1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十一年十二月十四日(火曜日)
午前十時三十分開会
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委員の異動
十二月八日
辞任 補欠選任
中島 啓雄君 坂野 重信君
海野 徹君 北澤 俊美君
櫻井 充君 福山 哲郎君
益田 洋介君 高野 博師君
十二月十三日
辞任 補欠選任
脇 雅史君 阿部 正俊君
十二月十四日
辞任 補欠選任
阿部 正俊君 脇 雅史君
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出席者は左のとおり。
委員長 石渡 清元君
理 事
市川 一朗君
田村 公平君
岡崎トミ子君
高野 博師君
委 員
上野 公成君
太田 豊秋君
末広まきこ君
山下 善彦君
脇 雅史君
北澤 俊美君
佐藤 雄平君
福山 哲郎君
森本 晃司君
岩佐 恵美君
大渕 絹子君
泉 信也君
奥村 展三君
島袋 宗康君
衆議院議員
内閣委員長 植竹 繁雄君
国務大臣
国務大臣
(内閣官房長官) 青木 幹雄君
事務局側
常任委員会専門
員 杉谷 洸大君
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本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正
する法律案(衆議院提出)
○道路整備財源の充実に関する請願(第一八号)
○道路整備予算の確保に関する請願(第二七号)
○ダイオキシン汚染の早期解決のためのポリ塩化
ビニル類の代替化等の促進に関する請願(第二
八号)
○ダイオキシン類の緊急対策に関する請願(第二
九号外三件)
○動物の保護及び管理に関する法律の改正に関す
る請願(第八四号外八五件)
○デポジット法制定に関する請願(第九一号)
○良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措
置法案の廃案に関する請願(第一七九号外二五
件)
○新道路整備五箇年計画の推進と道路特定財源の
堅持に関する請願(第一八六号外三件)
○環境事業団の建設譲渡事業に係る償還中組合に
対する金利引下げ及び償還期間延長等に関する
請願(第二五九号外一〇件)
○川辺川ダム建設事業の促進に関する請願(第五
三四号外二件)
○動物の保護及び管理に関する法律改正に関する
請願(第六〇五号)
○ダイオキシンの発生源対策に関する請願(第六
九二号外四七件)
○公共事業の執行及び公共物の管理部門の民間委
託・民営化反対に関する請願(第八八九号外一
件)
○川辺川ダム建設事業促進に関する請願(第九四
二号)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/0
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001・石渡清元
○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る八日、海野徹君、益田洋介君、櫻井充君及び中島啓雄君が委員を辞任され、その補欠として北澤俊美君、高野博師君、福山哲郎君及び坂野重信君が選任されました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/1
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002・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/2
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003・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認めます。
それでは、理事に高野博師君を指名いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/3
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004・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
まず、提出者衆議院内閣委員長植竹繁雄君から趣旨説明を聴取いたします。植竹繁雄君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/4
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005・植竹繁雄
○衆議院議員(植竹繁雄君) ただいま議題となりました動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。
御承知のように、我が国における動物の保護及び管理につきましては、昭和四十八年に動物の保護及び管理に関する法律が制定され、これに基づき所要の措置が講じられてきたところでありますが、法制定から三十年近くたった現在、動物、特に犬や猫などのペットを、単なる愛玩動物ではなく、家族の一員、人生のパートナーとして扱う人がふえてきております。その一方で、無責任な飼い主によるペットの遺棄、不適切な飼養、あるいは小動物に対する虐待等が後を絶たず、これが社会問題となるに至っております。また、動物の保管・管理に適正を欠くため、動物による人への被害も、減少傾向にはあるものの、いまだに年間七千件ほど発生するに至っております。
このような現状にかんがみ、動物の保護及び管理に関する規定が所有者または占有者の努力義務規定にとどまっている現行法では動物の十分な保護及び管理ができなくなってきており、これを抜本的に改善する措置を講ずることが急務であると考え、ここに動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案を提出した次第であります。
次に、本案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
第一に、法律の題名を動物の愛護及び管理に関する法律に改めることとしております。
第二に、動物の所有者または占有者は、命あるものである動物の所有者等としての責任を十分に自覚して、その動物を適正に飼養しまたは保管することにより動物の健康及び安全を保持するように努めなければならないこととしております。
第三に、動物販売業者は、販売に係る動物の購入者に対し、動物の適正な飼養または保管の方法について必要な説明を行い、理解させるように努めなければならないこととしております。
第四に、畜産農業に係るもの等を除く哺乳類、鳥類または爬虫類の飼養施設を設置して動物取扱業を営もうとする者は、飼養施設を設置する事業所ごとに氏名または名称及び住所等を都道府県知事等に届け出なければならないこととしております。
第五に、動物取扱業者は、動物の健康及び安全を保持するために、飼養施設の構造、その取り扱う動物の管理の方法等に関し総理府令で定める基準を遵守しなければならないこととしております。
第六に、都道府県知事等は、動物取扱業者が基準を遵守していないと認めるときは改善勧告を行い、それに従わないときは改善を命ずることができることとしております。また、動物取扱業者に対し飼養施設の状況等に関し報告を求め、または都道府県等の職員に飼養施設を設置する事業所等に立入検査をさせることができることとしております。
第七に、都道府県知事等は、多数の動物の飼養または保管に起因して周辺の生活環境が損なわれている事態が生じていると認めるときは、その事態を生じさせている者に対し事態除去のために必要な措置をとる勧告を行い、必要な措置をとらなかった場合において、特に必要があると認めるときは勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができることとしております。
第八に、地方公共団体は、条例で定めるところにより動物の所有者等の飼養施設に立入調査させる措置等を講ずることができることとするとともに、立入検査または立入調査その他の動物の愛護及び管理に関する事務を行わせるため、動物愛護担当職員を置くことができることとしております。
第九に、都道府県知事等は、地域における犬、猫等の動物の愛護の推進に熱意と識見を有する者のうちから動物愛護推進員を委嘱することができることとしております。
第十に、愛護動物をみだりに殺しまたは傷つけた者は、一年以下の懲役または百万円以下の罰金に処する等罰則を強化することとしております。また、愛護動物として爬虫類に属するものを追加することとしております。
なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
本案は、衆議院内閣委員会において全会一致をもって委員会提出法律案とすることに決したものであります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/5
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006・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。──別に質疑、討論もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/6
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007・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
岡崎トミ子君から発言を求められておりますので、これを許します。岡崎トミ子君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/7
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008・岡崎トミ子
○岡崎トミ子君 私は、ただいま可決されました動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合、自由党、参議院の会及び二院クラブ・自由連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一、動物の愛護を推進するためには、規制の強化と合わせて、国民の動物愛護意識の向上、強化を図ることが肝要である。そのため、動物愛護週間を活用するなどにより、国民の動物愛護意識の一層の向上を図るとともに、市民、動物愛護団体等の創意工夫による動物愛護活動を取り入れた国民レベルの動物愛護運動の高揚を図ること。
二、高齢社会におけるペットの伴侶動物としての重要性が高まる一方、特に、年少者による動物虐待の事例が社会的な関心を呼んだことにかんがみ、動物が命あるものであることを踏まえ、野生動物の保護を含め人と動物の共生を前提とした適正な扱い方について、特に、幼児教育・学校教育等において適切な措置がとられるよう努めること。
三、飼い主が所有権を放棄した犬及びねこ以外の愛護動物や虐待を受け保護が必要な動物については、第二十一条の「動物愛護推進員」の活動として新たな飼い主や引取り先の斡旋が行われることが想定されるところである。都道府県等は、第二十二条の「協議会」の構成員として、この動物愛護推進員の活動を支援していくことが法律上望まれているところであり、このような都道府県等の活動に対する国としての支援について検討し適切に措置すること。
四、学校や福祉施設などにおける動物の適正な飼養については、その近時における重要性の高まりを踏まえ、獣医師等による指導の実施などそのあり方について検討を行い、関係行政機関が適切に連携しつつ、第五条第四項の内閣総理大臣が定める基準の中に盛り込むなどの措置を行うこと。
五、飼い主責任の意識の高まりを踏まえつつ、公園等公共施設の利用のあり方についても検討を行うこと。
六、犬及びねこの引取りについては、飼い主の終生飼養の責務に反し、やむを得ない事態としての所有権の放棄に伴う緊急避難措置として位置付けられるものであり、今後の飼い主責任の徹底につれて減少していくべきものであるとの観点に立って、引取りのあり方等につき、更なる検討を行うこと。
七、日本の伝統芸能に係る三味線等の製造に支障をきたさないよう、伝統文化の保護の行政とも連携して、都道府県等に引き取られ殺処分に付されている犬及びねこの活用などにおいて適切な配慮がなされるよう措置すること。
八、ペットの放置・遺棄による在来種への圧迫をはじめとした外来種・移入種による地域の生態系への影響や人への危険を防止する観点から、動物の飼養及び保管のあり方など外来種・移入種に関する対策を検討し適切に措置すること。
九、国、地方公共団体を通じて本法の適切な施行・運用のための体制の整備・充実を図ること。
十、附則第二条に基づき検討を行うに当たっては、次の事項について、適切に措置すること。
1 動物取扱業者の届出制については、その実施状況を調査し、問題の発生の有無等によりその有効性を評価するとともに、東京都の登録制の条例制定など先進的な取組を踏まえ、優良業者の育成、消費者保護等の観点も加味した登録制などの措置について、実施可能性も含め検討を行うこと。
2 規制対象となる取扱業の範囲についても、問題発生の状況や、東京都などにおける条例の見直しの状況などを踏まえ、検討を行うこと。
3 規制に営業(業務)停止に係る命令等の措置を加えることについては、問題発生の実態等を踏まえ、その必要性や有効性を含め検討を行うこと。
4 罰則の対象となる虐待の定義等については、本法に基づく摘発や立件等の状況を踏まえ、見直しの必要性も含め検討を行うこと。
5 愛護動物の範囲については、本法で爬虫類を追加したところであるが、熱帯魚などが観賞用として増加していることなども踏まえ、今後の問題の発生状況等必要に応じてその見直し等につき検討を行うこと。
6 今回の改正案に盛り込まれていない事項(動物の取扱や情報公開等)についても、地方公共団体等における各種の取組等を踏まえ、動物の適正な飼養の推進の観点から検討を行うこと。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/8
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009・石渡清元
○委員長(石渡清元君) ただいま岡崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/9
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010・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、岡崎君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
ただいまの決議に対し、青木内閣官房長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。青木内閣官房長官。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/10
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011・青木幹雄
○国務大臣(青木幹雄君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力をいたす所存でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/11
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012・石渡清元
○委員長(石渡清元君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/12
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013・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/13
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014・石渡清元
○委員長(石渡清元君) これより請願の審査を行います。
第一八号道路整備財源の充実に関する請願外百八十九件を議題といたします。
本委員会に付託されております請願は、お手元に配付の付託請願一覧表のとおりでございます。
これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、保留とすることといたしました。
以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/14
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015・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/15
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016・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
国土整備及び環境保全等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/16
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017・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/17
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018・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/18
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019・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/19
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020・石渡清元
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
本日はこれにて散会いたします。
午前十時四十四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114614314X00519991214/20
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