1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十四年四月九日(火曜日)
午前十時開会
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委員の異動
三月二十九日
辞任 補欠選任
林 紀子君 市田 忠義君
四月三日
辞任 補欠選任
榛葉賀津也君 佐藤 雄平君
四月四日
辞任 補欠選任
佐藤 雄平君 榛葉賀津也君
四月八日
辞任 補欠選任
岸 宏一君 大仁田 厚君
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出席者は左のとおり。
委員長 常田 享詳君
理 事
田中 直紀君
紙 智子君
委 員
岩永 浩美君
大仁田 厚君
加治屋義人君
小斉平敏文君
松山 政司君
小川 勝也君
郡司 彰君
榛葉賀津也君
羽田雄一郎君
鶴岡 洋君
渡辺 孝男君
岩本 荘太君
中村 敦夫君
国務大臣
農林水産大臣 武部 勤君
大臣政務官
農林水産大臣政
務官 岩永 浩美君
事務局側
常任委員会専門
員 山田 榮司君
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本日の会議に付した案件
○漁業再建整備特別措置法等の一部を改正する法
律案(内閣提出)
○水産業協同組合法等の一部を改正する法律案(
内閣提出)
○漁業災害補償法の一部を改正する法律案(内閣
提出)
○遊漁船業の適正化に関する法律の一部を改正す
る法律案(内閣提出)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115415007X00520020409/0
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001・常田享詳
○委員長(常田享詳君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る三月二十九日、林紀子君が委員を辞任され、その補欠として市田忠義君が選任されました。
また、昨八日、岸宏一君が委員を辞任され、その補欠として大仁田厚君が選任されました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115415007X00520020409/1
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002・常田享詳
○委員長(常田享詳君) 漁業再建整備特別措置法等の一部を改正する法律案、水産業協同組合法等の一部を改正する法律案、漁業災害補償法の一部を改正する法律案及び遊漁船業の適正化に関する法律の一部を改正する法律案、以上四案を一括して議題といたします。
政府から順次趣旨説明を聴取いたします。武部農林水産大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115415007X00520020409/2
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003・武部勤
○国務大臣(武部勤君) 漁業再建整備特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
漁業再建整備特別措置法は、昭和五十一年に制定されて以来、我が国漁業の再建整備に大きく貢献してまいりました。しかしながら、法制定から二十五年を経て、国際的な二百海里体制の定着、資源状態の悪化等、我が国漁業を取り巻く環境にも大きな変化が見られるところであります。また、昨年六月には水産基本法が制定され、水産資源を持続的に利用しながら、将来にわたって国民の需要に即した漁業生産を行うことができるよう、効率的かつ安定的な漁業経営の育成を図るという、今後の水産政策の基本的な方向が明らかにされたところであります。
このような状況の変化を踏まえ、現行の中小漁業構造改善計画制度を見直し、沿岸漁業を含む全漁業種類を対象に、意欲ある漁業者等が創意工夫を発揮して行う経営改善の取組を支援することとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、漁業再建整備特別措置法の改正であります。
効率的かつ安定的な漁業経営の育成を図るため、農林水産大臣が漁業経営の改善に関する指針を策定するとともに、漁業者等が自ら漁業経営の改善に関する計画を作成し、農林水産大臣又は都道府県知事の認定を受けることができる改善計画制度を設けることとしております。また、この改正に伴い、同法の題名を漁業経営の改善及び再建整備に関する特別措置法に改めることとしております。
第二に、農林漁業金融公庫法の改正であります。
改善計画の認定を受けた漁業者等に対して、改善計画に従って漁業経営の改善を図るための多様な取組を支援するのに必要な長期低利資金を融通するとともに、整備計画に従って行う資源回復のための減船、休漁等の取組に対しても必要な資金を融通することができるよう、農林漁業金融公庫の資金種類の拡充及び貸付条件の充実を図ることとしております。
第三に中小漁業融資保証法の改正であります。
改善計画に従って経営改善を行う中小漁業者等に対して、経営改善に必要な低利運転資金が融通されるようにするため、漁業信用基金協会が金融機関に対し資金の供給を行うことができることとしております。
また、改善計画に従って経営改善を行うために必要な資金が融資される場合には、その債務の保証に係る保険関係についててん補率を引き上げることとしております。
続きまして、水産業協同組合法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
周辺水域の資源状態の悪化による漁業生産量の減少等我が国水産業を取り巻く状況が厳しい中で、漁業協同組合については、水産基本法の基本理念の実現に向けた積極的な役割の発揮が求められております。また、近年の金融情勢が大きく変化する中で、今後とも水産業の振興、漁村地域の経済の発展に的確な役割を果たしていくためには、組合員の信頼に十分にこたえ得る漁協系統信用事業の確立が急務となっております。
このような状況を踏まえて、漁業協同組合の事業、業務執行体制等の整備を図るとともに、漁協系統信用事業の健全な運営を確保するため、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、水産業協同組合法の改正であります。
漁協等による資源管理の取組を促進するため、水産資源の管理を漁協等が行う事業の第一番目に位置付けるほか、漁協等の資源管理規程の対象として、組合員が営む遊漁船業を加えることとしております。また、業務執行体制の強化を図るため、信用事業を行う漁協等における常勤理事の設置、経営管理委員会制度の選択的導入等の措置を講ずることとしております。さらに、信用事業の健全な運営を図るため、信用事業を行う漁協等の最低出資金額の引上げ、信用事業譲渡についての認可制の導入等を行うこととしております。
第二に、農林中央金庫及び特定農業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の改正であります。
漁協系統信用事業の効率化及び健全化を図るため、農林中央金庫の会員である信用事業を行う漁協等を本法の対象に追加して、農林中央金庫が、漁協系統信用事業の再編及び強化に関する自主ルールである基本方針を定め、経営改善や組織統合の指導を行うこととするとともに、信用事業を行う漁協等から農林中央金庫への事業譲渡の道を開くなど漁協系統全体としてのセーフティーネットを構築することとしております。
このほか、漁協系統信用事業の再編に対応した漁業信用保証制度の改善を図るため、中小漁業融資保証法及び農林漁業信用基金法の規定を整備することとしております。
続きまして、漁業災害補償法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
漁業災害補償制度は、昭和三十九年の創設以来、中小漁業者の相互救済の精神を基調とした共済事業の実施を通じて、その経営の安定に重要な役割を果たしてまいりました。
しかしながら、近年の我が国水産業を取り巻く厳しい環境の中で、共済事業の運営は、漁獲不振による共済事故の多発や掛金の上昇による加入の伸び悩み等の課題を抱えております。
このような事情にかんがみ、中小漁業者の共済需要の多様化に対応し、その経営の一層の安定に資するよう、漁業災害補償制度をより漁業実態に即した制度とし、その健全かつ円滑な運営を確保することを旨として、この法律案を提出することとした次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、共済事業の内容の改善であります。
最近の漁業情勢の変化に対応し、中小漁業者の共済への加入を促進するため、漁獲共済において、各種加入要件を緩和し、漁船のトン数別の加入区分を統合するほか、養殖共済においては、防除可能な病害を漁業者の選択により共済金の支払対象から除外し、その負担掛金を抑える特約を導入することとしております。
第二に、新たな共済事業の創設であります。
漁業共済への幅広い加入と共済事業の安定を図る観点から、従来、養殖共済及び特定養殖共済に附属していた養殖施設に係る共済を漁具共済に統合して新たに漁業施設共済を創設し、養殖施設のみの共済加入を可能とするほか、漁業共済組合連合会の任意事業として、漁業共済組合が行う地域共済事業に対する再共済事業を創設することとしております。
第三に、漁業共済団体の組織再編の推進であります。
漁業生産の減少等により事業規模が縮小し、共済事業の安定的な継続が困難な漁業共済組合が出現している現状にかんがみ、漁業共済組合連合会と漁業共済組合との合併の制度を創設し、漁業共済組合連合会による漁業共済事業の実施に道を開くこととしております。
続きまして、遊漁船業の適正化に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
遊漁船業の適正化に関する法律は、昭和六十三年に、遊漁船の利用者の安全及び漁場の安定的な利用関係の確保等に資することを目的として制定され、遊漁船業を営む者の業務の適正な運営の確保に一定の役割を果たしてきたところであります。
しかしながら、遊漁船業においては、十分な安全対策を行っていない不適正業者により海難事故が多発しているほか、遊漁船業者が損害賠償保険に加入していないため損害を受けた利用者に対して十分な補償がなされないといった問題や、漁業者との漁場利用をめぐる紛争等の問題も見受けられるところであります。
このような状況にかんがみ、遊漁船の利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保の観点から、遊漁船業を営む者の業務の適正な運営を確保するための措置の見直しを行うこととし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、遊漁船業への参入について、都道府県知事への届出制を登録制とし、遊漁船の利用者の安全の確保及び利益の保護並びに漁場の安定的な利用関係の確保の観点から定めた一定の客観的な拒否事由に該当する者については参入を認めないこととしております。
第二に、遊漁船業者に対して、事業の実施方法を定めた業務規程の届出、遊漁船における利用者の安全管理等の業務を行う遊漁船業務主任者の選任、損害賠償を行うべき場合に備えた保険契約の加入、案内する漁場における水産動植物の採捕に関する規制の内容の周知等を義務付けることとしております。
第三に、遊漁船業者に対する事業停止命令及び登録の取消し等の都道府県知事の監督に関する規定を置くこととしております。
第四に、都道府県知事の登録制の実施に伴い、全国遊漁船業協会による適正営業規程に係る遊漁船業者の登録制を廃止することとしております。
以上が、これら四法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115415007X00520020409/3
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004・常田享詳
○委員長(常田享詳君) 以上で四案の趣旨説明の聴取は終わりました。
四案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
本日はこれにて散会いたします。
午前十時十一分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/115415007X00520020409/4
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