、
衛星デジタル放送開始に向けた設備の整備及び新しい放送技術の研究開発などに積極的に取り組むこと、
業務全般にわたる改革とその実行に取り組み、一層効率的な業務運営を徹底するとともに、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努めること
等であります。
本件には、「適当なものと認める。」との郵政大臣の意見が付されております。
本件は、去る三月九日本委員会に付託され、昨十五日野田郵政大臣から提案理由の説明を聴取し、海老沢日本放送協会会長から補足説明を聴取した後、質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって承認すべきものと議決した次第であります。
なお、本件に対し附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/20
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021・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/21
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022・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/22
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023・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 本日は、これにて散会いたします。
午後零時五十八分散会
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出席国務大臣
厚生大臣 宮下 創平君
郵政大臣 野田 聖子君
労働大臣 甘利 明君
建設大臣 関谷 勝嗣君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X01519990316/23
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