1. 会議録本文
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000・会議録情報
昭和四十一年五月三十日(月曜日)
午後二時五分開議
出席委員
委員長 田中 正巳君
理事 小沢 辰男君 理事 藏内 修治君
理事 齋藤 邦吉君 理事 澁谷 直藏君
理事 竹内 黎一君 理事 伊藤よし子君
理事 河野 正君 理事 吉村 吉雄君
大石 八治君 大坪 保雄君
熊谷 義雄君 小宮山重四郎君
佐藤 孝行君 坂村 吉正君
四宮 久吉君 田村 良平君
中野 四郎君 西岡 武夫君
西村 英一君 橋本龍太郎君
藤本 孝雄君 松山千惠子君
三原 朝雄君 粟山 ひで君
森下 元晴君 山村新治郎君
淡谷 悠藏君 石橋 政嗣君
辻原 弘市君 八木 一男君
内海 清君 本島百合子君
谷口善太郎君
出席国務大臣
内閣総理大臣 佐藤 榮作君
厚 生 大 臣 鈴木 善幸君
出席政府委員
内閣法制局長官 高辻 正巳君
大蔵事務官
(主計局次長) 岩尾 一君
大蔵事務官
(理財局長) 中尾 博之君
厚生政務次官 佐々木義武君
厚生事務官
(大臣官房長) 梅本 純正君
厚生事務官
(児童家庭局
長) 竹下 精紀君
厚生事務官
(年金局長) 伊部 英男君
厚生事務官
(社会保険庁年
金保険部長) 網野 智君
委員外の出席者
専 門 員 安中 忠雄君
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五月二十七日
委員坂村吉正君及び山村新治郎君辞任につき、
その補欠として中村庸一郎君及び村上勇君が議
長の指名で委員に選任された。
同日
委員中村庸一郎君及び村上勇君辞任につき、そ
の補欠として坂村吉正君及び山村新治郎君が議
長の指名で委員に選任された。
同月三十日
委員伊東正義君、大坪保雄君、大橋武夫君、亀
山孝一君、倉石忠雄君、地崎宇三郎君及び吉川
兼光君辞任につき、その補欠として佐藤孝行君、
三原朝雄君、森下元晴君、四宮久吉君、田村良
平君、大石八治君及び内海清君が議長の指名で
委員に選任された。
同日
委員大石八治君、佐藤孝行君、四宮久吉君、田
村良平君、三原朝雄君、森下元晴君及び内海清
君辞任につき、その補欠として地崎宇三郎君、
伊東正義君、亀山孝一君、倉石忠雄君、大坪保
雄君、大橋武夫君及び吉川兼光君が議長の指名
で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
国民年金法の一部を改正する法律案(内閣提出
第八四号)
児童扶養手当法の一部を改正する法律案(内閣
提出第六五号)
重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法
律案(内閣提出第六六号)
————◇—————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/0
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001・田中正巳
○田中委員長 これより会議を開きます。
内閣提出の国民年金法の一部を改正する法律案、児童扶養手当法の一部を改正する法律案及び重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案の各案を議題とし、審査を進めます。
質疑の申し出がありますので、これを許します。河野正君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/1
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002・河野正
○河野(正)委員 ただいま提案になりました国民年金なり、それから児童扶養手当、さらには重度精薄扶養手当法案というものは、特に零細な国民にとりましては非常に重要な意義を持つ法案でございます。そこで、私どももこの法案が持つ重要な意義を痛感いたしまして、特に総理の御出席をいただいたわけでございますので、したがって、零細な国民に対し温情ある御見解をひとつ承りたい、かように考えるのでございます。
そこで、まず三法一括でございますから、それらの問題に対しまする基本的な総理の見解についてまずもってお尋ねを申し上げたい、かように考えておるわけでございます。御承知のように、わが国の経済の発展なり飛躍というものは、今日まで欧州先進国、その間におきましてはかなりの距離があったわけでございますけれども、しかし、最近の経済の非常に大きな伸びによりまして、いままで進んでおりました欧州先進国との距離というものがだんだんと縮まってまいった、かような現状でございます。ところが、これを社会保障との関連でながめてまいりますと、たとえば政府の中期経済計画によりましても、わが国の社会保障の水準をその社会保障の給付費についてながめてまいりましても、三十八年度においては昭和三十年度の約二・八倍、すなわち金額で申し上げますならば一兆一千四百億、こういう状況ではございますが、これを国民所得に対します比率で見てまいりますと約六・三%、こういう比率になっておるわけでございます。しかもこの六・三の比率というものは、大体ここ数年来横ばいの状況にございます。ところが、先進諸国におきましては、すでに十数年前から大体一〇ないし二〇%という高い状態に到達をいたしておるのでございます。こういういま私が申し上げます数字というものは、これは社会保障全体を通じて申し上げた数字でございますが、しからばなぜ日本の水準というものが非常に低きに失しておるか、こういうことを考えてまいりますと、それはとりもなおさず、所得保障でございます日本の年金制度というものが非常におくれておった。今日まで日本の年金制度というものが非常におくれておったために、そういうように日本の社会保障全体の水準というものが非常に低きに失しておった、こういうことになろうかと考えるのであります。そこで、やはり今度の三法の大詰めの段階でございますから、したがって社会保障、とりわけこれらの年金制度に対します総理の今後の腹がまえについて、方針についてひとつ率直な意見をお聞かせいただきたい、かように考えるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/2
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003・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 河野君もよく御承知のことであると思いますが、ただいま欧米先進国にだんだん近づきつつある、こういうお話ですが、まさしく社会保障全体といたしまして非常におくれておる、これはようやくスタートしたばかりだ、こういうのがいまの実情だと思います。今回の三法の改正、これをもって十分だとは絶対に思っておりません。ことに、ただいま国民所得に対して社会保障の全体が六・三%、しかもこれが横ばいだ、こういうお話をされましたが、たしか中期経済計画ではこれを四十三年度は七%にもしよう、こういうようなお話であったのではないかと思います。したがいまして現状がそのまま固定される、こういうものではない、今後ともわれわれはあらゆる機会に努力していかなければならない。しかもこの場合に、いわゆる保険とあわせて制度そのものを充実していくという方向で努力すべきだ、かように私は考えております。いずれにいたしましてもそのときどきの経済情勢、それに相応してこの種の施策が充実される、こういうことに努力していくつもりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/3
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004・河野正
○河野(正)委員 いま私が御指摘を申し上げましたように、なるほど経済の伸びというものは欧州先進国にだんだんと距離を縮めつつある。しかし一方、社会保障におきましては、必ずしもそういう経済の情勢のようには推移をいたしておらぬわけであります。そこで、やはりわれわれといたしましては、この社会保障の問題も、日本の経済の伸長と申しますか、そういう伸びと関連をして当然考えておらなければならぬ、こういうことを私どもは強く感じておるのでございます。
そこで、時間の制約等もございますからはしょって申し上げたいと思いますが、やはり私はいまも御指摘を申し上げましたように、日本の長期経済計画の中でこの社会保障の問題を解決していく、こういう点から申し上げますならば、たとえば総理大臣の諮問機関でございまする経済審議会というのがございますが、この総理の諮問機関でございまする経済審議会におきましてはこの秋までに長期経済計画を策定する、こういうことを言っておるのでございます。そういたしますならば、いま私も指摘をいたしたわけでございますが、日本の経済計画と社会保障の今後の計画というものは並行的に考えていかなければならぬ。さりといたしますならば、たまたま総理の諮問機関でございまする経済審議会というものが、この秋には長期経済計画というものを策定するということでございますならば、当然社会保障の長期展望にわたります長期計画というものも、やはりこれと並行的に考えられなければならぬ問題ではなかろうか、こういうことを考えるわけでございますが、その点について総理の御見解を承ってまいりたい、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/4
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005・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 いま河野君が指摘されましたように、経済審議会ではいろいろの政策と、それを考慮しながらただいまの結論を出すと申しますか、経済だけいって、特別に国がやるべき事柄を除外しては考えられない。厚生省におきましても、社会保障制度の充実、こういう観点から経済審議会に要望もいたしておるようでございます。いずれにいたしましても、国が行ないます政策がこの中に総合的に織り込まれなければ、経済成長のわれわれの目標は立たない、かように思っております。審議の過程におきましてただいまのような御意見を十分生かしていきたい、かように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/5
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006・河野正
○河野(正)委員 特にこの際申し添えて、総理の見解を承ってまいりたいと思いまする点は、やはり所得保障でございまするこの年金制度というものが非常におくれをとっておる、こういうことでございますから、社会保障の場合問題となりますのは、これは一方におきましては医療保障であり、一方におきましては所得保障である年金制度でございますから、その際ややともいたしますると、この医療制度の問題の陰に隠れて、そのためにこの年金制度というものが取り残されていくという傾向もないではございません。そこで私は、ぜひともこの長期経済計画の策定の中では、社会保障の中でも今後はこの所得保障である年金制度について、特に重点的な配慮をもってそれぞれ社会保障の策定に当たっていただくというふうな御見解を重ねてひとつお聞かせをいただきたい、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/6
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007・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 社会保障制度、まあ広義にかように申しておりますが、その中には、御指摘になりましたように保険制度も入っておるし、また、ただいま言われるように、所得保障ということをねらいにしている各種年金制度があるわけであります。これらのものをかみ合わせて、そうしてわが国の社会保障の充実をはかっていく、かように私は理解しております。しかし、これらが全部並行して進んでいくということが望ましいことですが、やはり予算編成上から申しまして必ずしもそうなっていない。ときにあるものは進み、あるものはそのまま、こういうような事態が起きておると思います。しかし、方向といたしましてはすべてのものを順次充実させ、拡大していく、こういうことでなければならない、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/7
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008・河野正
○河野(正)委員 いまも二、三指摘いたしましたように、特に今度の三法というものが、それぞれ国民の福祉につながりまする重要な社会保障制度の一環でございますので、いま御指摘申し上げました方向でひとつ格段の御配慮を願いたい、こういうような基本的な点について要望を申し上げておきたいと思います。
そこで、時間の制約がございますから、若干具体的な点について論議を展開してまいりたい、かように考えるわけでございますが、その一つとして重要な問題は、やはりこの国庫負担率の問題でございます。総理も御承知のように、前国会で厚生年金法が改正をされたのでございますが、この厚生年金が、いわゆる一万円年金ということでいろいろ国民に訴えられたのでございますが、この国民年金は、前国会で改善をされました厚生年金に見合う改正ということで、それぞれ五千円、夫婦一万円年金ということでございますから、その趣旨には私どもも異論のないところでございます。しかし、その背景につきましては私どももいろいろ意見を持っておるわけでございますから、そういう意味で意見を申しながら、今後におきまする総理の御見解をひとつ承ってまいりたい、かように考えるのでございます。
いま申し上げましたように夫婦で一万円、それぞれ五千円という国民年金の改正でございますから、その趣旨には異論はない。しかし、問題は、その給付額とその給付引き上げに伴う財源についてが一つの問題点となってまいるわけでございます。具体的に申し上げまするならば、この保険料の引き上げを行なわれる、あるいはまた、一方におきましてはこの国庫負担というものをどうするか、こういう保険料の引き上げについてと、もう一つは国庫負担の割合について、こういうことになると思います。御承知のように、国民年金の場合は、農漁民あるいはまた自営業者、こういう低所得者層を対象とする年金制度でございまして、現在約千九百万人が加入しておるものといわれておるのでございます。ところが、今度の改正によりまして、三十五歳以上は百五十円の掛け金が二百五十円、三十五歳未満の方々は百円のものが二百円、こういうふうに保険料の引き上げが行なわれるわけでございます。ところが、こういう数字の上では非常に零細な感じがいたしますけれども、しかし、農漁民であるとかあるいはまた自営業者であるとか、対象者が対象者であるだけに、こういう保険料の引き上げというものも、決して軽視してはならぬというふうに私は考えざるを得ないと思うのでございます。特に今日は経済も不況でございますし、それから運賃、消費者米価等々、公共料金というものがだんだんとつり上がっていく。そうしたわれわれ国民を取り巻く物価というものがどんどんつり上がっていく、こういう状況でございますから、いま申し上げましたように、保険料の引き上げというものは零細な国民にとりましてはかなり負担が加重される、こういうことになると思います。また、御承知のように、現在の国庫負担というものは、保険料のほうは二分の一、給付のほうは三分の一ということになっておるわけでございます。ところが、しばしば委員会の中で言われたことばでございますけれども、厚生年金の場合が二割の国庫負担である、こういうことが言われておったのでございますが、しかしながら、絶対額の面から見てまいりますと、国民年金の国庫負担というものは厚生年金の六分の一という程度でございます。そこで、厚生年金が二割だからというようなことでお茶を濁されては困るわけでございます。そこで厚生省も、当初大蔵省と予算折衝した場合におきましては、ぜひ保険料の十割は負担してほしいという要求を厚生省が大蔵省に言ったわけです。ところがこれが認められずに、現状のまま二分の一ということになったわけです。こういう点が、やはり国民年金がややもいたしますると国民の中で魅力が薄いと言われるゆえんにもなっておると私は思うのです。そこで、やはり将来の不安をなくする意味においても、それからまた、国民の負担を軽減する意味におきましても、私はぜひ明年度からこの国庫負担率の引き上げについては善処せらるべきだというふうに考えるのでございますが、その点いかがでございますか、ひとつ率直な御見解を承りたい、かように考えるのでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/8
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009・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 これはなかなか、予算編成前に十分期待のあるような返事を差し上げるわけにまいりませんけれども、しかし、ただいまお話にありましたように、負担軽減あるいは将来のあり方について不安を除去する、こういうようなことは政府として当然考えなければならない、かように思います。私は、いままで国民年金の場合に掛け金の半分を政府が補助する、これはなかなか率としてはずいぶんよくやった、かように思います。しかし、これでもう最後だ、保険料金の二分の一、それだけはいつまでも永久不変で守るのだ、こういうことは言うべきじゃない。もちろん、ただいまお話がありましたように負担は軽減さるべきだ、かように思います。しかし、これがいつのときにされるか、こういうような問題、これは今後ともわれわれが努力していかなければならぬ問題だ、かように思いますので、ただいま全然考えない、かようにも申しませんが、しかし、それかといって、次の来年度以降において予算編成の場合には必ずこれが修正されるのだ、かような期待をかけられる程度のお話はちょっとできかねるのですが、これらの点につきましては、なお厚生省におきましてもいろいろ検討しておる段階と思いますので、その予算編成の場合の具体的な場合に、私は十分気をつけてこれの問題と取り組んでいく、かように私の気持ちをひとつ御了承いただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/9
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010・河野正
○河野(正)委員 ただいまのお話では、ちょっと満足するわけにまいらぬのでございます。
いろいろ私は、自分の意見をまじえながらお尋ねをしたわけでございますが、これはやはりだんだん制度を改善していく。たとえば、冒頭において申し上げましたように給付額も非常に少ない、年金額を上げてもらわなければならぬという問題もございます。それからもう一つは、保険料を零細な国民からどんどん上げて取られることについては問題があるという問題もございます。それから、将来の整理原資についての不安もございます。そういうことで、これらの問題については四十二年度からひとつぜひ御善処を願わぬことには、いま申し上げますように、これは委員会で長く時間をかけて討議してまいった問題で、これらの問題について、ひとつこの際総理もお招きして国民に安心いただけるように、恩情あるお答えをいただこうということでお招きしておるわけですから、ひとつ私どものお招きの趣旨に沿うような御答弁を願わぬと納得できませんので、ぜひそのつもりでお答えを願いたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/10
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011・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 ただいま私が申し上げましたように、私は、皆さん方の非常に熱意のこもった、また、誠意のある国民負担を軽減する方向で考えろという、そのことを断わっておるわけじゃありません。しかし、あらゆる条件がございますので、そういう点も考慮いたしますと、また総理という立場からほんとうに責任のある答弁をいたす、かようになりますと、ただいま申し上げるような、私どもが十分それらの事情を勘案して、そうしてこの問題と取り組むということが、最も正直な、また、私は責任ある答弁としても言えることであります。どうかその点は御了承いただきたい、かように私は思います。それは、ただいま申し上げますように、河野君の言っておることを私は無視しているわけじゃありません。これはどこまでも負担は軽減さるべきものだ、かように思っております。そういう意味では、厚生年金の場合は二〇%とかいうようなことを特に私は申さなかったつもりなんです。この三分の一まで出ている現在の状況でありますが、さらに今後とも、厚生省いろいろ勉強しておりますから、そういう意味の努力はいたします。こういうことを申し上げておる次第でございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/11
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012・河野正
○河野(正)委員 厚生年金の場合二割と言わなかったということですけれども、しかし、それはさっき、そういうことを言わぬようにという予防線を張って、絶対額においては六分の一ですよ、こういうことを申し上げたつもりでございます。そこで、単に私ども申し上げたことを尊重するということでは、どうも長い時間をかけた今日、いまの答弁では満足するわけにはまいりません。
そこで、少なくともざっくばらんに申せば、私どもは、四十二年度で全部やりなさいというふうには言いません。しかし、少なくとも来年度から手がけてもらうということは言っていただかないと、これは大体与党の皆さん方も了承しておるわけですから、したがってこれは、与党の総裁でもございますから、ぜひ総理からそういうお答えを承りたい、かように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/12
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013・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 先ほど来お答えしたとおりでございまして、私は十分誠意を持ってこの問題と取り組みますから、ただいまいついつからこうする、こういうことだけは明言できません。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/13
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014・河野正
○河野(正)委員 時間の制限がございますので、さらに重ねて申し上げたいのでございますけれども、重要項目が残っておりますから、いまの点については誠意を持って臨んでいただくということにして、次の積み立て金の管理、運用の点についてお尋ねを申し上げたい、かように思います。
御承知のように、国民年金の積み立て金はすでに二千億円に及んでおるわけでございます。ところが、元来この積み立て金というものは、保険料を納めました者と遺族の方々に対しまする年金を支給するための積み立て金であったはずでございます。したがって、その積み立て金というものは、保険料を納めました方々の権利に帰すべき問題であろうと思うのでございます。ところが、今日の状況というものは、その納めました保険料の四分の一、二五%だけが直接還元融資として保険料を納めた側に融資をされ、利用をされておる現況でございます。ところがこれは、もともと納めた人に全部還元するということが至当なわけでございますから、私は、やはりいまのような二五%の還元融資というようなことじゃなくて、この積み立て金のすべての管理、運用というものが保険料を納めた側に移さるべき問題だというふうに、この積み立て金の性格上から考えるわけでございますが、この点いかが御措置願えまするか、総理の率直な御意見を承りたい、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/14
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015・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 この積み立て金の管理、運用の問題は、もういままでもたびたび御意見が出て、そうしてずいぶんくふうもされておると思います。しかし、まだまだ解決したという状況ではございませんので、これは私が申し上げるまでもなく、資金運用審議会でとくと検討の上答申があるはずであります。政府といたしましては、どこまでも審議会の答申を尊重してまいるつもりでございますが、ただいまのような点についても、審議会の答申を待ってこれを解決いたしたい、かように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/15
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016・河野正
○河野(正)委員 審議会に諮問中でございますし、私どもも、近々答申が出てくるというふうに拝聴をいたしておるわけでございます。ところが、今日までしばしば、いろんな審議会に対しまする諮問ないし答申が行なわれてまいったわけでございますが、中にはその答申が完全に尊重されなかったというふうな点がないでもなかった。これは一番新しいところでは、国民健康保険の中でもそういう論議が行なわれました。時間がございませんからくどくど申し上げませんが、先ほど私が指摘いたしましたように、審議会におきまする答申が出てまいりましたならば、その答申を誠意を持って尊重していただくというふうにひとつ御配慮をいただきたい。そこで、特に私は誠意ということばを使いましたが、もう少しきびしいことばで言えば、完全尊重していただくということをひとつお願い申し上げたい、かように考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/16
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017・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 審議会の答申はこれを尊重するということを言いましたが、ことばが足らない、誠意を持って尊重せよ、こういうことですが、もちろん、尊重いたしますのには誠意を持たない、魂が入らないようなことではいかぬ、これはお説のとおりでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/17
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018・吉村吉雄
○吉村委員 関連をして、ただいまの総理の国庫負担の問題について端的にお尋ねをしておきたいと思います。
この委員会で、国民年金法で最も重要論点として議論をしてまいりましたものは、今後の国民年金の給付条件というものをどう改善し、充実をしていくか、そのためには、一体今後の国民年金財政がどういう推移をたどっていくのであろうか、こういうことが一つと、同時に、先ほど来河野委員のほうから指摘をされておりまする、本制度の適用を受ける人たちは、政府のほうでもたいへん格差是正ということで力を入れなければならなくなっておる農民の人たち、自由業、中小企業の人たち、こういう方々が該当者でございますから、これらの方々が納めるところの保険料については十分考慮をしていかなければならないであろう、こういう点が議論になっておったわけです。したがって、国民年金法の改正に至るまでの経緯等を振り返ってみますると、国民年金審議会及び社会保障制度審議会等におきましても、この保険料の問題につきましては、国庫は被保険者の負担する料金と同じ、同額を負担すべきであるという趣旨の答弁がなされておったわけでございまして、これらの点が今度の改正案の中にそのまま盛り込まれていないという点が議論の焦点になっておったわけです。ですから、先ほど来総理が答弁をされておりますることは、抽象的には今後の努力という点について理解ができるのでありますけれども、私どもとしましては、いままでの論議の過程からして、ただいまの答弁ではなお釈然としないものが感ぜられまするので、どうかひとつ、来年度以降この国民年金の国庫負担の増率等につきましては、総理が責任を持って善処をしていただく、こういうふうにしていただきたいと考えるのでありますけれども、その点明らかにしていただきたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/18
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019・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 どうも、先ほど来お答えしたので御理解がいただけたかと思いましたが、吉村君からまたお尋ねがございますから重ねてお答えをいたしますが、ただいまお話にありましたように、この財源の問題が一つある、これは今後一体どういうような変化をしていくか、もちろんそれを考えてみなければならない、それはそのとおりであります。また、この負担の格差の是正の問題、これも今後の問題だ、私どもはそういう意味で、先ほど来申し上げておるのは現在のままをそのまま墨守する、こういうのではございません。しかし私、総理としての責任のある処置から申しまして、これだけをこの際に先行してきめるということは困りますから、十分審議もされておることでありますし、また、厚生省でもこの点については同じような考え方でこの社会保障制度の充実をはかる、こういう考え方でありますから、しばらく時間をかしてくれ、こういうお話をいたしたのであります。しかし、ことしの問題ではないことははっきりいたしておりますから、今後以降におきまして、来年度以降においてまた十分善処する、この気持ちが私の答弁のうちから出ておるはずなんであります。この点を御了承いただきたい、かように思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/19
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020・河野正
○河野(正)委員 総理の行事に協力するという意味でスムーズに運んでおりましたけれども、不幸にして満足のいく答弁が得られなかったので、多少時間が遷延しつつございます。しかし、御協力する意味において、はしょって残余の質問を行なってまいりたい、かように思います。
そこで、次に総理にお伺いをいたしておきたいと思いまする点は、夫婦受給制限廃止の問題点についてでございます。これは総理も御承知だと思いますけれども、夫婦受給制限の廃止につきましては、社会保障制度審議会におきましても再度にわたって答申をいたしてまいった点でございます。今回の改正におきましても、一方が障害福祉年金を受給するような場合におきましてはその制限を廃止いたしたのでございます。そういう点もあるわけでございますから、元来、七十歳以上でしかも貧しい老人のことでもございますので、夫婦が受給する場合にその夫婦からそれぞれ三千円の減額処置を行なうというようなことは、私は全く血も涙もない処置ではなかろうかというようなことを強く感ずるわけでございます。そこで、この夫婦受給制限につきましても当然温情ある処置というものが私は行なわれてしかるべきだ、こういうふうに感ずるわけでございますので、この夫婦受給制限の廃止についての総理の前向きの御見解をひとつお聞かせいただきたい、かように考えるものでございます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/20
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021・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 夫婦受給制限、こういう制度についてどうも一般には理解しかねる。私もその一人でありますが、せっかく社会保障年金制度を考えられた場合に、この種のことがあるために制度自身が国民から理解されない。たいへん私、残念な処置だと思います。したがいまして、これはいろいろ議論があるだろうと思いますが、来年度においてはこの点が改正さるべき重要なポイントだ、かように思って予算編成の場合にも十分善処してやるつもりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/21
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022・田中正巳
○田中委員長 八木一男君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/22
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023・八木一男
○八木(一)委員 国民年金法の改正法ほか二件について内閣総理大臣に御質問をいたしたいと思います。総理大臣のお時間がありますから、できるだけ協力する意味において簡明に御質問をいたしますので、ぜひ総理大臣も、国民のために前向きの御答弁をひとつお願いいたします。
実は同僚の河野委員から、一番基本である拠出年金の大事な問題について御質問がございまして、総理の御答弁がございました。それで、私はそれに重複することは一切避けまして、ほかの問題について、おもに福祉年金と拠出年金のほかの問題について要約して御質問を申し上げたいと思います。
福祉年金は、いまの老人あるいは障害者、母子家庭のための制度であります。年金制度全体としては、将来の所得保障を完成する拠出年金がそういう意味で一番重大になるわけでございますが、当面の政治の問題として、いま生きている老人、母子家庭、障害者の問題が当面の急務であるということは、総理大臣も私どもの考え方も同じだと思うわけであります。この福祉年金につきましては、この基本が老齢福祉年金になっておりますが、実は総理大臣の兄さんである岸さんの内閣のときにこの問題が出たわけであります。月に千円、年に一万二千円という制度から発足いたしまして、その後二回の改定がございまして、月百円、月二百円の引き上げがございまして、現行法では月千三百円でございます。今度の改正案で二百円の引き上げが計画をされておりまして、それが実現をいたしますと月千五百円になるわけであります。ところが、総理大臣、ずっと申し上げなくても御案内のとおり、岸内閣のときにこの制度が発足をしましてから非常に物価が上がっておりますので、その物価の指数を換算いたしますと、この千五百円になりましても岸内閣当時の千円と大差がない。部分的にはそれよりもへこんだ点も考えられるような内容でございます。——総理大臣、ちょっとお聞きになってください。総理大臣、おわかりになるように御説明しますから。そういうことでございますので、二百円お上げになったこと、また、母子福祉年金や障害福祉年金についておのおの二百円ずつ月額お上げになったこと、これは一つの前進でございましてけっこうでございますけれども、この数年間の物価の値上がりで、お年寄りに対する社会的な親孝行あるいは障害者、母子家庭に対する社会的な協力、それが一向に伸びていないということに残念ながらなるわけでございます。社会保障について熱心に取り組むことを考えておられる総理大臣としては、この点についてさらに伸ばすべきである、さらに伸ばさなければならないお考えを持っておられると思うわけであります。ことしは財政の都合でそういうことになられたと思いますが、ぜひ明年度以降、急速にこの金額を伸ばしていただくように国民は要望をしておりますので、この点をやっていただきたいと思うわけであります。
実は拠出年金のほうの金額が、二十五年払い込みで月二千円の平均でございましたのが、今度の改正案で五千円になったわけであります。したがって、二倍半のベースになったわけであります。また、生活保護の水準も、国民年金発足当時の平均は二千円でございます。いまの一級地の一人平均の金額は五千円をオーバーいたしておりまして、これも約二倍半になっておるわけであります。その両方を勘案いたしますと、福祉年金の金額も、発足当時の千円に比べて二倍半の二千五百円になることが至当だと、私ども社会党の者は考えておるわけでございます。ぜひそういうこともお含みをいただきまして、政府、また与党においては、上げなければならないけれども、別な観点の計数についてのお考えはあろうと思いますが、明年度からこの福祉年金の金額をできる限り大幅に引き上げていただくように、ぜひ善処をしていただきたいと思うわけであります。それについて総理大臣の、国民の方々に喜んでいただけるようなよい御答弁をひとつお願いいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/23
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024・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 福祉年金の増額についての御趣旨はよくわかりました。もう今後の問題でございますが、これを重要施策としてひとつ善処するということにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/24
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025・八木一男
○八木(一)委員 その次に、今度は老齢福祉年金の問題といたしまして年齢の問題がございます。ただいまの老齢福祉年金は、七十歳以後で一定程度以下の所得しかない人に支給がされておるわけでございます。ところが、国民年金制度の拠出制の老齢年金の開始年齢は六十五歳でございます。また、厚生年金等は六十歳であります。また、ほかのものには五十五歳から開始という制度もあるわけであります。もちろんそれは拠出制でございますが、とにかく老齢とかあるいはそういうものについては、六十歳代からこれを保障しなければならないというのが、社会保障の理念としてみな共通の観念でございます。国民年金の拠出年金が六十五歳でございますと、農民、中小企業者、そういう方々のお年寄りに対して六十五歳からは保障が必要であるということは、政府も与党も完全に認めておるところでございます。
ところで、福祉年金が七十歳、これは無拠出であるから、過渡的に七十歳という制度がとられましたけれども、昭和四十五年におきましては、実を言うと拠出制年金の一番最初のはしりが老齢年金として支給されて、ほかの方々は、六十五歳から農家の方々や中小企業者の方々のお年寄りの支給が始まるわけであります。そこで、実はこの制度は、総理大臣よく御存じだと思いますが、その当時五十五歳以下の人はこの拠出制年金に入れた。五十六歳の人は、どうしても入りたくても入れなかった。四十五年になりますと、五十五歳の人は所得制限なしに月額二千円という大きなものが入ってくるわけです。ほかの人は、年金制度が好きで、保険料をすぐにでも払い込んで拠出制に入れてもらいたいというような人であっても、五十六歳以上であったために入れてもらえなかったわけです。その方は金額が少ないことはしかたがないとしても、七十まで待たなければいただけないということでは、そういうお年寄りに対して非常に不合理なことになるわけであります。ある程度の金を要しますから、即時ことしやっていただきたかったわけでありますが、ことしおやりになれなかったことについてはそういう御事情があることを了解はいたしますけれども、一両年の間にそういう問題は、六十五歳からお年寄りに支給がされる、そういうことをぜひお進めいただきたいわけであります。与党の熱心な方々とお話をして、これは一両年中にそういう問題を進めなければならないという意識が全員で統一をされておるわけであります。ぜひ総理大臣には、そういう点をお進めいただくようにひとつ御活躍を願いたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/25
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026・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 年齢の問題だとか金額の問題だとか、その二つが問題になっていると思います。全体の方が安心して、そうしてりっぱな生活ができるような、そういう制度がほしいわけですが、なかなか私どもそう簡単にはまいらない。先ほど金額のほうについてはさらに積極的な御答弁をいたしましたが、さらに六十五歳に年齢を下げる、こういう問題については、いまのお話にもありましたが、一両年の問題だ、将来の問題だ、こういうことですから、ひとつ関係方面でとくと研究される、こういうことが望ましいのではないだろうかと思います。政府ももちろんそういう意味では十分研究してみたいと考えます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/26
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027・八木一男
○八木(一)委員 ぜひ実現をする、佐藤内閣総理大臣のもとでお年寄りに対する親孝行を前進するのだという気持ちで、総理大臣が、実現するために各省間の協議をさせるというふうにしていただきたいと思いますが、一言そういうことばを……。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/27
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028・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 先ほど河野君の御質問にお答えしたように、八木君も同じことを聞いておられますが、今日の社会保障制度、これはまだまだ先進国に比べまして非常に見劣りがするのであります。あらゆるものでこの社会保障制度の充実のためにわれわれが一そう注意すべきだ、かように思いますので、どの年金はどうだ、こういうように個々の年金については私は議論はいたしませんが、さらに御協力を得まして、りっぱな社会保障制度ができ上がることを心から願っておる次第でありますし、また、政府自身もそういう意味の努力をするつもりであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/28
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029・八木一男
○八木(一)委員 その問題については、表現のされ方が外まわりからなっておりますが、私の要望申し上げたことをそれと同じお気持ちで推進されるというふうに理解をさせていただいて、進めさせていただきたいと思います。
それから次に、所得制限の問題であります。実は通常言う所得制限と、それから配偶者所得制限と本人所得制限というものがあります。配偶者所得制限というものは非常に不合理なので、これを直そうという機運になっておりますが、本人所得制限あるいは世帯者所得制限についてもぜひ大幅な緩和を推進を願いたい。これについても、与野党ともに来年からぜひ大幅な緩和をしようじゃないかということになっておりますので、ぜひ総理大臣が各官庁を督励なされて実現をしていただくことを、ぜひ御答弁をしていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/29
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030・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 どうもなれ合いの話らしいのですが、ただいまのお話は御要望として十分承っておきます。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/30
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031・八木一男
○八木(一)委員 これは厚生省もしなければならないと考えておる、大蔵省の方も、これはなかなか熱心なので、ぜひそういうことをやっていただきたいと思います。
それから、あと短時間で大事なことをちょっと御質問を申し上げます。
実はいま福祉年金のことを申し上げましたが、拠出制年金のほうで、国庫負担の問題、積み立て金の運用の問題、あるいはまた年金額の問題、開始年齢の問題、通算スライドの問題という大きな問題がございます。その重要な点については河野さんが御質問になりましたし、あとの問題については厚生年金その他で御質問申し上げていますので、国民年金特有な、ぜひ直していただきたいものを申し上げてみたいと思います。
それは、先ほど社会保障制度、社会保険制度について総理大臣もいろいろ御答弁になりました。一部社会保険制度でとらえていることは、私も現状を認めるわけでございますが、憲法第二十五条の精神から見て、社会保険制度であっても、できる限りその中の矛盾を社会保障的に改造をしていかなければならないということが私どもの意見であり、また、与党の社会保障に熱心な方の意見であり、政府も考えられていると思います。それをぜひ二点について実現をしていただきたいと思う。
その第一点は、これは総理大臣、お聞きいただいたらすぐしようとおっしゃるようなことであります。というのは、障害者があります。その例として視力障害で目が全然見えない人の場合を言いますと、二十歳になって両眼見えなくなって、二十一歳になると障害年金というものがもらえることになるわけです。一級障害年金、これが月に六千円の割りでもらえるわけです。ところが、たとえば十九歳でめくらになった人、この人はどんなにやってもその六千円はいただけないわけです。今度の少し二百円上がった障害福祉年金の適用を受けられるだけなのです。そこで、目の見えない時期によって、そのような重度の非常な障害を受けて一生涯苦しみ抜いている人に対する処置が、そういう差があるということは非常に不合理だということになっているわけです。そこで、総理大臣おわかりになるように申し上げますが、理屈といたしましては、保険主義で二十歳になったらその適用年齢になって、保険料を一回払っているからいいのだ、それまではいけないのだという保険主義、民間の保険会社のような考え方でそれが規制されているのですが、論議をして、その点は間違いであるということが大体共通になったわけです。というのは、これはめくらになる人だけが入るということじゃないのです。強制適用ですから、目があいている人も目の悪い人も、全部国民年金制度というものは入らなければならない。強制適用ですから、保険でいうような逆選択というような、保険金をもらえる人だけが入るというようなものではないわけです。そういう点から見て、そんなに人数は多くはありませんけれども、特に不幸な生まれてからめくらの人、それから十歳とか十五歳とかでめくらになった人にほかの人がもらえる年金がもらえないということでは、これはほんとうにいけないと思いますので、ぜひそういう制度を改めて、そういう方々が普通の障害年金がもらえるというふうに直していただきたいわけです。これは総理大臣お考えになったら、この点は、仕組みの問題についてはとにかくとして、政治的にぜひやらなければならない問題であるという御認識をいただけたと思うわけです。条文その他については、これは厚生省、法制局もいますので、ぜひその方向でそれをやられるという御返事をひとつ、これこそは総理大臣の明快な、いまの御判断で至急にこういう点を実現するという御答弁をいただきたい。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/31
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032・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 私はちょっとお話がわかりかねたのですが、いわゆる保険未加入者、保険に加入できない年齢の方ですね、特にそういう点も検討してみないとどういうことなのか、十九歳は救われたが十八歳は救われないとか、十七歳は救われないとか、こんなことでは困りますから、十分ひとつ検討するということで、これは誠意を持ってお約束といいますか、そういう意味の検討をひとつさせていただきたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/32
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033・八木一男
○八木(一)委員 ちょっと制度が複雑ですから、聡明な総理大臣も一ぺんにおわかりにならないと思いますが、とにかく、あとで目が見えなくなった人はもらえる、前の若いときに目が見えなくなった人はもらえない、これは政治としては不合理だということは明快におわかりになったと思います。制度の問題については、先ほど私、それがいいのだという理論的構成を申し上げましたけれども、さらに御説明をいたしますから、そういう点については実現をぜひ推進していただきたいと思います。
最後に、もう一点だけお伺いいたします。
実は、年金制度はいい制度でございますが、この中で不合理の点が少しあるわけです。というのは、社会保険システムでございますから、保険料を払ったら払った分量について保険給付がいただける、そういう制度になっておるわけです。ところが、社会保障の概念から言うと、保険料を払えないような人が年寄りになったときに一番年金が必要なのです。その人がなくなったときに、一番遺族に年金が必要なのです。社会保険システムには、そういう社会保障制度に対する不合理な点があるわけです。その不合理な点を極力改めて、いい社会保険制度として推進していかなければならない。そこで、保険料を払えないような非常に窮迫になった人が免除を受けますけれども、一部制度が二年後に改正されて、三分の一だけの給付は確保するように四年前になったわけです。それをさらに上げて、掛け金を払った人と同じだけの給付になるように推進をしていかなければならないと思いますけれども、少なくともそういう方向で、いま三分の一だけ年金が確保されておりますけれども、それに近づける努力をぜひしていただきたいと思うわけです。それについても御検討を要するところでございますけれども、ぜひ社会保障に近づけるという気持ちで、免除者に対する給付にいままでより厚みをかけていくという御努力を、ひとつお願いをいたしたいと思うわけであります。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/33
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034・佐藤榮作
○佐藤内閣総理大臣 いまも八木君が言われますように、これはなかなか制度として——全部がうまく救済される、こういうことが一番望ましいのですから、そういう方向で努力すべきだと思います。特に、免除された人とそのボーダーラインにいるところ、その辺にずいぶん苦しむのがいるかもしれません。あんまり小分けもできないだろうと思いますけれども、制度をどういうようにしたら目的が達成できるかということを、ひとつさらに検討することにいたしたいと思います。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/34
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035・八木一男
○八木(一)委員 きょうは御出席をいただいて、河野さんあるいは吉村さん、私どもの質問に前向きの御答弁をいただいてありがとうございました。ひとつぜひ前進をさしてください。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/35
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036・田中正巳
○田中委員長 ただいま議題となっております各案に対する質疑はこれにて終局いたしました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/36
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037・田中正巳
○田中委員長 ただいま委員長の手元に、粟山秀君、河野正君及び本島百合子君より国民年金法の一部を改正する法律案に対する修正案、並びに小沢辰男君、伊藤よし子君及び本島百合子君より重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案に対する修正案が、それぞれ提出されております。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/37
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038・田中正巳
○田中委員長 修正案の趣旨の証明を聴取いたします。粟山秀君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/38
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039・粟山ひで
○粟山委員 私は、ただいま議題となっております国民年金法の一部を改正する法律案に対する自由民主党、日本社会党及び民主社会党三派共同提案にかかる修正案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
お手元に修正案が配付してありますので、朗読は省略いたします。
福祉年金の所得制限については、大方からその緩和が要望されていますが、特に老齢福祉年金に関する配偶者所得制限については、他の所得制限が逐次緩和されてきたのに比較しきびしい面があるので、今回これを修正し、老齢福祉年金の配偶者所得制限を扶養義務者所得制限に統合しようとするものであります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/39
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040・田中正巳
○田中委員長 次に、伊藤よし子君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/40
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041・伊藤よし子
○伊藤(よ)委員 私は、ただいま議題となっております重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案に対する自由民主党、日本社会党及び民主社会党三派共同提案にかかる修正案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
お手元に修正案が配付してありますので、朗読は省略いたします。
特別児童扶養手当、すなわち従来の重度精薄扶養手当でございますが、その額の引き上げが各方面から要望されておりますが、改正案では従来の額のままとされておりますので、今回これを修正し、児童一人につき月額千二百円を千四百円に引き上げようとするものでございます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/41
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042・田中正巳
○田中委員長 両修正案について御発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/42
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043・田中正巳
○田中委員長 なければ、この際、両修正案について、国会法第五十七条の三による内閣の意見があればお述べ願いたいと存じます。鈴木厚生大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/43
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044・鈴木善幸
○鈴木国務大臣 まず、国民年金法改正の修正案に対する政府の意見を申し述べたいと存じます。
配偶者所得制限に関する修正案につきましては、院議として決定される以上、政府としてはやむを得ないものと認める次第であります。
次に、重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案の修正案、つまり手当額に関する修正案につきましては、院議として決定される以上、政府としてはやむを得ないものと認める次第であります。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/44
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045・田中正巳
○田中委員長 次に、国民年金法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案、児童扶養手当法の一部を改正する法律案、重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案の各案を一括して討論に付するのでありますが、別に申し出もありませんので、これより順次採決いたします。
まず、粟山秀君外二名提出の国民年金法の一部を改正する法律案に対する修正案について採決いたします。
本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/45
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046・田中正巳
○田中委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。
次に、ただいまの修正部分を除く原案について採決いたします。
これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/46
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047・田中正巳
○田中委員長 起立多数。よって、国民年金法の一部を改正する法律案は粟山秀君外二名提出の修正案のごとく修正議決すべきものと決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/47
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048・田中正巳
○田中委員長 この際、藤本孝雄君、八木一男君及び本島百合子君より、本案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
その趣旨の説明を求めます。藤本孝雄君、発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/48
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049・藤本孝雄
○藤本委員 私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表いたしまして、国民年金法の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付するの動議について御説明申し上げます。
その附帯決議の案文を朗読し、その説明にかえさしていただきます。
国民年金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
今回の改正により国民年金制度は前進するものと考えるが、なお次の事項については問題があるので、政府はこれが解決について引き続き努力されたい。
1 拠出年金について年金額のスライド制を確立すること。
2 年金加入前の障害についても拠出制年金の支給対象とすること等社会保障の精神に従って改善を図ること。
3 障害年金、障害福祉年金ともに障害等級範囲を厚生年金と合わせること。
4 拠出年金の国庫負担率を大幅に引き上げること。
5 給付に要する整理資源及び物価変動に伴う積立金の減価については全額国庫負担を行なうこと。
6 積立金の管理と運用について保険料負担者の意向が直接反映されるようにすること。
7 積立金の還元融資率を大幅に引き上げること。
8 福祉年金の額を大幅に引き上げること。
9 老齢福祉年金の支給開始年齢を引き下げること。
10 老齢福祉年金の夫婦受給制限を撤廃すること。
11 所得制限を大幅に緩和すること。
12 老齢年金の資格期間について軍務従事期間を通算する等通算年金について全般的な検討を行なうこと。
13 事務費について必要額を十分確保すること。
14 附加年金制度の実施についてすみやかに検討を行なうこと。
15 国民年金の改正に伴う既裁定年金の引き上げに準じ他の公的年金給付においてもすみやかに同様の措置を講ずること。なお、これが実施に移されるまでの間は、福祉年金と公的年金との併給限度額の引上げをはかること。
以上であります。何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/49
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050・田中正巳
○田中委員長 本動議について採決いたします。
本動議のごとく決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/50
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051・田中正巳
○田中委員長 起立総員。よって、本案については藤本孝雄君外二名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/51
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052・田中正巳
○田中委員長 次に、児童扶養手当法の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/52
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053・田中正巳
○田中委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/53
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054・田中正巳
○田中委員長 この際、松山千惠子君、淡谷悠藏君及び本島百合子君より、本案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されておりますので、その趣旨の説明を求めます。松山千惠子君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/54
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055・松山千惠子
○松山委員 私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表いたしまして、児童扶養手当法の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付するの動議について御説明申し上げます。
その附帯決議の案文を朗読し、説明にかえさせていただきます。
児童扶養手当法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
政府は、左記事項につき速やかに実現するよう検討、努力すること。
1 児童扶養手当の額を引き上げること。
2 児童手当に関する法律を早急に制定すること。
以上であります。何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/55
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056・田中正巳
○田中委員長 本動議について採決いたします。
本動議のごとく決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/56
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057・田中正巳
○田中委員長 起立総員。よって、本案については松山千惠子君外二名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/57
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058・田中正巳
○田中委員長 次に、小沢辰男君外二名提出の重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案に対する修正案について採決いたします。
本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/58
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059・田中正巳
○田中委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。
次に、ただいまの修正部分を除く原案について採決いたします。
これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/59
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060・田中正巳
○田中委員長 起立多数。よって、重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案は小沢辰男君外二名提出の修正案のごとく修正議決すべきものと決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/60
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061・田中正巳
○田中委員長 この際、小宮山重四郎君、吉村吉雄君及び本島百合子君より、本案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
その趣旨の説明を求めます。小宮山重四郎君。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/61
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062・小宮山重四郎
○小宮山委員 私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表いたしまして、重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付するの動議について御説明申し上げます。
その附帯決議の案文を朗読し、説明にかえさせていただきます。
重度精神薄弱児扶養手当法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
政府は、精神薄弱児など重度障害児に対する特別児童扶養手当の性格を明確にするため、左記の事項につき速やかに実現するよう検討、努力すること。
1 特別児童扶養手当と他の公的年金の併給を行なうこと。
2 特別児童扶養手当の所得制限を大幅に緩和すること
3 特別児童扶養手当の額を引き上げること。
以上であります。何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/62
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063・田中正巳
○田中委員長 本動議について採決いたします。
本動議のごとく決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/63
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064・田中正巳
○田中委員長 起立総員。よって、本案については小宮山重四郎君外二名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/64
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065・田中正巳
○田中委員長 この際、鈴木厚生大臣より発言を求められておりますので、これを許します。鈴木厚生大臣。発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/65
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066・鈴木善幸
○鈴木国務大臣 ただいまそれぞれの法案に対しまして附帯決議を議決していただいたわけでありますが、その附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重して実現に努力いたしたいと考える次第であります。
特に国民年金法の改正につきましては、福祉年金の額の引き上げ、所得制限の緩和、夫婦受給制限の撤廃、事務費の増額等については明年度の主要な改善事項として取り上げる所存であり、また、スライド制の確立、二十歳前の障害に対する問題、障害等級の拡大、老齢福祉年金の支給開始年齢の引き下げ、軍務従事期間の取り扱い、付加年金制度等につきましては、制度の基本に触れる問題でもありますので、再来年度を目途として十分検討いたしたいと思います。
—————————————発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/66
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067・田中正巳
○田中委員長 ただいま議決いたしました各案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に第一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/67
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068・田中正巳
○田中委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。
〔報告書は附録に掲載〕発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/68
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069・田中正巳
○田中委員長 次会は明三十一日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
午後三時十六分散会発言のURL:https://kokkai.ndl.go.jp/simple/txt/105104410X03919660530/69
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