1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十一年五月二十一日(金曜日)
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議事日程 第二十三号
平成十一年五月二十一日
午後零時三十分開議
第一 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案(第百四十三回国会、内閣提出)
第二 職業安定法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
第三 国立教育会館の解散に関する法律案(内閣提出、参議院送付)
第四 郵便貯金法及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
第五 簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
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○本日の会議に付した案件
議員請暇の件
日程第一 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案(第百四十三回国会、内閣提出)
日程第二 職業安定法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第三 国立教育会館の解散に関する法律案(内閣提出、参議院送付)
日程第四 郵便貯金法及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
日程第五 簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律案(内閣提出)
午後零時三十二分開議発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/0
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001・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
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議員請暇の件発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/1
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002・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。
並木正芳君及び松浪健四郎君から、五月二十五日から六月一日まで八日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/2
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003・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも許可することに決まりました。
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日程第一 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案(第百四十三回国会、内閣提出)
日程第二 職業安定法等の一部を改正する法律案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/3
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004・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第一、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案、日程第二、職業安定法等の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
委員長の報告を求めます。労働委員長岩田順介君。
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案及び同報告書
職業安定法等の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔岩田順介君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/4
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005・岩田順介
○岩田順介君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず、両法律案の主な内容について申し上げます。
第一に、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案は、労働力需給の適正な調整を促進するとともに、派遣労働者の雇用の安定、その他福祉の増進に資するため、労働者派遣事業を行うことができる業務の範囲を拡大するとともに、一定の業務を除き、労働者派遣の役務の提供を受ける期間は一年を超えてはならないこととするほか、派遣労働者等の秘密の保持、労働大臣に対する申告を理由とした不利益取り扱いの禁止等の措置を講じようとするものであります。
第二に、職業安定法等の一部を改正する法律案は、労働力需給の適正かつ円滑な調整を図り、労働者の職業の安定を確保するため、民間職業仲介事業所条約の内容等を踏まえつつ、公共職業安定所その他の職業安定機関及び民間の職業紹介事業等について、労働力需給調整機能を強化するとともに、求職者等の利益を保護するために必要な規定の整備を行おうとするものであります。
第一の、労働者派遣法等の一部を改正する法律案は、第百四十三回国会に提出され、継続審査になったものでありますが、同法律案と職業安定法等の一部を改正する法律案は、去る四月十五日の本会議において趣旨説明が行われ、翌十六日甘利労働大臣より提案理由の説明を聴取し、二十八日に質疑に入り、五月十一日には参考人の意見を聴取するなど、慎重かつ熱心な審査が行われ、十九日に質疑を終了したところであります。
労働者派遣法等の一部を改正する法律案については、自由民主党、民主党、公明党・改革クラブ、自由党及び社会民主党・市民連合の五会派より、派遣労働者の就業に係る男女雇用機会均等法の適用に関する特例、派遣先が派遣期間の制限に違反した場合における労働大臣の雇い入れ勧告等についての修正案が共同提出され、両法律案及び修正案を一括して討論の後、順次採決の結果、労働者派遣法等の一部を改正する法律案は修正案のとおり賛成多数をもって修正議決すべきものと決し、職業安定法等の一部を改正する法律案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
なお、両法律案に対しそれぞれ附帯決議を付することに決しました。
以上、御報告を申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/5
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006・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 両案を一括して採決いたします。
日程第一の委員長の報告は修正、日程第二の委員長の報告は可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/6
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007・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり議決いたしました。
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日程第三 国立教育会館の解散に関する法律案(内閣提出、参議院送付)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/7
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008・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第三、国立教育会館の解散に関する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。文教委員長小川元君。
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国立教育会館の解散に関する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔小川元君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/8
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009・小川元
○小川元君 ただいま議題となりました国立教育会館の解散に関する法律案につきまして、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、特殊法人の整理合理化を推進するため、国立教育会館は本法公布後二年以内に解散するものとし、解散に伴う所要の措置を講ずるとともに、いわゆる貸し館業務については、解散に先立ち、本年度限りをもって行わないこととするものであります。
本案は、参議院先議に係るもので、去る五月十二日本委員会に付託となり、十四日有馬文部大臣から提案理由の説明を聴取した後、十九日質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
以上、御報告を申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/9
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010・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/10
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011・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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日程第四 郵便貯金法及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
日程第五 簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/11
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012・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第四、郵便貯金法及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案、日程第五、簡易生命保険法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
委員長の報告を求めます。逓信委員長中沢健次君。
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郵便貯金法及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
簡易生命保険法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔中沢健次君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/12
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013・中沢健次
○中沢健次君 ただいま議題となりました両案につきまして、逓信委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
まず、郵便貯金法及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案は、郵便貯金事業及び簡易生命保険事業の健全な経営の確保に資するため、郵便貯金特別会計の金融自由化対策資金及び簡易生命保険特別会計の積立金の運用の範囲に、特定社債及び通貨オプションを加えるものであります。
次に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案は、近年、慢性疾患の治療を受けているものの、仕事や日常生活を支障なく送っている者が増加していることにかんがみ、このような一病息災の時代に対応し、簡易生命保険の加入者に対する保障内容の充実を図るため、被保険者が死亡したことにより支払う保険金額を死亡の原因に応じて異なる額とする簡易生命保険の制度を設けようとするものであります。
両案は、いずれも四月二十一日参議院より送付され、五月十二日本委員会に付託された後、同日野田郵政大臣から提案理由の説明を聴取し、五月十九日質疑を行い、郵便貯金法及び簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案は、討論の後、採決の結果、賛成多数をもって、また、簡易生命保険法の一部を改正する法律案は、採決の結果、全会一致をもって、いずれも原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/13
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014・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) これより採決に入ります。
まず、日程第四につき採決いたします。
本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/14
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015・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
次に、日程第五につき採決いたします。
本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/15
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016・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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017・岸田文雄
○岸田文雄君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
内閣提出、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/17
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018・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 岸田文雄君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/18
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019・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
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特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律案(内閣提出)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/19
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020・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。商工委員長古賀正浩君。
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特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔古賀正浩君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/20
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021・古賀正浩
○古賀正浩君 ただいま議題となりました法律案につきまして、商工委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、環境の保全に係る化学物質の管理に関する内外の動向等を踏まえ、事業者に対する特定化学物質の排出量等の把握及び国への届け出の義務づけと、国が届け出事項の集計及び公表を行う、いわゆるPRTR制度を導入するとともに、特定の化学物質の性状及び取り扱いに係る情報提供に関する措置を講ずる、いわゆるMSDS制度の法制化を行うこと等により、事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、環境保全上の支障の未然防止を図ろうとするものであります。
本案は、去る三月三十日本会議における趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託され、四月二十七日与謝野通商産業大臣から提案理由の説明を聴取いたしました。本委員会におきましては、参考人から意見を聴取するとともに、二日間にわたる環境委員会との連合審査を行うなどの慎重な審議を行い、五月十九日質疑を終局いたしました。
本案に対しては、公明党・改革クラブから、事業者からの届け出は、営業秘密に係る場合を除き、都道府県知事を経由するとともに、その際、都道府県知事は意見を付することができること、法律の検討期間を七年とすることを主な内容とする修正案が、また、日本共産党から、事業者からの届け出先を都道府県知事とし、営業上の秘密に関する決定は環境庁長官が行うこと、地方公共団体は、必要に応じ、届け出事項に関して調査をすることができることを主な内容とする修正案が、それぞれ提出されました。
本日、それぞれ修正案の提案理由を聴取した後、討論を行い、順次採決を行った結果、日本共産党の提案に係る修正案は否決され、公明党・改革クラブの提案に係る修正案及び修正部分を除く原案はいずれも賛成多数をもって可決され、本案は修正議決すべきものと決しました。
なお、本案に対し附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/21
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022・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 討論の通告があります。これを許します。中山義活君。
〔中山義活君登壇〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/22
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023・中山義活
○中山義活君 民主党の中山義活でございます。
四月の補欠選挙でやっと出てまいりました。皆さんの御指導をよろしくお願いします。
私は、民主党を代表し、政府案に反対の立場から、PRTR制度を創設する法律案について討論させていただきます。
最近、ダイオキシン問題を機に、国民の化学物質に対する関心が高まる中で、このたび、PRTR法案が提出されたことは時宜を得ていると思います。しかし、反面、アメリカでは既に一九八四年から取り組みを始めており、他の先進国と比べても、完全に出おくれていると言えます。
今回、我が国は、満を持してPRTRに取り組むわけですから、目指すべき制度はどの国よりも進んだものでなければなりません。化学物質問題の対策においても、世界のトップランナーとなっていかなければならないはずでございます。
しかしながら、政府は、法律策定過程において、OECD附属書の原則を無視し、利害関係者であるNGO、専門家などとの合意のないまま、強引に法案提出を進めてまいりました。真に国民のための法律を目指すならば、すべての過程において透明で客観的でなければならないにもかかわらず、中央環境審議会の中間答申以降、法案が閣議決定されるまでの過程は、全く公開されておりません。
また、各省間で覚書が交わされていたことについても、我々が要求しなければ非公開のままであり、法律にかかわる取り決めを法案成立以前に官僚間が交わすこと自体、不透明きわまりないことでございます。
PRTR制度のねらいは、化学物質の情報とそのリスクを事業者と住民が共有することで、環境汚染物質の削減を図ることにあります。そのためには、化学物質による汚染の実態や安全性を正確に、そして、何よりわかりやすく伝えることができる制度が必要であります。
テレビ朝日のキャスターの不正確な報道による所沢の問題において、総理は、テレビの前で、楽観的な笑顔で、おいしいとホウレンソウを食べることでその安全性を立証しようとしました。確かに総理のお人柄や熱意はよくわかりましたが、非科学的であります。所沢の野菜の安全が立証されたように、科学的根拠に基づき、所沢の方が受けた不幸な事態を二度と繰り返さないためにも、今法律の意義は重要であります。
また、PRTR制度というデータベースの最大の利用者は国民であり、NGOであります。にもかかわらず、政府案においては、営業秘密の判断は業所管庁が縦割りで行うなど、国民とは一切関係のない、役所の縄張り意識に閉じこもった発想が随所に見られるのであります。
さらに、政府案では、事業者の虚偽報告や届け出義務違反などについては、二十万円以下の過料が科せられているだけです。そして、民主党が委員会に提出した法案で主張している帳簿の備えつけが義務化されておらず、立入調査権も付与されていないなど、情報の正確性の担保は貧弱なものであります。
また、民主党案では、住民に最も身近な自治体である市町村を事業者の届け先としており、住民、事業者そして地方自治体がそのシステムを共有できて初めて、化学物質によるリスクの削減を地方自治体も独自に計画、実行することが可能となります。
一方、政府案においては、国の権限の温存志向が色濃く、なおかつ、化学物質の排出の削減、住民への情報の提供が保障されるといったことが一切ありません。このことは、化学物質排出削減ができないと認めているに等しいと言えます。
以上のように、策定過程、内容、両面において、政府案は国民のための制度からほど遠い制度となってしまったと言わざるを得ません。政府は、実直に住民のためにつくられたOECDの原則に返り、国民にこそ合意を得られるような開かれた論議を再度尽くすべきであろうと考えます。
最後に、二千人もの死者が出たボパール事件をきっかけに、環境汚染物質から国民の生命を守る目的で始まった議論であることをかんがみ、ただOECDへの報告期限が迫っているという理由だけで、世界的に見ても後進的としか思われない法案を作成した政府の安易な取り組みは、断じて容認できるものではありません。
なお、各党の委員の皆さんが、未来の地球のため、人類のためにこれほど国会において議論を重ねているにもかかわらず、いまだPRTRという言葉すら国民に浸透していない現状であります。PRTRという言葉が十分PRされていないことを指摘して、私の反対討論を終わります。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/23
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024・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) これにて討論は終局いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/24
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025・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/25
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026・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/26
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027・伊藤宗一郎
○議長(伊藤宗一郎君) 本日は、これにて散会いたします。
午後零時五十六分散会
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出席国務大臣
文部大臣 有馬 朗人君
通商産業大臣 与謝野 馨君
郵政大臣 野田 聖子君
労働大臣 甘利 明君発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114505254X03219990521/27
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