1. 会議録本文
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000・会議録情報
平成二十年五月九日(金曜日)
午後五時五分開会
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委員の異動
四月二十二日
辞任 補欠選任
丸川 珠代君 尾辻 秀久君
四月二十三日
辞任 補欠選任
植松恵美子君 大塚 耕平君
轟木 利治君 尾立 源幸君
藤末 健三君 川合 孝典君
礒崎 陽輔君 林 芳正君
中山 恭子君 山谷えり子君
四月二十四日
辞任 補欠選任
大塚 耕平君 轟木 利治君
山谷えり子君 中山 恭子君
四月二十五日
辞任 補欠選任
轟木 利治君 大塚 耕平君
五月九日
辞任 補欠選任
尾立 源幸君 藤本 祐司君
林 芳正君 佐藤 信秋君
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出席者は左のとおり。
委員長 峰崎 直樹君
理 事
大久保 勉君
辻 泰弘君
円 より子君
愛知 治郎君
田村耕太郎君
委 員
大塚 耕平君
川合 孝典君
川崎 稔君
富岡由紀夫君
平田 健二君
藤本 祐司君
水戸 将史君
森田 高君
横峯 良郎君
尾辻 秀久君
小泉 昭男君
佐藤 信秋君
椎名 一保君
田中 直紀君
中山 恭子君
森 まさこ君
荒木 清寛君
白浜 一良君
大門実紀史君
国務大臣
国土交通大臣 冬柴 鐵三君
副大臣
国土交通副大臣 平井たくや君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 山本 順三君
事務局側
常任委員会専門
員 大嶋 健一君
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本日の会議に付した案件
○道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部
を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/0
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001・峰崎直樹
○委員長(峰崎直樹君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、丸川珠代君、植松恵美子君、轟木利治君、藤末健三君及び礒崎陽輔君が委員を辞任され、その補欠として尾辻秀久君、大塚耕平君、尾立源幸君、川合孝典君及び林芳正君が選任されました。
また、本日、林芳正君及び尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として佐藤信秋君及び藤本祐司君が選任されました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/1
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002・峰崎直樹
○委員長(峰崎直樹君) 道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題とします。
本案の趣旨説明につきましては、去る四月二十三日に行われました連合審査会において聴取しておりますので、これを省略し、これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/2
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003・辻泰弘
○辻泰弘君 私は、ただいま議題となりました道路整備費財源特例法改正案に対し、会派を代表して反対の討論を行います。
今日まで私どもは道路特定財源制度を、政府の資源配分の在り方や、中央集権、地方分権という国の制度の根幹にかかわる問題ととらえ、主張を展開してまいりました。
確かに、戦後の経済復興、経済成長の過程での道路への集中投資は意義ある側面を有していたことは否定できません。しかし、時代は推移し、道路整備が進む一方で、医療、年金、福祉、雇用、教育、環境など道路以上に重要な政策課題を日本は抱えています。このような状況の中で、なぜ道路だけが優先的な財政措置を受けられるのか、世論調査の結果を見ても、多くの国民が疑問を抱き、その是正に向けた抜本改革を求めていることは明らかであります。同時に、今や道路特定財源制度は、不適切な使用、税の無駄遣い、過大見積りなど腐敗の温床と化しておりますが、それらは我々の指摘なかりせば、今なおやみに葬られていたものであります。
自動的に道路に財源が充てられ、十分なチェックが利きにくい特定財源制度は即刻廃止すべきであります。にもかかわらず、今次法案はわずかばかりの一般財源化の装いを凝らしつつも、揮発油税等の今後十年間にわたる特定財源継続を求めることがその本質にほかならず、国民の要望に反するものと言わざるを得ません。
また、政府・与党は、二十一年度からの一般財源化を決定しましたが、それは今次法案と両立いたしません。二十一年度からの一般財源化を言いながら、二十一年度以降二十九年度までの特定財源継続を法定することは明らかな矛盾であり、その矛盾を解消しようとしない姿勢は国民への背信行為であります。
さらに、法案や政府・与党の方針には、税制の抜本改革なき場合の特定財源継続への抜け道を残している、必要と判断される道路などの表現を駆使して一般財源化の骨抜きを図っている、一般財源化の範囲、内容が政府内で統一されていない、法案の前提である五十九兆円の道路計画の具体的内容、裏付けが明示されず、公共投資抑制の他の政府方針との整合性を欠いている、秋ごろの最新データに基づく新計画策定を決めながら、それを待たずして十年間を拘束することになる、公益法人や特別会計の無駄排除のための具体策がないなど多くの問題点をはらんでおり、容認するわけにはまいりません。
なお、去る四月三十日、衆議院において本法案と密接不可分の税法改正案が参議院審議途中にもかかわらず強引に再可決されたことは、参議院の独立性と直近の民意を否定し、物価上昇にあえぐ国民生活に思いを致すことなき政権与党の国民不在の姿勢をまざまざと示したものであります。
与党に猛省を促すとともに、我々はこの暴挙に対する怒りを多くの国民と共有しつつ、生活第一の政治、すなわち政権交代を目指し、全力を傾注する決意であることを申し上げ、反対討論を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/3
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004・荒木清寛
○荒木清寛君 私は、自由民主党・無所属の会及び公明党を代表いたしまして、政府提出の道路整備費財源特例法改正案につきまして、賛成の立場から討論を行うものであります。
討論に先立ちまして、幾つかの重要な事項につきまして述べさせていただきます。
まず、本法律案は国土交通省所管のものでありまして、参議院規則第七十四条の趣旨を踏まえれば、本来、国土交通委員会に付託されるべきものであり、財政金融委員会に付託されたことは手続上重大な瑕疵があり、こうした事態が前例となることを深く憂慮するものであります。また、本法律案は四月一日施行の法律案であり、本来であれば三月中に参議院の意思が表明されるべきであったにもかかわらず、衆議院から送付されて二か月近く経過した本日になってやっと委員会での採決に至ったことについて、甚だ遺憾であると申し上げます。
なお、ガソリン税等の暫定税率の一か月間の失効により国、地方の財政に約千八百億円の減収をもたらしたことに加え、特に地方の道路整備やガソリンスタンドの経営に多大の混乱を与えたことにつきましては、野党の猛省を促したい。
本法律案に賛成の第一の理由は、経済のグローバル化や人口減少社会の到来など、我が国内外の経済社会情勢が大きく変化し、地域における経済活動が低迷する中、我が国の競争力、成長力の確保や地域の活性化のため、真に必要な道路整備を計画的に進めることは依然として重要な政策課題であるからであります。我が国はもう道路を造る必要はないという極端な意見もありますが、地方の発展に必要な道路は造らなければなりません。
第二の理由は、四月十七日に公表された道路関係業務の執行のあり方改革本部の最終報告において、道路関係公益法人及び地方整備局等について抜本的な改革を行うための方針が示されているからであります。すなわち、この報告書では、国民から批判の的となっていた道路特会の無駄遣いについて、国民の目線で徹底的に見直す措置が盛り込まれております。
第三の理由は、三月二十七日の総理記者会見、四月十一日の政府・与党決定を受けて来年度から道路特定財源は一般財源化することになるところ、四月三十日の記者会見で、福田総理から、一般財源化を行うに際し生活者のための生活者財源へと改革するとの基本的な考え方が表明されているからであります。
以上の理由によりまして、私は政府提出の本法律案に賛成であることを再度表明いたしまして、討論を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/4
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005・大門実紀史
○大門実紀史君 日本共産党を代表して、道路財源特例改正案について反対の討論を行います。
討論に先立って、本日の採決について一言申し上げます。
本法の審議時間は、衆議院では二十時間五十五分ですが、参議院では全体でわずか六時間にすぎません。衆議院の三分の一以下の審議時間で早くも採決を迎えることは、参議院の役割を果たしたとは到底言えません。しかも、来週には政府・与党は、本院で否決されるであろう本法案を衆議院で再可決する姿勢であります。本院の意思表示はどの世論調査を取っても国民多数の声であることを真摯に受け止め、再可決など絶対にすべきでないということを、この際強く主張しておきます。
本法案に反対する理由を述べます。
本法案は、多大な無駄を生んできた道路特定財源の根拠となる法案であり、また総額削減ありきの道路中期計画の根拠法でもあります。したがって、再三審議でも指摘されてきたように、本法案は来年度から道路特定財源を一般財源化するという総理提案、そして政府・与党提案とも根本的に矛盾をします。来年度から本気で一般財源化するならば、本法案を成立させる意味は全くありません。
しかも、本法案は、四月一日に失効し、既に現在、道路特定財源は法律的には一般財源化された状態にあります。政府が本気で来年度から一般財源化する気があるなら、今年度からガソリン税等を社会保障や教育などの国民生活予算、また本当に必要な道路建設などに振り替える所要の措置をとれば済むことであります。にもかかわらず、何ゆえわざわざ道路特定財源という仕組みそのものを復活させ、この先十年も特定財源を維持する法案を、与党として何ら修正の努力もせず、しかも再可決までしようとするのか、言語道断の所業と言わざるを得ません。
今、国民生活は貧困と格差の拡大、相次ぐ負担増、物価高騰で極めて苦しい状態にあります。このときに政治が考えるべきことは、国民の暮らしを助けることです。道路特定財源はきっぱり廃止し、直ちに一般財源化し、財源を国民の暮らしを直接応援する予算に振り向けることを強く主張して、反対討論を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/5
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006・峰崎直樹
○委員長(峰崎直樹君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
これより採決に入ります。
道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の起立をお願いいたします。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/6
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007・峰崎直樹
○委員長(峰崎直樹君) 少数と認めます。よって、本案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。
なお、本案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/7
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008・峰崎直樹
○委員長(峰崎直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後五時十五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/116914370X00920080509/8
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