1. 会議録本文
本文のテキストを表示します。発言の目次から移動することもできます。
-
000・会議録情報
平成十一年十二月九日(木曜日)
午後五時二十六分開議
━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第十二号
平成十一年十二月九日
午後四時開議
第一 良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する
特別措置法案(衆議院提出)
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
一、平成十一年度一般会計補正予算(第2号)
一、平成十一年度特別会計補正予算(特第2号
)
一、平成十一年度政府関係機関補正予算(機第
1号)
以下 議事日程のとおり
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/0
-
001・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) これより会議を開きます。
この際、日程に追加して、
平成十一年度一般会計補正予算(第2号)
平成十一年度特別会計補正予算(特第2号)
平成十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)
以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/1
-
002・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
まず、委員長の報告を求めます。予算委員長倉田寛之君。
─────────────
〔審査報告書は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔倉田寛之君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/2
-
003・倉田寛之
○倉田寛之君 ただいま議題となりました平成十一年度補正予算三案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
補正予算の内容につきましては、既に宮澤大蔵大臣の財政演説において説明されておりますので、これを省略いたします。
補正予算三案は、去る十一月二十五日、国会に提出され、十二月一日、大蔵大臣より趣旨説明を聴取した後、衆議院からの送付を待って、昨八日及び本日、小渕内閣総理大臣ほか関係各大臣に対し、質疑を行ってまいりました。
以下、質疑の若干につき、その要旨を簡単に申し上げます。
「臨時国会での冒頭処理を合意しながら、いまだに衆議院比例区の定数削減が実現していないのは、三党連立の性格をあらわしている。一体、自自公連立の基本理念とは何か。景気回復と言われながら、七—九月期のGDPが前期比マイナスとなったが、政府は景気の現状をどう見ているのか。補正予算によって国債依存度が戦後最悪となり、財政規律が失われている。今後、財政再建にどう取り組んでいくのか」との質疑があり、これに対し、小渕内閣総理大臣並びに関係各大臣から、「自自公連立の意味は、安定した政権のもとで、三党が政策を共有するべく切磋琢磨し、相協力して、国政全般にわたり政策を遂行していくことであると考えている。各党の基本的理念、設立の趣旨など違いはあるが、その時々の問題に対し、国民のためにという物差しの中で、合意を見つけながら、それぞれの政策をできる限り実現していきたい。経済は、民間需要の回復力が弱く、厳しい状況をなお脱していないが、各種の政策効果の浸透に加え、アジア経済の回復などの影響もあり、なだらかな回復を続けている。さらに、本補正予算と来年度予算により、景気回復を確実なものにしていくことが政府の基本的な対応と考えている。財政再建と景気回復について、小渕総理が二兎を追うことはできないと決断し、不況脱出を最優先して、これまで大量の国債発行による財政出動を行ってきた。こうした政策効果もあり、来年には不況脱却のめどがつき、わずかだが税収増加も期待されることから、大規模な財政支援は来年度当初予算で完了できると考えている。経済がプラス成長の路線に乗れば、その機を逃さず財政再建に取りかかりたい」旨の答弁がありました。
質疑は、このほか、中小企業に対する補正予算の措置、介護保険料免除・軽減に伴う諸問題、企業のリストラによる雇用悪化への対応策、沖縄の普天間基地移設問題、警察不祥事と信頼回復への取り組み方、金融機関の貸し渋りとその対策、東海村原子力事故への対応、年金問題など多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して峰崎委員が反対、自由民主党、自由党及び公明党を代表して荒木委員が賛成、日本共産党を代表して須藤委員が反対、社会民主党・護憲連合を代表して大渕委員が反対の旨、それぞれ意見を述べられました。
討論を終局し、採決の結果、平成十一年度補正予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/3
-
004・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 三案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。松崎俊久君。
〔松崎俊久君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/4
-
005・松崎俊久
○松崎俊久君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成十一年度補正予算案について、反対の立場から討論を行うものであります。
小渕内閣の発足から一年四カ月余り、この間国民は、長期低迷し暗雲立ち込める景気状態の中、ほのかにともる一筋の明かりを求めて、この内閣の力量に期待を寄せてまいりました。賃金カット、リストラ、自殺などの不況の寒風吹きすさむ中で、冷めたピザなどとやゆされながらも、一見人のよさそうな総理にわらをもつかむ思いで一時の切なる願いを寄せた国民は数多くいるに違いありません。しかし、今日に至って、国民のこの願いは完全に裏切られております。
経済企画庁の発表した先日の国民所得統計速報によりますと、今期七月から九月までの国内総生産は、一・〇%減と大きく後退しております。これは、経済構造改革を先送りする小渕内閣のこれまでの財政運営の失敗をデータが如実に示しているものであります。
確かに、九九年一ないし三期以来、二期にわたってGDPの前期比プラスの実績を残してまいりました。しかし、それも湯水のように血税を浪費した結果であります。これだけの超放漫財政を行うならば、一時的には景気は上向くかもしれません。しかし、既得権の甘い汁を吸った一部の土建業者など、産業構造の改革を先送りするならば、ひとときの栄華も必ずや没落の日を迎えることは必至であります。
今回のGDP前期比マイナス転落は、構造改革を先送りし続けてきた小渕内閣の超放漫かつ厚底靴財政が、もはや没落の日を迎えつつあることにほかならないのであります。しかるに、小渕内閣はこの補正予算案において、これまでの愚を再び繰り返そうとしております。
以下、反対の理由を申し上げます。
反対の第一の理由は、この補正予算案が依然として従来型公共事業を柱としていることであります。
小渕総理は、経済新生対策の策定に当たり、新規性、期待性、訴求性をキーワードにして取りまとめを行ったと自画自賛しておられますが、その実体は全く異なるものであります。物流効率化・競争力強化特別対策費、生活基盤充実特別対策費、情報通信・科学技術振興等経済発展基盤強化対策費などと長ったらしいネーミングで、いかにも言葉新しいバラ色の未来を開く新規事業のように見せかけてはおりますが、実体はむだ遣いとの批判が多いウルグアイ・ラウンド対策費や、整備新幹線予算、道路整備費など従来型の大型事業の大盤振る舞い。全く反省の色はありません。それが証拠に、補正後の事業別、省庁別のシェア変動はほとんどがコンマ以下にとどまっております。
これら従来型の経済効果は、今日では極めて限定的なものとなっており、短期的な景気浮揚としてのカンフル剤的効果をももたらしておりません。ましてや長期的な観点からも、このような総花的ばらまき政策は、一部の土建業者のような既得権のみに成り立つ企業の依存体質を助長し、産業構造の改革を先送りするものであります。
反対の第二の理由は、本来、十二年度以降の予算に計上すべき介護対策費を本補正予算案に計上していることであります。
政府・与党は、選挙目当てに行った突然の介護保険料の凍結、軽減に必要な経費九千億円を本補正予算に計上しておりますが、平成十二年度からスタートする介護保険に関する予算を今年度の補正予算に計上することは、会計年度独立の原則を規定した財政法の逸脱にほかならず、財政紊乱そのものであります。
反対の第三の理由は、無節操なばらまき政策の結果、財政赤字が急速に拡大していることであります。
本補正予算に伴う国債乱発により、平成十一年度の国債発行額は過去最高の三十八兆円に達し、戦後初めて地方交付税を除く国の純税収見込み額三十二兆円を大きく上回ることになります。主要先進国で国債発行額が純税収を上回る国はなく、我が国経済が途方もなく悪化していることを示しております。
とりわけ小渕内閣発足以来一年四カ月の間に発行されました国債は、実に五十兆円を超えております。歴代内閣の中で五十兆円を超える国債を発行した内閣はなく、これこそ小渕内閣の無節操ぶり、無責任ぶりを明確に示すものであります。
以上のことからわかるように、小渕内閣の野方図な政権運営は、国民の忍耐をはるかに超えたものであります。
そもそも、自自公三党は、ひたすらみずからの政権維持のために、基本政策の一致もないまま暴走を繰り返しております。軽挙妄動も甚だしい我が国の核武装などという暴言を吐いた西村政務次官の辞任に続き、企業・団体献金禁止をめぐる迷走、自由党の本補正予算の賛否をめぐる不協和音、党首がオオカミ少年、いやオオカミ中年などと言われたように、政治を政争の具としてとらえる連立離脱騒動、さらに加え、選挙目当ての介護保険料の凍結、軽減、自自公連立内閣の矛盾は、ここに来て一気に吹き出しております。
亀井自民党政調会長は、家族介護は我が国の美風などという見当外れの思いつきを述べておりますが、これは他の国に例を見ない急速な高齢化と核家族化から、家庭に重圧となっている介護を社会全体で負担しようとする介護保険の基本理念に対する挑戦であり、また介護が女性に実質的に重くのしかかっている現状を無視し、本年成立いたしました男女共同参画社会基本法の精神をじゅうりんするものであります。
既に国民の間には、リーダーシップを失った小渕総理に対する失望と、政権運営に対する不信不満が増幅しており、かかる事実は、最近の世論調査の相次ぐ小渕連立政権に対する支持率の低下につながっております。
小渕内閣は即刻退陣するか、または衆議院を解散し、一刻も早くみずからの失政の是非を国民の審判にゆだねるべきであります。
このことを強調し、本補正予算に対する私の反対討論といたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/5
-
006・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) これにて討論は終局いたしました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/6
-
007・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) これより三案を一括して採決いたします。
三案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/7
-
008・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/8
-
009・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十七
賛成 百三十六
反対 百一
よって、三案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/9
-
010・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 日程第一 良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法案(衆議院提出)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。国土・環境委員長石渡清元君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔石渡清元君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/10
-
011・石渡清元
○石渡清元君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土・環境委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、社会経済情勢の変化にかんがみ、良質な賃貸住宅等の供給を促進するため、国及び地方公共団体が必要な措置を講ずるよう努めることとするとともに、定期建物賃貸借制度を設けようとするものであります。
委員会におきましては、定期建物賃貸借制度導入の趣旨、同制度が賃貸人・賃借人間の法律関係及び賃貸住宅市場に及ぼす影響、住宅困窮者対策、良質な賃貸住宅の供給促進の実効性等について質疑を行うとともに、参考人より意見聴取を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して緒方理事、社会民主党・護憲連合を代表して大渕委員より本法律案に反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/11
-
012・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/12
-
013・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/13
-
014・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百四十一
賛成 二百四
反対 三十七
よって、本案は可決されました。(拍手)
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/14
-
015・斎藤十朗
○議長(斎藤十朗君) 本日はこれにて散会いたします。
午後五時四十九分散会
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/114615254X01119991209/15
4. 会議録のPDFを表示
この会議録のPDFを表示します。このリンクからご利用ください。