1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十八年七月二十三日(木曜日)
午後四時一分開会
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出席者は左の通り。
通商産業委員
委員長 中川 以良君
理事
藤田 進君
委員
石原幹市郎君
黒川 武雄君
西川彌平治君
松平 勇雄君
岸 良一君
豊田 雅孝君
海野 三朗君
白川 一雄君
経済安定委員
委員長 早川 愼一君
理事
高橋 衛君
八木 幸吉君
委員
奥 むめお君
鮎川 義介君
衆議院議員
小笠 公韶君
政府委員
通商産業省通商
局次長 松尾泰一郎君
中小企業長振興
部長 石井由太郎君
事務局側
常任委員会専門
員 小田橋貞寿君
常任委員会専門
員 桑野 仁君
常任委員会専門
員 内田源兵衛君
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本日の会議に付した事件
○輸出取引法の一部を改正する法律案
(内閣送付)
○特定中小企業の安定に関する臨時措
置法の一部を改正する法律案(衆議
院提出)
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001・中川以良
○委員長(中川以良君) それでは只今より通商産業並びに経済安定連合委員会を開きます。
本日は、最初に輸出取引法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引続き御質疑をお願いいたします。政府側といたしましては、通商局の松尾次長、それから中小企業庁の石井振興部長が出席をしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/1
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002・豊田雅孝
○豊田雅孝君 前回大体の質問は終つたのでありますが、一、二の点について伺いたいと思います。輸入組合については、この資金の貸付、借入を認めんような建前になつておるのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/2
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003・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 輸入組合につきましては、今回の改正で初めてこういう制度を認めることにもなりますし、実際問題として、まだそういう貸付のような業務を営むような事態になるかならんか、実は、若干わからんような点もありまするので、今回の改正におきましては、一応貸付業務は認めないという建前で考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/3
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004・豊田雅孝
○豊田雅孝君 私は、やがてこの輸入組合についても、資金の貸付、借入関係が出て来るのじやないかというふうに思うのですが、将来は或いは改正するかも知れんという含みを持つておられると解釈していいでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/4
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005・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 将来は、勿論、そういう必要がありますれば、我々はそういう貸付業務をできるようにして参りたい、こう思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/5
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006・豊田雅孝
○豊田雅孝君 輸出振興についていろいろ研究をしておられるようで、この間一部分についてはお話があつたのでありますが、輸出積立金制度のほかにも、更に輸出による所得に対して、一種の特別控除を認めるというようなことも考えられるでありましようし、或いは又金利の引下げをやるべきじやないかというようなことも考えられるであろうと思うのでありますが、これについて、この輸出振興について、総合的に一つの施策をまとめて発表せられたらどうかと思うのですが、そういうお考えはあるかどうか、伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/6
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007・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 輸出振興策につきましては、現在やつておりますような事柄につきましては、我々としては、余り宣伝がましくいたすのも如何かと思いますが、一応業界には趣旨を徹底する意味で、いろいろ周知はしておるつもりでありますが、今御指摘のような点につきましては、或いは周知や徹底が不十分であるというふうな点もあろうかと思います。まあできるだけそういうような御趣旨に副うように考えて参りたいと思います。併し、何分総合的にと申しましても、御存じのように、輸出振興策は、はつきり申しまして、これというきめ手が実はないわけであります。既存のいろいろの振興策、或いは又そのときどきの情勢に応ずるというような、やや、どつちかというと、暫定的な振興策も併せて行かなければいかんわけでありまして、まあいろいろな施策を積み重ねて行かざるを得ないというふうに考えております。その意味におきまして、できるだけそういう施策は広く周知をいたすためにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/7
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008・豊田雅孝
○豊田雅孝君 輸出振興策の重要性は改めて言うまでもないのですが、従来やつておるもののほかに、例えば、西ドイツの例等によつて、今の輸出振興積立金制度とか、或いは輸出による所得の一部特別控除或いは金利の引下げだとかいうことが盛んに言われておるわけでありまして、政府部内でも研究せられておるやにも聞くのでありますが、通産委員会に対して、私は、通産大臣がこの輸出振興第一主義を標榜せられておる以上は、もう少し具体的に、而もこの新らしい施策についてかような考えを以て今後は行こうと思うのだというような点について、はつきりした大臣の施策を具体的に、新らしい施策を具体的に示されることがいいのじやないかというふうに考えるのですが、この点一つ大臣ともよく相談せられて、新聞などにちらほら出るようなことでなく、通産委員会は真剣に輸出振興について関心を持つておるのだから、大臣も、ただ、従前の案であるとか、或いは大いにやるとかいうことで抽象的に言われるのでなくて、新らしい制度をかく確立するのだというふうに、はつきりしたところを示してもらいたいと思うのです。その点一つ業者とよく御相談になつて、その線に沿つて一つ発表してもらうようにしてもらいたい。そういうことによつて、私は輸出業者も非常に元気が出て来て、その結果得るところが多いのだというふうに考えるのでありますが、この点希望しておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/8
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009・八木幸吉
○八木幸吉君 今回の改正案に、中小企業安定審議会の付議事項を簡素化されまして、業種指定の政令の制定及び改正、第二十九条の勧告、命令その他の重要事項に限定されることになつておるわけでありますが、現行法におきましては、その他の問題につきましても、御承知の通り関連産業等の利害関係者が審議会の一員として御相談にあずかることになつておつたわけでありますが、今回は、それが今申上げましたような事項に限定されました結果、若し、関連産業若しくは、広く申しまして、消費者等に、この安定法によつての調整計画等が、非常にそれらの人たちの利害に重大な関係を持つておつた場合に、これを法文の上で訴える途が開けておらんわけであります。若しそれらの人たちがこの調整の内容について非常な意見がありました場合には、主管大臣にそれを申入れましたときに、或いは公聴会等を開いてその問題を慎重に決定するというふうなことを法文の上で開く必要があるんじやないか、こういうふうにも考えるのでありますが、その点について提案者なり若しくは政府御当局の御抱負を承わりたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/9
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010・中川以良
○委員長(中川以良君) ちよつと八木君に申上げますが、今は輸出取引法の審議をしておりますので、今の御質問は特定中小企業の安定に関する臨時措置法の一部改正の法律案のほうだろうと思いますので、これが済みましてから提案者から答弁させます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/10
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011・海野三朗
○海野三朗君 輸出の法案が出ましたから、私から申上げて政府の所信を伺いたいと思うのであります。一昨日アルゼンチンから入りました情報によりますと、アルゼンチンとの取引ができるようになつて来ましたので、業者以外にもワンサと向うに押しかけておるのであります。そうして向うに行つているのが、非常に戦後日本の経済状態がまだ上滑りであるにもかかわらず、非常な贅沢をしている、アルゼンチンの人たちからの悪評のニユースが入つたのであります。こういうふうにやつてアルゼンチンまで飛行機で来てえらい贅沢をしている、皆これが輸出入の品物の上にかかるのかと思うとえらい心細い感じがするというニユースが昨日私どものほうへ航空便で入つて来たのでありますが、盛んにこちらのほうから輸出入に関して日本人がたくさん行つておりまするが、そういうことにつきましては通産省あたりでは何ら関知なさらないのでございましようか、ちよつとそれをお伺いしたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/11
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012・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 今お話のありましたアルゼンチンにつきまして、特にヴエノスアイレスに日本人の業者が非常にたくさん参りまして熾烈なる競争をやつておるということは事実でございます。ところが実は今そういうことをアルゼンチンについて非常に事実が現われておるわけでありますが、丁度半年ほど前に御承知のパキスタンのカラチにおきましてもそういうふうな事実があつたわけであります。その当時から一カ所に余り業者がたくさん密集することはいろいろな意味において弊害があるというふうな意見があつて、何か渡航制限等によつて統制をする方法はないものであろうかというふうな意見も実はあつたわけでありまして、我々も内々研究もいたしたのでありますが、全般的に見まして現在のところ貿易商社の海外活動から見ますると、旅行のそういう統制なり制限をいたすよりも、まだもつと自分心々で大いに活発にやる段階ではないかというのが一般的な感覚であつたわけであります。併しながら今御指摘がありますようなアルゼンチンの、特にヴエノスアイレス、それからカラチにおきまして一局部におきましてそういう業者がたくさん寄合いまして競争しておるというようなまずい結果に実はなつております。ところがこれを具体的にどういうふうにして抑えるかという実は手も正直なところないわけでありまして、例えば抑えましても、仮に行きたい者がありますれば、ニユーヨークヘ行つてそれから向うへ又すぐ飛ぶというふうな状況でりまして、的確に役所が或る権力を以てそういう統制をするということは非常にむずかしいことである。そこで結局これは業者の自発的な考え方に待つよりしようがないのじやないかということで、まあパキスタンの例を申しましてもカラチで一時そういうふうな現象がありましたが、結局競争し合つて余り商売にならんということになりますと、最近ではカラチから中近東のほうにだんだん出張員を多く殖やしておる、そうしてカラチのほうには人間が少くなつておるというふうな状況もありまするので、一時はそういう弊害も確かに我々認めるのでありますが、有効的確なるこれの手段も、ございませんので、ただ我々としましてはできるだけそういう所にそういう出張員を出しておきますのは代表商社でございますので、その代表商社の幹部によくそういうことを申しまして、少し自省をしたらどうだというふうなことで、自発的なそういう自粛を求めているような段階であります。これを権力的になかなかうまく調整をするという方法も実はございませんのでそういうふうな手を打つておるわけでありますが、これも自然とまあ一時協定ができましたので、どの商社といえども新らしい途を開き、大いに商売をしようということで集まつたのでありまして、或る程度はこれは止むを得ないことかとも考えるのでありますが、その結果余りたくさんそこへ集まりましても余り商売ができないということになりますれば、これは又自然と減つて行くわけでもありまするので、余り神経質にとやこう言うのも如何か、業者自身もそれは当然自覚をいたしておるような状況でありまするので、我々としてはまあ余りみつともないような競争なり、余りあそこで固まり過ぎるようなことは避けたらどうだというふうな自発的な自粛を今求めておるような段階でありまして、まあそれ以外にちよつと方法もないのじやないかというような考え方を持つております。で、賛沢をいたしておるという点でありますが、これはどうもまあそういう人たちもおるかも知れませんが、渡航の場合におきまするならば、一定の基準によりまして大体何ドルというふうな限度もきめておるわけでありますそうそう贅沢はできんはずになつておるのでありますが、まあ一部そういうふうなことがあるということは甚だ遺憾なことだと思いますが、これもおいおいと是正されるのではないかというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/12
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013・海野三朗
○海野三朗君 もう一つだけお伺いいたしたいのであります。この輸出取引法に関する法律案が提出せられましたについて、本年の九月の末から十月の初めにかけて上野松坂屋でインド展をやろうとする計画が今進められておるのであります。そういうのに対しましては、通産省としましてもやはり積極的に御後援をなさるお考えでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/13
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014・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 実はインド展の開催については余りよく存じないのでありますが、まあ御存じの通り現在我々通産省といたしまして、海外におきますいろいろな展示会とか博覧会の参加につきましては、昨年度もそうでありましたが、今年も大体四千万円の予算を以ちまして、大体毎年四、五カ所、或いは場合によりますれば六、七カ所になりますが、見本市を開催したり、或いは外国のそういう博覧会、展示会等にこちらが参加をするというような場合に補助金の交付をいたしておりますが、日本内地でやる場合にはこれはいろいろ地方庁の他の予算でやられる場合が多いのでありまして、国の予算としては余りやつた例は実はないわけであります。一つ来年の春に大阪府、市方面、まあ関西が中心になりまして大阪で国際見本市をやろうという計画がございます。これは日本としてはまあ最初の例でもありますし、非常に有意義な計画であるということからいたしまして、政府としては若干の補助金も交付をいたしまして積極的に援助をいたそうというふうにいたしております。その他昨年末にも中国、台湾の展示会が東京でありましたが、そのときも我々はいろいろ援助をいたしたわけでありますが、まあ原則としまして国内におけるそういう見本市等につきましてはそこまで手も廻りかねますので、国としてはいろいろそういう出品その他につきまして関係団体にいろいろ勧奨をするとかいふうなお手伝いを申上げ、便宜供与程度のお手伝いを申上げている程度でありまして、補助金等の面におきましてはどうも手も廻りかねますので、実は余りいたしておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/14
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015・海野三朗
○海野三朗君 今年の九月の末から十月にかけて松坂屋でインド展をやつて、続いて日本からインドに行つて日本展をやろう、そういう構想の下に計画を進めつつあるようでありますが、インドにおける日本展をやろうというような場合には、やはり通産省としては御後援をなさるお考えでありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/15
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016・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) まあこの場合のインド展についてそういう援助をするかというお話になりますと、ちよつと即答いたしかねるのでありますが、大体二十八年度もほぼ計画ができておるわけであります。多分インドにもやる予定はいたしておるかとも思いますが、ちよつと私今ここで資料を持合せてございません。このインド展ではないのではないかと考えております。今申上げますように四千万円の範囲で大体予定をほぼ組んでおります。そういうふうなわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/16
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017・海野三朗
○海野三朗君 日本においてインド展をやろうと申しますのは、その起りはインドにおいて日本展をやりたい、それでお互いにその方面のいわゆる民間の輸出入貿易をやりたいという考えから出発しているのでありまするが、インドにおける日本展をやる場合、やはり通産省としても御後援下さるそういうお考えがありましようかどうかそれをお伺いしたい。日本から出掛けて行つて向うで日本展をやろう、日本の産物を以てインドで展示会をやろう、こういう場合でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/17
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018・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) インド展でありまするが、実は先ほども申しますように、金額も限られていることでありますので、大体そういう御計画がありますればかなり前にいろいろ御連絡を願いまして、余り地方だけの考えでなしに、日本全体としてああいう地域にこういう展示会なり見本市を開きたいということで、計画を進めておるのであります。従いまして今お話のありますインド展につきまして従来御連絡を願つて計画の中に組入れておるか、或いは組入れておらんのじやないかと思います。そういたしますと、ちよつと今急に話がありまして、御結構な計画でありましてもそういう予算的な援助になるとちよつとむずかしかろうと思います。ただちよつと向うの政府との連絡とか出品のいろいろの折衝等につきましても、一口に申しますれば金のかからん御援助なら如何ようなことでもいたすつもりでおります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/18
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019・奥むめお
○奥むめお君 貿易を盛んにするために、この法案は用意されているものだと思いますけれども、私はこういう輸出取引法の改正といいますか、こういう問題だけでなしに、例えば政治的な意味で世界の共産圏とアメリカの自由主義圏との政治的な対立で日本がまあ安く買われる品物があるにしても、これが買えない。取引したいと言うている外国があるのに、取引できないという問題が随分ありますね。こういう問題は政府としてはどういうふうにこの途を開こうとしていらつしやるのですか。この法律を改正すると同時に中共貿易なんかが考えられますですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/19
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020・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) お尋ねの点少し誤解申上げているかも知れませんが、元来貿易というものは一種の経済活動と申しますか、準経済活動なんでございますが、外国とのこういう取引であります関係上、その前提としまして各国との政治的な関係或いは外交的な関係が円滑にならなければなかなかうまく行かないのでありまして、この一取引法或いは一保険法を以てもなかなか解決しにくい問題であります。今お話になりますように、共産圏諸国との関係におきましては、まだ外交関係と申しますか、政治関係が何らうまく行つていないことは、これは私が申上げるまでもないことであります。従いましていろいろな不自由があるわけであります。外務省でもいろいろ御努力を願つておるわけでありますが、我々通商を担当しておる者から言いますると、今御指摘のようなそういう政治的な面が解決をできれば、かなり取引としてはうまく行くような面も多々あることは存じておるのでありますが、なかなかそれらの点は今非常にむずかしいような段階になつておりまして、特に中京貿易につきましては、たびたび大臣から或いは外務大臣からも申されているこそありまするが、いろいろの制約があることは御存じの通りでありますが、併しながらその制約下におきまして努力をすれば、やはり増加する面もあるのじやないかということで、我々といたしましてはできるだけ制約下にありながらも一いろいろな努力をいたしておるつもりでございます。最近中共貿易も昨年と比べましては、かなり増加をいたしておりますが、これも禁輸品目の緩和等をやつた結果かと思つております。なおその他例えば決済の問題にいたしましても、船舶の問題或いは渡航の問題等いろいろ解決をいたさなければならぬ問題も多いのでありまして、それらの問題が総合的に解決をせられませんと、本当の貿易、そういう地域との貿易は進まないわけであります。我々事務当局としては及ばずながらそういうふうな方向に向つて努力をしているわけでありますが、何分先ほど申しますように、根本的な前提が解決し、円滑に行かない限り普通の市場のごとく行かないことは、これは止むを得ないのじやないかというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/20
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021・奥むめお
○奥むめお君 こういう相手国は国家管理はやつていますね、貿易の……。それを日本が輸出入に対して価格協定をいたしますと、却つて余計に中共貿易なんかが邪魔されるということをお考えになりませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/21
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022・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 今お話のようなことは、我々はなかろうかと思つております。これは今のこの取引法の前提となつておりますのは、日本の貿易が過去、現在におきましていわゆる産業段階から来ることも手伝つておるのでありますが、要するに競争し過ぎる、一部物資については、非常に割高な商品も勿論ございますけれども、何分お互いが外国との競争ならいざ知らず、日本人同士が競争し合つてめちやくちやに安売りをし、延いては品質を悪くして、結局日本品に対して不評を生ぜしめ、それが結局輸出貿易に悪影響を及ぼすという、それを阻止しようといろいろな、従来ならば独禁法の中におきましてそういうことが禁止されていたのを、もう少し貿易業者が団結の力によつてそういうふうな弊害の面を除去して貿易を伸ばして行こうと、こういうことでございまして、従いまして、いわば積極面もありますが、どちらかというと消極的な防衛的な施策というものではなかろうかと考えております。従つて今お話がありました一例をそういう国家貿易をやつておる国を相手に考えました場合にも、我々としてはこういう法律があるほうがやりよいのじやないか、阻害じやなしに却つてやりよいのではないかというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/22
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023・中川以良
○委員長(中川以良君) ほかに御質疑ございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/23
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024・八木幸吉
○八木幸吉君 この輸出取引法で外国商社との関係はどうなつておりますか。例えば業者が入れるか入れないか。それから若し入れないとすればその取締はどうするかといつたようなことについて……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/24
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025・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 外国商社と申しましても、日本に居住ずる外国商社、これは要するに本法で申しますいわゆる輸出業者でございまするので、協定の締結もできますし、組合員にも勿論なれるというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/25
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026・八木幸吉
○八木幸吉君 こちらに住居を持たずに向うから長期滞在の形で来ておる者の取締はどうでございますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/26
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027・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 今お話の長期滞在ということになりますと、経済活動をいたしておるのかどうかということが問題になるわけでございます。これは飽くまで業者、ここで商売をしておるものを対象として考えておりまするので、今お話のありますような長期滞在という恰好では、多分実質的な経済活動があつたとしても、こちらで銀行との決済をやつておるとか、こつちで売買を実際はやつておりましても、結局はその間に業者があつて、海外で買うのをここへ来て買つておるという、距離的な問題だけではなかろうかというふうに考えます。これからは勿論長期滞在ありましてもこちらで経済活動をやつておるとうことでありまするならば、勿論この法律の対象になるわけであります。併しながら、多分今御指摘のような滞在をしておるというだけ、長期滞在、旅行中というだけのものは本当の経済活動とは言えないのじやないかというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/27
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028・八木幸吉
○八木幸吉君 私の今申上げまする長期滞在というのは、いろいろの日本の法律に求めておる手続をせずに、而も実際は長く滞在して商売を中心にやつておる、ただ徒らな観光客ではないといつたようなものの活動が、日本の商社に悪い影響を与えた場合の取締をどういうふうにしてなさるか、この法律でできるかというようなことをお伺いしたのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/28
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029・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 今のお話は結局向うでのバイヤーがこつちへ来てやるということであつて、結局その取引を分析してみれば、誰か輸出取引をしている人が存在するのだろうと思うのです。でその人に関しては、この法律の適用があるわけでございます。たまたまニユーヨークにおつて買う人間がこちらへ、横浜なり神戸へ来て買つておるというだけのことでありまして、実際のその取引から申しますと、LCが参り、そのLCに基いて手形の買取り或いは船積み、或いはこつちのメーカーとの契約というものを仮に外銀が或る程度コントロールしておりましても実際はそういうふうに手続する人が、そういう商売をする人が、その間に存在しておるわけでございます。そういうことがありますればそういう人が当然輸出業者としてこの法の適用の対象になるわけでございます。ただ実際にはやつておるかも知れんが、日本において業者としての活動を捕捉し得ないような滞在者につきましては、これはちよつと対象外になるのではないかというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/29
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030・中川以良
○委員長(中川以良君) お諮りいたします。本日は本法律案に対しまする質疑は一応この程度にとどめておきまして、次回にいたしたいと存じますが、御異議、ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/30
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031・中川以良
○委員長(中川以良君) それではさように決定いたします。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/31
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032・中川以良
○委員長(中川以良君) 次に特定中小企業の安定に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引続き御質疑をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/32
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033・八木幸吉
○八木幸吉君 今回の改正案には審議会の付議事項を簡素化するがために業種指定の政令の制定並びに改正及び第二十九条の勧告、命令その他の重要事項に限定されておるわけでありますが、現行法におきましては、その他のことにも一般審議会として相談にあずかることになつておるわけでありまして、従いまして只今申上げましたような事項以外に関連業者等が調整計画等に非常に大きな利害関係を持つております。従つて自分たちの利害関係から、これを通産大臣なり或いは主管大臣にその意見を申達した場合、通産大臣が公聴会でも開いてその意見に対する処置をきめるというふうな途を開いておいたほうが、すべての方面に対して円滑に又実情に副うように行くのじやないかというふうな考えをいたしておるのでありますが、これに対して御意見を伺いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/33
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034・小笠公韶
○衆議院議員(小笠公韶君) お尋ねの点につきまして実は現行法に比べますと相当程度審議会に付議する事項を整理いたしております。例えば一番大きいのは調整規程の認可に対して一々審議会にかけるということに現行法でなつておるのでありますが、それを省略いたしたのであります。実は今後経済界の動き如何によりましては、相当程度調整組合の設立、従つて調整規程というものが出て来るだろうと予想されるのであります。その際に審議会に一々かけるということになりますと相当手数でありますし、又今日の審議会の委員の定員が現行法によりますと、五十人、今回この付議事項の整理に伴いまして三十五人と実はいたしたわけでありますが、本法の運用上におきまして一番大事なことは、当該事業の関連産業に対する影響を十分重視しなければならんということであります。この点を要件として十六条のところに特に今回は附加えたわけであります。そうして各産業間の調整、調和というものをとりたいという考え方であるのであります。先ず基本にその頭を置いて調整規程なり調整組合を作らせるということにいたしまして、調整規程自体が出て参りましたときに、当然に行政機関は十六条の追加事項によりまして、業界の意見を聴取し、公正なる判断を附する義務をこれで負つて来ると私は思うのであります。そういうような点から審議会にかける、どうしてもかけなければならんという議案の整理を実はいたしたわけであります。
いま一つの御質問の点はそういう場合に現在のいわゆる独禁法のごとき制度によりまして、処分をする場合、認可或いは不認可をするにいたしましても、或いは取消し又は変更の処分をするという場合におきまして、審決手続をとるというふうにしたらどうであろうかと、こういうお話でございまするが、それは結構だとは思うのでありますが、中小企業のいろいろ雑多であることと、適時な措置をとるという意味におきまして審決手続をとるということは、なかなか手間がかかつて捌き切れないという虞れがあるのであります。本法におきまして、現行法におきましても審決手続をとつておらない、全体的にとつておらんというのが独占禁止法の適用が法文上は如何なる工業にでも今回のカルテル容認改正案におきましても、如何なる工業にも生産事業ならば適用があるのでありまするが、実際は大きな企業、基礎的な企業に私は廻つて行くであろう、適用の場合が多いであろう、又それの、そのカルテルの影響が相当強いのでありまするから、それらの場合におきましては、処分をする場合におきましては、慎重な手続をとらして行くということが是非必要だと思うのでありますが、中小企業、又先刻御審議に相成つておりました輸出取引法というふうな場合には、審決手続をとつて慎重にするということは、却つて事務の渋滞を来たしはせんかというふうに実は考えておるのであります。保護行政権の適切なる運用に期待して参りたい、こういうふうに考えておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/34
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035・八木幸吉
○八木幸吉君 只今提案者の御説明を承わりまして審議会の付議事項を簡素化されたという事情もよくわかりますし、又十六条に関連産業並びに消費者等の利害のことも御考慮になつておるという点もよくわかるわけでありますが、個々の府県等の調整組合であればともかく、連合会となれば相当大きな力を持つわけでありますから、関連産業並びに消費者等の立場も十分やはり考慮する、又その訴え等も聞く途を開いておくということはいいのじやないかというふうな気がいたしますので、只今申しましたような、それの何か訴えを聞く一つの機関を設けるほうが、実情に即するのじやないかという意味で申上げたのでありまして、重ねてその点をお伺いいたしたいと思うのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/35
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036・小笠公韶
○衆議院議員(小笠公韶君) 御趣旨の点は先ほど申上げましたように十六条に消費者及び関連事業者に不当な影響を及ぼさない、そうするとこの規程は飽くまで厳格に守らなければならんと思うのであります。これを厳格に守るに当りましては、行政の運用に当りましては当然に関連産業の意見を聴取をする一つの私は義務があるのじやないかと考えるのであります。そういうような点から見て、お話のような点、関連事業の立場を十分に聞くという制度を新らしく作るかどうかという問題になりますると、制度論として作るのも一つの考え方でありましようが、行政の運用にそれを任して行くという考え方でもいいのではないかと私は思うのであります。特にお話になりました大きな企業、日本の中小企業でも最も中小企業の代表的なもの、例えば綿糸布の織物業者であるとか、或いは陶磁器の問題であるとかいうふうな多数の綿人絹織物というふうなものになりますと、相当本法の適用の実際的な中核をなして来ると思いますので、そういう方面のかたがたを適宜審議会に入れて行く、或いは審議会に入れて十分にその意見を反映さして行くというふうなことも考えられやせんかと私は考えるのであります。簡単でありますが以上であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/36
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037・八木幸吉
○八木幸吉君 それが私の質問の言葉が足りなかつたがために、そこに意を尽さなかつたかと思いますが、認可に当りましては、十分に主務大臣が今提案者のお話がありました通り、関連産業等の利害関係等も十分考慮をされて認可をされております。又調整規程が変更等のあります場合にも、同じく相当慎重な考慮の下にその認否をおきめになる。これはわかるのでありますが、一旦認可がありましてから後にその運用上のことについて関連産業のものに不平が起つた場合に、何らかの救済策を盛つておつたほうがよりいいのじやないか、こういう意味で実はお尋ねをするのでありまして、認可のとき若しくは変更のとき通産大臣の諮問機関か何か置いておいたほうがいいのじやないかという意味ではなくて、運用上のことについて不平が起つたときの救済手段を法文の上に一つ盛つて置いたほうが実情に副うのじやないかと、こういう意味で実は伺つたのでありますが、言葉が足りなかつたので、ちよつと意を尽せなかつたのじやないかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/37
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038・小笠公韶
○衆議院議員(小笠公韶君) 運用の過程におきまして関係方面の意見を開陳する途を開いて行くというお考えは一つのお考えだと思うのであります。独占禁止法の中にも若干その途が実は開かれておるのであります。但しそれは一定の期間を限つての不服の申出の規定であつたように実は思うのでありますが、はつきり記憶いたしておりませんが、中小企業の実態等から見ましてそういう必要を独占禁止法と同程度に認めて行くかどうかということになりますと、いろいろな考えが実はあると思います。私は御指摘の点につきましては、何らか行政的な措置を講ずるようなことにして参ることにいたしまして法律の中に特にその途を開かなくても問題は適当に処理されはせんかというようにも考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/38
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039・石原幹市郎
○石原幹市郎君 すでに、この前の論議で出ておるかも知れないのでありますが、この前には私はおらなかつたのでありますが、中小企業には通産省の指導しておる系統のものと、それから農林省がしております部分も相当あるわけであります。今度の改正案には清涼飲料水製造業が指定業種の中に入つておるわけであります。只今ではこれだけでありますが、いろいろ予想されるものも相当ありますので製造とか一般の指導一切が農林大臣がやつているものが特定中小企業安定措置法だけで同じものが通産大臣の指導監督を受けるということになりますと、二つの系統になりますので、この点すでに話が出ておるかと思いますが、私はやはりこの系統のものは一貫して農林大臣が指導監督するというような形にしたほうがいいのじやないかと思います。我々が関係しておりますいろいろの業界からもこれは非常に強いそういう要望がありまするし、無理からん要望だと思いますので、この点についての見解を。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/39
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040・小笠公韶
○衆議院議員(小笠公韶君) 石原委員からのお話でありまするが、前回もそういうお話がありましたが、実は、私はこういう考え方をいたしておるのであります。行政の一つの動きといたしまして、行政が細かくなればなるほど所管の大臣が分れて来るわけであります。従いまして行政の煩雑さというものが自然に加わつて来ると思うのであります。日本の現状から考えまするとき、行政をいま少しくまとめて行く、簡素化して行くという要請が一方において相当強いと実は考えるのであります。その強い要請に対しましてどこかの点から順次その方向への途を開いて行くということが必要ではないかと実は考えておるのであります、特に現在の各省設置法の関係に抵触せずに行けるものならば、そういう考え方に一歩を進めたらどうかというのであります。御承知の通りに、今日の各省設置法は……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/40
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041・石原幹市郎
○石原幹市郎君 発言中ですが、この前一遍御答弁があつたのなら、皆さんに御迷惑ですから簡単な御答弁で結構です。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/41
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042・松尾泰一郎
○政府委員(松尾泰一郎君) 各省設置法は産業縦割をいたしておるのであります。これのいい面もありましようが、悪い面もあるのであります。横に括つておるので、中小企業庁設置法で、中小企業一本として、中小企業庁というふうに括つておるわけでありまして若し、これを縦割にしてしまいますれば、中小企業庁設置法の趣旨自体も漸次薄れて来るのではないかというふうな気もするのでありまするが、そこらの点から考えまして、一本で行つたほうがいいのじやないか、現にガーゼ、繃帯が一年間入つておるわけでありまして、これが厚生省物資であることは御承知の通りであります。そういたしておりまするこれまでの経験から見ますと、それほど影響は出ておらんのではないか、どうしても今後の事態によりましてそういうような形では各省所管行政の運営上非常な支障が出て来るとすれば、又別でありまするが、現在のところ、それほど支障も出ないのではないかというふうな考え方の下に原案のようにしたわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/42
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043・石原幹市郎
○石原幹市郎君 私は、小笠君の考え方もわからんわけではないのですが、今、例に挙げられましたガーゼ、繃帯というのは、厚生省物資とは言いながら、厚生省は、別に、これをいわゆる医薬品と見ればなんでありまするが、生産指導を専門としておるわけではな旧い。ところが、農林関係の物資になりますると、これは、非常に広汎になつて、今、清涼飲料だけが出ておりますが、将来山林関係のものもありましよう、油脂関係のものもありましよう、木材関係のものも出て来ましよう、それから、農水畜産関係のものもあろう。非常に出て来ると思いますので、これはやはり縦割にして置きませんと、二つの系統の所管省、所管大臣からいろいろ指導監督を受けるということになれば、そこにゆくゆく非常に私は困つたことになる、指導を受けるほうが。どうせ役所というのは、いろいろ議論して見ても、結局縄張り争いでいろいろの事態が起きると思いまするので、受取るほうの立場になつても、非常に私ほ困る問題ではないか。いろいろ食糧その他もあります、今後予想されるものについての問題を仮定すればたくさんありまするが、もう大分時間も過ぎておりますので、又の機会にやりますが、この点は一つ小笠議員もゆつくり考えて、よく御再考願いたい。又今までも前国会でこれを論議された場合の過程を見ても、相当こういう意見も出て、当時の政府委員等からも考えたいというような御答弁も受けておるようであります。この点御再考されるよう重ねて私は要望しておいて、又の機会にあとは譲りたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/43
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044・小笠公韶
○衆議院議員(小笠公韶君) 石原委員のお説と同じお説が先日も出たのであります。私といたしましては、刻下の心境といたしましては、私の考え方を進めたいというのが、私の刻下の心境であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/44
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045・豊田雅孝
○豊田雅孝君 現行法の第二条では、製品価格が原材料価格に比べて著しく低い、又現に相当の損失が生じておるような場合を対象にしておるというわけで、いい悪いは別として、これは非常にはつきりしておると思うのですが、今度の改正案では、需給が著しくアンバランスになる、そうして、損失発生の虞れがある場合に業種を指定するという、非常に含みがあり、弾力性があるわけですが、それだけに、この具体的基準というものが非常にはつきりしない。従つて、業種の指定の場合に、やろうと思えば何でもやれるというようなことになるじやないかと思いますが、そういう点において、私は、業種の指定というのは、これはいいと思うのです。指定したほうがいいと思うのだが、今度の基準で行くというと、業種指定をするものの中にも、特別の業種だけに指定を限定して置かなくても、やろうと思えば幾らでもやれる。結局、業種指定をやらないと同じようになるじやないかという点にも疑問を持つておるのですが、この点どうですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/45
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046・小笠公韶
○衆議院議員(小笠公韶君) 御承知の通り、不況事態の認定をどう見るか、不況の実体をどう見て行くか、こういう問題であります。製品の価格が、その原材料価格に照して著しく低いという考え方は、独占禁止法の不況カルテルを認めるように、平均生産費を割つておるという線を独占禁止法には出しております。中小企業は、御承知の通りに、非常に業者の数が多いというふうな事態から見まして製品の需給が、全体的な立場から見て均衡を失しておるというような事態で、もうすでに大きな影響を受けておるのであります。ここに大企業と違いまして、それだけに、中小企業の弱さを露呈して参りますので、できるだけそこに弾力性のある表現をすることが必要であると私は考えておるのであります。それからいま一つは、現実にその事態が来なくても、その虞れが十分にあるという間合を拡げて行くという必要が現在起つておると私は考えるのであります。この認定の問題は、この組合を設置し得る場合の構成員の数と、全体における占める地位と、それと生産数量との一定の最低限の制限があるわけでありまして、それらの事態に応じて、ここに列挙しておるような事態が出たとき、この不況に対する姿勢をとらせるということが中小企業には適当である、こういうふうに考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/46
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047・海野三朗
○海野三朗君 本日は午後一時からぶつ通して今までやつたので、頭がぼんやりして参りました。又この問題は非常に重大でありまして、ぼんやりしておるときには注意が散漫になつていけないのでありますから、これは次回にお譲りを願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/47
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048・中川以良
○委員長(中川以良君) ちよつと速記をとめて。
〔速記中止〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/48
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049・中川以良
○委員長(中川以良君) 速記を始めて。
それではお諮りいたしますが、通商産業委員会と経済安定委員会との連合委員会は、大体質疑も終りましたので本日を以て打切りたいと存じまするが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/49
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050・中川以良
○委員長(中川以良君) 御異議ないものと認めます。それでは本日を以て連合委員会は打切ることに決定をいたしました。
本日はこれにて散会をいたします。
午後五時三分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101614785X00319530723/50
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