1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成十八年六月七日(水曜日)
午前十時一分開議
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○議事日程 第三十一号
平成十八年六月七日
午前十時開議
第一 公職選挙法の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
第二 地方公務員等共済組合法の一部を改正す
る法律案(内閣提出、衆議院送付)
第三 証券取引法等の一部を改正する法律案(
内閣提出、衆議院送付)
第四 証券取引法等の一部を改正する法律の施
行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(
内閣提出、衆議院送付)
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○本日の会議に付した案件
一、元本院副議長菅野久光君逝去につき哀悼の
件
一、日程第一より第四まで
一、国際問題に関する調査の中間報告
一、経済・産業・雇用に関する調査の中間報告
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/0
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001・扇千景
○議長(扇千景君) これより会議を開きます。
元本院副議長菅野久光君は、去る五月十四日逝去されました。誠に痛惜哀悼の至りに堪えません。
つきましては、この際、院議をもって同君に対し弔詞をささげることといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/1
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002・扇千景
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。
弔詞を朗読いたします。
〔総員起立〕
参議院は わが国 民主政治発展のため力を尽くされ さきに参議院副議長として憲政の発揚につとめられました 元議員従三位勲一等菅野久光君の長逝に対し つつしんで哀悼の意を表し うやうやしく弔詞をささげます
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/2
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003・扇千景
○議長(扇千景君) 日程第一 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員長泉信也君。
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〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
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〔泉信也君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/3
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004・泉信也
○泉信也君 ただいま議題となりました法律案につきまして、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、衆議院小選挙区選出議員及び参議院選挙区選出議員の選挙を在外選挙の対象とするとともに、個人情報保護に対する意識の高まりに的確に対応するため、選挙人名簿の抄本の閲覧制度を見直す等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、在外選挙の実施状況と投票率向上へ向けての施策、選挙運動におけるインターネットの活用、海外派遣自衛隊員等に対する選挙機会の確保、海外選挙区創設の可能性、選挙人名簿抄本の閲覧制度の意義と適切な運用等について質疑が行われました。
質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/4
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005・扇千景
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/5
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006・扇千景
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/6
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007・扇千景
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十一
賛成 二百三十一
反対 〇
よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
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〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/7
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008・扇千景
○議長(扇千景君) 日程第二 地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。総務委員長世耕弘成君。
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〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
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〔世耕弘成君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/8
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009・世耕弘成
○世耕弘成君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
本法律案は、市町村合併の進展等による地方議会議員年金の財政状況を踏まえ、地方議会議員年金制度の長期的安定を図るため、退職年金等の給付の水準を引き下げる等の措置を講じようとするものであります。
委員会におきましては、地方議会議員年金制度の意義と役割、地方議会議員共済会の組織の在り方、地方議会の人材確保と議員年金の給付水準、市町村合併が地方議会並びに議員年金財政に及ぼす影響等について質疑が行われました。
質疑を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本法律案に対し三項目から成る附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/9
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010・扇千景
○議長(扇千景君) これより採決をいたします。
本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/10
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011・扇千景
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/11
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012・扇千景
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十二
賛成 二百二十七
反対 五
よって、本案は可決されました。(拍手)
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〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/12
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013・扇千景
○議長(扇千景君) 日程第三 証券取引法等の一部を改正する法律案
日程第四 証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案
(いずれも内閣提出、衆議院送付)
以上両案を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長池口修次君。
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〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
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〔池口修次君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/13
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014・池口修次
○池口修次君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず、証券取引法等の一部を改正する法律案は、金融・資本市場を取り巻く環境の変化に対応し、利用者保護ルールの徹底と利用者利便の向上、貯蓄から投資に向けての市場機能の確保及び金融・資本市場の国際化への対応を図るため、投資者保護のための横断的な法制として、証券取引法を改組して金融商品取引法とするほか、公開買い付け制度、大量保有報告制度その他のディスクロージャー制度、金融商品取引所等に関する制度の整備等を行おうとするものであります。
次に、証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴い、金融先物取引法等の四法律を廃止するとともに、金融商品の販売等に関する法律等の七十二法律の規定の整備等を行おうとするものであります。
委員会におきましては、政府提出の両法律案に加え、櫻井充君外五名発議の金融商品取引監視委員会設置法案と併せ、三法律案を一括して議題とし、参考人を招致してその意見を聴取するとともに、市場監視機能の強化の必要性と体制の在り方、投資事業組合に関する情報の開示による透明性の向上、監査の信頼性確保のための具体的な取組、公開買い付け規制の具体的要件、不招請勧誘禁止に関する法律の規定の在り方、商品先物取引について不招請勧誘の禁止を規定する必要性等について熱心な質疑が行われました。
証券取引法等の一部を改正する法律案に対しましては、民主党・新緑風会、日本共産党、各派に属しない議員糸数慶子君を代表して尾立源幸委員より、商品先物取引に関する不招請勧誘の禁止を追加することを内容とする修正案が提出され、原案及び修正案に対する質疑が行われました。
委員会における質疑の詳細につきましては、会議録によって御承知願います。
政府提出の両法律案につきまして、質疑を終了し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して大久保勉委員、日本共産党を代表して大門実紀史委員より、両原案に反対、修正案に賛成する旨の意見がそれぞれ述べられました。
討論を終了し、順次採決の結果、修正案は否決され、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、両法律案に対し、商品先物取引に対する不招請勧誘の禁止の導入について検討することなど十三項目の附帯決議が付されております。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/14
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015・扇千景
○議長(扇千景君) 両案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。広田一君。
〔広田一君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/15
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016・広田一
○広田一君 民主党・新緑風会の広田一でございます。
私は、会派を代表しまして、ただいま御報告のございました証券取引法等の一部を改正する法律案外一案に対し、反対の立場から討論をいたします。
政府は、本法案の提案理由につきまして、金融・資本市場を取り巻く環境の変化に対応し、投資者保護のための横断的な法整備を行い、利用者保護ルールの徹底と利用者利便の向上などを図るとしております。これは、私たちがこれまで主張してきた考えに沿うものであります。しかし、横断の範囲、肝心の投資者保護の中身については不十分であり、到底賛同することはできません。
その最大の理由は、今最も被害の大きい商品先物取引について十分な対策が講じられていないことでございます。政府案では、金融庁所管の金融商品には不招請勧誘の禁止を盛り込みながら、農林水産省、経済産業省所管の商品先物取引については金融商品取引法の対象とはせず、かつ商品取引所法の改正でも不招請勧誘の規定を盛り込んでいません。
不招請勧誘とは、頼みもしないのに電話を掛けてきたり家を訪問したりして商品の購入を勧めることであります。悲劇は一本の電話から始まったと言われるように、多くの商品先物の被害やトラブルはこの不招請勧誘が原因であります。
確かに、商品先物市場は我が国の産業インフラの一つであります。しかし、商品先物取引は、与謝野大臣も認められたように、投資というより投機的であり、ゼロサムゲームであります。その商品性は、出資した何倍もの巨額の取引ができるといういわゆるレバレッジが高い反面、損失が発生した場合、当初の出資額を上回って追加して損失負担をしなければならないなどリスクが大きいものであります。とても一般の人、素人が手を出すものではございません。
現在の商品先物市場が不健全なのは、不招請勧誘で引きずり込まれた一般の人たちの犠牲の上に市場が成り立っていることであります。農林水産省と通商産業省が取りまとめました委託者保護に関する研究会中間取りまとめでさえ、商品先物取引について約八〇%の人が損をしていると認めております。
商品先物市場への参加者は年間約十一万人と言われています。そのうち約七万人が新規参入者であります。そして、市場からの退場者も同じく七万人であります。このように、毎年大量の損失者を生み出し、その穴埋めを不招請勧誘で補うという繰り返しでございます。
与謝野大臣は、不招請勧誘禁止の効果についてどう思うのかという私の質問に対して、相当効果があると御答弁をされております。このように、不招請勧誘の禁止は被害やトラブルを水際で防ぐ意味で大変有効であります。それにもかかわらず、今回、商品先物取引が不招請勧誘禁止の対象から外されたことは、政府の言う横断的な投資者保護とはほど遠いものと言わざるを得ません。規制が厳しくなった外国為替証拠金取引業者の一部は、規制の不十分な海外商品先物取引へと移行し始めているという報告もございます。かえって縦割り行政の弊害が助長されています。
先ほど金融庁所管の金融商品取引法案では不招請勧誘の禁止は盛り込まれていると述べました。しかし、その中身は、実態を踏まえ政令に定めるものに限るとしています。これでは逆に原則解禁であると言わざるを得ません。被害者が拡大しなければ動かない、後追いのモグラたたき行政をいつまで続けるつもりなのでしょうか。
しかも、現在、不招請勧誘を禁止されている取引所取引の外国為替証拠金取引については、法改正に伴い適用除外とする方針であります。また、商品取引所法において損失補てんの禁止が新たに規定され、示談による被害者救済の道が狭められるなど、後ろ向きの横断化もなされております。このように、投資者保護についてはむしろ後退している側面がございます。
財政金融委員会では、この不招請勧誘の問題について、与野党を問わず活発な議論がなされました。そして、委員会の方向性としては、お互いに禁止の必要性を共有できたと認識しております。
本院から輩出をしております松あきら経済産業副大臣、三浦一水農林水産副大臣、そして小斉平敏文農林水産政務官からも、今後の実態を踏まえて、不招請勧誘の禁止を含めて、必要な対策について適切に検討したいという趣旨の前向きの御答弁がございました。しかし、その答弁を受けての政府参考人の発言は、これまでどおりの紋切り型でございました。ここに、政治家の発言を軽視する官僚主導の行政、その理由の一つとして考えられる業界団体への天下りの問題の根深さを改めて再認識をいたしました。
以上を踏まえ、私たちは、投資者保護の徹底と縦割り行政の弊害に風穴を空けるべく、商品取引所法の第二百十四条に関して、商品取引員による不招請勧誘を禁止する規定を設ける修正案を提出をいたしました。結果は、残念ながら修正合意には至りませんでした。法案に問題があれば速やかに修正するのが良識の府参議院に対する国民の期待だと思います。いかがでしょうか。
また、私たちは、今回、金融商品取引監視委員会設置法案を提案いたしました。その理由は、まず、先ほどから述べていますように、投資者保護の徹底であります。商品先物取引を始め投資に対するトラブル、被害が後を絶ちません。そして、ライブドアや村上ファンド事件に象徴されるように、多くの証券不祥事が個人株主に多大な被害や損害を与えております。
また、投資者の立場に立ちますと、銀行、証券、保険といった業態でなく、提供される金融商品に着目した施策がますます重要になってまいります。よって、イギリス型の金融市場サービス法を念頭に置き、旧来の縦割り業法から金融市場を一元的かつ包括的に監視、監督することが必要とされると考えます。
次に、国際情勢への適切な対応であります。
世界を見た場合、多様化、複雑化、高度化する金融市場の実態や、銀行、証券、保険の垣根がますます低くなっていることを受けて、英国はもちろん、ドイツなどの欧州諸国では、FSAのような業態横断的な機能を持つ機関への転換が図られています。もう一つのモデルである米国ですら、GAOの報告書では、国際的な金融複合企業などを監視をする統一的な機関を設けるべきではないかという意見があります。
さらに、欧米では証券取引所の再編が起きています。この流れは必ずアジアにも押し寄せてくるだろうと思います。
市場に厚みを加え、公正で透明な市場の達成のためには、独立性が高く、かつ幅広く金融商品の取引を監視、監督する権限の強い機関を創設することの必要性は時代の要請であると確信をいたしております。本法案は、採決には付されませんでしたが、与党の皆さんも含め、今後とも議論を深めていただくように呼び掛けたいと思います。
最後になりましたが、商品先物のように、プロとアマを同じ土俵で競争させ、少数の勝者のために多数の敗者をつくり出しているのは、自分は非情だと称する小泉政治らしいかもしれません。しかし私は、そうではなく、投資者被害のように、これまでの政治が目をそらし耳をふさいできた深刻で切実な一人一人の被害の声に今こそ政治の光を当てるべきだと考えます。このことは、かつて富国有徳を唱えた政治家から教えていただきました。
そして、投資者保護レベルが高い国ほど金融市場が発達しているということを肝に銘じ、市場の質を高めるため更なる制度整備の必要性を強く訴えて、私の討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/16
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017・扇千景
○議長(扇千景君) これにて討論は終局いたしました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/17
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018・扇千景
○議長(扇千景君) これより両案を一括して採決いたします。
両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
〔投票開始〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/18
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019・扇千景
○議長(扇千景君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
〔投票終了〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/19
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020・扇千景
○議長(扇千景君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十二
賛成 百三十四
反対 九十八
よって、両案は可決されました。(拍手)
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〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/20
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021・扇千景
○議長(扇千景君) この際、国際問題に関する調査会長から、国際問題に関する調査の中間報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/21
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022・扇千景
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。国際問題に関する調査会長西田吉宏君。
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〔調査報告書は本号(その二)に掲載〕
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〔西田吉宏君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/22
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023・西田吉宏
○西田吉宏君 国際問題に関する調査会における中間報告につきまして御報告を申し上げます。
本調査会は、国際問題に関し長期的かつ総合的な調査を行うため、平成十六年十月十二日に設置をされ、三年間にわたるテーマを「多極化時代における新たな日本外交」と決定し、調査を進めることといたしました。
今日、東アジアでは事実上の経済統合が進展しております。また、中国の軍事力増強と米軍再編という動きの中で、安全保障環境も大きく変化をしてきております。
我が国がこうした情勢にいかに対応し、どのような外交を展開すべきかという問題意識の下、第二年目においては、「日本のアジア外交」のほか、「日本の対米外交」及び「国際社会の責任ある一員としての日本の対応」について、それぞれ調査を進めてまいりました。
このたび、第二年目の調査を中間報告として取りまとめ、去る六月二日、これを議長に提出をいたしました。
以下、調査の概要を御報告申し上げます。
第一は、日本のアジア外交についてであります。
調査会においては、東アジア共同体構築に向けて、我が国が積極的に取り組むことにより、我が国の外交の幅を広げるとともに、この地域の平和と繁栄に貢献すべきであるとの意見、日中両国は様々な問題を抱えていることから、我が国は歴史認識について深く研究すべきであり、歴史教育に関する共同研究を行うべきであるとの意見などが述べられました。
第二は、日本の対米外交についてであります。
調査会においては、日米同盟は我が国を取り巻く東アジアの平和と安定の確保、経済の繁栄、地域の発展を目指していくためには不可欠なものであるとの意見、米国の外交政策は国際情勢によって変化し、それに対応するためには、議員、官僚の間で更なる米国研究と米国要人とのネットワークづくりが不可欠であるとの意見などが述べられました。
第三は、国際社会の責任ある一員としての日本の対応についてであります。
調査会においては、開発の重要な概念としての人間の安全保障の存在意義を維持拡大するためには、具体的内容を持つものにしていく必要があるとの意見、国連の持続可能な開発のための教育の十年によって、持続性を重視する人々を多数育成することがこれからの地球環境にとって極めて重要であるとの意見などが述べられました。
第四は、今後の外交課題についてであります。
調査会においては、我が国は、政府、企業、NPO、個人などのあらゆるレベルでソフトパワーを生かした国際貢献が可能であるとの意見、外交の継続性という観点から、議会自身が戦略的な外交方針を官邸に伝えていく役割を持つべきであり、外交における議会の権能を再考すべきであるとの意見などが述べられました。
第五は、以上の意見などを踏まえた提言についてであります。
本調査会といたしましては、六項目の提言を行いましたが、主な内容は次のとおりであります。
一、我が国は、安定した日中関係の維持が日中双方、ひいては東アジア全体の平和と安定そして発展につながるとの視点に立ち、日中間の歴史共同研究を着実に実施できるよう一層努めるべきである。
二、我が国は、東アジア共同体の構築に向け、関係各国との十分かつ緊密な連携・協力の下で、その取組を強化すべきである。
三、我が国は、人間の安全保障への取組を一層強化するため、我が国に人間の安全保障に関する国連機関を設置するよう努力すべきである。
四、我が国は、戦略的外交を展開するため、密接な関係を有する国を中心に、実証的な研究を行う外交政策研究所を創設すべきである。
五、政府は、ソフトパワーの活用により外交力を高めるため、留学生受入れなど教育面での国際協力や文化交流事業を積極的に支援すべきである。
六、我が国は、環境問題について有する高度な技術、ノウハウを生かして、途上国に対する環境ODA・環境協力が一層充実するよう措置を講ずべきである。
政府はもとより、関係各方面におかれましても、本報告に示した提言を十分に御検討の上、今後の施策に反映されますよう要望するものであります。
以上、御報告を申し上げます。(拍手)
─────・─────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/23
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024・扇千景
○議長(扇千景君) この際、経済・産業・雇用に関する調査会長から、経済・産業・雇用に関する調査の中間報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/24
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025・扇千景
○議長(扇千景君) 御異議ないと認めます。経済・産業・雇用に関する調査会長広中和歌子君。
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〔調査報告書は本号(その二)に掲載〕
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〔広中和歌子君登壇、拍手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/25
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026・広中和歌子
○広中和歌子君 経済・産業・雇用に関する調査会の中間報告につき御報告申し上げます。
本調査会は、第百六十一回国会において設置されて以来、調査項目を「成熟社会における経済活性化と多様化する雇用への対応」と決定し、鋭意調査を進めてまいりました。
二年目に当たる本年度においては、「経済及び所得格差問題」を始めとする五テーマについての参考人からの意見聴取・質疑、委員間の意見交換、委員派遣による実情調査等を行いました。
調査会においては、所得格差をめぐる現状と課題、都市と地方の地域格差、グローバル経済下における我が国経済の在り方、団塊世代の退職に伴ういわゆる二〇〇七年問題への対応、高齢者の継続雇用問題、仕事と家庭・育児の両立等について熱心な議論が行われたところでございます。
このような調査を踏まえて、非正規雇用、高齢者雇用、女性雇用など多様化する雇用への対応についての提言を含む中間報告がまとまり、去る二日、これを議長に提出いたしました。
以下、提言の内容につきまして御説明申し上げます。
バブル崩壊後の長期にわたる景気低迷を背景とした企業の総人件費抑制策、職業観や就労意識の変化等に伴い、近年、就業形態が大きく変化しており、非正規雇用の雇用者全体に占める比率は、昭和五十九年の一五・三%から平成十七年には三二・六%と、二倍以上に拡大しております。
これらの非正規雇用と正規雇用との間には大きな賃金格差が生じており、最近論議が起きている所得格差拡大の一つの要因とも言われております。また、若年層の所得の二極化による晩婚化、非婚化の進行は、出生率の更なる低下をもたらす懸念が強まっております。パート社員も、最近では正社員と同程度の業務を行っている例が少なくなく、公正の視点からも課題となっており、また、非正規雇用の増大、団塊世代の退職等による技術の伝承問題もございます。
さらに、大都市圏と地方の経済的格差も懸念されております。
一方、既に人口減少時代に入った我が国においては、将来的に労働力不足を来すことが予想されており、このためにも高齢者や女性の労働力を活用する必要がございますが、高齢者や女性の雇用をめぐっては様々な問題が生じていることも事実です。とりわけ、高齢者雇用では年金支給開始年齢の引上げと雇用の継続問題等、また、女性雇用では仕事と家庭・育児の両立、男女間の賃金格差問題等が課題となっております。
これらの点にかんがみ、次の十項目の提言を行いました。
正規雇用と非正規雇用との格差の実態把握に努めるとともに、多様な働き方を提供し多くの労働者に雇用の機会を与える短時間正社員制度の導入を促進させること。
景気が拡大する中で正規雇用の採用を拡大するとともに、非正規雇用から正規雇用への登用を積極的に行うこと。
同一価値労働同一賃金の考え方をも踏まえつつ、正規雇用と非正規雇用の賃金格差等の是正に努めること。
大都市圏と地方の地域間格差から派生する雇用状況等に関する格差を是正するよう努めること。
社会保険料を負担しなければならない事業者が保険料を支払っていない場合には、従来以上に厳しく対応すること。
改正高年齢者雇用安定法の施行に際しては、九割以上の企業が継続雇用制度を導入する予定であるが、高齢者の雇用確保が適切に行われるよう十分に指導監督すること。また、高齢者に配慮した職場環境の改善を図ること。
だれもが年齢にかかわりなく、能力を発揮して働くことのできる、いわゆるエイジフリー社会を目指すよう努めること。
依然として多くの待機児童を抱えている実態を踏まえ、保育所の整備について一層推進するとともに、放課後児童対策を拡充強化すること。
仕事と家庭・育児の両立を支援するため、制度、施策の整備充実を図るとともに、家庭における男女の役割分担を始めとする男性側の理解、協力及び責任が不可欠なことから、そのための一層の啓発を行うこと。
男女雇用機会均等法の基本理念を踏まえつつ、男女間の賃金格差等の是正に努めること。
政府及び関係者においては、その趣旨を十分に理解され、これらの事項についてその実現が図られるよう要請するものでございます。
以上、御報告申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/26
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027・扇千景
○議長(扇千景君) 本日はこれにて散会いたします。
午前十時三十九分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116415254X03120060607/27
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