1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十一年七月十二日(月曜日)
午後一時三十一分開議
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○議事日程 第三十五号
平成十一年七月十二日
午後一時三十分開議
第一 国務大臣の演説に関する件
第二 食料・農業・農村基本法案(内閣提出、
衆議院送付)
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○本日の会議に付した案件
一、常任委員長辞任の件
一、常任委員長の選挙
一、日程第一及び第二
一、食料・農業・農村基本政策に関する決議案
(三浦一水君外六名発議)(委員会審査省略
要求事件)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/0
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001・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) これより会議を開きます。
この際、お諮りいたします。
予算委員長倉田寛之君から委員長を辞任いたしたいとの申し出がございました。
これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/1
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002・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
よって、許可することに決しました。
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/2
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003・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) この際、欠員となりました予算委員長の選挙を行います。
つきましては、予算委員長の選挙は、その手続を省略し、議長において指名することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/3
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004・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
よって、議長は、予算委員長に竹山裕君を指名いたします。
〔拍手〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/4
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005・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 日程第一 国務大臣の演説に関する件
大蔵大臣から財政について発言を求められております。これより発言を許します。宮澤大蔵大臣。
〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/5
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006・宮澤喜一
○国務大臣(宮澤喜一君) 今般、平成十一年度補正予算を提出し、御審議をお願いするに当たり、その大要について御説明申し上げます。
まず、最近の経済情勢と、さきに決定されました緊急雇用対策及び産業競争力強化対策について申し上げます。
我が国経済は、個人消費及び設備投資が低調に推移し、失業率が高水準にあるなど、依然として厳しい状況にありますが、平成十年度補正予算及び平成十一年度予算の着実な執行、信用保証制度の拡充、金融システム安定化策の進展など、各般の政策の下支え効果があらわれてきており、本年一—三月期の経済成長率が一年半ぶりにプラスになるなど、明るい動きも見られるところでございます。
これらの動きを力強いものとし、雇用不安の払拭を図るとともに、我が国経済の再生に結びつけるため、先般、緊急雇用対策及び産業競争力強化対策を決定いたしました。
政府としましては、厳しい現下の雇用情勢への対応は喫緊の最重要課題であるとの認識のもと、これまでも雇用活性化総合プランを策定し、合計一兆円規模の施策を実施してまいりましたが、このたび、これをさらに拡充、推進するため、緊急雇用対策として、七十万人を上回る規模を対象とした雇用・就業機会の増大策を実施するほか、就職支援施策の対象を十万人拡充し、再就職促進の取り組みをより確実なものとすることといたしております。さらに、雇用・就業機会の一層の増大等に向けて、規制の見直し、新規開業支援、緊急少子化対策等について取り組むことといたしております。
また、産業競争力強化対策につきましては、新規・成長産業の振興、未来産業の創造に向けた新規技術開発の活性化、創造的な中小企業・ベンチャー企業の振興など、我が国経済の中核を担う生産性の高い産業分野の創出を図るとともに、当面の課題である事業再構築のため、企業の自助努力を前提としつつ、その環境整備を進めることにより、経済の供給面の体質強化を図ることといたしております。
なお、産業競争力強化対策を具体化するため、別途、今国会に産業活力再生特別措置法案(仮称)の提出が予定されておりますが、これに係る税制について必要な措置を講ずることといたしております。
次に、今般提出いたしました平成十一年度補正予算について御説明申し上げます。
平成十一年度一般会計補正予算については、歳出面において、緊急雇用対策費として五千百九十八億円を追加計上しております。具体的には、新規・成長十五分野を中心に雇用創出の推進を図るために必要な経費として新規・成長分野雇用創出推進事業費九百億円、中高年非自発的離職者の就職の促進等に必要な経費として中高年求職者再就職推進等事業費百八十二億円、国・地方公共団体において臨時応急の措置として雇用・就業機会の創出を図るために必要な経費として緊急雇用・就業機会創出特別対策事業費二千四十七億円、地域における少子化対策の一層の普及促進を図るとともに雇用・就業機会の創出を図るために必要な経費として少子化対策臨時特例交付金等二千三億円、高齢失業者に対する新たな臨時的・短期的就業機会の開拓・提供等に必要な経費として高齢者就業支援等対策費四十一億円及び人材の就業能力の向上のために必要な経費として人材資源活性化事業費二十五億円であります。また、これに関連して、歳入面においても、その他収入を三十九億円減額しております。
これらの財源につきましては、平成十年度の決算上の純剰余金の二分の一の範囲内で三千七百三十七億円を計上するとともに、予備費を千五百億円取り崩すことにより、公債の増発によらず、所要額を確保いたしました。
これらの結果、平成十一年度一般会計補正後予算の総額は、当初予算に対して歳出歳入とも三千六百九十八億円増加し、八十二兆二千二百九十九億円となります。
特別会計予算につきましては、労働保険特別会計において失業なき労働移動支援の強化等を図るための補正を行うほか、印刷局特別会計において所要の補正を行うことといたしております。
以上、平成十一年度補正予算の大要について御説明いたしました。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/6
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007・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) ただいまの演説に対する質疑は次会に譲りたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/7
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008・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/8
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009・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 日程第二 食料・農業・農村基本法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長野間赳君。
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〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
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〔野間赳君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/9
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010・野間赳
○野間赳君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、近年の我が国における食料自給率の低下、農業構造の変化等、食料、農業及び農村をめぐる諸情勢の現況にかんがみ、食料、農業及び農村に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、昭和三十六年に制定された農業基本法にかわる新たな基本法を制定し、基本理念及びその実現を図るのに基本となる事項を定めるとともに、国及び地方公共団体の責務等を明らかにしようとするものであります。
なお、衆議院におきましては、国民に対する食料の安定的な供給については、国内の農業生産の増大を図ることを基本として行われなければならないとする等の修正が行われております。
委員会におきましては、小渕内閣総理大臣の出席を求めて質疑を行うとともに、公聴会のほか、仙台市及び福岡市においていわゆる地方公聴会を開会いたしました。
質疑の主な内容は、農業基本法下における農政の展開と評価、前文の位置づけ、次期WTO農業交渉への基本的な考え方、食料・農業・農村基本計画の具体的内容、食料自給率の向上、世界の食料需給と食料安全保障の確立、安全で良質な食料の安定供給、優良農地の確保策と株式会社の農地取得に対する考え方、担い手の育成と確保の重要性、市場原理の導入と農業経営の安定方策、農業・農村の有する多面的機能の発揮、農村地域の振興策、中山間地域等に対する直接支払いのあり方、予算の確保問題等でありますが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終了した後、日本共産党を代表して大沢委員より修正案が提出されました。
次いで、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して須藤理事より原案に反対、修正案に賛成である旨の意見が述べられました。
討論を終わり、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/10
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011・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/11
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012・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/12
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013・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十二
賛成 二百九
反対 二十三
よって、本案は可決されました。(拍手)
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〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/13
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014・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) この際、お諮りいたします。
三浦一水君外六名発議に係る食料・農業・農村基本政策に関する決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/14
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015・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
よって、本決議案を議題といたします。
まず、発議者の趣旨説明を求めます。三浦一水君。
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〔議案は本号末尾に掲載〕
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〔三浦一水君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/15
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016・三浦一水
○三浦一水君 ただいま議題となりました自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び自由党の各会派共同提案に係る食料・農業・農村基本政策に関する決議案につきまして、発議者を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。
まず、案文を朗読いたします。
食料・農業・農村基本政策に関する決議案
近年における経済社会の急速な変化と国際化の著しい進展等に伴い、我が国の農業・農村をめぐる状況は大きく変化し、食料自給率の低下を始め、農業生産活動の停滞、多面的機能の低下等が懸念されるに至っている。
このような状況に対処するためには、国内農業生産の増大を図ることを基本とした政策展開により、食料自給率の向上、安全で良質な食料の安定供給、農業の自然循環機能・生物多様性の維持増進に配慮した多面的機能の発揮等を図ることが極めて重要である。
また、農地及び担い手を確保するとともに、農業経営・生活環境の整備を促進し、農業の維持拡大を可能とする所得・経営安定対策を講ずること等によって、農業者が自信と誇りをもって農業を展開できる、活力にあふれた住みよい農村を創造し、その求心力を回復しなければならない。
さらに、次期WTO農業交渉においては、農業の多面的機能や食料安全保障の重要性などが反映された公正かつ公平な農産物貿易ルールを確立すべく、毅然とした取組が必要である。
よって政府は、以上の諸点を踏まえ、必要な予算措置を講ずるとともに、農業及び農村の健全な発展と健康で文化的な生活の実現を希求する国民の要請にこたえるため、万全の措置を講ずるべきである。
右決議する。
以上であります。
今日、人類は、二十一世紀における人口爆発と経済成長に伴う食生活の変化を背景として、食料需要が大幅に増加すると予測されるもとで、その供給制約要因となる資源の有限性や環境問題の深刻化という課題に直面しているのであります。
このような中で、世界最大の農産物純輸入国である我が国は、食料安全保障体制を確実なものとする一方、過般の世界食料サミットの理念に沿って、国の内外において積極的な役割を果たす責務を有しているのであります。
しかしながら、膨大な食料ロスを伴った飽食の陰で、我が国の農業及び農村は、食料生産の基盤となる農地面積の減少、中山間地域を中心とした耕作放棄地の増加、農家数の減少、担い手不足等が依然として深刻な状況にあり、集落が崩壊する事態をも招いているのであります。
また、国際化の進展と、このような農業構造の脆弱化によって、我が国の食料自給率は主要先進諸国中最低の水準にまで落ち込み、七割を超す国民が将来の食料安定供給に不安を持ち、国土保全等の多面的機能の低下も懸念されているのであります。
本決議案は、二十一世紀を展望し、このような事態に適切に対処するため、万全の措置を政府に求めるものであります。
以上が本決議案を提案する趣旨であります。
何とぞ、皆様の御賛同を賜りますように心よりお願い申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/16
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017・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/17
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018・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/18
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019・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十二
賛成 二百三十二
反対 〇
よって、本決議案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
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〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/19
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020・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) ただいまの決議に対し、農林水産大臣から発言を求められました。中川農林水産大臣。
〔国務大臣中川昭一君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/20
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021・中川昭一
○国務大臣(中川昭一君) ただいまは食料・農業・農村基本法を御可決いただきまして、ありがとうございます。
また、この御決議に対しまして所信を述べさせていただきます。
ただいまの御決議の趣旨を十分体しまして、遺憾のないように万全を尽くして対処してまいりたいと思います。
ありがとうございました。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/21
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022・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 本日はこれにて散会いたします。
午後一時五十三分散会
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114515254X03519990712/22
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