1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十八年三月二十九日(水曜日)
午前十一時開議
出席委員
委員長 伊吹 文明君
理事 今津 寛君 理事 園田 博之君
理事 谷 公一君 理事 谷川 弥一君
理事 山本 有二君 理事 大島 敦君
理事 北橋 健治君 理事 桝屋 敬悟君
安次富 修君 秋葉 賢也君
井上 喜一君 宇野 治君
衛藤征士郎君 太田 誠一君
加藤 勝信君 河井 克行君
北川 知克君 小杉 隆君
佐藤 錬君 菅原 一秀君
鈴木 淳司君 薗浦健太郎君
並木 正芳君 葉梨 康弘君
松本 洋平君 三ッ矢憲生君
水野 賢一君 大串 博志君
近藤 洋介君 園田 康博君
武正 公一君 鉢呂 吉雄君
馬淵 澄夫君 渡辺 周君
石井 啓一君 谷口 和史君
吉井 英勝君 菅野 哲雄君
滝 実君
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国務大臣
(行政改革担当)
(規制改革担当) 中馬 弘毅君
内閣府副大臣 山口 泰明君
内閣府大臣政務官 山谷えり子君
衆議院調査局行政改革に関する特別調査室長 大竹 顕一君
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委員の異動
三月二十九日
辞任 補欠選任
大野 功統君 河井 克行君
岡本 芳郎君 宇野 治君
村上誠一郎君 北川 知克君
前田 雄吉君 園田 康博君
塩川 鉄也君 吉井 英勝君
同日
辞任 補欠選任
宇野 治君 岡本 芳郎君
河井 克行君 大野 功統君
北川 知克君 村上誠一郎君
園田 康博君 前田 雄吉君
吉井 英勝君 塩川 鉄也君
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三月二十三日
競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案(内閣提出第三四号)
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案(内閣提出第七一号)
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案(内閣提出第七二号)
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七三号)
簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案(内閣提出第七四号)
は本委員会に付託された。
三月二十三日
非営利法人の健全な発展等に関する請願(照屋寛徳君紹介)(第二二八号)
同(奥村展三君紹介)(第三五八号)
は去る二月九日及び二月二十一日内閣委員会に付託されたが、これを本委員会に付託替えされた。
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本日の会議に付した案件
簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案(内閣提出第七四号)
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案(内閣提出第七一号)
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案(内閣提出第七二号)
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七三号)
競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案(内閣提出第三四号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116404278X00220060329/0
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001・伊吹文明
○伊吹委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。中馬国務大臣。
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簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案
競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116404278X00220060329/1
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002・中馬弘毅
○中馬国務大臣 おはようございます。
いよいよこれから審議をいたしますので、ひとつよろしくお願いいたします。
まず、提案理由から御説明させていただきます。
このたび、政府から提出いたしました簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案の五法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を順次御説明申し上げます。
初めに、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
国際化及び情報化の進展、人口構造の変化等の経済社会情勢の変化の中で、我が国の国際競争力を強化し、国民が豊かで安心して暮らすことのできる社会を実現するためには、民間の主体性や自律性を高め、その活力が最大限に発揮されるようにすることが不可欠となっております。
このため、政府は、簡素で効率的な政府の実現を喫緊かつ最重要課題の一つとして位置づけ、昨年十二月二十四日に行政改革の重要方針を閣議決定するとともに、これを着実に実施するため、ここに本法律案を提出する次第であります。
次に、本法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
第一に、基本理念として、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革は、政府及び地方公共団体の事務及び事業の透明性の確保を図り、その必要性の有無及び実施主体のあり方について事務及び事業の内容及び性質に応じた分類、整理等の仕分けを踏まえた検討を行った上で、国民生活の安全に配慮しつつ、政府または地方公共団体が実施する必要性の減少した事務及び事業を民間にゆだねて民間活動の領域を拡大すること、並びに行政機構の整理及び合理化その他の措置を講ずることにより行政に要する経費を抑制して国民負担の上昇を抑えることを旨として行われなければならないこととするほか、国及び地方公共団体は簡素で効率的な政府を実現するための行政改革を推進する責務を有することとしております。
第二に、政策金融改革については、平成二十年度において現行政策金融機関を再編成して新たに一の機関を設立することとし、その機能は、国民一般、中小企業者及び農林水産業者の資金調達を支援する機能、我が国にとって重要な資源の海外における開発及び取得を支援する機能等に限定することとしております。ただし、国際協力銀行の政府開発援助に係る機能は国際協力機構に担わせることとしております。また、商工組合中央金庫及び日本政策投資銀行は完全民営化し、公営企業金融公庫は廃止することとしております。
第三に、独立行政法人の見直しについては、国の歳出縮減を図る見地から、組織及び業務やこれに影響を及ぼす国の施策のあり方の検討を行うことや、融資等業務の見直しを行うこととしております。
第四に、特別会計改革については、平成十八年度から平成二十二年度までの間を目途に計画的に推進すること、財政の健全化に総額二十兆円程度を寄与することを目標とすること及び本法律の施行後一年以内を目途として特別会計の廃止及び統合等を盛り込んだ法制上の措置を行うこととしております。さらに、各特別会計の廃止、統合、事務及び事業の合理化等を行うとともに、特定財源についても見直しを行うこととしております。
第五に、総人件費改革については、国家公務員の年度末総数を今後五年間で五%以上の純減とすることを目標として、これを達成するため必要な施策を講ずることとしております。給与制度の見直しについては、職務と責任に応じた給与の体系、民間における賃金との比較方法のあり方についての人事院における検討の状況を踏まえ、必要な措置を平成十八年度から順次講ずることとしております。さらに、地方公共団体に対して職員数の厳格な管理を要請するとともに、独立行政法人等における人件費の削減に向けた取り組みを行うこととしております。
第六に、国の資産及び債務に関する改革については、将来の国民負担を極力抑制するなどの財政運営原則を盛り込むとともに、国の資産の圧縮や資産及び債務の管理のあり方の見直しを行うこととしております。
第七に、公務員制度改革、規制改革、競争の導入による公共サービスの改革、公益法人制度改革、政策評価の推進との連携を図ることとしております。
第八に、行政改革推進本部を設置し、これらの改革を総合的に推進することとしております。
次に、公益法人制度改革に関する三法案、すなわち、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案及び一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
現行の公益法人制度については、主務官庁の許可主義のもと、法人格の取得と公益性の判断や税制上の優遇措置が一体となっているため、法人設立が簡便でなく、また公益性の判断基準が不明確であるなど、さまざまな批判、指摘がされてまいりました。一方で、内外の社会経済情勢の変化に伴い、民間の団体が自発的に行う公益を目的とする事業の実施を促進して、活力ある社会を実現することが重要となっております。さらに、官から民への流れの中で、こうした民間の団体の発展を推進することは、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の実現にも不可欠なものであります。
そこで、現行の公益法人制度を改め、法人格の取得と公益性の判断を分離することとし、これら三法案を提出するものであります。
それぞれの法律案の概要について、順次御説明申し上げます。
まず、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案は、剰余金の分配を目的としない社団及び財団について、その行う事業の公益性の有無にかかわらず、準則主義により簡便に法人格を取得することができる一般的な法人制度を設けようとするものであります。
この法律案の要点は、次のとおりであります。
第一に、現行の民法典には社団法人と財団法人の二つの種類が設けられていることにかんがみ、法人の種類として、これらに対応する一般社団法人と一般財団法人の二つの類型を設けることとしております。
第二に、一般社団法人及び一般財団法人においては、営利法人との区別を明確にするため、社員または設立者に剰余金または残余財産の分配を受ける権利を与える旨の定款の定めはその効力を有しないものとしております。
第三に、一般社団法人については、二名以上の社員によって設立できることとし、設立時の財産保有規制は設けないこととするほか、社員総会及び理事を必置とし、定款の定めによって理事会、監事または会計監査人を設置できることとしております。
第四に、一般財団法人については、設立者が三百万円以上の財産を拠出することによって設立できることとし、理事の業務執行を監督し法人の重要な意思決定に関与する機関として評議員及び評議員会を法定するとともに、理事、理事会及び監事を必置とし、定款の定めによって会計監査人を設置できることとしております。
このほか、計算、定款の変更、解散・清算、合併等について、所要の規定を設けることとしております。
次に、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案は、社団法人及び財団法人の設立の許可及びこれらに対する監督を主務官庁の裁量により行うこととしていた現行の制度を改め、公益社団法人及び公益財団法人としての認定及びこれらに対する監督を独立した委員会等の関与のもとで内閣総理大臣または都道府県知事が行う制度を設けようとするものであります。
この法律案の要点は、次のとおりであります。
第一に、公益目的事業を行う一般社団法人または一般財団法人は、内閣総理大臣または都道府県知事の公益認定を受けることができることとし、公益目的事業を行うことを主たる目的とするものであることその他の公益認定の基準等について定めることとしております。
第二に、公益認定を受けた公益社団法人または公益財団法人について、公益目的事業比率が百分の五十以上となることその他の公益目的事業の実施等に関して守るべき事項等を定めることとしております。
第三に、公益社団法人または公益財団法人に対する立入検査、勧告及び命令、公益認定の取り消し等の監督上の措置について定めることとしております。
第四に、内閣府に七人の有識者をもって組織される公益認定等委員会を置くこととし、内閣総理大臣が公益認定をしようとするとき等にはこの委員会に諮問しなければならないこと、都道府県についても合議制の機関を置くこと等を定めることとしております。
このほか、国民への情報提供や公益社団法人及び公益財団法人並びにこれらに対する寄附を行う個人及び法人に関する税制上の措置について定めるとともに、罰則等について所要の規定を設けることとしております。
最後に、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴い、中間法人法を廃止し、民法ほか二百九十九の関係法律に所要の整備を加えるとともに、所要の経過措置を定めようとするものであります。
最後に、競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
今日の厳しい財政事情の中、政府が大きな役割を果たしてきた過去の制度を見直し、簡素で効率的な政府を実現することは、国及び地方を通じた我が国全体にとって喫緊かつ最重要課題の一つとなっております。今後、簡素で効率的な政府への道筋を確かなものとするためには、国や地方公共団体が行っている業務について、限られた財源の中で公共サービスの受け手である国民に対しより質の高いサービスを提供していく観点から、事務及び事業の内容及び性質に応じた分類、整理等の仕分けを踏まえた検討を行った上で、必要な措置を講ずることが重要となっております。
政府といたしましては、以上の認識のもと、国の行政機関等または地方公共団体がみずから実施する公共サービスに関し、その実施を民間が担うことができるものは民間にゆだねる観点からこれを見直し官民競争入札または民間競争入札に付することにより公共サービスの質の維持向上及び経費の削減を図る改革を実施するため、本法律案を提出する次第であります。
次に、本法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
第一に、競争の導入による公共サービスの改革は、公共サービスの全般について不断の見直しを行い、民間事業者の創意と工夫を適切に反映させることにより、国民のため、より良質かつ低廉な公共サービスを実現することを旨とするとともに、国の行政機関等または地方公共団体の事務または事業として行う必要のないものは廃止することを基本理念としております。
第二に、競争の導入による公共サービスの改革のために政府が実施すべき施策に関する基本的な方針や、官民競争入札の具体的な対象業務等を主な内容とする公共サービス改革基本方針を定めることとしております。
内閣総理大臣は、公共サービスに関する情報を公表し、民間事業者及び地方公共団体からの意見を聴取するとともに、国の行政機関等の長等と協議し、官民競争入札等監理委員会の議を経た上で、官民競争入札等の対象として選定した公共サービスに関する事項等を内容とする公共サービス改革基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めることとしております。
第三に、公共サービスの経費の削減だけでなくその質の維持向上を実現する観点から、官民競争入札等の対象として選定された個々の公共サービスごとに作成する官民競争入札等の実施要項や落札者の決定等に関する手続を定めております。
第四に、民間事業者が落札者となった場合の公共サービスの実施に関する契約の締結、変更及び解除を規定するとともに、落札した民間事業者への守秘義務及びみなし公務員規定の適用や、国の行政機関等の長等による落札した民間事業者に対する報告徴収または必要な指示に関する規定など、公共サービスの適正かつ確実な実施を確保するための各般の措置を定めております。
第五に、官民競争入札等により落札した民間事業者が実施する公共サービスに適用する財政法、国家公務員退職手当法、職業安定法、国民年金法等及び戸籍法等の特例の内容について定めております。
第六に、国の行政機関等が、官民競争入札の結果、みずから実施することとなった場合における公共サービスの実施に関する規定を定めております。
第七に、官民競争入札等の実施の過程における透明性、中立性及び公正性を確保するため、内閣府に官民競争入札等監理委員会を設置することとしております。
第八に、地方公共団体が本法案に基づき実施する官民競争入札等について、国の規定に準じた手続を定めております。
以上が、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律案、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律案、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案の提案理由及び内容の概要でございます。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをよろしくお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116404278X00220060329/2
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003・伊吹文明
○伊吹委員長 これにて各案についての趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る四月三日月曜日午前八時四十五分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時十八分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116404278X00220060329/3
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