1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和三十九年三月十九日(木曜日)
午後一時三十分開会
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出席者は左のとおり。
委員長 北村 暢君
理事
石井 桂君
稲浦 鹿藏君
増原 恵吉君
委員
岩沢 忠恭君
小沢久太郎君
熊谷太三郎君
小柳 勇君
小山邦太郎君
瀬谷 英行君
田中 一君
中尾 辰義君
田上 松衞君
国務大臣
建 設 大 臣 河野 一郎君
政府委員
建設政務次官 鴨田 宗一君
建設大臣官房長 平井 學君
建設省住宅局長 前田 光嘉君
事務局側
常任委員会専門
員 中島 博君
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本日の会議に付した案件
○日本住宅公団法等の一部を改正する
法律案(内閣提出、衆議院送付)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/0
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001・北村暢
○委員長(北村暢君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
先ほどの委員長及び理事打ち合わせ会の結果を御報告いたします。
本日は、前回に引き続き、日本住宅公団法等の一部を改正する法律案に対する質疑の後、討論、採決を行ないます。
次に、産業労働者住宅資金融通法等の一部を改正する法律案の質疑を行ないます。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/1
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002・北村暢
○委員長(北村暢君) それではこれより本日の議事に入ります。
日本住宅公団法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案の質疑を続けます。御質疑のある方は、順次御発言を願います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/2
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003・田中一
○田中一君 建設大臣に伺いますが、先般、国土建設基本構想の中に盛り込んでありますところの宅地造成等の大体計画的な案を持っているかどうか、そうして、たとえば予算の規模というものが、すなわち宅地の規模になろうと思うのです。たとい高いところであろうと適地は買うというのか、あるいは一応標準の地価のところを求めるということになるのか、どっちかにきまると思うのですが、住宅公団または住宅金融公庫等が、あるいは住宅金融公庫の融資を受けて行なおうとする団体等が、同じ土地を競合して買いあさるというようなことはありはしないか、また、いままでにもそういう事実があったのではないか、こういう点を伺っておきたいと思うのです。常に地価の値上がりというものが、いわゆる安い土地が、国の機関から出る資金で、高い土地であろうとも安いというような通念を持っておるのが国民でありますから、それに殺到する、それだけに、同じような土地を、また、近い土地を競合して買いあさるというようなことがあってはならぬと思うのです。長期の計画があるかどうか、この点を伺っておきたいのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/3
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004・河野一郎
○国務大臣(河野一郎君) たいへん適切な御質問でございますが、実は、前回も非常にけっこうなことをだんだん伺ってまいりましたので、さっそく住宅公団の総裁を呼びまして、自今、道路局、都市局、首都圏整備委員会、これらと十分合議をした上で、なるべく、団地は好ましくない、新市街地の開発ということに根本的に切りかえたほうがいいという指示をいたしました。ただいまの御質問につきましても、むろん注意をして、そういうことのないように金融公庫等におきましては調整をしておることと考えますけれども、もちろん、それで十分ということは考えません。したがって、御趣旨の点十分体しまして、いま申し上げましたように、今後は、従来の宅地適地よりも、なるべく新支街地の造成であるとか、もしくは工場の周囲につくるといようなことを主として奨励をいたしまして、事情やむを得ないものは、むろん、それは旧市街地であってもやむを得ませんけれども、そういうことのないように心がけてまいるようにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/4
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005・田中一
○田中一君 東京都というか、あるいは首都圏という考え方になりますか、数年前から問題になっておりますところのベルト地帯、緑地帯というものが設定されております。しかし、これは現在においては、もはやその性格というものが非常に変わっておる。たとえば江戸川の手前から、緑地帯というものが設定されておりますけれども、これは十何年前の計画であって、実態として調べてみると、それらはもう緑地帯ではなくして、あるいは工業地帯になっている、あるいは住宅地帯になっているという点が多々ある。三多摩の方面に参りますと、これは厳として緑地帯としての指定が解かれないで、そうしてここならば最適であろうという地区も開発されないでおる。力関係でいつの間にかそれが部分的になされるものもありますけれども、この住宅公団、住宅金融公庫、また、この融資を受ける各機関等に、もはや日本の現状というものは、日本というか、東京都の現状というものは、首都圏の現状というものは、いままで設定された緑地帯が、そのまま温存されなければならぬという状態ではなかろうと思うのです。建設大臣が、おそらくいままで長期にわたってそれらの実態、経済的な効果、実情というものに対する検討は進めてきておるものと考えております。ベルト地帯に対しては、どういう考えを持っておりますか、むろん私どもは、住宅地というものには緑地地帯があり、山があり、池があるという状態が最適地と思っております。しかしながら、戦後において敷かれたところのこの現在の緑地地帯というものが、私はそのままでその効果を発揮し得ないものだと思います。それを除く地区におけるところの民有地というものは、それぞれ開発されてきている現状から見ても、相当考慮しなければならぬ点があるのではないか、また、その時期ではないかというように考えますが、これは、都市局長はきょう呼んでおりませんが、そのほうの関係の人が来れば、詳細大臣もおわかりと思いますけれども、その点を一つ一つ答弁していただきたいのです。で、これは首都圏整備委員会の委員長として、かつまた、かかる宅地開発融資ということを考えておられるところの建設大臣として、もしも、いまここで事務当局はいろいろ調査をしているというものが、御報告がいまないならば答弁しないでいただきたいのです。答弁されて当然困る人たちも出てくると思います。まだ、時間もちょっとあるようですから、都市局長でも呼んで……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/5
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006・河野一郎
○国務大臣(河野一郎君) 呼ばなくてもけっこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/6
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007・田中一
○田中一君 だいじょうぶですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/7
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008・河野一郎
○国務大臣(河野一郎君) だいじょうぶです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/8
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009・田中一
○田中一君 大臣の発言によって、将来、自分の私権というものが相当強く制約される者も出ますし……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/9
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010・河野一郎
○国務大臣(河野一郎君) ただいま御指摘の緑地地帯、これにつきましては、その趣旨すこぶる不徹底であります。たとえて申しますれば、埼玉県の川口、大宮、浦和等におきましては、ほとんど有名無実になっておるということを陳情を受けております。いまお話しのとおり、一部においては、非常に強くこれを指摘されまして、たとえば、そこに工場がどうであるとか、住宅の建蔽がどうであるとかいうことが非常に強く言われて、私権を押えている場所もあるということのために、私も、これが扱いに非常に苦慮いたしております。しかし、何ぶんにも網をかけただけであって、たいした保証がしてあるわけでもありませんので、そういうふうに、これを侵す人があるからといって、どうするという処置もなかなかつきにくい、このままでどうにもならぬじゃないか、まあ法律がおかしくなってきつつあるのじゃないか、これをこのままで置くことはいかぬじゃないかということで、どういうふうにこれが善後処置を講ずべきか、善後策を講ずべきかということについて、確固たる方針をすみやかに立てなければいけない段階にきておるというところまで、私も了承しておりますが、いませっかくすみやかに確固たる方針を起案したまえ——私もこれをどうしていいか自分でもまだ見当つきませんから、下僚に調査を命じ、案をつくることを命じておるのが、現在の段階でございます。私自身も、これをいまどうすべきものだという方向、結論はまだ出しておりません。がしかし、事態は、いま申しますように、各地において、もう一刻も猶予のできないようないろいろな場合が起こっておりまして、それぞれの局におられるものが非常に困っていらっしゃることも聞いております。事情は、いま申し上げましたとおりだと考えますが、何ぶんにも、お話が出ましたから申し上げますけれども、ひとり緑地地帯の問題だけでなしに、都市計画、たとえば東京の例で見ますると、都市計画そのものは、たびたびやりかえてはみますけれども、どういうふうにしていったらいいのか。いずれにしても、現在のままでは非常に市民も迷惑でございましょう。また、都市の行政の上からまいりましても、こういうふうにしておくべきものじゃない。いまもここに参りますときに私はつくづく思いましたのですが、虎ノ門の一角に立ってながめたときに、東側は、全部高層の建築ができておる、西側は、一号国道の西側は、全くバラックの建物である、だれが見ても納得も理解もできません、これでは。さらばといって、その網のかけてある西側の道路をいつ整理するという案は建設省自身持っておりません。建設省自身も案を持っていなければ、現状のまま放置して一体いいのかどうかということになりますと、非常に私は責任を感ぜざるを得ません。
こういうことば、東京都の場合に、至るところにそういう問題があるわけであります。しかも、それについて具体的に御質問がないからよろしゅうございますが、具体的にお尋ねを受ければ、建設大臣としてこれに対して答弁できないというような問題が非常に多いわけであります。これ全部建設省の責任かと——東京都にも相当お考え願わなければならぬ問題が多いのでございますけれども、あげて実はそういうことになっているというようなことでございまして、これは、首都圏整備委員会ができまして、首都圏のほうでも相当にいろいろ考えなければならぬという一半の責任を負うようにもなりましたし、また、都市局自身においても考えなければならぬという問題もありますし、といって、事業の主体をやっておられる東京都においても、おそらく現状では、だれもがこれでは困るということだと思うのでございますが、これが解決の道に立って考えてみますと、まことに相済まぬことでございますが、私自身にも、これを責任持ってやれる、これで私の責任が果たせているのだという自覚はできません。
こういう問題は非常に多い。この現状をどういうふうにして打開したらよろしいかということをときどき考えるのです。田中さんその他の諸先生から、東京の行政機関を全部地方に出したらどうだというような御意見があることも、私は思い出します。その他総理からも、官立学校を全部地方に出す案を考えてみたらどうだという示唆も受けております。よほど抜本的な案を——少なくともこの一年内に抜本的な基本となるべき東京都改革案というものを決定をいたしまして、その上に立って一切の問題の解決の衝に当たるということでなければ、現状の東京都を、中小の工場を外に出すとか、新たにふえる人口を押えるとかという程度のことでは、東京都については、すべての問題がだんだん日増しに行き詰まって困難が多くなるばかりであるというふうに考えますので、私といたしましては、総理とも十分相談いたしまして、この一年以内に、東京都の将来のあるべき姿について、相当思い切った抜本的な都政改革をやらなきゃいかぬ段階であるという認識に立って、いま実は検討をいたしておるわけであります。
この内容等につきましては、まだ申し上げる段階でもございませんし、軽々にこれを口にすることは、波紋も大きゅうございますから口にはいたしませんけれども、実はこの一年以内に、何とか抜本的な結論を得て、そして大方の御批判を経て御協力を得たいと考えておるのでございまして、その際にひとつあらためて考えたい、こう思っております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/10
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011・田中一
○田中一君 まことに、現状を正しく認識されて一つの方針を打ち出すことに対しては、非常に敬意を表すると同時に、また、その勇気をたたえるものです。ただ、法律の改正によってこうすればいいのだということよりも、まず、間近に現行法の中からとれる方法がたくさんあると思うのです。これはもう改良ということになりますか、現行法が死んでいるわけです。いま御説明があった都市計画にしても、いつ実施をするかわからぬような計画を立てているが、私権を制限しておる建築基準法の一条を建設大臣が指定すれば、その町は直ちによい町に変わるというものもあるわけです。これは建築物の地区の高度制限をきめれば、建設大臣が指定すればいい。むろん、これには審議会等の議も経ますけれども、そうすればおのずから住民が建設大臣の意思に沿うような考え方にまとまってくる。これに対して住宅資金なりを供給して、そこに新しい町づくりもできるのであります。私は側近の諸君がよくないと思う。ことに一番責任があるのは東京都です。幾らよい計画をしましても、歴代の東京都知事は行なおうとしておりません。当然しなきゃならぬ問題もしない。いつ実現するかわからぬようなことで私権を制限することは、もうあり得ないのでありまして、建設大臣のいまの説明を聞いて非常に安心しました。したがって、今回の法律改正によって、少なくとも予算上から見ても規模がふえております。その場合にも一つの問題は、都市計画上の問題と、もう一つは、住宅金融公庫から資金を受けて、そして宅地造成を行なうという公団、公社と、これらの競合のないように——かつて戦争中に陸軍と海軍が飛行場の争奪戦をやりました。適地を見つけると、さっそく陸軍が飛び込む、そうすると海軍がすぐまたそこへ行って、これはおれのものだと言って取りっこした例もございます。この場合には、土地の価格というものは、強圧で取るのでありますから、住民は問題はありませんが、いまの場合では、そのためにひとりでに価格は上がっていくのです。もう極論すれば、国の諸施策が、国民のあわい期待という仮需要によって地価が上がっていく。この点もおそらく考えていらっしゃると思いますが、断固たる決意というものがあれば、そこに投機的な期待を持たないものです。あいまいなもので、あちらにも建てる、こちらにも建てるという考え方と、それから宅地造成という住宅政策の一つの——やはり二元化しているというところに問題があるのです。同じ行政官庁の建設大臣のもとに、住宅金融公庫、住宅公団等、二つの窓口があるというところに問題があります。これは側近の官僚諸君が、やはり一つの機関としての住宅公団、機関としての住宅金融公庫、これらにも公平な指示、待遇をして、おのおの職域を確保していこうということもあろうと思いますけれども、私はやはりこういうものは一元化して、かつて新聞等に発表された、用地公団的なものをつくろうではないかという案も、河野建設大臣は構想を発表したことも聞いておりますけれども、その用地公団構想というものの是非はここでは論じません。ただ、できるだけ用地を確保するということに努力をしていただきたいと思うのです。単に、これは建設省所管のものばかりではございません。各省にまたがる、沿線等の用地の取得についても、同じ問題がございますから、ひとつ閣議等においても、十分にこの点を戒しめておいていただきたいと思うのです。
私は、大体答弁していただければ幸いです。二時近いですから、ひとつ答弁していただいて、私の質疑はこれくらいでやめておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/11
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012・河野一郎
○国務大臣(河野一郎君) 十分御趣旨に対して善処いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/12
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013・瀬谷英行
○瀬谷英行君 田中さんの質問に関連して、私からも若干質問したいと思います。
いま建設大臣から、一年以内の東京都のあるべき姿について、抜本的な施策を必要とする、それについて検討しておられるというお答えがございました。私はやはりこの問題は急を要すると思います。昨日、私ども社会党の国会議員団は、大宮なり、横浜なり、阿佐ケ谷なり、京浜東北線、中央線、総武線等にそれぞれ試乗をしたわけでありますが、その運転台に立って東京駅まで来る間、各ホームからこぼれ落ちそうになる乗客の姿を見て、また、電車が先の電車とつかえちゃって、車内警報器というものが鳴りっぱなしになっておる、こういう状態を体験しまして、ほんとうに身ぶるいをするような思いがしたのです。さらにこの状態がどうなるかといいますと、埼玉県でいうならば、たとえば、週刊誌にも出ておりました、比企郡のどこそこに、いま、こういう住宅団地ができようとしておる、また、どこそこにこういうりっぱな団地ができようとしている、それはもう、その団地がいかに理想的な団地になるかということだけを書いておる。ところが、そこに住むであろうところの人々は、全部東京都へ通勤をするだろうということが予想されておる。にもかかわらず、東武鉄道は、いまでさえ飽和状態になっておる。国鉄も同じ状況だ。ああいうような状況をそのまんまにしておいたならば、来年、再来年になったら、どんなことになるかということをわれわれ心配せざるを得ない。そういうことを考えてみますと、これはもう建設省だけの問題として事を片づけるわけにいかない。輸送の問題、それから住宅の問題、両方関連をして措置を講じなければならないのじゃないかという気がいたします。そのためにやるべきことは、私は、何年計画というふうに長い時間をかけることはできない、こういう気がするのでありますけれども、それはすみやかに即刻にでも対策を講ずる必要があると思うのでありますが、どのような方法で、今後、たとえば輸送問題等についても関連をした対策というものが講ぜられないかどうか、その点をまず第一点としてお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/13
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014・河野一郎
○国務大臣(河野一郎君) 私もお話は、そのとおりに了承いたしております。ただこれが対策として、すみやかに東京都を中心にして周囲に、鉄道のほうは別にいたしまして、道路の交通網を完備するということを可及的すみやかにやらなければいかぬということで、せっかく急いでおりますが、何ぶん限りある予算を、実は都市集中について批判もある際でございますし、大都市に非常に緊急な問題のあることを承認しつつ、地方についてもまた取上げなければならぬというような状態にありますので、御承知のように、予算としては、道路の予算も決して私は少ない予算ではないと思うのでございますが、まだまだ十分にいっておりませんので、たいへん御迷惑をかけておることを遺憾に考えております。一方、そうして現状について改善をはかると同時に、抜本的に、東京都内の、ただいま申しましたように、学校を移すか何をするか、東京都の任務、あるべき姿について抜本的な解決策をきめまして、そうして朝野を問わず議会が一致して御了承を願えれば、案を出しまして、そうしてこれを最短期間のうちにでかし上げて人口の疎開をするということが一番必要なことだと思うのでありまして、ぜひその案を、早急に取り組んでみたい、こう考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/14
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015・瀬谷英行
○瀬谷英行君 それからまたもう一つの問題でありますが、住宅債券についてお伺いしたいと思います。特別住宅債券の将来の構想をどういうふうにお考えになっておるか、つまり債券購入の応募者はどの程度の所得階層をねらっているのかということ、それから債券の内容、種類、発行価額、償還方法、期限、こういったような問題について、それから住宅の譲り受け人の選定、その債券の購入者が住宅分譲を受ける場合に、どの程度の債券を保有しなければならないのかという問題について、それから譲渡する住宅の位置の選定条件と募集方法をどういうふうにされるのかということについて御説明を承りたい。それから債券によるところの住宅分譲価格が、この前の建設委員会における住宅局長の答弁によると、一応三百万ということでありますけれども、これを五年先にそのくらいの価格で分譲できるのかどうか。これは物価あるいは日本の経済の成長の度合い、こういうものと関連してくるのでありますけれども、ここ数年というものは、非常に物価というものが不安定でありますから、これから五年先のことを考えた場合に、はたして約束された価格でもって分譲ができるのかどうかという心配が一つあるわけです。日本の経済政策とも関連してまいりますけれども、これらの点についてお答えを願いたい。また、たとえば芝の白金住宅であるとか、あるいは、どこそこ住宅というので内容は、五百八十万であるとか、三百万であるとか、二百八十万であるとか、相当な高い金になっておりますけれども、これらの金は一般の庶民が簡単に支出し得る金ではないという気がするのでありますけれども、ねらいとするところは、価格はどの程度になるのであるか、あるいはまた、一般の国民階層の所得というものを、この程度の購入価格でもあまり心配がない程度にレベル・アップをするという自信があるかどうか、それらの点についてもお伺いしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/15
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016・河野一郎
○国務大臣(河野一郎君) 実は私は、二時から本会議がございますので失礼させていただきますか、ただいまのお尋ねのうちの、私からお答えしたほうが適当であると思われるものだけお答えして失礼さしていただきます。
第一は、三百万円前後で約束しておいて、将来上がったときに、それが約束どおりできるのかどうか——これは絶対に約束どおりやるということを、あらためて私からここに明らかにしておきます。そのために契約と同時に、たとえば一番上がるであろうと思える宅地等については手当てをするということにいたしておりまして、万全を期しております。
それから第二に、白金等についてお話しでございましたが、これは白金については、御承知のとおり、地代が非常に割り高であるために、割り高な建築になっております。こういうところについても、実は非常にそのようなものに希望者があるものだから、ということでおやりになったようでございまして、着手当時、私はおりませんけれども、そういうことでやった。これは例外でございます。あれをあのままでいいとは、私ども考えておりません。
あとは事務当局からお答えいたさせます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/16
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017・北村暢
○委員長(北村暢君) 速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/17
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018・北村暢
○委員長(北村暢君) 速記を起こして。
他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/18
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019・北村暢
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認めます。
それでは、これより討論に入ります。
御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますので、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/19
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020・北村暢
○委員長(北村暢君) 異議ないと認めます。
それでは、これより採決に入ります。
日本住宅公団法等の一部を改正する法律案を問題に供します。
本案を衆議院送付案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/20
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021・北村暢
○委員長(北村暢君) 全会一致と認めます。よって、本案は、全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/21
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022・北村暢
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/22
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023・北村暢
○委員長(北村暢君) 速記起こして。
暫時休憩いたします。
午後二時十六分休憩
〔休憩後開会に至らなかった〕
————・————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/104614149X01419640319/23
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