1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和二十九年三月三十一日(水曜日)
午前十一時八分開議
出席委員
委員長 小島 徹三君
理事 青柳 一郎君 理事 中川源一郎君
理事 松永 佛骨君 理事 長谷川 保君
越智 茂君 助川 良平君
高橋 等君 安井 大吉君
亘 四郎君 滝井 義高君
萩元たけ子君 杉山元治郎君
山口シヅエ君
出席政府委員
厚生事務官
(薬務局長) 高田 正巳君
厚生事務官
(社会局長) 安田 巌君
厚 生 技 官
(医務局長) 曽田 長宗君
委員外の出席者
厚生事務官
(大臣官房総務
課長) 小山進次郎君
厚生事務官
(医務局次長) 高田 浩運君
専 門 員 川井 章知君
専 門 員 引地亮太郎君
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三月三十日
委員滝井義高君辞任につき、その補欠として佐
々木更三君が議長の指名で委員に選任された。
同月三十一日
委員佐々木更三君辞任につき、その補欠として
滝井義高君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した事件
公聴会開会承認要求に関する件
医薬関係審議会設置法案(内閣提出第八二号)
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/0
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001・小島徹三
○小島委員長 これより会議を開きます。
まず厚生年金保険法案審査のため、公聴会開会承認要求の件についてお諮りいたします。本案は一般的関心及び目的を有する重要なる案件であり、委員諸君からも公聴会を開かれたいとの御要望が強く、先刻理事会で協議いたしました結果、まず議長に公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、意見を聞こうとする問題は厚生年金保険法の全面的改正についてということとし、要求書を提出することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/1
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002・小島徹三
○小島委員長 御異議なしと認めそのように決します。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/2
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003・小島徹三
○小島委員長 次に医薬関係審議会設置法案を議題とし、前会に引続き質疑を続行いたします。滝井義高君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/3
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004・滝井義高
○滝井委員 前二回の質問を通じまして大体大臣の答弁を総合して考えてみますと、サムス分業というものは日本の医療の方向から考えると、これは大体正しいものである。なぜそれが正しいかといいますと、医療の合理化をこの分業によつて行うことができるからだ、しかしてその医療の合理化とは大体どういうことか、医療の合理化とは医師並びに薬剤師が専門技術者として十分尊重される姿ができ、同時に患者すなわち国民大衆が分業することによつて非常な便利を受け、同時に現在の負担しておる医療費よりか下る、下らないにしても現状よりか上らない、こういう二つの面がすなわち合理化なんだ、こういうことであつたのでございます。また昭和二十五年八月七日以来つくられておつたところの臨時医薬制度調査会においても、大体そういうことに立脚をして、厚生大臣に二十六年の二月二十八日に答申を出した。その答申の中で、そのような姿において分業を実施するためには法律を制定しなければならぬというので、昭和三十年一月一日から実施する法律ができたわけなんでございますが、その法律実施の前提条件としては、医療費の新しい体系をつくらなければならぬ、それから薬局及び診療所あるいは病院の分布状態を精密に調査をして、それらの前提条件を実現した上において、初めてこの法律が脈々たる躍動をすることによつて、国民医療の合理化ができるという結論になつておるわけであります。先般来その医療費の体系を、すでにできておるであろうから資料を出してもらいたいということでございましたが、資料が出て参りません。ただ薬局の分布あるいは診療所の分布に対する資料は出て来たのでありますが、一番大事な医療費の体系の資料が出て来ないのでございます。しかし一応さいぜんの理事会の申合せもありまして、来週の月曜日には採決をするということでございますので、本日は二、三の点について質問をしてみたいと思います。
まずこの二つの医薬制度調査会あるいは診療報酬調査会において絶えず問題にしておるのは、医療の向上と国民の経済的負担力の問題でございます。大体厚生当局としては、具体的にはどういう程度のものが国民の経済的負担力であると考えておるか、これをまず御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/4
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005・曽田長宗
○曽田政府委員 国是の医寮費負担の限度の問題につきましては、いろいろと意見のわかれるところと思うのでありますが、今日までの私どもがいたしております若干の調査、また外国におきましての事例を勘案いたしまして、国民所得の三%前後、その程度のところがおおむね妥当なところであつて、状況に応じてそれよりも幾分増し、あるいは低いというところで見て行かなければならぬものと考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/5
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006・滝井義高
○滝井委員 一般の家計の状態を調べてみますと、医療費は大体五%から八%ぐらいを占めておるのが普通なんです。それから日本における府県の総支出に対する衛生部の予算を見ると、多いところで八%、少いところで五%であります。国の社会保障費、これはドイツその他は非常に違いますが、日本においては今年が九千九百九十五億の予算の中の七百七十四億、大体七%から八%というところだと思うのです。そういう状態から考えてみると、三%というものの出た——おそらくこれは、今度の委員会であなたの方から御説明になりました千五百億の医療費というようなものを基礎にして、五兆九千八百億の三%程度、こう見ているのじやないかと思うのですが、そういう国の財政の状態、県の財政の状態、それから一家の家計の状態における医療費の占める割合から考えると、少し過小評価の傾向が強いと思いますが、もうちよつと具体的にその三%の出た根拠を御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/6
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007・曽田長宗
○曽田政府委員 家計と申しますもの、あるいは国の予算、県の予算といつたたぐいのものは、その国全体あるいは県、一世帯あたりの全収入を考えますと、その一部分に当るものではないか、国民所得が全部税金になつているわけではありませんので、国の予算の何パーセントということと国民所得の何パーセントというのとは違つて参ります。私どもも、これが総予算の何パーセントかということになりますれば、もつと高い数字になつて来ると考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/7
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008・滝井義高
○滝井委員 国の予算あるいは国民所得、いろいろ違いますが、あなたの方では国民所得に対して三%、これがいわば社会通念における経済的負担力だ、あなたの方で今までいろいろ調査、研究した結果、大体において日本における医療費に対する国民の経済的負担力というものは国民所得の三%前後だ、これが大体厚生省当局の公式の見解だ、こう考えてさしつかえありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/8
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009・曽田長宗
○曽田政府委員 今も申し上げました通り、現状と申しますか、とにかく実際の姿がおおむねその辺のところになつておるので、今後も急激にこの変化ということは考えられない、そういう意味で申し上げたのでありまして、さらに望ましい状況ということになりますれば、また別個の考え方が出て来ると思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/9
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010・滝井義高
○滝井委員 どうもそういうぐあいに論点の基礎が動揺して来ると困るのです。これは少くとも現実の政治的な重要な問題です。すでに答申は、医療の向上と国民の経済的負担力とを勘案したる医師、歯科医師及び薬剤師の適切な技術量、及び医薬の基準につき云云、こうなつておる、断定しておるわけです。だから、日本の現在のこの五兆九千八百億の国民所得のもとにおける国民の医療費の負担力は大体どれだけある、まずこういう断定の上に立たなければ次の政策は立つて来ない。それがいろいろ意見がわかれて、厚生省ではまだきめかねておりますでは私は困ると思う。ですからその点を私は、だんだん今後積み上げて念を押して行きたいのです。ですから、あなたの今の三%前後というものは、今後の国民の経済的負担力として間違いありませんという答弁があれば、次の質問に入りたいと思いますが、それはその通りでさしつかえないかどうかということです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/10
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011・曽田長宗
○曽田政府委員 これはこの前、御承知の二つの調査会等でいろいろ論議されましたときも、この現状からあまりに急激な変化を来さないということが意見等としては述べられておりますので、今申し上げましたのはぐらぐらしているわけではありません。初めから現状として三%ぐらいになつておると申し上げましたので、その現状を急激に変更するというふうには考えておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/11
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012・滝井義高
○滝井委員 そうすると大体現状から考えて、昭和二十九年度の五兆九千八百億という国民所得を基礎にすれば、三%というものが今後の医師並びに薬剤師の技術料あるいは薬価をつくつて行く基礎として考えてさしつかえないかどうかということなのです。その通りならその通りであります、そうでありませんならそうでありませんとはつきり言つてくださればけつこうなのです。その点がはつきりしないで、それをうやむやのうちに葬つておつたのでは、次の立論が立たない。これが立論の一番根拠なのです。これは局長さんも読んだらわかるはずなのですが、臨時診療調査会の答申もその前提に立つておるし、それから臨時医薬制度調査会においてもやはりそういう前提に立つてこれをきめておるわけなのです。だからその前提として、まず国民の経済的な負担力というものが国民所得に対して三%を基礎にして、今後医薬分業を実施して行きますということでなければならぬ。それがどうも意見がわかれて、その前後だと思います、現状はそうなのでございますと言う。現状がそうならば現状を基礎にするということをはつきり明答してもらわないと、どうも先に議論を進められないのです。だからひとつそこをはつきり言つてもらいたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/12
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013・曽田長宗
○曽田政府委員 かなりはつきり申し上げているつもりなのでございますけれども、もう一ぺん申し上げますれば、現状が国民所得のおおむね三%前後になつておるので、今後も国民の医療費負担の能力というものは、大体今申し上げた程度のところが基準になつて考えられるべきものであるというふうに考えておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/13
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014・滝井義高
○滝井委員 そうしますならば、あなたの方で八月にはできると言われますところの新しい医療費の体系の基礎というものは、国民所得の三%を基礎にしてつくる、こういうことに了解してさしつかえありませんか。イエス、ノーだけでけつこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/14
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015・曽田長宗
○曽田政府委員 その点につきまして、最近の事実に基きまして大体その三%程度と考えておるのでありますが、その内容を分析して参りました場合、今度医薬分業をした場合にどの程度に影響を受けるだろうかということをよく吟味いたしまして、そうしてそれをまた再び更正するということになるのであります。そこでいわゆる現状として出て来ましたものと比べて、どの程度のものが出るか、今のところ明確には申し上げかねますけれども、おおむねまた今の総額においては変化のないものというところにおちつくであろうというふうに私どもは期待しておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/15
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016・滝井義高
○滝井委員 将来のことはいいのです。現実は今が出発点です。あなたの方は、まだ新しい医療費の体系はできておりません、それが八月までにはできます、こう言うておるのです。従つて現実において国民所得の三%程度が医療に対する国民の負担能力であるという前提ができておるのですから、その前提を基礎にして新しい医療費体系をつくるかと言うのです。つくつたあとにまたその三%に変化があるかもしれないけれども、まあそれにおちつかせたいと思いますということでは、これはきわめて作為的なものになつてしまう。やはり自然の姿で現在の三%を基礎にして医薬分業をやつて行つた場合に、それが四%になつてもやむを得ない。それを何も私はつつくのじやない。問題は、今の立論の基礎である国民所得の三%が医療に対する国民の負担力である、この出発点を基礎にして新しい医療費の体系をつくるかということを尋ねておるわけなのですから、それがその通りでありますならばその通りであります、そうでありませんならばそうでありません、これでいいのです。あまり婉曲にまわす必要はない。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/16
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017・曽田長宗
○曽田政府委員 今お尋ねの通り、私どもはそこにおちつけるような態勢をつくりたいというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/17
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018・滝井義高
○滝井委員 おちつける態勢では作為的になるのですね。作為的ではなくして、——これはまたあとでいろいろ御質問をしますが、あなたの方が無理に三%におちつけるということなら非常に問題になる。無理に三%におちつけるということでなくて、今そもそも国民の経済的な負担力を勘案してやれというのだから、その勘案する前提は国民の負担力が何ぼかということが前提である。だからそれを基礎にして新しい医療費の体系をつくりますと言つてくれればいいのですよ。そうしろと臨時診療調査会の答申案は言つておるのですから、その答申案の通りそれを基礎にやります。国民所得を基礎にして、そうしてその国民所得の三%が負担力の限界であるというような現実に立つて、新しい技術料の体系、新しい薬価の体系をつくりますということをあなたは言明していただけばけつこうなのですが、どうもそれをやつてみてぐあいが悪い、多くなるかもしれないから、そのときはまた三%に下げますということではおかしい。これは作為的になつてしまう。そうでなくして、ひとつ前提として三%というものを基礎にやります、こういうことを言明できるですかできぬですか、はつきりしてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/18
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019・曽田長宗
○曽田政府委員 それでは滝井委員のおつしやいます通りにはつきり申しますれば、そこにそれを基準として立てます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/19
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020・滝井義高
○滝井委員 では次に移ります。しからば現在の日本の医療費の総額は千五百億だということでございます。千五百億の内容を——その医療費の中の社会保険の分が幾らで、一般診療の分が幾らで、この中には売薬が入つているのかいないのか、この点について、数字の内訳を御説明願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/20
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021・曽田長宗
○曽田政府委員 この千五百億ということは、私この問題が提案されました際に御質問を受けて、とりあえずお答えした額であるのであります。それを慎重に決定いたしますためには、もう少し検討させていただきたいということを申しておつたのであります。その後もいろいろ資料を集めまして、いろいろな方法でもつてやつて来ておるのであります。そのデータが十分皆様方にもお示しできるというものでありますれば、資料として御提出いたしたいところなのでありますが、その内容につきましてなお十分検討し尽されぬ部分と申しますか、あるいはさらにこれをチエツクする必要があるというふうに考えまして、その最後的な数字を申し上げかねておるのであります。大体の考え方といたしましては、今先生が言われましたように、社会保険あるいはそのほか生活保護、あるいは結核予防とかいうような特殊な対策に基いて予算に組まれました医療費というたぐいのものを大体計算いたしまして、それからその他の部分についてはこれまた幾つかの方法があるのでありますが、一つの方法は厚生省におきまして国民医療費調査というのをやつておるのであります。その調査で各患者の家庭において、その家計の中から、病人が出ました場合にその都度支払つた医療費というものの調査をいたしておるのであります。これを全国推計いたしまして、そうしてそれを足して行くという方法が一つございます。それに対しましてもう一つは、この社会保険でも御承知のように、被保険者の家族とかあるいは国保の被保険者というような場合には、大体半額が自己負担であるというようなところから、社会保険関係の自己負担分はある程度推計できるのであります。しかしそれ以外の医療費というもの、各世帯で支払いました金額というようなものは、今申し上げましたように、ある程度の推計か、あるいは特殊な調査に基いた資料というようなもので推定して行かなければならぬわけであります。これはあくまでも推定でございまして、いろいろな今の社会保険あるいは生活保護、こういうようなものから、当然に家計より支払われたであろうと思われる金額等々よくチエツクしてみなければならぬわけで、その作業がいわば残つておると申しますか、さらにそれを検討してみなければならぬような状況でございまして、私どもの考え方を申し上げた次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/21
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022・滝井義高
○滝井委員 そうしますと、千五百億というのはあてずつぽうの、長く医療行政に当つておる局長さんの勘の数字であつて、何ら基礎的な、科学的な根拠に基いた数字ではないということなんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/22
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023・曽田長宗
○曽田政府委員 過去におきましていろいろ推計したものもございますが、年次が新しくなりますと、その後どの程度にふえておるかという点が一つの推定になつて参ります。そういうような意味で、私が申し上げましたのを、ただ勘であつて、学問的な根拠がないときめつけられますことは、これはいろいろな方々の御意見次第でありますけれども、私といたしましては、今の大体の勘と申しますか、その推定をする根拠は、今までの数回の事実を基礎といたして申し上げたわけでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/23
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024・滝井義高
○滝井委員 推定をする基礎があつたそうですが、少くとも千五百億の中で社会保険が幾ら占めておるかということは、これはすぐわからなければならぬと思う。というのは、全国的に各保険の出張所に対して、診療報酬の請求書というものを全部医者は出しておるわけであります。しかも昭和二年以来健康保険が実施せられて、それらの統計は整備せられておるはずなんです。従つて年々ふえておるとしても、昭和二十六年とか、昭和二十七年はわかると思うのです。この千五首億というのは一体いつの医療費なんですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/24
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025・曽田長宗
○曽田政府委員 資料の関係から参りまして、昭和二十七年を一応基準にして推計した数字でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/25
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026・滝井義高
○滝井委員 そうしますと、二年前の基礎なんですか。千五百億の中で、健康保険も含めて社会保険の占める割合、それを除いたものが大体一般診療だと思うのです。千五百億の中に売薬が入つておるかどうかということについての御答弁がなかつたのですが、もし売薬が入つているとすれば、これは製薬会社の販売高を調べてみれば大体わかる。富山のああいう売薬業者、こういうものの収入等は、税務当局で大体わかつておる。従つて三年も四年もかからなければ日本の医療費の具体的な、科学的な根拠さえもこの委員会に御発表できないということは——これは私だけではない、どの委員の方が聞かれても、千五百億の内訳も明白にされないで、医薬分業をやるというようなことは、国会議員として納得がいかないですよ。だからもう少し千五百億の内訳を、健康保険が幾らで、一般診療が幾らで、その中には売薬が入つているとかいないとか、これは医薬分業のいろはなんですよ。そのいろはさえ読めぬのに、今度高等数字のS=ΣS1+ΣS2を使つたつて、話にならぬです。こういうことは医薬分業の一番の土台です。その土台がわからずに楼閣を立てても、それは砂上の楼閣で、すぐつぶれてしまうのですよ。そういう無責任なことは、少くとも政治家としてできないのです。これはもう少し内容をはつきりさしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/26
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027・曽田長宗
○曽田政府委員 話が少しずれるかもいたしませんけれども、これは必ずしも医療費ばかりではございませんで、社会的な事象をつかむということは、率直に申し上げまして非常にむずかしいことであると思うのであります。ただ単に科学的な衣を着せるということであるならば可能であろうと思いますけれども、実態をつかむということは非常にむずかしい。そういうような意味で——私どもある程度の資料は持つておりますけれども、それをさらに十分検討しなければはつきりと申し上げることは困難ではないかというふうに思つております。そういう意味で、皆様方と申しますか、世間に公表することはもう少し待つていただきたいと思つておるのであります。この総額につきまして大体の推算を申し上げてみますれば、この絶対値というものは非常につかみにくいのであります。しかしながら、その中でのいろいろな比率の関係はある程度、より施業が遅れるではないかというふうに考えられております。そういうようなところから、幾つかの金額に対しまして、その割合がどの程度になつておるだろうということは申し上げられるのではないかと思つております。今の千五百億と申しましたのも、だからもう少しふえるかもしれず、あるいは減ずるかもしれないのであります。なお今お尋ねがございましたこの社会保険関係とか、あるいは生活保護とか、こういうような関係で、いわゆる公的な経費と、自分のふところから出しておる医療費はどの程度になつておるかということも、年によりましてその率にいろいろジグザグがあるわけでありますが、大体六割程度のものがいわゆる公的な医療費になつて、四割程度が病気になりました人たちからその都度支払われているというふうに推定されておるのであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/27
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028・滝井義高
○滝井委員 大体公的な医療費が千五百億の六割、一般医療費と申しますか、それが四割、こういう構成だという御説明でございました。そうしますと、一般医療費の四割の中には売薬も入つておるでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/28
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029・曽田長宗
○曽田政府委員 四割という中には、売薬と申しますか、含んで、全医療費の中に売薬の占める割合というものは非常に少い。これも考えようでございまして、予想より多いと見えるでしようが、それほど大きいものではないのであります。これは薬局に支払われた費用という意味におきましては、これはいわゆる医師の処方によつてつくられたか、あるいは医師の処方なしのほんとうの売薬であるかというようなその内容が、私どもの資料ではわかつておりませんのではつきりいたしませんが、大体半分くらいと考えれば、千五百億というのには、いわゆる売薬は入らないとお考え願つてけつこうだと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/29
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030・滝井義高
○滝井委員 どうも答弁がはつきりしないのですがね。千五百億の中には売薬は入らないと思うが、薬局に買いに行つたのはと、どうも言葉を濁されたのですが、その四割の医療費の中で、これはそれじや全部一般診療として医者に払われるものか。千五百億の四割ですから六百億ある、こういうことなんですが、それで間違いありませんね。これは大事なところなんですよ。あなたは千五百億というのは国民医療費だと言われた。国民医療費というものの中には、われわれは売薬も含めて考えておる。そうしますと、国民の医療費は千五百億プラスの富山の薬や、サルフア剤その他処方箋なしで売るプラス・アルフアがある、こう認定してさしつかえありませんか。そうしますと国民の所得の三%というものは違つて来るのです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/30
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031・曽田長宗
○曽田政府委員 はつきりと答弁しろと言われますならば、その点はわかつておらないと申し上げます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/31
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032・滝井義高
○滝井委員 そうしますと、どうも三%というのがまたでたらめになる。そういう大事な問題の答弁にそういうあやふやなことじや困るのです。国民の経済的負担力というものが医薬分業をやるためにに大前提になる。その国民の経済的負担力というものが国民所得の三%だと言われた。その三%の中に売薬が加わつていないとすると、大体製薬業者の、あるいは富山あたりの売薬業者の総収入は幾らですか。そういうことを調べられたことがありますか。これは莫大なものなんですよ。あの肩にかついで農村に持つて行く売薬というものは、農家の家計費を調べてごらんなさい。医療費の五%ないし八%の中には、売薬がほとんど半分以上入つておるのです。国民保険で医者にかかる費用というものは非常に少いのです。まず医者にかかる前に売薬でやつて、それから国民保険の保険証を使つて医者に行つている。今の千五百億の中には、あなたの方では売薬は入らぬというわけですね。そう認定してさしつかえありませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/32
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033・曽田長宗
○曽田政府委員 正確な数字については今のところ申し上げかねるのであります。ただ私どもが一応推定いたしております経費という、その程度のものでも、大体の見当をつけなければ話が進まぬというようなお話でございますので、きわめて大ざつぱなと申しますか、まだ十分に検討を経た最後的な数字ではないがという意味でお話申し上げておるわけであります、今千五百億というふうに申し上げましたが、そのほかに約百億くらい、売薬を入れますればふえるものというふうに、私どもの方の今持つております資料では出ておる。大体千六百億ぐらいになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/33
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034・滝井義高
○滝井委員 製薬業の収入を調査したいと思いますので、大蔵省の主税局を呼んでもらいたいと思います。
百億が売薬の量だということは過小評価だと私は思うのです。全国の製薬業者のあの広告を局長はごらんになつて御存じの通りだと思いますが、医者が使う量と薬局の店頭で売り出す量とは、全国の薬局の所得調査と、それから富山等の売薬業者の所得調査を調べてみればおそらく出て来るのだと思いますが、そういう点御調査になつたことはありますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/34
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035・高田正巳
○高田政府委員 薬の生産額は統計をとつておりますけれども、それの売上高がどれだけあるかという統計は私どもはとつておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/35
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036・滝井義高
○滝井委員 薬の生産の総額は何億円になりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/36
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037・高田正巳
○高田政府委員 私今ここに資料を持つておりませんので正確な数字は申し上げかねますが、二十八年は——ぐんぐん毎年上昇いたしております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/37
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038・滝井義高
○滝井委員 昭和二十七年でけつこうです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/38
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039・高田正巳
○高田政府委員 二十七年は五百二、三十億ではなかつたかと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/39
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040・滝井義高
○滝井委員 それは、冨山その他、ああいう家内工業的にやつているところの一切を含めておりますか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/40
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041・高田正巳
○高田政府委員 薬品の生産額は全部含んでおると私は承知いたしておりますが、もう一度よくその統計を検討してみたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/41
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042・滝井義高
○滝井委員 全国の医者に薬局から行つている薬の量は大体どの程度になつておりますか。医薬分業をやるためには、薬価基準あるいは薬剤師の調剤料というものをきめる上においては、これは大きな関係を持つているわけです。だからこれはおよそわかつていると思いますが、そうすると、医者が一年間に使つている薬というものを差引いたものが結局ある程度売薬にまわつているという形が、算術計算的には、およそ腰だめ的な推定の数字が出て来ると思いますが、それは大体幾らでしようか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/42
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043・高田正巳
○高田政府委員 医者がどれだけ使つたかという薬の量の統計は私承知いたしておりません。ただ、医者が薬を幾らで買うかという薬価の基準というものがございます。それに、医務局で診療所等の経済調査がございまするので、その数字をかけ合せれば出て来るかと存じます。——病院、診療所で使いました薬の量並びに価格というふうなものの推計は、医務局の方の医療機関の調査の方の中に出ているそうであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/43
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044・滝井義高
○滝井委員 それは幾らですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/44
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045・曽田長宗
○曽田政府委員 この集計がなかなかたいへんなのでありまして、今一生懸命作業をやらしておるわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/45
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046・滝井義高
○滝井委員 腰だめ的な数字もわかりませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/46
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047・曽田長宗
○曽田政府委員 今のところ、まだお知らせいたすような数字を得ておりません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/47
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048・滝井義高
○滝井委員 全国の製薬の総額が五百二十億、その中で売薬として千五百億のほかに百億用いられる。そうしますと、残りが四百二十億、四百二十億よりか幾分少いものが病院と診療所で、この中にはおそらく化学薬品等は抜けておるだろうと思いますが、使われておる、こういう算術計算になるのですが、どうも局長は、さいぜんから、世間に公表する段階でないとか、なかなか秘密主義なんですが、医薬分業というものは一応前提はきまつているのですから、大衆討議にかけてやつてもちつともさしつかえないのではないかと思うのです。それを非常に秘密主義で行かれておるということの方がどうもおかしいという感じがするのですが、売薬は百億使つておつて、全日本の製薬の量が五百二十億、この中に輸出その他があるでしよう。日本の製薬の輸出高は大体幾らですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/48
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049・高田正巳
○高田政府委員 二十七年はたしか十六、七億だつたかと記憶いたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/49
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050・滝井義高
○滝井委員 そうしますと、大体五百二十億の中から百億を売薬で売る、十六億を輸出する。そうするとなお残り四百億円ばかりのものは、これは大体全部病院、診療所で使つておる、こう認定してさしつかえございませんか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/50
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051・高田正巳
○高田政府委員 これは今私の思いつきのお答えでございますが、お医者さんがお使いになる。それからいわゆる滝井先生の売薬と申しておられる薬、それ以外にいろいろ薬店で売薬という観念には入らない薬が一般の民衆に直接手に入つておる場合がある。そういうふうなものが相当大きな額を占めておるのじやないだろうか、その数字がどのくらいになるかということは、ただいま私推定もいたしかねます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/51
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052・滝井義高
○滝井委員 実はそういうものをも一応社会通念においてしろうとは売薬と呼んでおるのです。たとえば薬局でサルゾールというような売薬を買うて来てかぜをなおしたと言つておる。そういう薬店の店頭で売つておるものも含めて売薬というものは百億、こう私は考えるのですが、サルゾールその他薬局の店頭で売つておるものは百億に入らないのですか、入るのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/52
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053・曽田長宗
○曽田政府委員 その薬局からもらいました薬というのが、この調査でもつてその内容が十分にわかつていないのでありますが、大体これも再々申し上げますように私どものところでまだ検討しなければならぬ数字でございます。ただ今の点だけについて申し上げますと、とにかく処方箋をもらつたのでももらわないのでも、薬局から買つて来た薬というものがおおむね二百億足らずになつておるのであります。大体その半分と見れば今申し上げたような程度だというふうに先ほども申したのであります。ですから薬局に払いましたのは先ほど申した百億というののほぼ倍くらいになつているというふうに御承知願つていいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/53
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054・滝井義高
○滝井委員 二百億というものをもう一回説明してください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/54
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055・曽田長宗
○曽田政府委員 これはお医者さんからもらいました薬以外に薬局で病気の治療のために手に入れた薬品、そういう意味であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/55
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056・滝井義高
○滝井委員 そうすると、薬局、医師以外でもらつた二百億というのは、これは千五百億に入つていない、こういうことなんですね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/56
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057・曽田長宗
○曽田政府委員 それで私は薬局からもらいました薬というのを大体半分にわけまして、この大体半分はいわゆる売薬で、そこがちよつと定義の問題にもなつて来るのでありますけれども、それから半分は大体病気でお医者さんにも言われた、その後引続き飲んで行くというような型のものではないかというふうに考えております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/57
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058・滝井義高
○滝井委員 そうしますと社会通念でいう国民の医療費というものは公的な経費が九百億と、それから社会保険その他を用いない普通の一般医療費が六百億、そのほかに売薬、それから薬店で買ういわゆる売薬の範疇に入らないサルゾールその他の医薬品、そういうものを加えて二百億、従つて国民医療費というものは大体千七百億、こういうことなのですか。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/58
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059・曽田長宗
○曽田政府委員 薬局でもらいましたうちの半分はその千五百億のうちに一応加算してございます。千六百億くらいになります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/59
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060・滝井義高
○滝井委員 そうしますと昭和二十七年における国民の経済的な負担の能力の医療費の限界というものは千六百億から千七百億くらいだ、こういう基礎に立つ、こういうことでさしつかえありませんね。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/60
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061・曽田長宗
○曽田政府委員 推定といたしましては一応さようでけつこうでないかと思つております。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/61
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062・滝井義高
○滝井委員 大分わかりましたから次に行きます。そうしますと、そういう基礎に立つていよいよ分業をやつて行くことになるわけなのでございますが、問題は技術料でございます。大体医師、歯科医師あるいは薬剤師の専門の技術者としての生活の程度ですね、これはどういう程度の姿をその千六百億、千七百億の医療費の負担の中において描いておられるのか、これをひとつ御説明願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/62
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063・曽田長宗
○曽田政府委員 かような問題はいろいろとお尋ねいただくだろうというふうには考えておりましたのですが、その意味で私どもとしては今いろいろと勉強をいたしておる次第でありまして、はつきり言えと申されれば、再々申しておりますようにまだはつきりわかりませんというところなのでありますけれども、先ほどのお話によりますと、そう正確なものでなくとも大体のものの考え方として行く程度の、ものを考える基礎としての数字をざつと言えというふうなお考えでございますれば、大体医師のところに参ります経費が千四、五百億くらいになつておるのであります。そのうちの——これを大ざつぱな考え方から申し上げますが、約半分のものがいわゆる病院と申しますか、公的な施設あるいは病院において勤務しております医師、こういうようなもので診療を受けているのではないかというふうに考えました。約五万の民間の医師というものを考えてみますと、その人たちが今の千四、五百億の約半分の医療費をとつているということになつて参ります。そうすると約七百億というものが五万の人たちにわけられる。そういたしますれば一年間に百四十万、百四十万を月にわけて参りますれば大体十一、二万ということになるのであります。そのうち大体三分の二がいろいろな経営の——三分の二までは行かないかと思うのでありますが、三割五分から四割ぐらいのところが何と申しますか、実収入ということになつて、六割あるいは六割五分という程度が経営の経費になつているのじやないかと思つております。そういうふうにいたしますれば、三分の一とすれば四万、もしもそれの四割が実収入になるといたしますれば五万程度というようなものになつて来るのでありまして、現状としては、一つの推定としては四、五万程度のものが実収入になつているのではなかろうかという計算が一応はできるわけであります。しかしこれは今まで申し上げましたように、かような推定を今申し上げたような順序で推定すれば、今申し上げたような額になるということであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/63
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064・滝井義高
○滝井委員 時間がありませんので、きようはこれでやめたいと思いますが、こういう推定は昭和二十七年をすべて基礎にして議論をしていただいておるのでしようね。これだけはつきりしておいていただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/64
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065・曽田長宗
○曽田政府委員 大体私今申し上げましたのは、昭和二十二年から数回にわたりまして、一番新しいのは二十七年だと思いますが、それまでの数回の調査の結果というものをすべて合せまして、そして二十七年度においては大体これくらいになつているのではないかというふうに考える次第であります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/65
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066・滝井義高
○滝井委員 じや、二十二年から二十七年までの間の基礎的な資料で確実にわかつておるものを基礎にして、いつどこの年度をとるということなしに、自由にとつてやつているということなんですか。それともどこか適当な、二十七年なら二十七年をとつてやつているということなんですか。これは今後議論を進める上に非常に大事なんです。二十二年から二十七年の間をあなたの方の都合のいいところだけをとつてやつているということならば、科学的な根拠がない。つまり二十七年なら二十七年現在を基礎にして、その立論の上に立つてやつているというのでなければ、今度私が持つて来た統計で二十七年はこうではないかと言いましたら、いや私の方は二十二年でやりましたと言われたのでは議論にならない。だからこれをもつとはつきりしていただかなければならない。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/66
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067・曽田長宗
○曽田政府委員 今私が申し上げましたのは、たとえば比率のようなものは数回に渡つて大体同じようで、大きな差がないというようなことである、かような意味において過去の事実も考慮のうちに入れているという意味であります。それ自身昭和二十七年にそれを当てはめて考えているわけです。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/67
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068・小島徹三
○小島委員長 爾余の質疑は次会に譲ることにいたしまして、本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもつて御通知いたします。
午後零時四分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/101904237X02619540331/68
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