1. 会議録本文
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000・会議録情報
令和五年四月十一日(火曜日)
午前十時開会
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委員の異動
四月六日
辞任 補欠選任
生稲 晃子君 古庄 玄知君
加藤 明良君 山東 昭子君
高野光二郎君 世耕 弘成君
友納 理緒君 山崎 正昭君
四月十日
辞任 補欠選任
古庄 玄知君 越智 俊之君
世耕 弘成君 こやり隆史君
谷合 正明君 下野 六太君
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出席者は左のとおり。
委員長 杉 久武君
理 事
加田 裕之君
福岡 資麿君
牧山ひろえ君
下野 六太君
川合 孝典君
委 員
越智 俊之君
こやり隆史君
山東 昭子君
田中 昌史君
森 まさこ君
山崎 正昭君
和田 政宗君
石川 大我君
福島みずほ君
佐々木さやか君
梅村みずほ君
鈴木 宗男君
仁比 聡平君
国務大臣
法務大臣 齋藤 健君
大臣政務官
法務大臣政務官 高見 康裕君
最高裁判所長官代理者
最高裁判所事務
総局総務局長 小野寺真也君
最高裁判所事務
総局経理局長 氏本 厚司君
事務局側
常任委員会専門
員 久保田正志君
政府参考人
内閣府大臣官房
審議官 畠山 貴晃君
警察庁長官官房
審議官 親家 和仁君
法務省大臣官房
政策立案総括審
議官 上原 龍君
法務省大臣官房
審議官 柴田 紀子君
法務省刑事局長 松下 裕子君
法務省矯正局長 花村 博文君
出入国在留管理
庁次長 西山 卓爾君
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本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
(多文化共生に向けた取組に関する件)
(刑務所における人権侵害に関する件)
(裁判所における女性用施設に関する件)
(袴田事件再審決定に関する件)
(出入国在留管理の現状に関する件)
(再審請求審における証拠開示に関する件)
○民事関係手続等における情報通信技術の活用等
の推進を図るための関係法律の整備に関する法
律案(内閣提出)
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/0
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001・杉久武
○委員長(杉久武君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、高野光二郎君、生稲晃子君、友納理緒君、加藤明良君及び谷合正明君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君、山東昭子君、下野六太君、越智俊之君及びこやり隆史君が選任されました。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/1
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002・杉久武
○委員長(杉久武君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/2
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003・杉久武
○委員長(杉久武君) 御異議ないと認めます。
それでは、理事に下野六太君を指名いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/3
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004・杉久武
○委員長(杉久武君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官畠山貴晃君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/4
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005・杉久武
○委員長(杉久武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/5
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006・杉久武
○委員長(杉久武君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/6
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007・加田裕之
○加田裕之君 おはようございます。自由民主党、加田裕之でございます。
通告に従いまして質問させていただきたいと思います。
まず初めに、高見法務大臣政務官にお伺いしたいんですが、先般、三月にイギリスで、ロンドンで開催されましたICCの司法大臣会合についてお伺いしたいと思うんです。
この三月にイギリスで開催されましたICC支援のための司法大臣会合に参加されました高見政務官がロンドンに到着された前日の三月十七日、ICCは、ロシアが侵攻するウクライナの子供の拉致に関与した疑いがあるとして、戦争犯罪の容疑でプーチン大統領に逮捕状を出されました。
この会議で様々な議論があったと思います。実際、司法大臣会合で議論された、これはもちろんですけど、差し支えない範囲という部分で、いろいろお話もあるんですが、ただ、こういう委員会の場でございますので、差し支えない限りの範囲でその内容と、それで、実際、高見政務官がその現場の空気感といいますか、受け止められた感想というものについてお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/7
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008・高見康裕
○大臣政務官(高見康裕君) 委員御指摘のとおり、先月二十日にロンドンで司法大臣会合が開催され、私は大臣の代理として我が国を代表して会合に参加をいたしました。
本会合は、国際刑事裁判所、ICCへの支援及びICCによるウクライナの事態に関する捜査の支援をテーマとして開催されたものでございます。
会合には、ウクライナの司法大臣を含む欧州諸国を中心とした四十二か国から司法大臣等が参加したほか、ICCからはカーン検察官が出席するなどし、各国からICCへの金銭的、人的支援の内容や今後の支援予定等が報告をされました。
私からは、裁判官の輩出や最大の分担金拠出といったこれまでの我が国の取組を述べる中で、昨年の夏以降、ICC本部に日本の検事を派遣していることや、法務省が運営する国連アジア極東犯罪防止研修所、UNAFEIとICCとの間で締結した協力合意書に基づきICC職員向けの講義を実施するなどして、その能力向上に貢献していることなどを発信をいたしました。
本会合の前の週であります先月十七日、現地時間ですが、ICCがウクライナの事態に関して、不法な子供の追放や移送といった戦争犯罪に責任を有すると考えられることを理由にプーチン大統領等に対する逮捕状を発付した旨発表しておりまして、本会合でもカーンICC検察官がその点につき言及したほか、参加した各国からもロシアによる戦争犯罪等の責任追及においてICCが果たすべき役割の一層の重要性を強調する発言がございました。
本会合には欧州諸国を中心に四十二か国から司法大臣等が出席し、各国のICCに対する具体的な支援策が発表されるなど、ロシアの戦争犯罪等の責任追及におけるICCの活動に対する各国の関心の高さを改めて実感をいたしました。
また、本会合は大半の参加国が欧米諸国の中、G7議長国であり、アジア唯一のG7メンバーである我が国が参加して発言したことで、国際社会に対して我が国のプレゼンスを示すことができたというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/8
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009・加田裕之
○加田裕之君 ありがとうございます。本当にお疲れさまでございました。
やはり、この御報告ありましたとおり、アジアの中で日本が参加ということもありますし、そういう形で、ちょうど私も政務官だったとき、古川当時法務大臣も、我々はウクライナとともにあるということ、それとあと、この戦争犯罪ということにつきまして、このICCの当時その派遣しましたことにつきましても本当に積極的に取り組んでおりました。是非、そういうことも一緒になりまして、日本のプレゼンスということをしっかりと上げていただきたいと思うんですけれども。
しっかりと、このロシアのプーチン大統領の戦争犯罪責任追及というものをしっかりとやっていくべきだと考えているんですが、このICCの運営に当たりまして、拠出金も日本が一番多く出しております。先ほど人的な支援ということもありましたし、もちろん金額の部分についても相当日本の方は出しているというのも事実でございます。日本の存在感を、このように法の支配ということとかそういうことについて存在感を示す、私はこのICCは重要な機関であると思っております。
じかに司法大臣会合に出席されました高見政務官ですので、ICC運営に当たって、もっとこれリーダーシップを持って進めていくべきであると考えておりますが、その点につきまして御所見をお伺いできたらと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/9
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010・高見康裕
○大臣政務官(高見康裕君) 委員の御指摘、本当にごもっともでございまして、私は、委員から法務大臣政務官を引き継がせていただいたときからこのICCに対する支援の強化ということに強い問題意識を持ってまいりました。ICCの活動は、法の支配に基づく国際秩序の維持強化という観点から極めて重要だというふうに考えております。
法務省は、特定の事態を対象としたものではありませんけれども、昨年夏以降、ICC本部に検事二名を派遣しているほか、UNAFEIとICCとの間の協力合意書に基づいてICC職員に講義を実施するなど、ICCの活動を支えているところであります。今後も、これらの取組を通じてICCの活動を強力に支援をしてまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/10
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011・加田裕之
○加田裕之君 ありがとうございます。是非、その点につきましてはリーダーシップを持って取り組んでいただけたらと思っております。
次に、ポストコロナの出入国の管理行政についてお伺いしたいんですけれども、新型コロナの収束と交通の再開によりまして、インバウンドの訪日客とか中長期の在留者の入国者数の増加が見込まれております。SNSやメディアの報道でも、日本各地の観光地で外国人観光客の急増が伝えられています。東京駅の方へ行きましても、本当に多くの様々な国の方々が来られているのが日に日に増えていっているなという思いもいたしております。
新型コロナ禍及びウクライナからの避難者受入れという想定し得なかった事態に対しまして、法務省の入管庁は在留管理行政に最大限柔軟に取り組んできたものと思いますが、一方で、柔軟に取り組むために、特定活動など入管庁が裁量的、機動的運用可能な在留資格を駆使して対応したようにも見えております。
しかしながら、入管庁の裁量に基づく柔軟な政策というのは、システムとしてのデザイン、設計が十分でない可能性も含んでおりまして、今後、外国人がどんどんどんどんこのように増えていく中におきまして、このままで本当に大丈夫なのかという懸念も感じております。
事態が平常に戻り、入国外国人の急増が見込まれ、期待する今後を展望し、入管行政をスムーズに執り行いまして、入管庁の職員のワーク・アンド・ライフ・バランスにも配慮した業務遂行において入管庁は何を課題と考えているのか、御所見をお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/11
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012・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 二〇三〇年に訪日外国人旅客数六千万人の政府目標に向けまして、今後も訪日外国人数の増加が見込まれる中、本邦渡航前の事前スクリーニング強化などにより、一層円滑かつ厳格な出入国審査を実現する必要があると認識しております。
そこで、入管庁におきましては、海外の空港での航空機搭乗前に、本邦に渡航予定の外国人の情報を航空会社と入管庁の間で交換することで航空機搭乗前の事前スクリーニングを可能とする相互事前旅客情報システム、iAPIの導入に向け、準備を進めております。これに加え、アメリカなどに代表されます電子渡航認証制度を含む事前スクリーニングの強化のための更なる施策についても検討をいたしております。
入管庁としましては、デジタル技術等の活用により出入国審査の高度化を図るとともに、訪日外国人旅行者数の実績も踏まえ、出入国港における出入国管理体制の計画的整備にしっかりと取り組むことで、一層円滑かつ厳格な出入国審査の実現に努めてまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/12
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013・加田裕之
○加田裕之君 ちょっと幅広な質問になるんですけれども、人口減少とか、これから労働力の減少、観光産業の成長など、日本の未来を占う外国人の在留というものに対しまして、国民から実際問題どういうニーズが、何を求められているのかというのを考えているのか、この点について、ちょっと大幅なといいますか幅広な考えですけど、お伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/13
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014・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) まず、外国人材の受入れに関する基本的な考え方としまして、現状、政府におきましては、専門的、技術的分野の外国人については、我が国の経済社会の活性化に資するという観点から積極的に受け入れていく、それ以外の分野については、ニーズの把握や受入れが与える経済的効果の検証のほか、日本人の雇用への影響、産業構造への影響、教育、社会保障等の社会的コスト、治安など、幅広い観点から、国民的コンセンサスを踏まえつつ、政府全体で検討していくとの考え方に基づき外国人材を受け入れているところでございます。
また、政府におきましては、昨年六月に決定された外国人との共生社会の実現に向けたロードマップにおいて、我が国の目指すべき外国人との共生社会のビジョンとして、安全、安心な社会、多様性に富んだ活力ある社会、個人の尊厳と人権を尊重した社会を示しておりますが、このロードマップにつきましては、外国人との共生社会の実現のための有識者会議の意見書を踏まえまして、パブリックコメントを実施し、国民からの意見も踏まえた上で決定をされております。
加えて、共生施策の企画、立案、実施に当たりましては、広く国民の声を聞くという観点に立ち、幅広い関係者から意見等を聴取する関係者ヒアリング、あるいは国民及び外国人の方々から共生施策に係る御意見、御要望を受け付ける御意見箱などにより、当事者や関係者からの御意見、御要望をお聞きしているところでございます。
入管庁としましては、引き続き、広く国民の皆様の声にも耳を傾けながら、外国人の適正かつ円滑な受入れと共生社会を実現していくための更なる環境整備に向け、関係省庁と連携の上、しっかりと取り組んでまいる所存でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/14
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015・加田裕之
○加田裕之君 そういう意味では、幅広い、いろんな意見を集約していかなければいけない、国民的コンセンサスも取っていかなければいけないということなんですけど、そうした中におきまして、多文化共生施策と入管庁の機能というもの、そして人的リソースにおける課題というものについて今度質問させていただきたいんですが。
令和元年の四月に、入管庁の発足とともに、元々出入国在留管理を所管する政府機関として存在していた入管庁は、多文化共生施策の担い手としての役割も期待されるようになりました。とはいいましても、出入国管理行政と多文化共生施策というのは相当ちょっと違うものがあると思います。実際、私も、県議会のときもそうですが、多文化共生施策ということを言いましても、日本語教育のことの支援のこととか、国際交流協会とか入れた文化支援とかいうこともありますし、もちろん、出入国の管理行政というものと多文化共生施策、かなりそういう意味では異質なものがあると思います。
入管庁として、今後、より良い多文化共生施策を実施する上で課題となるものは何かというのを聞きたいんですけど、言わば分野的に言いますと人材、スキルですね、スキルや経験を持った人材の職員としての雇用。他省庁ですね、例えば文科省とか文化庁、総務省、経産省からの出向受入れの加速ということについて。それからあと、こういう施策、多文化共生施策の実効的な主体、先ほど私も言いましたように、地方自治体とか、実際、首長とかの部分での理解と認識と協力というものも要ると思います。それからあと、他省庁の部分の連携ですね。実際問題、施策を推進するに当たりまして、他省庁との連携施策というものについても考えていかないといけないと思いますが、この点についてどのようにお考えになるのか、御所見をお伺いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/15
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016・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 昨年六月には、先ほどにも答弁申し上げました、外国人との共生社会の実現に向けたロードマップを外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策とともに決定し、これらに基づきまして、関係省庁と連携しつつ、取組の一層の推進を図っているところでございます。
御指摘の人的体制整備等につきましては、これまでも、入管庁におきましては、求められる課題に取り組むため、適切な人員配置や機動的な職員の応援派遣を行うとともに、受入れ環境調整に係る専門性の高い職員の育成のための職員研修の実施や必要な体制整備に努めているところでございます。また、入管庁では、現在、他府省等から出向者を受け入れており、今後とも必要に応じて他府省に協力を求めることとしているところであります。
また、御指摘の地方公共団体との関係につきましては、ロードマップでは、地方公共団体との連携協力を確保し、国と地方公共団体との適切な役割分担を踏まえながら、外国人との共生社会の実現に向けた取組を推進することとされており、入管庁においては、地方公共団体が設置、運営する一元的相談窓口への財政的支援、地方公共団体職員に対する研修会の開催などの各種支援に取り組んでおります。
入管庁といたしましては、引き続き、総合調整機能を発揮しながら、関係省庁と連携し、地方公共団体とも協力しつつ、ロードマップ等に基づき、外国人との共生社会の実現に向けた取組を着実に進めてまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/16
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017・加田裕之
○加田裕之君 次に、外国人ルーツの子供に対する取組なんですけれども、実際、移民の受入れの成否を考える際、世界的に見て、世界的に見てなんですけど、二世、三世の問題というのは避けて通れないものがあります。
私も、地元、神戸市長田区でしたので、元々在日の方とか、それからまた最近ではベトナムの方とか来られて、それが第二世代、第三世代といいますか、二世、三世となっております。そうした部分でのいろんな交流というものもあるんですけれども、外国ルーツ、親が外国人とか本人が外国人の子供たちのインクルージョンが不十分で孤立した人生を歩んだ結果、成長した後、いろいろ問題を起こす、暴動を起こすなどの事例というのは世界各地から報告されています。言わば孤立してしまうということですね。
これはやはり言葉のコミュニケーションという部分も多くはあるとは思うんですけれども、日本語教育に限定せず、多文化共生という視点での外国人ルーツの子供に対する施策の見通しをお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/17
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018・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) まず、入管庁におきましては、平成三十年七月に閣議決定された「外国人の受入れ環境の整備に関する業務の基本方針について」に基づきまして、関係省庁とともに、地方公共団体とも連携しながら、外国人との共生社会の実現に向けた取組を進めてきたところでございます。
そして、先ほども答弁申し上げましたロードマップにおきましては、安全、安心な社会等の三つのビジョンを示し、各種取組を実施しているところ、こうした取組を推進するに当たっては外国にルーツを持つ者にも配慮を要する旨明記されており、この三つのビジョンの実現に向けて中長期的に取り組むべき重点事項及び具体的施策を示しておりますところ、その中には学齢期にある外国人児童等に係る政策等も含まれているところでございます。
入管庁におきましては、繰り返しになりますけれども、外国人の受入れ環境整備に関する総合調整機能を発揮しながら、関係省庁及び地方公共団体との連携を一層強化し、ロードマップ等に基づき、外国人との共生社会の実現に向けた取組を着実に進めてまいりたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/18
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019・加田裕之
○加田裕之君 やっぱり、この外国人ルーツの子供たちに対する取組支援という部分については、これは地方公共団体ともしっかりと連携を密にして是非やっていただきたいと思っております。
緊急雇用創出事業で、私も県会議員のときに、途中で打切りみたいになりましてという、県が単独でやるとかということもちょっとありましたので、そういうことについては、要はきめ細やかな形で、柔軟な対応というものも求めていただきたいと思います。
ちょっと、あと通告しておりました裁判記録破棄の有識者委員会の報告とか出入国在留管理の関係のオンライン申請については、時間がありませんので、また次の機会にしたいと思います。
以上で質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/19
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020・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。
二〇二一年、名古屋の入管施設で死亡したウィシュマ・サンダマリさんの遺族と弁護団は、四月六日、ウィシュマさんの生前の様子が映った施設内の映像を公開しました。この映像は、遺族が国を訴えた裁判で国側から提出された証拠の映像の一部です。それに対しまして、齋藤法務大臣はこのように述べているんですね。映像は、これから裁判所において取り調べることになっている約五分間の、五分間分のビデオ映像の一部を原告側が勝手に編集してマスコミに提供して公開したものであると承知しているとのことです。
この中の、勝手にというところに、この公開を非難、少なくとも問題視する法務大臣のお気持ちが表れていると思うんですけれども、事実を映した映像を遺族の意向で公開することにどのような問題があるのでしょうか。
そして、そもそも論で言うならば、私たち日本社会が収容制度の在り方を適切に議論するためには収容の実態を知ることが重要だとして、遺族と弁護側はビデオの公開を以前から主張していました。誰もビデオを見ていない状況で入管法改正案の審議が始まってはならないとの思いです。
大臣は、この遺族の思いをどのように受け止められ、先ほどのようなコメントをされたのでしょうか。その真意をお聞かせいただければと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/20
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021・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) まず、先日の会見での私の発言ですけど、これはまず質問に対して答弁をさせていただいています。
この御指摘のビデオ映像は、国が証拠として提出をし、これから裁判所において取り調べるということになっている約五時間分のビデオ映像の一部を原告側が勝手に編集をしてマスコミに提供して公開したものであると、これは事実を述べているわけであります。その上で、訴訟係属中の個別案件ですので、法務大臣としては所感を述べることは、司法への影響に鑑み、基本的には差し控えたいと思いますというふうに、事実プラス、コメントは控えるというのが私の発言でございました。
その上で、ビデオの公開の話がございました。
まず、私は、名古屋局においてウィシュマさんの尊い命が失われたことについては非常に重く受け止めています。その上で、ビデオの映像につきましては、そもそも情報公開上も不開示情報として取り扱っています。これらを広く一般に公開することについては、これまでも申し上げてきておりますけれども、保安上の問題に加えて、ウィシュマさんの名誉、尊厳の観点もあると。
具体的に申し上げますと、ビデオ映像を広く一般に公開することで、例えば監視カメラの撮影範囲、どこにカメラが置かれているかとか、解像度とか、それから職員による巡回の体制や頻度などの具体的な状況が公となること、このことについては、逃走防止や施設内の秩序維持といった保安上の問題が生じかねないと考えていること。
また、亡くなった方とはいえ、御本人の了解もなく、食事や着替えの介助を受ける様子のほか、生活上のあらゆる様子がつまびらかに公にされるということにつきましては、やはりウィシュマさんの名誉、尊厳の観点からも慎重であるべきだろうというふうに考えているわけであります。
更に言えば、訴訟係属中の事案に関する事柄の詳細を訴訟外で明らかにして、司法への影響が及びかねないということもありますので、基本的には差し控えているということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/21
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022・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 ウィシュマさんの案件というのは、私人間の訴訟じゃなくて、国による公権力行使の結果生じた事件で、国による外国人収容の在り方自体が論点となっている問題だと思うんですね。それに必要な情報ならば、国民的議論の材料として、ここに至るまでに公開してしかるべきだと思います。
むしろ、この五時間分は、全部で二百九十五時間あるうちのごく一部にすぎないわけです。国に対する隠蔽の疑念を晴らすためにも、遺族が了承した部分については、もちろんセキュリティー、保安上面やプライバシー面の支障がある部分については今回同様マスキングなどを施すとしても、なるべく幅広に公開するべきだと思います。
大臣、いかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/22
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023・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) そこは、先ほど御答弁を申し上げたことに尽きるわけであります。
五時間分のビデオ映像につきましては、裁判所から証拠として提出するようにと勧告を受けたものですから、国として、訴訟における証拠として、その勧告を受けた部分について提出をさせていただいたということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/23
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024・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 死者の尊厳を理由とする公開消極論もありますけれども、ウィシュマさんは命という究極の尊厳を奪われた状態で、何よりも死者の尊厳を背負っている遺族がウィシュマさんの死を無駄にしないことを祈って公開を主張している事実を重く受け止めていただきたいなと思います。
令和四年に発覚した名古屋刑務所職員による暴行、不適切処遇事案について質問したいと思います。
この問題は、二〇二一年十一月から二二年八月まで、名古屋刑務所で刑務官二十二人が受刑者三人に対し四百六十二回にわたって暴行を繰り返していたものです。スリッパでお尻の辺りをたたく行為のほか、体温計で突いたり、故意に食器口の扉を閉めて手を挟んだりする行為などもあったということです。
本事案については、第三者委員会が立ち上げられ調査が進められていると承知しています。調査や報告については、今から申し上げるような内容について御留意いただきたいと思います。
刑務官に対する人権教育などは当然行われていたはずだと思うんですが、にもかかわらず、なぜこのような深刻な人権侵害が生じてしまったのか、人権教育が効果を発揮していなかったのはなぜなのでしょうか。法務省、お願いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/24
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025・花村博文
○政府参考人(花村博文君) お答えします。
その前に、名古屋刑務所職員による暴行、不適正処遇事案の発生につきまして、極めて重く受け止めているところでございます。誠に申し訳ございません。
刑務官に対しましては、研修の中で、職業倫理や職員不祥事防止の講義を始め、憲法及び被収容者の人権に関する講義などの科目を設け、被収容者の適切な処遇方法等に関する知識を習得させるなどしているところです。これらの研修にもかかわらず、名古屋刑務所における暴行、不適正処遇事案が発生したことは極めて重く受け止めており、誠に遺憾に存じます。
御指摘の教育効果につきましては、現時点では検証できていないものの、少なくとも、講義やオン・ザ・ジョブ・トレーニングの在り方、それら指導が適切に行われているかの監督方法も含め、研修に対する多角的な検討が必要だと考えておりまして、第三者委員会の御知見を仰ぎながら、効果的な研修の内容や実施方法などを検討してまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/25
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026・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 今回は実効性を発揮しませんでしたけれども、やはり刑務所における不祥事をなくすためには人権教育が鍵となると思います。人権教育に意味がないのではなくて、どのような人権教育のやり方が真に効果を発揮するのか、こういった観点で事実関係をお調べいただければと思います。
受刑者に対する人権侵害は名古屋刑務所だけではないことが明らかになってきています。報道によりますと、平成二十九年に北海道月形刑務所で服役中に亡くなられた受刑者の遺族が起こした訴訟におきまして、腹痛に苦しむ受刑者に対し、職員がこの程度では病院に行かないなどと発言していたことが分かりました。
第三者委員会によりますと、調査と報告に基づく再発防止策については名古屋刑務所に対してだけではなくて全国の刑務所に適用するべきだと考えるわけですけれども、この点、大臣のお考えをお示しいただければと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/26
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027・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 現在、第三者委員会におきまして、名古屋刑務所職員による暴行、不適正処遇事案の再発防止策について検討いただいているところ、刑事施設全般における組織風土や受刑者の特性に応じた処遇方法、刑務官に対する研修の在り方なども含め、幅広く御議論をいただいているところでございます。
委員御指摘のとおり、この第三者委員会における議論の結果も踏まえて、その再発防止策については名古屋刑務所にとどまらず全国の刑事施設にも適用すべきものは適用して、暴行、不適正処遇を根絶するべくしっかりと取り組んでまいりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/27
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028・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 ここに至るまでの間に早期発見による改善の機会がなかったわけではないと思うんですね。
令和四年三月の段階で、名古屋刑務所視察委員会からは、職員の言動や応対について受刑者の不満が相当数見られると指摘した上で、刑務所職員の言動や対応等について客観的な調査等の対応を求める意見が提出されていました。にもかかわらず、刑務所側は、不当な対応はなかったとして施設運営に反映していませんでした。
視察委員会は、刑事収容施設法に基づき全国の刑事施設に設置され、弁護士や医師らで構成されています。法務大臣は、視察委員会が施設トップに指摘した問題点などを毎年公表することになっております。刑務所側は視察委員会の意見や役割を軽視していたのではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。そしてまた、三月の段階で視察委員会が気付いて指摘されていたことを刑務所側が見過ごしていたのはなぜなんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/28
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029・杉久武
○委員長(杉久武君) 花村局長。(発言する者あり)まず、じゃ、局長から。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/29
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030・花村博文
○政府参考人(花村博文君) お答えします。
名古屋刑務所視察委員会は、令和四年三月に名古屋刑務所長に対し、職員の言動関係の実情について、所内での調査では限界があるため、客観的な第三者による調査など、一定の対策を講じることを求める意見を出していたものと承知をしております。
名古屋刑務所は、当該意見を受けまして、全職員を対象に、被収容者に対して指示、指導等を行う際は、常に厳正な勤務姿勢を保持しつつ、感情的にならずに相手の人権に配慮した対応を行うよう研修等を行いました。また、当該意見におきまして指摘のあった職員の言動等については、当該職員から事情聴取をするなどの調査を行ったものの、不適正処遇は確認されず、第三者による調査は実施していなかったものと承知をしております。
しかしながら、結果として、今回の名古屋刑務所における一連の不祥事を発見、予防できなかったことは、視察委員会の貴重な御意見を施設運営に適切に反映できなかったと言わざるを得ず、誠に遺憾であると考えております。(発言する者あり)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/30
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031・杉久武
○委員長(杉久武君) じゃ、大臣、何かありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/31
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032・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 刑事施設視察委員会は、それぞれの刑事施設に置かれ、その施設の運営に関して刑事施設の長に対して意見を述べ、施設運営の向上に寄与する重要な役割を担っています。
名古屋刑務所視察委員会から重ねて貴重な意見をいただきながら、今回の名古屋刑務所における一連の暴行、不適正処遇事案を発生させたことにつきましては、その意見を施設運営に適切に反映できていなかったと言わざるを得ず、私は誠に遺憾に思っております。
その上で、刑事施設視察委員会制度の在り方につきましても、現在、名古屋刑務所職員による暴行・不適正処遇事案に係る第三者委員会で御検討いただいているところでありまして、その結果を踏まえてしっかり対応していきたいと考えています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/32
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033・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 視察委員会の指摘が見過ごされた問題に関しましては、視察委員会の権限を強化するなど踏み込んだ対応が必要ではないかと思いますので、是非、大臣、お願いいたします。
少なくとも、指摘が言いっ放しになったり、刑務所側の通り一辺倒の返答で済んでしまったりしないようにすることは最低限必要だと思います。いかがでしょうか、大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/33
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034・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のとおりだと思いますので、御検討いただいている結果を踏まえてしっかり対応していきたいと考えています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/34
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035・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 是非お願いいたします。
実は、名古屋刑務所内で暴行事件は初めてではありません。二十年以上前に、二〇〇一年から二〇〇二年に受刑者が死傷する事件が発生しておりまして、これを受けて、再発防止策として視察委員会の設置を定めるなどした刑事収容施設法が二〇〇六年に施行されているんですね。
にもかかわらず、どうしてこのような形で再発が起きてしまったのか、現段階の大臣の御所見をお示しください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/35
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036・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) まず、過去に名古屋刑務所で発生した重大な死傷事案を受け、法務省では、省内に行刑改革会議を立ち上げて、その提言に基づいて、受刑者処遇の在り方の見直しですとか行刑運営の透明性の確保、人権救済のための制度の整備などの対策を講じてきたところではありますが、しかし、本件の発生を踏まえると、提言で示された受刑者の人権を尊重し改善更生や社会復帰を図るという理念が現時点において現場で十分に浸透していない状態となっていたと、このことは言わざるを得ないと考えております。
第三者委員会での御議論を踏まえますと、現時点において本件の主な背景事情といたしましては、関係職員の人権意識の欠如、受刑者の特性に応じた処遇方法が十分検討、共有されていなかったこと、若手職員が一人で処遇困難者に対応する勤務体制、監督職員が不適正処遇を早期に発見する仕組みの不備、不適正処遇を受けた受刑者を救済する仕組みが機能しなかったことなどがあったものと考えておりまして、これらの要因が複合的に作用して本件が発生したものと考えておりますが、なぜ名古屋刑務所で再び発生したのかにつきましては、引き続き多角的な検討の必要があると考えています。
今後とも、引き続き第三者委員会の知見も仰ぎながら、再発防止策の検討を進めてまいりたいと考えています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/36
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037・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 再発防止策を実施するということだけではなくて、再発防止策は結局機能しているのかという確認が必要だと思うんですね。そのためには、仕組みだけではなくて、それを動かす職員や関係者の意識、そして認識のレベルを上げていく必要があると思うんです。
名古屋刑務所として昨年八月に暴行の事実を把握しながら、十二月まで公表が大幅に遅れたことも重大な問題だと思います。
よく、このような事件が起こると、調査中という名の下に報告や公表が遅れ、不透明感が増していく傾向があります。それが隠蔽につながるわけですね。今回も、齋藤大臣の英断がなければもっと遅れたと思うんです。事態が発覚次第、速やかに報告、共有が行われるべきと考えます。
あってはならないことですが、今後もこのような不適切処遇が生じた場合には、やはり速やかに公表、報告をすることを求めたいと思いますが、大臣の御意見をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/37
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038・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) まず、本件につきましては、複数の職員が不適正な行為に及んでいた疑いが順次判明をしていったという、そういう特殊性がございました。それに加えて、多数の職員からの事情聴取など広範囲な調査を行っていたため公表までに相当の時間を要したものと私は理解をしております。
その上で、一般論にはなりますが、できるだけ早期に公表することが望ましいということでありますので、まずは公表の前提となる事実関係の確認を行った上で、関連する行政調査等への支障の有無を考慮しつつ、事案の重大性に応じて公表のタイミングはしっかり検討されるべきだと考えております。
いずれにいたしましても、引き続き、事案に応じて速やかな公表を行うよう努めてまいりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/38
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039・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 もちろん、調査をすることは必要だし、調査に日数を要することはあると思うんですけれども、ですが、それはやっぱり最小限にするべきだし、不祥事こそ速やかに公表、報告することをやっぱり原則とするべきであると思います。前回は本当に長過ぎて、やっぱり本当はどうだったんだろうと疑わざるを得ないようなレベルだったので、本当に速やかにお願いしたいと思います。
名古屋刑務所における不祥事や疑惑はこれらの事件だけではありません。去年三月、名古屋刑務所で服役中に死亡した七十一歳の男性受刑者の遺体に暴行を受けたような傷痕が多数残っていたとして、遺族などが、名古屋刑務所の刑務官による集団暴行問題を調査している第三者委員会に対し、事実関係や死亡の経緯などを併せて調べるよう要望しました。
名古屋刑務所の構造的問題を想定せざるを得ない状況ですけれども、この遺族などの要望に対して法務省はどのように対応される御方針なんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/39
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040・花村博文
○政府参考人(花村博文君) お答えします。
令和五年一月十日、御遺族から法務大臣及び第三者委員会座長宛てに要請書が提出されたことを受け、二月八日に開催された第三者委員会第三回会議にその内容をお伝えしました。第三者委員会における具体的な検討課題につきましては同委員会で決められるものと承知しておりますところ、お尋ねの事案に関しては、検討課題として扱うかどうかも含め検討中であると承知をしております。
いずれにいたしましても、当局としては、第三者委員会から説明の要請等があった場合には全面的に協力してまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/40
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041・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 この件を不審に感じました男性受刑者の弟さんたちが刑務所で経緯や死因について詳しい説明を求めましたところ、十分な説明はなされなかったそうです。収監中の不審死ですので、疑惑を残さない情報公開がやはり必要だと思います。
また、名古屋刑務所の集団暴行問題をめぐる第三者委員会にとっても、集団暴行とは別件の不適切処置について併せて調査をすることで、名古屋刑務所が抱える構造的な問題点を多角的な視点から解析することができるんではないかなと思うんです。受刑者の遺族の要望にやはり応じるべきだと思います。
今回の事案に関し、監獄法改正の契機となった名古屋刑務所の暴行死傷事件において行刑改革の中心となった前検事総長の林眞琴氏は、不祥事を起きなくするのは当たり前で、それだけでは物足りない、二度と暴行事件を起こしませんという結論以上のものを導く必要があると指摘しているんですね。
私は全くそのとおりだと思います。本来、被収容者の改善更生の場である刑事施設内で、暴行などによる人権侵害は絶対にあってはならないと思うんです。今度こそ、このような人権侵害を日本中の刑務所から根絶しなければならないと思います。
再発防止以上の結論が必要と考えますが、刑務所における人権侵害の根絶に向けた大臣の決意を伺いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/41
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042・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 先ほども御答弁申し上げましたように、今、この第三者委員会におきまして、この今回の事案において背景を議論する中で関係職員の人権意識の欠如というものがちゃんと上がってきております。これをこれから議論していかに具体化していくかということになっていくんだろうと思いますけど、委員の御指摘踏まえてしっかり取り組んでいきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/42
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043・牧山ひろえ
○牧山ひろえ君 いろんな事例がこれまであり過ぎたので、是非もう今後は一切こういうことが起きないように、大臣の責任でお願いいたします。
次に、技能実習生についての質問に移ります。
なお、昨日から、政府の有識者会議は、外国人が働きながら技術を学ぶ技能実習制度を廃止すべきだとした上で、人材確保などを目的に中長期的な滞在を円滑にし、働く企業の変更も一定程度認めるように緩和する新たな制度への移行を求めるたたき台を示しましたという内容の報道が出ています。元々私どもが主張してきました方向性で、基本的には評価すべき内容かと考えます。
ただし、本日、私の技能実習生に関する質疑は以前から準備していた内容で、通告も済ませております。また、今の段階ではあくまで有識者会議のたたき台であって正式決定ではないこと、そして、今後模索される新たな制度につきましても、現在の技能実習制度に対する振り返りと真摯な反省が検討の土台とならなければなりません。そのための一助とすべく、本日の質問をさせていただきます。
時間がありませんのでちょっと順序を変更しますが、私が以前から継続的に取り組んでおります技能実習生の妊娠に関わる諸課題についてです。
済みません、もう時間となりましたので、ちょっとここで質問を切らせていただき、次回とさせていただきます。質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/43
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044・佐々木さやか
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。
今日は、まず、裁判所での女性の働く環境整備について質問をさせていただきます。
先日も、裁判所職員定員法の質疑の中で、裁判所での働く職員の、裁判官を含めた皆さんの環境の改善というようなお話がございました。その中でも、今日は女性の働く環境についてお聞きしたいと思います。
最近では、裁判所で任官される裁判官の方も大体半数近くが女性になってきたというふうに聞いております。また、裁判所には、書記官さんとか事務官さんとか、その他職員の皆さんがいらっしゃいますけど、私の印象では、どちらかというと女性の方が多い、若しくは、女性が多くなかったとしても半数近くはいらっしゃるのかなと思います。そういった意味でも、やはり女性の働く環境というところ、裁判所には是非充実をしていただきたいというふうに思います。
特に、裁判所施設での女性用休憩室の設置、それから搾乳室の設置の状況についてお聞きしたいと思うんですけれども、女性用休憩室というのは、様々な使い方があるかもしれませんけれども、例えば妊娠されている方が、つわりですとか様々な体調の変化等ありますので、そういった休憩室を活用して休養を取るということが必要な場合もあると思います。その場合に、なかなか、男性と共用ということになりますと、横になったりとかそういったことにも使いにくいですので、やっぱり女性用の休憩室というのは必要だろうと思います。
それから搾乳室ですが、この搾乳室の設置というのは、近年、民間の方でもこの設置の環境が整いつつありまして、この搾乳が必要な時期というのは、子供が生まれて、個人差ありますけれども、大体やっぱり一年とか、長い方は二年とか、間に授乳をする方もいらっしゃるわけで、年子とかでお子さんが生まれれば、この授乳する期間というのもそれだけ長くなるというふうに思います。
そういった中で、搾乳をしないと、乳腺炎といって体調が悪くなるわけです。発熱をしたりとかインフルエンザのような症状が出たりとか、それから、ひどい場合には非常に痛みが出て手術をしなきゃいけない方もいらっしゃるということで、その乳腺炎を防ぐためにも搾乳というのはやらなきゃいけないと。それは、先ほど申し上げたように、ひどい場合には手術ということにもなるわけですので、働き続けるためにも、またお母さんの健康の維持ということからも非常に重要なわけであります。
また、搾乳をしない場合には、だんだん母乳の分泌量が減っていってしまって赤ちゃんに授乳を続けることもできないということで、この問題は、育休を長く取って復帰されるような方にとっては職場での搾乳室というのはもしかしたら必要ないのかもしれませんけれども、最近では早い段階で職場復帰をされる方も増えてきておりますので、だんだん社会問題としても認知されるようになってまいりました。
そこで、裁判所内でも、やはりそうした女性の産後の職場復帰という状況は同様の問題があると思いますので、こういった搾乳室についてもきちんと設備の整ったものを設置していただくことが望ましいと思います。
そこで、まず、この女性用休憩室、それから搾乳室が裁判所施設でどのような設置状況にあるかということについて、まずお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/44
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045・氏本厚司
○最高裁判所長官代理者(氏本厚司君) お答え申し上げます。
お尋ねの休憩室、休養室でございますが、令和四年四月一日時点におきます裁判所施設四百六十一ございますが、その中で女性専用の休養室が設置されておりますのは百十二施設、約二四%でございます。ちなみに、男女の兼用の休養室が設置されておりますのは二百六十一施設、率にして約五七%でございます。
また、お尋ねの搾乳室でございますが、搾乳室が設置されておりますのは二百六十七施設、約五八%でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/45
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046・佐々木さやか
○佐々木さやか君 女性用の休憩室は二四%で、搾乳室は約五八%ということですから、もしかしたら、その搾乳室を女性用休憩室として活用すればもうちょっとこの女性用の休憩室が使える裁判所施設もあるというふうにも考えられるかもしれませんね。
今御紹介いただいた女性用の休憩室が二四%しかないというのはちょっと少ないのかなという印象を最初伺ったときに思いまして、この女性用の休憩室というのは、労働安全衛生規則上、一定規模以上の事業所で設けることが求められているというふうに理解をしております。
裁判所ですからもちろんこれは守っていただいていると思うので、この二四%というのはそういう基準に応じてなのかもしれませんけれども、ただ、女性の恐らく職員さんというのはどこの裁判所でも大体いらっしゃるでしょうから、ニーズをしっかりと把握をしていただいて、仮に規則上求められていない規模の裁判所であったとしても、やっぱり働く環境改善という観点からは設けていただくことが望ましいのではないかと思います。
先ほど申し上げたように、搾乳室が仮に兼用ということであればもう少し多いのかもしれませんけれども、こういった女性用休憩室、また搾乳室については現状全ての裁判所にあるというわけではないということですけれども、必要に応じてしっかりと働く女性の皆さんの声を聞いていただいて、より改善に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/46
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047・氏本厚司
○最高裁判所長官代理者(氏本厚司君) ただいま委員御指摘いただきましたとおり、職場における女性の働く環境の整備は大変重要であると考えているところでございます。
委員の御指摘も踏まえまして、利用者のニーズをしっかりと把握いたしまして、休養や搾乳のために必要な備品を備えたスペースの整備を推進するなど、女性の働く環境の更なる改善に向けまして適切に対応してまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/47
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048・佐々木さやか
○佐々木さやか君 ありがとうございます。力強い御答弁をいただきました。
今、男性の育休取得ということも、政府として、国として推進をしております。ちょっと裁判官の育児休業制度については詳細存じ上げませんけれども、やはり男性の裁判官、また女性の職員の方のパートナーが、パパが育休を取るということの中で女性の職場復帰が早まるという可能性もありますので、そういったことにしっかりと配慮いただければと思います。
それから次に、今お聞きしたのは裁判所で働く職員の皆さんの環境についてだったんですけれども、次に、裁判所にいらっしゃる一般の来庁者の方、当事者の方もいらっしゃるでしょうし、また弁護士さんですとか様々な方がいらっしゃると思います。そういった方が利用できる授乳室の設置の状況はいかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/48
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049・氏本厚司
○最高裁判所長官代理者(氏本厚司君) お尋ねの授乳室でございますけれども、令和四年四月一日時点におきます四百六十一ございます裁判所施設の中で、一般の来庁される方の利用できる授乳室が設置されておりますのは百二十三施設、率にして約二七%でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/49
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050・佐々木さやか
○佐々木さやか君 これも、できればもっと増やしていただければなというふうに思います。
特に、全ての裁判所に一斉にというわけにはいかないと思いますので、大きな裁判所ですとか、そういったところには是非設置いただきたいと思うんですが、ちょっとお聞きしますけれども、東京高裁、地裁、まあ同じ庁舎にありますけれども、そこの霞が関にありますが、そこには授乳室は設置されているでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/50
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051・氏本厚司
○最高裁判所長官代理者(氏本厚司君) お尋ねの東京高裁、地裁の庁舎につきましては、来庁される方に向けました授乳室はございませんが、来庁された方からの御要望があれば、空いている職員向けの休養室に御案内するなどの配慮を行っているところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/51
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052・佐々木さやか
○佐々木さやか君 やっぱり日本で一番大きい裁判所に授乳室がないというのはちょっといかがかなと思います。もちろん、そういう御相談があれば個別に対応していただいているということでしたけれども、なかなか、じゃ、そういうことで困ったときに誰に聞けばいいのかというのも分かりませんし、そういうことをしなくても気軽に使っていただけるようにという趣旨で、この授乳室というのは、今公共の施設始め民間も含めて大体どこにも、多くの方がいらっしゃるところには設置をされていますので、特に、この日本で一番大きい裁判所には是非授乳室を設置していただきたいというふうに思います。
ですので、今申し上げたような東京高裁、地裁庁舎にはもちろんですけれども、それ以外にも、先ほどの二七%というのがどういう内訳になっているかというところまでは私もレクでも詳しくは教えていただきませんでしたけれども、やはり、できれば一定規模以上の裁判所施設、多くの方が来庁されますので、そういったところには優先的に設置をしていただいて、それから、例えば家庭裁判所では離婚事件ですとか家事事件が行われますので、やはり子供連れで利用する方も多いというふうに思います。
ですから、こういった裁判所への授乳室の設置状況というのも把握をしていただいて、そうしたニーズの高そうなところから是非優先的にこの授乳室の設置ということに取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/52
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053・氏本厚司
○最高裁判所長官代理者(氏本厚司君) 委員御指摘のとおり、来庁される方々に配慮した環境の整備を進めていく必要があるものと考えているところでございます。
委員の御指摘も踏まえまして、御指摘いただきました庁舎の規模、あるいは家庭裁判所といった特性など併せまして、利用者のニーズをしっかり把握し、授乳のために必要な備品を備えたスペースの整備を推進するなど、適切に対応してまいりたいと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/53
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054・佐々木さやか
○佐々木さやか君 ありがとうございます。是非お取組をお願いします。
最近、やっぱり弁護士さんも、私も、友達でも、出産をして二か月、三か月ぐらいで職場復帰される方も多いですし、先ほどの話じゃないですけれども、赤ちゃん連れて裁判所に来るとまではいかなくても、やっぱり搾乳をしたいというときにトイレしかないというのでは非常に不便であります。ですので、そういったことからも、是非裁判所でのお取組を進めていただければと思います。
次に、別のテーマに移りますけれども、四月は若年者を性犯罪、性暴力から守るための啓発の、防止の推進月間でございます。この若年者を性暴力から守るということは非常に重要なことですので、是非法務省も関係省庁としてしっかりお取組をいただきたいと思います。
質問といたしましては、先国会で成立をいたしましたAV被害防止・救済法のことでございます。これも法律が成立をしまして、被害者救済のためにお取組をいただいている団体の皆さんからは、特に差止め請求ということが十五条で認められたということで、非常に良かったというお声をいただいております。この法律の運用が開始をされて、実際にこの法律違反で取締りがあったということもありましたし、また差止め請求権等を活用して被害者の方の被害が食い止められたということもございます。
この新法については、内閣府さん今日お越しいただいておりますけれども、この四月の啓発月間にもまた力を入れて、被害防止のためにお取組をいただければというふうに思います。
今日伺いたいのは、そういった現場の運用の中で、こういった場合は法に該当するのかどうなのかというような、何といいますか、質問、御相談がございまして、そのことについて明らかにさせていただければというふうに思います。
この法律の十五条は、差止め請求権ということを定めております。出演者は、出演契約に基づくことなく性行為映像制作物の制作公表が行われたとき又は出演契約の取消し若しくは解除をしたときは、当該性行為映像制作物の制作公表を行い又は行うおそれがある者に対して、公表の停止又は予防を請求することができるということで、これは性行為映像制作物というものについて差止めを規定するものでありますけれども、この性行為映像制作物というのがどういうものが含まれるのかという質問でございまして。
具体的にはAVの、AVというのは映像として一定の時間が、まあ動画なわけですね、その動画があるわけなんですけれども、そこから一場面を切り出して写真のようにして、それをまとめたものをフォトブックというそうなんですけれども、そういうAVの動画の中の一シーンを写真として切り出して、それを幾つも集めたようなもの、そういったものがデータとしてフォトブックと言われて無断に販売をされているという被害があるそうでございます。このAV新法は映像制作物と書いてあるわけですけれども、その中にこういったいわゆるフォトブックというものも入るのかどうか、これについて確認をしたいというふうに思います。
これまでの審議では、この性行為映像制作物の一部を切り取った宣伝用の画像ですとかサムネイル画像というもの、これについては十五条の対象になると、差止め請求の対象となるということが審議の中で確認をされているんですけれども、今申し上げたような、一つの場面を集めたようなフォトブックというもの、これが差止めの対象になるということでよろしいでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/54
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055・畠山貴晃
○政府参考人(畠山貴晃君) お答え申し上げます。
いわゆるAV出演被害防止・救済法第十五条に基づく差止め請求につきましては、性行為映像制作物そのものの制作公表はもちろん、その一部の制作公表についても対象となります。この性行為映像制作物の一部には、性行為映像制作物たる映像から派生した画像も該当するものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/55
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056・佐々木さやか
○佐々木さやか君 今御答弁いただきました映像制作物の一部の場面についても対象になるということでありましたので、明確にフォトブックとはおっしゃらなかったですけど、これも対象になるという答弁でございました。
こういった新法が施行されて運用が行われる中で、いろいろな、何といいますか、運用上の疑問点とか、そういったお声もいただいております。また、残された宿題等もあるかもしれません。引き続き、内閣府さんとはいろいろと議論をさせていただければというふうに思います。
次の質問ですけれども、これは大臣にお聞きをしたいというふうに思います。
四月は、先ほど申し上げたように、若年者を性犯罪、性暴力から守る被害防止の月間でございまして、その中には、是非、この痴漢被害から子供たち、また若年の皆さんを守っていただきたいというふうに思います。
この痴漢撲滅については、我が党の女性委員会等を中心といたしまして、先日、政府に申入れも先月させていただきました。その中でも申し上げたんですが、この痴漢被害、まず痴漢被害というのは、刑法犯と、それから迷惑防止条例とかのそういう違反がありまして、刑法犯については法務省さんがいろいろと把握をされているんですけれども、私の感覚からすると、どちらかというと迷惑防止条例違反の方が件数の方は多いんじゃないかなと思います。ですから、やっぱりそっちの方の実態がきちんと把握をされないと、この痴漢被害の全体像についてはなかなか見えてこないのかなと。ですので、そこは警察庁さんとも連携をしていただいて、法務省としてこの痴漢被害の全体像をしっかり把握をしていただきたいというふうには思います。
この痴漢被害に関しては内閣府もアンケート調査しておりまして、若年女性のうち十人に一人という割合で被害に遭っていると。それから、都内の私立高校では生徒の皆さんにアンケートをしたところ、女子生徒の四人に一人が被害に遭っていると。やっぱり電車通学が皆さんほとんどですので、そういった中で、本当にこの十代、二十代の女性が非常に狙われてそういう被害に遭っている。やっぱり高校生、中学生という子供たちを守らなきゃいけないわけなんですね。あと、男性の被害者も大体三%いるということですので、女性だけの問題でもありません。
この痴漢被害対策については、三月の末に、政府として、痴漢撲滅に向けた政策パッケージを公表をしていただきました。その中で、法務省も非常に重要な役割を担っていると思います。先ほど申し上げた、まず実態把握というところ、それから、一度犯罪を行った、痴漢を行った者に対する再犯防止、やはりここについては非常に法務省の役割が大きいと思いますので、こういったことを含めて、是非法務省としてしっかりお取組をいただきたいと思います。
大臣には、この痴漢被害対策に対する法務省としての取組の決意を伺えればと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/56
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057・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 痴漢は個人の尊厳を踏みにじる重大な犯罪であり、断じて許すことができないものと認識をしています。
政府は、御指摘のように、本年三月、内閣府を始めとする関係五府省庁による痴漢撲滅に向けた政策パッケージを取りまとめたところであります。このうち、法務省における取組といたしましては、刑事施設や保護観察所等における性犯罪再犯防止に向けた効果的な指導の実施、それから、御指摘のように、地方公共団体が実施する性犯罪再犯防止の取組に対する支援、こういったことを行うというものとしているところでございます。
法務省におきましては、刑事施設や保護観察所等における指導はもとより、地方公共団体に対する支援など、痴漢撲滅に向けた取組を関係省庁と連携しながらしっかりと推進していきたいと考えています。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/57
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058・佐々木さやか
○佐々木さやか君 再犯防止については、先ほども申し上げたように、迷惑防止条例違反とかですと、やっぱり、何というか、示談をして罰金で済むとか、実際に刑務所に入ったりとか保護観察が付くというところまで行く割合は、これも是非調べていただきたいんですけれども、恐らく余り多くないだろうと思います。ですから、捕まったけれども罰金とか起訴猶予なんかで社会に戻ってしまうと、そういう人たちが更に再犯をしないようにしていくというのが子供たちを守るために重要だと思います。そういった点では、今大臣がおっしゃった刑事施設内若しくは保護観察内に加えて、地方公共団体でそういった取組をやっていただくというのは非常に重要だと思います。
ただ、やっぱり人的資源とかノウハウもありませんので、今回法務省が作っていただいたそうしたガイドラインについて是非活用していただけるように、私も自分の立場で地方公共団体に働きかけていければなとは思いますけれども、是非法務省もこの点についてしっかり、本気で是非取組をいただければと思います。
では、時間が参りましたので、以上で終わらせていただきます。
ありがとうございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/58
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059・鈴木宗男
○鈴木宗男君 大臣始め政府委員の皆さん、私、今日、目の手術をして病院から直行してきていまして、ちょっと頭がぼうっとしていますので、発言にちょっと不規則な発言もあるかもしれませんので、ちょっと勘案をしてお聞きをいただきたいなと、こう思っております。
齋藤大臣、昨日、袴田さんの再審について三者協議、検察側、弁護側、裁判所の協議が行われたと伺っております。
検察側が有罪を主張するか否かの方針を決めるのに七月十日までの三か月必要という考えを示したそうでありますけれども、その根拠はどこにあるのか。当然、これ社会が、日本中が注目している件でありますので、大臣にも報告があったと思いますけれども、この検察の姿勢について大臣はいかがお考えか、お知らせください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/59
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060・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のように、令和五年四月十日、静岡地裁において、裁判所、検察官、弁護人による初回の三者打合せ、これが実施をされたということはもちろん承知をいたしております。
ただ、本件打合せは非公開の手続というふうになっている上に、今後再審公判が予定されている個別案件における検察官の活動内容に関わる事柄でありますので、法務大臣の立場としてはそれ以上の詳細についてはお答えができないなというふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/60
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061・鈴木宗男
○鈴木宗男君 大臣、今秘書官がメモを持ってきて、そのメモどおりに読んでいると思うんですけれども、私は、人間齋藤健、政治家齋藤健であるがゆえの今の法務大臣の立場でありますから、齋藤健大臣の率直な考えを私は広く国民にお知らせをいただきたいと、こう思っているんです。
これ、齋藤大臣、静岡地裁で再審の判決が出て九年であります。そして、今回の東京高裁の再審確定判決であります。委員の皆さん方も知っているとおり、法律の専門家誰しもが見てもこれは無罪確定だというのが当然の結論であるというふうに見ておるし、流れであります。三か月掛ける私は必要がないと思っているんですよ。だから、あえて大臣に聞いているんです。
いま一度、大臣、人間齋藤健としての私はお気持ちをお知らせをいただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/61
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062・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) ここに、私は、人間齋藤健でもあるのと同時に、法務大臣齋藤健としてここに立たせていただいているわけであります。
その上で申し上げますと、先ほど申し上げたように、非公開の手続につきまして、なお加えて、再審公判が予定されている個別事件における検察官の活動内容について、法務大臣としてここでコメントをするのはやはり差し控えなくちゃならないと思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/62
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063・鈴木宗男
○鈴木宗男君 大臣、私は、三か月なぜ掛かるかということを聞いているんですよ。大臣、三か月必要だと思いますか。法と証拠に基づいて判断されているんですよ。あしたにでも判断できる話じゃないでしょうか。それをなぜ三か月という、頭から、上から目線で検察が判断するか。
大臣としての立場ならば、国民世論も考えたならば、あるいは袴田さんのこの四十七年間の人生を考えたならば、もっと人間的な話があってしかるべきではないでしょうか。いかがです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/63
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064・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 私も、人間としてあるいは個人として本件についていろんな思いがあるのは事実でございます。相当重いものを自分も背負っているなというふうに思いながらここに立たせていただいているわけでありますが、ただ、やはり法務大臣と検察との関係につきましては、今後のいろんな臆測もありますし、この関係につきましては、私は、一定の緊張感と、それから一定の距離を持って対応すべきだろうというふうに考えております。
しかも、本件、非公開の場で行われた話でありますので、私がここでそれを、公開の場でコメントをするということもいかがなものかなと思いますので、鈴木委員の思いは十分分かるわけでありますけれども、私にも立場があるということでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/64
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065・鈴木宗男
○鈴木宗男君 大臣、私は、どう考えても、三か月が必要であるかどうか、これはすぐにでも結論出せる。検察当局がそんなに勉強する必要あるんですか。全て出そろっているんですよ。何年この審理をやってきましたか。委員の先生方、冷静に考えてくださいよ。昨日今日の事件じゃないんですから。流れは決まっているんですから。私は、この場に至ってもあの袴田さんを苦しめることはいかがなものかなと、私はこんなふうに思っております。
そこで、齋藤大臣、ちょっと思い出してほしいんですけれども、齋藤大臣は二〇一一年の四月十日に「転落の歴史に何を見るか」という本を出していますね。たしか齋藤大臣が当選して二年目ぐらいだったと思うんです。
私は、齋藤大臣に注目していたのは、あなたが通産大臣の秘書官をやったときから注目していました。気難しい大臣にお仕えしながらも非常に頭低く、さらに的確に大臣が仕事をやっていたのを明確に私は覚えているんです。当時、私は権力の真ん中にいましたから、私の言うことは日本国の方針になるような時代でしたからね。なお私は齋藤大臣の姿が印象的に思っているんですよ。
そして、当選してたしか二年後ぐらいのこれ本だと思っているんです。当時、私は刑事被告人で、ちょっと時間があったから年間三百冊、四百冊本を読んでいまして、その中の一冊だったんですね。
この本の初めに、齋藤大臣、こう書いていますね。この本は、戦前の帝国陸海軍の歴史から、同じ官僚組織にいる現在の行政マンが何を学ぶべきかという問題意識から出発した。覚えていますね。
最後に、齋藤大臣がいいことを言っているんです。自らをごまかさない組織人の方々の僅かな一助になれば幸いであると締めくくっているんです。この最後の一くだりを、私は齋藤大臣の評価をしているところなんですよ。この思いに変わりはないでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/65
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066・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 結論を言うと、全く変わりはありません。
その上で、少しだけお時間いただくと、私がこの本を書こうと思ったきっかけは、やはり何のために書いたかというと、私、当時、官僚にいましたので、その官僚の後輩たちに、あの第二次世界大戦に突入していった旧帝国陸海軍、これは言わば官僚組織の中でも官僚組織、この組織がどうしてああいう戦争に飛び込んでいってしまったのかと、この反省をしっかり受け止めないと、あそこで三百万人という犠牲を出す、高い授業料を払って官僚組織として一体何を学んだんだろうかということを真摯に思い詰めて、いろんな文献を読んで、その読んだので、その自分の経験を若い人たちにシェアしてもらいたいという、そういう思いが九九%で書いたんです。それを最初、中央公論に出して、本になったわけです。
そこでのやはり私の一つの結論は、組織の中にいる一人一人の人間の心の問題もあるということが一つの流れとしてあったわけですね。そこで今言ったような表現になっているわけでありまして、私は、組織の中にいる人間は、組織の論理と、それから自分の良心と必ず葛藤するわけであります。その中で一人一人がどう行動するかということが、実は組織、社会の健全性を維持する上で極めて重要でありますので、そういう気持ちをしっかり後輩諸君に持ち続けてほしいという思いで書いたので、全く変わっておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/66
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067・鈴木宗男
○鈴木宗男君 齋藤大臣、是非とも、その初心忘るべからず、この本の最後の締めくくりの志をしっかり持って頑張っていただきたいし、同時に、検察を指導していただきたいと思います。
村木事件で検察は大変な不祥事を起こして、「検察の理念」を発表しました。私はこの「検察の理念」は生かされていないと思っております。黒川事件がそうでないでしょうか。理念を出した後にもあのていたらくであります。だから、あえて私は、齋藤大臣のこの著書の最後のくだり、これは官僚組織全般に当てはまる思いであるから、是非とも齋藤大臣にはしっかりと持ち続けていただきたいと、こう思っております。
あわせて、私も昭和五十八年から、衆議院議員になってから国会にいて、歴代の、遡ることその前の十四年前から法務大臣見てきました。最近では谷垣法務大臣が間違いなくしっかりしていたし、影響力あったと思いますけれども、はっきり言って、それほどリーダーシップの取れる大臣というのは見当たりませんでした。
齋藤大臣には、私は、それなりの基礎体力とそれなりの将来性だとかあると思っているんですよ。ですから、なおさら、国民目線で、あの「検察の理念」を何ゆえに出さざるを得なかったか、この原点だけは私は忘れないでやっていただきたい、こう思って、あえて齋藤大臣の著書も引用させていただいたところでありますが、改めて齋藤大臣の決意を伺います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/67
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068・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 私は、検察というのは、社会正義を実現するために国民が最も期待している組織なんだろうと思っております。そういう意味では、国民の信頼が第一の組織なんだろうと思っております。
私もこの「検察の理念」を拝読させておりますけど、そういう思いがあふれている理念に、私は理念としてはなっているのではないかなと思っております。あとは、これが、先ほど少し申し上げましたけど、一人一人の検察の皆さんの心の中にどれだけしみ渡って、それが行動に結び付くかということでありますので、この点については、私はきちんと検察側には徹底をさせていきたいというふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/68
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069・鈴木宗男
○鈴木宗男君 これ、委員の先生方も、「検察の理念」といっても、ここで分かっている人、何人いるかと逆にお尋ねしたいぐらいであります。これは、何でこういうものを出さざるを得なかったのかというところも踏まえて、一回委員会の場でも、委員の先生方もこの「検察の理念」を、言葉はきれい事で並べているけれども、本当に公共の福祉だとか個人の基本的人権について検察が全うしているかどうか、お互いここは勉強して考えていかなくてはいけないんではないかなと、私はこう問題提起をしたいと、こう思っております。
齋藤大臣、六日の本委員会で、私は、袴田さんの特別抗告についていつ報告を受けたかというお尋ねをしましたら、しっかりした記憶ないし、報告は受けたことは受けたけれども、何日という特定はできないという答弁でありました。刑事局長に至っては、全く人をばかにしたような答弁でありました。「検察の理念」から、刑事局長、あの答弁、私は外れていると思っております。少なくとも、この委員会は、国権の最高機関、国会の一部の場でありますから、国民の代表たる国会議員に対する答弁としてなっているかどうか、刑事局長、あなたも将来ある人だと思うけれども、よく冷静に考えてみてください。一人の人間として、あの答弁が正しいかどうか、もう一回議事録を読んで、一回またこの委員会で私はやりますから、答えていただきたいと思います。
それで、大臣、特別抗告はしない、断念する、いつあの報告を受けたんでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/69
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070・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) お尋ねの報告がいつなされたという御質問、この六日の委員会において鈴木委員からいただきました。そのときは、今後再審公判が予定されている個別事件に関する御質問であったということで、私の方からは、検察当局の判断の経過等を推測させる可能性があるとして、答弁を差し控えさせていただくというふうに申し上げました。
しかしながら、鈴木委員からお尋ねがあり、私としてもその後事務方と精査をさせていただいたところ、私が報告を受けた日をお答えしても、検察当局の活動に関する私への報告やそれに基づく私の法務行政の執行について無用の疑念を生じさせる可能性はもう少ないというふうに判断をさせていただきましたので、報告を受けた日付についてはここで答弁をさせていただきたいと思います。
私が、検察当局から特別抗告しないとの最終的な方針を決定した旨の報告、これをいただいたのは、法務当局を通じて三月二十日でございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/70
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071・鈴木宗男
○鈴木宗男君 三月二十日は、どなたからの報告でしたか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/71
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072・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) これは事務方からいただいたということでございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/72
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073・鈴木宗男
○鈴木宗男君 これ、大臣、特別抗告断念だと大臣に説明するのに平の課長が来るわけではない。しかるべき人が当然来るわけです。
これ、なぜこの開かれた委員会の場で言えないんでしょうか。そこに、私は「検察の理念」が生かされていないと言っているんですよ。正直に言って何の問題なんです。事件に関わりがある中身の話じゃないんですから。事務的なこれは報告なんですから。違いますか、大臣。ここら、何で、その齋藤健という将来性ある大臣が何でその事務方のメモで左右されるか。ここは、齋藤健、政治家としての腹、頭づくり、これが必要なんですよ。人間齋藤健としての判断が必要なんですよ。隠す話じゃないと思うんですが、どうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/73
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074・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) そのときの状況によっていろんなパターンで報告があると思うんですけど、刑事局から御報告を受けております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/74
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075・鈴木宗男
○鈴木宗男君 私はどうしても、齋藤大臣をとことん、気が弱いものですから、突き詰める気持ちはないんですけれども、刑事局長、今の齋藤大臣の答弁を聞いて、あなたの六日の答弁はまともであった、当然の答えであったという認識でいるかどうか、お答えください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/75
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076・松下裕子
○政府参考人(松下裕子君) お答えをいたします。
六日の委員会におきまして、私の方からも、報告を大臣に申し上げた日がいつかということをお答え差し控えるということをお答えいたしました。
ただ、そのときに、そのお答えなぜ差し控えるのかということについて十分な御説明ができなかったこと、また、その後、大臣と、大臣の御指示を受けて精査をした結果、御報告を申し上げても、御報告した日をお話ししても、先ほど大臣が御答弁されたような、様々な問題を生じる可能性が少ないというふうな判断に結果として至ったということについては我々としても深く受け止めて、今後のどういったことについて、国会のお尋ねに関してしっかりと御答弁をしていくように、よりしっかりと検討してまいらないといけないというふうに受け止めております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/76
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077・鈴木宗男
○鈴木宗男君 刑事局長、あなたも女性で初めての刑事局長だと私は認識していますけれども、これからもあなたには更なるステージもあると思いますよ。やっぱり大事なのは人間としての気持ちなんです。検察官である前に、まずは一人の人間としての気持ちが大事なんです。
私は、仲間の若い政治家にも言うんです、政治家である前に一人の人間たれと。特に娘には厳しくそのことは言ってきております。だから、私は、官僚は官僚で頑張っている、検察官は検察官でそれぞれの立場で頑張っているということは評価するんです。ただ、何よりも人間的であることと正直であることが大事なんです。是非ともそのことはちょっと頭に入れていただきたい。
また、私まだしばらく議員生活ありますから、これからも私はしっかりと刑事局長と向き合っていきたいし、あなたの後の局長とも向き合っていきたいと、こう思っておりますので、よろしくお願いします。
終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/77
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078・川合孝典
○川合孝典君 国民民主党の川合孝典です。
私、今日は、コロナ禍の中で送還忌避者、それから難民認定者がどのような推移をたどっているのかということについて、入管庁さん中心に御質問させていただきたいと思います。
入管の方から、二〇二〇年以降の送還忌避者の総数、それから難民申請者数についての情報が既に開示をされております。
そこで、確認させていただきたいんですが、まず、二〇二〇年の十二月時点での送還忌避者は三千百三人、それに対して難民申請者が千九百三十八人という数字が出ています。これが翌年、二〇二一年十二月時点での送還忌避者数は三千二百二十四人、前年よりも送還忌避者が百二十一名増えている、それに対して難民申請者数は千六百二十九人ということで、二〇二〇年から二一年にかけて難民申請者が三百九人減少しております。
ここで確認なんですが、この三百九人減少した中には難民認定された方や人道的配慮で庇護された方が含まれているのかどうか、これを確認させてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/78
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079・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 御質問の事項につきましてですが、通常の業務において統計を取っているものではないことから、現時点で具体的な数値をお答えすることは困難でございます。
もっとも、令和二年末時点の送還忌避者、御紹介ありました三千百三名には、例えば翌年に発生したミャンマーにおけるクーデターなど、退去強制令書発付後の事情変更を踏まえ、人道上の配慮を理由として在留を特別に認めた者も存在するものと承知をいたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/79
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080・川合孝典
○川合孝典君 大臣、お聞きいただいてお分かりいただきますように、総数については一応数は出ているんですけれど、その内訳というものが実は全く把握されていないのが今の状況であるということであります。この問題については、間違いなく入管法の改正の審議を行うに当たって一つの大きな論点になると思っておりますので、そのことを指摘させていただきたいと思います。
その上で、入管庁に確認をさせていただきたいんですが、送還停止効があることが送還忌避者数に及ぼす影響についてどのように認識していらっしゃるのか、これをお伺いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/80
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081・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 現行入管法の下で、難民認定手続中は、その申請の理由や回数にかかわらず法律上一律に送還が停止される、いわゆる送還停止効が存在いたします。したがって、重大犯罪の前科がある者やテロリストであっても、また正当な理由なく複数回の難民認定申請を繰り返す者であっても、難民認定申請を繰り返している限り送還が停止され、送還できないこととなっております。
このような現行制度の下で、送還忌避者の中には送還を回避するための手段として難民認定申請を濫用していると疑われる者が相当数存在しており、送還停止効の規定の存在が送還忌避者を送還できない主な理由の一つとなっていると考えているところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/81
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082・川合孝典
○川合孝典君 通告していませんけれども、西山次長にもう一点確認させていただきたいんですが、この送還忌避者数が、失礼、送還忌避者数の推移というものが難民申請者にどう、何か影響しているかどうかということについては分析されているでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/82
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083・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 御指摘の点につきましては分析ができておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/83
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084・川合孝典
○川合孝典君 是非分析をしていただきたいと思います。
その上で、先ほど、これまで入管の方で御説明いただいていたことの中で、少し、少なからず疑念が生じている部分がありますのでちょっと指摘させていただきたいんですが、二〇二〇年から二一年の数字が現在出ているということなんですが、二〇二二年にはロヒンギャの方が申請、認定されていますよね。これについて、まず確認させてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/84
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085・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 御指摘の点ですけれども、ミャンマー人ということでは把握をしておりますけれども、ロヒンギャ、いわゆるロヒンギャの方かどうかは把握をいたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/85
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086・川合孝典
○川合孝典君 大臣、どう思われますか。それは余りに無責任な御答弁だと思いますよ。ロヒンギャであるということだけで難民として世界的に既に認定されている話でありまして、それをミャンマー人と一くくりにしていわゆる入管の行政をやっているがゆえにこういう混乱が生じているということをまず受け止めていただきたいと思います。
そういう意味では、現行入管法の問題点ということで、既に入管の方からも様々な資料をお出しいただいているわけです。あれ、たしか令和三年ですよね、出していただいたのが。こういう基準でやっていますと言っていながら、翌年に、いわゆるこのミャンマー人の方、いわゆるこの難民の支援をされている方々によると、ロヒンギャの方が四回目の申請で認定されているんですよ。いいですか。
私は、入管法を改正することで正しく出入国管理を行うということについて全く否定するものではないんです。が、しかしながら、今回の法改正で、この送還停止効についての例外規定を設けるということを実際にやったときに、本来救われるべき方が救われなくなってしまう可能性が今のままでは残っているということを受け止めていただきたいんです、認めていただきたいんです。その上で、どうこの問題を整理するのかということが問われているわけでありますので、今日はこれ以上深掘りはしませんけれども、今問題指摘したことについても、別途、後日質疑させていただきたいと思いますので、御準備をいただきたいと思います。
次に、入管の仮放免中の方で逮捕者が非常に増えている問題についてお伺いしたいと思いますが、この逮捕者が増加しているその逮捕事由の内訳はどうなっているでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/86
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087・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 仮放免許可を受けていた者が刑事事件を起こして逮捕される事案が相当数発生していることは把握はいたしておりますが、個々の逮捕事由について網羅的な集計は行っておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/87
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088・川合孝典
○川合孝典君 大臣、お聞きいただいたとおりでありまして、なぜ仮放免された方が要は逮捕されるようなことを起こしているのかということの検証が実は全くなされていないんです。
私が指摘させていただきたいのは、この逮捕事由をきちっと調査することで、例えば逮捕事由が窃盗であるといったようなことなんだとすれば、それは当然、要は不法在留者が生活苦から食料等を確保するために窃盗を行ったのかもしれないということが推定されるわけでありまして、そうしたこと、いわゆる逮捕事由をきちっと把握し検証することで、仮放免を行うに当たっての適切な判断をどうしていくのか、若しくは仮放免された方の生活をどのように保障していくのかということについての議論、その先の議論に進めることができるんです。現状の状況では全くそれがなされていないというこの問題点についても、今後の法改正の議論を進めていく中で議論を深めさせていただきたいと思います。これも問題の指摘ということで、今日はとどめさせていただきたいと思います。
それからもう一点、この逃亡した仮放免者の保証人はどういう方がなさっていたのか、これ、把握されていますでしょうか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/88
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089・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 済みません、その点につきましても統計として把握はいたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/89
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090・川合孝典
○川合孝典君 いや、職権仮放免されているのかなと思ったんですけど、違うんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/90
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091・西山卓爾
○政府参考人(西山卓爾君) 申請によるもの、職権によるもの、それぞれおると思いますけれども。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/91
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092・川合孝典
○川合孝典君 この問題についても全くデータが把握されていないという話でありまして、実はいっぱいこれ穴が空いておるわけでありまして、そのことについて今日、齋藤大臣には聞いていただいた上で、どういったことを手だてを講じなければいけないのかということについて、今後是非省内で議論を深めていただきたいと思いますので、指摘をさせていただきます。
時間がぼつぼつなくなってまいりましたので次の質問に移りたいと思いますが、私、三年にわたって、名古屋入管の問題が生じてから三年にわたってずっとこの入管行政のことについて取扱いを毎年させていただいてまいりまして、その議論をする中で強く感じたこと、それは、入管、いわゆる行政側としては、本来国にお戻りいただかなければいけない人を適切に判断をするということと同時に、難民を、本来庇護されるべき難民の方をいかに正しく受け入れるのかということ、そのことを真摯に、その問題と向き合って議論しようとされていらっしゃるのは分かるんです、分かるんです。
しかしながら、実際に議論をしていく中でこの入管法の改正の議論を行おうといったときに、反対される方々は、難民、救われるべき、本来救われなければいけない難民が救われなくなるから入管法の改正をしてはいけないという議論をされるわけですね。実は、はたから見ていて全くかみ合っていません。
そのかみ合っていない理由というのは、不法在留者というこの一くくりの中に、いわゆる例えば就労目的で逃亡して不法在留していらっしゃる方々と庇護されるべき難民の方々が一つのワードの中に混在してしまっていること、このこと自体にこの問題の本質が多分あるんだろうと私感じております。
したがって、この不法在留者の中にいらっしゃる本来救われる、庇護されるべき方々を、きちんとそこに光を当てていくためにも、この混在している状況を何らか整理し、改善する必要があると私は考えているんですけれども、今の私の、ちょっと分かりにくい説明だったかもしれませんが、私の意見聞いていただいて、大臣、どのようにお感じになられたか、御答弁をお願いします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/92
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093・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) もちろん御趣旨はよく理解をできております。そういうこともあるものですから、今回の入管法改正法案は、送還停止効の例外規定の創設など、我が国に在留を認められない者を迅速に送還可能とする施策を含むものであるんですけれども、その前提として、在留を認めるべき者か否かを適切に判別をして、それで保護すべき者については確実に保護するということも重要だと考えています。
そのため、この法案におきましても、補完的保護対象者の認定制度の創設ですとか、それから申請手続を創設し考慮事項を明確化するなど、在留特別許可制度の適正化なども盛り込んでいるわけであります。
したがって、先生の御指摘の趣旨はよく分かっておりますが、この法案の運用の中において一つの解決策を見出していけたらというふうに考えているところであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/93
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094・川合孝典
○川合孝典君 これまで数年間やり取りをしてきた中で傾向として私自身が感じているのは、もちろんその運用でというのは現実問題としてはそうならざるを得ない部分もありますが、いわゆる明記されていないものを運用で対応するということの結果、間違いを、そごを生じさせないようにするために、いわゆるより狭い解釈で対応をしてしまっているということが強く感じられます。拡大解釈することがその後の問題を生じさせることを恐らく懸念して、嫌って、そういう運用をされているんだと思いますが、運用というのは、あくまでも上層部の方々が法の趣旨にのっとってこう運用しなさいということをおっしゃっているわけであって、現場の担当官の方々は拡大解釈はできません。
したがって、そういう現場の実態を踏まえて、どういう要はルールを明示化するのか、作るのかということが実は適正な入管行政を行っていく上で何よりも大事なんじゃないのかというのが私の問題認識ということで受け止めていただければと思います。
時間が参りましたので、この問題については、また後日、別途行わせていただきたいと思います。
本日はありがとうございました。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/94
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095・仁比聡平
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
四月四日の質疑に続いて、まず警察庁にお尋ねしたいと思います。
お配りをしている資料の五枚目ですけれども、滋賀県の湖東病院事件という再審無罪事件についてです。
この事件は、この記事にもありますように、二〇〇三年に病院で患者さんが死亡され、殺人罪で元看護助手の西山さんが懲役十二年とされて服役をされたが、後に捜査段階での自白には信用性と任意性がないとして無罪判決が言い渡された事件です。
この再審無罪事件についても、検察は、徹底して再審開始決定を抗告あるいは特別抗告をされ、争われた事件なんですが、警察庁にお尋ねしたいのは、被告人に有利な方向、つまり無罪ではないかということを示す証拠が隠されていたという問題です。
左の方に県警の記者会見の記事が書かれていますが、地検への未送致証拠があった、なぜかという問いに対して、県警は、再審開始決定後、検察から原本がない証拠があると言われ、確認して見付かった、昨年七月、百九点の証拠を地検に送った、未送致となっていた理由は調査したが判然としなかったと、こう答えているわけですね。調査したが判然としなかった、つまり、送致をしなかった理由は分かりませんと。それで問題ないなんて言えるのかと。これ、不適切ではありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/95
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096・親家和仁
○政府参考人(親家和仁君) 委員御指摘のコメントについてでございますが、滋賀県警察において、なぜ当該捜査報告書を送致していなかったのか調査したものの明確な理由は判明しなかったということでありまして、その旨を取材で説明したものであるというふうに承知をしております。
また、そのような扱いが適切と言えるかとの御質問でございますが、お尋ねの事件につきましては、現在、国家賠償請求訴訟が提起されておりまして、当該捜査報告書を送致していなかったことの違法性も争点の一つとされておりますことから、お答えについては差し控えさせていただきたいと思います。
その上で、一般的に申し上げますと、警察におきましては、捜査の結果、作成された書類や得られた証拠物は、刑事訴訟法等の関係規定に基づき適切に検察官に送致することとしておりますので、警察庁としては、引き続き、法令に基づいた対応をしっかり行うよう、全国警察を指導してまいりたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/96
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097・仁比聡平
○仁比聡平君 引き続き適切にと、これ、あたかもこれまでも適切に行われていたかのような、そういうごまかしの答弁を幾ら繰り返しても、これ違法性というのは阻却されないですよ。
犯罪捜査規範の百十七条が紹介をされていますけれども、事件の捜査が長期にわたる場合においては、領置物は証拠物件保管簿に記載して、その出納を明確にしておかなければならないと警察庁から説明を受けました。
この証拠物件保管簿に記載してその出納を明確にしていたならば、未送致の理由は判然としないなどというようなことは起こらないのではないですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/97
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098・親家和仁
○政府参考人(親家和仁君) そうした点につきましても、現在、国家賠償請求訴訟が係属中でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/98
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099・仁比聡平
○仁比聡平君 未送致になっていた件というのは、このときの記者会見では百九点と述べられているんですが、百十七点あったのではないかという指摘もあります。
それはおいておいて、この未送致になっていて、ようやく再審請求審において開示された証拠の中に、鑑定医の所見が記された捜査報告書がありました。この患者さんが亡くなった原因は他殺ではなく、管内でのたんの詰まりにより酸素供給低下状態で心臓停止したことも十分に考えられるとした、つまり自然死という鑑定意見、所見を示した捜査報告書を警察庁は自ら作りながら、これを送致していなかった。したがって、裁判上も証拠として提示をされていなかった。そうですよね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/99
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100・親家和仁
○政府参考人(親家和仁君) 繰り返しになって恐縮でございますが、そういった点も含めまして、国家賠償請求訴訟で争点とされているところと認識しておりまして、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/100
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101・仁比聡平
○仁比聡平君 結局、警察組織のこの証拠の取扱い、送致や保管、あるいは、再審請求審始めとした裁判で争点になってもこれを隠してきたという、そうした扱いについて胸を張って物を言えないと、だから隠すんでしょう。国会で聞かれても答えないわけでしょう。違いますか。この裁判の中で、再審開始決定の理由は、患者さんが自然死した合理的な疑いが生じたからだということが再審開始の決定の理由になっています。
そこで、大臣にお尋ねをしたいと思いますけれども、最終的に再審無罪になった、この際に、この新聞記事にも詳しく記載をされていますけれども、裁判官は元被告人に対して、本件再審公判の中で十五年の歳月を経て初めて開示された証拠が多数ありましたと、そのうち一つでも適切に開示されていれば本件は起訴されなかったかもしれませんと、こう説諭をされたんですよね。これ、大変重たいことだと思います。
本人は警察の取調べの中で、いろいろ事情があるけれども、とうとう自白をしてしまった。けれども、通常審の公判の中では、私はやっていませんと無罪を争っていたんですよ。無罪を主張し続けてきたわけですよ。ところが、有罪判決が確定して十二年懲役を受けた。その後に、再審開始決定が争われ続けたけれども、最終的に再審公判を勝ち取って、当初からあったはずの証拠、これに基づいて無罪判決を受けた。
十五年の歳月を経て初めて開示された証拠が多数あったというのは、つまり無罪の証拠はあったということですよ、元々。それが隠される。これを手続上の言葉で言うなら、裁判所に開示されないことによって不当な冤罪事件が起こり続けると。これはとんでもないことだと、大臣、思いませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/101
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102・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘の事件に関して、大津地裁が令和二年三月三十一日、捜査手続の不当等を指摘した上で無罪判決を言い渡したということはもちろん承知をしております。
検察当局におきましては、有罪判決を受け服役された方に対し再審公判において無罪とする判決が言い渡される事態に至ったこと、これは厳粛に受け止めているものと承知をいたしております。
ただ、その上で、個別事件に関する裁判官のお話について、法務大臣として所感を述べるということは差し控えさせていただきたいというふうに思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/102
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103・仁比聡平
○仁比聡平君 個別事件、個別事件と言うけれども、私は個別の事件ではなくて制度の問題なのではないかと思うんですが、もう一点、警察庁に伺いますけれども、今日も鈴木先生が厳しく指摘をされている袴田事件に関して、私は同様の思いです。
先週、その袴田事件の五点の着衣に、五点の衣類についてのカラー写真のネガが再審請求審まで、第二次再審請求審まで隠されてきたということを問いました。
この問題について、静岡県警の刑事部長が、再審開始決定後に偶然発見し、東京高検に連絡した、発見したのは県警の施設内であると当時述べましたが、これも不適切ではありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/103
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104・親家和仁
○政府参考人(親家和仁君) お答えいたします。
お尋ねの静岡県旧清水市における事件に関しましては、衣類を撮影した写真のネガにつきまして、平成二十六年九月に送致した旨、静岡県警察から報告を受けているところでございます。
この事件につきましては、今後再審公判が予定されていることなどから、事実関係の詳細やその評価等につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/104
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105・仁比聡平
○仁比聡平君 再審公判の中でも、そしてその後も、これはもう徹底的に明らかにされなければならないし、されていくと思います。
時間が迫っているので、大臣にお尋ねしたいと思うんですね。
私は、こうした証拠隠しとともに、更に問題なのは、再審請求を裁く裁判所によっても取扱いが全く違うということなんですよ。
日本弁護士連合会が今年の二月十七日に刑事再審に関する刑事訴訟法等改正意見書を出しておりまして、大臣を始め、あるいは委員の皆さんのところにも届けられていると思いますが、そこにこうあります。「再審請求事件の審理の進め方は裁判所によって区々であり、えん罪被害者の救済に向けて能動的かつ積極的に活動する裁判所がある一方で、何らの事実取調べも証拠開示に向けた訴訟指揮もせず、それどころか進行協議期日すら設定せず放置したり、事前の予告もないまま再審請求棄却決定を再審請求人や弁護人に送達したりする裁判所もある。」と。
これは、個々の裁判所やあるいは個々の事件の問題ではなくて、再審という法の問題、再審の刑事訴訟法上の規律あるいは基準の問題だと思うんですよね。
これを法案、これをしっかりと検討するというのが刑事訴訟法の九条三項の附則に定められた検討ということの意味なのではないかと思うんですが、いかがですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/105
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106・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のように、二十八年成立の刑事訴訟法等の一部を改正する法律の附則第九条三項において、幾つか日弁連が指摘されたようなことも検討を行うように求められているところでありますけれども、二十九年、平成二十九年三月からは、この検討に資するように刑事手続に関する協議会を開催し、令和四年七月からは、同法附則第九条により求められている検討に資するために改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会を開催しており、同協議会においては今御指摘の再審請求審における証拠開示の在り方についても協議が行われる予定になっているということであります。
私どもとしては、その附則の趣旨を踏まえて、充実した協議が行われるように適切に対応をしていきたいというふうに考えているところでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/106
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107・仁比聡平
○仁比聡平君 そんな答弁はもう幾ら繰り返したって、今日も指摘をしているような、証拠に基づかない、あるいは捜査機関の描いたストーリーに沿う証拠だけを裁判所に示して有罪を取っている、それによって冤罪が次から次に生まれていくという、こういう訴訟構造を変えることはできないじゃないですか。
法が検討を求めているというのは、つまり、この再審に、少なくともその附則九条が証拠開示と言っているとおり、その証拠開示のありようを、実際に法改正も含めた取組をしなければならない。これ、裁判所によって区々だと、まるで再審における裁判所の職権行使は全くの自由裁量かと、そんなことあっていいわけがないじゃないですか。
大臣、どう思いますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/107
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108・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 裁判所の判断が区々であるかどうかということについて、法務大臣として答弁は差し控えたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/108
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109・仁比聡平
○仁比聡平君 それぞれの裁判官の資質の問題ではなくて、私は、制度の問題だと、刑事訴訟法という法の問題だと、規律と基準の問題だということを大臣にしっかり考えていただいて、この刑事手続に関する協議会、それから在り方協議会、これの目途、それから速やかな制度の改正、これを進んでいただきたいということを強く求めて、質問を終わります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/109
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110・杉久武
○委員長(杉久武君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
─────────────発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/110
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111・杉久武
○委員長(杉久武君) 民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。
政府から趣旨説明を聴取いたします。齋藤法務大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/111
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112・齋藤健
○国務大臣(齋藤健君) 民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
この法律案は、民事関係手続等の一層の迅速化及び効率化等を図り、国民にとって民事関係手続等をより利用しやすいものとする観点から、民事訴訟以外の民事関係手続等に関する法律の一部を改正しようとするものであります。
その要点は、次のとおりであります。
第一に、この法律案は、民事執行法等の一部を改正して、インターネットを利用した申立てを一律に可能とするとともに裁判所からの送達についてもインターネットを利用してすることを可能とすることや、当事者等から提出された書面や裁判所において作成する裁判書等を含め事件記録を電子化し、閲覧等も情報通信機器を利用して行うこと、ウェブ会議等を用いて裁判所における手続を行うこと、民事執行の手続において電子判決書等に係る記録事項証明書の提出を省略することを可能とすることなど、民事執行手続等において情報通信技術を活用等するための規定の整備を行うこととしております。
第二に、この法律案は、民事訴訟費用等に関する法律の一部を改正して、民事執行手続等の手数料の納付方法の見直し等の措置を講ずることとしております。
第三に、この法律案は、公証人法の一部を改正して、公正証書を電子化するとともに、その作成に当たりウェブ会議を用いることができるようにするなど、公正証書の作成に関して情報通信技術を活用等するための規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/112
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113・杉久武
○委員長(杉久武君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
午後零時五分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/121115206X00620230411/113
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