1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十二年十一月七日(火曜日)
午前十時二分開会
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委員氏名
委員長 狩野 安君
理 事 田浦 直君
理 事 柳田 稔君
理 事 山本 保君
理 事 小池 晃君
入澤 肇君
尾辻 秀久君
久野 恒一君
中曽根弘文君
南野知惠子君
水島 裕君
山崎 正昭君
今井 澄君
小宮山洋子君
堀 利和君
松崎 俊久君
沢 たまき君
井上 美代君
清水 澄子君
堂本 暁子君
西川きよし君
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委員長の異動
九月二十一日狩野安君委員長辞任につき、その
補欠として中島眞人君を議院において委員長に
選任した。
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委員の異動
九月二十一日
辞任 補欠選任
狩野 安君 中島 眞人君
九月二十二日
辞任 補欠選任
久野 恒一君 亀谷 博昭君
中曽根弘文君 大島 慶久君
水島 裕君 狩野 安君
山崎 正昭君 武見 敬三君
九月二十九日
辞任 補欠選任
井上 美代君 大沢 辰美君
十月二日
辞任 補欠選任
大沢 辰美君 井上 美代君
十一月一日
辞任 補欠選任
入澤 肇君 鶴保 庸介君
十一月二日
辞任 補欠選任
鶴保 庸介君 入澤 肇君
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出席者は左のとおり。
委員長 中島 眞人君
理 事
亀谷 博昭君
田浦 直君
柳田 稔君
沢 たまき君
小池 晃君
委 員
入澤 肇君
大島 慶久君
狩野 安君
武見 敬三君
南野知惠子君
今井 澄君
小宮山洋子君
堀 利和君
松崎 俊久君
山本 保君
井上 美代君
清水 澄子君
堂本 暁子君
西川きよし君
国務大臣
厚生大臣 津島 雄二君
政務次官
厚生政務次官 福島 豊君
事務局側
常任委員会専門
員 大貫 延朗君
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本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○国政調査に関する件
〇健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
○医療法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
衆議院送付)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/0
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001・中島眞人
○委員長(中島眞人君) ただいまから国民福祉委員会を開会いたします。
議事に先立ち、一言ごあいさつを申し上げます。
去る九月二十一日の本会議において、国民福祉委員長に選任されました中島眞人でございます。
本委員会は、社会福祉、医療、年金問題など国民生活に密接にかかわる重要事項を所管しており、その使命は重大であります。
委員長といたしましては、公正かつ円満な委員会運営に努め、その重責を果たしてまいりたいと存じますので、皆様方の御指導と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/1
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002・中島眞人
○委員長(中島眞人君) まず、委員の異動について御報告いたします。
去る八月十日、久保亘君及び石田美栄君が委員を辞任され、その補欠として堀利和君及び小宮山洋子君が選任されました。
また、去る九月二十一日、狩野安君が委員を辞任され、その補欠として私、中島眞人が選任されました。
また、去る九月二十二日、山崎正昭君、水島裕君、中曽根弘文君及び久野恒一君が委員を辞任され、その補欠として武見敬三君、狩野安君、大島慶久君及び亀谷博昭君が選任されました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/2
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003・中島眞人
○委員長(中島眞人君) 次に、理事の辞任についてお諮りいたします。
山本保君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/3
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004・中島眞人
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/4
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005・中島眞人
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認めます。
それでは、理事に亀谷博昭君及び沢たまき君を指名いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/5
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006・中島眞人
○委員長(中島眞人君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。
本委員会は、今期国会におきましても、社会保障等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/6
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007・中島眞人
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/7
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008・中島眞人
○委員長(中島眞人君) この際、津島厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。津島厚生大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/8
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009・津島雄二
○国務大臣(津島雄二君) 第百五十回国会におきまする国民福祉委員会の開会に当たり、ごあいさつを申し上げます。
まず初めに、三宅島噴火災害、東海地方を中心とする集中豪雨、鳥取県西部地震などの相次ぐ災害により被害を受けられた方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。厚生省といたしましては、引き続き災害救助法に基づき適切な対応を図ってまいります。
さて、二十一世紀に向け、我が国の経済社会に不可欠な国民生活のセーフティーネットである社会保障制度を将来にわたって安定的かつ効率的なものに再構築することが急務となっております。
今般、総理のもとに置かれた社会保障構造の在り方について考える有識者会議におきまして報告書が取りまとめられました。これを受けて、社会保障改革の全体像を明らかにするいわば大綱ともいうべきものの取りまとめと、これに基づく具体的推進方策を協議するため、政府・与党の連携のもとで必要な体制を整備し、国民的な議論のもと、社会保障の改革に取り組んでまいります。
以下、厚生行政の主要施策について申し上げます。
医療制度につきましては、今後の急速な高齢化などによる医療費の増加を考えると、その抜本改革は避けて通れません。今般、本委員会に付託されました健康保険法等改正案及び医療法等改正案は抜本改革に向けた第一歩であり、何とぞ速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。また、高齢者医療制度の見直しなどの残された課題につきましても、平成十四年度に向けて全力を尽くしてまいります。
さらに、続発している医療事故につきましては、関係省庁や関係団体と連携しつつ、幅広い専門家の御意見も得て、国民の医療に対する信頼の確保に向けて効果的な改善策を着実に進めてまいります。
年金制度につきましては、公的年金を土台としつつ、老後の生活への備えに対する自助努力を支援する仕組みを整備することが必要であります。このため、さきの通常国会において廃案となりました確定拠出年金法案を早期に提出したいと考えております。
介護保険につきましては、国民皆で支える制度であることについて国民の皆様の御理解をいただきながら、その円滑な施行に努めるとともに、現場の御意見を大切にして、施行後に指摘された課題の解決に向けて取り組んでまいります。
少子化への対応につきましては、昨年末に策定された少子化対策推進基本方針及び新エンゼルプランに基づき、総合的な少子化対策の一層の推進に取り組んでまいります。また、児童手当につきましては、具体的な財源の確保及び費用負担のあり方とあわせて、与党間の協議を踏まえ、予算編成過程で検討してまいります。
食品保健対策につきましては、雪印乳業の製品による食中毒事件も踏まえ、食中毒の防止に万全を期するとともに、遺伝子組みかえ食品などへの国民の不安の解消に努めてまいります。
廃棄物対策につきましては、循環型社会を構築するため、廃棄物の減量化やリサイクルを推進するとともに、安全で適正な廃棄物の処理体制の整備に取り組んでまいります。
保健医療行政につきましては、生活習慣病の予防などの国民の健康づくりを総合的に推進するとともに、結核、インフルエンザ、C型肝炎などの対策や高齢者のインフルエンザの予防接種の推進に取り組んでまいります。
医薬安全行政につきましては、医薬品などの安全性や有効性の確保について最大限の努力を重ねるとともに、血液事業の見直しを進めてまいります。
国立病院・療養所につきましては、再編成を一層推進するとともに、小児医療等において先導的役割を担う国立高度専門医療センターを平成十三年度に開設すべく準備を進めてまいります。
社会福祉制度につきましては、利用者本位の制度の確立を目的とする社会福祉法等の円滑な施行が図られるよう取り組むとともに、障害者プランの着実な推進を図ってまいります。
また、関係者の高齢化を踏まえた援護施策、慰霊事業の充実などにも努めてまいります。
このほか、医療福祉分野におけるIT化を推進するとともに、次世代の先端科学や医療技術の活用により、がんや心臓病の克服と寝たきりや痴呆にならない健康な高齢期の実現を目指して、メディカル・フロンティア戦略を推進してまいります。
来年一月には、厚生省と労働省が統合し、厚生労働省が新たに発足いたします。統合によるメリットを生かした政策の展開が図られますよう、委員各位の御指導を得つつ取り組んでまいりたいと考えております。
今後とも、皆様のなお一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/9
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010・中島眞人
○委員長(中島眞人君) 次に、健康保険法等の一部を改正する法律案及び医療法等の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
政府から順次趣旨説明を聴取いたします。津島厚生大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/10
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011・津島雄二
○国務大臣(津島雄二君) ただいま議題となりました健康保険法等の一部を改正する法律案及び医療法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
まず、健康保険法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
今後の急速な高齢化等による医療費の増加を考えますと、良質な医療の確保とともに医療の効率化は避けて通れない課題であります。このため、国民各層の御理解と御協力を得つつ、抜本改革を着実に進めていくことが必要であります。
このため、医療保険制度及び老人保健制度の安定的運営を目指し、給付と負担の見直し等の所要の措置を講ずるための健康保険法等の一部を改正する法律案を第百四十七回国会に提出いたしましたが、衆議院の解散に伴い廃案となり、成立を見るに至りませんでした。
しかしながら、今回の改正は抜本改革に向けた第一歩であり、一刻も早くその実現を図る必要があることから、ここに再度この法律案を提案し、御審議を願うこととした次第でございます。
以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
第一は、健康保険法等の改正であります。
まず、高額療養費の見直しであります。高額療養費における自己負担の限度額につきましては、これまでの患者負担が家計に与える影響に加えて、患者が受けた医療サービスの費用も考慮して定めることとしております。
次に、健康保険の保険料率の上限の見直しであります。現在、医療保険料率と介護保険料率を合算した率に適用されている保険料率の上限について、医療保険料率のみに適用することとしております。
このほか、健康保険組合の円滑な事業運営を図るための所要の改正、傷病手当金の見直し、育児休業期間中の事業主負担分の保険料の免除等の措置を講ずることとしております。
また、船員保険法等についても、これに準じて所要の改正を行うこととしております。
第二に、老人保健法の一部改正であります。
老人医療の一部負担金について、薬剤一部負担金を廃止するとともに、定額の上限額を設け、過度の負担増とならないよう配慮した上で、定率一割負担制を導入することとしております。なお、診療所については定額負担制も選択できることとしております。
第三は、国民健康保険法の一部改正であります。
まず、高額療養費については、健康保険法と同様の改正を行うほか、被保険者等が日本国外にある場合についても療養の給付等の対象に加えることとしております。
また、病院または診療所への入院によって他の市町村に転入した者については、転入前の市町村の国民健康保険の被保険者とすることとしております。
最後に、この法律の施行期日は、一部の事項を除き平成十三年一月一日としております。
なお、健康保険法等の薬剤一部負担金については、平成十四年度までに薬剤一部負担金を廃止するために必要な財源措置について検討を行った上で廃止するものとしております。
また、医療保険制度の改革については、平成十二年度の改正に引き続き、この法律の施行後における医療費の動向、医療保険の財政状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、抜本的な改革を行うために検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしております。
次に、医療法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
高齢化に伴う疾病構造の変化や医療の高度化、さらに医療についての情報提供のあり方など、医療を取り巻く環境は今大きく変化しようとしております。こうした状況の変化を踏まえ、今後とも良質な医療を効率的に提供することができるよう、入院医療の提供体制を見直すとともに、医療における情報提供の推進、さらに医療従事者の資質の向上を図るための医療法等の一部を改正する法律案を第百四十七回国会に提出しましたが、衆議院の解散に伴い廃案となり、成立を見るに至りませんでした。
しかしながら、今回の改正は抜本改革に向けた第一歩であり、一刻も早くその実現を図る必要があることから、ここに再度この法律案を提案し、御審議を願うこととした次第であります。
以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
第一に、入院医療の提供体制の見直しであります。これまでは、精神病床、感染症病床及び結核病床以外の病床はすべてその他の病床として取り扱われておりましたが、これを長期療養のための療養病床と看護婦の配置を手厚くした一般病床とに区分し、それぞれの機能にふさわしい基準を定めることとしております。また、人員の配置が基準に照らして著しく不十分であるため、適正な医療の提供に著しい支障が生じる場合には、人員の増員または業務の停止を命じることができることとしております。
第二に、医療における情報提供の推進であります。医業等に関する広告規制を緩和し、診療録などの情報を提供することができる旨などを広告事項として追加することとしております。
第三に、医療従事者の資質の向上であります。医師及び歯科医師に対する臨床研修につきましては現在努力義務とされておりますが、診療に従事しようとする場合、医師については二年以上、歯科医師については一年以上の臨床研修を必修化することとし、病院または診療所の管理者は臨床研修を修了した者とすることなどを規定することとしております。
最後に、この法律の施行期日は公布の日から六月以内の政令で定める日としておりますが、医師の臨床研修の必修化に関する規定については平成十六年四月一日から、歯科医師の臨床研修の必修化に関する規定については平成十八年四月一日から施行することとしております。
以上が、健康保険法等の一部を改正する法律案及び医療法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/11
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012・中島眞人
○委員長(中島眞人君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
午前十時十八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115014333X00120001107/12
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